説明

放射線用シンチレータパネル、放射線用シンチレータパネルの製造方法、及び放射線画像撮影装置

【課題】シンチレータパネルの有効画像領域を効率化して、放射線検出手段の有効画像領域を拡大し、周辺部まで検知可能にする。
【解決手段】放射線透過性の基板25と、基板25に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層27と、を有する放射線用シンチレータパネル200において、基板25の側辺のうち少なくとも一側辺と、基板25に表面上に設けられた蛍光体層27の側辺とのうち少なくとも一側辺とを、幾何学的に同一平面上に配置した放射線用シンチレータパネル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用や工業用の放射線画像撮影等に用いられる放射線用シンチレータパネル、放射線用シンチレータパネルの製造方法、及び放射線画像撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、X線画像のような放射線画像撮影装置は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−X線フィルムによる放射線画像撮影装置は、長い歴史の中で高感度化と高画質化が図られた結果、世界中の医療現場で用いられている。
【0003】
近年では、フラットパネル型放射線ディテクタ(FPD)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出手段も登場しており、放射線画像をデジタル情報として取得して自由に画像処理を行い、画像情報を直ちに電送することが可能となっている。
【0004】
放射線画像検出手段は放射線を蛍光に変換する所謂「シンチレータパネル」を有している。シンチレータパネルは、被写体を通過した放射線を受けて、その放射線量に対応した強度で蛍光体層による蛍光を瞬時に発光するものであり、基板上に蛍光体層を形成した構成を有する。
【0005】
図6は、特許文献1に示されたシンチレータパネルを製造する蒸着装置の模式断面図である。
【0006】
シンチレータパネル109は、蛍光体層107を支持する基板101、絶縁層102、蛍光体層で変換された光をセンサパネル側に反射させる反射層103から構成されている。104は基板ホルダ、105は反射層103のアルミニウムをスパッタする際のマスキングエリアである。
【特許文献1】特開2003−75542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のシンチレータパネル、及びシンチレータパネルの製造方法では、図6のシンチレータパネルの断面図に示されるように、蒸着装置により基板101上に蛍光体層107を形成するとき、基板101の周辺部を基板ホルダ104に装着するため、基板101の周辺部に蛍光体層107が形成されない非画像形成領域が表れる。
【0008】
マンモグラフィ等の画像撮影においては、非画像形成領域の形成を除去して放射線検出手段の有効画像領域を拡大することが望まれており、このためには基板101の周辺部まで蛍光体層107が形成されていることが望まれる。
【0009】
本発明は、周辺部まで均一な蛍光体層を有し、放射線検出手段の有効画像領域の拡大可能な放射線用シンチレータパネル、及びその製造方法、及び該放射線用シンチレータパネルを用いた放射線画像撮影装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題は、下記の本発明により達成される。
【0011】
1. 放射線透過性の基板と、前記基板に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層と、を有する放射線用シンチレータパネルにおいて、前記基板の側辺のうち少なくとも一側辺と、前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層の側辺のうち少なくとも一側辺とを、幾何学的に同一平面上に配置したことを特徴とする放射線用シンチレータパネル。
【0012】
2. 放射線透過性の基板と、前記基板に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層と、を有する放射線用シンチレータパネルの製造方法であって、前記基板の側辺のうち少なくとも一側辺と、前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層の周辺のうち少なくとも一側辺とが、幾何学的に同一平面上に配置されるように、前記基板及び前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層を加工手段により形成することを特徴とする放射線用シンチレータパネルの製造方法。
【0013】
3. 前記1または2に記載の放射線用シンチレータパネルと、前記放射線用シンチレータパネルに貼り合わせた光電変換手段と、を有する放射線検出手段を備えたことを特徴とする放射線画像撮影装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明の放射線用シンチレータパネル、放射線用シンチレータパネルの製造方法、及び放射線画像撮影装置により以下の効果が得られる。
【0015】
1. シンチレータパネルの有効画像領域を効率的に使用して、放射線検出手段の有効画像領域を拡大する放射線用シンチレータパネルが提供される。
【0016】
2. 蒸着時の蛍光体層の回り込みによる蛍光体層の不均一化を解消し、シンチレータパネルの周辺部まで均一な蛍光体層を形成する。
【0017】
3. 放射線画像撮影装置の放射線検出が周辺部まで可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は該実施の形態に限定されるものではない。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影装置1の概略図である。
【0020】
放射線画像撮影装置1は、本体10、放射線検出手段20、画像処理手段30、画像表示手段40を備えている。本体10は、その内部に、放射線検出手段20や各種機器を搭載するものであり、放射線室内の所定の位置に固定されている。
【0021】
放射線画像撮影は、放射線源50から照射され被写体60、及び放射線検出手段20の前面板22を透過させた放射線を放射線検出手段20で検出して行う。
【0022】
図2は、図1の部分拡大断面図である。
【0023】
放射線検出手段20は、ハウジング21の内部に、前面板22、緩衝材23、シンチレータパネル200、蛍光体層(シンチレータ層)27を備えている。
【0024】
シンチレータパネル200は、基板25の面上に反射層26、反射層26の面上に蛍光体層27を備えるものであり、蛍光体層27に放射線が照射されると、蛍光体層27は入射した放射線のエネルギーを吸収して、波長が300μmから800μmの電磁波、即ち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光する。
【0025】
シンチレータパネル200は、基板25、反射層26、蛍光体層27、及びこれらの部材を包囲して密封する耐湿性保護膜(以下、保護膜と称す)24A、24Bから構成されている。
【0026】
本体10は、その内部に搭載した各種機器を保護できるように剛性の高い材料、例えば炭素繊維強化樹脂で作製される。
【0027】
放射線検出手段20の前面板22は、放射線透過率が高い材料で作製される。なお、この前面板22の厚さは、0.3〜0.5mmで、放射線透過性を確保しつつ、強度を維持する。放射線透過率が高く、且つ剛性の高い材料としては、アルミニウム合金、炭素繊維強化樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、これらの樹脂とアルミニウム合金との複合材などがある。
【0028】
前面板22は、緩衝材23を介してシンチレータパネル200を押圧して、シンチレータパネル200を光電変換手段(受光素子)28に密接させる。
【0029】
保護膜24A、24Bは、基板25、反射層26、蛍光体層27を内包したのち接着されて袋状に形成される。保護膜24A、24Bの水分透過率が1日当たり50g/m2以下である。
【0030】
基板25は、反射層26を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
【0031】
基板25としては、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体基板、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等のプラスチックフィルム、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは金属酸化物の被覆層を有する金属シートなどを用いることができる。また基板25の厚さは0.05mm〜3mmであることが好ましい。
【0032】
これらの中でも、耐久性や軽量化といった観点から、アルミニウムシートや炭素繊維強化樹脂シート、ポリイミドフィルムが好ましく用いられる。
【0033】
反射層26は、シンチレータパネル200に対し、基板25方向か蛍光体層27側に向けて放射線が入射されると、蛍光体層27に入射された放射線は、蛍光体層27中の蛍光体に放射線エネルギーが吸収され、蛍光体層27から、入射された放射線の強度に応じて、蛍光体から電磁波(光)が発光される。
【0034】
蛍光体から発光された電磁波は、蛍光体層27の放射線が入射された面と反対の面(放射面)に至るものも有るが、基板25側の方向に放射進行する光もある。
【0035】
本発明に係る反射層26は、この基板25側の方向に放射進行する電磁波を反射しうる層である。
【0036】
反射層26としては、金属薄膜が好ましく用いられる。金属薄膜としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Ti、Mg、Rh、Pt及びAuからなる群の中の物質を含む材料からなる膜が好ましく用いられる。更に、Cr膜上にAu膜を形成する等、金属薄膜を2層以上形成してもよい。
【0037】
本発明においては、反射層26として、上記のなかでも特にアルミニウムを含有する膜を用いる態様が好ましい態様である。
【0038】
蛍光体層27としては、放射線の照射により、蛍光を発する放射線蛍光体を含有する層である。
【0039】
本発明に用いることができる放射線蛍光体としては、放射線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成出来るため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層27の厚さを厚くすることが可能であることからヨウ化セシウム(CsI)が好ましい。
【0040】
但しCsIのみでは発光効率が低いために、各種の賦活剤が添加される。例えば、特公昭54−35060号の如く、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものが挙げられる。
【0041】
又最近では、例えば特開2001−59899号公報に示されたように、CsIを蒸着で、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)などの賦活物質をスパッタで形成するX線蛍光体製作方法なども考案されている。
【0042】
また、ベースとなる蛍光体であるCsIの代わりに、CsBrやCsCl等を用いる構成としてもよい。また、蛍光体層27は、前述のCsI、CsBr、CsClのうち、2種類以上の蛍光体が任意の混合比率で形成された混晶体をベースとして結晶が形成されたものであっても構わない。
【0043】
蛍光体層27の形成は、従来公知の方法により形成することが可能であるが、本発明においては気相堆積法により形成された蛍光体層であることが好ましい。
【0044】
図3は、蛍光体層27を形成する蒸着装置の概略構成図である。
【0045】
蒸着装置71は箱状の真空容器72を有し、真空容器72の内部には蒸着用のボート73が配置されている。ボート73は蒸着源の被重点部材であり、ボート73内には抵抗加熱体(ヒータ)が接続されている。抵抗加熱体に電流が流れると、抵抗加熱体がジュール熱により発熱する。ボート73として、抵抗加熱体を巻回したアルミナ製のルツボが使用される。
【0046】
真空容器72の内部であってボート73の直上には、基板25を保持するホルダ74が配置されている。ホルダ74にはホルダ74を回転させる回転機構75が配置されている。回転機構75は、ホルダ74に接続された回転軸76とその駆動源となるモータ77から構成されている。モータ77の駆動により回転軸76が回転してホルダ74をボート73に対向させた状態で回転させる。79は把持部材を表す。
【0047】
真空容器72には真空ポンプ78が接続されている。真空ポンプ78は、真空容器72の内部の排気と、真空容器72の内部への不活性ガスの導入とを行う。
【実施例】
【0048】
以下に実施例をあげて本発明を説明する。
【0049】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
(反射層の作製)
厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産製UPILEX−125S)にアルミニウムをスパッタして反射層26(0.01μm)を形成した。
【0051】
(蛍光体層の形成)
初めに、把持部材79により、ホルダ74に基板25を取り付けるとともに、ボート73に蛍光体原料(CsI:0.003Tl)を充填する。次に、真空ポンプ78を作動させて、真空容器72の内部を一旦排気したのち、真空容器72の内部に不活性ガスを導入しながら、真空容器72の内部を0.5Paの真空度にする。
【0052】
真空雰囲気の形成と同時に、ホルダ74のヒータと回転機構75のモータ77とを駆動し、ホルダ74に取り付けられた基板25をボート73に対向させた状態で加熱しながら回転させる。この時のホルダ74は10rpmの速度回転した、ホルダ74とボート73との間隔を400mmに調節した。
【0053】
さらに蒸着装置内にある加熱装置(図示せず)を用い、基板25の温度を200℃に保持した。次いで、抵抗加熱ルツボを加熱して蛍光体を蒸着し蛍光体層の膜厚が500μmとなったところで蒸着を終了させ、基板25上に所望の蛍光体層27を形成し、シンチレータパネルを得た。
【0054】
蒸着装置71により基板25の表面側に無数の柱状結晶体からなる蛍光体層27を形成するとき、厚さtが0.4mm以下の薄い板圧の基板25は輻射熱により変形して、蛍光体層27の周辺の高さに不均一を発生する。
【0055】
図4(a)は、シンチレータパネル200の基板25、蛍光体層27と、光電変換手段(受光素子)28から成る従来の放射線検出手段20の模式断面図である。
【0056】
図4(b)は、比較例1による放射線検出手段20の部分拡大断面図である。
【0057】
図4(c)は、比較例2による放射線検出手段20の部分拡大断面図である。図6において述べたように、基板25の周辺部に基板ホルダ104による非画像領域が形成され、有効画像領域が縮小する。
【0058】
図4(d)は、本発明1及び本発明2による放射線検出手段20の部分拡大断面図である。図4(e)は、本発明3及び本発明4による放射線検出手段20の部分拡大断面図である。図5は放射線検出手段20の斜視図である。
【0059】
本発明の放射線検出手段20は、基板25の周辺のうち少なくとも一側辺と、蛍光体層27の周辺とのうち少なくとも一側辺と、光電変換手段28の周辺のうち少なくとも一側辺とを、同一の幾何学的平面P上に配置されるように構成した。
【0060】
したがって、光電変換手段28の側壁面28aの幾何学的平面Pの延長面上に、基板25の側壁面25aと、蛍光体層27の側壁面27aとが配置される。
【0061】
図4(d)、図4(e)に示す放射線検出手段20は、比較例1、2に示す放射線検出手段20に対して、図示しない断裁手段により基板25及び光電変換手段28の各周辺部を断裁して切り揃え、基板25、蛍光体層27及び光電変換手段28の各垂直側壁面を幾何学的に同一平面上に配置させたものである。断裁手段としては、高周波加工手段、レーザ加工手段、ダイアモンド加工手段等が挙げられる。
【0062】
図4(d)に示す本発明1、2は、蛍光体層27の周辺部の周辺部先端が、基板25及び光電変換手段28の各周辺部に幾何学的に同一平面上に配置され、蛍光体層27の周辺部の側壁が傾斜状に残存する形状である。
【0063】
図4(e)に示す本発明3、4は、蛍光体層27の周辺部の側壁が、基板25及び光電変換手段28の各周辺部の断裁後側壁に幾何学的に同一平面上に配置された形状である。
[評価方法]
得られた放射線用シンチレータパネルをCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShad−o−Box4KEV)にセットし、放射線画像撮影装置を得た。放射線用シンチレータパネル側から管電圧70kVpのX線を放射線撮影装置に曝射し、画像を取得する。取得した画像について、画像全体の平均信号強度の80%以上である範囲における画像の面積を算出する。この面積を有効画像領域とした。それぞれの実施例について前記算出方法により有効画像領域を算出し、比較例1の場合の行こう画像領域を1.0として、比較例2及び本発明1〜本発明4の有効画像領域を規格化した。それぞれの実施例での有効画像領域を以下の段階付けにて評価を行った。
A:有効画像領域が1.07よりも大きく、1.10未満
B:有効画像領域が1.04よりも大きく、1.07未満
C:有効画像領域が1.02よりも大きく、1.04未満
D:有効画像領域が1.01よりも大きく、1.02未満
E:有効画像領域が1.00よりも大きく、1.01未満
F:有効画像領域が1.00以下
【0064】
【表1】

【0065】
表1は、基板25と蛍光体層27の側壁、蛍光体層27の側面形状による有効画像領域の評価を示す。
【0066】
比較例1、2では、有効画像領域が少なく、周辺画像が低下する。本発明1、2では有効画像領域が比較例1、2より増大する。本発明3では有効画像領域が本発明1、2より更に増大する。本発明4では側壁面数を1から4に増して基板25、蛍光体層27、光電変換手段28の各側壁面を合致させることにより、有効画像領域が本発明3より更に増大する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影装置の概略図。
【図2】図1の部分拡大断面図。
【図3】蛍光体層を形成する蒸着装置の概略構成図。
【図4】シンチレータパネルの基板、蛍光体層、光電変換手段から成る放射線検出手段の模式断面図及び部分拡大断面図。
【図5】放射線検出手段の斜視図。
【図6】シンチレータパネルを製造する蒸着装置の模式断面図。
【符号の説明】
【0068】
1 放射線画像撮影装置
10 本体
20 放射線検出手段
21 ハウジング
22 前面板
23 緩衝材
24A、24B 耐湿性保護膜(保護膜)
25 基板
25a 側壁面
26 反射層
27 蛍光体層(シンチレータ層)
27a 側壁面
28 光電変換手段(受光素子)
28a 側壁面
109 シンチレータパネル
101 基板
102 絶縁層
103 反射層
104 基板ホルダ
105 マスキングエリア
107 蛍光体層
200 シンチレータパネル
30 画像処理手段
40 画像表示手段
50 放射線源
60 被写体
71 蒸着装置
72 真空容器
73 ボート
74 ホルダ
75 回転機構
76 回転軸
77 モータ
78 真空ポンプ
79 把持部材
P 幾何学的平面
t 基板の厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線透過性の基板と、前記基板に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層と、を有する放射線用シンチレータパネルにおいて、
前記基板の側辺のうち少なくとも一側辺と、前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層の側辺のうち少なくとも一側辺とを、幾何学的に同一平面上に配置したことを特徴とする放射線用シンチレータパネル。
【請求項2】
前記基板の一側辺と幾何学的に同一平面上に配置された前記蛍光体層の一側辺とは、前記基板の表面に直交する側壁面を有することを特徴とする請求項1に記載の放射線用シンチレータパネル。
【請求項3】
放射線透過性の基板と、前記基板に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層と、を有する放射線用シンチレータパネルの製造方法であって、
前記基板の側辺のうち少なくとも一側辺と、前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層の周辺のうち少なくとも一側辺とが、幾何学的に同一平面上に配置されるように、前記基板及び前記基板の表面上に設けられた前記蛍光体層を加工手段により形成することを特徴とする放射線用シンチレータパネルの製造方法。
【請求項4】
前記加工手段が、断裁手段であることを特徴とする請求項3に記載の放射線用シンチレータパネルの製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の放射線用シンチレータパネルと、前記放射線用シンチレータパネルに貼り合わせた光電変換手段と、を有する放射線検出手段を備えたことを特徴とする放射線画像撮影装置。
【請求項6】
前記放射線用シンチレータパネルの側辺のうち少なくとも一側辺が、前記光電変換手段の有効画像領域の側辺のうち少なくとも一側辺に合致するように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の放射線画像撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−151768(P2008−151768A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−293028(P2007−293028)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】