説明

放送局特定装置及び地域特定装置

【課題】コンテンツの配信を受ける放送局として適正な放送局を特定する。
【解決手段】放送局特定装置は、各放送局が放送信号の送信に使用する電波の周波数と、各放送局の放送対象地域とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、放送内容に関するコンテンツの配信を受ける放送局を特定する制御部と、を備え、前記制御部は、放送局特定装置が存在する現在地域を特定できる場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、前記現在地域と前記記憶部に記憶された放送対象地域が一致し、アンテナにより受信中の放送信号の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局特定装置及び地域特定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラジオ放送を行うAM/FM放送局が、ラジオ放送の内容と同様の、或いはさらに付加価値のあるコンテンツを、インターネットを介して配信するサービスが考えられている。インターネットを介したコンテンツ配信によれば、本来であればユーザがラジオ放送を視聴できない地域の放送内容も知ることができてしまう。これを防ぐには、コンテンツを受信する現在地域を特定し、現在地域を放送対象とする放送局からコンテンツの配信を受ける必要がある。
【0003】
従来、地域を特定する技術として、各FMラジオ放送の周波数とサービスエリアの情報を予め保有し、この情報と受信電波の周波数とを照合して、現在地域を探索する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、各放送局の周波数と放送局の地域を記憶し、現在地域の放送局を確定するのに必要な複数のアナログ放送の検索周波数群を順次受信して、正常に受信した検索周波数群が全て一致した場合にその放送局の地域を現在地域として特定する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−333180号公報
【特許文献2】特開2005−192065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、全国には各放送局の周波数が重複する地域は数多く存在する。
上記特許文献1の方法によれば、受信電波の周波数に該当するサービスエリアが複数ある場合、複数のサービスエリアのうち、現在受信中のデジタルテレビ放送とサービスエリアが同一か、隣接するか、或いは部分的に重複する地域が現在地域として決定される。デジタルテレビのチューナーの搭載が必須条件であり、搭載されていない場合には複数の地域候補の中から現在地域として正しい地域を特定することができない。また、チューナーを搭載するにしてもコストが発生する。
【0006】
上記特許文献2の方法の場合、同一周波数の放送局が複数あると、地域の特定ができない。また、検索周波数群の全てについて受信レベルを検証するため、地域の特定の処理に時間を要する。
【0007】
このように、現在地域が特定できないと、どの放送局からコンテンツの配信を受けるべきか、正しい判断ができない。任意に放送局を選択すれば、当該放送局のラジオ放送を本来視聴できない地域のユーザが、コンテンツによってその放送内容を知ることができてしまう。
【0008】
本発明の課題は、コンテンツの配信を受ける放送局として適正な放送局を特定することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、
各放送局が放送信号の送信に使用する電波の周波数と、各放送局の放送対象地域とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された各放送局のうち、放送内容に関するコンテンツの配信を受ける放送局を特定する制御部と、を備え、
前記制御部は、放送局特定装置が存在する現在地域を特定できる場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、前記現在地域と前記記憶部に記憶された放送対象地域が一致し、アンテナにより受信中の放送信号の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する放送局特定装置が提供される。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、
前記制御部は、放送局特定装置が存在する現在地域を特定できない場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該抽出された放送局のうち、ユーザにより選択された放送局が放送対象地域とする地域を、放送局特定装置の現在地域として前記記憶部に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、当該記憶された地域により現在地域を特定する請求項1に記載の放送局特定装置が提供される。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、
前記放送対象地域は広域地域及び詳細地域に分類されて前記記憶部に記憶され、
前記制御部は、現在地域と前記記憶部に記憶された広域地域が一致し、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定し、広域地域及び周波数が一致する放送局が複数ある場合、当該複数の放送局のうち、前記現在地域と前記記憶部に記憶された詳細地域が一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する請求項1又は2に記載の放送局特定装置が提供される。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、
前記記憶部は、各放送局の放送対象地域の近隣地域を記憶し、
前記制御部は、コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局を前記記憶部に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、放送局特定装置の現在地域と放送対象地域が一致する放送局が無い場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、コンテンツの配信を受ける放送局として前記記憶部に記憶された放送局の近隣地域を放送対象地域とする放送局を抽出し、当該抽出された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する請求項2又は3に記載の放送局特定装置が提供される。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、
前記制御部は、前記抽出された近隣地域を放送対象とする放送局の電波出力が、コンテンツの配信を受ける放送局として前記記憶部に記憶された放送局より小さい場合、前記記憶部に記憶された現在地域を、当該抽出された放送局の放送対象地域に一致するように変更し、前記記憶部にコンテンツを配信する放送局として記憶された放送局を、前記抽出された放送局に変更して記憶させる請求項4に記載の放送局特定装置が提供される。
【0014】
請求項6に記載の発明によれば、
IP通信によりコンテンツを受信する通信部を備え、
前記記憶部は、各放送局のコンテンツを配信する機器に接続するためのアドレス情報を記憶し、
前記制御部は、前記コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局のアドレス情報を前記記憶部から取得し、
前記通信部は、前記制御部により取得されたアドレス情報を用いて、前記特定された放送局のコンテンツを配信する機器に接続し、コンテンツを受信する請求項1〜5の何れか一項に記載の放送局特定装置が提供される。
【0015】
請求項7に記載の発明によれば、
各放送局が放送信号の送信に使用する電波の周波数と、各放送局の放送対象地域を記憶する記憶部と、
地域特定装置の現在地域を特定する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該抽出された放送局のうち、ユーザにより選択された放送局が放送対象地域とする地域を、地域特定装置の現在地域として前記記憶部に記憶させる地域特定装置が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、現在地域又はその近隣を放送対象地域とする、適正な放送局を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態に係る据え置き型レコーダの機能的構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る据え置き型レコーダに記憶される放送局テーブルの一例を示す図である。
【図3】据え置き型レコーダの現在位置の設定情報を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
【図5】放送局のリストの表示画面例を示す図である。
【図6】据え置き型レコーダの現在地域の設定画面例を示す図である。
【図7】据え置き型レコーダの現在地域の他の設定画面例を示す図である。
【図8】第2実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
【図9】第3実施形態に係る据え置き型レコーダに記憶される放送局テーブルの一例を示す図である。
【図10】第3実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
【0019】
〈第1実施形態〉
本実施形態では、本発明を、地上デジタルTV放送の映像及び音声を記憶する据え置き型レコーダに適用した例を説明する。
【0020】
図1は、本実施形態に係る据え置き型レコーダ1の機能的構成を示す。
据え置き型レコーダ1は、図1に示すようにTV2に接続され、受信される地上デジタルTV放送の放送信号を復調し、TV2に出力する。また、据え置き型レコーダ1は、図示しないルータ等を介して、インターネットに接続されている。
【0021】
TV2はテレビジョン受像機である。TV2は、据え置き型レコーダ1から入力される地上デジタルTV放送の映像をディスプレイに表示し、スピーカにより音声を出力する。
【0022】
アンテナ3は、地上デジタルTV放送及びラジオ放送の放送信号を受信することができる。アンテナ3は、地上デジタルTV放送又はラジオ放送の放送局(親局)又は中継局から電波として放射された放送信号を受信し、当該放送信号を据え置き型レコーダ1に出力する。
【0023】
据え置き型レコーダ1は、図1に示すように、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、位置検出装置15、IP通信部16、TVチューナー17、ラジオチューナー18、映像出力部19、音声出力部20を備えて構成されている。
【0024】
制御部11は、記憶部12に記憶されているプログラムを読み出し、当該プログラムとの協働により、各種処理を実行する。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータ、RAM(Random Access Memory)等のメモリを備えて構成することができる。処理において、制御部11は各種演算を行い、据え置き型レコーダ1の各部の動作を集中制御する。例えば、制御部11はラジオチューナー18に対し、選局の際にユーザにより指定操作された周波数を指定する。また、制御部11はTVチューナー17又はラジオチューナー18から入力される映像や音声のデータを、映像出力部19、音声出力部20に出力し、録画の際は記憶部12に出力する。また、制御部11は後述する放送局特定処理において、コンテンツの配信を受ける放送局を特定する。
【0025】
記憶部12は、各種データを読み書き自在に記憶する。記憶部12としては、例えばハードディスクを用いることができる。記憶部12は、地上デジタルTV放送の映像及び音声、ラジオ放送の音声のデータを記憶することができる。
また、記憶部12は、制御部11により用いられる各種プログラムの他、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。
【0026】
例えば、記憶部12は放送局テーブルを記憶する。放送局テーブルは、ラジオ放送を行う各放送局に関する情報が登録されたテーブルである。
図2は、一例としての放送局テーブル121を示している。
放送局テーブル121には、図2に示すように、各放送局の放送局名、放送局が使用する電波の周波数、放送対象地域が記憶されている。放送対象地域は、広域地域及び詳細地域に分類されて記憶される。広域地域は、例えば都道府県のように全国各地を大きく分類した地域である。詳細地域は、例えば市町区村のように全国各地を広域地域よりも細かく分類した地域である。
また、IP通信によるコンテンツの配信が可能な放送局については、当該放送局のコンテンツを配信する機器に接続するためのアドレス情報としてURL(Uniform Resource Locator)が記憶されている。
【0027】
放送局テーブル121に登録された放送局のうち、コンテンツの配信を受ける放送局として特定され、設定された放送局が有る場合、コンテンツの配信を受ける放送局として設定されたことを示す設定情報が当該放送局に対応付けて記憶される。図2に示す放送局テーブル121では、FM東京Aの放送局に対し設定情報が記憶されている。
なお、図2は、FMラジオ放送の放送局を例示しているが、AMラジオ放送の放送局についても同様のテーブルを用意すればよい。
【0028】
記憶部12は、据え置き型レコーダ1が存在する現在地域の設定情報を記憶する。図3に例示するように、現在地域の設定情報122として、設定された現在地域が広域地域及び詳細地域に分類されて記憶される。広域地域及び詳細地域の分類は放送対象地域と同じ分類である。
【0029】
表示部13はディスプレイを備え、制御部11による表示制御に従って、各種操作画面をディスプレイ上に表示する。
操作部14は操作キーやリモートコントローラを備え、ユーザの操作入力を受け付ける。操作部14は、ユーザにより操作キー等が操作されると、当該操作に応じた操作信号を生成して制御部11に出力する。
【0030】
位置検出装置15は、据え置き型レコーダ1の現在位置を検出する。位置検出装置15として、例えばGPS(Global Positioning System)を用いることができる。
【0031】
IP通信部16はIP(Internet Protocol)通信によりインターネットに接続し、インターネット上の機器とデータをやりとりする。例えば、コンテンツの配信を受ける場合、IP通信部16は制御部11により指定されたURLを用いて、コンテンツを配信する放送局の機器、例えばサーバに接続し、コンテンツを受信する。受信されたコンテンツは、制御部11により映像出力部19、音声出力部20に出力される。
【0032】
コンテンツは、放送局から提供される画像(静止画、動画)、音声、テキスト等のデータである。例えば、ラジオ放送時のスタジオ風景の映像とそのときの音声からなるコンテンツがサイマル放送として配信されたり、5.1ch等のマルチチャンネル再生が可能な音声のコンテンツが配信されたりする。他にも、ラジオ放送番組の内容を知らせる画像と音声等がコンテンツとして挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
TVチューナー17は、アンテナ3から入力される地上デジタルTV放送の放送信号を復調する。復調により得られた映像信号及び音声信号はデジタル化され、制御部11により映像出力部19、音声出力部20又は記憶部12に出力される。
【0034】
ラジオチューナー18は、アンテナ3から入力されるラジオ放送の放送信号のうち、制御部11により指定された周波数に対応する放送信号を復調する。復調により得られた音声信号はデジタル化され、制御部11により音声出力部20又は記憶部12に出力される。
なお、TVチューナー17からの出力とラジオチューナー18からの出力は、セレクタ等によって切り替えられる。
【0035】
映像出力部19は、制御部11により入力される地上デジタルTV放送の映像やコンテンツの画像のデータを、TV2用の表示出力信号に変換してTV2に出力する。
音声出力部20は、制御部11により入力される地上デジタルTV放送やラジオ放送、コンテンツの音声のデータを、TV2用の音声出力信号に変換してTV2に出力する。
【0036】
次に、第1実施形態に係る据え置き型レコーダ1の動作について説明する。
据え置き型レコーダ1は、ラジオ放送の放送信号を受信中の放送局がコンテンツの配信を行っている場合、当該コンテンツを受信し、再生することが可能である。放送信号の受信を優先するか、コンテンツの受信を優先するかは、予めユーザが設定しておくことが可能である。設定後、ユーザによりラジオ放送を視聴する放送局が選局されると、アンテナ3により当該ラジオ放送の放送信号の受信が開始される。このとき、コンテンツの受信を優先する設定がされていれば、制御部11により放送信号の受信からコンテンツの受信への切り替え要求信号が出力される。
【0037】
コンテンツの受信への切り替え要求信号が発生すると、据え置き型レコーダ1は図4に示す放送局特定処理を実行する。放送局特定処理は、コンテンツの配信を受ける放送局を特定する処理である。
図4に示すように、制御部11は据え置き型レコーダ1が存在する現在地域が設定されているか否かを判断する(ステップS1)。一度でもコンテンツの配信を受けると、後段の処理(ステップS6の処理)において、据え置き型レコーダ1の現在地域の設定情報122及びコンテンツの配信を受けた放送局の設定情報が記憶部12に記憶される。よって、現在地域が設定されているか否かは現在地域の設定情報122を参照すれば判断することができる。
【0038】
据え置き型レコーダ1の現在地域が設定されており、現在地域を特定できる場合(ステップS1;Y)、制御部11は放送局テーブル121を参照し、コンテンツの配信を受ける放送局の設定情報により示される放送局に対応するURLを放送局テーブル121から取得する。或いは、設定された現在地域と放送対象地域が一致し、受信中の周波数が一致する放送局であって、コンテンツの配信が可能な放送局のURLを放送局テーブル121から抽出することとしてもよい。IP通信部16は、制御部11により取得されたURLを用いて、放送局のサーバ等からコンテンツを受信する。例えば、図2に示す放送局テーブル121において、コンテンツの配信を受ける放送局として「FM東京A」が設定されている場合、FM東京AのURLにより、コンテンツが受信される(ステップS8)。コンテンツが受信されると、ラジオ放送の音声出力から、コンテンツの再生(画像の表示出力又は音声出力)に切り替えられる。
【0039】
据え置き型レコーダ1の現在地域が設定されておらず、現在地域の特定ができない場合(ステップS1;N)、制御部11は放送局テーブル121から、受信中の周波数に一致し、コンテンツの配信が可能な放送局を抽出する(ステップS2)。コンテンツの配信が可能か否かはURLの有無により判断することができる。抽出された放送局が無い場合(ステップS3;N)、本処理を終了する。このとき、受信中の放送局はコンテンツを配信していない旨、ユーザに通知するメッセージを表示部13又はTV2に表示することとしてもよい。
【0040】
抽出された放送局が有る場合(ステップS3;Y)、制御部11は抽出された放送局のリストを作成し、表示部13に表示する(ステップS4)。或いは、TV2に表示してもよい。図2に示すように、放送局には同一周波数を使用する放送局が複数存在する。例えば、76.1MHzの周波数であれば、FM帯広、FM浜松、FM東京A等の複数の放送局が存在する。制御部11は、放送局テーブル121において受信中の周波数と一致し、コンテンツの配信が可能である放送局を全て抽出し、リスト化する。図5は、放送局のリストの表示画面例を示す。図5に示すように、放送局のリストとともに現在受信中の放送局を選択するよう促すメッセージが表示画面に表示される。
【0041】
リストに対し、所定時間内に何れかの放送局がユーザにより選択操作されると(ステップS5;Y、S7;N)、制御部11は選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定し、当該放送局に対しコンテンツの配信を受ける放送局の設定情報を放送局テーブル121に書き込む。また、制御部11は、選択された放送局が放送対象地域としている広域地域及び詳細地域を、据え置き型レコーダ1が存在する現在地域として設定し、その設定情報を記憶部12に記憶させる(ステップS6)。
【0042】
次いで、制御部11は選択された放送局に対応するURLを放送局テーブル121から取得する。IP通信部16は、制御部11により取得されたURLを用いて、放送局のサーバ等からコンテンツを受信する(ステップS8)。コンテンツが受信されると、ラジオ放送の音声出力から、コンテンツの再生に切り替えられる。
【0043】
一方、表示されたリストに対し、所定時間経過してもユーザによる放送局の選択操作が無い場合(ステップS5;N、S7;Y)、制御部11は表示部13による放送局のリスト表示を終了させ(ステップS9)、本処理を終了する。
【0044】
以上のように、第1実施形態によれば、現在地域が特定できない場合、制御部11は受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該放送局のリストを表示部13又はTV2に表示させる。制御部11は、ユーザによりリストから選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。これにより、現在地域が特定できない場合でも、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、ユーザが現在視聴中の放送局、或いは据え置き型レコーダ1が存在する現在地域を放送対象地域とする放送局等、適正な放送局を特定することができる。また、周波数が一致するか否かにより、放送信号を受信できる放送局に限定してユーザが選択可能な候補を挙げるので、ユーザは現在視聴中の放送局を選択しやすくなる。
【0045】
また、制御部11はコンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局のアドレス情報であるURLを取得し、IP通信部16は当該URLを用いて、特定された放送局のコンテンツを配信する機器に接続し、コンテンツを受信する。これにより、適正な放送局からコンテンツを受信し、再生することができる。本来ラジオ放送を視聴できない地域のユーザが放送内容を知ることができてしまうという問題を解消することができる。
【0046】
また、制御部11は、コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局の設定情報を記憶部12に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、当該設定情報により示される放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。これにより、一度コンテンツの配信を受ける放送局が特定されると、その後はユーザの操作が無くとも自動的に放送局が特定され、利便性が向上する。
【0047】
また、制御部11は、コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局の放送対象地域である広域地域、詳細地域を、据え置き型レコーダ1の現在地域として記憶部12に記憶する。その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、制御部11は、当該記憶された広域地域、詳細地域により現在地域を特定することができる。現在地域の特定によって、現在地域と放送対象地域が一致し、受信中の周波数と一致する放送局をコンテンツの配信を受ける放送局として特定することもでき、適正な放送局の特定が可能となる。また、一度コンテンツの配信を受ける放送局が特定されると、その後はユーザの操作が無くとも自動的に放送局が特定され、利便性が向上する。
【0048】
なお、据え置き型レコーダ1の現在地域を、予めユーザが設定できる構成としてもよい。例えば、図6に示すような設定画面を表示部13又はTV2に表示し、据え置き型レコーダ1を設置した広域地域を選択的に表示する。ユーザにより何れかの広域地域が選択されると、制御部11は選択された広域地域を、据え置き型レコーダ1の現在地域の設定情報122として記憶部12に記憶させる。このように、予め現在地域が設定された場合、設定された現在地域が一致し、コンテンツの配信が可能な放送局を、制御部11が放送局テーブル121から抽出し、抽出された放送局のURLを用いてIP通信部16がコンテンツを受信すればよい。
図6の設定画面は、広域地域を設定する例であるが、広域地域だけでなく、詳細地域も設定できる構成としてもよい。
【0049】
また、現在地域を設定するため、広域地域や詳細地域をユーザに選択させるのではなく、広域地域や詳細地域を特定できる郵便番号や電話番号をユーザに入力させることとしてもよい。例えば、郵便番号の場合、図7に示すような設定画面を用いることができる。この設定画面に対し、ユーザの住所に対応する郵便番号が入力されると、制御部11は郵便番号から住所を特定し、当該住所が該当する広域地域及び詳細地域を、据え置き型レコーダ1が設置される現在地域として設定すればよい。
その他、現在地域を特定できるのであれば、ユーザに入力させる現在地域に関する情報は何れであってもよい。
【0050】
また、位置検出装置15により検出される現在位置により、据え置き型レコーダ1の現在地域を設定することとしてもよい。例えば、位置検出装置15により据え置き型レコーダ1が存在する緯度経度が検出された場合、制御部11は当該緯度経度が該当する広域地域及び詳細地域を特定し、当該広域地域及び詳細地域を据え置き型レコーダ1の現在地域の設定情報122として記憶部12に記憶させる。
【0051】
なお、上述のように予め現在地域を設定しておく場合、引越等により据え置き型レコーダ1の設置位置を変更する場合に備えて、再度現在地域を設定し直すことができる構成としてもよい。例えば、据え置き型レコーダ1に電源を供給するコンセントからプラグが抜かれ、再び挿入された場合、制御部11の制御により再度図6や図7に示したような設定画面を表示部13に表示し、新たに現在地域の設定操作をユーザに行わせる。
【0052】
このような再設定できる構成は、ユーザが現在地域を誤入力した場合にも有効である。ただし、再設定できる構成とする場合は、なりすましや悪意のあるユーザにより、必要以上に現在地域が変更されることを防ぐため、設定変更回数に制限を設けることが好ましい。例えば、設定変更回数を10回と定めた場合、悪意のあるユーザにより、東京都のFM東京Aの放送を視聴するため、現在地域を東京に設定し、次に静岡県のFM伊東の放送を視聴するため、現在地域を静岡県に設定するように、次々と現在地域の設定が変更された場合でも、10回目の設定変更以降は、設定変更ができない。従って、正しい現在地域を設定せざるを得なくなる。
【0053】
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、本発明を据え置き型レコーダに用いた例を説明する。
【0054】
第2実施形態に係る据え置き型レコーダは、第1実施形態に係る据え置き型レコーダ1と同じ、図1に示す構成を有する。図1に付した符号を用いると、第2実施形態に係る据え置き型レコーダは、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、位置検出装置15、IP通信部16、TVチューナー17、ラジオチューナー18、映像出力部19、音声出力部20を備えている。各部の機能は第1実施形態において説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
【0055】
広域地域が広い場合、同一広域地域内に同一周波数を使用する放送局が複数存在する場合がある。例えば、広域地域の分類を都道府県により行った場合、広大な北海道には、同じ周波数を使用する放送局が複数存在する。このような場合、広域地域と周波数だけではコンテンツの配信を受ける放送局として適切な放送局を特定することができない。
同一広域地域、同一周波数の放送局が複数存在する場合にも対応するため、第2実施形態に係る据え置き型レコーダは、詳細地域によって放送局の特定を行う。
【0056】
図8は、第2実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
当該放送局特定処理は、ラジオ放送の放送信号を受信中に、コンテンツの受信への切り替え要求信号が発生すると、開始される。図8に示すように、まず制御部11は据え置き型レコーダの現在地域が設定されているか否かを判断する(ステップP1)。一度でもコンテンツの配信を受けると、後段の処理(ステップP6の処理)において据え置き型レコーダの現在地域の設定情報122が記憶部12に記憶される。よって、現在地域が設定されているか否かはこの設定情報を参照すれば判断することができる。
【0057】
現在地域が未設定であり、現在地域を特定できない場合(ステップP1;N)、制御部11は放送局テーブル121に登録されている放送局のうち、現在受信中の周波数に一致し、コンテンツの配信が可能な放送局を抽出する(ステップP2)。抽出された放送局が無い場合(ステップP3;N)、本処理を終了する。このとき、受信中の放送局はコンテンツを配信していない旨、ユーザに通知するメッセージを表示部13又はTV2に表示することとしてもよい。
【0058】
抽出された放送局が有る場合(ステップP3;Y)、制御部11は抽出された放送局のリスト(図5参照)を作成し、表示部13又はTV2に表示させる(ステップP4)。リストに対し、所定時間内に何れかの放送局がユーザにより選択操作されると(ステップP5;Y、P8;N)、制御部11は選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定し、当該放送局に対しコンテンツの配信を受ける放送局の設定情報を放送局テーブル121に書き込む。また、制御部11は、選択された放送局が放送対象地域としている広域地域及び詳細地域を、据え置き型レコーダが存在する現在地域として設定し、その設定情報122を記憶部12に記憶させる(ステップP6)。
【0059】
一方、表示されたリストに対し、所定時間経過してもユーザによる放送局の選択操作が無い場合(ステップP5;N、P8;Y)、制御部11は表示部13による放送局のリスト表示を終了させ(ステップP9)、本処理を終了する。
【0060】
一方、据え置き型レコーダの現在地域を設定済みであり、現在地域を特定できる場合(ステップP1;Y)、制御部11は、放送局テーブル121に登録されている放送局のうち、設定された現在地域と広域地域が一致し、さらに受信中の周波数が一致する放送局であって、コンテンツの配信が可能な放送局を抽出する(ステップP10)。抽出された放送局が無い場合(ステップP11;N)、本処理を終了する。
【0061】
抽出された放送局が有る場合(ステップP11;Y)、制御部11は、同一広域地域、同一周波数の放送局が複数抽出されたか否かを判断する(ステップP12)。複数抽出されていない場合(ステップP12;N)、制御部11は抽出された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定し、当該特定された放送局のURLを放送局テーブル121から取得する。IP通信部16は、当該URLを用いてコンテンツを受信する(ステップP7)。ラジオ放送の音声出力は、コンテンツの再生に切り替えられる。
【0062】
同一広域地域、同一周波数の放送局が複数抽出された場合(ステップP12;Y)、制御部11は抽出された複数の放送局のうち、現在地域と詳細地域が一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する(ステップP13)。制御部11は、特定された放送局のURLを取得し、IP通信部16は当該URLを用いてコンテンツを受信する(ステップP7)。ラジオ放送の音声出力は、コンテンツの再生に切り替えられる。
【0063】
以上のように、第2実施形態によれば、制御部11は据え置き型レコーダの現在地域を特定できる場合、当該現在地域と放送対象地域の広域地域が一致し、受信中の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。広域地域及び周波数が一致する放送局が複数ある場合、制御部11は当該複数の放送局のうち、現在地域と放送対象地域の詳細地域が一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。現在地域を放送対象とする放送局を、広域地域、詳細地域の順に絞り込んで特定するので、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、据え置き型レコーダが存在する現在地域を放送対象地域とする、適正な放送局を特定することができる。
【0064】
また、据え置き型レコーダの現在地域が特定できない場合、制御部11は受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該放送局のリストを表示部13又はTV2に表示させる。制御部11は、ユーザによりリストから選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。これにより、現在地域が特定できない場合でも、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、ユーザが現在視聴中の放送局、或いは据え置き型レコーダ1が存在する現在地域を放送対象地域とする放送局等、適正な放送局を特定することができる。また、周波数が一致するか否かにより、放送信号を受信できる放送局に限定してユーザが選択可能な候補を挙げるので、ユーザは現在視聴中の放送局を選択しやすくなる。
【0065】
また、制御部11がコンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局の放送対象地域である広域地域、詳細地域を、据え置き型レコーダ1の現在地域として記憶部12に記憶する。その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、当該記憶された広域地域、詳細地域により現在地域を特定することができる。現在地域の特定によって、現在地域を放送対象地域とする適正な放送局をコンテンツの配信を受ける放送局として特定することが可能となる。また、一度コンテンツの配信を受ける放送局が特定されると、その後はユーザの操作が無くとも自動的に放送局及び現在地域が特定され、利便性が向上する。
【0066】
〈第3実施形態〉
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、本発明を据え置き型レコーダに用いた例を説明する。
【0067】
第3実施形態に係る据え置き型レコーダは、第1実施形態に係る据え置き型レコーダ1と同じ、図1に示す構成を有する。図1に付した符号を用いると、第3実施形態に係る据え置き型レコーダは、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、位置検出装置15、IP通信部16、TVチューナー17、ラジオチューナー18、映像出力部19、音声出力部20を備えている。
【0068】
第3実施形態に係る据え置き型レコーダでは、放送局テーブル121(図2参照)に代えて、図9に例示するような放送局テーブル123が記憶部12に記憶される。
図9に示すように、放送局テーブル123には放送局テーブル121の各項目に加えて、近隣地域、電波出力、位置座標の項目が追加されている。近隣地域は、放送局の放送対象地域に地理的に近い地域として予め設定された地域である。電波出力は、各放送局が放送信号の送信に使用する電波の電界強度である。位置座標は、放送局又はその中継局の位置情報であり、例えば緯度経度で表される。
その他の各部の機能は第1実施形態において説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
【0069】
放送局が使用する電波出力が大きい場合、放送対象地域外であっても近隣地域であれば、放送信号を受信することが可能な場合がある。第2実施形態による放送局特定処理によれば、現在地域の広域地域や詳細地域によって放送局が特定されるため、放送信号を受信できるにも拘わらず近隣地域の放送局は、コンテンツの配信を受ける放送局の対象から除外される。その結果、近隣地域の放送局の放送信号を受信している場合、コンテンツの配信を受けることができる放送局は無いと判断されてしまう。例えば、FM東京A(広域地域;東京)は電波出力が大きく、FM東京Aの放送信号を静岡県でも受信することができる。しかし、現在地域として広域地域;静岡が設定された場合、FM東京Aは広域地域が一致しないため、FM東京Aはコンテンツの配信を受ける放送局として特定されない。
【0070】
また、近隣地域の放送局の放送信号を受信し、ユーザの選択によって当該放送局がコンテンツの配信を受ける放送局として特定された場合、据え置き型レコーダの現在地域は、当該放送局の放送対象地域と同じ広域地域、詳細地域に設定され、実際に据え置き型レコーダが設置された現在地域と異なる設定となってしまう。その後は、実際に据え置き型レコーダが存在する現在地域以外の近隣地域によって放送局が特定されてしまい、本来の現在地域を放送対象地域とする放送局からコンテンツを受信することができなくなる。
【0071】
このような場面にも対応するため、第3実施形態に係る据え置き型レコーダでは、現在地域の広域地域及び詳細地域に一致する放送局が無い場合、近隣地域を対象として放送局の抽出を行い、放送局の特定対象を補正する。
【0072】
図10及び図11は、第3実施形態に係る据え置き型レコーダにより実行される放送局特定処理を示すフローチャートである。
当該放送局特定処理は、ラジオ放送の放送信号を受信中に、コンテンツの受信への切り替え要求信号が発生すると、開始される。図10に示すように、まず制御部11は据え置き型レコーダの現在地域が設定されているか否かを判断する(ステップQ1)。一度でもコンテンツの配信を受けると、後段の処理(ステップQ6、Q21の処理)において据え置き型レコーダの現在地域の設定情報122が記憶部12に記憶される。よって、現在地域が設定されているか否かはこの設定情報を参照すれば判断することができる。
【0073】
現在地域が未設定であり、現在地域を特定できない場合(ステップQ1;N)、制御部11は放送局テーブル123に登録された放送局のうち、現在受信中の周波数に一致し、コンテンツの配信が可能な放送局を抽出する(ステップQ2)。抽出された放送局が無い場合(ステップQ3;N)、本処理を終了する。このとき、受信中の放送局はコンテンツを配信していない旨、ユーザに通知するメッセージを表示部13又はTV2に表示することとしてもよい。
【0074】
抽出された放送局が有る場合(ステップQ3;Y)、制御部11は抽出された放送局のリスト(図5参照)を作成し、表示部13又はTV2に表示する(ステップQ4)。リストに対し、所定時間内に何れかの放送局がユーザにより選択操作されると(ステップQ5;Y、Q8;N)、制御部11は選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。また、制御部11は当該放送局に対しコンテンツの配信を受ける放送局の設定情報を放送局テーブル123に書き込む。また、制御部11は、選択された放送局が放送対象地域としている広域地域及び詳細地域を、据え置き型レコーダが存在する現在地域として設定し、その設定情報122を記憶部12に記憶させる(ステップQ6)。
【0075】
次に、制御部11はコンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局に対応するURLを放送局テーブル123から取得する。IP通信部16は、制御部11により取得されたURLを用いて、放送局のサーバ等からコンテンツを受信する(ステップQ7)。コンテンツが受信されると、ラジオ放送の音声出力から、コンテンツの再生に切り替えられる。
【0076】
表示されたリストに対し、所定時間経過してもユーザによる放送局の選択操作が無い場合(ステップQ5;N、Q8;Y)、制御部11は表示部13による放送局のリスト表示を終了させ(ステップQ9)、本処理を終了する。
【0077】
一方、据え置き型レコーダの現在地域を設定済みであり、現在地域を特定できる場合(ステップQ1;Y)、図11に示すように、制御部11は、放送局テーブル123に登録された放送局のうち、設定された現在地域と広域地域が一致し、さらに受信中の周波数が一致する放送局であって、コンテンツの配信が可能な放送局を抽出する(ステップQ10)。
【0078】
次いで、制御部11は放送局テーブル123を参照し、コンテンツの配信を受ける放送局として設定された放送局の電波出力は、広域地域外に電波が流出する程度に大きいか否かを判断する(ステップQ11)。例えば、予め判断用に準備された閾値と放送局の電波出力とを比較することにより、電波出力が大きいか否かを判断することができる。閾値は、北海道用、東京、大阪等の大都市用等のように、広域地域の面積や各広域地域で用いられやすい電波出力との関係から広域地域毎に定め、判断時に広域地域に対応する閾値を読み出して用いればよい。
【0079】
電波出力が大きい場合(ステップQ11;Y)、ステップQ14に移行し、設定された放送局の近隣地域からコンテンツの配信が可能な放送局の抽出が行われる。
電波出力が大きくない場合(ステップQ11;N)、制御部11はステップQ10で抽出された広域地域が一致する放送局のうち、設定された現在地域の詳細地域に対しコンテンツの配信が可能な放送局を1局抽出する(ステップQ12)。
【0080】
まず、制御部11は放送局テーブル123を参照し、ステップQ10で抽出された放送局の位置座標と設定された詳細地域間の距離を算出する。制御部11は抽出された放送局の電波出力と、算出された距離とから、設定された詳細地域に対しコンテンツの配信が可能か否かを判断する。例えば、電波が届く距離と電波出力との関係を定めた関係式を備えておき、この関係式を満たす場合はコンテンツの配信が可能と判断すればよい。コンテンツの配信が可能な放送局が複数有る場合は、そのうち設定された詳細地域との距離が最短となる放送局を抽出すればよい。設定された詳細地域と放送対象地域が一致する放送局は、設定された詳細地域との距離が最短と判断され、コンテンツの配信が可能な放送局として抽出される。このような抽出を行うことにより、現在地域として設定された広域地域に一致し、さらに詳細地域に一致するか又は詳細地域に近い位置にある放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局の候補として抽出することができる。
【0081】
抽出された放送局が有る場合(ステップQ13;Y)、ステップQ19に移行する。
抽出された放送局が無い場合(ステップQ13;N)、制御部11は放送局テーブル123から、コンテンツの配信を受ける放送局として設定された放送局の近隣地域と放送対象地域が一致し、コンテンツの配信が可能な放送局をさらに抽出する(ステップQ14)。抽出された放送局が無い場合(ステップQ15;N)、本処理を終了する。抽出された放送局が有る場合(ステップQ15;Y)、制御部11はステップQ10又はQ14の処理において放送局が複数抽出されたか否かを判断する(ステップQ16)。複数抽出されていない場合(ステップQ16;N)、ステップQ19の処理に移行する。複数抽出された場合(ステップQ16;Y)、制御部11は抽出された放送局のリストを表示させ(ステップQ17)、ユーザに何れかの放送局を選択させる。
【0082】
所定時間内にユーザによる選択が無ければ(ステップQ18;N、Q22;Y)、制御部11は放送局のリスト表示を終了させ(ステップQ23)、本処理を終了する。
所定時間内にユーザにより何れかの放送局が選択されれば(ステップQ18;Y、Q22;N)、制御部11はステップQ10、Q12又はQ14で抽出された放送局(複数抽出された場合は複数の中からユーザにより選択された放送局)のURLを、放送局テーブル123から取得し、IP通信部16は当該URLを用いてコンテンツを受信する(ステップQ19)。
【0083】
次に、制御部11は、抽出された放送局(複数抽出された場合は複数の中からユーザにより選択された放送局)と、コンテンツの配信を受ける放送局として設定された放送局との電波出力を比較する(ステップQ20)。ここで、抽出された放送局は、現在地域と広域地域が一致する放送局(ステップQ10で抽出)か、コンテンツの配信を受ける放送局として設定された放送局の近隣地域を放送対象地域とする放送局(ステップQ14で抽出)か、或いは現在地域と広域地域が一致し、さらに詳細地域が一致する又は詳細地域に近い放送局(ステップQ12で抽出)である。電波出力は大きいほど電波が届く範囲が広がる。いいかえれば、受信した放送信号の電波出力が小さいということは、当該小さい電波出力でも受信できる範囲内に据え置き型レコーダが設置されているということができる。電波出力が大きい放送局よりも小さい放送局の放送対象地域を現在地域とした方が、現在地域を精度良く特定することができる。
【0084】
よって、抽出された放送局(又はそのうちユーザにより選択された放送局)の方が、電波出力が小さい場合(ステップQ20;Y)、制御部11は当該抽出された放送局をコンテンツの配信を受ける放送局として特定し、放送局テーブル123において当該抽出された放送局に対しコンテンツの配信を受ける放送局の設定情報を書き込む。つまり、コンテンツの配信を受ける放送局として設定されていた放送局が、前記抽出された放送局に変更されて記憶される。また、制御部11は、現在地域の設定情報122を、抽出された放送局の放送対象地域と一致するように変更し、記憶部12に記憶させる(ステップQ21)。このようにして、コンテンツの配信を受ける放送局及び現在地域の再設定が行われると、本処理を終了する。
【0085】
以上の処理を図9に示す放送局テーブル123を用いた具体例で説明する。静岡県伊東市に据え置き型レコーダが設置され、ユーザの選択により最初にFM東京の放送局からコンテンツが受信された場合、FM東京Bの選択により、FM東京Bの広域地域;東京、詳細地域;東京が、据え置き型レコーダの現在地域として設定される(図10のステップQ1;N、Q2、Q3;Y、Q4、Q5;Y、Q6、Q7)。その後、ユーザによりFM伊東(周波数;76.3MHz、広域地域;静岡、詳細地域;伊東)が選択された場合、設定された現在地域の広域地域;東京、周波数76.3MHzに一致する放送局は無い。また、設定された放送局;FM東京Bの電波出力は広域地域;東京外に流出するほど大きいとすると、設定された放送局;FM東京Bの近隣地域が参照され、この近隣地域(茨城、埼玉、神奈川、千葉、静岡)と広域地域が一致し、周波数76.3MHzが一致する放送局が抽出される(図10のステップQ1;Y、図11のステップQ10、Q11;Y、Q14)。
【0086】
放送局テーブル123からは該当する放送局としてFM伊東、FM清水が抽出される。抽出された放送局が複数有るので、ユーザによって何れかが選択される。ユーザによりFM伊東が選択されると、FM伊東のコンテンツが受信される(図11のステップQ15;Y、Q16;Y、Q17、Q18;Y、Q19)。また、選択されたFM伊東(電波出力;10W)と設定されたFM東京B(電波出力;10kW)とでは、FM伊東の方が電波出力は小さいので、コンテンツを受信する放送局としてFM伊東が再設定され、現在地域はFM伊東の広域地域;静岡、詳細地域;伊東に再設定される(図11のステップQ20;Y、Q21)。
【0087】
その後、ユーザにより周波数80.0MHzに変更された場合、現在地域の広域地域;静岡、詳細地域;伊東、周波数80.0MHzに一致する放送局は無い。また、設定された放送局;FM伊東の電波出力は広域地域;静岡外へ流出する程度に電波出力は大きくないとすると、設定された放送局;FM伊東の近隣地域(東京、神奈川、埼玉、山梨)と広域地域が一致し、周波数80.0MHzに一致する放送局が抽出される。放送局テーブル123からは該当する放送局としてFM東京Bのみが抽出されるので、FM東京Bからコンテンツの受信が行われる(図10のステップQ1;Y、図11のステップQ10、Q11;N、Q12、Q13;N、Q14、Q15;Y、Q16;N、Q19)。このとき、抽出されたFM東京Bは、設定されたFM伊東よりも電波出力が大きいため、コンテンツの配信を受ける放送局、現在地域の再設定は行われない(図11のステップQ20;N)。
【0088】
さらに、ユーザにより周波数83.0MHzに変更された場合、現在地域の広域地域;静岡、周波数83.0MHzに一致する放送局としてFM熱海、FM島田が抽出される(図10のステップQ1;Y、図11のステップQ10)。設定された放送局;FM伊東の電波出力は広域地域;静岡外へ流出する程度に大きくないものとする。抽出された放送局;FM熱海、FM島田の各位置座標から、設定された詳細地域;伊東との距離が短く、電波出力の大きさから詳細地域;伊東に対しコンテンツの配信が可能なのはFM熱海であると判断されると、FM熱海からコンテンツが受信される(ステップQ11;N、Q12、Q13;Y、Q19)。FM熱海はFM伊東より電波出力が大きいので、コンテンツの配信を受ける放送局、現在地域の再設定は行われない。
【0089】
さらに、ユーザにより周波数76.1MHzに変更された場合、現在地域の広域地域;静岡、周波数76.1MHzに一致する放送局としてFM浜松が抽出される(図10のステップQ1;Y、図11のステップQ10)。FM浜松の電波出力は静岡外へ流出するほど大きくなく、FM浜松の電波出力と、FM浜松と詳細地域;伊東間の距離とから、FM浜松は詳細地域;伊東に対しコンテンツの配信が不可能である場合、設定された放送局;FM伊東の近隣地域を放送対象地域とする放送局としてさらにFM東京Aが抽出される(ステップQ11;N、Q12、Q13;N、Q14)。FM浜松とFM東京Aの2局のうち、ユーザによりFM東京Aが選択されると、当該FM東京Aからコンテンツが受信される(ステップQ15;Y、Q16;Y、Q17、Q18;Y、Q19)。FM東京Aの電波出力はFM伊東より大きいため、コンテンツの配信を受ける放送局、現在地域の再設定は行われない(図11のステップQ20;N)。
【0090】
以上のように、第3実施形態によれば、据え置き型レコーダの現在地域を特定できる場合、制御部11は当該現在地域と放送対象地域の広域地域が一致し、受信中の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。或いは、広域地域及び周波数が一致する放送局のうち、現在地域と放送対象地域の詳細地域が一致する又は近い放送局を抽出し、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。現在地域を放送対象とする放送局を、広域地域、詳細地域の順に絞り込んで特定するので、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、据え置き型レコーダが存在する現在地域を放送対象地域とする、適正な放送局を特定することができる。
【0091】
また、現在地域と詳細地域が一致する放送局のみならず、詳細地域に近い放送局も、コンテンツの配信を受ける放送局として特定することができるので、放送信号を受信できるにも拘わらずコンテンツの配信を受ける放送局から除外されるといった問題が解消される。
【0092】
また、制御部11はコンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局の放送対象地域である広域地域、詳細地域を、据え置き型レコーダの現在地域として記憶部12に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、当該記憶された広域地域、詳細地域により現在地域を特定する。現在地域の特定によって、現在地域又はその近隣地域を放送対象地域とする適正な放送局をコンテンツの配信を受ける放送局として特定することが可能となる。また、一度コンテンツの配信を受ける放送局が特定されると、その後はユーザの操作が無くとも自動的に放送局及び現在地域が特定され、利便性が向上する。
【0093】
また、制御部11は、コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局の設定情報を記憶部12に記憶する。その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、現在地域と広域地域が一致し、詳細地域が一致する又は近い放送局が無いか、或いはコンテンツの配信を受ける放送局として記憶部12に記憶された放送局の電波出力が大きければ、制御部11はコンテンツの配信を受ける放送局として記憶された放送局の近隣地域を放送対象地域とする放送局を抽出する。制御部11は当該抽出された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。
【0094】
一度コンテンツの配信を受ける放送局が特定されると、当該放送局及び当該放送局の放送対象地域が現在地域として設定され、その後は設定された現在地域に一致する放送局が無ければ、近隣地域の放送局の放送信号が受信できるにも拘わらず、コンテンツの配信を受けるべき放送局は無いと判断されてしまう。しかしながら、第3実施形態によれば、現在地域に一致する放送局が無ければ、近隣地域を対象としてコンテンツの配信を受ける放送局を抽出するので、放送信号の受信状況に応じた放送局の特定が可能となる。
【0095】
また、制御部11は抽出された近隣地域を放送対象地域とする放送局の電波出力が、コンテンツ配信を受ける放送局として記憶された放送局よりも小さい場合、据え置き型レコーダの現在地域を、抽出された放送局の放送対象地域に一致するように変更して記憶させる。また、制御部11はコンテンツを配信する放送局として設定された放送局を、前記抽出された放送局に変更して記憶させる。電波出力が小さいほど、放送対象地域も限定されるので、電波出力が小さい放送局の放送対象地域を基準に現在地域を再設定することによって、より正確な現在地域の設定を行うことができる。また、コンテンツの配信を受ける放送局の設定を、電波出力が小さい放送局に再設定することにより、現在地域に近い地域を放送対象地域とする適正な放送局からコンテンツを受信することが可能となる。
【0096】
また、据え置き型レコーダの現在地域が特定できない場合、制御部11は受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該放送局のリストを表示部13又はTV2に表示させる。制御部11は、ユーザによりリストから選択された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する。これにより、現在地域が特定できない場合でも、コンテンツの配信を受けるべき放送局として、ユーザが現在視聴中の放送局、或いは据え置き型レコーダが存在する現在地域を放送対象地域とする放送局等、適正な放送局を特定することができる。また、周波数が一致するか否かにより、放送信号を受信できる放送局に限定してユーザが選択可能な候補を挙げるので、ユーザは現在視聴中の放送局を選択しやすくなる。
【0097】
上述した第1〜第3実施形態は、本発明に係る放送局特定装置の好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、IP通信が可能なラジオ放送受信機や、ラジオチューナーを備え、IP通信が可能なパーソナルコンピュータ、TV装置、モバイル機器等に本発明を用いることができる。モバイル機器としては、例えば携帯端末や携帯型のゲーム機器、携帯型のTV装置が挙げられる。
【0098】
また、現在地域を設定した後、当該現在地域を表示部13又はTV2に表示し、ユーザが設定された現在地域を把握できるようにしてもよい。
さらに、設定された現在地域を用いて、当該現在地域に対応する天気予報やCMに係るコンテンツや地上デジタルTV放送のデータ放送を受信するようにしてもよい。
【0099】
その他、上記第1〜第3実施形態に係る据え置き型レコーダの細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 据え置き型レコーダ
11 制御部
12 記憶部
121 放送局テーブル(第1、第2実施形態)
122 現在地域の設定情報
123 放送局テーブル(第3実施形態)
13 表示部
14 操作部
15 位置検出装置
16 IP通信部
17 TVチューナー
18 ラジオチューナー
19 映像出力部
20 音声出力部
2 TV
3 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各放送局が放送信号の送信に使用する電波の周波数と、各放送局の放送対象地域とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された各放送局のうち、放送内容に関するコンテンツの配信を受ける放送局を特定する制御部と、を備え、
前記制御部は、放送局特定装置が存在する現在地域を特定できる場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、前記現在地域と前記記憶部に記憶された放送対象地域が一致し、アンテナにより受信中の放送信号の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する放送局特定装置。
【請求項2】
前記制御部は、放送局特定装置が存在する現在地域を特定できない場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該抽出された放送局のうち、ユーザにより選択された放送局が放送対象地域とする地域を、放送局特定装置の現在地域として前記記憶部に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、当該記憶された地域により現在地域を特定する請求項1に記載の放送局特定装置。
【請求項3】
前記放送対象地域は広域地域及び詳細地域に分類されて前記記憶部に記憶され、
前記制御部は、現在地域と前記記憶部に記憶された広域地域が一致し、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定し、広域地域及び周波数が一致する放送局が複数ある場合、当該複数の放送局のうち、前記現在地域と前記記憶部に記憶された詳細地域が一致する放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する請求項1又は2に記載の放送局特定装置。
【請求項4】
前記記憶部は、各放送局の放送対象地域の近隣地域を記憶し、
前記制御部は、コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局を前記記憶部に記憶し、その後にコンテンツの配信を受ける放送局を特定する際、放送局特定装置の現在地域と放送対象地域が一致する放送局が無い場合、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、コンテンツの配信を受ける放送局として前記記憶部に記憶された放送局の近隣地域を放送対象地域とする放送局を抽出し、当該抽出された放送局を、コンテンツの配信を受ける放送局として特定する請求項2又は3に記載の放送局特定装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記抽出された近隣地域を放送対象とする放送局の電波出力が、コンテンツの配信を受ける放送局として前記記憶部に記憶された放送局より小さい場合、前記記憶部に記憶された現在地域を、当該抽出された放送局の放送対象地域に一致するように変更し、前記記憶部にコンテンツを配信する放送局として記憶された放送局を、前記抽出された放送局に変更して記憶させる請求項4に記載の放送局特定装置。
【請求項6】
IP通信によりコンテンツを受信する通信部を備え、
前記記憶部は、各放送局のコンテンツを配信する機器に接続するためのアドレス情報を記憶し、
前記制御部は、前記コンテンツの配信を受ける放送局として特定された放送局のアドレス情報を前記記憶部から取得し、
前記通信部は、前記制御部により取得されたアドレス情報を用いて、前記特定された放送局のコンテンツを配信する機器に接続し、コンテンツを受信する請求項1〜5の何れか一項に記載の放送局特定装置。
【請求項7】
各放送局が放送信号の送信に使用する電波の周波数と、各放送局の放送対象地域を記憶する記憶部と、
地域特定装置の現在地域を特定する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された各放送局のうち、アンテナにより受信中の周波数に一致する放送局を抽出し、当該抽出された放送局のうち、ユーザにより選択された放送局が放送対象地域とする地域を、地域特定装置の現在地域として前記記憶部に記憶させる地域特定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−23877(P2011−23877A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165785(P2009−165785)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(308036402)JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社 (1,152)
【Fターム(参考)】