説明

放電ランプおよび放電ランプ装置

【課題】 始動性に優れた放電ランプを提供する。
【解決手段】
本発明の放電ランプは、内部に第1の空間15を有する発光部11、発光部11に形成されたシール部12を有する内管1と、第1の空間15に封入された第1のガスを含む放電媒体と、シール部12に封着された金属箔31と、一端は金属箔31に接続され、他端は第1の空間15に導出された電極32と、内管との間に第2の空間51を形成するように、内管1に接続された外管5とを具備し、管軸が略水平の状態で点灯される放電ランプにおいて、第2の空間51には第2のガスが封入されており、発光部11の最大外径部分と当該部分に近接する外管5の内側部分との間隔のうち、少なくとも一箇所が0.55mm以上である。なお、内管1を外管5に対して下側にオフセットさせ、発光部11の上側と外管5との間隔D(mm)が、D≧0.55を満たすように構成するのが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の前照灯などに使用される放電ランプおよび放電ランプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の前照灯などに使用される放電ランプは、特許第3596812号公報(以下、特許文献1)や特開2001−110358号公報(以下、特許文献2)で知られているように、内管と外管とを具備する二重管構造となっている。この内管は、発光部とその両端に形成されたシール部とで構成されており、発光部内には希ガスや金属ハロゲン化物が封入され、シール部には金属箔および電極が封着されてなる。
【0003】
この種の放電ランプでは、ランプを始動させるためには、数kV〜数十kVの電圧が必要であり、始動が困難であることが知られている。そこで、特許文献1に記載のように、内管と外管とで構成された空間に誘電体バリア放電可能なガスを封入し、始動時に誘電体バリア放電を発生させることで、始動電圧を低減し、始動しやすくする発明が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3596812号公報
【特許文献2】特開2001−110358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された発明を採用しても、始動性改善の再現性が悪いことがわかった。そこで、本発明者が試験・検討した結果、始動性改善の再現性を高めるには、発光部の最大外径部分と当該部分に近接する外管の内側部分との間隔が重要であることを見出したので、提案するに至った。
【0006】
本発明の目的は、始動性に優れた放電ランプおよび放電ランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の放電ランプは、内部に第1の空間を有する発光部、前記発光部に形成されたシール部を有する内管と、前記第1の空間に封入された第1のガスを含む放電媒体と、前記シール部に封着された金属箔と、一端は前記金属箔に接続され、他端は前記第1の空間に導出された電極と、前記内管との間に第2の空間を形成するように、前記内管に接続された外管とを具備し、前記第2の空間には第2のガスが封入されており、前記発光部の最大外径部分と当該部分に近接する前記外管の内側部分との間隔をD(mm)としたとき、少なくとも一箇所がD≧0.55を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、始動性に優れた放電ランプおよび放電ランプ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の放電ランプについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための側面図、図2は、本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための断面図、図3は、図1の発光部の最大外径部分を通るA−A’の断面を矢印方向から見た図である。
【0010】
図1の放電ランプは自動車の前照灯に用いられる、いわゆるD4タイプの放電ランプであり、主要部として内管1を有している。内管1は細長い形状であり、その中央付近には略楕円形の発光部11が形成されている。発光部11の両端には、板状のシール部12、その両端には境界部13を介して円筒部14が連続形成されている。なお、内管1としては、例えば石英ガラスなどの耐熱性と透光性を具備した材料で構成されるのが望ましい。
【0011】
この発光部11の内部には、中央が略円柱状、両端がテーパ状の第1の空間15が形成されている。この第1の空間15の容積は、自動車前照灯用の場合には、10mm〜40mm、さらには20mm〜30mmであるのが望ましい。
【0012】
第1の空間15には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、金属ハロゲン化物2と第1のガスとで構成されている。
【0013】
金属ハロゲン化物2は、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化スカンジウム(ScI)、ヨウ化亜鉛(ZnI)、臭化インジウム(InBr)で構成されている。ただし、金属ハロゲン化物2はこの組み合わせに限らず、スズやセシウムのハロゲン化物などを追加してもよい。また、金属に結合させるハロゲンの種類や組み合わせを変更してもよい。
【0014】
第1のガスは、キセノンが使用されている。第1のガスは、目的によってその封入圧力を調整することができる。例えば、全光束等の特性を高めるためには、封入圧力を常温(25℃)において13atm以上にするのが望ましい。ただし、上限は製造上、現状は20atm程度である。なお、第1のガスの圧力は、水中で発光部11とシール部12の境界を破壊して第1の空間15内部のガスを収集、測量し、その後に第1の空間15の容積を測定することにより、算出することができる。また、第1のガスとしては、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを使用したり、それらを組み合わせて使用したりすることもできる。
【0015】
ここで、放電媒体は、水銀を実質的に含まない。この「水銀を実質的に含まない」とは、水銀の封入量が0mgであるのが最適であるが、従来の水銀入りの放電ランプと比較してもほとんど封入されていないに等しい程度の量、例えば1mlあたり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀量を封入していても許容するという意味である。
【0016】
シール部12には、電極マウント3が封着されている。電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33およびリード線34により構成されている。
【0017】
金属箔31は、例えば、モリブデンからなる薄い金属板である。
【0018】
電極32は、例えば、タングステンに酸化トリウムをドープした、いわゆるトリエーテッドタングステンからなる電極である。その一端は金属箔31の発光部11側端部に接続され、他端は第1の空間15内で所定の電極間距離を保って、互いの先端同士が対向するように配置される。その電極間距離としては、自動車前照灯用の場合には、外観上における距離で4.0mm〜4.4mmであるのが望ましい。なお、形状は、直棒状に限らず、先端の直径が大きい非直棒状の形状や直流点灯タイプのように一対の電極の大きさが異なる形状であってもよい。また、材料は、純タングステンやドープタングステン、レニウムタングステンなどであってもよい。
【0019】
コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線であって、シール部12に封着される電極32の軸部の軸周りに螺旋状に巻装される。このコイル設計としては、コイルピッチは300%以下、巻装長は電極封着長に対して、60%以上とし、かつ金属箔31と接続される電極32の軸部分には巻装しないのが望ましい。
【0020】
リード線34は、例えば、モリブデンからなる金属線である。その一端は、発光部11に対して反対側の金属箔31に接続され、他端は管軸に沿って内管1の外部に延出される。そのうち、ランプの前端側に延出したリード線34には、例えば、ニッケルからなるL字状のサポートワイヤ35の一端がレーザー溶接により接続されている。このサポートワイヤ35には、内管1と平行する部分に、例えば、セラミックからなるスリーブ4が装着されている。なお、このスリーブ4の一端は、後述するソケット6に形成された穴に挿入されるが、そのときに圧入または接着などの方法により、ソケット6に固定してもよい。これにより、振動や搬送などによりスリーブ4が管軸方向にスライドし、サポートワイヤ35のL字部分に衝突することを防止できるため、リード線34とサポートワイヤ35の接続が外れるのを防止することができる。
【0021】
上記で構成された内管1の外側には、筒状の外管5が内管1と同心状に設けられている。それらの接続は、内管1の円筒部13付近に外管5の両端を溶着することにより行なわれ、これにより、内管1と外管5との間には気密な第2の空間51が形成される。第2の空間51には、第2のガスが封入されている。第2のガスには、誘電体バリア放電可能なガス、例えばネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガスまたは混合ガスを使用することができる。ガス圧は0.3atm以下であるのが望ましい。なお、外管5としては、例えば、石英ガラスにチタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物を添加した、紫外線遮断性を有する材料で構成するのが望ましい。また、所望により、外管5の外面に配光制御のための遮光膜を形成してもよい。
【0022】
ここで、図3からわかるように、内管1は外管5に対して下側にオフセットしており、発光部11の最大外径部分と当該部分に近接する外管5の内側との間隔Dは上側が最も広く、反対に下側が最も狭くなっている。また、その間隔D(mm)は、D≧0.55を満している。
【0023】
そして、外管5が接続された内管1の一端には、ソケット6が接続される。これらの接続は、外管5の外周面に金属バンド71を装着し、その金属バンド71をソケット6から突出形成させた金属製の舌片72で挟持することで行なっている。また、ソケット6の底部には底部端子8a、側部には側部端子8bが形成されており、それぞれリード線34、サポートワイヤ35が接続されている。
【0024】
これらで構成された放電ランプは、底部端子8aが高圧側、側部端子8bが低圧側になるように点灯回路が接続され、管軸が略水平の状態に配置されて点灯される。その点灯回路の出力は、例えば、安定時は約35W、始動時は安定時電力に対して2倍以上である約75Wに設定することができる。
【0025】
下記に本発明の放電ランプの実施例の一仕様を示す。
(実施例)
発光部11:石英ガラス製、第1の空間15の内容積=26mm、最大内径=2.5mm、最大外径=6.2mm、長手方向の球体長=7.8mm、
シール部12:幅=4.1mm、厚み=2.8mm、
金属ハロゲン化物2:ScI、NaI、ZnI、InBr(=1:1.5:0.4:0.01)、合計=0.4mg、
第1のガス:キセノン、ガス圧=13atm、
水銀:0mg、
金属箔31;モリブデン製、
電極32:トリエーテッドタングステン製、直径=0.38mm、電極長=7.5mm、外観上の電極間距離=3.74mm(実際の電極間距離=4.32mm)、
コイル33:ドープタングステン製、ピッチ=200%、
リード線34:モリブデン製、直径=0.6mm、
外管5:内径=7.0mm、肉厚=1.0mm、
第2のガス:窒素、ガス圧=0.1atm、
発光部11の最大外径部における外管5との最大間隔D=0.60mm、最小間隔D’=0.20mm。
【0026】
この実施例のランプに、図4に示したような、始動パルス電圧は23.4kV、ライズタイム(始動パルス電圧の10%〜90%になる間での時間)は250nsecである一般的な電圧波形を連続出力する点灯回路を使用し、始動するかどうかの試験を行った。その結果、通常であれば18kV前後の始動電圧が必要なランプであっても、15kV前後で絶縁破壊し、始動することが確認された。また、ランプが絶縁破壊したのは、一発目のパルスを投入したときであった。自動車前照灯の用途では、ランプに図4のような電圧波形のパルスを所定回数投入し、それでも点灯しなければ、安全性の面からランプの始動が中止されるのが一般的であるため、本実施例のように一発目のパルスで点灯するのは、とても有義な結果である。
【0027】
次に、間隔Dと間隔D’およびライズタイムを変化させたときの始動NG発生率について試験を行った。その結果を図5、結果を図示したものを図6に示す。試験本数は各50本である。なお、始動NG発生率とは、高圧パルスの印加しても点灯しなかった、または20kV前後の高い始動電圧で点灯した場合を示す。
【0028】
結果からわかるように、間隔Dが大きくなるほど、始動NG発生率が低くなる傾向がある。特に図6から明らかなように間隔Dが0.55mm以上になると、始動NG発生率がかなり低下し、さらに間隔Dが0.60mm以上になると、ライズタイムを短くしても、NGが発生することなく始動可能であることがわかる。また、ライズタイムが短いほど、始動NG発生率が高くなる傾向がある。
【0029】
このように間隔Dによって始動NG発生率が変化した原因は、始動直後の誘電体バリア放電の発生の有無が関係している。実施例のランプでは、CCDカメラで撮影した図7からわかるように、始動直後に隙間の広い上側で誘電体バリア放電がほぼ確実に発生していたが、間隔D=間隔D’=0.40mmの従来例のランプでは誘電体バリア放電が発生しない場合が確認されたためである。この傾向は、第2のガスの種類を変えても同様である。つまり、この図のように、誘電体バリア放電は高圧側のシール部12付近から、発光部11を経由して低圧側のシール部12に発生するため、発光部11の最大外径部分と外管5との間隔Dがある程度広くないと、当該部分を経由しにくくなると考えられる。以上から、間隔Dは0.55mm以上、好適には0.60mm以上であるのが望ましい。ただし、間隔Dが大きくなると発光部11の温度が低くなり、発光効率が低下するため、1.5mm以下の範囲内で設計を行うのが望まれる。
【0030】
なお、間隔Dは、発光部11の上側に限られない。例えば下側や側部であってもよい。始動直後の誘電体バリア放電の発生箇所は発光部の上側に限られないためである。したがって、要は発光部11の最大外径部分と当該部分に近接する外管5の内側部分との間隔D(mm)のうち、少なくとも一箇所がD≧0.55を満たしていればよい。ただ、実施例のように外管5に対して内管1をオフセットさせて隙間Dの調整をする場合は、寿命中の発光部上部の膨らみ、アークの浮きによる光学特性の影響の問題を同時に解決するために、内管1を下側にオフセットさせて、発光部11の上側が間隔D≧0.55mmを満たすように構成するのが望ましい。また、第2のガスの圧力が低いほど誘電体バリア放電の発生確率が向上するため、ガス圧は0.7atm以下、さらには0.3atm以下であるのが望ましい。
【0031】
なお、始動性をさらに高めるために、次のような構成を組み合わせるのが望ましい。
【0032】
高圧側のシール部12部分に位置する外管5の内周面、外周面または内蔵するように補助電極を設けるのが望ましい。局所的に電界集中させて、高圧側と低圧側に誘電体バリア放電を発生させやすくするためである。特に、図8に示したように、高圧側の金属箔31とリード線34の接続部分Pから±2.0mm以内に位置する外管5の外周面にニッケルからなる金属線10を巻きつけ、さらに金属線10の端部をソケット6内部の円筒壁と外管5の間の空間にまで引き伸ばすことにより、従来よりも2kV以上の始動電圧の低減効果を得ることができる。なお、金属線10としては、ニッケルのほかに、アルミニウム、銅、鉄、銀、金などの金属を使用してもよい。また、金属材料の貼り付け、蒸着などによって補助電極を形成してもよい。また、外管5の外側に遮光膜を形成した放電ランプの場合において、その遮光膜の材料に導電性を有する材料を混ぜても同様の効果を得ることができる。
【0033】
また、サポートワイヤ35と外管5の外表面までの距離Lを短くするのが望ましい。シール部12のガラス表面と、外管5のガラス表面の電位差を大きくし、始動時の誘電体バリア放電を発生させやすくするためである。発明者の試験によれば、距離Lが4.2mmでは50%程度の確率でしか一発始動しないが、距離Lが3.5mmではほぼ確実に一発始動可能であることが確認された。したがって、距離Lは3.5mm以下とするのが特に望ましい。
【0034】
したがって、本実施の形態では、第2の空間51に窒素を封入するとともに、内管1を外管5に対して下側にオフセットさせ、発光部11と外管5との間隔を上側が最も広くし、かつその間隔D(mm)が、D≧0.55を満たすように構成したことにより、放電媒体として水銀を含まず、第1のガスとして13atm以上のキセノンを封入したような、始動性が悪い自動車用放電ランプであっても、始動直後の誘電体バリア放電の発生確率が高まり、始動性を改善することができる。また、内管1を外管5に対して下側にオフセットさせたことにより、寿命中に発光部11の上部が膨らんで外管5と接触する不具合、および水銀フリーランプにおいて特に顕著になるアークの浮きによる光学特性の悪化の問題を同時に防止することができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態の放電ランプ装置について説明するための断面図である。この第2の実施の形態の各部について、図1の第1の実施の形態の放電ランプの各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
【0036】
本実施の形態は、放電ランプDLと始動器IGとが一体で使用される、いわゆるD3タイプの放電ランプ装置である。放電ランプDLは、第1の実施の形態の放電ランプと主要部はほぼ同じ構造である。始動器IGは、始動時に高圧パルスをランプに供給するための装置であり、トランス、抵抗、ギャップ、コンデンサなどで構成されている。
【0037】
ここで、始動器IGでは、始動時に20kV前後、数十〜数百nsecのライズタイムの高圧パルスを発生させる。このライズタイムが短い(特に200ns以下、さらには100ns以下)と、図5の結果からわかるように、誘電体バリア放電が発生しにくくなり、始動NG発生率が高くなる傾向があった。そのため、ライズタイムが長くなる回路設計を行っていた。しかし、本発明を採用することにより、ライズタイムが200ns以下であるような始動器IGと組み合わせても、問題なく始動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための側面図。
【図2】本発明の放電ランプの第1の実施の形態について説明するための断面図。
【図3】図1の発光部の最大外径部分を通るA−A’の断面を矢印方向から見た図。
【図4】点灯回路の出力電圧波形とこれによる実施例の絶縁破壊時の電圧波形について説明するための図。
【図5】間隔Dと間隔D’およびライズタイムを変化させたときの始動NG発生率について説明するための図。
【図6】図4の結果をグラフ化した図。
【図7】実施例のランプの始動時の誘電体バリア放電について説明するための図。
【図8】さらに好適な実施形態について説明するための図。
【図9】本発明の放電ランプ装置の第2の実施の形態について説明するための側面図。
【符号の説明】
【0039】
1 内管
11 発光部
12 シール部
13 境界部
14 円筒部
15 第1の空間
2 金属ハロゲン化物
3 電極マウント
31 金属箔
32 電極
33 コイル
34 リード線
35 サポートワイヤ
4 スリーブ
5 外管
51 第2の空間
6 ソケット
71 金属バンド
72 舌片
8a 底部端子
8b 側部端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に第1の空間を有する発光部、前記発光部に形成されたシール部を有する内管と、前記第1の空間に封入された第1のガスを含む放電媒体と、前記シール部に封着された金属箔と、一端は前記金属箔に接続され、他端は前記第1の空間に導出された電極と、前記内管との間に第2の空間を形成するように、前記内管に接続された外管とを具備し、管軸が略水平の状態で点灯される放電ランプにおいて、
前記第2の空間には第2のガスが封入されており、前記発光部の最大外径部分と当該部分に近接する前記外管の内側部分との間隔のうち、少なくとも一箇所が0.55mm以上であることを特徴とする放電ランプ。
【請求項2】
前記内管は前記外管に対して下側にオフセットしており、前記発光部の上側の最大外径部分と当該部分に近接する前記外管の内側部分との間隔をD(mm)としたとき、D≧0.55を満たすことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
【請求項3】
前記第1のガスはキセノンであり、その圧力は13atm以上であるとともに、前記放電媒体は水銀を実質的に含まないことを特徴とする請求項1または2に記載の放電ランプ。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の放電ランプと、
前記放電ランプに電気的に接続された、始動時に投入される高圧パルスのライズタイムが200ns以下である始動器とを具備することを特徴とする放電ランプ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−266767(P2009−266767A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118232(P2008−118232)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】