説明

方向表示装置、移動体操作システムおよび移動体の操作方法

【課題】安全性が向上された移動体の移動の操作に用いられる方向表示装置、移動体操作システムおよび移動体の操作方法を提供する。
【解決手段】移動体操作システム100は、移動体5,7aと、移動体5,7aの移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作リモコン9と、操作手段9により、指示された移動体5,7aの移動方向を表示し、移動体5,7aの移動を操作する操作者および移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置30とを含む。操作手段9は、移動体5,7aを移動させる前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段11aと、移動体5,7aの移動を実行指示する実行指示手段11bとを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の移動の操作に用いられる方向表示装置、移動体操作システムおよび移動体の操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工場等の天井に設置される天井クレーンは、例えば、特許文献1に示されるように、建物の天井近傍に平行に敷設された走行レール上を車輪走行する1対のサドル間に、巻上機を横行可能に備えたガーダを横架して構成されている。この巻上機としては、巻上用支持体としてワイヤロープを用いた電動ホイストや、ロードチェーンを用いた電動チェーンブロック等が使用され、巻上機から垂下されたフックブロックに設けられたフックに、搬送物に掛け回した玉掛け用具を掛けて吊り上げ、天井クレーンによって搬送物を任意の位置に移動させる。
【0003】
クレーンの制御において、運転者のために光や音で天井クレーンの動作状態を知らせる技術が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−75284号公報
【特許文献2】特開2008−143613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、安全性が向上された移動体の移動の操作に用いられる方向表示装置、移動体操作システムおよび移動体の操作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.方向表示装置
本発明の方向表示装置は、
移動体の移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作手段により、指示された前記移動体の移動方向を表示し、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられている。
【0007】
本発明によれば、移動体の移動方向を方向表示装置によって、操作者および周囲にいる者(移動体の移動許容範囲内にいる者)に対して知らせることができ、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故を未然に防ぎやすいシステムを構築するのに有用である。
【0008】
本発明において、前記操作手段は、前記移動体を移動させる前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段と、
前記移動体の移動を実行指示する実行指示手段とを含み、
前記選択手段により移動方向が選択された段階で、移動方向を表示することができる。
【0009】
このように操作手段において選択手段と実行指示手段とを設け、選択手段で方向を選択し方向表示装置に方向を表示した後に、実行指示手段ではじめて移動体の移動の実行が可能となることで、周囲にいる者が気づかないうちに移動体が動くことを防ぐことができるので、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故をより未然に防ぎやすいシステムを構築するのに有用なものである。また、操作者が移動体を移動させる前に予め選択した移動方向を確認することができるため、誤作動を防ぐことができる。
【0010】
2.移動体操作システム
本発明の移動体操作システムは、
移動体と、
前記移動体の移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作手段と、
前記操作手段により、指示された前記移動体の移動方向を表示し、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置とを含む。
【0011】
本発明によれば、移動体の移動方向を方向表示装置によって、操作者および周囲にいる者(移動体の移動許容範囲内にいる者)に対して知らせることができ、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故を未然に防ぎやすいシステムを構築することができる。
【0012】
本発明において、前記操作手段は、前記移動体を動かす前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段と、
前記移動体の移動を実行指示する実行指示手段とを含み、
前記選択手段により移動方向が選択された段階で、移動方向を表示することができる。
【0013】
このように操作手段において選択手段と実行指示手段とを設け、選択手段で方向を選択し方向表示装置に方向を表示した後に、実行指示手段ではじめて移動体の移動の実行が可能となることで、周囲にいる者が気づかないうちに移動体が動くことを防ぐことができるので、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故をより未然に防ぎやすいシステムを構築することができる。また、操作者が移動体を移動させる前に予め選択した移動方向を確認することができるため、誤作動を防ぐことができる。
【0014】
3.移動体の操作方法
本発明の移動体の操作方法は、
操作手段で指示された方向を、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置に表示する工程(A)を含む。
【0015】
本発明によれば、移動体の移動方向を方向表示装置によって、操作者および周囲にいる者(移動体の移動許容範囲内にいる者)に対して知らせることができ、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故を未然に防ぎやすい移動体の操作方法を実現することができる。
【0016】
本発明において、前記操作手段は、前記移動体を移動させる前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段を含み、
前記工程(A)の前に、前記操作手段で選択された前記移動体の移動方向を前記方向表示装置に表示する工程(B)を含むことができる。
【0017】
このように前記工程(A)の前に、前記操作手段で選択された前記移動体の移動方向を前記方向表示装置に表示する工程(B)を含むことで、周囲にいる者が気づかないうちに移動体が動くことを防ぐことができるので、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故をより未然に防ぎやすい移動体の操作方法を実現することができる。また、操作者が移動体を移動させる前に予め選択した移動方向を確認することができるため、誤作動を防ぐことができる。
【0018】
ここで、「移動体」とは、移動体操作システムにより基準位置から二次元又は三次元方向へ相対的に移動させられる物品をいう。二次元又は三次元方向へ相対的に移動(自走)が可能な装置の場合は、その装置自体が「移動体」に該当し、二次元又は三次元方向へ相対的に移動が可能な構成部材を備える装置の場合は、その構成部材が「移動体」に該当する。「移動体」の具体例は、移動体操作システムにより二次元又は三次元方向へ相対的に移動させることが可能なあらゆる物品、たとえば、クレーン装置におけるフック、搬送用ロボットにおける物品を把持又は搭載する搬送アーム又はその把持部、搭載部等の荷台相当部分、高所作業車におけるバケット(デッキ)、ヘリコプターにおけるヘリコプター本体である。
【0019】
移動許容範囲とは、移動体が移動できる可能な範囲の領域をいう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】移動操作システムの模式図を示す図である。
【図2】操作リモコンの機能概念図を示す図である。
【図3】操作リモコンのスイッチ例を示す図である。
【図4】操作リモコンの構成例を示す図である。
【図5】方向表示装置の表示例を示す図である。
【図6】天井クレーンの全体構成を示す斜視図である。
【図7】天井クレーンの昇降機としての巻上機の構造を示す図である。
【図8】天井クレーンにおける制御機構を示すブロック図である。
【図9】方向表示装置の取り付け例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
実施の形態に係る移動体操作システムを説明する。図1は、移動体操作システムの概念図である。
【0023】
移動体操作システム100は、移動体(たとえば昇降機、物品)5,7aと、移動体5,7aの移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作リモコン(操作手段)9と、その操作リモコン9により指示された移動体5,7aの移動方向を表示し、移動体5,7aの移動を操作する操作者および移動体5,7aの移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置30とを含む。
【0024】
操作リモコン9は、移動体5,7aを移動させる前に操作者が移動体5,7aの移動方向を選択する選択手段11aと、移動体5,7aの移動を実行指示する実行指示手段11bとを含むことができる。選択手段11aは、たとえば、+X方向選択入力部、−X方向選択入力部、+Y方向選択入力部および−Y方向選択入力部、上昇選択入力部および下降選択入力部を設けることができる。なお、+X方向、−X方向、+Y方向および−Y方向を図3に示すように東西南北で示してもよい。
【0025】
ここで、「リモコン」とは、遠隔操作、遠隔制御等を行うための装置の意味を有するリモートコントローラの略称又は遠隔操作、遠隔制御等の意味を有するリモートコントロールの略称である。なお、無線、有線といった信号伝送方式の違いは、別段の説明を行う場合を除き、「リモコン」の定義又は解釈を左右しない。
【0026】
選択手段11bにより方向が選択されると、方向表示装置30が起動(たとえば移動方向の矢印が点灯又は点滅)し、選択手段11bより選択された方向が表示される。なお、図5は、北の方向が選択された場合の例を示す。次に、操作者が実行指示手段11bにより移動体の移動の実行を指示すると、移動体5,7aが移動することとなる。
【0027】
この選択手段11aおよび実行指示手段11bは、押しボタンスイッチやタッチセンサからなることができるが、操作者が入力指示できるものであれば特に限定されない。選択手段11aおよび実行指示手段11bは、別々の入力スイッチにより構成してもよいが、図3および図4に示すように、一つの入力スイッチにより構成してもよい。一つの入力スイッチにより構成する場合には、多段スイッチの押しボタンとすることができる。つまり、図4に示すように、1段目の入力は選択手段11aとしての入力であり、2段目の入力は実行指示手段11bとしての入力とすることができる。なお、3段の入力スイッチを適用した場合には、2段目の入力は低速の移動体の移動の実行を指示する入力とし、3段目の入力は高速の移動体の移動の実行を指示する入力とすることができる。
【0028】
また、選択手段11aおよび実行指示手段11bは、タッチセンサと押しボタンスイッチとの組み合わせであってもよい。すなわち、押しボタンスイッチの上面にタッチセンサの機能を付与し、タッチセンサを選択手段11aとして機能させ、押しボタンを押すことで実行指示をすることができる例であってもよい。この場合において、押しボタンスイッチを2段階スイッチとしてもよいし、3段階以上のスイッチとしてもよい。多段階スイッチは公知のものを適用することができる。
【0029】
選択手段11aの方向の選択指示を同時に2つ行った場合には、その間の中間方向に移動するようにしてもよい。たとえば、+X方向選択入力部と+Y方向選択入力部とを同時に入力した場合には、+X方向と+Y方向との中間の方向(+X方向又は+Y方向から45度の方向)に移動するようにしてもよい。なお、選択手段11aは、十字キースイッチとしてもよい。
【0030】
方向表示装置30の具体例としては、方向を表示できるものであれば特に限定されないが、液晶表示装置やLEDによる表示装置などがある。また、方向表示装置30の表示例として、方向が選択された段階の表示色(たとえば青色)と、移動体5,7aの移動が実行されている場合の表示色(たとえば赤色)とを変えてもよい。方向が選択された場合には、矢印を点滅表示し、移動体5,7aの移動が実行されている場合には矢印を点灯状態としてもよい。
【0031】
方向表示装置30には、移動体7aが上昇又は下降の状態にあるときに、その状態の表示する表示部があってもよい。たとえば、図5(A)および(B)に示すように、上昇の際には「UP」を、下降の際には「DOWN」と表示することができる。
【0032】
方向表示装置30が取り付けられる場所は、操作者や移動体の周りにいる者が目視可能な場所であり、移動体の移動に制約とならない場所であれば特に限定されないが、たとえば、移動体の移動の可能範囲を覆うような屋根と壁がある場合には、図9に示すように、その屋根や壁、移動機構の支持枠に設けることができる。また、方向表示装置30は、図9に示すように、移動体の移動機構20に取り付けられて、移動体の移動と共に同時に移動してもよい。方向表示装置30が操作者などが見やすいように傾けることも、又は水平にすることもできる。方向表示装置は、複数の箇所に設けてもよい。
【0033】
このような移動体操作システム100によれば、移動体5,7aの移動方向を方向表示装置30によって、操作者および周囲にいる者(移動体の移動許容範囲内にいる者)に対して知らせることができ、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故を未然に防ぎやすいシステムとなっている。また、、操作リモコン9において選択手段11aと実行指示手段11bとを設け、選択手段11aで方向を選択し方向表示装置30に方向を表示した後に、実行指示手段11bではじめて移動体5,7aの移動の実行が可能となることで、周囲にいる者が気づかないうちに移動体5,7aが動くことを防ぐことができるので、移動体と操作者等との接触や衝突などの事故をより未然に防ぎやすいシステムを構築することができる。さらに、操作者が移動体を移動させる前に予め選択した移動方向を確認することができるため、誤作動を防ぐことができる。
【0034】
なお、移動体操作システム100は、方向が選択されたとき、又は、クレーンが動作しているときに、音で方向が選択されたこと又はクレーンが動作していることを報知する報知手段(図示せず)があってもよい。報知手段としては、公知のスピーカーを適用することができる。なお、移動体が水平方向(東西南北方向)に動く場合と、垂直方向(上昇下降)の場合とで音を変えてもよい。また、水平方向の各方向および垂直方向の各方向で音を変えてもよい。その音は、ブザー音であってもよく、又は、人の音声により方向を伝えるものであってもよい。方向が選択されたとき、又は実行指示がなされたときの各状態で専用の音で報知してもよい。
【0035】
以上の移動体操作システム100は、天井クレーンに適用されるのが好適である。
【0036】
次に、天井クレーンの構成について説明する。
【0037】
図6は天井クレーンの全体構成を示す斜視図である。図7は本発明の実施の形態にかかる三次元移動装置としての天井クレーンの昇降機としての巻上機の構造を示す図である。図8は天井クレーンにおける制御機構を示すブロック図である。
図6に示されるように、三次元移動装置としての天井クレーン1は、建物の天井近傍に平行に敷設された走行レール2A,2Bを車輪を介して走行する1対のサドル3A,3B間に、昇降機としての巻上機5を横行可能に備えたクレーンガーダ4を横架して、昇降機としての巻上機5により巻き上げられる支持ワイヤロープ6の先端に移動体としてのフック7を固定して構成されている。
このように、天井クレーン1は、走行レール2A,2Bに対してほぼ垂直にクレーンガーダ4を横架して、このクレーンガーダ4上を先端にフック7を有する巻上機5が移動するように構成されているので、移動体としてのフック7を上下方向に移動させるZ軸モータ、及び水平面内で移動させるX軸モータ及びY軸モータとを具備する移動機構を中心とした三次元移動装置として適している。
【0038】
巻上機5からは、通信ケーブル8が床面近傍まで垂下しており、リモコン筐体10に接続されている。
【0039】
さらに、図6に示されるように、巻上機5はクレーンガーダ4を挟んで設けられた1対の車輪14を有しており、これらの車輪14が横行用モータ(Y軸モータ)13で駆動されて回転することによって、巻上機5がクレーンガーダ4に沿って横行する。これらの横行ユニットには支持部材15によって巻上機本体17が吊り下げ支持されており、巻上機本体17には支持ワイヤロープ6を巻き上げ、又は伸ばすための巻上用モータ(Z軸モータ)16が取付けられている。
【0040】
そして、図6に示されるクレーンガーダ4を両端で支持して走行レール2A,2Bの上を走行するサドル3A,3Bには、それぞれ図示しない走行用車輪と走行用モータ(X軸モータ)が設けられている。また、図7に示される巻上機本体17には、これらのX軸モータ、Y軸モータ13、Z軸モータ16を、操作用リモコン9の操作に応じて駆動させるためのモータ駆動制御回路が内蔵されている。
巻上機本体17に内蔵されているモータ駆動制御回路18は、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」ともいう。)20、インバータ(又はコンタクタ)21によって構成されている。
【0041】
ここで、マイコン20は、CPU(中央処理装置)、ROM、RAM等のメモリ装置、入出力(I/O)装置を具備しており、リモコン筐体10から通信ケーブル8内の通信線を通じて送信される電気信号を受信して必要な演算処理を行い、その処理結果を電気信号としてインバータ(又はコンタクタ)21に出力する。マイコン20は、所謂ワンチップマイコンでも良いし、複数のチップ又は素子・部品から構成されるものでも良い。
操作リモコン9の操作スイッチ11が押された場合には、所定の電気信号が通信ケーブル8内の通信線を通じてマイコン20に送信され、マイコン20はインバータ(又はコンタクタ)21に制御信号を送信して、インバータ(又はコンタクタ)21は制御信号にしたがってX軸モータ23及び/又はY軸モータ13に駆動電流を供給し、X軸モータ23及び/又はY軸モータ13を駆動させて、移動体としてのフック7をリモコン筐体10が向いている方向に移動させる。
【0042】
インバータ21およびマイコン20を含むモータ駆動制御回路18は、X軸モータ23及び/又はY軸モータ13の駆動制御を行い、コンタクタ22が、Z軸モータ16の駆動を制御する。したがって、モータ駆動制御回路18とコンタクタ22とを含んで駆動制御装置61が構成されており、この駆動制御装置61と操作用リモコン9とは、図1の通信ケーブル8を含んで移動操作システムを構成している。また、X軸モータ23とY軸モータ18とZ軸モータ16とは移動機構62に相当する。
なお、操作用リモコン9に設けられている上下スイッチとしての上昇スイッチ11A及び下降スイッチ11Bが押された場合には、所定の電気信号が通信ケーブル8内の通信線を通じて、モータ駆動制御回路18と同じく巻上機本体17に内蔵されているコンタクタ22に伝達され、コンタクタ22からZ軸モータ16に駆動電流が供給されて、上昇スイッチ11Aが押された場合にはZ軸モータ16が支持ケーブル6を巻き上げてフック7を上昇させるように作動し、下降スイッチ11Bが押された場合にはZ軸モータ16が支持ケーブル6を伸ばしてフック7を下降させるように作動する。
したがって、天井クレーン1を操作する操作者は、まず操作用リモコン9の下降スイッチ11Bを押してZ軸モータ16を作動させてフック7を下降させ、床面に置かれている搬送物にフック7を掛け、上昇スイッチ11AAを押してZ軸モータ16を作動させ、支持ワイヤロープ6を巻き上げて搬送物を水平方向の移動に支障のない高さまで吊り上げる。続いて、操作リモコン9の操作スイッチ11により、所望の方向へ搬送物を平行移動させることができる。
【0043】
上記の実施の形態は、本発明の範囲内において、種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の方向表示装置、移動体操作システムおよび移動体の操作方法は、安全性が向上された移動体の移動操作を実現することができる。
【符号の説明】
【0045】
5 昇降機
7a 物品
9 操作リモコン
11 操作スイッチ
11a 選択手段
11b 実行指示手段
30 表示装置
100 移動体操作システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作手段により、指示された前記移動体の移動方向を表示し、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記操作手段は、前記移動体を移動させる前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段と、
前記移動体の移動を実行指示する実行指示手段とを含み、
前記選択手段により移動方向が選択された段階で、移動方向を表示する方向表示装置。
【請求項3】
移動体と、
前記移動体の移動方向を操作指示するための指示手段を含む操作手段と、
前記操作手段により、指示された前記移動体の移動方向を表示し、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置とを含む、移動体操作システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記操作手段は、前記移動体を動かす前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段と、
前記移動体の移動を実行指示する実行指示手段とを含み、
前記選択手段により移動方向が選択された段階で、移動方向を表示する移動体操作システム。
【請求項5】
操作手段で指示された方向を、前記移動体の移動を操作する操作者および前記移動体の移動許容範囲にいる者が目視可能な場所に設けられた方向表示装置に表示する工程(A)を含む移動体の操作方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記操作手段は、前記移動体を移動させる前に操作者が移動体の移動方向を選択する選択手段を含み、
前記工程(A)の前に、前記操作手段で選択された前記移動体の移動方向を前記方向表示装置に表示する工程(B)を含む移動体の操作方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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