説明

既知の周波数オフセットを与えることにより無線網内の信号弁別を容易にする方法と装置

【課題】既知の周波数オフセットを用いて基地局の異なるアンテナから送信される記号の弁別を容易にする。
【解決手段】2人のユーザからの第1および第2の信号は実質的に同じ帯域幅を占め、実質的に同じ搬送波周波数を用いる。他方で、或る基地局に関連する異なるアンテナの信号の相対的周波数は既知の特定の周波数オフセットを有するよう調整される。受信機ではかかる既知の周波数オフセットを用いて、任意の既知の周波数誤りを推定しまた多重送信信号を復調するのを助ける。復調に有用であるだけでなく、既知の周波数オフセットを複数の基地局それぞれに割り当てて、或る基地局の識別を容易にすることができる。この方法は、移動体用グローバル・システム(GSM)を含む任意の種類の時間領域多元接続(TDMA)システムまたは符号分割多元接続(CDMA)システムに用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景技術)
ディジタル無線通信システムで多重送信アンテナを用いると、データ・レートを高め、また単一または多重の受信アンテナを持つ受信機の性能を向上させるのに有用であることが分かっている。かかるシステムでは送信信号は実質的に同じ周波数および帯域幅で送信されるので、そのチャンネル応答は周波数領域内でオーバーラップする。多くの周知の方法は開ループ・システムである。すなわち、チャンネル応答に関する情報について受信機から送信機へのフィードバックがない。このチャンネル情報があるときは、多重送信アンテナを用いれば閉ループ技術を用いてデータ・レートを高めることができる。
【0002】
上記の技術で利点が得られる理由は、異なる送信(Tx)アンテナから受信(Rx)アンテナへのチャンネルが同じでないからである。種々の方式は異なる送信信号を互いに弁別できることを基礎にしている。送信信号のコヒーレントな受信を用いると、送信信号毎のチャンネル応答を受信機で推定プロセスにより得ることができる。異なる送信信号からのチャンネルが互いに干渉するときは、この推定プロセスは複雑で、プロセッサに負担がかかり、また不正確である。また、マルチパスでは信号が互いに時間的にオーバーラップする(遅れる)ので、推定プロセスは更に困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
チャンネル応答を推定して1つの望ましい信号と1つの干渉信号の共同復調を行うのにセミブラインド方式が用いられている。しかし、2人のユーザのチャンネル応答が同じ場合は、チャンネル推定値を容易に区別できる場合に比べて共同復調受信機の性能は劣る。フェードするチャンネルの性能を向上させる1つの方法はチャンネル推定値を適応的に更新(追跡)することである。しかしこの方法を用いると、推定されたチャンネルがユーザ信号に間違って割り当てられるというチャンネル切替えの問題が起こる。フェードする波形を区別できても、チャンネル推定値がユーザ信号に間違って割り当てられることがある。チャンネル推定値が例えば別のチャンネル・スイッチによりその正しいユーザに再び割り当てられない限り、このチャンネル切替えにより長いバーストの検出誤りが起こる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、既知の周波数オフセットを用いて、基地局の異なるアンテナから送信される信号の区別を助けることにより信号弁別を容易にすることに関する。信号は実質的に同じ帯域幅を占め、また実質的に同じ搬送波周波数を用いるが、異なる送信アンテナでの信号の相対的周波数をベースバンドまたは中間周波数で調整するので、異なるアンテナから送信される信号は小さな特定の周波数だけ分離される。このため各信号は搬送波に対して異なるオフセットを有し、搬送波に対する信号の周波数オフセットの集合が得られる。この周波数オフセットの集合により、チャンネル推定または干渉取消しを行う受信機内で高度の分離が得られる。また、周波数オフセットは異なる基地局からの信号を区別するのに役立つ。なぜなら、周波数オフセットの異なる既知の集合を複数の基地局のそれぞれに割り当てることができるからである。この方法は、移動体用グローバル・システム(GSM)を含む任意の種類の時間領域多元接続(TDMA)システムまたは符号分割多元接続(CDMA)システムに用いることができる。
【0005】
或る実施の形態では、少なくとも2本のアンテナを有する基地局は、第1および第2の信号を移動体端末に通信または送信するとき、まず前記第1および第2の信号に与えられる既知の周波数オフセットを確立する。周波数オフセットは移動体端末が知っており、または通知される。周波数オフセットはシステム設計の一部として合意しておいてもよいし、基地局のメモリ内のデータ構造または表を探索してもよい。移動体端末は周波数オフセットの集合を記憶してもよいし、または基地局は通常の動作を開始する前に周波数オフセットの集合を制御チャンネルにより移動体端末に送ってもよい。基地局は既知の周波数オフセットを第1および第2の信号に与えて、実質的に同じ搬送波周波数と帯域幅で送信するために信号をアップ変換する。与えられる既知の周波数オフセットに加えて、送信機により導入される未知の周波数誤りがあってよい。このため既知の周波数オフセットの設計に要求が課される。ただし、この要求は異なる送信チェーンの搬送波周波数をロックすることにより緩和することができる。送信信号は、既知の周波数オフセットに少なくとも部分的に基づいて移動体端末で復調してよい。
【0006】
或る実施の形態に係るシステム内の移動体端末は第1および第2の信号を第1および第2の関連する送信アンテナから受信して、信号をダウン変換する。移動体端末は第1および第2の信号内のシンボルを、既知の周波数オフセットの集合に少なくとも部分的に基づいて、第1および第2のシンボルのチャンネル推定値と周波数推定値とを用いて検出する。移動体の受信機では、受信信号内に存在する未知の周波数誤りを訂正するために周波数推定値が必要である。1つの方法は自動周波数制御(AFC)技術を用いることであるが、他の周波数補償法を用いてもよい。
【0007】
本発明の或る実施の形態に係るシステムは、複数の隣接する基地局が周波数オフセットの複数の対応する集合を用いるよう設計することができる。周波数オフセットに関する情報は移動体端末に知らせてプログラムしてもよいし、または最初に制御チャンネルで移動体端末に送信してメモリ内に記憶してもよい。各基地局は、アンテナおよびトランシーバ装置に関連するメモリを有して周波数オフセット情報を記憶する。移動体端末は無線ブロックと、1本以上のアンテナと、プロセッサおよび制御論理と、ベースバンド論理とを含み、周波数オフセットを用いて基地局を識別し、値域設定やその他の機能を容易にすることができる。基地局および移動体端末内の種々のハードウエアとソフトウエアまたはマイクロコードとは本発明の種々の態様を実行する手段を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に従って動作する送信機および受信機の動作の機能的ブロック図と方法とを示す。
【図2】本発明の1つの実施の形態に係る、自動周波数制御を用いる干渉取消し受信機装置と受信方法の詳細を示す機能的ブロック図である。
【図3】本発明の別の実施の形態に係る、自動周波数制御を用いる共同復調受信機装置と受信方法の詳細を示す別の機能的ブロック図である。
【図4】本発明に係る、周波数オフセットを用いない第1および第2の信号のフェーザ表現である。
【図5】2つの信号の分離を可能にする本発明の実施の形態に係る第1および第2の信号のフェーザ表現である。
【図6】本発明の実施の形態に係る受信機を組み込んだ移動体端末の機能的ブロック図である。
【図7】本発明の或る実施の形態に係る、異なる周波数オフセットが複数の隣接する基地局に割り当てられるシステムの網図である。
【実施例】
【0009】
本発明を例示の実施の形態に関して説明する。これは異なるアンテナから送信される信号に異なる周波数オフセットを用いる方法をとるが、各アンテナでは同じ搬送波周波数を用いる。かかる実施の形態は例を用いて与えられる。当業者が理解するように、添付のクレームの範囲から逸れることなく実現できる他の実施の形態がある。
開示される実施の形態は本発明に係る送信信号と受信信号の両方に関する。例示の実施の形態では、移動体端末が受信し、基地局が送信する。当業者が理解するように、本発明は適当な設計の装置で逆方向にも同様に機能する。また、本発明の方法は2個の移動体トランシーバまたは2個の固定トランシーバの間に用いることができる。
【0010】
いくつかの数式と表記法では、読者が理解するように、図面に下付き文字と上付き文字を用いることができないことがある。なぜなら、文字が小さすぎてはっきり読めなくなるからである。或る場合には、下付きまたは上付きで書く方がよい文字も普通の文字で示している。例えば、s1(k)をs1(k)で示すことがある。図面を直接説明する場合には図面内の表記法を用いる。そうでない場合は、正しい数学的表記法を用いてよい。ここに用いる等式は当業者に理解できるものである。
【0011】
多重入力多重出力(MIMO)システムでは、合成の送信信号の帯域幅を実質的に増やさなくてもデータ・レートは大きくなる。その欠点は、送信信号が互いに干渉するため、信号を分離するのに複雑な受信機を必要とすることである。簡単な受信機でこの分離を容易にするため、異なる周波数オフセットと周波数推定法とを共に用いて、受信機で信号を区別するのを助ける。推定法は、当業者に周知の共同周波数推定法または多重ユーザ位相同期ループ法を含む。
【0012】
また、移動体端末はしばしば複数の基地局からの送信を受ける。周波数オフセット自身は、それぞれが少なくとも2本のアンテナを有する複数の隣接する基地局それぞれに既知のオフセットの特有の集合を割り当てることにより、どの信号がどの基地局から送られているかを区別するのを助けるのに用いることができる。そして移動体端末はこの情報を用いて望ましい送信信号を検出し、または干渉する基地局からの信号を拒絶することができる。また、これらの特有の周波数オフセットを用いて送信信号の他の重要な特性を推定することができる。例えば、受信信号の強さを用いてソフト・ハンドオーバを行うのを助けてよく、また信号を既知の基地局に割り当てることができればより正確な信号強さの値を得ることができる。また、既知の基地局の識別を用いて移動体の値域設定や位置決めを行うことができる。
【0013】
本発明の1つの実施の形態を図1のシステム100のブロック図に示す。これは、2本の送信(Tx)アンテナ102および104で送信され、2本の受信(Rx)アンテナ106および108で受信される望ましい信号を示す。元の信号はまず符号化され、インターリーブされて、空間時間符号化および変調ユニット110に送られる。このブロックの目的は変調された信号を異なるTxアンテナにマップすることである。例えば、いわゆる「V−BLAST」方式では、異なるシンボルを変調して異なる送信アンテナに直接マップする(すなわち、追加の空間時間符号化を行わずに)。V−BLAST方式については、フォシニ(Foschini) G.他の「多要素配列を用いるスペクトル効率の高い無線通信のための簡単化された処理(Simplified Processing for High Spectral Efficiency Wireless Communication Employing Multi-element Arrays)」, Journal on Selected Areas in Communications, 17(11): 1841-1852、1999年11月、に述べられており、これをここに援用する。
【0014】
送信機RFユニット111および112は信号をアップ変換した後に送信する。信号をチャンネルで送信してRxアンテナで受信した後、受信機RFユニット113および114で信号をダウン変換して復調ユニットに送る。復調ユニットはチャンネルおよび周波数推定を行って送信信号をコヒーレントに検出する。復調の後、得られた検出信号を復号器ユニットに送り、元の入力ビットを検出する。
【0015】
図1で、信号s1(k)およびs2(k)に115および116で周波数オフセットf1およびf2をそれぞれ与える。ランダムな周波数誤りも存在し、117および118でそれぞれ同じ方法でモデル化してfT1およびfT2で示す。かかるランダムな周波数誤りは、例えば製作されたクロック回路の許容誤差や、環境条件や、同様な要因により起こる。図1に示すように受信アンテナが2本ある場合は、受信信号r1(k)およびr2(k)はそれぞれ、送信アンテナと受信アンテナの間の矢印で示すように第1の送信信号s1(k)および第2の送信信号s2(k)からの寄与を含む。1本のアンテナを持つ受信機の場合は、単一の受信信号r(k)はs1(k)およびs2(k)の両方からの成分を含む。
【0016】
上の方式では、AFCの定常状態中の検出性能は2つの信号の間に大きな周波数差がある方がよいことに注意すべきである。その理由は、実際のところ、2つの信号を分離する能力がユーザの間のチャンネル応答の差に依存するからである。したがって、ランダムなシステム誤りによる追加のオフセットの差|fT1-fT2|が十分大きい場合は、チャンネルに差を与えるための手段が必要になる。或る時期には、高い性能を得るために、基礎的なチャンネル応答の差に依存するシステムが提案された。上に述べたように、既知の周波数オフセットを各送信チェーンに加えるとシステムは改善される。マルチユーザAFCループを用いる受信機では、異なる送信信号の周波数を分離してその間にほとんど不明確さがなくなるようにすることにより、過渡期の収束を速くすることができる。第2に、データ・バースト全体で同じチャンネル応答を有する確率を小さくすることにより、定常状態での検出性能を高めることができる。
【0017】
図1の2x2のMIMOシステムに戻って、周波数f1およびf2を第1および第2の送信信号にそれぞれ与えて既知のオフセットを達成する。この方法は3本以上の送信アンテナに容易に拡張することができる。図1にはベースバンド表現が示されている。しかし、この方法は或る搬送波周波数または中間周波数でのシステムにも用いることができる。2つの周波数f1およびf2は、2fmax1と2fmax2の大きい方より大きな分離を得るようにしなければならない。ただし、fmax1=|fT1|およびfmax2=|fT2|は各送信アンテナでの最大予想周波数誤りを表す。言い換えると、|f1−f2|は2max(fmax1,fmax2)より大きくなければならない。m>2本の送信アンテナがある場合は、任意の2本のアンテナmおよびn(m≠n)について、上の項は周波数fmおよびfnについて成り立つ。また、ランダムな周波数誤りは受信機でも導入され、120および122で周波数誤りfR1およびfR2をそれぞれ与えてモデル化する。
【0018】
復調方式は、ダウン変換し、ブロック119内で周波数推定およびチャンネル推定を与え、平滑するなどにより、既知の周波数オフセットを持つ信号内のシンボルを検出する。f1およびf2の値は受信機が知りまた一般に記憶しているので、これにアクセスして周波数推定方法を開始するのに用いることができる。前に述べたように、自動周波数制御(AFC)技術(後で更に詳細に説明する)をブロック119内の周波数推定に用いることができる。しかし、この技術で周知の他の技術を適用することもできる。例えば他の従来のAFC方式の代わりにまたは追加して、既知のトレーニング・シーケンスまたはパイロット・チャンネルを用いる最尤推定技術を用いてもよいし、位相同期ループ(PLL)を適用してもよい。
【0019】
MIMOシステムにより送信される信号を検出する1つの共通の方法は、1本のアンテナから送信される信号を別個に検出し、他のアンテナから送信される信号は取り消すことである。この型の受信機を干渉取消し受信機と呼ぶ。この場合、検出された信号だけの周波数誤りを補償するのにAFCを適用することができる。第1の信号について図1のシステムにAFCを適用した場合を図2に示す。このプロセスは第2の信号についても同じである。2本以上の受信アンテナを用いる場合は、受信チェーンを周波数ロックして、実質的にfR=fR1=fR2にすることが望ましい。本発明のこの実施の形態では、この方法を用いて検出信号毎にAFCを行う。受信機内で処理されるとき第1の信号r1(k)をs1と呼び、第2の信号r2(k)をs2と呼ぶ。図2では、受信機構成要素200は干渉取消し、チャンネル推定および周波数推定ブロック202と平滑ブロック204とを含む。ferr1はs1の最初の周波数推定値である。fe1はs1の周波数オフセットの推定値である。便宜上、foff1およびfoff2という表記法を用いる。ただし、foff1=f1+fT1+fRおよびfoff2=f2+fT2+fRである。図2に示すものと同様のAFC方式の詳細は米国特許第5,878,093号に見られ、これをここに援用する。
【0020】
上に述べたAFC方式は2つのユーザ信号を別個に復調するときに適している。しかし、両信号を共同でコヒーレントに検出するには、共同AFCを使用するのは厳しい。本発明に係るシステムに適用して共同AFCを用いたものを図3に示す。図3は受信機構成要素300を示すもので、共同検出と周波数推定とチャンネル推定のためのブロック302と、2つの平滑ブロック304および306を含む。この場合も、信号をs1およびs2で示す。共同検出ブロック302は周波数誤りを推定して、これらの推定値をferr1およびferr2として出力する。これらの周波数誤り推定値は平滑ブロック304および306に送られ、全周波数オフセットfe1およびfe2を推定する。本発明では、周波数オフセットf1およびf2は既知である。周波数推定値fe1を与えて受信信号を補償すると信号s1の見かけの周波数誤りはゼロまで減り、他方で他の信号の見かけの周波数誤りはfe2−fe1=foff2−foff1に変わる。fe1およびfe2の初期推定値は既知の周波数オフセット値f1およびf2にそれぞれ設定することができる。図3に示すように、共同検出ブロック302に見かけの周波数の推定値を入力する必要がある。図3に示すのと同じ共同AFC法の詳細は本出願者の米国特許出願第09/699,920号、2000年10月30日出願、に示されており、これをここに援用する。
【0021】
最後に、2つの送信信号の搬送波周波数は周波数をロックしてよいことに注意すべきである。これは2本のアンテナを用いる基地局で同じ信号源から搬送波を生成することにより達成することができる。搬送波の周波数をロックした場合は、送信機と受信機の設計に2つの意味を有する。第1に、|f1−f2|の値を小さくすることができる。なぜなら、両送信機はfT1(=fT2)だけシフトされるので、既知の周波数オフセットの周波数差を保存するからである。第2に、受信機チェーンの周波数もロックした場合、または受信機のアンテナが1本だけの場合は、fe2−fe1=f2−f1であって、これは既知である。この場合も、やはりAFCを適用して未知の周波数誤りを補償しなければならないが、見かけの周波数成分の差は既知であり、共同検出ブロック302に入力する必要はない。
【0022】
この方法の効率を示すため、2つの送信信号s1(k)およびs2(k)を含み、かつチャンネルc11(k)およびc21(k)によりそれぞれ劣化した受信信号y1(k)を考える。この場合の受信信号は次のように記述される。
【数1】


目的はfT1およびfT2を小さくして、またはこれらの2つの周波数をロックして、2つの送信信号に同じように影響を与えることである。しかし、この目的が達せられるのはc11(k)=c21(k)のときであり、そのときは図4の状態が特定の時刻に起こる。すなわち、2つのチャンネルが同じで、かつ周波数誤りが同じなので、検出手続きが不明確になる。図4は2つの信号が点400で一致するチャンネルを表す位相表示フェーザ(phaser)としてこれを示す。
【0023】
チャンネル係数c11(k)およびc21(k)が変化しない、または時間と共に非常にゆっくり変化するとき、データの長いバーストに不明確さが存在する期間が続くことがある。送信信号に周波数オフセットf1およびf2を加えると、受信信号は次のようになる。
【数2】


T1およびfT2は小さくするかまたは共にロックすることができる。なぜなら、2つの送信信号を区別するためにf1およびf2を追加したからである。このために、或る瞬間に図5示す状態が得られる。ここで、フェーザはチャンネル応答が502および504の点で一致しないことを示す。或る時刻に両者が一致したとしても、f1はf2に等しくないので、長いデータ・バーストでは一致は続かない。
【0024】
図6は本発明を実現する移動体端末のブロック図である。図6は音声機能を持つ携帯電話などの端末を示す。この場合は、第1および第2の信号は音声またはデータまたはその組合せを含んでよい。2つの信号は1つの情報ストリーム(例えば、1つの音声呼)または複数の情報ストリーム(例えば、3方向の呼の2人の音声ユーザ)に対応してよい。この図は単なる例であって、本発明はテキストまたはその他の形式のデータの通信専用の移動体端末でも同様に機能する。
【0025】
図6に示すように、端末は無線ブロック601と、ベースバンド論理ブロック602と、オーディオ・インターフェース・ブロック604とを含む。当業者が理解するように、無線ブロック601内で、受信情報および送信情報は種々の搬送波の無線周波数(RF)に、またはRFから変換され、濾波が行われる。少なくともアンテナ606から成る端末のアンテナ・システムは無線ブロックに接続する。前に述べたように、端末は2本のアンテナを用いてよく、オプションの第2のアンテナ607も無線ブロックに接続する。ベースバンド論理ブロック602では、基本的な信号処理(例えば、同期化、チャンネル符号化、復号、バースト・フォーマッティング)が行われる。この例では、ベースバンド論理は、本発明に係る干渉取消し(I.C.)や、周波数推定(F.E.)や、他の機能を行う受信機サブシステム612を含む。ベースバンド論理ブロックは1つ以上のASICにより、または恐らくディジタル信号処理プロセッサ(DSP)により実現してよい。オーディオ・インターフェース・ブロック604は音声だけでなくアナログ・ディジタル(A/D)処理およびD/A処理を行う。プロセッサおよび制御論理ブロック608は上に述べたブロックを調整し、またキーパッドや液晶ディスプレイ(LCD)などのヒューマン・インターフェース構成要素(図示しない)を制御するのに重要な役割を演じる。
【0026】
プログラム・コード(マイクロコードの形が多い)はメモリ603内に記憶され、プロセッサおよび制御論理を通して端末の動作を制御する。またこの実施の形態におけるメモリ603は周波数オフセットの任意の既知の集合を記憶するので、本発明に従ってこれにアクセスして用いることができる。図6に示す移動体端末は、スマート・カード読取り器インターフェースを介してスマート・カード識別モジュール(SIM)611とインターフェースする。プロセッサおよび制御論理とメモリとSIMの間の相互接続の略図を示す。インターフェースはしばしば内部バスである。また任意のまたは全てのかかる構成要素は離散的でよく、多数の構成要素で実現され、または1つまたは少数の半導体デバイス内にまとめてよい。
【0027】
本発明の移動体端末の実施の形態は従来の「セルラホン」型の端末である必要はなく、マルチライン・ディスプレイを含みまたは含まないセルラ無線電話、セルラ無線電話とデータ処理またはファクシミリまたはデータ通信機能とを結合するパーソナル通信システム(PCS)端末、無線電話や、ページャや、インターネット/イントラネット・アクセスや、ウエブ・ブラウザや、オルガナイザを含むパーソナル・データ・アシスタント(PDA)、従来のラップトップおよび/またはパームトップ・コンピュータまたは無線電話トランシーバを含む他の機器を含んでよい。移動体端末は「パーベイシブ・コンピューティング」装置と呼ばれることもある。
【0028】
図7は本発明の或る実施の形態に係る基地局システム700を示す。基地局システム700は、移動体端末703との通信を準備する少なくとも1つの基地局702を含む。多くの実施の形態において、基地局704,705,706が基地局システム内に含まれ、全ては基地局702と同様かまたは全く同じなので、図7のこれらの基地局のいくつかの詳細は省かれている。基地局704,705,706は、移動体端末703がシステム内を移動するに従って移動体端末703との通信を引き継いでよい。基地局702は2本のアンテナ707および709を含み、本発明に従って2つのユーザ信号を送信する。この技術で理解されるように、トランシーバ装置710は通常の無線周波数構成要素や、プロセッサや、移動体交換局への通信リンクなどを含む。最後に、メモリ712は基地局702の送信周波数オフセット715と、恐らく隣接する基地局の周波数オフセットとを記憶する。トランシーバ装置はアンテナとメモリ712とに接続する。アンテナは実質的に同じ帯域幅と搬送波周波数で信号を送信する。またメモリは基地局を運転する少なくともいくつかのコンピュータ・プログラム・コードも含んでよい。
【0029】
図7の実施の形態では、基地局(この例では基地局702)は移動体端末と共に用いる周波数オフセットの集合を確立する。周波数オフセットの値は直接に、または前に述べたようにf1およびf2の値を交換または送信することにより間接に、確立してよい。複数の隣接する基地局を持つシステムでは、基地局は局所でまたは遠隔から周波数オフセットを与えられてもよいし、周波数オフセットを交渉してもよい。例示の実施の形態では、周波数オフセットの前記集合または周波数オフセットの種々の集合は、用いられる周波数オフセットを確立するプロセスの一部として716で示す制御チャンネルで移動体端末に送られる。複数の周波数オフセットを制御チャンネルで送って通信を開始すると、送信周波数オフセットの各特有の集合は基地局システムを構成する複数の基地局の1つに対応する。したがって、移動局はオフセットのその特有の集合により各基地局を識別することができる。
【0030】
本発明のコンピュータ・プログラム・コード要素は、ハードウエアおよび/またはソフトウエア(ファームウエア、常駐ソフトウエア、マイクロコードなど)で実現してよい。かかる要素はコンピュータ・プログラム製品の形をとってよい。これは、基地局トランシーバ装置などのハードウエアにより、またはハードウエアに関して用いられる媒体内で実現されるコンピュータが使用可能なまたはコンピュータが読み取り可能なプログラム命令、「コード」、または「コンピュータ・プログラム」を有するコンピュータが使用可能なまたはコンピュータが読み取り可能な記憶媒体により実現することができる。図7にはかかる媒体をメモリ712として示す。
【0031】
この文書の文脈では、コンピュータが使用可能なまたはコンピュータが読み取り可能な媒体は、命令実行システム、機器、または装置により、またはこれらに関して用いられるプログラムを、含み、記憶し、送り、伝播し、または転送することのできる任意の媒体でよい。コンピュータが使用可能なまたはコンピュータが読み取り可能な媒体は、例えば、電子的な、磁気的な、光学的な、電磁的な、赤外線の、または半導体の、システムや、機器や、装置や、インターネットなどの伝播媒体でよいが、これらに限定されるものではない。コンピュータが使用可能なまたはコンピュータが読み取り可能な媒体は、紙またはその上にプログラムを印刷できる別の適当な媒体でもよいことに注意していただきたい。なぜなら、プログラムは例えば紙または他の媒体を光学的に走査して、編集し、翻訳し、または他の適当な方法で処理することにより電子的に捕捉することができるからである。
【0032】
本発明の特定の実施の形態について上に述べた。電気通信の当業者が容易に認識するように、本発明は他の環境で他の応用を有する。実際のところ、多くの実施の形態や実現が可能である。添付のクレームは本発明の範囲を上に述べた特定の実施の形態に制限するものではない。また、「のための手段」という表現はクレーム内の要素を手段プラス機能と読ませるためのものであり、この表現を特定して用いない要素は、「手段」という語を含む場合でも、手段プラス機能の要素とは読まれない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の信号を復調する方法であって、
前記第1および第2の信号を第1および第2の関連する送信アンテナから実質的に同じ帯域幅で、また実質的に同じ搬送波周波数で受信し、
前記第1および第2の信号の間の周波数オフセットの既知の集合と前記搬送波周波数とにアクセスし、
前記第1および第2の信号内のシンボルを、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記第1および第2のシンボルの周波数推定値を用いて検出する、
信号を復調する方法。
【請求項2】
前記第1および第2の信号は搬送波周波数にロックされる、請求項1記載の信号を復調する方法。
【請求項3】
前記第1および第2の信号に自動周波数制御(AFC)を適用することを更に含む、請求項1記載の信号を復調する方法。
【請求項4】
前記AFCを適用することは、
AFCを前記第1および第2の信号の一方に適用し、前記第1および第2の信号の他方を取り消し、
AFCを前記第1および第2の信号の他方に適用し、前記第1および第2の信号の一方を取り消す、
請求項3記載の信号を復調する方法。
【請求項5】
前記第1および第2の信号に最尤周波数推定を適用することを更に含む、請求項1記載の信号を復調する方法。
【請求項6】
前記第1および第2の信号に位相同期ループ(PLL)を適用することを更に含む、請求項1記載の信号を復調する方法。
【請求項7】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項1記載の信号を復調する方法。
【請求項8】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項2記載の信号を復調する方法。
【請求項9】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項3記載の信号を復調する方法。
【請求項10】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項4記載の信号を復調する方法。
【請求項11】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項5記載の信号を復調する方法。
【請求項12】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記第1および第2の信号に対応する基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項6記載の信号を復調する方法。
【請求項13】
第1および第2の信号を復調する装置であって、
前記第1および第2の信号を第1および第2の関連する送信アンテナから実質的に同じ帯域幅で、また実質的に同じ搬送波周波数で受信する手段と、
前記第1および第2の信号の間の周波数オフセットの既知の集合と前記搬送波周波数とを記憶する手段と、
前記第1および第2の信号内のシンボルを、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記第1および第2のシンボルの周波数推定値を用いて検出する手段と、
を含む信号を復調する装置。
【請求項14】
前記第1および第2の信号に自動周波数制御(AFC)を適用する手段を更に含む、請求項13記載の信号を復調する装置。
【請求項15】
前記第1および第2の信号に最尤周波数推定を適用する手段を更に含む、請求項13記載の信号を復調する装置。
【請求項16】
前記第1および第2の信号に位相同期ループ(PLL)を適用する手段を更に含む、請求項13記載の信号を復調する装置。
【請求項17】
周波数オフセットの既知の集合を記憶する前記手段はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合を記憶し、また周波数オフセットの前記既知の集合に基づいて1つの基地局を前記複数の対応する基地局の中から識別する手段を更に含む、請求項13記載の信号を復調する装置。
【請求項18】
既知の周波数オフセットの集合を記憶する前記手段はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合を記憶し、また周波数オフセットの前記既知の集合に基づいて1つの基地局を前記複数の対応する基地局の中から識別する手段を更に含む、請求項14記載の信号を復調する装置。
【請求項19】
既知の周波数オフセットの集合を記憶する前記手段はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合を記憶し、また周波数オフセットの前記既知の集合に基づいて1つの基地局を前記複数の対応する基地局の中から識別する手段を更に含む、請求項15記載の信号を復調する装置。
【請求項20】
既知の周波数オフセットの集合を記憶する前記手段はそれぞれが複数の対応する基地局に関連する周波数オフセットの複数の集合を記憶し、また周波数オフセットの前記既知の集合に基づいて1つの基地局を前記複数の対応する基地局の中から識別する手段を更に含む、請求項16記載の信号を復調する装置。
【請求項21】
移動体端末で弁別するために第1および第2の信号を送信する方法であって、
前記第1および第2の信号の間に与えられる前記移動体端末に知られている周波数オフセットの既知の集合と、実質的に同じ搬送波周波数とを確立し、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記第1および第2の信号に与え、
前記搬送波周波数で、また実質的に同じ帯域幅で送信するために前記第1および第2の信号をアップ変換し、
前記第1および第2の信号を送信して、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記移動体端末による弁別を可能にする、
ことを含む信号を送信する方法。
【請求項22】
周波数オフセットの前記既知の集合を確立することは、周波数オフセットの前記既知の集合を制御チャンネルで前記移動体端末に送信することを更に含む、請求項21記載の信号を送信する方法。
【請求項23】
周波数オフセットの前記既知の集合を確立することは、周波数オフセットの前記既知の複数の集合を前記制御チャンネルで前記移動体端末に送信することを更に含み、周波数オフセットの前記複数の集合は複数の基地局に対応する、請求項22記載の信号を送信する方法。
【請求項24】
前記第1および第2の信号は共に搬送波周波数にロックされる、請求項21記載の信号を送信する方法。
【請求項25】
前記第1および第2の信号は共に搬送波周波数にロックされる、請求項22記載の信号を送信する方法。
【請求項26】
前記第1および第2の信号は共に搬送波周波数にロックされる、請求項23記載の信号を送信する方法。
【請求項27】
移動体端末で弁別するために第1および第2の信号を送信する装置であって、
前記第1および第2の信号の間の、前記移動体端末に知られている周波数オフセットの既知の集合と、実質的に同じ搬送波周波数とを確立する手段と、
周波数オフセットの前記既知の集合を記憶する手段と、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記第1および第2の信号に与える手段と、
前記第1および第2の信号を搬送波周波数で、また実質的に同じ帯域幅で送信して、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記移動体端末による弁別を可能にする手段と、
を含む、信号を送信する装置。
【請求項28】
前記既知の周波数オフセットを制御チャンネルで前記移動体端末に送る手段を更に含む、請求項27記載の信号を送信する装置。
【請求項29】
前記記憶する手段は複数の基地局に対応する複数の周波数オフセットを記憶する手段を更に含む、請求項27記載の信号を送信する装置。
【請求項30】
前記記憶する手段は複数の基地局に対応する複数の周波数オフセットを記憶する手段を更に含み、また前記送る手段は前記複数の周波数オフセットを前記制御チャンネルで前記移動体端末に送る手段を更に含む、請求項28記載の信号を送信する装置。
【請求項31】
第1および第2の信号を基地局と移動体端末との間で送る方法であって、
前記第1および第2の信号の間に与えられる周波数オフセットの既知の集合と、実質的に同じ搬送波周波数とを確立し、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記移動体端末に送り、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記第1および第2の信号に与え、
前記第1および第2の信号を前記搬送波周波数にアップ変換し、
前記第1および第2の信号を前記搬送波周波数で、また実質的に同じ帯域幅で送信して前記移動体端末による弁別を可能にし、
前記第1および第2の信号内のシンボルを、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記第1および第2のシンボルの周波数推定値を用いて移動体端末で検出する、
ことを含む信号を送る方法。
【請求項32】
前記第1および第2の信号は前記基地局で搬送波周波数にロックされる、請求項31記載の信号を送る方法。
【請求項33】
前記移動体端末で自動周波数制御(AFC)を前記第1および第2の信号に適用することを更に含む、請求項31記載の信号を送る方法。
【請求項34】
前記移動体端末で最尤周波数推定を前記第1および第2の信号に適用することを更に含む、請求項31記載の信号を送る方法。
【請求項35】
前記移動体端末で位相同期ループ(PLL)を前記第1および第2の信号に適用することを更に含む、請求項31記載の信号を送る方法。
【請求項36】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局の1つに関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項32記載の信号を送る方法。
【請求項37】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局の1つに関連する複数の周波数オフセットの集合の1つなので、前記基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項33記載の信号を送る方法。
【請求項38】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局の1つに関連する周波数オフセットの複数の集合の1つなので、前記基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項34記載の信号を送る方法。
【請求項39】
周波数オフセットの前記既知の集合はそれぞれが複数の対応する基地局の1つに関連する複数の周波数オフセットの集合の1つなので、前記基地局は前記複数の対応する基地局の中から識別することができる、請求項35記載の信号を送る方法。
【請求項40】
第1および第2の信号を基地局と移動体端末との間で送るシステムであって、
前記第1および第2の信号の間に与えられる周波数オフセットの既知の集合と、実質的に同じ搬送波周波数とを確立する手段と、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記移動体端末に送る手段と、
周波数オフセットの前記既知の集合を前記第1および第2の信号に与える手段と、
前記第1および第2の信号を前記搬送波周波数にアップ変換する手段と、
前記第1および第2の信号を前記搬送波周波数で、また実質的に同じ帯域幅で送信して前記移動体端末による弁別を可能にする手段と、
前記第1および第2の信号内のシンボルを、周波数オフセットの前記既知の集合に少なくとも部分的に基づいて前記第1および第2のシンボルの周波数推定値を用いて移動体端末で検出する手段と、
を含む信号を送るシステム。
【請求項41】
複数の基地局に対応する周波数オフセットの複数の集合を記憶するので前記移動体端末は前記基地局を前記複数の基地局の中から識別することができる手段を更に含む、請求項40記載の信号を送るシステム。
【請求項42】
前記検出する手段は前記移動体端末で自動周波数制御(AFC)を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項40記載の信号を送るシステム。
【請求項43】
前記検出する手段は前記移動体端末で最尤周波数推定値を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項40記載の信号を送るシステム。
【請求項44】
前記検出する手段は前記移動体端末で位相同期ループ(PLL)を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項40記載の信号を送るシステム。
【請求項45】
前記検出する手段は前記移動体端末で自動周波数制御(AFC)を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項41記載の信号を送るシステム。
【請求項46】
前記検出する手段は前記移動体端末で最尤周波数推定値を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項41記載の信号を送るシステム。
【請求項47】
前記検出する手段は前記移動体端末で位相同期ループ(PLL)を前記第1および第2の信号に適用する手段を更に含む、請求項41記載の信号を送るシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−193522(P2011−193522A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−109591(P2011−109591)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【分割の表示】特願2006−509257(P2006−509257)の分割
【原出願日】平成16年3月24日(2004.3.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】