説明

映像伝送システム及びEDIDの読み出し方法

【課題】EDID書換えの間の映像中断時間が無い若しくは短い、データ読出し方法並びにそれを用いた映像送信装置及び映像受信装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ保護処理されたデジタル映像信号をデジタルインタフェースを介して映像受信装置に伝送する映像送信装置において、前記映像送信装置から前記映像受信装置に電源供給を開始した時に実行される初期設定処理によって、前記映像送信装置は前記映像受信装置の特徴に関する情報を読出し、それに基づいて、映像信号フォーマットを初期設定した後にCP処理を行った後デジタル映像信号を伝送する。映像信号伝送中に、前記映像受信装置が送信する前記映像受信装置の特徴に関する情報の再読込み要求を、双方向通信線経由で受信した場合には、前記双方向通信線若しくは前記と異なる双方向通信線を介して、前記映像受信装置の特徴に関する情報を読出し、前記読出されたデータに基づいて映像信号フォーマットを再設定した映像信号を前記映像受信装置に伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声信号を含むデジタル映像信号を伝送するインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、HDMI(High Definition Multimedia Interface)、DVI(Digital Visual Interface)、DisplayPortなどの、デジタル映像信号を伝送するデジタルインタフェースがある。
これらのデジタルインタフェースは、映像送信装置から映像受信装置にデジタル映像信号を伝送するために用いられる。映像送信装置は、例えば、DVD(デジタルバーサタイルディスク)再生機器等のデジタルレコーダ、STB(セットトップボックス)、パーソナルコンピュータ等であり、映像受信装置は、例えば、テレビジョン受像機、若しくはパーソナルコンピュータ用モニタ等の映像表示装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−246300号公報
【特許文献2】特開2008−252819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のHDMI等のデジタルインタフェースによる接続の場合には、HDCP(High−bandwidth digital Contents Protection)等のCP(Contents Protection、著作権保護)技術が採用され、認証に成功した映像送信装置と映像受信装置間でのみ、映像信号の送受信が可能である。
しかし、従来の認証動作は、映像受信装置の電源供給開始時の他、表示の切替え、映像受信装置の特徴に関するデータ書換え等の都度、HPD端子がHigh→Low→Highにレベルが変化して実行されるため、データの書換えが終わるまで映像送信装置が映像受信装置の特徴に関するデータを読出せず、映像表示ができない若しくは映像の中断時間が長いという問題があった。
特許文献2には、映像受信装置の特徴に関するデータを、映像受信装置の状態によって書換える例が記載されている。
特許文献1には、認証に失敗した場合の表示について記載されているが、表示の切替えや映像受信装置の特徴に関するデータ書換えによる映像中断時間を無くす若しくは短縮に関しては記載が無い。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、表示の切替えやデータ書換えの間の映像中断時間が無い若しくは短い、データ読出し方法並びにそれを用いた映像送信装置及び映像受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、コンテンツ保護処理されたデジタル映像信号をデジタルインタフェースを介して映像受信装置に伝送する映像送信装置において、前記映像送信装置から前記映像受信装置に電源供給を開始した時に実行される初期設定処理によって、前記映像送信装置が前記映像受信装置の特徴に関するデータを読出し、読出され前記データに基づいて生成されたデジタル映像信号を伝送中に、前記映像受信装置から、前記デジタルインタフェースに組込まれた双方向通信線を介して前記データの再読出し要求メッセージを受信した場合に、前記映像受信装置の特徴に関するデータを読出し、前記読出された設定データに基づいて生成された映像信号を前記映像受信装置に伝送するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、映像受信装置の特徴に関するデータの書換えがあっても、HPD端子の信号レベル変化が無いので、映像に途切れが無い若しくは映像中断時間が短い、データ読出し方法並びにそれを用いた映像送信装置及び映像受信装置を提供すること可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図。
【図3】本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図。
【図4】従来のEDID書換え処理、及びCP認証処理の動作の一例を示すシーケンス図。
【図5】本発明のEDID読出し処理動作の一実施例を示すシーケンス図。
【図6】本発明のCP処理リセット動作の一実施例を示すシーケンス図。
【図7】本発明のEDID読出し処理動作とCP処理リセット動作の一実施例を示すシーケンス図。
【図8】本発明の一実施例のインタフェース毎の信号の伝送方式を比較した図。
【図9】本発明のHDMI映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図。
【図10】本発明のEDID読出し処理動作の一実施例を示すシーケンス図。
【図11】本発明のメッセージ構造を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明の重複を避けるため、説明をできるだけ省略する。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図で、HDMIで接続された構成である。100はデジタル映像信号を生成して伝送する映像送信装置、150は映像受信装置である。映像送信装置100において、101は信号源、102は暗号化部、103は映像・音声信号送信部、104はCP処理部、105はCPU(Central Processing Unit)、106はEDID(Extended Display Identification Data)読出し部、107は検出部、108は電源部、109はCEC(Consumer Electronics Control)部、110は設定記憶部である。また映像受信装置150において、151は表示パネル、152は暗号復号化部、153は映像・音声信号受信部、154はCP処理部、155はCPU、156はEDID記憶部、157は制御部、159はCEC部である。
【0010】
図1において、映像送信装置100は、CPU105によって制御され、映像受信装置150は、CPU155によって制御される。さらに、これらのCPU105及び155は、それぞれ、当該映像送信装置100若しくは映像受信装置150に付属する図示しない、遠隔操作機器等を含む、MMI(Man−Machine Interface)機器を介してユーザが操作する。
また、映像送信装置100と映像受信装置150とは、HDMIケーブルで結合されている。
【0011】
映像送信装置100では、信号源101は、外部映像入力端子やDVD,放送受信部などの映像信号ソースであり、映像信号を暗号化部102に出力する。暗号化部102は、入力された映像信号を、例えば、HDCPによって暗号化(コンテンツ保護処理)し、映像・音声信号送信部103に出力する。映像・音声信号送信部103は、入力された映像信号を、TMDS(Transmission Minimized Differential Signaling)方式のシリアル伝送方式に変換して、TMDS信号線を介して、映像受信装置150の映像・音声信号受信部153に伝送する。
このとき、CP処理部104は、接続相手の映像受信装置150が正規のHDCP処理機能を備えるかどうかの認証をCP処理部154とDDC(Display Data Channel)信号線を介して行い、認証がとれた後、暗号化の鍵情報を暗号化部102に出力する。即ち、暗号化部102は、入力された映像信号を、CP処理部104から入力された鍵情報に基づいてコンテンツ保護処理した映像信号を伝送するため、映像受信装置150は、当該コンテンツ保護された映像信号を復号可能な鍵情報が無ければ、復号できない。
なお、TMDS方式としては、例えば、特開2007−28645号公報等記載の周知の技術を用いる。
【0012】
電源部108は、映像送信装置に供給されるAC電源(図示しない)から、DC用の電圧+5Vを生成し、+5V電源ラインを介して映像受信装置150のEDID記憶部156と制御部157に供給する。
EDID読出し部106は、DDC信号線を介して映像信号受信装置150のEDID記憶部156から読出し、受信したEDIDをCPU105に出力する。CPU105は、入力されたEDIDに基づいて、伝送する映像信号や音声信号のフォーマット等を決めてそのフォーマット設定情報を設定記憶部110に記憶させる一方、信号源101に映像信号や音声信号の出力フォーマット等を指示する。そして、この初期化と前記したCP処理が終了するまで、映像・音声送信部103が映像信号を送信しないように制御する。
検出部107は、HPD(Hot Plug Detct)信号線を介して映像受信装置150の制御部157から送信されるHPD信号を検出した場合には、HPD信号の検出情報をCPU105に出力する。
CEC部109は、映像受信装置150のCEC部159と、CEC信号線を介して、リモコン信号や電源ON/スタンバイ等のCEC制御信号を相互に送受信する。
【0013】
映像受信装置150では、映像送信装置100から伝送される映像や音声信号を、映像・音声受信装置153が受信し、シリアル伝送方式から、元の形式の映像信号に戻し、暗号復号部152に出力する。また、CP処理部154は、映像送信装置100のCP処理部104との認証を通じて得られた鍵情報を暗号復号部152に出力する。
暗号復号部152は、CP処理部154から得られた鍵情報を使って、映像・音声受信装置153より入力された映像信号を暗号復号化処理して表示パネル151に出力し、表示パネル151にその映像が表示される。
EDID記憶部156は、映像受信装置150の特徴を示すデータを記憶しており、当該EDIDはDDC信号線を介して映像送信装置100のEDID読出し部106の読出し動作に合わせて送信される。
制御部157は、システムの起動時に、HPD信号をトリガとして映像送信装置100の検出部107に送信する。
CEC部159は、映像送信装置100のCEC部109と、CEC信号線を介して、CEC制御信号を相互に送受信し、送受信のタイミングを制御する。
【0014】
図9は、本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図である。911はDVD(Digital Verstaile Disc)、912はD−VHS(Digital−Video Home System)、913はSTB(Set Top Box)、914はAudio Amp、915はPVR(Personal Video Recordoer)、951はテレビジョン(以降、TVと称する)、901はHDMIケーブルである。
図9では、HDMIケーブル901でそれぞれ接続されている左右の機器において、左側が映像送信装置であり、右側が映像受信装置である。また、例えば、DVD911を映像送信装置として、HDMIケーブル901、Amp914、及びHDMIケーブル901を介して、TV951を映像受信装置とする結合も可能である。
【0015】
次に、図4、図5を用いて、本発明のEDID読出し処理について説明する。図4は、従来のEDID読出し処理及びCP認証処理の動作の一例を示すシーケンス図である。また、図5は、本発明のEDID読出し処理動作の一実施例を示すシーケンス図であり、どちらも図1に示した、HDMIで接続されている場合である。
図4〜図5において、映像送信装置はSTB、映像受信装置はTVである。また、STBとTVの結合には、HDMIケーブルを使用し、STBとTVとのそれぞれのシーケンス動作におけるHPD信号のレベル変化を右側に示している。また、図4〜図7において、上から下に移行するに伴い時間が経過し、横軸方向の水平線(一点鎖線)上は同一の時刻である。
図4、図7のHPD信号レベルにおいて、“H”はHighレベル(例えば、2.7V〜5.0V)を示し、“L”はLowレベル(例えば、0.0V〜0.4V)を示す。
【0016】
図4において、時刻401でSTBからTVに+5V電源ラインを介して+5V電圧の供給が開始され、時刻402でTVに入力が開始される。その結果、TVでは、時刻403〜時刻404間で、HPD信号レベルが“L”から“H”に上昇し、STBでは時刻404でHPD信号レベルが“H”になったことが検出される。
このHPD信号が“L”から“H”に変化することで、STBはそのHPD信号のレベル変化をトリガとしてEDIDの読出しとCP認証を行う。即ち、“H”レベルが検出された結果に応答して、STBは、時刻405でEDIDの読出しを開始し、TVは、STBの読出し動作に合わせて、時刻406でEDIDを送信する。STBは、EDIDの読出しを終え、次に時刻407でTVに対しCP認証を開始する。TVは、STBに対して、時刻408でCP認証処理を開始する。即ち、STBは、EDIDを読出して、そのEDIDに基づいて出力する映像フォーマットを決め、かつ、CP認証処理を実行する。
STBは、CP認証処理が成功した後、TVへ、映像信号の伝送を開始する(時刻409)。TVは、時刻410で、CP認証処理動作を終了し、映像信号の受信を始める(映像・音声信号伝送開始)。
【0017】
このように、映像信号が、STBから送信され、TVが受信している状態で、TVが、時刻411でEDIDの書換えを決めた場合、HPD信号レベルを“H”から“L”に切替える。時刻412で、HPD信号レベルを“L”として、TVはEDID記憶部156に新しいデータの書込みを開始する。そして、時刻413で書込みが終了した場合には、HPD信号レベルを“L”から“H”に切替える。
STBは、時刻412で、HPD信号レベルが“L”として検出された場合には、EDID記憶部156からのEDIDの読出しを禁止し、時刻414で、HPD信号レベルが“H”として検出された場合に、そのレベル変化をトリガとして、時刻415でEDID記憶部156からのEDIDの読出しを開始する。
以降、時刻415〜時刻419、420までのシーケンス動作は、上述した時刻405〜時刻409、410と同じであるので、説明を省略する。
このように、TVが、時刻411でEDIDの書換えを決めた場合には、例えば、時刻412〜時刻419までの間、映像の送信が中断され、時刻411〜時刻420までの間、映像の受信が中断される。
【0018】
上述の図4のように、従来は、映像信号の送受信中に、TVがEDIDの書換えを決めた場合には、映像信号の送受信を中断しなければならない。また、CP認証処理も実行してしまうので、映像中断の時間が長くかかっていた。そこで、以下の図5〜図7に示す実施例のように、本発明は、映像信号の送受信中に、TVがEDIDの書換えを決めた場合でも、映像が中断又は中断時間を短縮したものである。
【0019】
図5において、時刻401〜時刻410までの+5Vの電源投入から、映像信号の送受信動作が開始される(映像・音声信号伝送開始)までの処理動作は、図4の従来例と同様であるので、説明を省略し、時刻410の次から説明する。
映像信号の送受信中に、例えば、時刻501で、TVがEDIDの書換えを決めた場合には、CPU155(図1参照)は、CEC部159からCEC信号線を介してSTBのCEC部109に、EDIDの読出しを禁止するメッセージ(制御コマンド)を送信する。この時、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
時刻502で、STBのCEC部109が、このEDIDの読出しを禁止するメッセージを受信してCPU105に伝えるので、CPU105はEDIDの読出し処理動作を禁止する。
【0020】
時刻503で、書換えが終了した場合には、TVは、EDIDの読出し要求メッセージ(制御コマンド)をCEC部159からCEC信号線を介してSTBのCEC部109に送信する。これによって、CPU105は、EDIDの読出しができるようになる。即ち、時刻504で、EDIDの読出し要求メッセージを受信したSTBは、EDID読出し部106が、時刻505から、DDC信号線を介して、TVのEDID記憶部156のEDIDの読出しを開始する。この時、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。また、時刻501〜時刻503までは、TVがEDIDを書込む時間である。
読出したEDIDに基づいて出力映像信号のフォーマット等を再設定したSTBは、時刻507で、映像・音声信号を映像・音声送信部103からTVに伝送開始する。この時もまた、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
このようにしてTVの表示パネル151には、時刻508以降から、時刻501〜時刻503までの間に書換えたEDIDに基づいた形式で映像が表示される。
【0021】
図1と図5の実施例によれば、映像送信装置と映像受信装置をHDMI方式で結合した映像信号送受信システムにおいて、電源投入時にEDIDに基づいて映像出力フォーマットの初期設定を行い、続いてCP認証処理を行うことによって、映像信号の送受信を開始する。映像信号の送受信を開始した後は、EDIDの書換えの必要がある時は、HPD信号のレベル変化を用いず、CEC信号線を介して通信するEDIDの読出しを禁止及び読み出し要求するメッセージ(制御コマンド)を用いる。これによって、映像の中断が無く、CP認証が不要で、EDIDの書換えがあっても映像音声信号の切替えが速い映像送信装置及び映像受信装置を実現することができる。
尚、図5の実施例において、EDID読出し禁止やEDID読出し要求メッセージに対して、STBが対応状況を報告するメッセージを追加し、STBとTVからなる映像信号送受信システム内の状態把握をより確実にし、信頼性を上げることもできる。例えば、EDID読出し禁止メッセージに対して、禁止設定を行ったというメッセージを受けて、TV側でEDID書換えを開始することにより、何らかの誤動作でEDID読出し禁止メッセージがSTBに届かなかった場合にSTBがEDID読出しを開始するという異常動作を防止できる。以下で説明する、本発明の他の実施例でも同様である。
以上の実施例では、HPD信号は、電源投入直後(又は入力切替え直後)のみLowからHighになって初期化する場合に用いている。しかし、メッセージによるEDID読出し禁止や要求のメカニズムが誤動作した場合に備え、HPD信号がLowとなった場合はHPD信号を優先して用い、メッセージによる動作を停止させても良い。
【0022】
次に、図6を用いて、本発明のCP認証処理について説明する。図6は、本発明のCP処理リセット動作の一実施例を示すシーケンス図であり、図1で示したHDMI方式で信号処理を実行する。
図6において、時刻401〜時刻410までのDC+5Vの電源投入から、映像信号の送受信動作が開始されるまでの処理動作は、図4の従来例と同様であるので、説明を省略し、時刻410の次から説明する。
映像信号の送受信中に、例えば、時刻601で、TVがCP処理のリセットが必要と判断した場合に、TVのCPU155(図1参照)の制御によって、CEC部159は、CPリセットと認証開始メッセージをCEC信号線に出力する。同メッセージをSTBのCEC部109が受信してCPU105に伝える。この時、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
STBのCPU105は、時刻602でCEC部109がこのCPリセットと認証開始メッセージを受信した後、STBのCP処理部104へ、TVとのCP認証開始を指示する。STBのCP処理部104は、時刻603からTVのCPU処理部154とCP認証処理の実行が始まる。CP処理部104は、CP認証処理の結果として得られた鍵情報を暗号化部102に出力する。上記鍵情報に基づいて暗号化部102で暗号化された映像信号が、映像・音声信号送信部103がTMDS信号線を介して、時刻605からTVに伝送開始される。TVの映像・音声信号受信部153が上記暗号化された映像信号を受信し、TVの暗号復号部152へ伝えられる。暗号復号部152は、CP処理部154から提供される鍵情報に基づいて入力映像信号を時刻606より復号して、表示パネル151に表示する。この時もまた、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
【0023】
図6の実施例によれば、映像送信装置と映像受信装置をHDMI方式で結合した映像信号送受信システムにおいて、電源投入時にEDIDに基づいて映像出力フォーマットの初期設定を行い、続いてCP認証処理を行うことによって、映像インタフェースの初期化を実行する。映像信号の送受信を開始した後は、CP処理のリセット信号として、HPD信号のレベル変化を用いず、CEC信号線を介して通信するCPリセットと認証開始メッセージ(制御コマンド)を用いる。これによって、CP処理をリセットしても、EDIDの読出し動作が不要で、映像の中断が短縮できるので、映像音声信号の切替えが速い映像送信装置及び映像受信装置を実現することができる。
【0024】
次に、図7を用いて、本発明のEDID読出し処理とCP処理リセットの両方を行う場合について説明する。図7は、本発明のEDID読出し処理とCP処理リセット動作の一実施例を示すシーケンス図であり、図1で示したHDMI方式で信号処理を実行する。
図7において、時刻401〜時刻410までのDC+5Vの電源投入から、映像信号の送受信動作が開始されるまでの処理動作は、図4の従来例の時刻401〜時刻410と同様であるので、説明を省略し、時刻410の次から説明する。
【0025】
映像信号の送受信中に、例えば、時刻701で、TVがEDIDの書換えとCP処理のリセットを決めた場合には、CPU155(図1参照)は、CEC部159から、STBのCEC部109にCEC信号線を介して、EDIDの読出し禁止のメッセージを送信する。時刻702で、EDID読出し禁止のメッセージを受信したSTBのCPU105は、EDID読出し要求のメッセージを受信するまでEDIDの読出しを実行しないように制御する。
TVは、時刻701から、EDID記憶部156のEDIDの書換えが開始され、時刻703で書換えが終了する。書換えが終了すると、CPU155は、CEC部159から、STBのCEC部109を介してCPU105に、EDID読出し要求とCP処理リセットのメッセージを送信する。この時、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。従って、データ書換えのトリガとして、EDIDの読出しを禁止するメッセージが用いられる。
【0026】
EDID読出し要求とCP処理リセットのメッセージを、時刻704で受信したSTBのCPU105は、まず、時刻705でEDIDの読出しを、TVのEDID記憶部156に要求する。時刻706でEDID記憶部156は、EDIDの送信を開始する。次に、STBがEDIDの読出しを終了した時刻707で、STBのCP処理部104は、CP処理開始のメッセージを送信して、TVのCP処理部154と、CP認証処理を開始する。
STBからのCP処理開始のメッセージを受信して、時刻708で、TVのCP処理部154は、STBのCP処理部104とCP認証を行い、このCP認証処理の間(時刻707〜時刻709の間)、映像が中断する。しかし、この時も、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
【0027】
STBのCP処理部がCP認証を終了し、時刻709で、STBは映像・音声信号送信部103から、書換えたEDIDとCP認証に基づいた映像信号をTVの映像・音声信号受信部103に伝送を開始する。TVは、STBから伝送された新しいCP認証結果とEDIDに基づいた映像信号を受信することによって時刻710で、新しいCP認証に基づいて受信した映像信号を復号し、表示する。この時もまた、HPD信号レベルは“H”の状態のままである。
【0028】
図7の実施例によれば、映像送信装置と映像受信装置をHDMI方式で結合した映像信号送受信システムにおいて、電源投入時にEDIDに基づいて映像出力フォーマットの初期設定を行った後、とCP認証処理を行うことによって、映像インタフェースの初期化を実行し、映像信号の送受信を開始した後は、EDIDの書換えのためのトリガ信号として、HPD信号のレベル変化を用いず、CEC信号線を介して通信するEDIDの読出しを禁止するメッセージ(制御コマンド)を用いる。これによって、映像信号の送受信を開始した後は、EDIDの書換えとCP処理のリセットしても映像の中断が短い、映像送信装置及び映像受信装置を実現することができる。
【0029】
なお、上記図5〜図7の実施例は、後述する図2(実施例2)の及び図3(実施例3)において、後述する図8の対照表で示した項目で置き換えれば、DVI方式及びDisplayPoert方式でも、同様に実施できる。
【0030】
図10は、本発明のEDID読出し処理動作の一実施例を示すシーケンス図である。図5の実施例では、TVのCEC部159は、書込み開始時にのみEDIDの読出しを禁止するメッセージを送信し、書込み終了後にEDIDの読出し要求メッセージを送信し、STBでは、EDIDの読出しを禁止するメッセージを1つ受信した時点でEDIDの読出しを禁止し、EDIDの読出し要求メッセージを受信するまでは、EDIDの読出しを禁止していた。しかし、図10の実施例では、EDID記憶部156でのEDID書換え期間中、所定の時間間隔(周期)、例えば400ms間隔(時刻1001、1003、1005)で、EDIDの読出しを禁止するメッセージをSTBに送信し、STBでは受信の都度、上記所定の周期より長い所定の時間、例えば受信後500msまではEDIDの読出しを禁止するようにしても良い。
この場合、TVは、EDID記憶部156でのEDIDの書換えが、開始されて(時刻1001)から、所定の間隔でEDIDの読出しを禁止するメッセージを送信し、終了(時刻1007)後は、送信しない。従って、最後のEDID読出し禁止メッセージを受けて500ms後に読出し要求メッセージが来たものとして動作させると良い。
以上で説明してきた、メッセージの構造例を図11に示す。各メッセージはHeader811とOp Code812、送信先のPhysical Addressに関連したOp Data813、読出し禁止を示すOP Data814(又は824、834,844)から構成される。
(a)はEDID読出し禁止、(b)はEDID読出し要求、(c)はCPリセットと認証開始、(d)はEDID読出し要求とCP認証初期化を示すメッセージで、各メッセージはPhysical Address以外のOp Dataは各1個を持つ例である。しかしながら、メッセージの頻度を抑えるためには、(e)に示すように、EDID読出し禁止Op Dataと、EDID読出しかつCP認証初期化を表す2つのOP Dataを1個のメッセージで運ぶ方が、低速通信線の活用効率が高まる利点がある。EDID読出し禁止Op Dataと、EDID読出しかつCP認証初期化を表す2つのOP Dataをまとめて1つのOp Dataを定義しても良い。
この時、EDID読出し禁止から、EDID読出しまでの時間は、従来のHDCP付HDMI機器との互換性から、100ms以上としたほうが良い。また、長すぎるとレスポンス遅れとなるので、500ms程度内が望ましい。
本発明では、HPD信号レベルを常に“H”とすることができるので、電源投入直後以外は、HPD端子を常にHighとみなし、HPD端子に他の信号を伝送させるなどの応用も考えられる。
【実施例2】
【0031】
図2は、本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図で、DVI方式のインタフェースによる構成である。200はデジタル映像信号を生成して伝送する映像送信装置、250は映像受信装置である。映像送信装置200において、201は信号源、202は暗号化部、203は映像信号送信部、204はCP処理部、205はCPU、206はEDID読出し部、207は検出部、208は電源部、210は設定記憶部である。また映像受信装置250において、251は表示パネル、252は暗号復号化部、253は映像信号受信部、254はCP処理部、255はCPU、256はEDID記憶部、257は制御部である。
【0032】
図2において、映像送信装置200は、CPU205によって制御され、映像受信装置250は、CPU255によって制御される。さらに、これらのCPU205及び255は、それぞれ、当該映像送信装置200若しくは映像受信装置250に付属する図示しない、遠隔操作機器等を含む、MMI機器を介してユーザが操作する。
また、映像送信装置200と映像受信装置250とは、DVIケーブルで結合している。
【0033】
映像送信装置200では、信号源201は、映像信号ソースであり、映像信号を暗号化部202に出力する。暗号化部202は、入力された映像信号を、例えば、HDCPによって暗号化して、映像信号送信部203に出力する。映像信号送信部203は、入力された映像信号を、TMDS方式のシリアル伝送方式に変換して、TMDS信号線を介して、映像受信装置250の映像信号受信部253に伝送する。
このとき、CP処理部204は、接続相手の映像受信装置250が正規のHDCP処理機能を備えるかどうかの認証をCP処理部254とDDC信号線を介して行い、認証がとれた後、暗号化の鍵情報を暗号化部202に出力する。即ち、暗号化部202は、入力された映像信号を、CP処理部204から入力された鍵情報に基づいてコンテンツ保護処理した映像信号を伝送するため、映像受信装置250は、当該コピー防止信号を復号可能な鍵情報が無ければ、復号できない。
【0034】
電源部208は、映像送信装置に供給されるAC電源(図示しない)から、DC電圧+5Vの電源を生成し、+5V電源ラインを介して映像受信装置250のEDID記憶部256と制御部257に供給する。
EDID読出し部206は、DDC信号線を介して映像信号受信装置250のEDID記憶部256から読出し、受信したEDIDをCPU205に出力する。CPU205は、入力されたEDIDに基づいて、伝送する映像信号のフォーマット等を決めてそのフォーマット情報を設定記憶部210に記憶させる一方、信号源201に映像信号の出力フォーマット等を指示する。そして、この初期化と前記したCP処理が終了するまで、映像送信部203が映像信号を送信しないように制御する。
検出部207は、HPD信号線を介して映像受信装置250の制御部から送信されるHPD信号を検出した場合には、HPD信号の検出情報をCPU205に出力する。
【0035】
映像受信装置250では、映像送信装置200から伝送される映像信号を、映像受信装置253が受信し、シリアル伝送方式から、元の形式の映像信号に戻し、暗号復号部252に出力する。また、CP処理部254は、接続相手の映像送信装置200が正規のHDCP処理機能を備えるかどうかの認証をCP処理部254とDDC信号線を介して行い、認証が取れた後、暗号化の鍵情報を暗号復号部252に出力する。即ち、暗号復号部252は、入力された映像信号を、CP処理部254から入力された鍵情報に基づいて暗号復号化処理して表示パネル251に出力し、表示パネル251にその映像が表示される。
このように、暗号復号部252は、コンテンツ保護処理された映像信号を復号可能な情報信号を入力された場合に、入力された映像信号を暗号復号化処理して表示パネル251に出力し、表示パネル251にその映像が表示される。
EDID記憶部256は、映像受信装置250の特徴を示すデータを記憶しており、当該EDIDをDDC信号線経由で、映像送信装置200のEDID読出し部206の読出し動作に合わせて送信する。
制御部257は、システムの起動時に、HPD信号をトリガとして映像送信装置200の検出部207に送信する。
【実施例3】
【0036】
図3は、本発明の映像送信装置と映像受信装置の構成の一実施例を示すブロック図で、DisplayPort方式のインタフェースによる構成である。300はデジタル映像信号を生成して伝送する映像送信装置、350は映像受信装置である。映像送信装置300において、301は信号源、302は暗号化部、303は映像・音声信号送信部、304はCP処理部、305はCPU、309はAUX−CH(Auxiliary−Channel)部、307は検出部、308は電源部、310は設定記憶部である。映像受信装置350において、351は表示パネル、352は暗号復号化部、353は映像・音声信号受信部、354はCP処理部、355はCPU、359はAUX−CH部、356はEDID記憶部、357は制御部である。
【0037】
図3において、映像送信装置300は、CPU305によって制御され、映像受信装置350は、CPU355によって制御される。さらに、これらのCPU305及び355は、それぞれ、当該映像送信装置300若しくは映像受信装置350に付属する図示しない、遠隔操作機器等を含む、MMI機器を介してユーザが操作する。
また、映像送信装置300と映像受信装置350とは、DisplayPortケーブルで結合している。
映像送信装置300のCP処理部304と映像受信装置350のCP処理部354との通信、及び、映像送信装置300のCPU305と映像受信装置350のEDID記憶部356との通信は、AUX−CH信号線で結合された、それぞれの、AUX−CH部309とAUX−CH部359を介して行われる。
【0038】
映像送信装置300では、信号源301は、映像信号ソースであり、映像信号を暗号化部302に出力する。暗号化部302は、入力された映像信号を、例えば、HDCP若しくはDPCP(DisplayPort Content Protection)によって暗号化して、映像・音声信号送信部303に出力する。映像・音声信号送信部303は、入力された映像信号を、Main Link方式のシリアル伝送方式に変換して、Main Link信号線を介して、映像受信装置350の映像・音声信号受信部353に伝送する。
このとき、CP処理部304は、接続相手の映像受信装置350が正規のHDCP処理機能を備えるかどうかの認証をCP処理部354とAUX−CH信号線を介して行い、認証がとれた後、暗号化の鍵情報を暗号化部302に出力する。即ち、暗号化部302は、入力された映像信号を、CP処理部304から入力された鍵情報に基づいてコンテンツ保護処理した映像信号を伝送するため、映像受信装置350は、当該コピー防止処理された映像信号を復号可能な鍵情報が無ければ、復号できない。
【0039】
電源部308は、映像送信装置に供給されるAC電源(図示しない)から、DC電圧+3.3Vの電源を生成し、+3.3V電源ラインを介して映像受信装置350の制御部357に供給する。
CPU305は、映像信号受信装置350のEDID記憶部356から送信されたEDIDに基づいて、信号のフォーマット等を決めてそのフォーマット情報を設定記憶部210に記憶させる一方、信号源301に映像信号の出力フォーマット等を指示する。そして、この初期化と前記したCP処理が終了するまで、映像・音声送信部303が映像信号を送信しないように制御する。
検出部307は、HPD信号線を介して映像受信装置350の制御部から送信されるHPD信号を検出した場合には、HPD信号の検出情報をCPU305に出力する。
【0040】
映像受信装置350では、映像送信装置300から伝送される映像信号を、映像・音声受信装置353が受信し、シリアル伝送方式から、元の形式の映像信号に戻し、暗号復号部352に出力する。また、CP処理部354は、接続相手の映像受信装置350が正規のHDCP処理機能を備えるかどうかの認証をCP処理部154とAUX−CH信号線を介して行い、認証が取れた後、暗号化の鍵情報を暗号化部302に出力する。即ち、暗号化部302は、入力された映像信号を、CP処理部304から入力された鍵情報に基づいてコンテンツ保護処理映像信号を伝送出力する。
このように、暗号復号部352は、コンテンツ保護処理された映像信号を復号可能な情報信号を入力された場合に、入力された映像信号を暗号復号化処理して表示パネル351に出力し、表示パネル351にその映像が表示される。
EDID記憶部356は、映像受信装置350の特徴を示すデータを記憶しており、当該EDIDをAUX−CH部359、AUX−CH信号線、及びAUX-CH部309を介して映像送信装置300のCPU305に送信する。
制御部357は、システムの起動時に、HPD信号をトリガとして映像送信装置300の検出部307に送信する。
【0041】
図8によって、実施例1〜実施例3の、それぞれのインタフェース方式での信号の種類をまとめて説明する。図8は、本発明のインタフェース毎の信号の伝送方式の一実施例を比較した図である。
図8においては、3種類の接続インタフェース(HDMI、DVI、及びDisplayPort)について、(1)映像・音声伝送方式、(2)EDID読出し/CP認証の通信方式、(3)EDID読出し/CP認証のトリガ方式、(4)低速双方向通信方式、(5)CP方式、(6)映像信号が送受信中での従来のHPDの“H”/“L”切替え方式の替わる、本発明に用いるトリガ方式を示す図である。
【0042】
図8でも分かるように、上記実施例1〜3によれば、映像送信装置と映像受信装置をHDMI方式、DVI方式、若しくはDisplayPort方式のいずれかによって結合した映像信号送受信システムにおいて、電源投入時にEDIDに基づく映像出力フォーマットの初期設定トそれに続くCP認証処理を行うことによって、映像インタフェースの初期化を実行し、映像信号の送受信を開始した後は、映像の中断が無いか若しくは中断が短い、データ読出し方法並びに映像送信装置及び映像受信装置を実現することができる。
【符号の説明】
【0043】
100:映像送信装置、 101:信号源、 102:暗号化部、 103:映像・音声信号送信部、 104:CP処理部、 105:CPU、 106:EDID読出し部、 107:検出部、 108:電源部、 109:CEC部、 110:設定記憶部、
150:映像受信装置、 151:表示パネル、 152:暗号復号化部、 153:映像・音声信号受信部、 154:CP処理部、 155:CPU、 156:EDID記憶部、 157:制御部、 159:CEC部、 200:映像送信装置、 201:信号源、 202:暗号化部、 203:映像信号送信部、 204:CP処理部、 205:CPU、 206:EDID読出し部、 207:検出部、 208:電源部、 210:設定記憶部、 250:映像受信装置、 251:表示パネル、 252:暗号復号化部、 253:映像信号受信部、 254:CP処理部、 255:CPU、 256:EDID記憶部、 257:制御部、 300:映像送信装置、 301:信号源、 302:暗号化部、 303:映像・音声信号送信部、 304:CP処理部、 305:CPU、 307:検出部、 308:電源部、 310:設定記憶部、 309:AUX−CH部、 350:映像受信装置、 351:表示パネル、 352:暗号復号化部、 353:映像・音声信号受信部、 354:CP処理部、 355:CPU、
356:EDID記憶部、 357:制御部、 359:AUX−CH部、 901:HDMIケーブル、 911:DVD、 912:D−VHS、 913:STB、 914:Amp、 921:PVR、 951:TV。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像送信装置と映像受信装置がコンテンツ保護処理されたデジタル映像信号を伝送するデジタルインタフェースを介して接続され、前記映像送信装置が、前記映像受信装置の特徴に関するデータを読出す方法であって、
前記映像送信装置から前記映像受信装置に電源供給を開始した時に実行される初期設定処理によって読み出された該映像受信装置の特徴に関するデータに基づいて、前記映像送信装置が出力するデジタル映像信号を生成して前記映像受信装置へ伝送中に、
前記映像受信装置から、前記デジタルインタフェースが備える双方向通信線を介して前記映像送信装置に該映像受信装置の特徴に関するデータの再読出し要求メッセージを送信し、該読出し要求メッセージを受信した、前記映像送信装置が該映像受信装置の特徴に関するデータを読出して、該読出しデータに基づいたデジタル映像信号を出力することを特徴とした、映像受信装置の特徴に関するデータ読出し方法。
【請求項2】
請求項1記載のデータ読出し方法において、前記電源供給を開始した時に実行される初期設定処理は、供給された電源電圧に応じて、前記映像受信装置のHPD端子の信号レベルがlowレベルからHighレベルに変化した状態が検出された時に実行され、前記設定データの書換え時には、前記映像信号の伝送を、書換え前の設定データに基づいて生成された映像信号を伝送することを特徴とするデータ書換え方法。
【請求項3】
請求項1若しくは請求項2に記載のデータ書換え方法において、前記デジタルインタフェースは、HDMI若しくはDVI、DisplayPortのいずれかであることを特徴とするデータ読出し方法。
【請求項4】
コンテンツ保護手段、及び映像信号送信手段とを備え、コンテンツ保護処理されたデジタル映像信号をデジタルインタフェースへ出力し、映像受信装置に伝送する映像送信装置において、
前記映像送信装置が該映像受信装置の特徴に関するデータを読出し及び前記映像受信装置と認証を行うための前記デジタルインタフェースの第1の双方向回線と送受信する第1の双方向回線送受信手段と、
前記映像受信装置に電源供給する電源部と、
前記電源部から前記映像受信装置に電源供給を開始した時に実行される初期設定処理によって、前記映像受信装置の特徴に関するデータを前記第1の双方向回線送受信手段を介して読出して、その読出したデータに基づいて決めた映像や音声信号のフォーマット設定情報を記憶する設定記憶部と、
前記映像受信装置から該映像受信装置の特徴に関するデータの読出しの要求メッセージまたは禁止メッセージを受信する前記デジタルインタフェースの第2の双方向回線送受信手段と、
前記データの読出し要求メッセージを受信後に、前記映像受信装置の特徴に関するデータを読出して、その読出しデータに基づいて決めた映像や音声信号のフォーマット設定情報で、前記設定記憶部に記憶された設定データを書換える映像送信制御部とを備え、
前記映像送信制御部は、前記禁止メッセージを受信した場合に、前記映像受信装置から前記映像受信装置の特徴に関するデータを読み出さず、前記要求メッセージを受信した場合に前記映像受信装置の特徴に関するデータを読み出すことを特徴とする映像送信装置。
【請求項5】
請求項4記載の映像送信装置において、前記第2の双方向回線送受信手段が前記コンテンツ保護処理の初期化要求メッセージを受信して、前記コンテンツ保護処理の初期化処理として、前記映像受信装置と認証を開始することを特徴とする映像送信装置。
【請求項6】
コンテンツ保護手段、及び映像受信手段とを備え、映像送信装置からデジタルインタフェースを介して入力される、コンテンツ保護処理されたデジタル映像信号を受信する映像受信装置において、
前記映像送信装置に当該映像受信装置の特徴に関するデータを送信し、及び前記映像送信装置とコンテンツ認証を行うために、前記デジタルインタフェースの第1の双方向回線と送受信する第1の双方向回線送受信手段と、
当該映像受信装置の特徴に関するデータを記憶するデータ記憶部と、
前記映像送信装置からデジタル映像信号を受信中に、前記データの読出しを禁止する禁止メッセージ及び前記データの読出しを要求する要求メッセージを前記デジタルインタフェースの第2の双方向回線に送信するための第2の送受信部と、
前記データ記憶部のデータの書換え前に前記データの読出しを禁止する禁止メッセージを前記第2の双方向回線に送信し、前記書換えが終了後に、前記データの読出しを要求する要求メッセージを前記第2の双方向回線に送信する映像受信制御部とを備えたことを特徴とする映像受信装置。
【請求項7】
請求項6記載の映像受信装置において、前記第2の双方向回線送受信手段から前記コンテンツ保護処理の初期化要求メッセージを送信後、前記映像受信装置と前記第1の双方向回線送受信手段を通じて認証を開始することを特徴とする映像受信装置。
【請求項8】
請求項7若しくは請求項8記載の映像受信装置において。コンテンツ保護処理されたデジタル映像信号に施されている暗号を復号化する暗号復号手段と、暗号復号された映像信号を表示する表示手段を備えたことを特徴とする、映像受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−186856(P2012−186856A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−130961(P2012−130961)
【出願日】平成24年6月8日(2012.6.8)
【分割の表示】特願2008−323878(P2008−323878)の分割
【原出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】