説明

映像伝送システム

【課題】受信端末装置における映像信号の信号レベルの調整を簡素化する。
【解決手段】送信部15が有する中継アンプの利得を制御部1で調整し、受信端末装置3に中継される映像信号の信号レベルが所定の範囲内に収まるようにして、各受信端末装置3で受信される映像信号の信号レベルの変動幅を抑えている。その結果、受信端末装置3における映像信号の信号レベルの調整(受信アンプの利得調整)が簡素化できる。また、受信端末装置3における受信アンプの利得調整機能に応じて主装置1から受信端末装置3までの信号線Lsの配線長を延長し、あるいは、伝送可能な配線形態の種類を増やすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号線を介して映像信号を送信する1乃至複数の送信端末装置と、送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する主装置と、主装置を経由して送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する1乃至複数の受信端末装置とを備えた映像伝送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、信号線に接続された端末装置から映像信号を送信し、同じく信号線に接続された主装置で映像信号を受信する映像伝送システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来例においては、信号線に接続されている複数の端末装置が映像信号を衝突なく伝送するため、各端末装置が互いに異なるタイムスロットに映像信号を格納して伝送する時分割多重伝送方式を採用している。ここで、主装置と各端末装置との間の信号線の伝送損失は、信号線の線路長や配線形態(トポロジー)によって各端末装置毎に異なっている。主装置においては、映像信号を復調する際に信号レベルを所定範囲に調整する必要があるので、通常、映像信号に含まれるプリアンブルに基づいて映像信号を増幅するアンプの利得を調整している。なお、移動体通信の分野においては、基地局からタイムスロットに格納して送信されるパイロット信号を各移動局で受信し、受信したパイロット信号の信号レベルに基づいて各移動局が送信電力を調整することで基地局における受信信号のレベル調整を不要あるいは簡素化するという技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−285235号公報
【特許文献2】特開平7−221700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、映像信号を受信して表示する1乃至複数の受信端末装置が主装置に接続され、主装置を経由して送信端末装置から送信される映像信号を受信端末装置で受信するシステム構成の場合、主装置から受信端末装置までの配線による伝送損失が加わるので、各受信端末装置で受信する映像信号のレベル差がさらに拡大してしまう。そのため、受信端末装置が受信した映像信号を増幅するアンプとして、より広範囲の利得調整機能を有するものが必要となり、受信端末装置の回路規模やコストの増大が問題となる。また、受信端末装置が搭載するアンプの性能によって、映像信号伝送が可能な配線形態が限定されてしまうという問題が生じる。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、受信端末装置における映像信号の信号レベルの調整が簡素化できる映像伝送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、信号線を介して映像信号を送信する1乃至複数の送信端末装置と、送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する主装置と、主装置を経由して送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する1乃至複数の受信端末装置とを備え、主装置は、信号線を介して送信端末装置から送信された映像信号を受信する受信手段と、信号線に対して受信手段と並列に接続され映像信号を中継して受信端末装置に送信する送信手段と、送信手段によって受信端末装置に中継される映像信号の信号レベルを調整する調整手段とを有することを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、主装置は、受信手段で受信する映像信号に基づいて信号線の伝送損失を推定する伝送損失推定手段と、伝送損失推定手段が推定した推定値に応じて調整手段における信号レベルの調整値を決定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、受信手段は、信号線から入力する映像信号を増幅する受信アンプを具備し、伝送損失推定手段が推定した推定値に応じて受信アンプの利得を増減することを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、送信端末装置は、同期信号に基づいて設定されるタイムスロットに映像信号を格納して時分割多重伝送し、主装置並びに受信端末装置は、同一のタイムスロットに格納された映像信号に含まれる映像をつなぎ合わせて元の映像を復元してなり、伝送損失推定手段は、各タイムスロット毎に伝送損失を推定し、制御手段は、タイムスロット毎の伝送損失の推定値に応じて各タイムスロット毎の調整値を決定し、受信手段は、タイムスロット毎の伝送損失の推定値に応じて受信アンプの利得を増減することを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、伝送損失推定手段は、各タイムスロットに格納されている複数回分の映像信号から伝送損失を推定することを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において、調整手段は、タイムスロット間に設けられた無信号期間で映像信号の信号レベルを調整することを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項4〜6の何れかの発明において、受信手段は、タイムスロット間に設けられた無信号期間で受信アンプの利得を初期値に戻し、伝送損失推定手段は、受信手段が受信アンプの利得を初期値に切り換えた時点から無信号期間内で一定期間が経過した後に伝送損失を推定することを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、受信手段は、受信アンプの利得を3段階以上で増減するものであって、最低値以外の利得を初期値とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、映像信号のレベル調整を主装置で行うので、受信端末装置における映像信号の信号レベルの調整が簡素化できる。また、受信端末装置における調整機能に応じて主装置から受信端末装置までの配線長を延長し、あるいは、伝送可能な配線形態の種類を増やすことができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、送信端末装置から主装置までの伝送損失を補償して受信端末装置に映像信号を中継するので、受信端末装置へ中継する映像信号の信号レベルを一定の範囲内に収めることができ、その結果、受信端末装置における映像信号の信号レベルの調整がより簡素化できる。
【0015】
請求項3の発明によれば、伝送損失推定手段の推定値に応じて主装置の受信手段が具備する受信アンプの利得を調整するので、主装置で受信する映像信号の信号レベル調整と受信端末装置に中継する映像信号の信号レベル調整を共通の手段で行うことによって回路規模の増大を抑えることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、映像信号を時分割多重伝送する場合においても、各タイムスロット毎に送信端末装置から主装置までの伝送損失を補償して受信端末装置に映像信号を中継するので、受信端末装置へ中継する映像信号の信号レベルを一定の範囲内に収めることができ、その結果、受信端末装置では各タイムスロット毎に間欠的に映像信号の信号レベルを調整する必要がなくなって信号レベル調整がより簡素化できる。
【0017】
請求項5の発明によれば、突発的なノイズの混入等により伝送損失推定手段が推定不能となったり、あるいは、推定誤差が大きくなることを防いでノイズ耐性が向上する。
【0018】
請求項6の発明によれば、調整手段における信号レベル調整を無信号期間で行うので、調整値の切換時に生じるノイズが映像信号に与える影響を低減できる。
【0019】
請求項7の発明によれば、受信アンプの利得を初期値に切り換える際に受信アンプの出力に現れる変動で伝送損失が誤って推定されるのを防ぐことができる。
【0020】
請求項8の発明によれば、伝送損失による信号対ノイズ比の低下によって映像信号が検出できなくなるのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
本実施形態の映像伝送システムは、図1に示すように信号線Lsを介して映像信号を送信する複数台の送信端末装置2と、同期信号を送信するとともに送信端末装置2から時分割多重伝送される映像信号を信号線Lsを介して受信して映像を表示する主装置1と、送信端末装置2から時分割多重伝送される映像信号を主装置1経由で信号線Lsを介して受信して映像を表示する受信端末装置3とを備えている。ここで、信号線Lsにはペア線などの平衡線路を用いているが、同軸線のような不平衡線路であっても構わない。また、エンハンストカテゴリー5あるいはカテゴリー6のLANケーブルの1ペアやCPEVケーブルの1ペアを信号線Lsに利用しても構わない。
【0023】
送信端末装置2は、個体撮像素子やレンズ等の光学系を有する撮像部20を具備し、撮像部20の出力をディジタル信号に変換し、ディジタルの映像信号(映像データ)を変調するとともに変調された映像信号を信号線Lsを介して送信するものである。
【0024】
主装置1は、CPUを主構成要素とする制御部10と、映像信号を受信する受信部11と、受信部11で受信した映像信号を復調する復調部12と、復調部12で復調された映像信号(映像データ)から元の映像を再構成するための信号処理を行う信号処理部13と、液晶ディスプレイなどの表示デバイスを有し信号処理部13で再構成された映像を表示デバイスで表示する表示部14と、信号線Lsに対して受信部11と並列に接続され映像信号を中継して受信端末装置3に送信する送信部15とを具備している。受信部11は、映像信号を増幅する受信アンプ(図示せず)を有し、制御部1によって受信アンプの利得が調整される。送信部15も映像信号を増幅する中継アンプ(図示せず)を有しており、同じく制御部1によって中継アンプの利得が調整される。
【0025】
受信端末装置3は、主装置1と同様に液晶ディスプレイなどの表示デバイスを有し、信号線Lsを介して主装置1経由で受信した映像信号の増幅、復調、信号処理(画面再構成)を行って表示デバイスに表示するものであり、映像信号を増幅する受信アンプを有している。
【0026】
ここで、受信端末装置3で受信する映像信号には送信端末装置2と主装置1との間の信号線Lsにおける伝送損失に加えて、主装置1と受信端末装置3との間の信号線Lsにおける伝送損失も加わるため、受信端末装置3の受信アンプでは、主装置1の受信部11が有する受信アンプに比べて広範囲の信号レベル調整が必要となる。
【0027】
そのために本実施形態では、送信部15が有する中継アンプの利得を制御部1で調整し、受信端末装置3に中継される映像信号の信号レベルが所定の範囲内に収まるようにして、各受信端末装置3で受信される映像信号の信号レベルの変動幅を抑えている。その結果、受信端末装置3における映像信号の信号レベルの調整(受信アンプの利得調整)が簡素化できる。また、受信端末装置3における受信アンプの利得調整機能に応じて主装置1から受信端末装置3までの信号線Lsの配線長を延長し、あるいは、伝送可能な配線形態の種類を増やすことができる。すなわち、本実施形態では送信部15の中継アンプが調整手段である。
【0028】
ところで、送信部15の中継アンプにおける利得調整は複数の送信端末装置2毎に行う必要がある。そこで、図2に示すように映像信号の信号レベルを検出するレベル検出部10aと、レベル検出部10aの検出値と所定の基準値との差分に基づいて信号線Lsの伝送損失を推定する伝送損失推定部10bと、伝送損失推定部10bが推定した推定値を補償するように中継アンプの利得(調整値)を決定する利得調整値決定部10cとを制御部1に設けている。
【0029】
このように送信端末装置2から主装置1までの映像信号の伝送損失を推定し、推定された伝送損失を中継アンプの利得で補償して受信端末装置3に映像信号を中継すれば、受信端末装置3へ中継する映像信号の信号レベルを一定の範囲内に収めることができ、その結果、受信端末装置3における映像信号の信号レベルの調整(受信アンプの利得調整)がより簡素化できる。ここで、伝送損失推定部10bが推定した推定値を補償するように受信部11の受信アンプの利得を調整すれは、主装置1で受信する映像信号の信号レベル調整と受信端末装置3に中継する映像信号の信号レベル調整を共通の手段(レベル検出部10a、伝送損失推定部10b)で行うことによって制御部1の回路規模の増大を抑えることができる。
【0030】
ところで、本実施形態では送信端末装置2から主装置1並びに主装置1から受信端末装置3への映像信号伝送を時分割多重伝送方式で行っている。すなわち、主装置1から信号線Lsに送出する同期信号によって複数のタイムスロットが規定され、各送信端末装置2では、映像信号の送信開始前に主装置1に対してタイムスロットの割当を要求し、主装置1によって割り当てられたタイムスロットに映像信号を含むパケットを格納して送信するのである。そして、主装置1並びに受信端末装置3では、タイムスロットに格納されたパケット(映像信号)を受信し、元の映像を再構成して表示することができる。しかも、時分割多重伝送方式によれば、各々別の送信端末装置2から異なるタイムスロットで送信された映像信号を受信し、複数の受信端末装置3において互いに別の送信端末装置2から送信された映像を別個独立して表示することが可能である。但し、何れの送信端末装置2がどのタイムスロットを使用するかということは、主装置1により同期信号に含めて送信される制御信号によって各送信端末装置2に適宜割り当てられる。
【0031】
ここで、各タイムスロットA,B,C,D,…に格納されるパケット(映像信号)の信号レベルは、それぞれ送信元の送信端末装置2と主装置1との間の信号線Lsによる伝送損失によって異なっており(図3(a)参照)、例えば、主装置1までの配線長が長いほど伝送損失が増えて信号レベルが低下する傾向にあると考えられるので、映像信号の信号レベル調整についても各タイムスロット毎に適切な調整値を決定する必要がある。
【0032】
而して、主装置1の制御部10においてレベル検出部10aにより各タイムスロットに格納されたパケットのヘッダ部に含まれるプリアンブルPAの信号レベルを検出し、その検出値に基づいて伝送損失推定部10bが各タイムスロット毎に伝送損失を推定し、個々のタイムスロット毎に利得調整値決定部10cが決定した調整値に受信部11の受信アンプの利得並びに送信部15の中継アンプの利得をそれぞれ調整すれば、タイムスロットA,B,C,D,…に格納された映像信号の信号レベルを調整して一定の範囲内に収めることができ、その結果、受信端末装置3では各タイムスロットA,B,C,D,…毎に間欠的に映像信号の信号レベルを調整する必要がなくなるから、受信端末装置3における受信アンプの信号レベル調整が簡素化できる。但し、伝送損失推定部10bが伝送損失を推定するに当たって、各タイムスロットA,B,C,D,…に格納されている複数回分の映像信号の信号レベルを平均し、その平均値と基準値との差分に基づいて伝送損失の推定値を求めるようにすれば、突発的なノイズの混入等により伝送損失が推定不能となったり、あるいは、推定誤差が大きくなることを防いでノイズ耐性が向上するという利点がある。なお、上記複数回分の映像信号の信号レベルの平均値を求めるに当たっては、各タイムスロットA,B,C,D,…に格納されている映像信号の信号レベルを、複数回分に渡って制御部10に設けたメモリに個別に記憶しておく必要がある。
【0033】
ところで、既に説明したようにレベル検出部10aではパケットのヘッダ部に含まれるプリアンブルPAで信号レベル検出を行っており、ヘッダ部からデータ部(映像信号)に換わる直前のタイミングT1で受信部11の受信アンプの利得を利得調整値決定部10cが決定した調整値に変更(調整)しても(図3(b)参照)、データ部(映像信号)の信号レベルが適切なレベルに調整済みであるから復調部12による復調処理に何ら支障は生じない。しかしながら、送信部15の中継アンプの利得を受信部11の受信アンプと同じタイミングで変更した場合、図3(b)に示すようにプリアンブルPAの信号レベルとデータ部(映像信号)の信号レベルが大きく異なってしまい、受信端末装置3においてプリアンブルPAの信号レベルに基づいて受信アンプの利得を調整するとデータ部の信号レベルが過大あるいは過小となって復調できない虞がある。
【0034】
そこで、送信部15に入力するパケットを制御部10のバッファ(図示せず)に一時的に保持しておき、図3(c)に示すように各タイムスロットA,B,C,D,…間に設けられた無信号期間T2において、伝送損失推定部10bが推定した推定値に応じてヘッダ部を含むパケット全体の信号レベルを調整すれば、受信部11の受信アンプに対する利得調整と送信部15の中継アンプに対する利得調整が全く同じ方式で行える。しかも、利得調整値決定部10cによる調整値の切換時に生じるノイズが映像信号に与える影響を低減できる。
【0035】
ここで、ヘッダ部(プリアンブルPA)を受信する際に受信部11の受信アンプの利得が小さい値に調整されていると、レベル検出部10aにおいてヘッダ部を検出することができない虞があり、そのために各タイムスロットにおける映像信号の信号レベル調整が済めば、一旦受信アンプの利得を初期値に戻す必要がある。そして、受信アンプの利得を初期値に戻す際に受信アンプの過渡応答によって信号レベルが変動することがあり、この変動がレベル検出部10aによってパケットのヘッダ部として誤検出され、伝送損失推定部10bが誤って推定した推定値に基づいて送信部15の中継アンプの利得が誤って調整され、次にパケットを受信しても正しく復調できないことが起こり得る。
【0036】
そこで主装置1の制御部10において、利得調整値決定部10cがタイムスロット間に設けられた無信号期間T2で受信アンプの利得を初期値に戻し、受信部11が受信アンプの利得を初期値に切り換えた時点T4から無信号期間T2内で一定期間T3(<T2)が経過した後に伝送損失推定部10bが伝送損失を推定すれば(図4参照)、受信アンプの利得を初期値に切り換える際に受信アンプの出力に現れる変動でバケットを誤検出し、その結果、伝送損失を誤って推定してしまうのを防ぐことができる。
【0037】
なお、受信部11の受信アンプの利得が3段階以上で増減可能なものであるとしたとき、最低値以外の利得を初期値とすることが望ましい。すなわち、伝送損失が非常に多い場合、受信アンプの利得(初期値)が小さいと伝送損失による信号対ノイズ比の低下によってパケットのヘッダ部が検出不能となる虞があるので、最低値以外の利得を初期値とすることでパケット(映像信号)が検出できなくなるのを防ぐことができる。
【0038】
ここで、図5に示すようにゲート装置103の接続口に対して機能モジュール108のコネクタを接続するだけで機能モジュール108の電力路と、情報路とを同時に確保でき、しかも機能モジュール108をどのゲート装置103にも接続できるレイアウトフリーで施工性に優れた配線システムがある。かかる配線システムは、建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックス102を設け、各スイッチボックス102間に壁面内に先行配線した電力線110と、情報線111とを送り配線するとともに、始端のスイッチボックス102に対しては、配線盤101内に引き込まれた主幹ブレーカMBと分岐ブレーカBBとを介して屋内に引き込まれた力線110と、外部のインターネット網NTにゲートウェイ120(ルータ、ハブ内蔵)を介して接続されている情報線111とが、接続されている。そして、このような配線システムに本発明に係る映像伝送システムを組み込むことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】同上における主装置のブロック図である。
【図3】同上におけるタイムスロットの説明図である。
【図4】同上の説明図である。
【図5】同上を組み込む配線システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
【0040】
1 主装置
2 送信端末装置
3 受信端末装置
10 制御部
11 受信部
14 表示部
15 送信部
Ls 信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号線を介して映像信号を送信する1乃至複数の送信端末装置と、送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する主装置と、主装置を経由して送信端末装置から送信される映像信号を受信して映像を表示する1乃至複数の受信端末装置とを備え、
主装置は、信号線を介して送信端末装置から送信された映像信号を受信する受信手段と、信号線に対して受信手段と並列に接続され映像信号を中継して受信端末装置に送信する送信手段と、送信手段によって受信端末装置に中継される映像信号の信号レベルを調整する調整手段とを有することを特徴とする映像伝送システム。
【請求項2】
主装置は、受信手段で受信する映像信号に基づいて信号線の伝送損失を推定する伝送損失推定手段と、伝送損失推定手段が推定した推定値に応じて調整手段における信号レベルの調整値を決定する制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の映像伝送システム。
【請求項3】
受信手段は、信号線から入力する映像信号を増幅する受信アンプを具備し、伝送損失推定手段が推定した推定値に応じて受信アンプの利得を増減することを特徴とする請求項2記載の映像伝送システム。
【請求項4】
送信端末装置は、同期信号に基づいて設定されるタイムスロットに映像信号を格納して時分割多重伝送し、
主装置並びに受信端末装置は、同一のタイムスロットに格納された映像信号に含まれる映像をつなぎ合わせて元の映像を復元してなり、
伝送損失推定手段は、各タイムスロット毎に伝送損失を推定し、制御手段は、タイムスロット毎の伝送損失の推定値に応じて各タイムスロット毎の調整値を決定し、受信手段は、タイムスロット毎の伝送損失の推定値に応じて受信アンプの利得を増減することを特徴とする請求項3記載の映像伝送システム。
【請求項5】
伝送損失推定手段は、各タイムスロットに格納されている複数回分の映像信号から伝送損失を推定することを特徴とする請求項4記載の映像伝送システム。
【請求項6】
調整手段は、タイムスロット間に設けられた無信号期間で映像信号の信号レベルを調整することを特徴とする請求項4又は5記載の映像伝送システム。
【請求項7】
受信手段は、タイムスロット間に設けられた無信号期間で受信アンプの利得を初期値に戻し、伝送損失推定手段は、受信手段が受信アンプの利得を初期値に切り換えた時点から無信号期間内で一定期間が経過した後に伝送損失を推定することを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の映像伝送システム。
【請求項8】
受信手段は、受信アンプの利得を3段階以上で増減するものであって、最低値以外の利得を初期値とすることを特徴とする請求項7記載の映像伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−266765(P2007−266765A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−86412(P2006−86412)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】