説明

映像表示装置

【課題】ユーザが自分のジェスチャの結果を表示画面で直接確認することができるとともに、操作のためのジェスチャを気楽な姿勢で行なうことができて、操作の負担を軽減できるようにする。
【解決手段】スクリーン3は筐体1に手前側が低くなるように突出して設けられ、このスクリーン3にジャンル画像18の列の第1階層のメニュー19や商品画像11の列の第2階層のメニュー12,売り場の地図を表わす地図画像20が表示されており、ユーザがその手先をこのスクリーン3に近づけることにより、この手先のスクリーン3に対する空間的な位置や向きに応じた位置に二重リングポインタ23が表示される。このスクリーン3では、ユーザが手先の位置や向きを変えるジェスチャを行なうことにより、この二重リングポインタ23の位置を変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示装置に係り、特に、各種商品の画像を表示し、これら商品の販売店(売り場)を案内することができるようにした映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デパートや大型店舗,ショッピングモール,レストラン街などの多くの売り場からなる施設では、料理やその素材,衣料,装飾品などの各種の商品が販売されており、かかる商品の種類やその販売場所(売り場)などを顧客に知らせるための案内板などが大型店舗の入口や各階の所定の場所に設置されている。これにより、顧客は興味がある商品や買いたい商品が売られているか、また、どの階で売られているかを知ることができる。
【0003】
このような広告案内板を顧客が操作可能にして、顧客がこれを操作することにより、所望とする案内情報をこの顧客に提供するようなシステムも提案されているが、その操作方法としては、タッチパネルを設けて広告案内板を直接タッチして操作を行なうようにするものも提案されているが、直接操作部を操作するのではなく、手や指先の動き(即ち、ジェスチャ)から操作の種類を判定し、その判定された操作に応じた処理が行なわれるようにした技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4318056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の技術は、操作面を仮想し、ユーザがその手先や指先などがこの仮想的な操作面から突出して操作に応じた動作をすると、その動作から操作の種類を判定し、その判定された動作をモニタに表示してユーザに確認させるとともに、その判定した操作に応じた処理を行なわせるものであることから、ユーザとしては、このモニタの画像を見て自分の意図する処理を実現するジェスチャを行なっているか否かを確認する必要があり、確認しながら自分のジェスチャの修正を行なわなければならないといった負担がかかることになる。
【0006】
また、上記特許文献1に記載の技術では、上記の仮想的な操作面は垂直な面をなすものであって、手を持ち上げる姿勢が必要となり、姿勢に負担がかかるという問題もある。
【0007】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、ユーザが自分のジェスチャの結果を表示画面で直接確認することができるとともに、操作のためのジェスチャを気楽な姿勢で行なうことができて、操作の負担を軽減できるようにした映像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、筐体に表示部が設けられ、表示部の表示画面に商品の紹介画面が表示される映像表示装置であって、表示画面は、手前側に突出し、かつ手前側が低くなるように傾斜して設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、表示画面が、プロジェクタによって紹介画面が投射されるスクリーンであり、かつスクリーンに向けられるユーザの手先の向きや位置を検出するセンサが設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、紹介画面が、商品のジャンル毎のジャンル画面が配列されて表示される第1階層のメニューと、第1階層のメニューでの各ジャンル毎の商品を表わすサムネイルの商品画像が配列されて表示される第2階層のメニューと、第2階層のメニューでの商品画像の商品を販売する売り場を案内するための地図画像が表示され、センサによるユーザの手先のスクリーンに対する検出位置に応じて第1,第2階層のメニューの表示領域や地図画像の表示領域のいずれかにポインタを表示し、第1階層のメニューでのジャンル画像、第2階層のメニューでの商品画像、地図画像での売り場のいずれかをポインタで指摘することができるように構成したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、センサによるユーザの手先の検出位置が予め設定された第1の距離範囲にあるとき、ポインタは第1階層のメニュー上にあり、センサによるユーザの手先の検出位置が予め設定された第2の距離範囲にあるとき、第1階層のメニューが消去され、第2階層のメニューが拡大表示されてポインタが第2階層のメニュー上にあり、センサによるユーザの手先の検出位置が予め設定された第3の距離範囲にあるとき、ポインタは地図画像上にあることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、第1,第2階層のメニューと地図画像とか表示される紹介画面では、第2階層のメニューでの商品画像は夫々、属する商品のジャンルのジャンル画面に対向して表示され、センサによるユーザの手先の検出位置が第1の距離範囲から第2の距離範囲に移るとき、ポインタの位置は固定であって、検出位置が第1の距離範囲内にあるときに表示されていた第1階層のメニューのジャンル画像に該当する第2階層のメニューの商品画像上に位置固定されたポインタがあるように、第2階層のメニューが表示されることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明は、センサによるユーザの手先の検出位置が第2の距離範囲内にあって表示される第2階層のメニューでポインタが指摘する商品画像と、当該商品画像の商品を販売する地図画像での売り場とが、結び線で結ばれて表示されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、第1階層のメニューでのジャンル画像の配列の端部にポインタを位置付けることにより、第1階層のメニューがスクロールすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、第2階層のメニューでの商品画像の配列の端部にポインタを位置付けることにより、第2階層のメニューがスクロールすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、表示面が手前側低くなるように傾斜して設置されているものであるから、手を高い位置まで持ち上げることもなく、気楽な姿勢で操作のためのジェスチャを行なうことができるし、スクリーンに操作の対象としての画像を表わす画面が表示され、かかる画面に対して操作のジェスチャを行なうものであって、このジェスチャに応じたポインタが表示されるものであるから、ユーザとしては、自分のジェスチャの結果を直接操作の対象としての画像を表わす画面でもって確認することができ、気楽な姿勢で容易に所望の操作のためのジェスチャを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1(a)】本発明による映像表示装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図1(b)】図1(a)での矢印A側から見た正面図である。
【図1(c)】図1(a)での矢印B側から見た右側面図である。
【図1(d)】図1(a)での矢印Bとは反対側から見た左側面図である。
【図1(e)】図1(a)での上側から見た上面図である。
【図1(f)】図1(a)での底面側から見た底面図である。
【図1(g)】図1(a)での背面側から見た背面図である。
【図2】図1に示す実施形態での筐体内に設けられた処理部の一具体例を示すシステム構成図である。
【図3】透明スクリーンに表示される初期画面としての広告画面の一具体例を示す図である。
【図4】透明スクリーンに表示される操作ガイダンス画面の一具体例を示す図である。
【図5】図1における透明スクリーンに表示される紹介画面の一具体例を示す図である。
【図6】ユーザが透明スクリーンに規定距離以内に近づいたときの状態を示す図である。
【図7】ユーザが図6での第1の距離領域内で手の先端を第1階層のメニューに近づけた場合の二重リングポインタの状態を示す図である。
【図8(a)】ユーザがその手の先を真下の方向に第1の距離領域を通して第2の距離領域へ移動させる場合のユーザの動作の一具体例を示す図である。
【図8(b)】ユーザがその手の先を斜め下方向に第1の距離領域を通して第2の距離領域へ移動する場合のユーザの動作の一具体例を示す図である。
【図8(c)】ユーザがその手の先を水平方向に第1の距離領域を通して第2の距離領域へ移動する場合のユーザの動作の一具体例を示す図である。
【図9】二重リングポインタが図7での第1階層のメニューから第2階層のメニューに移ったときの紹介画面の一具体例を示す図である。
【図10】図8に示すユーザの手先の移動に伴う二重リングポインタの変化を示す図である。
【図11】図9に示す位置のユーザの手先が第2距離領域内で他の商品画像に移ったときの紹介画像の一具体例を示す図である。
【図12】図5に示す紹介画面17上で二重リングポインタを第2階層のメニューでのジャンル画像の配列方向に移動させるためのユーザの手先の動作を示す図である。
【図13(a)】二重リングポインタがこれまで乗っていたジャンル画像から離れるときのこの二重リングポインタの状態を示す図である。
【図13(b)】図13(a)に示す状態から次のジャンル画像に達したときのこの二重リングポインタの状態を示す図である。
【図14】図13に示す二重リングポインタの状態の変化の一具体例をより詳細に示す図である。
【図15】図13に示す二重リングポインタの状態の変化の他の具体例をより詳細に示す図である。
【図16】図9に示す紹介画面上で二重リングポインタを第2階層のメニューでの商品画像の配列方向に移動させるためのユーザの手先の動作を示す図である。
【図17】図16に示す紹介画面で第2階層のメニューのスクロール状態を示す図である。
【図18】ユーザが手付きを第3の距離領域に差し込んだ状態を示す図である。
【図19】図18に示す状態でスクリーンに表示される紹介画像の一具体例を示す図である。
【図20】画面表示の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0019】
図1は本発明による映像表示装置の一実施形態を示す図であって、同図(a)は斜視図、同図(b)は同図(a)での矢印A側から見た正面図、同図(c)は同図(a)での矢印B側から見た右側面図、同図(d)は同図(a)での矢印Bとは反対側から見た左側面図、同図(e)は同図(a)での上側から見た上面図、同図(f)は図(a)での底面側から見た底面図、同図(g)は図1(a)での背面側から見た背面図であり、1は筐体、2はプレート、2aはプレート上側部、2bはプレート下側部、2cは折り曲げ部、2d,2eは端部、3は拡散スクリーン、4はビデオカメラ、5はプロジェクタである。
【0020】
同図において、直立して設置された筐体1には、断面形状がV字状に折り曲げられた薄い平板状のプレート2が、夫々の先端部分2d,2eが筐体1の上下部分に嵌め込まれるようにして、筐体1に固定して取り付けられている。プレート2の折り曲げ部2aと筐体1の上部側に取り付けられた先端部2dとの間のプレート上側部2aは、筐体1の面から手前側に、即ち、矢印Aの方向とは逆方向に所定の傾斜角で下るように傾斜しており、また、プレート2の折り曲げ部2aと筐体1の下部側に取り付けられた先端部2eとの間のプレート下側部2bは、奥行き側、即ち、矢印Aの方向に所定の傾斜角で下るように傾斜している。プレート上側部2aのかかる傾斜角は、例えば、20°程度のわずかな角度であって、かかる傾斜角と高さは大人のユーザが見下ろして見易く、かつその指先で指し示し易いようにしている。即ち、プレート上側部2aが筐体1から手前側に突出し、かつ手前側に下るように傾斜した棚状のものとなっている。
【0021】
プレート上側部2aの大部分は擦りガラスなどのような拡散スクリーン3をなしており、また、筐体1でのプレート2の先端部2d,2eの取付部間に、投写方向をこの拡散スクリーン3への方向とするプロジェクタ5が設けられており、このプロジェクタ5による投写画像がこの拡散スクリーン3に投写される。
【0022】
また、筐体1でのプレート上側部2aの取付部の上側に3次元的に撮像する(即ち、奥行き方向にも位置の検出を可能とする)3次元センサとしてのカメラ4が設けられており、プレート上側部2aの上側空間を撮像している。このカメラ4は、その撮像領域内を常時撮像しており、ユーザがこの拡散スクリーン3から所定の範囲内に近づくと、図示しない処理手段により、このユーザが検出され、また、ユーザがこの拡散スクリーン3上を指や棒状のもので指し示すと、その指先や棒先(以下では、指先として説明する)が検出され、この検出結果に応じてプロジェクタ5から拡散スクリーン3に投写される画像が切り替えられる。
【0023】
なお、この実施形態では、プロジェクタ5により、拡散スクリーン3に画像を投影することを例に説明するが、これに代えて、例えば、液晶またはプラズマディスプレイを用いることも可能である。
【0024】
図2は図1に示す映像表示装置の筐体1内に設けられた処理部の一具体例を示すシステム構成図であって、6は入力部、7はシステム制御部、7aは被写体検出部、7bは位置判定処理部、7cは操作領域指定部、7dは記憶部、8は映像信号処理部、9は表示部である。
【0025】
同図において、入力部6には、カメラ4(図1)からの撮像信号が入力され、システム制御部7に供給される。このシステム制御部7は被写体検出部7aと位置判定処理部7bと操作領域指定部7cと記憶部7dとから構成されており、被写体検出部7aは、供給された撮像信号からこの映像表示装置に近づいたユーザの画像やその指先を検出する。位置判定処理部7bは、被写体検出部7aでユーザの画像やその指先が検出されると、拡散スクリーン3(図1)に対する空間領域内での位置を判定し、その判定結果に基づいて、操作領域指定部7cがこのユーザによる拡散スクリーン3に対する操作領域を指定する。この指定結果に応じた画像情報が記憶部7dが読み出されて映像信号が作成される。、この映像信号は、映像信号処理部8で処理された後、表示部9に供給される。この表示部9はプロジェクタ5(図1)で拡散スクリーン3にこの映像信号に応じた画像を表示するものである。
【0026】
次に、拡散スクリーン3に表示される案内画面について説明する。
【0027】
図3は拡散スクリーン3に表示される初期画面としての広告画面の一具体例を示す図であって、10は広告画面、11は商品画像、12は商品画像列である。
【0028】
同図において、拡散スクリーン3に人が近づいていないときには、広告画面10が表示されている。この広告画面10は夫々が1つの商品を紹介したサムネイル(静止画)や文字情報で表わす商品画像11が複数(ここでは、5個)横方向に配列した商品画像の列12が表示される。
【0029】
この商品画像の列12は、その配列方向(横方向)にスクロールしており、スクロールとともに、その列の一方の端側にある商品画像11が拡散スクリーン3の一方の端から出ていくとともに、他方の端から拡散スクリーン3内に現われてくるものであって、これにより、大型店舗内のレストラン,ショップ,施設・サービスなどの全ての売場(店舗)の商品が商品画像11で表示される。
【0030】
また、拡散スクリーン3に現在表示されている商品画像11のうち、中央に表示されている表示画像11(表示される時点では、商品「A」の商品画像11)が最も手前側にあるように表示され、その両側の商品画像11は、端に表示されているほど奥側にあるように表示される。このため、中央に表示される商品「A」の商品画像11は最も大きく表示され、その両側の商品「Z」,「B」の商品画像11は、その一部が商品「A」の商品画像11に隠れて、かつ商品「A」の商品画像11よりも小さく表示される。
【0031】
かかる広告画面10が表示されている状態で拡散スクリーン3に人が近づき、この拡散スクリーン3から予め決められた第1の距離(例えば、3m)の範囲内に入ると、この拡散スクリーン3では、上記の広告画面10に代わって操作ガイド画面が表示される。
【0032】
図4は拡散スクリーン3に表示される操作ガイダンス画面の一具体例を示す図であって、10aは操作ガイダンス画面、11aは商品画像、13は手形、14はガイダンスメッセージ、15はジャンル選択操作ガイド部、16は商品選択操作ガイド部であり、図3に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0033】
同図において、この操作ガイダンス画面10aには、図3に示した広告画面10での商品画像の列12が、夫々の商品画像11が重なることなく、かつ順次スクロールして(矢印はスクロール方向を示す)表示される。この商品画像の列12に対しては、その中央部の商品画像11aが手形13で指し示された状態で表示され、このため、この中央部11aの商品画像11aは他の商品画像11よりも大きく表示される。
【0034】
また、この操作ガイダンス画面10aでは、商品画像の列12の上側にジャンル選択操作ガイド部15と商品選択操作ガイド部16とが表示され、さらに、これらの上側に、例えば、「手を近づけると店舗や施設の案内を表示します」といったようなガイダンスメッセージ14が表示される。ジャンル選択操作ガイド部15では、後述のジャンルの選択方法を手先の状態で示しており、商品選択操作ガイド部16でも、後述する商品の選択方法を手先の状態で示している。
【0035】
操作ガイダンス画面10aのガイダンスメッセージ14やジャンル選択操作ガイド部15,商品選択操作ガイド部16の表示内容を基に、予め決められた第2の距離(例えば、1m)の範囲内にこの拡散スクリーン3に人(以下、ユーザという)が近づくと、この大型店舗で販売されている商品やその売場を紹介する紹介画面が表示される。また、ユーザが自分の手先を拡散スクリーン3に近づけると、商品などを選択するためのポインタが表示される。
【0036】
図5は図1における拡散スクリーン3に表示される紹介画面の一具体例を示す図であって、12は第2階層のメニュー(商品画像列)、17は紹介画面、18はジャンル画像、19は第1階層のメニュー(ジャンル画像列)、20は地図画像、20aは階数、21は売場などの施設の画像、22は現在位置マーク、23は二重リングポインタ、23aは可変径リング、23bは固定径リングであって、図4に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0037】
同図において、紹介画面17では、拡散スクリーン3にジャンル画像18の横方向の列であるジャンル列19と商品画像11の横方向の配列である商品画像列12と地図画像20とが表示される(但し、ユーザが上記の第2の距離範囲内に近づいただけでは、図示する可変径リング23aと固定径リング23bとからなる二重リングポインタ23は表示されていない)。拡散スクリーン3の表面上手前側(ユーザが居る側)にジャンル画像18の配列であるジャンル画像列19が表示され、拡散スクリーン3の図面上奥側(ユーザが居る領域とは反対側)に地図画像20が表示され、ジャンル画像列19の表示領域と地図画像20の表示領域との間に商品画像11の配列である商品画像列12が表示される。
【0038】
なお、ジャンル画像列19は商品画像11を選択するための上位階層のメニューとなるものであって、これを、以下、第1階層のメニュー19ともいう。また、商品画像列12は、ジャンル毎の商品のメニューとなるものであり、後述するように、これらのいずれかが選択指定されると、指定された商品を購入するための地図画像20内の売場が指定されるので、この商品画像列12を、以下では、第2階層のメニュー12ともいう。
【0039】
ここで、第1階層のメニュー19のジャンル画像18は、レストラン,ショップ,施設・サービスといった売場(店舗)の種別(ジャンル)を表わすものであって、この種別を表わすアイコンや文字情報(テキスト)で表現されている。また、第2階層のメニュー12の商品画像11は、ジャンル画像18に対応付けられており、例えば、ジャンル「レストラン」の場合には、カレーライス,パスタ,オムレツといったような、また、ジャンル「ショップ」の場合には、着る物,履物といったような各売場で販売される商品がサムネイル画像や文字情報で表現したものであって、同じジャンルに属するサムネイルの商品画像12は、ジャンル画像列19の該当するジャンルのジャンル画像18に対向して表示されている。例えば、商品画像11の商品X〜Z,A〜Dは「ジャンル2」に属する商品であり、そのジャンル画像18に対向して表示されている。さらに、地図画像20は、商品画像11で表示される商品の売場21の位置を示す地図を表わすものであって、デフォルトとしては、この映像表示装置1が設置されている階のフロアの地図画像20が、この大店舗の建屋での階数20aとともに、表示される。また、この地図画像20がこの映像表示装置1が設置されている階(ここでは、2階として、「2F」の階数20aが表示されている)を表わしているときには、この映像表示装置1の設置位置が、現在位置として、現在位置マーク22で表示される。
【0040】
図6はユーザが拡散スクリーン3に上記の第2の距離範囲内に近づいたときの状態を示す図であって、24はユーザ、24aは手の先端(手先)、25は第1の距離領域、26は第2の距離領域、27は第3の距離領域であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0041】
ユーザ24が拡散スクリーン3から上記の第1の距離範囲内で上記の第2の距離範囲から離れているときには、図4に示す操作ガイダンス画面10aが拡散スクリーン3に表示され、ユーザ24が拡散スクリーン3からこの第2の距離範囲内に入ると、図5に示す紹介画面17が表示される。図6はユーザ24のこのときの状態を示すものである。但し、このようにユーザが拡散スクリーン3に近づいただけでは、図5に示す紹介画面17には、二重リングポインタ23は表示されていない。
【0042】
ここで、拡散スクリーン3上の空間には、拡散スクリーン3でのジャンル画像列(第1階層のメニュー)19の表示領域に対する空間領域が第1の距離領域25として設定されており、拡散スクリーン3での商品画像列(第2階層のメニュー)12の表示領域に対する空間領域が第2の距離領域26として設定され、拡散スクリーン3での地図画像20の表示領域に対する空間領域が第3の距離領域27として設定されている。
【0043】
第1の距離領域25内にユーザ24が手先24aを入れると、これをビデオカメラ4(図1)の撮像信号からシステム制御部7(図2)が検出し、その検出結果を基に、図5に示すように、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19の表示領域に二重リングポインタ23が表示される。このとき、このシステム制御部7(図2)は、カメラ4(図1)からの撮像信号を基にこの手先24aの第1の距離領域25内での位置と向きとを検出し、拡散スクリーン3でのジャンル画像列(第1階層のメニュー)19の表示領域内でのこの検出結果に応じた位置にこの二重リングポインタ23を表示させる。
【0044】
また、第1の距離領域25を通過して第2の距離領域26内にユーザ24の手先24aが入り込むと、これをシステム制御部7(図2)が検出し、図示しないが、商品画像列(第2階層のメニュー)12の表示領域に二重リングポインタ23が表示される。このときも、このシステム制御部7は、カメラ4(図1)からの撮像信号を基にこの手先24aの第2の距離領域26内での位置と向きとを検出し、拡散スクリーン3での商品画像列(第2階層のメニュー)12の該当する商品画像11の表示領域でのこの検出結果に応じた位置にこの二重リングポインタ23を表示させる。
【0045】
さらにまた、第3の距離領域27内にユーザ24の手先24aが入り込むと、これをシステム制御部7(図2)が検出し、図示しないが、地図画像20の表示領域に二重リングポインタ23を表示させる。このときも、このシステム制御部7は、カメラ4(図1)からの撮像信号を基にこの手先24aの第3の距離領域27内での位置と向きとを検出し、拡散スクリーン3での地図画像20の表示領域でのこの検出結果に応じた位置にこの二重リングポインタ23を表示させる。
【0046】
ここで、二重リングポインタ23では、固定径リング23bは直径が固定のリングであって、その直径は拡散スクリーン3の第1階層のメニュー19の表示面からの所定の距離に対応して設定されたものであり、可変径リング23aはこの所定の距離からの手先24aの位置までの距離に応じた直径のリングである。従って、手先24aが第1の距離領域25に入り始めたときには、可変径リング23aの直径は大きく、手先24aが拡散スクリーン3上の第1階層のメニュー19の表示領域に近づくにつれてその直径が小さくなっていく。勿論、これとともに、手先24aが拡散スクリーン3の面に平行な方向へ位置変化した場合には、二重リングポインタ23は拡散スクリーン3の面上を位置変化する。
【0047】
図7はユーザ24が第1の距離領域25内で手先24aを第1階層のメニュー19に近づけた場合の二重リングポインタ23を示すものであって、「ジャンル2」のジャンル画像18上でその可変径リング23aの直径が図5の状態の場合に比べて小さくなっている。
【0048】
図8(a)に示すように、ユーザ24がその手先24aを真上から第1の距離領域25を通して第2の距離領域26へ移動させるジェスチャを行なった場合には、拡散スクリーン3では、図7に示す紹介画面17の表示状態が図9に示す紹介画面17の表示状態に切り替わる。なお、手先24aを第1の距離領域25を通して第2の距離領域26へ移動させる方法として、図8(a)に示す方法に限らず、図8(b)に示すように、手先24aを斜め下方向に第1の距離領域25を通して第2の距離領域26へ移動させるようにしてもよいし、図8(c)に示すように、手先24aを水平方向に第1の距離領域25を通して第2の距離領域26へ移動させるようにしてもよく、第1の距離領域25を通して第2の距離領域26へ移動するものであれば、手先24aをいずれの方向に移動させるようにしてもよい。
【0049】
なお、図9において、21aは指定商品の売場の画像(以下では、単に指定商品の売場という)、28は結び線、29は売場の宣伝広告板の画像(以下では、単に売場の宣伝広告板)であり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0050】
同図において、この紹介画面17では、二重リングポインタ23が第2階層のメニュー(商品画像列)12の1つの商品画像11上に位置している。この商品画像11は、図7に示す紹介画面17で第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19のジャンル画像18(ここでは、「ジャンル2」のジャンル画像18)上での二重リングポインタ23が存在する位置に対向する第2階層のメニュー12での商品画像11であり、図7に示す紹介画面17では、第2階層のメニュー12での二重リングポインタ23に(より厳密には、この二重リングポインタ23の固定径リング23bに)対向した位置にある商品画像11は商品「A」の商品画像11であるから、図9に示すように、この商品「A」の商品画像11に二重リングポインタ23が移ることになる。
【0051】
このように、二重リングポインタ23が第1階層のメニュー19のジャンル画像18から第2階層のメニュー12の商品画像11に移る場合には、図5に示す紹介画面17において、第1階層のメニュー19であるジャンル画像列19が、拡散スクリーン3上において、下方に移動しながら拡散スクリーン3から排出され、第2階層のメニュー12である商品画像列12も下方に移動しながら拡大し、第1階層のメニュー19が表示されていた位置に表示されることになる。この間、二重リングポインタ23は位置固定されており、このため、第1階層のメニュー19と第2階層のメニュー12とが移動して図9に示す紹介画面17となると、二重リングポインタ23は、上記のように、図5に示す紹介画面17での第1階層のメニュー19での二重リングポインタ23があった位置に位置するようになった商品画像11上にあることになり、商品「A」のこの商品画像11が指定されていることになる。このように二重リングポインタ23で指定された商品画像11は、第2階層のメニュー12での他の商品画像11よりも大きく拡大されて表示される。
【0052】
なお、このように、商品画像11を指定した状態にある二重リングポインタ23では、可変径リング23aは、固定径リング23bよりも小径のリングであり、この固定径リング23b内に表示される。換言すれば、固定径リング23bが可変径リング23aの内側にある二重リングポインタ23は、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25(図8)内にあって、第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19のジャンル画像18を指定するものであり、逆に、可変径リング23aが固定径リング23bの内側にある二重リングポインタ23は、ユーザ24の手先24aが第2の距離領域26(図8)内にあって、第2階層のメニュー(商品画像列)12の商品画像11を指定するものである。可変径リング23aが固定径リング23bの内側にあるということは、図8において、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界を越えて第2の距離領域26内には入り込んだことを表わしているものであり、可変径リング23aが固定径リング23bと一致して重なったときには、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界にあるときである。
【0053】
図10(イ)は図8に示すユーザ24の手先24aの移動に伴う二重リングポインタ23の変化の一具体例を示す図であって、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0054】
図10(イ)(a)は図5に示す紹介画面17での二重リングポインタ23の状態を示すものであって、図8において、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25に入り始めたときの状態を示している。この場合には、図8において、ユーザ24の手先24aは、第1の距離領域25内に入っているが、第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界とは大きい距離離れているので、二重リングポインタ23では、可変径リング23aの径は固定径リング23bの径よりもこの距離に応じた分大きくなっている。
【0055】
図10(イ)(b)は図7に示す紹介画面17での二重リングポインタ23の状態を示すものであって、図8において、ユーザ24の手先24aが、図10(イ)(a)に示すときの状態よりも、第1の距離領域25内で第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に近づいた状態を示している。このため、この二重リングポインタ23の可変径リング23aの径は、第1の距離領域25内でユーザ24の手先24aから第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界までの距離が図10(イ)(a)に示すときの状態よりも小さくなっているので、図10(イ)(a)に示すときよりも小さくなっている。即ち、第1の距離領域25内でユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に近づくにつれて、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19及び商品画像列(第2階層のメニュー)12が徐々に拡大されるとともに可変径リング23aの径は小さくなっていく。但し、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25内にある限り、可変径リング23aの径は固定径リング23bの径よりも大きい。
【0056】
図10(イ)(c)は、図8において、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25内で第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に達したときの状態を示すものであって、この場合には、可変径リング23aの径と固定径リング23bの径とは等しく、これらリング23a,23bは一致する。
【0057】
かかる状態からさらにユーザ24が手先24aを第2の距離領域26の方に移動させると(図8)、先に図7で説明したように、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19が徐々に拡大しながら拡散スクリーン3の下方に移動し、これとともに、商品画像列(第2階層のメニュー)12も拡大しながら下方に移動し、二重リングポインタ23がこの商品画像列(第2階層のメニュー)12いずれかの商品画像11上にある状態となる。図10(イ)(d)はこの状態を示すものであって、このときには、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界から第2の距離領域26内に入り込んで拡散スクリーン3の表面により近づくので、この境界から入り込んだ距離に応じた寸法だけ可変径リング23aの径が固定径リング23bの径よりも小さくなり、可変径リング23aが固定径リング23bの内側に位置する状態となる。
【0058】
図10(ロ)は図8に示すユーザ24の手先24aの移動に伴う二重リングポインタ23と第1,第2階層のメニュー19,12の変化の他の具体例を示す図であって、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0059】
この具体例は、可変径リング23aの径と固定径リング23bの径とが等しく、これらリング23a,23bが一致している(重なっている)ときのみ、第1,第2階層のメニュー19,12が拡大,縮小するものである。図8に示す第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界部分に、階層のメニューを切り替えるための図示しない領域(厚み)があり、この領域を通過している間、二重リングポインタ23のリング23a,23bが一致し(重なり合い)、かつ第1,第2のメニュー19,12が拡大,縮小する。
【0060】
図10(ロ)(a)は、図8において、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25に入り始めたときの状態を示しており、図8において、ユーザ24の手先24aは、第1の距離領域25内に入っているが、第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界とは大きい距離離れているので、図10(イ)(a)と同様、二重リングポインタ23では、可変径リング23aの径は固定径リング23bの径よりもこの距離に応じた分大きくなっている。しかし、このときには、第2階層のメニュー12は非アクティブな状態にあり、各商品画像11は表示されるが、操作することはできない。商品の画像は表示されない。
【0061】
図10(ロ)(b)は図10(イ)(b)に対応する状態を示すものであって、図8において、ユーザ24の手先24aが、図10(ロ)(a)に示すときの状態よりも、第1の距離領域25内で第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に近づいた状態を示している。このため、図10(イ),(b)の場合と同様、この二重リングポインタ23の可変径リング23aの径は、第1の距離領域25内でユーザ24の手先24aから第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界までの距離が図10(ロ)(a)に示すときの状態よりも小さくなっているので、図10(ロ)(a)に示すときよりも小さくなっている。即ち、第1の距離領域25内でユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に近づくにつれて、可変径リング23aの径は小さくなっていく。但し、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25内にある限り、可変径リング23aの径は固定径リング23bの径よりも大きい。また、第2階層のメニュー12の各商品画像11は非アクティブの状態のままである。しかし、図10(イ)の場合と異なり、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19及び表品画像列(第2階層のメニュー)12が拡大されることはなく、図10(ロ)(a)に示すときと同じ大きさで表示されている。
【0062】
図10(ロ)(c)は、図8において、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25内で第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界に達したときの状態を示すものである。かかる状態では、可変径リング23aの径と固定径リング23bの径とは等しく、これらリング23a,23bは一致し、このとき、第2階層メニュー12とともに、第1階層のメニュー19も非アクティブ状態となり、どちらの階層のメニューも操作することができない。前述のように、図10(ロ)に示す具体例では、図8に示す第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界部分に階層を切り替えるための領域(厚み:境界エリア)がある。手先24aがこの境界エリアに入ると、二重リングポインタ23のリング23a,23bの径が等しくなった状態で固定され、そのまま手先24aを第2の距離領域26に向かって移動させると、第1,第2階層メニュー19,12が夫々少しずつ拡大して画面下部に移動する。この状態で上記の境界エリア内を第1の距離領域25に向かって手先24aを移動させると、第1,第2階層メニュー19,12は画面上部に向かって移動しながら縮小し、図10(ロ)(b)に示す大きさに近い状態になる。つまり、図10(ロ)の場合には、(c)に示す状態のときの第1,第2階層メニュー19,12が移動しながら拡大し、(b)に示す状態のときには、第1,第2階層メニュー19,12の大きさや位置は変わらない。
【0063】
ユーザ24が手先24aを第2の距離領域26の方に移動させると(図8)、図10(イ)の場合と同様、先に図7で説明したように、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19が拡散スクリーン3の下方に移動し、これとともに、商品画像列(第2階層のメニュー)12も各画像情報11がアクティブ状態となって拡大しながら下方に移動し、二重リングポインタ23がこの商品画像列(第2階層のメニュー)12のいずれかの商品画像11上にある状態となる。図10(ロ)(d)はこの状態を示すものであって、このときには、ユーザ24の手先24aが第1の距離領域25と第2の距離領域26との境界部分の階層を切り替えるための領域(境界エリア)から第2の距離領域26内に入り込んで拡散スクリーン3の表面により近づくので、この境界から入り込んだ距離に応じた寸法だけ可変径リング23aの径が固定径リング23bの径よりも小さくなり、可変径リング23aが固定径リング23bの内側に位置する状態となる。
【0064】
また、図9に示す紹介画面17では、二重リングポインタ23が乗っている(指定された)商品画像11aは、表示されている他の商品画像11よりも大きく拡大されて表示されており、この二重リングポインタ23で指定される商品画像11aから地図画像20での指定された商品画像11aの商品が販売されている売場(指定商品の売場)21aとの間に結び線28が張られて表示される。このように、ユーザが希望する商品の商品画像11aを選択指定した結果、この指定された商品画像11aからかかる結び線28が表示されることにより、この指定された商品画像11aで宣伝されている商品を販売している指定商品の売場21aが即座に確認可能となる。そして、これとともに、この指定商品の売場21aを宣伝する宣伝広告板の画像29が表示される。この宣伝広告板の画像29には、図示しないが、この指定商品の売場21aを宣伝する情報が表示されている。
【0065】
なお、地図画像20において、指定商品の売場21aが、図示するように、地図画像20の右半分側に存在する場合には、この地図画像20の左半分側にかかる宣伝広告板の画像29が表示される。これに対し、図11は図9とは異なる商品画像11bが指定されて異なる売場21bが指定された紹介画面を示すものであるが、この紹介画面17では、指定商品の売場21bが地図画像20の左半分側に存在しており、このような場合には、この指定商品の売場21bの宣伝広告板の画像29は地図画像20の右半分側に表示される。このように、指定商品の売場21a,21bの宣伝広告板の画像29は、地図画像20内において、この指定商品の売場21a,21bが表示される側とは反対側の領域に表示されるものであり、これにより、指定商品の売場21a,21bの周りの地図が明確に表示されることになり、この指定商品の売場21a,21bの位置を明確に把握することを可能にする。
【0066】
ところで、図11に示す紹介画面17は、図9に示す紹介画面17で商品画像11bが指定された場合の画面であり、この指定された商品画像11bの商品を販売している売場21bがこの大店舗の1階のフロアにあるものとしている。この場合には、この地図画像20は1階のフロアの地図を表わすものであって、階数20aも「1F(1階)」と表示される。そして、この指定された商品画像11bと1階のフロアを表わす地図画像20での指定商品の売場21bとが結び線28で結ばれることになる。
【0067】
図12は図5に示す紹介画面17上で二重リングポインタ23を第1階層のメニュー19でのジャンル画像の配列方向に移動させるためのユーザ24の手先24aの動作を示す図であって、18a〜18cはジャンル画像であり、前出画面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0068】
同図において、いま、ユーザ24がその手先24aを第1の距離領域25内で正面に向けており、このとき、二重リングポインタ23が第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19の正面の「ジャンル2」のジャンル画像18a上に位置しているものとする。かかる状態でユーザ24がその手先24aを左側に向けると、二重リングポインタ23は左方向に移動し、ジャンル画像18aの左隣の「ジャンル1」のジャンル画像18b上に移る。また、二重リングポインタ23が「ジャンル2」のジャンル画像18a上に位置しているときに、ユーザ24がその手先24aを右側に向けると、二重リングポインタ23は右方向に移動し、ジャンル画像18aの右隣の「ジャンル3」のジャンル画像18c上に移る。
【0069】
このように、手先24aの向きを変化させるだけで二重リングポインタ23は第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19でのジャンル画像の配列方向に移動することになり、これにより、二重リングポインタ23で指定するジャンル画像18を変化させることができる。
【0070】
ここでは、手先24aが第1の距離領域25にあり、手先24aと拡散スクリーン3との間に距離があり、これらは離れている。このような場合、図12に示すように、手先24aを左右に少し動かすだけで二重リングポインタ23は大きく左右に移動する。従って、拡散スクリーン3から離れた位置で手先24aを少し動かすだけで、第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19でジャンル画像18を選択することができる。
【0071】
なお、ここでは、図示しないが、手先24aを左側に向けて二重リングポインタ23を第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19の左端部に位置させると、この第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19が右方向にスクロールし、左側から新たなジャンル画像18が現われる。逆に、手先24aを右側に向けて二重リングポインタ23を第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19の右端部に位置させると、この第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19が左方向にスクロールし、右側から新たなジャンル画像18が現われる。このように、手先24aの向きを替えるだけで、ジャンル画像18をスクロールさせてこれまで表示されていなかったジャンル画像18を表示させることができ、第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19の全てのジャンル画像18を表示させることができる。また、第1階層のメニュー(ジャンル画像列)19のかかるスクロールとともに、第2階層のメニュー(商品画像列)12も同じ方向に同じ速度でスクロールし、これにより、かかるスクロールが行なわれても、ジャンル画像18とこれに該当するジャンルの商品画像11が対向して位置付けられている。
【0072】
図13(a),(b)は図12に示す紹介画面17で移動する二重リングポインタ23の一方のジャンル画像から他方のジャンル画像に移るときの状態を示す図であって、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0073】
図13(a)は二重リングポインタ23がこれまで乗っていたジャンル画像18aから離れるときのこの二重リングポインタ23の状態を示すものである。ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19が表示される表示領域はジャンル毎に区分されており、夫々の区分が夫々のジャンルが割り当てられたジャンルの仮想領域をなしている。これらジャンルの仮想領域では、該当するジャンルのジャンル画像18が表示されている。また、商品画像列(第2階層のメニュー)12が表示される表示領域も、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19でのジャンルの仮想領域に対向してジャンルの仮想領域が設定されている。この商品画像列(第2階層のメニュー)12でのジャンルの仮想領域では、ジャンル画像列(第1階層のメニュー)19でのジャンルの仮想領域でのジャンルに属する商品が割り当てられるものであり、これら商品の商品画像11が表示される。
【0074】
図13(a)において、二重リングポインタ23は、ジャンル画像18aに対する仮想領域(「ジャンル画像18aの仮想領域」という。以下同様。なお、ここでは、ジャンル画像18aとその左隣のジャンル画像18bとの中間点とジャンル画像18aとその右隣のジャンル画像18cとの中間点との間の領域。夫々のジャンル画像18について同様である)の中心位置にあるときには、可変径リング23aと固定径リング23bとが互いに同心状に配置された状態にあるが、この中心位置からずれると、可変径リング23aがこのジャンル画像18aの仮想領域全体を表わし、固定径リング23bは可変径リング23aとの関係でこの仮想領域中の手先2aの相対位置を示す。図示するように、この固定径リング23bが可変径リング23aに内接している状態は、手先24aの左右方向の位置がジャンル画像18aの仮想領域の左端の境界(即ち、ジャンル画像18aとその左側のジャンル画像18bとの間の中間点)にあることを示している。
【0075】
そして、手先24aの左右方向の位置がさらに左方向に移動して次のジャンル画像18bの仮想領域に達すると、図13(b)に示すように、固定径リング23bがジャンル画像18bの仮想領域を示す可変径リング23aの右端に近い位置に表示される。
【0076】
このことは、二重リングポインタ23をジャンル画像18aから右側に移動させる場合も同様である。
【0077】
図14は図13に示す二重リングポインタ23の状態の変化の一具体例をより詳細に示す図であって、30はジャンル画像18の中心座標位置、31は仮想ジャンル画像間境界線、32は可変径リング23aの中心点、33は固定径リング23bの中心点であり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0078】
ここでは、固定径リング23bが手先24aの位置(X座標)を表わし、可変径リング23aはジャンル画像18の仮想領域の境界で固定径リング23bに対する位置関係を急変するものであり、このことから、可変径リング23aはかかる仮想領域の境界を示すものである。
【0079】
即ち、手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域の中心座標位置30であるときには、この二重リングポインタ23の固定径リング23bと可変径リング23aは、中心座標位置30を中心とする互いに同心状の位置関係にある。かかる状態で、ユーザ24が手の向きを一方の方向(ここでは、左方向とする)に変えて手先24aを左方向に向きを替えていくと、この二重リングポインタ23は左方向に移動する。図14(b)はかかる状態を示すものであり、固定径リング23bの中心点33が手先24aの位置を表わし、可変径リング23aは、手先24aの移動とともにその移動方向(左方向)に移動するが、その移動とともに固定径リング23bとの相対的な位置関係が変化し、これにより、手先24aがジャンル画像18aの仮想領域内を指示していることを示している。
【0080】
このときのジャンル画像18aの中心座標位置30からこの固定径リング23bの中心点33(即ち、手先24aの位置)までの距離をX1、この固定径リング23bの中心点33から可変径リング23aの中心点32までの距離をX2とすると、ジャンル画像18aの仮想領域の幅(ジャンル画像18の配列間隔)をW1、二重リングポインタ23での可変径リング23aの直径をW2、固定径リング23bの直径をW3として、距離X2が、
W1:(W2−W3)=X1:X2 ……(1)
を満たすように、手先24aの位置(固定径リング23bの中心点33の位置)に対する可変径リング23aの位置(可変径リング23aの中心点32の位置)が設定される。言い替えると、手先24aの移動による固定径リング23bのジャンル画像18aの中心座標位置30からの距離X1に対し、可変径リング23aの固定径リング23bの中心点33からの距離X2が上記式の関係を満たすように、可変径リング23aが移動することになる。なお、手先24aがジャンル画像18aの中心座標位置30上にあるときには、X1=X2=0である。
【0081】
そして、手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域の境界線、即ち、仮想ジャンル画像間境界線31に達すると、X1=W1/2であるから、上記式(1)により、X2=(W2−W3)/2であって、この可変径リング23aは、仮想ジャンル画像間境界線31から左隣のジャンル画像18bの仮想領域内に、
(W2/2)−X2=(W2/2)−(W2−W3)/2=W3/2
だけ突出することになる。そして、この場合、固定径リング23bの中心点33がジャンル画像18a,18bの仮想領域の仮想ジャンル画像間境界線31上にあるから、この固定径リング23bも、その半径であるW3/2だけ仮想ジャンル画像間境界線31から左隣のジャンル画像18bの仮想領域内に突出していることになる。このことからして、図14(c)に示すように、中心点33がこの仮想ジャンル画像間境界線31上にある固定径リング23bが可変径リング23aに内接した状態にある。
【0082】
さらに、手先24aの位置が仮想ジャンル画像間境界線31を越えてジャンル画像18bの仮想領域内に入ると、可変径リング23aが瞬間的に左方向に移動し、図14(d)に示すように、中心点33が仮想ジャンル画像間境界線31の左側となった固定径リング23bが可変径リング23aの右端に近い位置に表示される状態となる。このように、仮想ジャンル画像間境界線31で可変径リング23aの位置が手先24aの移動方向と同じ方向に急変することにより、ジャンル画像18aの仮想領域から隣のジャンル画像18bの仮想領域18bに手先24aの位置が移ったことを示すことになる。
【0083】
図14(d)に示す状態からさらに手先24aが左方向に移動すると、固定径リング23bはその方向に移動するが、この場合には、ジャンル画像18bの仮想領域の中心座標位置から固定径リング23bの中心点33までの距離をX1として、この固定径リング23bの中心点33から可変径リング23aの中心点32までの距離X2が上記式(1)を満たすように、可変径リング23aが移動することになる。そして、固定径リング23bの中心点33がジャンル画像18bの中心座標位置に一致した状態となると、可変径リング23aの中心点32もこの中心座標位置に一致し、可変径リング23aと固定径リング23bとが同心状の位置関係となる。
【0084】
なお、図14(a)に示す状態から二重リングポインタ23が右側に移動する場合も、上記と同様である。
【0085】
図15は図13に示す二重リングポインタ23の状態の変化の他の具体例をより詳細に示す図であって、図14に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0086】
ここでは、可変径リング23aが手先24aの位置(X座標)を表わし、固定径リング23bが、図4での可変径リング23aのように、ジャンル画像18の仮想領域の境界を示すものである。
【0087】
即ち、手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域の中心座標位置30上にあるときには、図15(a)に示すように、この二重リングポインタ23の固定径リング23bと可変径リング23aは、この中心座標位置30を中心とする互いに同心状の位置関係にあり、この点は図14の場合と同様である。
【0088】
かかる状態で、ユーザ24が手の向きを一方の方向(ここでは、左方向とする)に変えて手先24aを左方向に向きを替えていくと、この二重リングポインタ23は左方向に移動する。図14(b)はかかる状態を示すものであり、可変径リング23aの中心点32が手先24aの位置を表わし、固定系リング23bは手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域上にあることを示している。つまり、図15(a)の場合に比べて、手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域内で移動していることが示されている。
【0089】
このときのジャンル画像18aの中心座標位置30からこの可変径リング23aの中心点32(即ち、手先24aの位置)までの距離をX1、この可変径リング23aの中心点32から固定径リング23bの中心点33までの距離をX2とすると、ジャンル画像18aの仮想領域の幅(ジャンル画像18の配列間隔)をW1、二重リングポインタ23での可変径リング23aの直径をW2、固定径リング23bの直径をW3として、距離X2が、上記式(1)、即ち、
W1:(W2−W3)=X1:X2 ……(1)
を満たすように、手先24aの位置(可変径リング23aの中心点32の位置)に対する固定径リング23bの位置(固定径リング23bの中心点33の位置)が設定される。言い替えると、手先24aの移動による可変径リング23aのジャンル画像18aの中心座標位置30からの距離X1に対し、固定径リング23bの可変径リング23aの中心点32からの距離X2が上記式(1)の関係を満たすように、固定径リング23bが移動することになる。なお、手先24aがジャンル画像18aの中心座標位置30上にあるときには、可変径リング23aの中心点32と固定径リング23bの中心点33とがこのジャンル画像18aの中心座標位置30上にあることになるから、X1=X2=0である。
【0090】
そして、手先24aの位置がジャンル画像18aの仮想領域の境界線、即ち、仮想ジャンル画像間境界線31に達すると、X1=W1/2であるから、仮想ジャンル画像間境界線31から固定径リング23bの中心点33までの距離は、上記式(1)により、X2=(W2−W3)/2である。固定径リング23bの半径はW3/2であるから、X2+W3/2=W2/2であり、このことからして、図15(c)に示すように、中心点32がこの仮想ジャンル画像間境界線31上にある可変径リング23aに固定径リング23bが内接した状態にあることになる。
【0091】
さらに、手先24aの位置が仮想ジャンル画像間境界線31を越えてジャンル画像18bの仮想領域内に入ると、固定径リング23bが瞬間的に左方向に移動し、図15(d)に示すように、中心点32が仮想ジャンル画像間境界線31の左側となった可変径リング23aの左端に近い位置に固定径リング23bが表示される状態となる。このように、仮想ジャンル画像間境界線31で固定径リング23bの位置が手先24aの移動方向と同じ方向に急変することにより、ジャンル画像18aの仮想領域から隣のジャンル画像18bの仮想領域18bに手先24aの位置が移ったことを示すことになり、ユーザ24はこれを確認することができる。
【0092】
図15(d)に示す状態からさらに手先24aが左方向に移動すると、可変径リング23aはその方向に移動するが、この場合には、ジャンル画像18bの仮想領域の中心座標位置から可変径リング23aの中心点32までの距離をX1として、この可変径リング23aの中心点32から固定径リング23bの中心点33までの距離X2が上記式(1)を満たすように、固定径リング23bが移動することになる。そして、可変径リング23aの中心点32がジャンル画像18bの中心座標位置に一致した状態となると、固定径リング23bの中心点33もこの中心座標位置に一致し、可変径リング23aと固定径リング23bとが同心状の位置関係となる。
【0093】
なお、図15(a)に示す状態から二重リングポインタ23が右側に移動する場合も、上記と同様である。
【0094】
図16は図9に示す紹介画面17a上で二重リングポインタ23を第2階層のメニュー12での商品画像11の配列方向に移動させるためのユーザ24の手先24aの動作を示す図であって、11aは商品画像であり、前出画面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0095】
同図において、いま、ユーザ24がその手先24aを第2の距離領域26内で正面に向けており、このとき、二重リングポインタ23が第2階層のメニュー(商品画像列)12の正面の商品「A」の商品画像11a上に位置しているものとする。かかる状態でユーザ24がその手先24aを左側に向けると、二重リングポインタ23は左方向に移動し、商品画像11aの左隣の商品「Z」の商品画像11上に移る。また、二重リングポインタ23が商品「A」の商品画像11a上に位置しているときに、ユーザ24がその手先24aを右側に向けると、二重リングポインタ23は右方向に移動し、商品画像11aの右隣の商品「B」の商品画像11上に移る。
【0096】
このように、手先24aの向きを変化させるだけで二重リングポインタ23は第2階層のメニュー(商品画像列)12での商品画像11の配列方向に移動することになり、これにより、二重リングポインタ23で指定する商品画像12を変更させることができる。
【0097】
ここでは、手先24aが第2の距離領域26内にあり、手先24aと拡散スクリーン3との間には距離がなく、近接した近い状態にある。このような場合、図16に示すように、手先24aの移動距離と二重リングポインタ23との移動距離はほぼ同等となる。従って、拡散スクリーン3から近い距離では、手先24aを二重リングポインタ23の移動と同様に移動させることにより、第2階層のメニュー(商品画像配列)12を選択することができる。拡散スクリーン3に近い領域では、手先24aと第2階層のメニュー(商品画像列)12との距離が接近しているため、手先24aに追随するように二重リングポインタ23が移動することにより、所望の商品画像11を選択し易いものとなる。
【0098】
なお、ここでは、図示しないが、手先24aを左側に向けて二重リングポインタ23を第2階層のメニュー(商品画像列)12の左端部に位置させ、所定時間かかる状態を保持すると、図17に示すように、この二重リングポインタ23がスクロールボタン23Sとなり、これが操作されている状態となって、この第2階層のメニュー(商品画像列)12が右方向にスクロールし、左側から新たな商品画像12が現われる。逆に、手先24aを右側に向けて二重リングポインタ23を第2階層のメニュー(商品画像列)12の右端部に所定時間位置させると、この第2階層のメニュー(商品画像列)12が左方向にスクロールし、右側から新たな商品画像12が現われる。このように、手先24aの向きを替えるだけで、商品画像12をスクロールさせてこれまで表示されていなかった商品画像12を表示させることができ、第2階層のメニュー(商品画像列)12の全ての商品画像12を表示させることができる。
【0099】
また、第2階層のメニュー(商品画像列)12の表示領域においても、図14の説明で述べたように、ジャンル毎に仮想領域が設定されており、同じ仮想領域内の商品画像11の商品は同じジャンルに属するものであるが、同じジャンルの仮想領域内での二重リングポインタ23の移動とともに、図14,図15で説明したのと同様に、その可変径リング23aと固定径リング23bとの位置関係が変化し、1つのジャンルの仮想領域から隣のジャンルの仮想領域に二重リングポインタ23が移るときには、かかる二重リングポインタ23での可変径リング23aと固定径リング23bとの位置関係が急変するものであり、これにより、第2階層のメニュー(商品画像列)12において、二重リングポインタ23の位置がジャンルが隣の異なる仮想領域に移ったことが確認できることになる。
【0100】
図18はユーザ24が手付き24aを第3の距離領域27に差し込んだ状態を示すものであって、図19はこのような状態にしたときの拡散スクリーン3に表示される紹介画面17の一具体例を示す図である。但し、同図では、28aは結び線であり、前出図面に対応する部分に同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0101】
図19において、ユーザ24の手先24aが第3の距離領域27内にある時には、紹介画面17の地図画像20内のこの手先24aの第3の距離領域27内での位置,向きに応じた位置に二重リングポインタ23が表示され、その位置の売り場21bが指示される。そして、これとともに、第2階層のメニュー12でのこの売り場21bで販売されている商品の商品画像11とこの売り場21bとが結び線28bによって結ばれて表示される。
【0102】
このように、地図画像20での売り場を手先24aの位置,向きでもって指摘できるとともに、この指摘された商品を、結び線28aにより、第2階層のメニュー12の商品画像11で示されることになる。
【0103】
図20は以上の画面表示の処理手順を示すフローチャートである。
【0104】
同図において、ビデオカメラ4(図1)が拡散スクリーン3に対してユーザ24が所定の第1の距離(例えば、3m)以内に居ないときには(ステップS101の“No”)、拡散スクリーン3には、図3に示す広告画面10が表示されている(ステップS100)。ユーザ24が拡散スクリーン3からこの第1の距離内に入ったことが検出されると(ステップS101の“Yes”)、拡散スクリーン3には、図4に示す操作ガイダンス画面10aが表示される。これにより、この拡散スクリーン3での画面の利用方法が紹介される。
【0105】
次いで、ユーザ24が拡散スクリーン3の方向に進み、拡散スクリーン3から第2の距離(例えば、1m)以内に達したことが検出されると(ステップS103の“Yes”)、図5に示す紹介画面17が表示され、このとき、二重リングポインタ23は表示されないが、ユーザ24が手をだしてその手先24aが第1の距離領域25内に入ると、図5に示す紹介画面17での第1階層のメニュー19上に二重リングポインタ23が表示される(ステップS104)。そして、その手付き24aがこの第1階層のメニュー19での1つのジャンル画像18を指示すると(ステップS105の“Yes”)、第1階層のメニュー19が消えて第2階層のメニュー12が拡大された図9に示す紹介画面17aが表示されることになり、二重リングポインタ23がこの第2階層メニュー19上の1つの商品画像11上にある状態となる(ステップS106)。
【0106】
かかる状態で、この二重リングポインタ23で第2階層のメニュー12の1つの商品画像11を指示すると(ステップS107の“Yes”)、この商品画像11とこの商品画像11の商品を販売する地図画像20での売り場21aとを結び線28で結ぶ図9に示す紹介画像17aが表示される(ステップS108)。
【0107】
そして、二重リングポインタ23を第2階層のメニュー12の端部に所定時間位置付けていると(ステップS109の“Yes”)、図17で説明したように、第2階層のメニュー12がスクロールする(ステップS110)。
【0108】
以上のように、この実施形態では、手先の位置や向きに応じてスクリーンに表示される夫々のメニュー19,12での画像の選択や地図画像20での売り場21の検索をすることができる。
【符号の説明】
【0109】
1 筐体
2 プレート
2a プレート上側部
2b プレート下側部
2c 折り曲げ部
2d,2e 端部
3 拡散スクリーン
4 ビデオカメラ(3次元センサ)
5 プロジェクタ
6 入力部
7 システム制御部
7a 被写体検出部
7b 位置判定処理部
7c 操作領域指定部
7d 記憶部
8 映像信号処理部
9 表示部
10 広告画面
10a 操作ガイダンス画面
11 商品画像
11a 商品画像
12 商品画像列(第2階層のメニュー)
11a 商品画像
13 手形
14 ガイダンスメッセージ
15 ジャンル選択操作ガイド部
16 商品選択操作ガイド部
17 紹介画面
18,18a〜18c ジャンル画像
19 ジャンル画像列(第1階層のメニュー)
20 地図画像
20a 階数
21 売場
21a,21b 指定商品の売場の画像
22 現在位置マーク
23 二重リングポインタ
23a 可変径リング
23b 固定径リング
24 ユーザ
24a 手の先端
25 第1の距離領域
26 第2の距離領域
27 第3の距離領域
28,28a 結び線
29 宣伝広告板の画像
30 ジャンル画像の中心座標位置
31 仮想ジャンル画像間境界線
32 可変径リング23aの中心点
33 固定径リング23bの中心点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に表示部が設けられ、該表示部の表示画面に商品の紹介画面が表示される映像表示装置であって、
該表示画面は、手前側に突出し、かつ傾斜して設けられていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記表示画面は、プロジェクタによって該紹介画面が投射されるスクリーンであり、かつ該スクリーンに向けられるユーザの手先の向きや位置を検出するセンサが設けられていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記紹介画面は、商品のジャンル毎のジャンル画面が配列されて表示される第1階層のメニューと、該第1階層のメニューでの各ジャンル毎の商品を表わすサムネイルの商品画像が配列されて表示される第2階層のメニューと、該第2階層のメニューでの該商品画像の商品を販売する売り場を案内するための地図画像が表示され、
該センサによるユーザの手先の該スクリーンに対する検出位置に応じて該第1,第2階層のメニューの表示領域や該地図画像の表示領域のいずれかにポインタを表示し、該第1階層のメニューでの該ジャンル画像、該第2階層のメニューでの該商品画像、該地図画像での売り場のいずれかを該ポインタで指摘することができるように構成した
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記センサによる前記ユーザの手先の検出位置が予め設定された第1の距離範囲にあるとき、前記ポインタは前記第1階層のメニュー上にあり、
前記センサによる前記ユーザの手先の検出位置が予め設定された第2の距離範囲にあるとき、前記第1階層のメニューが消去され、前記第2階層のメニューが拡大表示されて前記ポインタが前記第2階層のメニュー上にあり、
前記センサによる前記ユーザの手先の検出位置が予め設定された第3の距離範囲にあるとき、前記ポインタは前記地図画像上にある
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1,第2階層のメニューと前記地図画像とか表示される前記紹介画面では、前記第2階層のメニューでの前記商品画像は夫々、属する商品のジャンルの前記ジャンル画面に対向して表示され、
前記センサによる前記ユーザの手先の検出位置が前記第1の距離範囲から前記第2の距離範囲に移るとき、前記ポインタの位置は固定であって、該検出位置が前記第1の距離範囲内にあるときに表示されていた前記第1階層のメニューの前記ジャンル画像に該当する前記第2階層のメニューの前記商品画像上に前記位置固定された前記ポインタがあるように、前記第2階層のメニューが表示される
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記センサによる前記ユーザの手先の検出位置が前記第2の距離範囲内にあって表示される前記第2階層のメニューで前記ポインタが指摘する前記商品画像と、当該商品画像の商品を販売する前記地図画像での前記売り場とが、結び線で結ばれて表示されることを特徴とする映像表示装置。
【請求項7】
請求項3〜6のいずれか1つにおいて、
前記第1階層のメニューでの前記ジャンル画像の配列の端部に前記ポインタを位置付けることにより、前記第1階層のメニューがスクロールすることを特徴とする映像表示装置。
【請求項8】
請求項3〜7のいずれか1つにおいて、
前記第2階層のメニューでの前記商品画像の配列の端部に前記ポインタを位置付けることにより、前記第2階層のメニューがスクロールすることを特徴とする映像表示装置。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図1(d)】
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【図1(e)】
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【図1(f)】
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【図1(g)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図8(c)】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13(a)】
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【図13(b)】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−215963(P2012−215963A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79316(P2011−79316)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】