説明

最大パケットサイズ属性を規定する、回線交換マルチメディアサービスとパケット交換マルチメディアサービスとの間の効率的なインターワーキング

【課題】パケット交換端末から回線交換端末にメディアを送信する時、非効率な再フォーマッティングを行わないようにする。
【解決手段】インターワーキングノード120は、通話セットアップの間に回線交換端末から情報を取得し、電話セッションの別の終端が回線交換端末140であることをパケット交換端末110にシグナリングする。さらなる観点において、インターワーキングノードは、回線交換端末と交渉した最大パケットサイズ制限をパケット交換端末にシグナリングする。さらに、インターワーキングノードによるデータ再フォーマッティングを最小化するために、パケット交換端末が最大交渉パケットサイズに適応する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、“回線交換マルチメディアサービスとパケット交換マルチメディアサービスとの間を、短い待ち時間でインターワーキングする方法および装置”と題する2008年1月14日に出願された米国仮出願61/020,982号、ならびに、“回線交換マルチメディアサービスとパケット交換マルチメディアサービスとの間を、短い待ち時間でインターワーキングする方法および装置”と題する2008年1月15日に出願された米国仮出願61/021,163号に対して優先権を主張する。これらの内容は、参照によりここにすべて組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本開示は、回線交換マルチメディアサービスとパケット交換マルチメディアサービスとの間の、効率的な、短い待ち時間でのインターワーキングを提供する技術に関連している。
【背景】
【0003】
パケット交換インターネットプロトコル(IP)ネットワークに基づく標準化されたマルチメディアサービスが近年開発されている。例えば、ここではマルチメディア電話としても言及している、IPマルチメディアシステム(MTSI)のためのマルチメディア電話サービスは、移動体通信のための第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により開発されているIPベースのマルチメディア電話サービスである。ここでは後に“3GPP仕様”として言及している、3GPP TS 26.114 V7.5.0、“技術仕様グループサービスおよびシステムアスペクトのIPマルチメディアサブシステム(IMS);マルチメディア電話;メディアハンドリングおよび対話”、ならびに、3GPP TS 29.163V8.3.0、“技術仕様グループコアネットワークおよび端末;IPマルチメディア(IM)コアネットワーク(CN)サブシステムと回線交換(CS)ネットワークとの間のインターワーキング(リリース8)”を参照されたい。これらの内容は、参照によりここにすべて組み込まれている。“パケット交換ビデオ電話(PSVT)”仕様(C.S0055−Av1.0)もまた第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)により開発されていて、その内容もまた参照によりここにすべて組み込まれている。パケット交換マルチメディア電話は、対応する回線交換電話サービスと同等な、または、より良いユーザ体験を提供しながらも、インターネットプロトコル(IP)により提供される柔軟なデータ伝送メカニズムを利用することが期待されている。
【0004】
(3GPP MTSI端末または3GPP 2PSVT端末のような)パケット交換端末から、(3GPP CSVT端末/3G−324M端末のような)回線交換端末にメディアを送信するとき、メディアゲートウェイのようなインターワーキングノードは、回線交換(CS)プロトコルとパケット交換(PS)プロトコルと間のインターワーキングを実行するように要請される。PSドメインから、固定帯域幅CSドメインチャネルを通して、一般的に幅広いサイズバリエーションを示すメディアパケットを配信するために、メディアゲートウェイは、回線交換ネットワークを通してパケットを伝送するための、バッファの再形成と、断片化と、再組立てのような(例えばビデオおよび/またはオーディオのような)データパケットの再フォーマッティングメカニズムを使用してもよい。電話セッションの間に、このような再フォーマッティングメカニズムにより、望ましくないことであるが、通信がオーディオビジュアル(lip)同期化要件を破ることになり、および/または、端末間の付加的な終端間遅延をもたらすことでサービスの品質を低下させるかもしれない。
【0005】
それゆえ、非効率的な再フォーマッティングをすることなく伝送できる、データパケット上の最大パケットサイズ制限をPS端末にシグナリングする技術を提供することが望まれるだろう。さらに、インターワーキングノードによるデータパケットの再フォーマッティングを最小化するように、このような最大パケットサイズ制限に基づいて、PS端末がPS端末のデータパケットの処理を調整できるようにする技術を提供することが望まれるだろう。
【概要】
【0006】
本開示の側面は、マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するための方法を提供し、方法は、インターワーキングノードからパケット交換端末に情報を送信することを含み、情報は、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む。
【0007】
本開示の別の側面は、マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するための方法を提供し、方法は、パケット交換端末においてインターワーキングノードから情報を受信することを含み、情報は、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む。
【0008】
さらに、本開示の別の側面は、マルチメディアセッションの間に通信するパケット交換装置を提供し、装置は、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む情報を受信するように構成されている受信機と、受信した情報に応答して、前記最大交渉パケットサイズより大きくないパケットを発生させるように構成されている送信機とを具備する。
【0009】
さらに、本開示の別の側面は、マルチメディアセッションの間に通信するパケット交換装置を提供し、装置は、インターワーキングノードから情報を受信する手段を具備し、情報は、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む。
【0010】
さらに、本開示の別の側面は、マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するためのコンピュータプログラムプロダクトを提供し、プロダクトは、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む情報をコンピュータに受信させるためのコードと、受信した情報に応答して、最大交渉パケットサイズより大きくないパケットをコンピュータに発生させるためのコードとを含むコンピュータ読取可能媒体を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、3GPP仕様にしたがった、MTSIに対するシステムを描写している。
【図2】図2は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムの例示的な実施形態を描写し、IPマルチメディアコアネットワーク(IM CN)がセッションを開始し、事前条件はIMS側において使用される。
【図3】図3は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムのさらなる例示的な実施形態を描写し、IM CNがセッションを開始し、事前条件はIMS側において使用されない。
【図4】図4は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムの例示的な実施形態を描写し、CSネットワークがセッションを開始する。
【図5】図5は、本開示にしたがって、マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上させるコンピュータプログラムプロダクトの例示的な実施形態を描写している。
【詳細な説明】
【0012】
添付した図面に関連して下記に述べる詳細な説明は、本発明の例示的な実地形態の説明を意図し、本発明が実践できるただ1つの例示的な実施形態を示すことを意図していない。この説明を通して使用する用語“例示的な”は、“例として、インスタンスとして、あるいは例証として機能すること”を意味し、必ずしも、他の実施形態より好ましい、または、効果的であるとして解釈すべきではない。詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態の完全な理解を提供する目的のために特定の詳細を含む。本発明の例示的な実施形態は、これらの特定の詳細なしに実践されてもよいことは、当業者にとって明らかである。いくつかのインスタンスにおいて、ここで示す例示的な実施形態の斬新さを覆い隠すことを避けるように、よく知られている構造およびデバイスを、ブロック図の形態で示している。
【0013】
この明細書および特許請求の範囲において、エレメントが別のエレメントに“接続されている”、または、“結合されている”として言及するとき、それは、その他のエレメントと直接的に接続または結合されていてもよく、介在するエレメントが存在していてもよい。対照的に、エレメントが別のエレメントに“直接的に接続されている”、または、“直接的に結合されている”として言及するとき、介在するエレメントは存在しない。
【0014】
解説を容易にするための留意点として、本開示のさまざまな例示的な実施形態は、3GPP仕様にしたがったインプリメンテーションを参照して説明している。しかしながら、このような説明は、本開示の技術を、3GPP仕様にしたがったマルチメディア電話のインプリメンテーションに限定することを意味していない。当業者は、本技術に対する変更を容易に導き出してもよく、これにより、例えば、3GPP2仕様、または、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)により作られた仕様にしたがって実現されたシステムのような、代わりのシステムに変更が適用されてもよい。このような代わりの例示的な実施形態は、本開示の範囲内であるとして意図されている。
【0015】
図1は、3GPP仕様にしたがった、MTSIに対するシステム100を描写している。図1において、通信システム100は、(示していない)ユーザからのマルチメディア入力を受け入れ、および/または、マルチメディア出力をユーザに配信するように構成されているパケット交換(PS)端末110を備えている。このようなマルチメディア入力および出力は、マルチメディアセッションの間に、他の端末へ、または、他の端末から通信されてもよい。この明細書および特許請求の範囲において、マルチメディアセッションは1つ以上のタイプのメディアストリームを含むセッションを参照してもよいことが理解されるだろう。例えば、マルチメディアセッションは、図1中で示しているように、ビデオおよびオーディオメディアストリームの双方を含んでもよい。代わりに、マルチメディアセッションは、ビデオストリームのみ、オーディオストリームのみ、テキストストリームのみ、または、このようなメディアストリームの任意の組み合わせたものを含んでもよい。
【0016】
PS端末110は、送信機および受信機モジュール111を使用して、PSチャネル112を通してインターワーキングノード120にマルチメディアデータを送信し、インターワーキングノード120からマルチメディアデータを受信してもよい。インターワーキングノード120は、メディアゲートウェイ(MGW)130およびメディアゲートウェイ制御機能(MGCF)125を備えてもよい。PS端末110への、および、PS端末110からの、PSチャネル112を通したマルチメディアデータの伝送は、メディアをパケットの形態にカプセル化するために伝送プロトコルを使用することを含む。
【0017】
図1において、インターワーキングノード120は、CSチャネル142を通して、回線交換(CS)端末140とさらに通信する。PS端末110のように、CS端末140もまた、ユーザからのマルチメディア入力を受け入れ、および/または、マルチメディア出力をユーザに配信するように構成されている。しかしながら、PS端末110とは違って、CS端末140は、マルチメディアデータを、変化するサイズのパケットの形態で送受信しない。むしろ、CS端末140は、セッションに対して保証された固定帯域幅を有するCSチャネル142を通して専用セッションを使用し、送信機および受信機141を使用してCSチャネル142を通してデータを送受信する。
【0018】
PS端末110からCS端末140にメディアを送信するとき、MGW130は、PSプロトコルおよびCSプロトコル間において必要なインターワーキングを実行してもよい。例えば、単位時間の間、専用CSチャネルは、固定最大SDUサイズを下回るサービスデータ単位(SDU)のみをサポートしてもよい。しかしながら、PS端末110は、任意のサイズを有するアプリケーションレイヤプロトコルデータ単位(PDU)を発生させるかもしれない。したがって、PS端末110により発生させたPDUのサイズは、対応したSDUサイズがCSチャネル142の最大SDUサイズを超えるようにさせる可能性がある。
【0019】
この問題を取り扱うために、MGW130は、CS端末140への送信の前に、その後のCS端末140による再組立てのためにこのようなPDUを断片化してもよい。断片化および再組立てメカニズムのさらなる詳細については、先にここで参照した3GPP TS 26.114 V7.5.0のセクション12.2.4.6、“パケットサイズの検討”を参照されたい。しかしながら、望ましくないことであるが、このような断片化および再組立てにより、通信がオーディオビジュアル(lip)同期化要件を破ることになり、および/または、端末間の付加的な終端間遅延をもたらすことでサービスの品質を低下させるかもしれない。
【0020】
本開示の側面にしたがうと、MGW130がCSチャネル142またはCS端末140のパケットサイズ制限をPS端末110に通信し、それにより、PS端末110は、CSのネットワークによりサポートされている最大SDUサイズに最良に適応するように、PS端末110が発生させるパケットのサイズを制御する技術が提供される。本開示において、技術は、3GPP仕様にしたがって動作する通信システムの状況で図示されている。しかしながら、本技術は、他の仕様にしたがって動作するシステムに容易に適用することができることを、当業者は理解するだろう。このような代わりの例示的な実施形態もまた、本開示の範囲内であるとして意図されている。
【0021】
図2は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムの例示的な実施形態を描写し、IPマルチメディアコアネットワーク(IM CN)がセッションを開始し、事前条件はIMS側において使用される。ステップ201から210、および、212から213は、先行技術でよく知られている、H.245またはMONA手順と、セッション開始プロトコル(SIP)/SDPとの間の対話を図示している。例えば、先に上記で参照した3GPP TS 29.163 V8.3.0中の図E.2.3.1.1.1、および、付随する説明を参照されたい。
【0022】
本開示にしたがうと、メッセージ交換のステップ211において、ネットワーキングノード120からPS端末110に送られるSDPメッセージ中のビデオフローに関係する“m”ラインに続く“a”ラインが、関係する数値 最大A12SDUサイズを有する、“最大RecvSDUサイズ”属性を含んでもよい。この属性は、ビデオフローに対して、MGCF125によりCS端末140と交渉された最大SDUサイズを(例えばバイトで)示していてもよい。図2において、最大A12SDUサイズは例示的な値400を有する。ビデオコーデック“MP4V−ES”が図2中に示しているビデオフローに関係しているが、その他のビデオコーデックも容易に使用できることを、当業者は正しく認識するだろう。
【0023】
メッセージ交換のステップ211は、オーディオフローに関係する“m”ラインに続く“最大RecvSDUサイズ”属性を指定することをさらに含んでもよい。この属性は、オーディオフローに対して、MGCF125によりCS端末140と交渉された最大SDUサイズを示している、関係する数値 最大A13SDUサイズを有していてもよい。図2において、最大A13SDUサイズは例示的な値48を有する。このようなシグナリングは本開示の範囲内であるとして意図されている。オーディオコーデック“AMR”が、図2中で示されているオーディオフローに関係しているが、その他のオーディオコーデックも容易に使用できることを、当業者は正しく認識するだろう。
【0024】
(示していない)代わりの例示的な実施形態において、ステップ211のSDPメッセージ中の“a”ラインは、端末が3G−324M CS端末と通信していることを示している追加的な“a”属性3G−324Mをさらに含んでいてもよい。
【0025】
例示的な実施形態において、インターワーキングノード120よりシグナリングされた最大RecvSDUサイズ属性の値に基づいて、PS端末110は、発生させたSDUサイズが、シグナリングされた最大許容SDUサイズより確実に小さくなるように、その自己のパケット処理をオプション的に適応させてもよい。これは、インターネットノード120により実行される必要があるデータパケットの断片化および再組立てを最小化する。例示的な実施形態において、PS端末110は、後に続くSIPメッセージ中の属性“a”を取り除いてもよい。
【0026】
代わりの例示的な実施形態において、最大RecvSDUサイズ属性に適応する能力がPS端末110によりサポートされていない場合、PS端末110は単に、インターワーキングノード120によりシグナリングされた、CSチャネル制限についての情報を無視してもよく、CS端末140にデータを伝達するために、インターワーキングノード120の通常の再フォーマッティングスキームに依存してもよい。
【0027】
例示的な実施形態において、インターワーキングノード120によりシグナリングされるべき最大SDUサイズ制限は、例えばCS端末140とMGCF125との間の(示していない)H.223ベアラ能力交換から、インターワーキングノード120より決定されてもよい。このようなベアラ能力交換は技術的によく知られていて、ここではさらに説明しない。
【0028】
(示していない)代わりの例示的な実施形態において、インターワーキングノード120はまた、CSチャネルを通してどのくらい頻繁にSDUが配信されることが予定されているかに対応するSDU受信間隔を、PS端末110に示してもよい。
【0029】
図3は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムのさらなる例示的な実施形態を描写し、IM CNがセッションを開始し、事前条件はIMS側で使用されない。ステップ301から308は、先行技術でよく知られている手順およびセッション開始プロトコル(SIP)/SDPを図示している。例えば、先に上記で参照した3GPP TS 29.163 V8.3.0中の図E.2.3.2.1.1、および、付随する説明を参照されたい。ステップ309において、最大RecvSDUサイズパラメータが、先にここで開示した原理にしたがってシグナリングされ、最大RecvSDUサイズパラメータは、上記で提供した図2の説明を考慮すると、当業者にとって明らかになるだろう。
【0030】
図4は、CS端末制限をPS端末に通信するメカニズムの例示的な実施形態を描写し、CSネットワークがセッションを開始する。ステップ401から412、および、414は、従来技術でよく知られている手順およびセッション開始プロトコル(SIP)/SDPを図示している。先に上記で参照した3GPP TS 29.163、V8.3.0中の図E.2.4.1.1.1、および、付随する説明を参照されたい。ステップ414において、最大RecvSDUサイズパラメータが、ここで先に開示した原理にしたがってシグナリングされ、最大RecvSDUサイズパラメータは、上記で提供した図2の説明を考慮すると、当業者にとって明らかになるだろう。
【0031】
CS端末の制限をPS端末に通信する技術が上記に開示されている。以下でさらに開示されているものは、CS端末制限について通信された情報に適応するように、PS端末が、PS端末のパケット処理を調整する技術である。下記に開示されているPS端末処理に対する技術は、上記に開示したCS端末の制限をシグナリングする技術とともに組み合わせる必要はなく、本開示の代わりの例示的な実施形態において、別々におよび独立して実現してもよいことを留意されたい。
【0032】
例示的な実施形態において、端末はCS端末と通信していることが通知されることに応答して、PS端末は、PS端末とMGWとの間のパケット損失フィードバックメカニズムの選択を適応させてもよい。例えば、CS端末が、パケット損失フィードバックに対してピクチャ損失表示(PLI)メカニズムを使用して幅広く動作することから、PS端末が、もう一方側はCS端末であると知るとき、PS端末はパケット損失フィードバックの他の形態と比べて望ましいメカニズムとして、PLIを動的に選択してもよい。
【0033】
別の例示的な実施形態において、CS端末によりサポートされる最大SDUサイズ制限が通知されることに応答して、PS端末は、その自己の発生させたパケットが確実に最大SDUサイズ制限より小さくとどまるようにしてもよい。これにより、MGWにおけるデータパケットの効率的なパケット化が可能となり、同様にCS端末へのパケットのタイムリーな配信が可能となる。
【0034】
CS端末のシグナリングされたパケットサイズ制限にしたがって、PS端末がCS端末と通信する本開示の例示的な実施形態が説明されているが、本開示の範囲は、PS端末とCS端末と間の通信には限定されない。例えば、本技術は、一般的に、PS端末と(非回線交換端末を含む)最大サポートパケットサイズを有する他の任意の端末との間の通信に適用してもよい。このような代わりの例示的な実施形態は本開示の範囲内であるとして意図されている。
【0035】
図5は、本開示にしたがって、マルチメディアセッション間のデータパケット伝送の効率を向上させるコンピュータプログラムプロダクト500の例示的な実施形態を描写している。コンピュータプログラムプロダクト500は、説明目的のためにのみ示されていて、本開示の範囲をコンピュータプログラムプロダクトの任意の特定の例示的な実施形態に限定することを意図していないことを留意されたい。
【0036】
図5において、図1を参照して先に説明したようなパケット交換(PS)端末110は、コンピュータプログラムプロダクト500に結合されている。コンピュータプログラムプロダクト500は、コンピュータに、ある機能を実行させるためのコードを記憶しているコンピュータ読取可能媒体510を含む。
【0037】
特に、コンピュータ読取可能媒体510は、コンピュータに、マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む情報を受信させるためのコード511を含む。
【0038】
コンピュータ読取可能媒体510は、コンピュータに、受信した情報に応答して、最大交渉パケットサイズより大きくないパケットを発生させるためのコード512をさらに含む。
【0039】
当業者は、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの任意のものを使用して表されてもよいことを理解するだろう。例えば、上記に説明にわたって参照されているデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または粒子、光界または粒子、および、これらの任意の組み合わせたものにより表されてもよい。
【0040】
ここで開示された例示的な実施形態に関連して述べられたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または、双方を組み合わせたものとして実現されてもよいことを当業者はさらに正しく認識するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの交換可能性を明確に図示するために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、および、ステップを概してこれらの機能に関して上述した。そのような機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実現されるか否かは、特定の応用およびシステム全体に課せられた設計の制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の応用に対して変化する方法で、説明した機能を実現してもよいが、そのような実現の決定は、本発明の例示的な実施形態の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈すべきではない。
【0041】
ここに開示した例示的な実施形態に関連して説明したさまざまな例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、現場プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここに開示した機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせたものにより、実現または実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは、任意の旧来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせたものや、複数のマイクロプロセッサや、DSPコアを伴う1つ以上のマイクロプロセッサや、任意のその他のこのようなコンフィギュレーションのような、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとしても実現されてもよい。
【0042】
ここに開示した例示的な実施形態に関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、双方を組み合わせたもので直接的に具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーブバルディスク、CD−ROM、または、技術的に知られている他の何らかの形態の記憶媒体に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されていてもよい。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサに一体化していてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在していてもよい。ASICはユーザ端末に存在していてもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクレートコンポーネントとしてユーザ端末に存在していてもよい。
【0043】
1つ以上の例示的な実施形態において、記述した機能は、ハードウェアで、ソフトウェアで、ファームウェアで、または、これらのものを組み合わせた任意のもので実現してもよい。ソフトウェアで実現された場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上に記憶されてもよく、あるいは、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上に送信されてもよい。コンピュータ読取可能媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を促進する何らかの媒体を含むコンピュータ記憶媒体および通信媒体の双方を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスできる何らかの利用可能な媒体であってもよい。例として、これらに限定されないが、このようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、コンピュータによりアクセスでき、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを伝送または記憶するために使用できる他の何らかの媒体を含んでいてもよい。また、あらゆる接続は、コンピュータ読取可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブルや、光ファイバケーブルや、撚り対や、デジタル加入者線(DSL)や、あるいは、赤外線、無線、マイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または、他の遠隔ソースから送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、撚り対、DSL、あるいは、赤外線、無線、および、マイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用したようなディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル汎用ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、および、ブルーレイディスク(登録商標)を含むが、一般的に、ディスク(disk)は、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。先のものを組み合わせたものもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含められるべきである。
【0044】
開示した例示的な実施形態のこれまでの記述は、当業者が本発明を製作または使用できるように提供した。これらの実施形態に対するさまざま改良は当業者に容易に明らかとなり、ここに定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲を逸脱することなく、他の例示的な実施形態に適用してもよい。したがって、本発明はここに示された例示的な実施形態に限定されることを意図しているものではなく、ここで開示されている原理および新しい特徴と一致した最も広い範囲に一致させるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するための方法において、
インターワーキングノードからパケット交換端末に情報を送信することを含み、
前記情報は、前記マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む方法。
【請求項2】
前記マルチメディアセッションはマルチメディア電話セッションである請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記情報は、前記電話セッションの別の終端が回線交換端末であるか否かの表示をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記マルチメディアセッションの別の終端は回線交換端末を備え、前記最大パケットサイズに関連するパラメータは最大交渉サービスデータ単位(SDU)サイズを含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記情報はSDU受信間隔をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項6】
マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するための方法において、
パケット交換端末においてインターワーキングノードから情報を受信することを含み、
前記情報は、前記マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む方法。
【請求項7】
前記マルチメディアセッションはマルチメディア電話セッションである請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記情報は、前記マルチメディアセッションの別の終端が回線交換端末であるか否かの表示をさらに含む請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記マルチメディアセッションの別の終端は回線交換端末を備え、前記最大パケットサイズに関連するパラメータは最大交渉サービスデータ単位(SDU)サイズを含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記情報はSDU受信間隔をさらに含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記パケット交換端末はPSVTである請求項6記載の方法。
【請求項12】
前記情報の受信に応答して、発生されるパケットが前記交渉された最大パケットサイズより大きくならないように、前記パケット交換(PS)端末における処理を調整することをさらに含む請求項6記載の方法。
【請求項13】
前記電話セッションが回線交換端末であるという表示の受信に応答して、フィードバックのピクチャ損失表示(PLI)モードを選択することをさらに含む請求項8記載の方法。
【請求項14】
マルチメディアセッションの間に通信するパケット交換装置において、
前記マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む情報を受信するように構成されている受信機と、
前記受信した情報に応答して、前記最大交渉パケットサイズより大きくないパケットを発生させるように構成されている送信機とを具備する装置。
【請求項15】
前記マルチメディアセッションはマルチメディア電話セッションである請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記情報は、前記マルチメディアセッションの別の終端が回線交換端末であるか否かの表示をさらに含む請求項14記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記電話セッションが回線交換端末であるという表示の受信に応答して、フィードバックのピクチャ損失表示(PLI)モードを選択するように構成されている請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記マルチメディアセッションの別の終端は回線交換端末を備え、前記最大パケットサイズに関連するパラメータは最大交渉サービスデータ単位(SDU)サイズを含む請求項16記載の装置。
【請求項19】
前記情報はSDU受信間隔をさらに含む請求項17記載の装置。
【請求項20】
マルチメディアセッションの間に通信するパケット交換装置において、
インターワーキングノードから情報を受信する手段を具備し、
前記情報は、前記マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む装置。
【請求項21】
前記マルチメディアセッションの間に、前記最大交渉パケットサイズより大きくないパケットを発生させる手段をさらに具備する請求項20記載の装置。
【請求項22】
マルチメディアセッションの間のデータパケット伝送の効率を向上するためのコンピュータプログラムプロダクトにおいて、
前記プロダクトは、
前記マルチメディアセッションの別の終端と交渉された最大パケットサイズに関連するパラメータを含む情報をコンピュータに受信させるためのコードと、
前記受信した情報に応答して、前記最大交渉パケットサイズより大きくないパケットをコンピュータに発生させるためのコードとを含むコンピュータ読取可能媒体を具備するコンピュータプログラムプロダクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−13105(P2013−13105A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−173384(P2012−173384)
【出願日】平成24年8月3日(2012.8.3)
【分割の表示】特願2010−543213(P2010−543213)の分割
【原出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】