説明

有害生物防除組成物

【課題】 新規な有害生物防除組成物を提供する。
【解決手段】 式(I):
【化1】


(式中、R1a及びR1bは各々独立にハロゲンであり、R及びRは各々ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり、AはYで置換されたアルキルであり、Yはハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nは0又は1であり、qは0〜4である。但し、R1aとR1bが同時に塩素である場合又は臭素である場合は除く)で表されるアントラニルアミド系化合物又はその塩の少なくとも1種と、他の殺虫剤の相乗的有効量を有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後記式(I)のアントラニルアミド系化合物又はその塩と他の有害生物防除剤との組合せからなる有害生物防除組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、殺虫剤の有効成分として有機リン系化合物、カーバメート系化合物、ピレスロイド系化合物などが使用されてきたが、結果として、近年一部の害虫がこれら殺虫剤に抵抗性を持つに至った。それゆえ、抵抗性を持つ害虫に対して有効な殺虫剤が希求されている。
後記式(I)のアントラニルアミド系化合物又はその塩は、特許文献1に記載されている。また、特許文献2の第83〜85頁のTEST A及びTEST Cには、特定のアントラニルアミド系化合物と、イミダクロプリド又はチアメトキサムとの組合せのコナガ又はアブラムシに対する防除結果が記載されている。
【0003】
【特許文献1】国際公開公報 WO 2005/077934
【特許文献2】国際公開公報 WO 2006/055922
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来からの有害生物防除剤は、スペクトラム及び効果においてそれぞれ特徴を有するが、反面、特定の病害虫に対して効果が充分でなかったり、残効性が短かく、一定期間の効果を期待できなかったりして、施用場面によっては、実用上充分な防除効果を示さないことがある。また、防除効果において優れたものであっても、魚類、甲殻類及び家畜に対する安全性の観点から改善が求められたり、少ない処理薬量によって高い防除効果をあげることが求められたりしている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、これら課題を解決すべく検討を重ねた結果、後記式(I)のアントラニルアミド系化合物又はその塩と他の有害生物防除剤とを組合せることにより、ある場面に発生した病害虫を一度に防除でき、或は各有効成分化合物を単独で使用した場合に比し使用薬量を減少させることができるといった、予期される以上の相乗効果が得られるとの知見を得、本発明を完成した。すなわち、本発明は、式(I):
【0006】
【化1】

【0007】
(式中、R1a及びR1bは各々独立にハロゲンであり、R及びRは各々ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり、AはYで置換されたアルキルであり、Yはハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nは0又は1であり、qは0〜4の整数である。但し、R1aとR1bが同時に塩素である場合又は同時に臭素である場合は除く)で表されるアントラニルアミド系化合物又はその塩の少なくとも1種と他の有害生物防除剤との相乗的有効量を含有する有害生物防除組成物に関する。また、本発明は、前記アントラニルアミド系化合物又はその塩と他の有害生物防除剤との相乗的有効量を施用して有害生物を防除する方法に関する。
【0008】
前記式(I)において、A中の置換基Yの置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、各置換基Yは同一でも相異なってもよい。また、置換基Yの置換位置はいずれの位置でもよい。A中の置換基Yの置換数は、望ましくは1である。
Y中のC3−4シクロアルキルの置換基であるハロゲン、アルキル又はハロアルキルの置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、各置換基は同一でも相異なってもよい。また、各置換基の置換位置はいずれの位置でもよい。Y中のC3−4シクロアルキルは、望ましくは無置換であるか、或は前述の置換基を有する場合、その置換数は1〜5が望ましい。
1a、R1b、R、R又はY中のハロゲン又は置換基としてのハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の各原子が挙げられる。置換基としてのハロゲンの数は1又は2以上であってよく、2以上の場合、各ハロゲンは同一でも相異なってもよい。又、ハロゲンの置換位置はいずれの位置でもよい。
【0009】
前記式(I)において、R、R、A又はY中のアルキル又はアルキル部分は、直鎖又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルのようなC1−6のものなどが挙げられる。
Y中のC3−4シクロアルキル又はシクロアルキル部分の具体例としては、シクロプロピル又はシクロブチルが挙げられ、中でもシクロプロピルが望ましい。
【0010】
前記式(I)のアントラニルアミド系化合物の塩としては、農業上許容されるものであればあらゆるものが含まれるが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩などが挙げられる。
【0011】
前記式(I)のアントラニルアミド系化合物には、光学異性体、幾何異性体のような異性体が存在する場合があるが、本発明には各異性体及び異性体混合物の双方が含まれる。尚、本発明には、当該技術分野における技術常識の範囲内において、前記したもの以外の各種異性体も含まれる。また、異性体の種類によっては、前記式(I)とは異なる化学構造となる場合があるが、当業者であればそれらが異性体の関係にあることが十分認識できる為、前記式(I)の化合物の範囲内であることは明らかである。
【0012】
前記式(I)のアントラニルアミド系化合物又はその塩は、前記特許文献1に開示された方法によって得ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の有害生物防除組成物は、安定した高い有害生物防除効果を有するものであり、この組成物を用いて有害生物を防除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の有害生物防除組成物の有効成分として望ましい式(I)のアントラニルアミド系化合物又はその塩のうち、いくつかを以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
(1)R1bがフッ素又は塩素である前記式(I)の化合物。
(2)R1bが塩素である前記式(I)の化合物。
(3)Rがハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシである前記式(I)の化合物。
(4)Rがハロゲンである前記式(I)の化合物。
(5)Rがハロゲンであり、3−又は5−モノ置換であるか、或は3,5−ジ置換である前記式(I)の化合物。
【0016】
(6)Yがシクロプロピルである前記式(I)の化合物。
(7)Yがシクロプロピルであり、そのシクロプロピルが、ハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる1〜5の置換基で置換されている前記式(I)の化合物。
(8)Rがハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシであり、Rがハロゲン又はハロアルキルであり、AがYで置換されたアルキルであり、Yがハロゲン及びアルキルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいシクロプロピルであり、nが0であり、qが1である前記式(I)の化合物。
(9)Rが3−モノ置換である前記(8)の化合物。
【0017】
(10)Rがハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシであり、Rがハロゲンであり、AがYで置換されたアルキルであり、Yがシクロプロピルであり、nが0であり、qが1である前記式(I)の化合物。
(11)Rが3−モノ置換である前記(10)の化合物。
(12)R1bが塩素である前記(11)の化合物。
(13)式(I)が式(I-1):
【0018】
【化2】

【0019】
であり、R1aが臭素であり、R1bがフッ素又は塩素であり、Rがハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシであり、R3aがハロゲン又はハロアルキルであり、R3b、R3C及びR3dが各々水素原子であり、AがYで置換されたアルキルであり、Yがハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる1〜5の置換基で置換されてもよいシクロプロピルであり、nが0である化合物。
(14)Yがシクロプロピルである前記(13)の化合物。
(15)式(I)が式(Ia):
【0020】
【化3】

【0021】
であり、R1aが臭素であり、R1bがフッ素又は塩素であり、R及びRが各々ハロゲン又は−CFであり、AがYで置換されたアルキルであり、Yがハロゲン若しくはアルキルで置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nが0又は1である化合物。
【0022】
(16)式(I)が前記式(Ia)であり、R1bがフッ素又は塩素であり、R及びRが各々ハロゲン又は−CFであり、Aが−X−Yであり、Xがアルキレンであり、Yがハロゲン若しくはアルキルで置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nが0又は1である化合物。
(17)式(I)が前記式(Ia)であり、R1bがフッ素又は塩素であり、R及びRが各々ハロゲン又は−CFであり、Aが−X−Yであり、Xがアルキレンであり、Yがシクロプロピルであり、nが0又は1である化合物。
(18)R1bが塩素である前記(17)の化合物。
(19)R1bがフッ素である前記(17)の化合物。
【0023】
(20)N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.1)、N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.2)及びN−[2−ブロモ−4−フルオロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.3)から成る群から選択される少なくとも1種の化合物。
(21)N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド。
(22)N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド。
(23)N−[2−ブロモ−4−フルオロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド。
【0024】
本発明において、式(I)の化合物又はその塩と組合せられる他の有害生物防除剤としては、殺虫剤及び/又は殺菌剤が挙げられる。殺虫剤として望ましい化合物を以下に列記する。
【0025】
(A)有機リン系化合物
(A−1)プロフェノホス(profenofos)
(A−2)ジクロルボス(dichlorvos)
(A−3)フェナミホス(fenamiphos)
(A−4)フェニトロチオン(fenitrothion)
(A−5)EPN
(A−6)ダイアジノン(diazinon)
(A−7)クロルピリホス(chlorpyrifos)
(A−8)アセフェート(acephate)
(A−9)プロチオホス(prothiofos)
(A−10)ホスチアゼート(fosthiazate)
(A−11)カズサホス(cadusafos)
(A−12)ジスルホトン(dislufoton)
(A−13)イソキサチオン(isoxathion)
(A−14)イソフェンホス(isofenphos)
(A−15)エチオン(ethion)
(A−16)エトリムホス(etrimfos)
(A−17)キナルホス(quinalphos)
(A−18)ジメチルビンホス(dimethylvinphos)
(A−19)ジメトエート(dimethoate)
(A−20)スルプロホス(sulprofos)
(A−21)チオメトン(thiometon)
(A−22)バミドチオン(vamidothion)
(A−23)ピラクロホス(pyraclofos)
(A−24)ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)
(A−25)ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)
(A−26)プロパホス(propaphos)
(A−27)ホサロン(phosalone)
(A−28)ホルモチオン(formothion)
(A−29)マラチオン(malathion)
(A−30)テトラクロルビンホス(tetrachlovinphos)
(A−31)クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)
(A−32)シアノホス(cyanophos)
(A−33)トリクロルホン(trichlorfon)
(A−34)メチダチオン(methidathion)
(A−35)フェントエート(phenthoate)
(A−36)ESP
(A−37)アジンホスメチル(azinphos-methyl)
(A−38)フェンチオン(fenthion)
(A−39)ヘプテノホス(heptenophos)
(A−40)メトキシクロル(methoxychlor)
(A−41)パラチオン(parathion)
(A−42)ホスホカルブ(phosphocarb)
(A−43)デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)
(A−44)モノクロトホス(monocrotophos)
(A−45)メタミドホス(methamidophos)
(A−46)イミシアホス(imicyafos)
(A−47)パラチオン-メチル(parathion-methyl)
(A−48)テルブホス(terbufos)
(A−49)ホスファミドン(phosphamidon)
(A−50)ホスメット(phosmet)
(A−51)ホレート(phorate)
(A−52)クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)
【0026】
(B)カーバメート系化合物
(B−1)カルバリル(carbaryl)
(B−2)プロポキスル(propoxur)
(B−3)アルジカルブ(aldicarb)
(B−4)カルボフラン(carbofuran)
(B−5)チオジカルブ(thiodicarb)
(B−6)メソミル(methomyl)
(B−7)オキサミル(Oxamyl)
(B−8)エチオフェンカルブ(ethiofencarb)
(B−9)ピリミカルブ(pirimicarb)
(B−10)フェノブカルブ(fenobucarb)
(B−11)カルボスルファン(carbosulfan)
(B−12)ベンフラカルブ(benfuracarb)
(B−13)ベンダイオカルブ(bendiocarb)
(B−14)フラチオカルブ(furathiocab)
(B−15)イソプロカルブ(isoprocarb)
(B−16)メトルカルブ(metolcarb)
(B−17)キシリルカルブ(xylylcarb)
(B−18)XMC
(B−19)フェノチオカルブ(fenothiocarb)
【0027】
(C)ピレスロイド系化合物
(C−1)フェンバレレート(fenvalerate)
(C−2)ペルメトリン(permethrin)
(C−3)シペルメトリン(cypermethrin)
(C−4)デルタメトリン(deltamethrin)
(C−5)シハロトリン(cyhalothrin)
(C−6)テフルトリン(tefluthrin)
(C−7)エトフェンプロックス(ethofenprox)
(C−8)シフルトリン(cyfluthrin)
(C−9)フェンプロパトリン(fenpropathrin)
(C−10)フルシトリネート(flucythrinate)
(C−11)フルバリネート(fluvalinate)
(C−12)シクロプロトリン(cycloprothrin)
(C−13)ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)
(C−14)ピレスリン(pyrethrin)
(C−15)エスフェンバレレート(esfenvalerate)
(C−16)テトラメスリン(tetramethrin)
(C−17)レスメスリン(resmethrin)
(C−18)プロトリフェンブト(protrifenbute)
(C−19)ビフェンスリン(bifenthrin)
(C−20)ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)
(C−21)アクリナトリン(acrinathrin)
(C−22)アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)
(C−23)アレスリン(allethrin)
(C−24)ガンマシハロトリン(gamma-cyhalothrin)
(C−25)シータシペルメトリン(theta-cypermethrin)
(C−26)タウフルバリネート(tau-fluvalinate)
(C−27)トラロメスリン(tralomethrin)
(C−28)プロフルスリン(profluthrin)
(C−29)ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)
(C−30)ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)
(C−31)メトフルトリン(metofluthrin)
(C−32)フェノトリン(phenothrin)
【0028】
(D)ネオニコチノイド系化合物
(D−1)イミダクロプリド(imidacloprid)
(D−2)ニテンピラム(nitenpyram)
(D−3)アセタミプリド(acetamiprid)
(D−4)チアクロプリド(thiacloprid)
(D−5)チアメトキサム(thiamethoxam)
(D−6)クロチアニジン(clothianidin)
(D−7)ジノテフラン(dinotefuran)
(D−8)ニチアジン(nithiazine)
【0029】
(E)ベンゾイルウレア系化合物
(E−1)ジフルベンズロン(diflubenzuron)
(E−2)クロルフルアズロン(chlorfluazuron)
(E−3)テフルベンズロン(teflubenzuron)
(E−4)フルフェノクスロン(flufenoxuron)
(E−5)トリフルムロン(triflumuron)
(E−6)ヘキサフルムロン(hexaflumuron)
(E−7)ルフェヌロン(lufenuron)
(E−8)ノバルロン(novaluron)
(E−9)ノビフルムロン(noviflumuron)
(E−10)ビストリフルロン(bistrifluron)
(E−11)フルアズロン(fluazuron)
【0030】
(F)ネライストキシン誘導体
(F−1)カルタップ(cartap)
(F−2)チオシクラム(thiocyclam)
(F−3)ベンスルタップ(bensultap)
(F−4)チオスルタップナトリウム(thiosultap-sodium)
【0031】
(G)ヒドラジン系化合物
(G−1)テブフェノジド(tebufenozide)
(G−2)クロマフェノジド(chlomafenozide)
(G−3)メトキシフェノジド(methoxyfenozide)
(G−4)ハロフェノジド(halofenizide)
【0032】
(H)幼若ホルモン様化合物
(H−1)メソプレン(methoprene)
(H−2)ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)
(H−3)フェノキシカルブ(fenoxycarb)
(H−4)ジオフェノラン(diofenolan)
【0033】
(I)抗生物質および半合成抗生物質
(I−1)スピノサド(spinosad)
(I−2)エマメクチンベンゾエート(emamectin‐benzoate)
(I−3)アベルメクチン(avermectin)
(I−4)ミルベメクチン(milbemectin)
(I−5)イベルメクチン(ivermectin)
(I−6)レピメクチン(lepimectin)
(I−7)DE-175(spinetoram)
(I−8)アバメクチン(abamectin)
(I−9)エマメクチン(emamectin)
【0034】
(J)ピロール系化合物
(J−1)クロルフェナピル(chlorfenapyr)
【0035】
(K)チアジアジン系化合物
(K−1)ブプロフェジン(buprofezin)
【0036】
(L)シラン系化合物
(L−1)シラフルオフェン(silafluofen)
【0037】
(M)有機塩素系化合物
(M−1)ジコホル(dicofol)
(M−2)テトラジホン(tetradifon)
(M−3)エンドスルファン(endosulufan)
(M−4)ジエノクロル(dienochlor)
(M−5)ディルドリン(dieldrin)
【0038】
(N)ピラゾール系化合物
(N−1)フェンピロキシメート(fenpyroximate)
(N−2)フィプロニル(fipronil)
(N−3)テブフェンピラド(tebufenpyrad)
(N−4)エチプロール(ethiprole)
(N−5)トルフェンピラド(tolfenpyrad)
(N−6)アセトプロール(acetoprole)
(N−7)ピラフルプロール(pyrafluprole)
(N−8)ピリプロール(pyriprole)
【0039】
(O)有機スズ系化合物
(O−1)酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)
(O−2)シヘキサチン(cyhexatin)
【0040】
(P)天然物
(P−1)アザディラクチン(azadirachtin)
(P−2)ロテノン(rotenone)
【0041】
(Q)微生物農薬
(Q−1)Bacillus thuringienses aizawai
(Q−2)Bacillus thuringienses kurstaki
(Q−3)Bacillus thuringienses israelensis
(Q−4)Bacillus thuringienses japonensis
(Q−5)Bacillus thuringienses tenebrionis
(Q−6)Bacillus thuringiensesが生成する結晶タンパク毒素
(Q−7)昆虫病原ウイルス剤
(Q−8)バキュロウイルス
(Q−9)昆虫病原糸状菌剤
(Q−10)線虫病原糸状菌剤
【0042】
(R)忌避剤
(R−1)ディート(deet)
【0043】
(S)上記(A)〜(R)に分類されない殺虫剤
(S−1)フロニカミド(flonicamid)
(S−2)ヘキシチアゾクス(hexythiazox)
(S−3)アミトラズ(amitraz)
(S−4)クロルジメホルム(chlordimeform)
(S−5)トリアザメイト(triazamate)
(S−6)ピメトロジン(pymetrozine)
(S−7)ピリミジフェン(pyrimidifen)
(S−8)インドキサカルブ(indoxacarb)
(S−9)アセキノシル(acequinocyl)
(S−10)エトキサゾール(etoxazole)
(S−11)シロマジン(cyromazine)
(S−12)1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)
(S−13)ジアフェンチウロン(diafenthiuron)
(S−14)ベンクロチアズ(benclothiaz)
(S−15)フルフェンリム(flufenerim)
(S−16)ピリダリル(pyridalyl)
(S−17)スピロメシフェン(spiromesifen)
(S−18)スピロテトラマット(spirotetramat)
(S−19)プロパルギット(propargite)
(S−20)クロフェンテジン(clofentezine)
(S−21)メタフルミゾン(metaflumizone)
(S−22)フルベンジアミド(flubendiamide)
(S−23)シフルメトフェン(cyflumetofen))
(S−24)クロルアントラニルプロール(chlorantraniliprole)
(S−25)シエノピラフェン(cyenopyrafen)
(S−26)ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)
(S−27)フェナザキン(fenazaquin)
(S−28)ピリダベン(pyridaben)
(S−29)フルアクリピリム(fluacrypyrim)
(S−30)スピロジクロフェン(spirodiclofen)
(S−31)ビフェナゼート(bifenazate)
(S−32)アミドフルメット(amidoflumet)
(S−33)クロロベンゾエート(chlorobenzoate)
(S−34)スルフルアミド(sulfluramid)
(S−35)ヒドラメチルノン(hydramethylnon)
(S−36)メタアルデヒド(metaldehyde)
(S−37)リアノジン(ryanodine)
(S−38)HGW−86
【0044】
本発明の有害生物防除組成物の有効成分として使用できる殺虫剤として、より望ましいものの形態のいくつかを以下に記載する。
【0045】
(1)有機リン系化合物、カーバメート系化合物、ピレスロイド系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、ネライストキシン誘導体、ヒドラジン系化合物、幼若ホルモン様化合物、抗生物質、半合成抗生物質、ピロール系化合物、チアジアジン系化合物、シラン系化合物、有機塩素系化合物、ピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、天然物、微生物農薬、忌避剤、フロニカミド、ヘキシチアゾクス、アミトラズ、クロルジメホルム、トリアザメイト、ピメトロジン、ピリミジフェン、インドキサカルブ、アセキノシル、エトキサゾール、シロマジン、1,3−ジクロロプロペン、ジアフェンチウロン、ベンクロチアズ、フルフェンリム、ピリダリル、スピロメシフェン、スピロテトラマット、プロパルギット、クロフェンテジン、メタフルミゾン、フルベンジアミド、シフルメトフェン、クロルアントラニルプロール、シエノピラフェン、ピリフルキナゾン、フェナザキン、ピリダベン、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、ビフェナゼート、アミドフルメット、クロロベンゾエート、スルフルアミド、ヒドラメチルノン、メタアルデヒド、リアノジン及びHGW−86から成る群から選択される少なくとも1種。
【0046】
(2)プロフェノホス、ジクロルボス、フェナミホス、フェニトロチオン、EPN、ダイアジノン、クロルピリホス、アセフェート、プロチオホス、ホスチアゼート、カズサホス、ジスルホトン、イソキサチオン、イソフェンホス、エチオン、エトリムホス、キナルホス、ジメチルビンホス、ジメトエート、スルプロホス、チオメトン、バミドチオン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリミホスメチル、プロパホス、ホサロン、ホルモチオン、マラチオン、テトラクロルビンホス、クロルフェンビンホス、シアノホス、トリクロルホン、メチダチオン、フェントエート、ESP、アジンホスメチル、フェンチオン、ヘプテノホス、メトキシクロル、パラチオン、ホスホカルブ、デメトン-S-メチル、モノクロトホス、メタミドホス、イミシアホス、パラチオン-メチル、テルブホス、ホスファミドン、ホスメット、ホレート、クロルピリホスメチル、カルバリル、プロポキスル、アルジカルブ、カルボフラン、チオジカルブ、メソミル、オキサミル、エチオフェンカルブ、ピリミカルブ、フェノブカルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、ベンダイオカルブ、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メトルカルブ、キシリルカルブ、XMC、フェノチオカルブ、フェンバレレート、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、テフルトリン、エトフェンプロックス、シフルトリン、フェンプロパトリン、フルシトリネート、フルバリネート、シクロプロトリン、ラムダシハロトリン、ピレスリン、エスフェンバレレート、テトラメスリン、レスメスリン、プロトリフェンブト、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、アクリナトリン、アルファシペルメトリン、アレスリン、ガンマシハロトリン、シータシペルメトリン、タウフルバリネート、トラロメスリン、プロフルスリン、ベータシペルメトリン、ベータシフルトリン、メトフルトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、ジノテフラン、ニチアジン、ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ビストリフルロン、フルアズロン、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、チオスルタップナトリウム、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド、ハロフェノジド、メソプレン、ピリプロキシフェン、フェノキシカルブ、ジオフェノラン、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、アベルメクチン、ミルベメクチン、イベルメクチン、レピメクチン、DE−175、アバメクチン、エマメクチン、クロルフェナピル、ブプロフェジン、シラフルオフェン、ジコホル、テトラジホン、エンドスルファン、ジエノクロル、ディルドリン、フェンピロキシメート、フィプロニル、テブフェンピラド、エチプロール、トルフェンピラド、アセトプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、酸化フェンブタスズ、シヘキサチン、アザディラクチン、ロテノン、Bacillus thuringienses aizawai、Bacillus thuringienses kurstaki、Bacillus thuringienses israelensis、Bacillus thuringienses japonensis、Bacillus thuringienses tenebrionis、Bacillus thuringiensesが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、バキュロウイルス、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤、ディート、フロニカミド、ヘキシチアゾクス、アミトラズ、クロルジメホルム、トリアザメイト、ピメトロジン、ピリミジフェン、インドキサカルブ、アセキノシル、エトキサゾール、シロマジン、1,3−ジクロロプロペン、ジアフェンチウロン、ベンクロチアズ、フルフェンリム、ピリダリル、スピロメシフェン、スピロテトラマット、プロパルギット、クロフェンテジン、メタフルミゾン、フルベンジアミド、シフルメトフェン、クロルアントラニルプロール、シエノピラフェン、ピリフルキナゾン、フェナザキン、ピリダベン、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、ビフェナゼート、アミドフルメット、クロロベンゾエート、スルフルアミド、ヒドラメチルノン、メタアルデヒド、リアノジン及びHGW−86から成る群から選択される少なくとも1種。
【0047】
(3)有機リン系化合物、ピレスロイド系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、ヒドラジン系化合物、抗生物質、半合成抗生物質、ピロール系化合物、ピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、天然物、フロニカミド、アミトラズ、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種。
【0048】
(4)プロフェノホス、ジクロルボス、フェナミホス、フェニトロチオン、EPN、ダイアジノン、クロルピリホス、アセフェート、プロチオホス、ホスチアゼート、カズサホス、ジスルホトン、イソキサチオン、イソフェンホス、エチオン、エトリムホス、キナルホス、ジメチルビンホス、ジメトエート、スルプロホス、チオメトン、バミドチオン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリミホスメチル、プロパホス、ホサロン、ホルモチオン、マラチオン、テトラクロルビンホス、クロルフェンビンホス、シアノホス、トリクロルホン、メチダチオン、フェントエート、ESP、アジンホスメチル、フェンチオン、ヘプテノホス、メトキシクロル、パラチオン、ホスホカルブ、デメトン-S-メチル、モノクロトホス、メタミドホス、イミシアホス、パラチオン-メチル、テルブホス、ホスファミドン、ホスメット、ホレート、クロルピリホスメチル、フェンバレレート、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、テフルトリン、エトフェンプロックス、シフルトリン、フェンプロパトリン、フルシトリネート、フルバリネート、シクロプロトリン、ラムダシハロトリン、ピレスリン、エスフェンバレレート、テトラメスリン、レスメスリン、プロトリフェンブト、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、アクリナトリン、アルファシペルメトリン、アレスリン、ガンマシハロトリン、シータシペルメトリン、タウフルバリネート、トラロメスリン、プロフルスリン、ベータシペルメトリン、ベータシフルトリン、メトフルトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、ジノテフラン、ニチアジン、ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ビストリフルロン、フルアズロン、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド、ハロフェノジド、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、アベルメクチン、ミルベメクチン、イベルメクチン、レピメクチン、DE−175、アバメクチン、エマメクチン、クロルフェナピル、フェンピロキシメート、フィプロニル、テブフェンピラド、エチプロール、トルフェンピラド、アセトプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、酸化フェンブタスズ、シヘキサチン、アザディラクチン、ロテノン、フロニカミド、アミトラズ、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種。
【0049】
(5)ホスチアゼート、ペルメトリン、デルタメトリン、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、クロルフェナピル、フィプロニル、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、アミトラズ、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種。
【0050】
(6)ホスチアゼート、デルタメトリン、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、フルフェノクスロン、テブフェノジド、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、クロルフェナピル、フィプロニル、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種。
【0051】
(7)ホスチアゼート、ビフェンスリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、ピリダリル及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種。
【0052】
本発明において、式(I)の化合物又はその塩と組合せられる殺菌剤として望ましい化合物を以下に列記する。
〔1〕ピリミジナミン系化合物
〔1−1〕メパニピリム(mepanipyrim)
〔1−2〕ピリメサニル(pyrimethanil)
〔1−3〕シプロジニル(cyprodinil)
〔2〕ピリジナミン系化合物
〔2−1〕フルアジナム(fluazinam)
【0053】
〔3〕アゾール系化合物
〔3−1〕トリアジメホン(triadimefon)
〔3−2〕ビテルタノール(bitertanol)
〔3−3〕トリフルミゾール(triflumizole)
〔3−4〕エタコナゾール(etaconazole)
〔3−5〕プロピコナゾール(propiconazole)
〔3−6〕ペンコナゾール(penconazole)
〔3−7〕フルシラゾール(flusilazole)
〔3−8〕マイクロブタニル(myclobutanil)
〔3−9〕シプロコナゾール(cyproconazole)
〔3−10〕テブコナゾール(tebuconazole)
〔3−11〕ヘキサコナゾール(hexaconazole)
〔3−12〕ファーコナゾールシス(furconazole‐cis)
〔3−13〕プロクロラズ(prochloraz)
〔3−14〕メトコナゾール(metconazole)
〔3−15〕エポキシコナゾール(epoxiconazole)
〔3−16〕テトラコナゾール(tetraconazole)
〔3−17〕オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)
〔3−18〕シプコナゾール(sipconazole)
〔3−19〕プロチオコナゾール(prothioconazole)
〔3−20〕トリアジメノール(triadimenol)
〔3−21〕フルトリアホール(flutriafol)
〔3−22〕ジフェノコナゾール(difenoconazole)
〔3−23〕フルキンコナゾール(fluquinconazole)
〔3−24〕フェンブコナゾール(fenbuconazole)
〔3−25〕ブロムコナゾール(bromuconazole)
〔3−26〕ジニコナゾール(diniconazole)
〔3−27〕トリシクラゾール(tricyclazole)
〔3−28〕プロベナゾール(probenazole)
〔3−29〕シメコナゾール(simeconazole)
〔3−30〕ペフラゾエート(pefurazoate)
〔3−31〕イプコナゾール(ipconazole)
〔3−32〕イミベンコナゾール(imibenconazole)
【0054】
〔4〕キノキサリン系化合物
〔4−1〕キノメチオネート(quinomethionate)
〔5〕ジチオカーバメート系化合物
〔5−1〕マンネブ(maneb)
〔5−2〕ジネブ(zineb)
〔5−3〕マンゼブ(mancozeb)
〔5−4〕ポリカーバメート(polycarbamate)
〔5−5〕メチラム(metiram)
〔5−6〕プロピネブ(propineb)
〔5−7〕チラム(thiram)
【0055】
〔6〕有機塩素系化合物
〔6−1〕フサライド(fthalide)
〔6−2〕クロロタロニル(chlorothalonil)
〔6−3〕キントゼン(quintozene)
〔7〕イミダゾール系化合物
〔7−1〕ベノミル(benomyl)
〔7−2〕チオファネートメチル(thiophanate‐Methyl)
〔7−3〕カーベンダジム(carbendazim)
〔7−4〕チアベンダゾール(thiabendazole)
〔7−5〕フベリアゾール(fuberiazole)
〔7−6〕シアゾファミド(cyazofamid)
【0056】
〔8〕シアノアセトアミド系化合物
〔8−1〕シモキサニル(cymoxanil)
〔9〕フェニルアミド系化合物
〔9−1〕メタラキシル(metalaxyl)
〔9−2〕メタラキシル−M(metalaxyl-M)
〔9−3〕メフェノキサム(mefenoxam)
〔9−4〕オキサジキシル(oxadixyl)
〔9−5〕オフレース(ofurace)
〔9−6〕ベナラキシル(benalaxyl)
〔9−7〕ベナラキシル−M(benalaxyl-M、別名キララキシル(kiralaxyl、chiralaxyl))
〔9−8〕フララキシル(furalaxyl)
〔9−9〕シプロフラム(cyprofuram)
【0057】
〔10〕スルフェン酸系化合物
〔10−1〕ジクロフルアニド(dichlofluanid)
〔11〕銅系化合物
〔11−1〕水酸化第二銅(cupric hydroxide)
〔11−2〕有機銅(oxine copper)
〔12〕イソキサゾール系化合物
〔12−1〕ヒメキサゾール(hymexazol)
〔13〕有機リン系化合物
〔13−1〕ホセチルアルミニウム(fosetyl‐Al)
〔13−2〕トルコホスメチル(tolcofos‐methyl)
〔13−3〕エジフェンホス(edifenphos)
〔13−4〕イプロベンホス(iprobenfos)
〔13−5〕S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート
〔13−6〕O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート
〔13−7〕アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート
【0058】
〔14〕N−ハロゲノチオアルキル系化合物
〔14−1〕キャプタン(captan)
〔14−2〕キャプタホル(captafol)
〔14−3〕フォルペット(folpet)
〔15〕ジカルボキシイミド系化合物
〔15−1〕プロシミドン(procymidone)
〔15−2〕イプロジオン(iprodione)
〔15−3〕ビンクロゾリン(vinclozolin)
〔16〕ベンズアニリド系化合物
〔16−1〕フルトラニル(flutolanil)
〔16−2〕メプロニル(mepronil)
〔16−3〕ゾキサミド(zoxamid)
〔16−4〕チアジニル(tiadinil)
【0059】
〔17〕アニリド系化合物
〔17−1〕カルボキシン(carboxin)
〔17−2〕オキシカルボキシン(oxycarboxin)
〔17−3〕チフルザミド(thifluzamide)
〔17−4〕MTF-753(ペンチオピラド、penthiopyrad)
〔17−5〕ボスカリド(boscalid)
〔18〕ピペラジン系化合物
〔18−1〕トリホリン(triforine)
〔19〕ピリジン系化合物
〔19−1〕ピリフェノックス(pyrifenox)
〔20〕カルビノール系化合物
〔20−1〕フェナリモル(fenarimol)
〔20−2〕フルトリアフォル(flutriafol)
〔21〕ピペリジン系化合物
〔21−1〕フェンプロピディン(fenpropidine)
【0060】
〔22〕モルフォリン系化合物
〔22−1〕フェンプロピモルフ(fenpropimorph)
〔22−2〕スピロキサミン(spiroxamine)
〔22−3〕トリデモルフ(tridemorph)
〔23〕有機スズ系化合物
〔23−1〕フェンチンヒドロキシド(fentin Hydroxide)
〔23−2〕フェンチンアセテート(fentin Acetate)
〔24〕尿素系化合物
〔24−1〕ペンシキュロン(pencycuron)
〔25〕シンナミック酸系化合物
〔25−1〕ジメトモルフ(dimethomorph)
〔25−2〕フルモルフ(flumorph)
【0061】
〔26〕フェニルカーバメート系化合物
〔26−1〕ジエトフェンカルブ(diethofencarb)
〔27〕シアノピロール系化合物
〔27−1〕フルジオキソニル(fludioxonil)
〔27−2〕フェンピクロニル(fenpiclonil)
〔28〕ストロビルリン系化合物
〔28−1〕アゾキシストロビン(azoxystrobin)
〔28−2〕クレソキシムメチル(kresoxim‐methyl)
〔28−3〕メトミノフェン(metominofen)
〔28−4〕トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)
〔28−5〕ピコキシストロビン(picoxystrobin)
〔28−6〕オリザストロビン(oryzastrobin)
〔28−7〕ジモキシストロビン(dimoxystrobin)
〔28−8〕ピラクロストロビン(pyraclostrobin)
〔28−9〕フルオキサストロビン(fluoxastrobin)
〔29〕オキサゾリジノン系化合物
〔29−1〕ファモキサドン(famoxadone)
〔30〕チアゾールカルボキサミド系化合物
〔30−1〕エタボキサム(ethaboxam)
〔31〕シリルアミド系化合物
〔31−1〕シルチオファム(silthiopham)
【0062】
〔32〕アミノアシッドアミドカーバメート系化合物
〔32−1〕イプロバリカルブ(iprovalicarb)
〔32−2〕ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)
〔33〕イミダゾリジン系化合物
〔33−1〕フェナミドン(fenamidone)
〔34〕ハイドロキシアニリド系化合物
〔34−1〕フェンヘキサミド(fenhexamid)
〔35〕ベンゼンスルホンアミド系化合物
〔35−1〕フルスルファミド(flusulfamid)
〔36〕オキシムエーテル系化合物
〔36−1〕シフルフェナミド(cyflufenamid)
〔37〕フェノキシアミド系化合物
〔37−1〕フェノキサニル(fenoxanil)
〔38〕アントラキノン系化合物
〔39〕クロトン酸系化合物
〔40〕抗生物質
〔40−1〕バリダマイシン(validamycin)
〔40−2〕カスガマイシン(kasugamycin)
〔40−3〕ポリオキシン(polyoxins)
〔41〕グアニジン系化合物
〔41−1〕イミノクタジン(iminoctadine)
【0063】
〔42〕その他の化合物
〔42−1〕イソプロチオラン(isoprothiolane)
〔42−2〕ピロキロン(pyroquilon)
〔42−3〕ジクロメジン(diclomezine)
〔42−4〕キノキシフェン(quinoxyfen)
〔42−5〕プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)
〔42−6〕クロルピクリン(chloropicrin)
〔42−7〕ダゾメット(dazomet)
〔42−8〕メタムナトリウム塩(metam‐sodium)
〔42−9〕ニコビフェン(nicobifen)
〔42−10〕メトラフェノン(metrafenone)
〔42−11〕MTF-753
〔42−12〕UBF-307
〔42−13〕ジクロシメット(diclocymet)
〔42−14〕プロキンアジド(proquinazid)
〔42−15〕アミスルブロム(amisulbrom;別名アミブロドール(amibromdole))
〔42−16〕KIF-7767(KUF-1204、pyribencarb methyl、mepyricarb)
〔42−17〕Syngenta 446510(mandipropamid、 dipromandamid)
〔42−18〕カルプロパミド(carpropamid)
〔42−19〕BCF051
〔42−20〕BCM061
〔42−21〕BCM062
【0064】
本発明の有害生物防除組成物の有効成分として使用できる殺菌剤として、より望ましいものの形態のいくつかを以下に記載する。
【0065】
(1)ピリミジナミン系化合物、ピリジナミン系化合物、アゾール系化合物、キノキサリン系化合物、ジチオカーバメート系化合物、有機塩素系化合物、イミダゾール系化合物、シアノアセトアミド系化合物、フェニルアミド系化合物、スルフェン酸系化合物、銅系化合物、イソキサゾール系化合物、有機リン系化合物、N−ハロゲノチオアルキル系化合物、ジカルボキシイミド系化合物、ベンズアニリド系化合物、アニリド系化合物、ピペラジン系化合物、ピリジン系化合物、カルビノール系化合物、ピペリジン系化合物、モルフォリン系化合物、有機スズ系化合物、尿素系化合物、シンナミック酸系化合物、フェニルカーバメート系化合物、シアノピロール系化合物、ストロビルリン系化合物、オキサゾリジノン系化合物、チアゾールカルボキサミド系化合物、シリルアミド系化合物、アミノアシッドアミドカーバメート系化合物、イミダゾリジン系化合物、ハイドロキシアニリド系化合物、ベンゼンスルホンアミド系化合物、オキシムエーテル系化合物、フェノキシアミド系化合物、アントラキノン系化合物、クロトン酸系化合物、抗生物質、グアニジン系化合物、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、キノキシフェン、プロパモカルブ塩酸塩、クロルピクリン、ダゾメット、メタムナトリウム塩、ニコビフェン、メトラフェノン、MTF-753、UBF-307、ジクロシメット、プロキンアジド、アミスルブロム、KIF-7767、Syngenta 446510、カルプロパミド、BCF051、BCM061及びBCM062からなる群から選択される少なくとも1種。
【0066】
(2)メパニピリム、ピリメサニル、シプロジニル、フルアジナム、トリアジメホン、ビテルタノール、トリフルミゾール、エタコナゾール、プロピコナゾール、ペンコナゾール、フルシラゾール、マイクロブタニル、シプロコナゾール、テブコナゾール、ヘキサコナゾール、ファーコナゾールシス、プロクロラズ、メトコナゾール、エポキシコナゾール、テトラコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩、シプコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメノール、フルトリアホール、ジフェノコナゾール、フルキンコナゾール、フェンブコナゾール、ブロムコナゾール、ジニコナゾール、トリシクラゾール、プロベナゾール、シメコナゾール、ペフラゾエート、イプコナゾール、イミベンコナゾール、キノメチオネート、マンネブ、ジネブ、マンゼブ、ポリカーバメート、メチラム、プロピネブ、チラム、フサライド、クロロタロニル、キントゼン、ベノミル、チオファネートメチル、カーベンダジム、チアベンダゾール、フベリアゾール、シアゾファミド、シモキサニル、メタラキシル、メタラキシル−M、メフェノキサム、オキサジキシル、オフレース、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、シプロフラム、ジクロフルアニド、水酸化第二銅、有機銅、ヒメキサゾール、ホセチルアルミニウム、トルコホスメチル、エジフェンホス、イプロベンホス、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート、キャプタン、キャプタホル、フォルペット、プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン、フルトラニル、メプロニル、ゾキサミド、チアジニル、カルボキシン、オキシカルボキシン、チフルザミド、MTF-753、ボスカリド、トリホリン、ピリフェノックス、フェナリモル、フルトリアフォル、フェンプロピディン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、トリデモルフ、フェンチンヒドロキシド、フェンチンアセテート、ペンシキュロン、ジメトモルフ、フルモルフ、ジエトフェンカルブ、フルジオキソニル、フェンピクロニル、アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、メトミノフェン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、オリザストロビン、ジモキシストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、ファモキサドン、エタボキサム、シルチオファム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、フェナミドン、フェンヘキサミド、フルスルファミド、シフルフェナミド、フェノキサニル、アントラキノン系化合物、クロトン酸系化合物、バリダマイシン、カスガマイシン、ポリオキシン、イミノクタジン、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、キノキシフェン、プロパモカルブ塩酸塩、クロルピクリン、ダゾメット、メタムナトリウム塩、ニコビフェン、メトラフェノン、MTF-753、UBF-307、ジクロシメット、プロキンアジド、アミスルブロム、KIF-7767、Syngenta 446510、カルプロパミド、BCF051、BCM061及びBCM062からなる群から選択される少なくとも1種。
【0067】
(3)アゾール系化合物、有機塩素系化合物、ベンズアニリド系化合物、尿素系化合物、ストロビルリン系化合物、抗生物質、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、ジクロシメット及びカルプロパミドからなる群から選択される少なくとも1種。
【0068】
(4)トリシクラゾール、プロベナゾール、フサライド、フルトラニル、メプロニル、チアジニル、ペンシクロン、アゾキシストロビン、バリダマイシン、カスガマイシン、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、ジクロシメット及びカルプロパミドからなる群から選択される少なくとも1種。
【0069】
本発明有害生物防除組成物の望ましい態様について以下に記述する。本発明組成物は、例えば農園芸分野で問題となる各種有害生物の防除剤、即ち農園芸用有害生物防除剤、人に衛生上の害を与える衛生害虫の防除剤、即ち衛生害虫防除剤、樹木や芝を加害する害虫の防除剤、即ち樹木・芝害虫防除剤、衣類や家屋を加害する害虫の防除剤、即ち衣類・家屋害虫防除剤、更に動物に寄生する有害生物の防除剤、即ち動物寄生生物防除剤として特に有用である。
【0070】
農園芸用有害生物防除剤としては、例えば、殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺土壌害虫剤又は殺菌剤として有用である。具体的には、ナミハダニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニ、ネダニなどのような植物寄生性ダニ類;コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、コドリンガ、ボールワーム、タバコバッドワーム、マイマイガ、コブノメイガ、チャノコカクモンハマキ、リンゴコカクモンハマキ、モモシンクイガ、ナシヒメシンクイ、タマナヤガ、カブラヤガ、コロラドハムシ、ウリハムシ、ボールウィービル、アブラムシ類、ウンカ類、ヨコバイ類、カイガラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、バッタ類、ハナバエ類、コガネムシ類、アリ類、ハモグリバエ類などのような農業害虫類;ネコブセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネグサレセンチュウ類、イネシンガレセンチュウ、イチゴメセンチュウ、マツノザイセンチュウなどのような植物寄生性線虫類;ナメクジ、マイマイなどのような腹足類;ダンゴムシ、ワラジムシのような等脚類などのような土壌害虫類;バクガ、アズキゾウムシ、コクヌストモドキ、ゴミムシダマシ類などのような貯穀害虫類などの防除に有効である。また、殺菌剤として、イネのいもち病、ごま葉枯病、紋枯病;ムギ類のうどんこ病、赤かび病、さび病、雪腐病、裸黒穂病、眼紋病、葉枯病、ふ枯病;カンキツの黒点病、そうか病;リンゴのモニリア病、うどんこ病、斑点落葉病、黒星病;ナシの黒星病、黒斑病;モモの灰星病、黒星病、フォモプシス腐敗病;ブドウの黒とう病、晩腐病、うどんこ病、べと病;カキの炭そ病、落葉病;ウリ類の炭そ病、うどんこ病、つる枯病、べと病;トマトの輪紋病、葉かび病、疫病;アブラナ科野菜の黒斑病、バレイショの夏疫病、疫病;イチゴのうどんこ病;種々の作物の灰色かび病、菌核病等の病害の防除並びに、フザリウム菌、ピシウム菌、リゾクトニア菌、バーティシリウム菌、プラズモディオホーラ菌等の植物病原菌によって引き起こされる土壌病害の防除にも有効である。衛生害虫防除剤としては、例えば、コガタイエカ、ネッタイシマカ、ハマダラカ、ヒトスジシマカ、シナハマダラカ、トウゴウヤブカ、ヌマカ、ヤブカ、サシチョウバエ、サシガメ、ツェツェバエ、アカイエカ、イエダニ、イエバエ、ゴキブリ類、ブユ類、アブ類、ノミ類、ダニ類、ツツガムシ類、シラミ類などのように病原体を運んで人に病気を感染させる害虫;スズメバチ類、アシナガバチ類、ドクガ類、のように吸血や刺咬などによって人体に直接害を与える害虫;アリ、ワラジムシ、クモ、ダンゴムシ、ムカデ、ヤスデ、ゲジなどの不快害虫;ケナガコナダニ、コナヒョウダニ、ミナミツメダニなどのようなアレルギー疾患を引き起こす屋内塵性ダニ類などの防除に有効である。樹木・芝害虫防除剤としては、例えば、マツノザイセンチュウ、マツノマダラカミキリ、マイマイガ、イラガ、アメリカシロヒトリ、ミノガ類、ロウムシ類、カイガラムシ類、ツツジグンバイ、マツカレハのような樹木害虫;コガネムシ類、スジキリヨトウ、シバツトガ、シバオサゾウムシ、ケラのような芝の害虫などの防除に有効である。また、衣類・家屋害虫防除剤としては、例えばイガ、ヒメカツオブシムシ、シロアリ類などの防除に有効である。なかでも、農園芸用有害生物防除剤は、植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類、各種病害などの防除に特に有効である。また、農園芸用有害生物防除剤は、有機リン剤、カーバメート剤、合成ピレスロイド剤などの薬剤に対する各種抵抗性害虫の防除にも有効である。さらに式(I)の化合物は、優れた浸透移行性を有していることから、農園芸用有害生物防除剤を土壌に処理することによって土壌有害昆虫類、ダニ類、線虫類、腹脚類、等脚類の防除と同時に茎葉部の害虫類をも防除することができる。
【0071】
動物寄生生物防除剤としては、例えば、宿主動物の体表(背、腋下、下腹部、内股部など)に寄生する外部寄生生物や、宿主動物の体内(胃、腸管、肺、心臓、肝臓、血管、皮下、リンパ組織など)に寄生する内部寄生生物の防除に有効であるが、なかでも、外部寄生生物の防除に有効である。
外部寄生生物としては、例えば、動物寄生性のダニやノミなどが挙げられる。これらの種類は非常に多く、全てを列記することが困難であるので、その一例を挙げる。
【0072】
動物寄生性のダニとしては、例えばオウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、イスカチマダニ(Haemaphysalis concinna)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、ヒゲナガチマダニ(Haemaphysalis kitaokai)、イヤスチマダニ(Haemaphysalis ias)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、タカサゴキララマダニ(Amblyomma testudinarium)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、アミノカクマダニ(Dermacentor reticulatus)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanesis)のようなマダニ類;ワクモ(Dermanyssus gallinae);トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)、ミナミトリサシダニ(Ornithonyssus bursa)のようなトリサシダニ類;ナンヨウツツガムシ(Eutrombicula wichmanni)、アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)、フトゲツツガムシ(Leptotrombidium pallidum)、フジツツガムシ(Leptotrombidium fuji)、トサツツガムシ(Leptotrombidium tosa)、ヨーロッパアキダニ(Neotrombicula autumnalis)、アメリカツツガムシ(Eutrombicula alfreddugesi)、ミヤガワタマツツガムシ(Helenicula miyagawai)のようなツツガムシ類;イヌツメダニ(Cheyletiella yasguri)、ウサギツメダニ(Cheyletiella parasitivorax)、ネコツメダニ(Cheyletiella blakei)のようなツメダニ類;ウサギキュウセンダニ(Psoroptes cuniculi)、ウシショクヒダニ(Chorioptes bovis)、イヌミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)のようなヒゼンダニ類;イヌニキビダニ(Demodex canis)のようなニキビダニ類などが挙げられる。なかでも、動物寄生生物防除剤は、マダニ類などの防除に特に有効である。
【0073】
ノミとしては、例えば、ノミ目(Siphonaptera)に属する外部寄生性無翅昆虫、より具体的には、ヒトノミ科(Pulicidae)、ナガノミ科(Ceratephyllus)などに属するノミ類が挙げられる。ヒトノミ科に属するノミ類としては、例えば、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ニワトリフトノミ(Echidnophaga gallinacea)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、メクラネズミノミ(Leptopsylla segnis)、ヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、ヤマトネズミノミ(Monopsyllus anisus)などが挙げられる。なかでも、動物寄生生物防除剤は、ヒトノミ科に属するノミ類、特にイヌノミ、ネコノミなどの防除に有効である。
【0074】
その他の外部寄生生物としては、例えば、ウシジラミ、ウマジラミ、ヒツジジラミ、ウシホソジラミ、アタマジラミのようなシラミ類;イヌハジラミのようなハジラミ類;ウシアブ、ウアイヌカカ、ツメトゲブユのような吸血性双翅目害虫などが挙げられる。また、内部寄生生物としては、例えば、肺虫、ベンチュウ、結節状ウオーム、胃内寄生虫、回虫、糸状虫類のような線虫類;マンソン裂頭条虫、広節裂頭条虫、瓜実条虫、多頭条虫、単包条虫、多包条虫のような条虫類;日本住血吸虫、肝蛭のような吸虫類;コクシジウム、マラリア原虫、腸内肉胞子虫、トキソプラズマ、クリプトスポリジウムのような原生動物などが挙げられる。
【0075】
宿主動物としては、種々の愛玩動物、家畜、家禽などが挙げられ、より具体的には、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、リス、ウサギ、フェレット、鳥(例えば、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマツ、カナリアなど)、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、アヒル、ニワトリなどが挙げられる。なかでも、動物寄生生物防除剤は、愛玩動物又は家畜に寄生する有害生物、特に外部寄生生物の防除に有効である。愛玩動物又は家畜の中ではイヌ、ネコ、ウシ又はウマに特に有効である。
【0076】
本発明における、式(I)の化合物又はその塩の少なくとも1種と、他の有害生物防除剤の有効成分との混合割合は、重量比として1:100,000〜100,000:1、望ましくは1:40,000〜40,000:1、さらに望ましくは1:40,000〜100:1である。本発明の有害生物防除組成物は、従来の農薬製剤の場合と同様に、農薬補助剤と共に乳剤、粉剤、粒剤、水和剤、顆粒水和剤、懸濁剤、液剤、エアゾール剤、ペースト剤などの種々の形態に製剤することができる。即ち、本発明の有害生物防除組成物は、各有効成分を混合したものを製剤しても、或は各有効成分に関し予め製剤したものを混合してもよい。これらの配合割合は、通常有効成分0.001〜99重量部に対し、農薬補助剤1〜99.999重量部、望ましくは0.01〜95重量部に対し、5〜99.99重量部、さらに望ましくは0.01〜80重量部に対し、20〜99.99重量部である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用することができる。
【0077】
ここにいう農薬補助剤としては、担体、乳化剤、懸濁剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、増粘剤、消泡剤、安定剤、凍結防止剤などが挙げられ、必要により適宜添加すればよい。担体としては、固体担体と液体担体に分けられ、固体担体としては、澱粉、活性炭、大豆粉、小麦粉、木粉、魚粉、粉乳などの動植物性粉末;タルク、カオリン、ベントナイト、炭酸カルシウム、ゼオライト、珪藻土、ホワイトカーボン、クレー、アルミナなどの鉱物性粉末;硫黄粉末;無水硫酸ナトリウムなどが挙げられ、液体担体としては、水;メチルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドンなどのケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ケロシン、灯油などの脂肪族炭化水素類;キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、シクロヘキサン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素類;クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミドなどの酸アミド類;酢酸エチルエステル、脂肪酸のグリセリンエステルなどのエステル類;アセトニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシドなどの含硫化合物類;大豆油、トウモロコシ油などの植物油などが挙げられる。
【0078】
本発明の有害生物防除組成物の施用は、式(I)の化合物又はその塩が一般に0.001〜100,000ppm 、望ましくは0.005〜50,000ppm 、さらに望ましくは0.005〜20,000ppm 、他の有害生物防除剤の有効成分が一般に0.0001〜100,000ppm 、望ましくは0.0025〜50,000ppm 、さらに望ましくは0.0025〜20,000ppm の各有効成分濃度で行われる。これらの有効成分濃度は、製剤の形態及び施用する方法、目的、時間、場所及び害虫の発生状況等によってこれらの範囲を逸脱してもよい。例えば、水生有害虫の場合、上記濃度範囲の薬液を発生場所に散布しても防除できることから、水中での有効成分濃度範囲は上記以下である。単位面積あたりの施用量は、1ha当り、式(I)の化合物又はその塩が有効成分化合物として約0.001〜50,000g、望ましくは0.005〜10,000g使用され、他の有害生物防除剤の有効成分が約0.0001〜50,000g、望ましくは0.0025〜10,000g使用される。しかし、特別の場合には、これらの範囲を逸脱することも可能である。また、その施用は、通常一般に行なわれている方法、即ち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)、浸漬毒餌等により行うことができる。また、家畜に対して前記有効成分を飼料に混合して与え、その排泄物での有害虫、特に有害昆虫の発生成育を防除することも可能である。またいわゆる微量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100%含有することが可能である。
【0079】
また、前記式(I)の化合物又はその塩は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。他の農薬としては、除草剤、抗ウィルス剤、誘引剤、植物ホルモン、植物成長調整剤などが挙げられる。特に、式(I)の化合物又はその塩と他の農薬の有効成分化合物の1種又は2種以上とを混用或は併用した有害生物防除組成物は、適用範囲、薬剤処理の時期、防除活性等を好ましい方向へ改良することが可能である。尚、各有効成分化合物は別々に製剤したものを散布時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。本発明には、このような有害生物防除組成物も含まれる。
【0080】
その他、前記式(I)の化合物又はその塩と混用或いは併用することが可能な農薬としては、例えは、Farm Chemicals Handbook(2002年版)に記載されているような除草剤の有効成分化合物、特に土壌処理型のものなどがある。
【実施例】
【0081】
本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、前記式(I)で表される化合物の代表例とその合成例を記載する。
合成例1
N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.1)の合成
α−メチル−シクロプロピルメチルアミン塩酸塩0.6g及びテトラヒドロフラン40mlの混合溶液に、氷冷下でトリエチルアミン1gを徐々に滴下した後、室温で1時間攪拌した。次に2−[3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−イル]−6−クロロ−8−ブロモ−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン0.85g及びテトラヒドロフラン10mlの混合溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、混合溶液を還流下に4時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧下に留去し、残渣に酢酸エチルと水とを加えて抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2)で精製して、融点260.6℃の目的物0.7gを得た。
【0082】
合成例2
N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.2)の合成
α−メチルシクロプロピルメチルアミン塩酸塩に代えてシクロプロピルメチルアミン塩酸塩を使用する以外は実施例1と同様の方法で、融点196〜199℃の目的物を得た。
【0083】
合成例3
N−[2−ブロモ−4−フルオロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物No.3)の合成
2−[3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−イル]−6−クロロ−8−ブロモ−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オンに代えて2−[3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−イル]−6−フルオロ−8−ブロモ−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オンを使用する以外は合成例1と同様にして、融点219.2℃の目的物を得た。
【0084】
次に、本発明の有害生物防除組成物の製剤例を記載するが、有効成分化合物および農薬補助剤の種類、配合割合、剤型などは記載例のみに限定されるものではない。
【0085】
製剤例1
(1)化合物No.1 10重量部
(2)クロチアニジン 10重量部
(3)クレー 70重量部
(4)ホワイトカーボン 5重量部
(5)ポリカルボン酸ナトリウム 3重量部
(6)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 2重量部
以上のものを均一に混合して水和剤とする。
【0086】
製剤例2
(1)化合物No.1 2重量部
(2)ビフェンスリン 3重量部
(2)タルク 60重量部
(3)炭酸カルシウム 34.5重量部
(4)流動パラフィン 0.5重量部
以上のものを均一に混合して粉剤とする。
【0087】
製剤例3
(1)化合物No.1 5重量部
(2)フロニカミド 15重量部
(3)N,N−ジメチルアセトアミド 20重量部
(4)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル 10重量部
(5)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2重量部
(6)キシレン 48重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
【0088】
製剤例4
(1)クレー 68重量部
(2)リグニンスルホン酸ナトリウム 2重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(4)ホワイトカーボン 25重量部
以上の各成分の混合物と、化合物No.1とアザディラクチンとを7:2:1の重量割合で混合し、水和剤とする。
【0089】
製剤例5
(1)化合物No.1 20重量部
(2)アセタミプリド 30重量部
(3)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム
ホルムアルデヒド縮合物 2重量部
(4)シリコーンオイル 0.2重量部
(5)水 47.8重量部
以上のものを均一に混合、粉砕した原液に更に
(6)ポリカルボン酸ナトリウム 5重量部
(7)無水硫酸ナトリウム 42.8重量部
を加え均一に混合、造粒、乾燥して顆粒水和剤とする。
【0090】
製剤例6
(1)化合物No.1 3重量部
(2)ホスチアゼート 2重量部
(3)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 1重量部
(4)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル 0.1重量部
(5)粒状炭酸カルシウム 93.9重量部
(1)〜(4)を予め均一に混合し、適量のアセトンで希釈した後、(5)に吹付け、アセトンを除去して粒剤とする。
【0091】
製剤例7
(1)化合物No.1 1.5重量部
(2)クロルフルアズロン 1重量部
(3)N,N−ジメチルアセトアミド 2.5重量部
(4)大豆油 95.0重量部
以上のものを均一に混合、溶解して微量散布剤(ultra low volume formulation)とする。
【0092】
製剤例8
(1)化合物No.1 5重量部
(2)イミダクロプリド 35重量部
(3)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル
リン酸カリウム 4重量部
(4)シリコーンオイル 0.2重量部
(5)キサンタンガム 0.1重量部
(6)エチレングリコール 5重量部
(7)水 50.7重量部
以上のものを均一に混合、粉砕して水性懸濁剤とする。
【0093】
製剤例9
(1)化合物 No.1 5重量部
(2)ジノテフラン 5重量部
(3)ジエチレングリコールモノエチルエーテル 80重量部
(4)ポリオキシエチレンアルキルエーテル 10重量部
以上の成分を均一に混合し、水溶性液剤とする。
【0094】
次に試験例を記載する。
生物評価試験
以下の各生物試験では、化合物No.1:乳化剤(SORPOL 2806B):N,N-ジメチルアセトアミドを5:5:90の割合で均一に溶解、混合して調製した乳剤と、市販殺虫剤又は市販殺菌剤とを使用した。それらは、展着剤(新リノー0.04%)を含む水で所定濃度に希釈し、単用或は混合薬液として試験に用いた。
【0095】
試験例1(ハスモンヨトウに対する効果試験)
単用或いは混合薬液に、キャベツの葉片を約10秒間浸漬処理し、風乾した。直径9cmのプラスチックシャーレに湿ったろ紙を敷き、その上に風乾したキャベツの葉片を置いた。そこへ、ハスモンヨトウ2齢幼虫を10頭放ち、ふたをして25℃の照明付恒温室内に放置した。放虫後5日もしくは6日目に生死を判定し、下記計算式により死虫率を求めた。尚、異常虫も死亡とみなした。試験結果は、第1表〜第35表に示した。
死虫率(%)=(死虫数/生存虫数+死虫数)×100
また、コルビーの式により死虫率の理論値(%)を計算することができる。死虫率(%)が理論値(%)よりも高い場合に、本発明の有害生物防除剤は、有害生物の防除に関し相乗効果を有する。コルビーの式による理論値(%)を第1表〜第35表の( )内に併せて示した。
【0096】
【表1】

【0097】
【表2】

【0098】
【表3】

【0099】
【表4】

【0100】
【表5】

【0101】
【表6】

【0102】
【表7】

【0103】
【表8】

【0104】
【表9】

【0105】
【表10】

【0106】
【表11】

【0107】
【表12】

【0108】
【表13】

【0109】
【表14】

【0110】
【表15】

【0111】
【表16】

【0112】
【表17】

【0113】
【表18】

【0114】
【表19】

【0115】
【表20】

【0116】
【表21】

【0117】
【表22】

【0118】
【表23】

【0119】
【表24】

【0120】
【表25】

【0121】
【表26】

【0122】
【表27】

【0123】
【表28】

【0124】
【表29】

【0125】
【表30】

【0126】
【表31】

【0127】
【表32】

【0128】
【表33】

【0129】
【表34】

【0130】
【表35】

【0131】
試験例2(モモアカアブラムシに対する効果試験)
ダイコン葉(約2cm×3cmにカット)を水の入った試験管に挿し、その葉上にモモアカアブラムシ1齢幼虫を放飼した。翌日、ダイコン葉上に寄生している幼虫を数えた後、虫が寄生したダイコン葉を、単用或いは混合薬液に、約10秒間浸漬処理した。薬液を風乾させた後に、25℃の照明付恒温室内に放置した。処理3日後に虫の生死を判定し、下記の計算式により死虫率を求めた。なお、異常虫と離脱虫は死亡虫とした。試験結果は、第36表〜第45表に示した。また、試験例1と同様に、コルビーに式による理論値(%)を第36表〜第45表の( )内に併せて示した。

死虫率(%)=(死虫数/処理時寄生虫数)×100
【0132】
【表36】

【0133】
【表37】

【0134】
【表38】

【0135】
【表39】

【0136】
【表40】

【0137】
【表41】

【0138】
【表42】

【0139】
【表43】

【0140】
【表44】

【0141】
【表45】

【0142】
試験例3(ツマグロヨコバイに対する効果試験)
単用或いは混合薬液に、イネ幼苗を約10秒間浸漬処理した。薬液が風乾した後に、水で湿った脱脂綿で根部を包んで試験管内に入れた。そこへツマグロヨコバイの2齢幼虫を5頭放ち、試験管口をガーゼで覆い、25℃の照明付恒温室内に放置した(2連制)。放虫後5日もしくは6日目に生死を判定し、下記の計算式により死虫率を求めた。尚、異常虫も死亡とみなした。試験結果は、第46表〜第51表に示した。
死虫率(%)=(死虫数/生存虫数+死虫数)×100
また、試験例1と同様に、コルビーの式による理論値(%)を第46表〜第51表の( )内に併せて示した。
【0143】
【表46】

【0144】
【表47】

【0145】
【表48】

【0146】
【表49】

【0147】
【表50】

【0148】
【表51】

【0149】
試験例4(イエバエに対する効果試験)
餌培地10gを、直径6cm、高さ3cmのプラスチックカップに入れた後、所定濃度の本発明化合物を含む薬液10mlを加え、混合する。孵化幼虫を20〜30頭放ち、ふたをして25℃の照明付恒温室内に約2週間放置する。その後、成虫数を調査し、下記計算式により羽化阻害率を求める。
羽化阻害率(%)=(1−(成虫数/放虫数))×100
また、コルビーの式により羽化阻害率の理論値(%)を計算することができる。本発明の有害生物防除剤は、羽化阻害率(%)が理論値(%)よりも高く、有害生物の防除に関し相乗効果を有する。
【0150】
試験例5(イエシロアリに対する効果試験)
直径9cmのガラスシャーレ内に濾紙を敷き、所定濃度の本発明化合物を含む薬液1mlを処理する。その後、イエシロアリの職蟻10頭及び兵蟻1頭を放ち、ふたをして25℃の照明付恒温室内に放置する。処理約1週間後に、職蟻の死亡数を調査し、下記の計算式により死虫率を求める。
死虫率(%)=(職蟻の死虫数/10)×100
また、試験例1と同様に、コルビーの式による理論値(%)を計算することができる。本発明の有害生物防除剤は、死虫率(%)が理論値(%)よりも高く、有害生物の防除に関し相乗効果を有する。
【0151】
試験例6(フタトゲチマダニに対する薬効試験)
9cm径シャーレ内面に、所定濃度に調整した本発明化合物のアセトン溶液1mlをマイクロピペットで滴下処理する。シャーレ内面が乾燥した後、約100匹の幼ダニを入れ、ポリエチレンシートで被い密封する。薬剤接触後の横転(ノックダウン)ダニ数を調査し、下記式により横転ダニ率を求める。
横転ダニ率(%)=(横転ダニ数/放虫数)×100
また、コルビーの式により横転ダニ率の理論値(%)を計算することができる。本発明の有害生物防除剤は、横転ダニ率(%)が理論値(%)よりも高く、有害生物の防除に関し相乗効果を有する。
【0152】
試験例7(ネコノミに対する薬効試験)
所定濃度に調製した本発明化合物のアセトン溶液0.5mlを、底面が平滑なガラス管(内径2.6cm、底面積5.3cm、高さ12cm)に滴下処理する。室温下でアセトンを蒸散させ、底面に本発明化合物を含むドライフィルムを形成させる。そこへネコノミ(Ctenocephalides felis)の成虫(羽化後5日以内の未吸血成虫)10頭を入れる。薬剤接触後の死虫数を調査し、下記式により死虫率(%)を求める。
死虫率(%)=(死虫数/放虫数)×100
また、試験例1と同様に、コルビーの式による理論値(%)を計算することができる。本発明の有害生物防除剤は、死虫率(%)率が理論値(%)よりも高く、有害生物の防除に関し相乗効果を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、R1a及びR1bは各々独立にハロゲンであり、R及びRは各々ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり、AはYで置換されたアルキルであり、Yはハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nは0又は1であり、qは0〜4の整数である。但し、R1aとR1bが同時に塩素である場合又は同時に臭素である場合は除く)で表されるアントラニルアミド系化合物又はその塩の少なくとも1種と他の有害生物防除剤との相乗的有効量を含有する有害生物防除組成物。
【請求項2】
式(I)のアントラニルアミド系化合物がN−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、N−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド及びN−[2−ブロモ−4−フルオロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドから成る群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)のアントラニルアミド系化合物がN−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドである請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)のアントラニルアミド系化合物がN−[2−ブロモ−4−クロロ−6−[[(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドである請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
式(I)のアントラニルアミド系化合物がN−[2−ブロモ−4−フルオロ−6−[[α−メチル−(シクロプロピルメチル)アミノ]カルボニル]−フェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドである請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
他の有害生物防除剤が殺虫剤及び/又は殺菌剤である請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
殺虫剤が有機リン系化合物、カーバメート系化合物、ピレスロイド系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、ネライストキシン誘導体、ヒドラジン系化合物、幼若ホルモン様化合物、抗生物質、半合成抗生物質、ピロール系化合物、チアジアジン系化合物、シラン系化合物、有機塩素系化合物、ピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、天然物、微生物農薬、忌避剤、フロニカミド、ヘキシチアゾクス、アミトラズ、クロルジメホルム、トリアザメイト、ピメトロジン、ピリミジフェン、インドキサカルブ、アセキノシル、エトキサゾール、シロマジン、1,3−ジクロロプロペン、ジアフェンチウロン、ベンクロチアズ、フルフェンリム、ピリダリル、スピロメシフェン、スピロテトラマット、プロパルギット、クロフェンテジン、メタフルミゾン、フルベンジアミド、シフルメトフェン、クロルアントラニルプロール、シエノピラフェン、ピリフルキナゾン、フェナザキン、ピリダベン、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、ビフェナゼート、アミドフルメット、クロロベンゾエート、スルフルアミド、ヒドラメチルノン、メタアルデヒド、リアノジン及びHGW−86から成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
殺虫剤がプロフェノホス、ジクロルボス、フェナミホス、フェニトロチオン、EPN、ダイアジノン、クロルピリホス、アセフェート、プロチオホス、ホスチアゼート、カズサホス、ジスルホトン、イソキサチオン、イソフェンホス、エチオン、エトリムホス、キナルホス、ジメチルビンホス、ジメトエート、スルプロホス、チオメトン、バミドチオン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリミホスメチル、プロパホス、ホサロン、ホルモチオン、マラチオン、テトラクロルビンホス、クロルフェンビンホス、シアノホス、トリクロルホン、メチダチオン、フェントエート、ESP、アジンホスメチル、フェンチオン、ヘプテノホス、メトキシクロル、パラチオン、ホスホカルブ、デメトン-S-メチル、モノクロトホス、メタミドホス、イミシアホス、パラチオン-メチル、テルブホス、ホスファミドン、ホスメット、ホレート、クロルピリホスメチル、カルバリル、プロポキスル、アルジカルブ、カルボフラン、チオジカルブ、メソミル、オキサミル、エチオフェンカルブ、ピリミカルブ、フェノブカルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、ベンダイオカルブ、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メトルカルブ、キシリルカルブ、XMC、フェノチオカルブ、フェンバレレート、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、テフルトリン、エトフェンプロックス、シフルトリン、フェンプロパトリン、フルシトリネート、フルバリネート、シクロプロトリン、ラムダシハロトリン、ピレスリン、エスフェンバレレート、テトラメスリン、レスメスリン、プロトリフェンブト、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、アクリナトリン、アルファシペルメトリン、アレスリン、ガンマシハロトリン、シータシペルメトリン、タウフルバリネート、トラロメスリン、プロフルスリン、ベータシペルメトリン、ベータシフルトリン、メトフルトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、ジノテフラン、ニチアジン、ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ビストリフルロン、フルアズロン、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、チオスルタップナトリウム、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド、ハロフェノジド、メソプレン、ピリプロキシフェン、フェノキシカルブ、ジオフェノラン、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、アベルメクチン、ミルベメクチン、イベルメクチン、レピメクチン、DE−175、アバメクチン、エマメクチン、クロルフェナピル、ブプロフェジン、シラフルオフェン、ジコホル、テトラジホン、エンドスルファン、ジエノクロル、ディルドリン、フェンピロキシメート、フィプロニル、テブフェンピラド、エチプロール、トルフェンピラド、アセトプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、酸化フェンブタスズ、シヘキサチン、アザディラクチン、ロテノン、Bacillus thuringienses aizawai、Bacillus thuringienses kurstaki、Bacillus thuringienses israelensis、Bacillus thuringienses japonensis、Bacillus thuringienses tenebrionis、Bacillus thuringiensesが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、バキュロウイルス、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤、ディート、フロニカミド、ヘキシチアゾクス、アミトラズ、クロルジメホルム、トリアザメイト、ピメトロジン、ピリミジフェン、インドキサカルブ、アセキノシル、エトキサゾール、シロマジン、1,3−ジクロロプロペン、ジアフェンチウロン、ベンクロチアズ、フルフェンリム、ピリダリル、スピロメシフェン、スピロテトラマット、プロパルギット、クロフェンテジン、メタフルミゾン、フルベンジアミド、シフルメトフェン、クロルアントラニルプロール、シエノピラフェン、ピリフルキナゾン、フェナザキン、ピリダベン、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、ビフェナゼート、アミドフルメット、クロロベンゾエート、スルフルアミド、ヒドラメチルノン、メタアルデヒド、リアノジン及びHGW−86から成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
殺虫剤が有機リン系化合物、ピレスロイド系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、ヒドラジン系化合物、抗生物質、半合成抗生物質、ピロール系化合物、ピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、天然物、フロニカミド、アミトラズ、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
殺虫剤がホスチアゼート、ペルメトリン、デルタメトリン、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、クロルフェナピル、フィプロニル、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、アミトラズ、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項11】
殺虫剤がホスチアゼート、デルタメトリン、ビフェンスリン、ゼータシペルメトリン、フェノトリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、フルフェノクスロン、テブフェノジド、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、クロルフェナピル、フィプロニル、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、アセキノシル、シロマジン、ピリダリル、プロパルギット、ピリフルキナゾン及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項12】
殺虫剤がホスチアゼート、ビフェンスリン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、クロルフルアズロン、スピノサド、エマメクチンベンゾエート、酸化フェンブタスズ、アザディラクチン、フロニカミド、ピリダリル及びピリダベンから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項13】
殺菌剤が、ピリミジナミン系化合物、ピリジナミン系化合物、アゾール系化合物、キノキサリン系化合物、ジチオカーバメート系化合物、有機塩素系化合物、イミダゾール系化合物、シアノアセトアミド系化合物、フェニルアミド系化合物、スルフェン酸系化合物、銅系化合物、イソキサゾール系化合物、有機リン系化合物、N−ハロゲノチオアルキル系化合物、ジカルボキシイミド系化合物、ベンズアニリド系化合物、アニリド系化合物、ピペラジン系化合物、ピリジン系化合物、カルビノール系化合物、ピペリジン系化合物、モルフォリン系化合物、有機スズ系化合物、尿素系化合物、シンナミック酸系化合物、フェニルカーバメート系化合物、シアノピロール系化合物、ストロビルリン系化合物、オキサゾリジノン系化合物、チアゾールカルボキサミド系化合物、シリルアミド系化合物、アミノアシッドアミドカーバメート系化合物、イミダゾリジン系化合物、ハイドロキシアニリド系化合物、ベンゼンスルホンアミド系化合物、オキシムエーテル系化合物、フェノキシアミド系化合物、アトラキノン系化合物、クロトン酸系化合物、抗生物質、グアニジン系化合物、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、キノキシフェン、プロパモカルブ塩酸塩、クロルピクリン、ダゾメット、メタムナトリウム塩、ニコビフェン、メトラフェノン、MTF-753、UBF-307、ジクロシメット、プロキンアジド、アミスルブロム、KIF-7767、Syngenta 446510、カルプロパミド、BCF051、BCM061及びBCM062から成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項14】
殺菌剤が、メパニピリム、ピリメサニル、シプロジニル、フルアジナム、トリアジメホン、ビテルタノール、トリフルミゾール、エタコナゾール、プロピコナゾール、ペンコナゾール、フルシラゾール、マイクロブタニル、シプロコナゾール、テブコナゾール、ヘキサコナゾール、ファーコナゾールシス、プロクロラズ、メトコナゾール、エポキシコナゾール、テトラコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩、シプコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメノール、フルトリアホール、ジフェノコナゾール、フルキンコナゾール、フェンブコナゾール、ブロムコナゾール、ジニコナゾール、トリシクラゾール、プロベナゾール、シメコナゾール、ペフラゾエート、イプコナゾール、イミベンコナゾール、キノメチオネート、マンネブ、ジネブ、マンゼブ、ポリカーバメート、メチラム、プロピネブ、チラム、フサライド、クロロタロニル、キントゼン、ベノミル、チオファネートメチル、カーベンダジム、チアベンダゾール、フベリアゾール、シアゾファミド、シモキサニル、メタラキシル、メタラキシル−M、メフェノキサム、オキサジキシル、オフレース、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、シプロフラム、ジクロフルアニド、水酸化第二銅、有機銅、ヒメキサゾール、ホセチルアルミニウム、トルコホスメチル、エジフェンホス、イプロベンホス、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート、キャプタン、キャプタホル、フォルペット、プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン、フルトラニル、メプロニル、ゾキサミド、チアジニル、カルボキシン、オキシカルボキシン、チフルザミド、MTF-753、ボスカリド、トリホリン、ピリフェノックス、フェナリモル、フルトリアフォル、フェンプロピディン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、トリデモルフ、フェンチンヒドロキシド、フェンチンアセテート、ペンシキュロン、ジメトモルフ、フルモルフ、ジエトフェンカルブ、フルジオキソニル、フェンピクロニル、アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、メトミノフェン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、オリザストロビン、ジモキシストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、ファモキサドン、エタボキサム、シルチオファム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、フェナミドン、フェンヘキサミド、フルスルファミド、シフルフェナミド、フェノキサニル、アトラキノン系化合物、クロトン酸系化合物、バリダマイシン、カスガマイシン、ポリオキシン、イミノクタジン、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、キノキシフェン、プロパモカルブ塩酸塩、クロルピクリン、ダゾメット、メタムナトリウム塩、ニコビフェン、メトラフェノン、MTF-753、UBF-307、ジクロシメット、プロキンアジド、アミスルブロム、KIF-7767、Syngenta 446510、カルプロパミド、BCF051、BCM061及びBCM062からなる群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項15】
殺菌剤が、アゾール系化合物、有機塩素系化合物、ベンズアニリド系化合物、尿素系化合物、ストロビルリン系化合物、抗生物質、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、ジクロシメット及びカルプロパミドから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項16】
殺菌剤が、トリシクラゾール、プロベナゾール、フサライド、フルトラニル、メプロニル、チアジニル、ペンシクロン、アゾキシストロビン、バリダマイシン、カスガマイシン、イソプロチオラン、ピロキロン、ジクロメジン、ジクロシメット及びカルプロパミドから成る群から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の組成物。
【請求項17】
式(I):
【化2】

(式中、R1a及びR1bは各々独立にハロゲンであり、R及びRは各々ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり、AはYで置換されたアルキルであり、Yはハロゲン、アルキル及びハロアルキルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいC3−4シクロアルキルであり、nは0又は1であり、qは0〜4の整数である。但し、R1aとR1bが同時に塩素である場合又は同時に臭素である場合は除く)で表されるアントラニルアミド系化合物又はその塩の少なくとも1種と他の有害生物防除剤を施用して有害生物を防除する方法。
【請求項18】
他の有害生物防除剤が殺虫剤及び/又は殺菌剤である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
有害生物が農園芸分野で問題となる有害生物である請求項17に記載の方法。
【請求項20】
有害生物が動物に寄生する有害生物である請求項17に記載の方法。

【公開番号】特開2008−280327(P2008−280327A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314527(P2007−314527)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】