説明

有機電界発光素子及びその製造方法

【課題】デュアルパネルタイプの有機電界発光素子内部の水分を除去する。
【解決手段】素子内部の水分を除去するために有機電界発光素子の上部基板または下部基板のアレイ内部及び外廓部に一定パターン形状を有しながら吸湿機能を有する薄膜層を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機電界発光素子に係り、特にデュアルパネルタイプの有機電界発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい平板ディスプレー(FPD)のうち一つである有機電界発光素子は自体発光型であるため液晶表示装置に比べて視野角、コントラストなどが優秀であってバックライトが要らなくて軽量薄形が可能であって、消費電力側面でも有利である。
【0003】
また、直流低電圧駆動が可能であって応答速度が迅速で全部固体であるため外部衝撃に強くて使用温度範囲も広いし特に製造費用側面でも低廉な長所を有している。
【0004】
特に、前記有機電界発光素子の製造工程には、液晶表示装置やプラズマ表示装置(PDP)と違って蒸着及びカプセル封じ装備が全部ということができるため、工程が非常に単純である。
【0005】
従来にはこのような有機電界発光素子の駆動方式で別途のスイッチング素子を具備しないパッシブマトリックス型が主に利用された。
【0006】
しかし、前記パッシブマトリックス方式では走査線(scan line)と信号線(signal line)が交差しながらマトリックス状に素子を構成するので、それぞれのピクセルを駆動するために走査線を時間によって次々と駆動するので、要求される平均輝度を示すためには平均輝度にライン数を掛けたことだけの瞬間輝度を出さなければならない。
【0007】
しかし、アクティブマトリックス方式では、ピクセルをオン/オフするスイッチング素子である薄膜トランジスタがサブピクセル別に位置して、この薄膜トランジスタと連結された第1電極はサブピクセル単位でオン/オフされて、この第1電極と対向する第2電極は共通電極になる。
【0008】
そして、前記アクティブマトリックス方式ではピクセルに印加された電圧がストレージキャパシター(CST;storage capacitance)に充電されていて、その次のフレーム(frame)信号が印加される時まで電源を印加させることによって、走査線数に関係なく一画面の間続いて駆動する。
【0009】
したがって、アクティブマトリックス方式によれば低い電流を印加しても同一な輝度を示すので低消費電力、高精細、大型化が可能な長所を有する。
【0010】
以下、このようなアクティブマトリックス型有機電界発光素子の基本的な構造及び動作特性に対して図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は一般的なアクティブマトリックス型有機電界発光素子の基本ピクセル構造を示した図面である。
【0012】
図示したように、第1方向に走査線2が形成されていて、この第1方向と交差する第2方向に形成されて、相互に一定間隔離隔された信号線3及び電力供給線4が形成されていて、一つのサブピクセル領域を定義する。
【0013】
前記走査線2と信号線3の交差地点にはアドレッシングエレメントであるスイッチング薄膜トランジスタ5が形成されていて、このスイッチング薄膜トランジスタ5及び電力供給線4と連結されてストレージキャパシター(CST)6が形成されており、このストレージキャパシター(CST)6及び電力供給線4と連結されて、電流源エレメントである駆動薄膜トランジスタ7が形成されていて、この駆動薄膜トランジスタ7と連結されて有機電界発光ダイオード8が構成されている。
【0014】
この有機電界発光ダイオード8は有機発光物質に順方向に電流を供給すると、正孔提供層である陽極と電子提供層である陰極間のP−N接合部分を介して電子と正孔が移動しながら相互に再結合して、前記電子と正孔が離れている時より小さいエネルギーを有するようになるので、この時発生するエネルギー差によって光を放出する原理を利用するものである。
【0015】
前記有機電界発光素子は有機電界発光ダイオードで発光した光の進行方向によって上部発光方式と下部発光方式に分けられる。
【0016】
以下、図2は従来の下部発光方式有機電界発光素子に対する概略的な断面図で、赤、緑、青サブピクセルで構成される一つのピクセル領域を中心に図示した。
【0017】
図示したように、第1基板10、第2基板30が相互に対向するように配置されていて、第1基板10、第2基板30の縁部はシールパターン(seal pattern)40により封止されている構造において、第1基板10の透明基板1上部にはサブピクセル別に薄膜トランジスタTが形成されていて、薄膜トランジスタTと連結されて第1電極12が形成されていて、薄膜トランジスタT及び第1電極12上部には薄膜トランジスタTと連結されて第1電極12と対応するように配置される赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)カラーを帯びる発光物質を含む有機電界発光層14が形成されていて、有機電界発光層14上部には第2電極16が形成されている。
【0018】
前記第1電極12、第2電極16は有機電界発光層14に電界を印加してくれる役割をする。
【0019】
そして、前述したシールパターン40によって第2電極16と第2基板30間は一定間隔離隔されていて、図面で提示しなかったが、第2基板30の内部面には外部から引入される水分を吸収する吸湿剤(図示せず)及び吸湿剤と第2基板30間の接着のための半透性テープ(図示せず)が含まれる。
【0020】
一例として、下部発光方式構造で前記第1電極12を陽極で、第2電極16を陰極で構成する場合第1電極12は透明導電性物質から選択されて、第2電極16は仕事関数が低い金属物質から選択されて、こういう条件下で前記有機電界発光層14は第1電極12と接する層から正孔注入層14a、正孔輸送層14b、発光層14c、電子輸送層14dの順序通り積層された構造を形成する。
【0021】
この時、前記発光層14cはサブピクセル別に赤、緑、青カラーを具現する発光物質が順序通り配置された構造を有する。
【0022】
図3は前記図2下部発光方式有機電界発光素子の一つのサブピクセル領域に対する拡大断面図である。
【0023】
図示したように、透明基板1上には半導体層62、ゲート電極68、ソース電極80及びドレイン電極82が順序通り形成されて薄膜トランジスタ領域を形成して、ソース電極80及びドレイン電極82には図示しなかった電源供給ラインで形成されたパワー電極72及び有機電界発光ダイオードEがそれぞれ連結されている。
【0024】
そして、前記パワー電極72と対応する下部には絶縁体が介在した状態でキャパシター電極64が位置して、これらが対応する領域はストレージキャパシター領域を形成する。
【0025】
前記有機電界発光ダイオードE以外の薄膜トランジスタ領域及びストレージキャパシター領域に形成された素子はアレイ素子Aを形成する。
【0026】
前記有機電界発光ダイオードEは有機電界発光層14が介在した状態で相互に対向した第1電極12及び第2電極16で構成される。前記有機電界発光ダイオードEは自体発光された光を外部に放出させる発光領域に位置する。
【0027】
このように、既存の有機電界発光素子はアレイ素子Aと有機電界発光ダイオードEが同一基板上に積層された構造で形成されることを特徴とする。
【0028】
図4は従来の有機電界発光素子の製造工程に対する工程フローチャートである。
【0029】
ST1は第1基板上にアレイ素子を形成する段階で、前記第1基板は透明基板を称することで、第1基板上に走査線と、走査線と交差して相互に一定間隔離隔される信号線及び電力供給線と、走査線及び信号線と交差する地点に形成されるスイッチング薄膜トランジスタ及び走査線及び電力供給線が交差する地点に形成される駆動薄膜トランジスタを含むアレイ素子を形成する段階を含む。
【0030】
st2は有機電界発光ダイオードの第1構成要素である第1電極を形成する段階で、第1電極は駆動薄膜トランジスタと連結されてサブピクセル別にパターン化される。
【0031】
st3は前記第1電極上部に有機電界発光ダイオードの第2構成要素である有機電界発光層を形成する段階で、前記第1電極を陽極で構成する場合に、前記有機電界発光層は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層順に積層構成できる。
【0032】
st4では、前記有機電界発光層上部に有機電界発光ダイオードの第3構成要素である第2電極を形成する段階で、前記第2電極は共通電極で基板全面に形成される。
【0033】
st5では、また一つの基板である第2基板を利用して第1基板をカプセル封じする段階で、この段階では第1基板の外部衝撃から保護して、外気流入による有機電界発光層の損傷を防止するために第1基板の外廓を第2基板でカプセル封じする段階で、前記第2基板の内部面には吸湿剤が含まれることができる。
【0034】
このように、既存の下部発光方式有機電界発光素子はアレイ素子及び有機電界発光ダイオードが形成された基板と別途のカプセル封じ用基板の合着を介して素子を製作した。こういう場合、アレイ素子の収率と有機電界発光ダイオードの収率の積が有機電界発光素子の収率を決定するため、既存の有機電界発光素子構造では後半工程に該当する有機電界発光ダイオード工程により全体工程収率が大きく制限される問題点があった。例えば、アレイ素子が良好に形成されたしても、1000Å程度の薄膜を用いる有機電界発光層の形成時異物やその他の要素により不良が発生するようになれば、有機電界発光素子は不良等級と判定される。
【0035】
これによって、良品のアレイ素子を製造することに必要とした諸般経費及び材料費損失が招来されて、生産収率が低下する問題点があった。
【0036】
そして、下部発光方式はカプセル封じによる安定性及び工程が自由度が高い反面開口率の制限があって高解像度製品に適用するのは難しい問題点があって、上部発光方式は薄膜トランジスタ設計が容易であって開口率向上が可能であるため製品寿命側面で有利であるが、既存の上部発光方式構造では有機電界発光層上部に通常的に陰極が位置するによって材料選択幅が狭いため透過度が制限されて光効率が低下する点と、光透過度の低下を最少化するために薄膜型保護膜を構成しなければならない場合、外気を十分に遮断することができない問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0037】
本発明はアレイ素子と有機電界発光ダイオードを相異なる基板に構成する有機電界発光素子において、素子内部の水分を除去するための吸湿剤を前記有機電界発光素子の上部基板または下部基板のアレイ内部に形成することによって、素子の寿命向上と耐久性及び内衝撃安定性を向上させる有機電界発光素子及びその製造方法を提供することに目的がある。
【0038】
また、本発明は素子内部の水分を除去するために前記有機電界発光素子の上部基板または下部基板のアレイ内部及び外廓部に一定パターン形状を有しながら吸湿機能を有する薄膜層を形成することによって、素子の寿命向上と耐久性及び内衝撃安定性を向上させる有機電界発光素子及びその製造方法を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0039】
前記目的を達成するために本発明の実施形態による有機電界発光素子は相互に一定間隔離隔されて向い合って配置された第1基板、第2基板と;前記第1基板内部面にサブピクセル単位で形成された薄膜トランジスタを有するアレイ素子と;前記第2基板内部面に位置し、透光性金属物質で構成された第1電極と;前記第1電極上に次々と形成された有機電界発光層及び第2電極と;前記第1基板または第2基板の所定領域に具備されて素子内の水分を吸収する薄膜型吸湿剤と;前記各サブピクセル別に具備された前記薄膜トランジスタと前記第2電極を電気的に連結させる伝導性スペーサーが含まれて構成される。
【0040】
この時、前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル別に具備された前記第2電極全面に蒸着されたり、各サブピクセル別に具備された前記第2電極面で前記第2電極と伝導性スペーサーが接触する部分を除外した領域に蒸着されたり、前記伝導性スペーサーが形成された部分を除外した第1基板上の領域に蒸着されて形成されることを特徴とする。
【0041】
また、本発明の実施形態による有機電界発光素子製造方法は、第1基板の上部にサブピクセル別にスイッチング素子を有するアレイ素子を形成する段階と;第2基板上に透光性を有する導電性物質からなる第1電極を形成する段階と;前記第1電極上部に有機電界発光層を形成する段階と;前記有機電界発光層上部にサブピクセル単位で第2電極を形成する段階と;素子内の水分を吸収する吸湿剤としての薄膜型吸湿剤を形成する段階と;前記第1基板、第2基板を伝導性スペーサーで連結する段階と;前記第1基板、第2基板を合着する段階が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
以上の説明でのように本発明による有機電界発光素子及びその製造方法によれば、生産収率及び生産管理効率を向上させることができて、上部発光方式であるため薄膜トランジスタ設計が容易になって高開口率/高解像度具現が可能であるという長所がある。
【0043】
また、基板上に有機電界発光ダイオード用電極を構成するため、材料選択幅を広げることができ、上部発光方式でありながらカプセル封じ構造であるため、外気から安定的な製品を提供することができるという長所がある。
【0044】
また、前記カプセル封じ内部アレイに吸湿機能の薄膜層を具備することによってパネル外部から浸透した水分及びパネル内部に積層された多くの膜から発生する水分を吸収して素子の寿命を延長できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】一般的なアクティブマトリックス型有機電界発光素子の基本ピクセル構造を示した図面。
【図2】従来の下部発光方式有機電界発光素子に対する概略的な断面図。
【図3】前記図2下部発光方式有機電界発光素子の一つのサブピクセル領域に対する拡大断面図。
【図4】従来の有機電界発光素子の製造工程に対する工程フローチャート。
【図5】本発明の第1実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図。
【図6】本発明の第2実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図。
【図7】本発明の第3実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図。
【図8】本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図。
【図9A】図8に示した本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子上部基板の平面図。
【図9B】図8に示した本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子上部基板の平面図。
【図9C】図8に示した本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子上部基板の平面図。
【図10】本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図。
【図11A】図10に示した本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子下部基板の平面図。
【図11B】図10に示した本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子下部基板の平面図。
【図11C】図10に示した本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子下部基板の平面図。
【図12】本発明に一実施形態による有機電界発光素子製造工程に対する工程フローチャートの図。
【図13】本発明に他の実施形態による有機電界発光素子製造工程に対する工程フローチャートの図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下添付した図面を参照して本発明の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0047】
図5は本発明の第1実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図で、説明の便宜上一つのピクセル領域を中心に図示した。
【0048】
図示したように、相互に一定間隔離隔されるように第1基板110、第2基板130が配置されていて、第1基板110の透明基板100内部面にはアレイ素子120が形成されていて、第2基板130の透明基板101内部面には有機電界発光ダイオード素子Eが形成されており、前記第1基板110及び第2基板130の縁部はシールパターン140により封止される。
【0049】
前記有機電界発光ダイオード素子Eには、共通電極として利用される第1電極132と、第1電極132下部でサブピクセル別境界部に位置する電極隔壁134と、隔壁134内領域で有機電界発光層136、第2電極138が順序通りサブピクセル単位で分離されたパターンで形成されている。
【0050】
前記有機電界発光層136は第1キャリア伝達層136a、発光層136b、第2キャリア伝達層136cが順序通り積層された構造で形成されており、前記第1キャリア伝達層136a、第2キャリア伝達層136cは発光層136bに電子または正孔を注入及び輸送する役割をする。
【0051】
前記第1キャリア伝達層136a、第2キャリア伝達層136cは陽極及び陰極の配置構造によって決められるものである。
【0052】
一例で前記発光層136bが高分子物質から選択されて、第1電極132を陽極、第2電極138を陰極で構成する場合には第1電極132と連接する第1キャリア伝達層136aは正孔注入層、正孔輸送層が順序通り積層された構造を形成する。
【0053】
また、第2電極138と連接する第2キャリア伝達層136cは電子注入層、電子輸送層が順序通り積層された構造で形成される。
【0054】
そして、前記アレイ素子120は薄膜トランジスタTを含む素子で、前記有機電界発光ダイオード素子Eに電流を供給するために、サブピクセル単位で第2電極138と薄膜トランジスタTを連結する位置に柱状の伝導性スペーサー114が位置する。
【0055】
前記伝導性スペーサー114は一般的な液晶表示装置用スペーサーと違って、セルギャップ維持機能より両基板を電気的に連結させることを主目的にすることで、両基板間の間の区間で柱状で一定高さを有する特性を有するので説明の便宜上スペーサーと称するようにする。
【0056】
前記伝導性スペーサー114と薄膜トランジスタTの連結部位をさらに詳細に説明すると次のようである。
【0057】
前記薄膜トランジスタTを覆う領域にドレイン電極112を一部露出させるドレインコンタクトホール122を有する保護層124が形成されていて、前記保護層124上部にはドレインコンタクトホール122を介してドレイン電極112と連結されて伝導性スペーサー114が位置する。
【0058】
この時、前記伝導性スペーサー114と実質的に連結する薄膜トランジスタT電極はソース電極であるか、または別途の金属物質パターンであることがある。
【0059】
また、前述した薄膜トランジスタTは、前記有機電界発光ダイオードEと連結される駆動用薄膜トランジスタに該当する。
【0060】
前記伝導性スペーサー114は伝導性物質から選択され、望ましくは軟性を帯びて、抵抗率値が低い金属物質から選択されることが望ましい。
【0061】
前記伝導性スペーサー114は第1基板110のアレイ素子120製造工程で形成されることが望ましい。
【0062】
そして、前記有機電界発光層134で発光した光を第2基板130側に発光させる上部発光方式であることを特徴とする。
【0063】
これにより、前記第1電極132は透光性を有する導電性物質から選択されることを特徴として、前記第2電極136は不透明金属物質から選択されることが望ましい。
【0064】
また、前記第1基板110、第2基板130間の離隔空間Iは非活性気体または絶縁性液体で詰められることができる。
【0065】
図面で提示しなかったが、前記アレイ素子120は走査線と、走査線と交差し、相互に一定間隔離隔される信号線及び電力供給線と、走査線と信号線が交差する地点に位置するスイッチング薄膜トランジスタそして、ストレージキャパシターをさらに含む。
【0066】
このようなデュアルパネルタイプの有機電界発光素子は、アレイ素子と有機電界発光ダイオード素子を相異なる基板上に構成することを特徴とする。
【0067】
また、本発明による有機電界発光素子は前記アレイ素子と有機電界発光ダイオードを電気的に連結させる伝導性スペーサーを具備することにおいて、伝導性スペーサーと接触する有機電界発光ダイオードの電極面に素子内部の水分を除去するための薄膜型吸湿剤が形成されていることをその特徴とする。
【0068】
この時、前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル毎に具備された第2電極全面に具備されている。
【0069】
すなわち、アレイ素子120が形成された第1基板110と有機電界発光ダイオードEが形成された第2基板130が相互に対向するように配置されていて、第1基板110、第2基板130間区間に位置してアレイ素子120と有機電界発光ダイオード素子Eを連結する伝導性スペーサー114が形成された構造を形成する。
【0070】
ここに前記伝導性スペーサー114と実質的に接触する有機電界発光ダイオード素子Eが損傷されるのを防止するために、本実施形態では伝導性スペーサー114と接触する有機電界発光ダイオード素子E領域に前記薄膜型吸湿剤160が介在したことを特徴とする。
【0071】
さらに詳細に説明すると、前記有機電界発光ダイオード素子Eは第1電極132と、第1電極132下部のサブピクセル別境界部に位置する隔壁134と、隔壁134内サブピクセル領域に順序通り形成された有機電界発光層136、第2電極138で構成されており、特に第2電極138の対応する下部面に全体に前記薄膜型吸湿剤160がさらに具備されたことを特徴とする。
【0072】
この時、前記薄膜型吸湿剤160は吸湿剤の役割をするために酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化燐(P2O5)、ゼオライト(zeolite)、シリカゲル(silicagel)、アルミナ(alumina)などの材料が含まれなければならない。
【0073】
また前記第2電極及び伝導性スペーサー間に形成されているので伝導性を帯びなければならない。
【0074】
これにより前記薄膜型吸湿剤160はジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)などの第4A族及びニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの第5A族及び鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)などの第7A族、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの第8A族物質を含んで構成されることができる。
【0075】
また、一般に前記有機電界発光ダイオード素子Eを形成する第2電極138は大部分蒸着器(evaporator)により形成されるが、蒸着器を利用して形成された金属膜は若干の力にも容易に剥離または損傷されやすいが、前記説明したように前記薄膜型吸湿剤160により前記第2電極138接触面特性が向上することができ、このような前記薄膜型吸湿剤160はスパターリングなどの方法により蒸着される。
【0076】
図6は本発明の第2実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図で、説明の便宜上一つのピクセル領域を中心に図示した。
【0077】
これは図5と同一な構成要素で構成されているが、前記吸湿剤としての薄膜型吸湿剤162が各サブピクセル毎に具備された第2電極138全面が具備されてなくて、前記第2電極138と伝導性スペーサー114が接触する部分を除外した領域に具備されることを特徴とする。
【0078】
すなわち、前記第2電極138の対応する下部面のうち前記伝導性スペーサー114との接触部を除外した面に前記薄膜型吸湿剤162がさらに具備されたことを特徴とする。
【0079】
これは前記薄膜型吸湿剤162の吸湿剤としての役割をさらに充実にするためであってこの場合前記薄膜型吸湿剤162は伝導性を帯びる必要がなくなる。
【0080】
この時、前記薄膜型吸湿剤162は真空ゲッター用で用いる物質であればすべて可能なことで、例えば酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されることができる。
【0081】
この外にも第1B族、第3B族、第1A族物質などが可能なことであり、このような前記薄膜型吸湿剤162はスパターリングなどの方法により蒸着される。
【0082】
また、前記吸湿剤としての薄膜型吸湿剤において、図5及び図6に図示したように第2基板130に蒸着するに難しかったり、または素子駆動時に熱の発生により吸湿された水分が再び内部に出る可能性のある場合第1基板110の接触部すなわち、伝導性スペーサー114部分などを除外した部分に前記薄膜型吸湿剤164を形成することができ、これは図8に示している。
【0083】
すなわち、図7は本発明の第3実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図であり、この時前記薄膜型吸湿剤164を形成する材料及びその形成方法は先に図7を介して説明されたことと同一である。
【0084】
このように前記アレイ内部に吸湿剤を具備することによってパネル外部から浸透した水分及びパネル内部に積層された多くの膜から発生する水分を吸収して素子の寿命を延長できるようになる。
【0085】
図8は本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図で、説明の便宜上一つのピクセル領域を中心に図示した。
【0086】
これは図5に示した有機電界発光素子をさらに簡略に示したものであって、構成要素のうち隔壁134が具備されなくて、図面符号112が薄膜トランジスタTのドレイン電極であるか、または前記ドレイン電極と連結される電気的連結パターンであることを特徴とする。
【0087】
ただし、図5と同一な構成要素に対しては同一な図面符号を用いており、同一な構成要素に対する説明は省略するようにする。
【0088】
図8を参照すると、これはアレイ素子120と有機電界発光ダイオード素子Eを相異なる基板上に構成する構造で、アレイ素子と有機電界発光ダイオードを電気的に連結させる伝導性スペーサー114を具備することにおいて、伝導性スペーサー114と接触する有機電界発光ダイオードの電極138面に素子内部の水分を除去するための吸湿剤としての薄膜型吸湿剤166が形成されていることをその特徴とする。
【0089】
この時、前記吸湿剤としての薄膜型吸湿剤166は各サブピクセル毎に具備された第2電極138上に具備されている。
【0090】
ただし、前記吸湿剤としての薄膜型吸湿剤166が各サブピクセル毎に具備された第2電極138全面に単一で具備されてなくて、前記第2電極138と伝導性スペーサー114が接触する部分を除外した領域に所定のパターンを有しながら複数で具備されていることにその特徴がある。
【0091】
すなわち、前記第2電極138の対応する下部面のうち前記伝導性スペーサー114接触部を除外した面に複数の薄膜型吸湿剤166が所定のパターンを形成しながら具備されている。
【0092】
この時、前記薄膜型吸湿剤166は酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されることができる。
【0093】
この外にも第1B族、第3B族、第1A族物質などが可能なことであり、このような前記薄膜型吸湿剤166はスパターリングなどの方法により蒸着される。
【0094】
さらに詳細に説明すると、これは前記アレイ素子120が形成された第1基板110と有機電界発光ダイオードEが形成された第2基板130が相互に対向するように配置されていて、第1基板110、第2基板130間区間に位置してアレイ素子120と有機電界発光ダイオード素子Eを連結する伝導性スペーサー114が形成された構造を形成する。
【0095】
ここに前記電気的連結パターン114と接触する有機電界発光ダイオードEの電極面に素子内部の水分を除去するための吸湿剤としての薄膜型吸湿剤166が所定のパターンを有して複数形成されていることをその特徴とする。
【0096】
この時、前記有機電界発光ダイオード素子Eは第1電極132と、第1電極132下部のサブピクセル領域に順序通り形成された有機電界発光層136、第2電極138で構成されており、特に第2電極138の対応する下部面に素子内部の水分を除去するための吸湿剤としての薄膜型吸湿剤166が所定のパターンを有して複数形成されている。
【0097】
ここで、前記薄膜型吸湿剤166が前記第2電極138と伝導性スペーサー114間に形成されるためには伝導性を帯びなければならない。
【0098】
これにより前記薄膜型吸湿剤160はジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)などの第4A族及びニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの第5A族及び鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)などの第7A族、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの第8A族物質を含んで構成されることができる。
【0099】
このように前記薄膜型吸湿剤166はその表面層に存在する水分を化学的に吸湿する特徴があるため可能な限り表面積を広く配置してこそその効率が増大され、これにより本発明による前記薄膜型吸湿剤は一つの薄膜で全体を覆って形成しないで一定パターンを有しながら複数を形成してその表面積を極大化するものである。
【0100】
図9Aないし図9Cは図8に示した本発明の第4実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子上部基板の平面図である。
【0101】
先に図9Aを参照すると、各ピクセルアレイ200内部及び外廓部に四角形パターン170を有する複数の薄膜型吸湿剤166が形成されており、図9Bを参照すると前記各ピクセルアレイ200内部及び外廓部に円形パターン172を有する複数の薄膜型吸湿剤166が形成されていて、図9Cを参照すると前記各ピクセルアレイ200内部及び外廓部に大きさが異なる複数の円形パターン174を有する複数の薄膜型吸湿剤166が形成されていることが分かる。
【0102】
この時前記薄膜型吸湿剤166は図8で説明したように前記有機電界発光素子の上部基板130すなわち、第2電極138上に具備されている。
【0103】
図10は本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子の概略的な断面図で、説明の便宜上一つのピクセル領域を中心に図示した。
【0104】
ただし、図8と同一な構成要素に対しては同一な図面符号を用いており、同一な構成要素に対する説明は省略するようにする。
【0105】
これは前記吸湿剤としての薄膜型吸湿剤において、前記所定のパターンを有する複数の薄膜型吸湿剤168を図8に図示したように第2基板130に蒸着するに難しかったり、または素子駆動時に熱の発生により吸湿された水分が再び内部に出る可能性のある場合第1基板110の接触部すなわち、伝導性スペーサー部分などを除外した部分に前記薄膜型吸湿剤168を形成したことを示したものである。
【0106】
ここで、前記薄膜型吸湿剤168を形成する材料及びその形成方法は先に図9を介して説明されたことと同一である。
【0107】
また、図11Aないし図11Cは図10に示した本発明の第5実施形態によるデュアルパネルタイプの有機電界発光素子下部基板の平面図である。
【0108】
先に図11Aを参照すると、各ピクセルアレイ内部及び外廓部に四角形パターン190を有する複数の薄膜型吸湿剤168が形成されている。
【0109】
ここで、前記それぞれのピクセルアレイは図示したように信号線210、電力供給線212及び走査線214により定義される。
【0110】
また、図11Bを参照すると前記各ピクセルアレイ内部及び外廓部に円形パターン192を有する複数の薄膜型吸湿剤168が形成されていて、図11Cを参照すると前記各ピクセルアレイ内部及び外廓部に大きさが異なる複数の円形パターン194を有する複数の薄膜型吸湿剤168が形成されていることが分かる。
【0111】
この時前記薄膜型吸湿剤168は図10で説明したように前記有機電界発光素子の第1基板110上に具備されている。
【0112】
このように前記アレイ内部及び外廓部に吸湿剤を具備することによってパネル外部から浸透した水分及びパネル内部に積層された多くの膜から発生する水分を吸収して素子の寿命を延長できるようになる。
【0113】
図12は本発明に一実施形態による有機電界発光素子製造工程に対する工程フローチャートである。
【0114】
これは先に説明した第1、2、4実施形態に対する製造工程に対する工程フローチャートである。
【0115】
ST1では、第1基板110上にアレイ素子120を形成する段階で、この段階では透明基板上にバッファー層を形成する段階と、バッファー層上部に半導体層及びキャパシター電極を形成する段階と、半導体層上部にゲート電極、ソース及びドレイン電極を形成する段階と、前記キャパシター電極上部に位置し、前記ソース電極と連結されるパワー電極を形成する段階を含む。
【0116】
この段階では、後続工程で第1基板、第2基板間の電気的連結のための電気的連結パターンすなわち、伝導性スペーサー114が形成されることもできる。
【0117】
ST2では、前記第2基板130上に第1電極132を形成する段階で、前記ST1で形成されたアレイ素子120と他の基板上に形成されることを特徴とする。
【0118】
本発明では、有機電界発光ダイオード用第1電極132を構成することにおいて、既存と違って透明基板上に直ちに形成するため、材料選択幅を広げることができて工程を進行するのがはるかに容易になる。前記第1電極132は透光性を有する導電性物質から選択される。
【0119】
ST3では、前記第1電極132上に有機電界発光層136を形成する段階で、前記有機電界発光層136は赤、緑、青カラーを帯びる発光物質で構成された発光層及び電子または正孔を注入及び輸送する低分子または高分子物質層から選択される。
【0120】
ST4では、前記有機電界発光層136上部に第2電極138を形成して、前記第2電極138上に吸湿剤としての薄膜型吸湿剤160、162、168を形成する。
【0121】
ここで、前記薄膜型吸湿剤160、162は第2電極138下部面で前記伝導性スペーサー114との接触部を含む面に形成されたり、または前記伝導性スペーサー114との接触部を除外した面に形成されることができる。
【0122】
また、前記薄膜型吸湿剤168が第2電極138の下部面に素子内部の水分を除去するための吸湿剤で所定のパターンを有して複数形成されることもできる。
【0123】
ST5では、前記第1基板、第2基板を伝導性スペーサー114を利用して電気的に連結させる段階で、さらに詳細には第1基板上の薄膜トランジスタT及び前記第2基板上の第2電極138を伝導性スペーサー114を介して電気的に連結する段階である。
【0124】
ST6では、第1基板、第2基板をカプセル封じする段階で、第1基板、第2基板のいずれか一基板の縁部にシールパターン140を形成して、第1基板、第2基板を合着する段階であり、この段階では第1基板、第2基板間の離隔空間を窒素雰囲気に作る段階を含む。
【0125】
このように、従来の有機電界発光素子はアレイ素子製造段階と有機電界発光ダイオード製造段階のうちどの工程で不良が発生しても有機電界発光素子パネル全体が不良処理されるが、本発明ではアレイ基板と有機電界発光ダイオード基板それぞれに対する検査工程を経て良品の両基板を合着するので製品不良率を低くめることができ、生産管理効率性を高めることができる。
【0126】
図13は本発明の他の実施形態の有機電界発光素子製造工程に対する工程フローチャートである。
【0127】
図13を参照すると、これは前記薄膜型吸湿剤164、168が、第1基板110が用意されて、前記第1基板110上に前記伝導性スペーサー114が形成された後前記第1基板110上の所定領域に形成される段階(ST1’)が追加されることを特徴とする。
【0128】
ただし、前記薄膜型吸湿剤164、168は一体に形成されたりまたは所定のパターンを有して複数で形成されることができる。
【0129】
ここで、前記所定の領域は前記伝導性スペーサー114部分を除外した領域を意味する。
【0130】
この時、前記薄膜型吸湿剤164、168はスパターリング方式などにより蒸着でき、それ以外の他の工程は先に説明した図12の製造工程と同一であるのでその説明は省略するようにする。
【0131】
ただし、ST4の場合前記薄膜型吸湿剤164、168が第1基板110上に形成されるので図12でのように前記薄膜型吸湿剤164が第2基板130に形成された第2電極138上に形成されない。
【0132】
本発明は前記実施形態に限定されなくて、本発明の趣旨にはずれない限度内で多様に変更して実施できる。
【符号の説明】
【0133】
110:第1基板
120:アレイ素子
130:第2基板
132:第1電極
134:隔壁
136:有機電界発光層
138:第2電極
160、162、164、166、168:薄膜型吸湿剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に一定間隔離隔されて向い合って配置された第1基板、第2基板と;
前記第1基板内部面にサブピクセル単位で形成された薄膜トランジスタを有するアレイ素子と;
前記第2基板内部面に位置し、透光性金属物質で構成された第1電極と;
前記第1電極上に次々と形成された有機電界発光層及び第2電極と;
前記第1基板または第2基板の所定領域に具備されて素子内の水分を吸収する薄膜型吸湿剤と;
前記各サブピクセル別に具備された前記薄膜トランジスタと前記第2電極を電気的に連結させる伝導性スペーサーが含まれることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル別に具備された前記第2電極全面に蒸着されていることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル別に具備された前記第2電極面で前記第2電極と伝導性スペーサーが接触する部分を除外した領域に蒸着されていることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記薄膜型吸湿剤は非伝導性物質で形成されることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記薄膜型吸湿剤は酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記薄膜型吸湿剤は前記伝導性スペーサーが形成された部分を除外した第1基板上の領域に蒸着されて形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記薄膜型吸湿剤は非伝導性物質で形成されることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記薄膜型吸湿剤は酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
前記薄膜型吸湿剤は伝導性物質で形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
前記薄膜型吸湿剤はジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)などの第4A族及びニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの第5A族及び鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)などの第7A族及びニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの第8A族のうちから選択された物質からなることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子。
【請求項11】
前記薄膜型吸湿剤は四角形パターンまたは円形パターンまたは大きさが異なる複数の円形パターンで形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項12】
前記有機電界発光層及び第2電極は各サブピクセル単位でパターンが形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項13】
前記第1電極上のサブピクセル単位境界部に位置しており、絶縁物質で構成された隔壁がさらに構成され、前記有機電界発光層及び有機電界発光ダイオード素子用第2電極が前記隔壁内に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項14】
第1基板の上部にサブピクセル別にスイッチング素子を有するアレイ素子を形成する段階と;
第2基板上に透光性を有する導電性物質からなる第1電極を形成する段階と;
前記第1電極上部に有機電界発光層を形成する段階と;
前記有機電界発光層上部にサブピクセル単位で第2電極を形成する段階と;
素子内の水分を吸収する吸湿剤としての薄膜型吸湿剤を形成する段階と;
前記第1基板、第2基板を伝導性スペーサーで連結する段階と;
前記第1基板、第2基板を合着する段階が含まれることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル別に具備された前記第2電極全面に蒸着されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項16】
前記薄膜型吸湿剤はジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)などの第4A族及びニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの第5A族及び鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)などの第7A族及びニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの第8A族のうちから選択された物質からなることを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項17】
前記薄膜型吸湿剤は各サブピクセル別に具備された前記第2電極面で前記第2電極と伝導性スペーサーが接触する部分を除外した領域に蒸着されていることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項18】
前記薄膜型吸湿剤は非伝導性物質で形成されることを特徴とする請求項17に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項19】
前記薄膜型吸湿剤は酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されていることを特徴とする請求項18に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項20】
前記薄膜型吸湿剤は前記伝導性スペーサーが形成された部分を除外した第1基板上の領域に蒸着されて形成されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項21】
前記薄膜型吸湿剤は非伝導性物質で形成されることを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項22】
前記薄膜型吸湿剤は酸化カルシウム(CaO)または酸化バリウム(BaO)または酸化カルシウム(CaO)及び酸化バリウム(BaO)の結合で構成されていることを特徴とする請求項21に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項23】
前記薄膜型吸湿剤は四角形パターンまたは円形パターンまたは大きさが異なる複数の円形パターンで形成されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−218230(P2009−218230A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−156950(P2009−156950)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【分割の表示】特願2004−344001(P2004−344001)の分割
【原出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】