説明

有機電界発光素子及び照明装置

【課題】光取り出し効率の高い有機電界発光素子及び照明装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、透明電極と、金属電極と、有機発光層と、中間層と、を備えた有機電界発光素子が提供される。前記透明電極は、可視光に対して透過性である。前記金属電極は、可視光に対して反射性である。前記有機発光層は、前記透明電極と前記金属電極との間に設けられ、可視光の波長の成分を含む光を放出する。前記中間層は、前記有機発光層と前記金属電極との間において、前記金属電極及び前記有機発光層に接し、可視光に対して透光性である。前記中間層の厚さは、60ナノメートル以上200ナノメートル未満である。前記有機発光層の可視光に対する屈折率は、前記中間層の可視光に対する屈折率よりも高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、有機電界発光素子及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光素子においては、陰極と陽極との間に有機薄膜が設けられる。これらの電極に電圧を印加し、有機薄膜に、陰極から電子を注入し陽極から正孔を注入する。これにより電子と正孔が再結合し、再結合に伴い生成された励起子が放射失活する際の発光が利用される。
【0003】
有機電界発光素子において、発光層から放出された光を効率良く取り出すことが望まれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】"White organic light-emitting diodes with fluorescent tube efficiency", S. Reinke, F. Lindner, G. Schwartz, N. Seidler, K. Walzer, B. Lussem, and K. Leo, Nature, Vol.459, 234 (2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、光取り出し効率の高い有機電界発光素子及び照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によれば、透明電極と、金属電極と、有機発光層と、中間層と、を備えた有機電界発光素子が提供される。前記透明電極は、可視光に対して透過性である。前記金属電極は、可視光に対して反射性である。前記有機発光層は、前記透明電極と前記金属電極との間に設けられ、可視光の波長の成分を含む光を放出する。前記中間層は、前記有機発光層と前記金属電極との間において、前記金属電極及び前記有機発光層に接し、可視光に対して透光性である。前記中間層の厚さは、60ナノメートル以上200ナノメートル未満である。前記有機発光層の可視光に対する屈折率は、前記中間層の可視光に対する屈折率よりも高い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1(a)〜図1(c)は、実施形態に係る有機電界発光素子を示す模式図である。
【図2】有機電界発光素子の特性を示す模式図である。
【図3】有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図4】実施形態に係る有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図5】実施形態に係る有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図8】図8(a)〜図8(c)は、有機電界発光素子の特性を示すグラフ図である。
【図9】実施形態に係る別の有機電界発光素子を示す模式的断面図である。
【図10】実施形態に係る照明装置を示す模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1(a)〜図1(c)は、実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式図である。
図1(a)は、斜視図である。図1(b)は、図1(a)のA1−A2線断面図である。図1(c)は、有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図であり、図1(a)のA1−A2線断面図に相当する。
【0010】
図1(a)及び図1(b)に表したように、実施形態に係る有機電界発光素子110は、透明電極10と、金属電極20と、有機発光層30と、中間層40と、を備える。
【0011】
透明電極10は、可視光に対して透過性である。金属電極20は、可視光に対して反射性である。有機発光層30は、透明電極10と金属電極20との間に設けられる。有機発光層30は、可視光の波長の成分を含む光を放出する。中間層40は、有機発光層30と金属電極20との間において金属電極20及び有機発光層30に接する。中間層40は、可視光に対して透光性である。
【0012】
ここで、金属電極20から透明電極10に向かう方向をZ軸方向(第1方向)とする。Z軸を第1軸とする。Z軸に対して垂直な1つの方向をX軸(第2軸)とする。Z軸とX軸とに対して垂直な軸をY軸(第3軸)とする。
【0013】
この例では、有機電界発光素子110は、透明基板50をさらに備える。透明基板50と有機発光層30との間に透明電極10が配置される。透明基板50は、可視光に対して透光性である。
【0014】
例えば、透明基板50の上に透明電極10が設けられる。透明電極10の上に有機発光層30が設けられる。有機発光層30の上に中間層40が設けられる。中間層40の上に金属電極20が設けられる。
【0015】
図1(c)に表したように、有機電界発光素子110は、透明電極側機能層31をさらに備えることができる。透明電極側機能層31は、有機発光層30と透明電極10との間に設けられる。有機発光層30と透明電極側機能層31は、有機層35に含まれる。透明電極側機能層31は、必要に応じて設けられる。
【0016】
有機発光層30には、例えば、Alq、F8BT及びPPVなどの材料を用いることができる。有機発光層30には、ホスト材料と、ホスト材料に添加されるドーパントと、の混合材料を用いることができる。ホスト材料としては、例えばCBP、BCP、TPD、PVK及びPPTなどを用いることができる。ドーパント材料としては、例えば、Flrpic、Ir(ppy)及びFlr6などを用いることができる。
【0017】
透明電極側機能層31は、例えば、正孔注入層として機能する。この場合、透明電極側機能層31には、例えば、PEDPOT:PPS、CuPc及びMoOなどを用いることができる。
【0018】
透明電極側機能層31は、例えば正孔輸送層として機能する。この場合、透明電極側機能層31には、α−NPD、TAPC、m−MTDATA、TPD及びTCTAなどを用いることができる。
【0019】
透明電極側機能層31は、例えば、正孔注入層として機能する層と、正孔輸送層として機能する層と、の積層構造を有しても良い。
【0020】
中間層40は、例えば、電子輸送層として機能する層を含むことができる。電子輸送層として機能する層には、例えば、Alq、BAlq、POPy、Bphen及び3TPYMBなどを用いることができる。
【0021】
中間層40は、例えば、電子輸送層として機能する層と、その層と金属電極20との間に設けられた電子注入層と、の積層構造を有しても良い。電子注入層は、電子の注入特性を向上させるための層である。電子注入層の厚さは、例えば、1ナノメートル(nm)程度である。
【0022】
透明基板50は、例えばガラス基板である。
透明電極10は、In、Sn、Zn及びTiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を含む酸化物を含む。透明電極10は、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜である。透明電極10は、例えば、陽極として機能する。
【0023】
金属電極20は、例えば、アルミニウム(Al)及び銀(Ag)の少なくともいずれかを含む。金属電極20には、Mg:Ag(マグネシウムと銀の合金)を用いても良い。例えば、金属電極20には、アルミニウム膜が用いられる。金属電極20にアルミニウム膜を用いると、特に生産性及びコストの点で有利になる。金属電極20は、例えば、陰極として機能する。
【0024】
中間層40は、例えば、有機層である。ただし、実施形態はこれに限らず、中間層40は無機層でも良い。また、中間層40としては、有機材料と無機材料との混合材料を用いても良い。
【0025】
中間層40を有機層35の上に形成する場合は、中間層40の形成条件は、有機層35を劣化させない条件に設定される。中間層40が有機物である場合は、中間層40の形成条件(例えば温度)を緩やかな条件にし易い。このため、中間層40は、有機物を含むことが望ましい。
【0026】
有機電界発光素子110においては、有機発光層30から放出された光は、透明電極10の側(透明基板50の側)から取り出される。
【0027】
実施形態においては、中間層40の厚さ(厚さtm)は、60nm以上200nm未満である。有機発光層30の可視光に対する屈折率(n)は、中間層40の可視光に対する屈折率(n)よりも高い。
これにより、光取り出し効率の高い有機電界発光素子が得られる。
【0028】
以下、有機電界発光素子110の特性について、参考例と比較しながら説明する。
図2は、有機電界発光素子の特性を例示する模式図である。
図2に表したように、一般に、有機電界発光素子において、有機発光層30内で発生した光(光源33)の行方は、大きく分けて4つ成分に分類される。すなわち、有機電界発光素子において、光は、外部モード成分L1と、基板モード成分L2と、薄膜層モード成分L3と、金属による損失成分L4と、に分けられる。以下では、「金属による損失成分L4」を、単に「損失成分L4」と言うことにする。
【0029】
外部モード成分L1は、有機電界発光素子の外部に取り出すことのできる成分である。基板モード成分L2は、透明基板50には到達するが、透明基板50から出ることのできない成分である。薄膜層モード成分L3は、透明基板50に到達できない成分である。薄膜層モード成分L3は、光が、有機発光層30、中間層40及び透明電極10の少なくともいずれかの薄膜層内に閉じ込められるモードに対応する。損失成分L4は、金属電極20によって損失される成分である。
【0030】
図3は、有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
図3は、光のエネルギーの分配率RLのシミュレーション結果の例を表している。図3の横軸は、中間層40の厚さtmである。縦軸は、分配率RLである。
【0031】
このシミュレーションでは、以下の構成を有する有機EL素子をモデルとした。このモデルにおいては、屈折率をnとすると、n=1.5のガラス基板(透明基板50)の上に、n=1.8相当のITO膜(厚さ=100nm)、n=1.6相当の正孔注入層(厚さ=60nm)、n=1.8相当の発光層(厚さ=80nm)、n=1.8相当の中間層40(電子輸送層)(厚さ=tmナノメートル)、及び、Alの金属電極(厚さ=150nm)が、この順で積層されている。ここで、「相当」とは、それぞれの材料における屈折率の波長分散を含めた屈折率を用いることを指しており、上記おける屈折率nの値は、概略の値である。
【0032】
図3に示したように、外部モード成分L1、基板モード成分L2、薄膜層モード成分L3及び損失成分L4は、例えば、中間層40の厚さtmによって変化する。
【0033】
金属電極20による損失成分L4のなかで、金属電極20の表面プラズモンによる損失を低減する構成が考えられる。この構成においては、従来、有機発光層30と金属電極20との距離が200nm以上に設定される。すなわち、陰極での損失(プラズモン損失)は、発光位置と陰極との距離が200nm以上になると無視できるレベルになると考えられている。例えば、有機電界発光素子における電子輸送層の厚みを200nm以上にすることで、有機発光層30と金属電極20の距離が200nm以上に設定される。有機発光層30と金属電極20との距離は、例えば、中間層40の厚さtmに相当する。
【0034】
図3に表したように、電子輸送層の厚さ(図3においては、中間層40の厚さtmに相当する)が200nm以上と厚い領域において、損失成分L4が小さくなる。
【0035】
しかしながら、電子輸送層の膜厚を厚くすると、電子輸送層において大きな電圧降下が生じる。その結果、この構成においては、有機電界発光素子の駆動電圧が上昇する。すなわち、この構成により、有機電界発光素子の外部量子効率が向上するが、電力効率が低下する。このため、この構成においては、実用的な性能を得ることが困難である。このとき、この電圧降下を抑制するために、電子輸送層にアルカリ金属などをドーピングすることで電子輸送層における電荷の輸送能力を向上させる方法がある。これにより、駆動電圧の上昇を抑え、電力効率の低下がある程度回復すると考えられる。しかしながら、アルカリ金属などのドーピングは、生産性やコストの点で実用的には採用し難い。
【0036】
さらに、電子輸送層を厚くすることは、材料の使用量の増大、及び、製造のタクトタイムの増大に繋がる。すなわち、これらの点でも生産性が低下する。
【0037】
これに対し、実施形態に係る有機電界発光素子110においては、中間層40の厚さtm(有機発光層30と金属電極20との間の距離)を200nm未満に設定し、上記の電圧降下に起因する電力効率の低下を抑制する。そして、高い生産性を維持する。
【0038】
実施形態においては、中間層40の厚さtm(有機発光層30と金属電極20との間の距離)を200nm未満に設定したときにおいても、損失成分L4のうちの表面プラズモンによる損失を低減できる構成が採用される。すなわち、有機発光層30の可視光に対する屈折率(n)は、中間層40の可視光に対する屈折率(n)よりも高く設定される。これにより、電圧降下が発生せず、高い生産性でありつつ、表面プラズモンによる損失が低減できる。
【0039】
実施形態において表面プラズモンによる損失が低減されることは、定性的に、表面プラズモンによって生じる非伝播光が、有機電界発光素子の光源33となっている双極子を誘導放出させることと関連している。
【0040】
例えば、中間層40の屈折率が、光源33である双極子を含む有機発光層30の屈折率よりも高い参考例の場合には、表面プラズモンが作る非伝播光が中間層40を透過しても有機発光層30においてもなお非伝播光のままである。その結果、双極子が、表面プラズモンによる非伝播光によって誘導される。これにより、有機電界発光素子において、利用できない光の放射が起こると考えられる。
【0041】
これに対し、中間層40の屈折率が有機発光層30の屈折率よりも小さい場合には、表面プラズモンが作る非伝播光は中間層40を透過した後、有機発光層30に入射すると伝播光となる。これにより、双極子は伝播光に誘導される。これにより、有機電界発光素子において利用できる光の放射が得られるものと考えられる。
【0042】
このように、一般に電子輸送層の厚さが200nm以上と厚く設定されることで表面プラズモンによる損失を低減していたのに対し、実施形態においては、中間層40の厚さtmを200nm未満に設定しても表面プラズモンによる損失を低減できる構成が具体的に示される。これにより、光取り出し効率の高い有機電界発光素子が得られる。
【0043】
より具体的には、金属電極20の複素誘電率ε、有機発光層30の可視光に対する屈折率n、及び、中間層40の可視光に対する屈折率nは、

・Re[{(ε/((n+ε)}1/2] < n (1)

の関係を満たす。
【0044】
ここで、A1={(ε/((n+ε)}1/2とする。Re[{(ε/((n+ε)}1/2]、すなわち、Re[A1]は、A1の実数部分である。
【0045】
(1)式の関係が満たされることで、表面プラズモンによる損失が低減できる。
【0046】
例えば、金属電極20がアルミニウムで、波長が520nmの場合を想定する。このとき、金属電極20の屈折率nAlの大略の値は、以下の値である。
【0047】

Al=0.698+i*5.68

である。ここで、iは虚数単位である。金属電極20の複素誘電率εは、以下となる。

複素誘電率ε=(nAl
=−31.8+i*7.93

そして、中間層40の屈折率nが1.8である場合、

Re[A1]=1.05

となる。
【0048】
すなわち、この条件においては、(1)式は、

・1.05 < n

となる。すなわち、有機発光層30の屈折率(n)は、中間層40の屈折率(n)の1.05倍以上に設定される。
【0049】
図4は、実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、図4は、Re[A1]の値のシミュレーション結果を例示している。図4の横軸は波長である。縦軸は、Re[A1]である。この図には、金属電極20がアルミニウム(Al)である場合と、銀(Ag)である場合と、が示されている。金属電極20がアルミニウムである場合の屈折率nAlは、既に記したように、nAl=0.698+i*5.68である。一方、金属電極20が銀である場合の屈折率nAgは、nAg=0.130+i*3.10である。このシミュレーションでは、中間層40の屈折率nは、中間層40として、Alqを用いた場合に相当する値を用いた。
【0050】
図4に表したように、金属電極20としてAlを用いた場合には、可視光の波長範囲において、Re[A1]は、1.02以上1.20以下程度の値である。一方、金属電極20としてAgを用いた場合には、可視光の波長範囲において、Re[A1]は1.05以上2.25以下程度の値である。このように、金属電極20として用いる材料によって、Re[A1]の値は変化する。
【0051】
このため、例えば、金属電極20として用いる材料に基づいて変化するRe[A1]の値を考慮して、(1)式を満たすように、有機発光層30の屈折率(n)と中間層40の屈折率(n)との関係が適切に設定される。
【0052】
図5は、実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
図5は、有機発光層30から放出される光の波長特性の例を示している。横軸は、波長λである。縦軸は、光強度IL(任意目盛)である。
【0053】
図5に表したように、有機発光層30から放出される光は、第1波長の第1ピークP1と、第1波長とは異なる第2波長の第2ピークP2とを有する。第1波長は、例えば、約600nmであり、第2波長は、例えば、約510nmである。有機発光層30から放出される光は、第1波長及び第2波長とは異なる第3波長の第3ピークP3さらに有することができる。第3波長は、例えば、約450nmである。
【0054】
図5に表したように、有機発光層30は、「白色光」を発光する。ここで、「白色光」は、実質的に白色であり、例えば、赤色系、黄色系、緑色系、青色系及び紫色系などの白色の光も含む。有機発光層30から放出される光は、複数のピークを有することができる。そして、この複数のピークのそれぞれにおいて、有機発光層30の屈折率が、中間層40の屈折率よりも高く設定される。
【0055】
すなわち、実施形態においては、有機発光層30の第1波長における屈折率は、中間層40の第1波長における屈折率よりも高い。そして、有機発光層30の第2波長における屈折率は、中間層40の第2波長における屈折率よりも高い。さらに、有機発光層30の第3波長における屈折率は、中間層40の第3波長における屈折率よりも高い。
【0056】
例えば、金属電極20の複素誘電率ε、有機発光層30の第1波長における屈折率n1a、及び、中間層40の第1波長における屈折率n2aは、

2a・Re[{(ε/((n2a+ε)}1/2] < n1a (2)

の関係を満たす。
【0057】
そして、金属電極20の複素誘電率ε、有機発光層30の第2波長における屈折率n1b、及び、中間層40の第2波長における屈折率n2bは、

2b・Re[{(ε/((n2b+ε)}1/2] < n1b (3)

の関係を満たす。
【0058】
さらに、金属電極20の複素誘電率ε、有機発光層30の第3波長における屈折率n1c、及び、中間層40の第3波長における屈折率n2cは、

2c・Re[{(ε/((n2c+ε)}1/2] < n1c (4)

の関係を満たす。
【0059】
これにより、有機発光層30から放出される光が複数のピークを有するときも、そのそれぞれのピークにおいて、表面プラズモンによる損失を低減できる。
【0060】
図6(a)及び図6(b)は、有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、図6(a)は実施形態に係る有機電界発光素子110aに対応し、図6(b)は、参考例の有機電界発光素子119aに対応する。これらのシミュレーションでは、透明基板50が設けられ、有機発光層30が透明電極10に接する(透明電極側機能層31が設けられていない)構成のモデルが採用された。
【0061】
シミュレーションにおいては、透明基板50の屈折率を1.9(1.9+i*0.001)とした。有機発光層30の屈折率nを1.9とした。金属電極20の屈折率を0.698+i*5.68とした。この値は、アルミニウムの値に対応する。そして、実施形態に係る有機電界発光素子110aにおいては、中間層40の屈折率nを1.73とした。この条件は、上記の(1)式〜(4)式を満たす。
【0062】
一方、参考例の有機電界発光素子119aにおいては、中間層40の屈折率nを1.9とした。すなわち、参考例では、有機発光層30の屈折率nが、中間層40の屈折率nと同じである。そして、中間層40の厚さtmを変えて、光のエネルギーの分配率RLを求めた。これらの図においては、金属電極20によって吸収損失される損失成分L4が示されている。
【0063】
図6(b)に表したように、参考例の有機電界発光素子119aにおいては、中間層40の厚さtmが200nm未満の領域においては、損失成分L4が急激に大きくなる。
【0064】
これに対し、図6(a)に表したように、実施形態に係る有機電界発光素子110aにおいては、中間層40の厚さtmが200nm未満の領域においても、損失成分L4は比較的小さい値を維持している。有機電界発光素子110aにおいては、中間層40の厚さtmが約60nm以上200nm未満の領域で、参考例における損失成分L4よりも小さい損失成分L4が得られる。
【0065】
図7(a)及び図7(b)は、有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、図7(a)は実施形態に係る有機電界発光素子110bに対応し、図7(b)は、参考例の有機電界発光素子119bに対応する。以下では、図7(a)及び図7(b)に関して説明した条件と異なる条件に関して説明する。
【0066】
このシミュレーションでは、有機発光層30の屈折率nを1.8とした。そして、有機電界発光素子110bにおいては、中間層40の屈折率nを1.65とした。この条件は、上記の(1)式〜(4)式を満たす。一方、参考例の有機電界発光素子119bにおいては、中間層40の屈折率nを1.8とした。
【0067】
図7(b)に表したように、この場合も、参考例の有機電界発光素子119bにおいては、中間層40の厚さtmが200nm未満の領域において、損失成分L4が急激に大きくなる。
【0068】
これに対し、図7(a)に表したように、実施形態に係る有機電界発光素子110bにおいては、中間層40の厚さtmが200nm未満の領域においても、損失成分L4は比較的小さい値を維持している。有機電界発光素子110aにおいては、中間層40の厚さtmが約50nm以上200nm未満の領域で、参考例における損失成分L4よりも小さい損失成分L4が得られる。
【0069】
図6(a)〜図7(b)に表したように、実施形態の構成によれば、例えば、中間層40の厚さtmが100nmで、参考例における200nmのときの効率に相当する効率が得られる。また、中間層40の厚さtmが60nm以上100nm未満の領域では、厚さtmが200nmの時には及ばないものの、実施形態の構成における効率は、参考例の効率に比べて10%以上向上する。
【0070】
図8(a)〜図8(c)は、有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、有機電界発光素子の中間層40の屈折率nと中間層40の厚さtmとを変えて、光のエネルギーの分配率RLをシミュレーションにより求めた結果を例示している。これらのシミュレーションでは、透明基板50(屈折率=1.8)/透明電極10(屈折率1.8)/有機発光層30(屈折率n)/中間層(屈折率n、厚さtm)/金属電極20の構成がモデルとして採用された。
【0071】
図8(a)及び図8(b)においては、金属電極20屈折率は、0.698+i*5.68(アルミニウムに相当する)であり、図8(c)においては、金属電極20の屈折率は、0.130+i*3.10(銀に相当する)である。図8(a)においては、有機発光層30の屈折率nは、1.9である。図8(b)及び図8(c)においては、有機発光層30の屈折率nは、1.8である。なお、このシミュレーションでは、簡単のために、屈折率の波長分散は考慮せず、屈折率は一定とした。
【0072】
図8(a)に表したように、金属電極20としてアルミニウムを用い、有機発光層30として屈折率nが1.9の材料を用いた場合は、中間層40の屈折率nが約1.8以下の場合に良好な特性が特に得られる。例えば、屈折率nが約1.8以下の場合に、(1)式が満たされる。
【0073】
図8(b)に表したように、金属電極20としてアルミニウムを用い、有機発光層30として屈折率nが1.8の材料を用いた場合は、中間層40の屈折率nが約1.7以下の場合に良好な特性が特に得られる。例えば、屈折率nが約1.71以下の場合に、(1)式が満たされる。
【0074】
図8(c)に表したように、金属電極20として銀を用い、有機発光層30として屈折率nが1.8の材料を用いた場合は、中間層40の屈折率nが約1.6以下の場合に良好な特性が特に得られる。例えば、屈折率nが約1.55以下の場合に、(1)式が満たされる。
【0075】
このように、例えば、金属電極20の屈折率に応じて(すなわち、金属電極20の材料に応じて)、有機発光層30の屈折率と中間層40の屈折率との関係が適切に設定される。
【0076】
なお、金属電極20として銀を用いた場合は、金属電極20としてアルミニウムを用いた場合に比べて、中間層40の適切な屈折率が低い。これは、銀におけるRe[A1]の値が、アルミニウムにおけるRe[A1]の値よりも大きいためである。
【0077】
実施形態においては、コストの点などで特に実用性の高いアルミニウムを金属電極20として用いたときに、上記の条件を採用することで、特に高い光取り出し効率が得られる。
【0078】
実施形態において、有機発光層30の可視光に対する屈折率nは、1.8以上2.2以下であることが望ましい。これにより、適正な発光特性と安定した信頼性とを有する実用的な有機発光層30が得られる。
【0079】
このとき、中間層40の可視光に対する屈折率nは、1.5以上1.8未満であることが望ましい。このとき、屈折率n>屈折率nの条件が満たされる。これにより、光取り出し効率の高い有機電界発光素子が得られる。
【0080】
図9(a)〜図9(e)は、実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図9(a)に表したように、実施形態に係る別の有機電界発光素子111aは、透明電極10、金属電極20、有機発光層30及び中間層40に加えて、透明基板50と、光学層68と、をさらに備える。
【0081】
透明基板50は、可視光に対して透光性である。透明電極10は、透明基板50と有機発光層30との間に配置される。
【0082】
光学層68は、透明基板50と透明電極10との間に設けられる。光学層68は、高屈折率層60を含む。高屈折率層60は、透明基板50及び透明電極10に接する。高屈折率層60は、透明基板50の屈折率よりも高い屈折率を有する。高屈折率層60の屈折率は、透明電極10の屈折率及び有機発光層30の屈折率と同じ程度であることが望ましい。例えば、高屈折率層60の屈折率と透明電極10の屈折率との差、及び、高屈折率層60の屈折率と有機発光層30の屈折率との差は、高屈折率層60の屈折率と透明基板50の屈折率との差よりも小さい。なお、高屈折率層60は、可視光に対して透光性である。
【0083】
この例では、透明基板50の表面(高屈折率層60とは反対の側の面)に凹凸が設けられている。この凹凸の形状は、例えば、レンズ形状、溝状、多角錐状及び多角錐台など、任意である。
【0084】
この例では、光学層68は、高屈折率層60と隣接する低屈折率層60aをさらに含んでいる。低屈折率層60aの屈折率は、高屈折率層60の屈折率よりも低い。低屈折率層60aの屈折率は、例えば、透明基板50の屈折率と同じ程度である。また、低屈折率層60aとして、例えば空気層(空気を内包する粒なども含む)などを用いても良い。これにより、光学層68において、光の進行方向が変化する。具体的には、高屈折率層60と低屈折率層60aとの界面で、光の進行方向が変化する。
【0085】
これにより、有機発光層30から放出された光LLは、透明基板50に侵入し易くなる。すなわち、例えば、薄膜層モード成分L3を減少させることができる。そして、光LLを外部に効率的に取り出すことができる。
【0086】
図9(b)に表したように、実施形態に係る別の有機電界発光素子111bにおいては、透明基板50と透明電極10との間の光学層68として、散乱性の高屈折率層61が用いられる。高屈折率層61の屈折率は、透明基板50の屈折率よりも高い。高屈折率層61の屈折率は、透明電極10の屈折率及び有機発光層30の屈折率と同じ程度であることが望ましい。この場合も、光学層68(散乱性の高屈折率層61)により、光の進行方向が変化する。
【0087】
図9(c)に表したように、実施形態に係る別の有機電界発光素子111cにおいては、光学層68(高屈折率層60)と透明基板50との界面が、凹凸状である。この例では、光学層68(高屈折率層60)と透明基板50との界面に入射する光の進路が変化する。
【0088】
図9(d)に表したように、実施形態に係る別の有機電界発光素子111dにおいては、透明基板50として、屈折率が比較的高い材料が用いられる。透明基板50の屈折率は、例えば、1.6以上2.1以下程度である。透明基板50の屈折率は、透明電極の屈折率及び有機層30の屈折率と同程度であることが望ましい。そして、透明基板50の表面に凹凸が設けられている。
【0089】
図9(e)に表したように、実施形態に係る別の有機電界発光素子111eにおいても、透明基板50として、屈折率が比較的高い材料が用いられる。そして、透明基板50の表面(高屈折率層60とは反対の側の面)に、高屈折率散乱層65が設けられている。高屈折率散乱層65の屈折率は、透明基板50の屈折率と同等である。
【0090】
上記の有機電界発光素子111b〜111eにおいても、有機発光層30から放出された光LLが、透明基板50に侵入し易くなり、効率的に光が外部に取り出される。
【0091】
実施形態においては、金属電極20によって吸収損失される損失成分L4が低減できる。このため、薄膜層モード成分L3をさらに低減することで、特に高い光取り出し効率が得られる。
【0092】
高屈折率層60を用いることで、例えば透明基板50の選択範囲が広がる。これにより、生産性にすぐれ、安価な基板を透明基板50として用いることができ、実用性が高い。
【0093】
実施形態によれば、中間層40厚さを従来のように200nm以上にしなくても、200nm未満の厚さで実用的な表面プラズモン損失の低減を達成することができる。これにより、材料の使用量や製造のタクトタイムを抑え、低コストで発光効率が高い電力効率の高い素子が実現できる。
【0094】
実施形態に係る有機電界発光素子は、例えば、照明装置や、ディスプレイなどに用いられる平面光源(照明装置の一種)などに応用できる。
【0095】
図10は、実施形態に係る照明装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図10に表したように、実施形態に係る照明装置130は、有機電界発光素子と、電源120と、を備える。有機電界発光素子は、実施形態に係る任意の素子を用いることができる。この図では、有機電界発光素子110を用いる場合が例示されている。
【0096】
既に説明したように、有機電界発光素子110は、透明電極10、金属電極20、有機発光層30及び中間層40を含む。電源120は、透明電極10と金属電極20とに接続される。電源120は、有機発光層30に流れる電流を供給する。
【0097】
この場合も、中間層40の厚さtmは、60nm以上200nm未満に設定され、有機発光層30の可視光に対する屈折率nは、中間層40の可視光に対する屈折率nよりも高く設定される。例えば、上記の(1)式〜(4)式が満たされる。これにより、光取り出し効率の高い有機電界発光素子を用いた照明装置が提供できる。
【0098】
実施形態によれば、光取り出し効率の高い有機電界発光素子及び照明装置が提供される。
【0099】
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
【0100】
以上、具体例を参照しつつ、本発明のいくつかの実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、有機電界発光素子に含まれる透明電極、金属電極、有機発光層、中間層、透明基板及び高屈折率層などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0101】
その他、本発明の実施の形態として上述した有機電界発光素子及び照明装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての有機電界発光素子及び照明装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0102】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0104】
10…透明電極、 20…金属電極、 30…有機発光層、 31…透明電極側機能層、 33…光源、 35…有機層、 40…中間層、 50…透明基板、 60…高屈折率層、 60a…低屈折率層、 61…高屈折率層、 65…高屈折率散乱層、 68…光学層、 110、110a、110b、111a〜111e、119a、119b、111…有機電界発光素子、 120…電源、 130…照明装置、 L1…外部モード成分、 L2…基板モード成分、 L3…薄膜層モード成分、 L4…損失成分、 LL…光、 P1〜P3…第1〜第3ピーク、 RL…分配率、 tm…厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光に対して透過性の透明電極と、
可視光に対して反射性の金属電極と、
前記透明電極と前記金属電極との間に設けられ可視光の波長の成分を含む光を放出する有機発光層と、
前記有機発光層と前記金属電極との間において前記金属電極及び前記有機発光層に接し可視光に対して透光性の中間層と、
を備え、
前記中間層の厚さは、60ナノメートル以上200ナノメートル未満であり、
前記有機発光層の可視光に対する屈折率は、前記中間層の可視光に対する屈折率よりも高いことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記有機発光層から放出される前記光は、第1波長の第1ピークと、前記第1波長とは異なる第2波長の第2ピークとを有し、
前記有機発光層の前記第1波長における屈折率は、前記中間層の前記第1波長における屈折率よりも高く、
前記有機発光層の前記第2波長における屈折率は、前記中間層の前記第2波長における屈折率よりも高いことを特徴とする請求項1記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記金属電極の複素誘電率εM、前記有機発光層の可視光に対する前記屈折率n、及び、前記前記中間層の可視光に対する前記屈折率nは、

・Re[{(ε/((n+ε)}1/2] < n (1)

の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記有機発光層から放出される前記光は、第1波長の第1ピークと、前記第1波長とは異なる第2波長の第2ピークとを有し、
前記複素誘電率ε、前記有機発光層の前記第1波長における屈折率n1a、及び、前記中間層の前記第1波長における屈折率n2aは、

2a・Re[{(ε/((n2a+ε)}1/2] < n1a (2)

の関係を満たし、
前記複素誘電率ε、前記有機発光層の前記第2波長における屈折率n1b、及び、前記中間層の前記第2波長における屈折率n2bは、

2b・Re[{(ε/((n2b+ε)}1/2] < n1b (3)

の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記金属電極は、アルミニウム及び銀の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記有機発光層の可視光に対する屈折率nは、1.8以上2.2以下であり、
前記中間層の可視光に対する屈折率nは、1.5以上1.8未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記中間層は、有機物を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記透明電極は、In、Sn、Zn及びTiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を含む酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
可視光に対して透光性の透明基板であって、前記透明電極が前記透明基板と前記有機発光層との間に配置される透明基板と、
前記透明基板と前記透明電極との間に設けられた光学層と、
をさらに備え、
前記光学層は、前記透明基板及び前記透明電極に接し前記透明基板の屈折率よりも高い屈折率を有し可視光に対して透光性の高屈折率層を含み、
前記光学層に入射した光の進路が変化する、または、
前記光学層と前記透明基板との界面に入射する光の進路が変化することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
可視光に対して透過性の透明電極と、
可視光に対して反射性の金属電極と、
前記透明電極と前記金属電極との間に設けられ可視光の波長の成分を含む光を放出する有機発光層と、
前記有機発光層と前記金属電極との間において前記金属電極及び前記有機発光層に接し可視光に対して透光性の中間層と、
を含む有機電界発光素子と、
前記透明電極と前記金属電極とに接続され、前記有機発光層に流れる電流を供給する電源と、
を備え、
前記中間層の厚さは、60ナノメートル以上200ナノメートル未満であり、
前記有機発光層の可視光に対する屈折率は、前記中間層の可視光に対する屈折率よりも高いことを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−186107(P2012−186107A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49900(P2011−49900)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】