説明

有機EL素子及びその製造方法

【課題】有機EL素子内部の温度を效果的に下げ、劣化を抑えて寿命を増大させ、各界面安全性を向上させて素子の特性低下を抑える。
【解決手段】活性領域に第1電極が配列された基板と、前記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、前記有機物層上に形成され、不活性領域の基板上にまで形成されて素子内部の熱を外部に放出する第2電極と、前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介して前記シールライン上の第2電極とシール連結されるシールカップと、を備える有機EL素子を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL素子に係り、特に、有機EL素子の駆動時に発生する熱及び基板に存在するTFT(Thin Film Transistor)から発生する熱を放出する放熱構造を有する有機EL素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料の電界発光(Electroluminescenece)を用いた有機EL素子は、下部電極と上部電極との間に有機正孔輸送層や有機発光層を積層することによって、低電圧直流駆動による高輝度発光を遂げた発光素子として注目されている。
【0003】
図1A及び図1Bは、従来の有機EL素子、特に、アクティブマトリクスボトムエミッション(Active Matrix Bottom Emission)方式の有機EL素子の断面及び平面を模式的に示す図である。
【0004】
有機EL素子は、図1A及び1Bに示すように、TFT 10’及び第1電極10”が形成され、ITOで製造される透明基板10、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層など少なくとも1層以上の有機物で構成された有機物層11、電子注入及び発光された光を反射させる第2電極12、シーリングするためのシールラント(sealant)13及びシールカップ14を備えてなる。
【0005】
このように構成されたアクティブマトリクスボトムエミッション方式の有機EL素子の第1電極10”と第2電極12に、+、−直流電圧をそれぞれ印加すると、透明な第1電極10”から注入される正孔が有機物層11の正孔輸送層を通って発光層に移動し、第2電極12から注入される電子が有機物層11の電子輸送層を通って発光層にそれぞれ移動し、この発光層で電子と正孔との結合が発生して光がITOの透明基板から放出される。このように製造された有機EL素子において大気中の水分によってセル収縮(cell shrinkage)が起こるのを防ぐために、通常、N雰囲気下でシールラント13及びシールカップ14を用いてシーリングすることによって外部水分の素子内への侵入を防止する。大部分の場合、第2電極12は、活性領域であるシーリングライン13’の内側まで蒸着され、共通(common)電極として使われる。
【0006】
上記のようなアクティブマトリクスボトムエミッション方式の有機EL素子において熱の発生する部分は、基板に形成されているTFT部10’と有機EL素子の有機物層11とに大きく分けられる。ここで、発生した熱は、電源を供給する配線、光が放出されるガラス基板を介した伝導及び有機EL素子の第2電極12とシールカップ14との間に存在するガスの対流によって外部に放出することもできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の有機EL素子では、配線の幅を増加させると開口率が減少すると、ガラス基板では熱伝導効率が低く、かつ、ガスの大部分を占める窒素の熱伝導度も非常に低いという短所があり、効率よく熱を外部に放出しにくい。しかも、外部に放出されずに残っている熱は、素子内部の温度を上昇させてTFT性能の低下、有機物の退化、有機物と電極間の界面特性の低下などを招き、結果として素子の安全性及び寿命を低下させるという問題があった。そこで、効果的な放熱システムが切実に要求されている現状である。
【0008】
本発明は上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、有機EL素子の駆動時に発生する熱及び基板に存在するTFT(Thin Film Transistor)から発生する熱を効率的に放出する放熱構造を有する有機EL素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、活性領域に第1電極が配列された基板と、前記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、前記有機物層上に形成され、不活性領域の基板上にまで形成されて素子内部の熱を外部に放出する第2電極と、前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介してシールライン上の第2電極とシール連結されるシールカップと、を備える有機EL素子を提供する。
【0010】
本発明は、活性領域に第1電極が配列された基板と、前記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、前記有機物層上に形成される第2電極と、前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介して前記第2電極と連結されるシールカップと、前記シールライン内部の前記第2電極の縁と前記シールカップとを連結して素子内部の熱を外部に放出する熱伝導体と、を備える有機EL素子を提供する。
【0011】
本発明は、第1電極を有する基板を形成する段階と、前記第1電極上に、電子及び正孔が注入された後、これら電子及び正孔が結合して光を放出する有機物層を少なくとも1層以上形成する段階と、前記有機物層上に、第2電極をシールラインの外側に延設する段階と、前記第2電極と対向してシールカップを形成する段階と、前記シールライン上の第2電極と前記シールカップの縁にシールラントを塗布した後に硬化させてシーリングする段階と、を備える有機EL素子の製造方法を提供する。
【0012】
本発明は、第1電極を有する基板を形成する段階と、活性領域外側の前記基板上に熱伝導層を形成する段階と、前記第1電極上に、電子及び正孔対が注入された後、これら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、活性領域内の前記有機物層上に第2電極を形成する段階と、前記活性領域の外側の熱伝導層を前記活性領域内の第2電極と連結する段階と、前記第2電極と対向するシールカップを形成して、シールラントで前記シールカップの縁と前記シールライン上の第2電極とを連結してシールする段階と、を備える有機EL素子の製造方法を提供する。
【0013】
本発明は、第1電極を有する基板を形成する段階と、前記第1電極上に、電子及び正孔対が注入された後、これら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、活性領域内の前記有機物層上に第2電極を形成する段階と、前記第2電極と対向するシールカップを形成し、前記シールカップの縁と前記第2電極の縁を前記有機EL素子の外部に連結する熱伝導体を形成する段階と、シールラントで前記シールカップと前記シールライン上の熱伝導体とを連結してシールする段階と、を備える有機EL素子の製造方法を提供する。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1)
活性領域に第1電極が配列された基板と、
上記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、
上記有機物層上に形成され、不活性領域の基板上にまで形成されて素子内部の熱を外部に放出する第2電極と、
上記第2電極に対向して配置され、シールラントを介してシールライン上の第2電極とシール連結されるシールカップと、
を備えることを特徴とする有機EL素子。
(項目2)
上記基板は、上記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
上記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする項目1に記載の有機EL素子。
(項目3)
上記不活性領域に形成された第2電極の縁と上記シールカップとを連結する熱伝導体をさらに備えることを特徴とする項目1に記載の有機EL素子。
(項目4)
活性領域に第1電極が配列された基板と、
上記第1電極上に形成されて、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、
上記有機物層上に形成される第2電極と、
上記第2電極に対向して配置され、シールラントを介して上記第2電極と連結されるシールカップと、
上記シールライン内部の上記第2電極の縁と上記シールカップとを連結して素子内部の熱を外部に放出する熱伝導体と、
を備えることを特徴とする有機EL素子。
(項目5)
上記基板は、上記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
上記第2電極は、電子を注入し、光を反射させることを特徴とする項目4に記載の有機EL素子。
(項目6)
上記第2電極は、
AlにNd、Ta、Nb、Mo、W、Ti、Si、B、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金、MgAg合金及びAl単原子の何れか1つからなることを特徴とする項目1または4に記載の有機EL素子。
(項目7)
上記第2電極は、
CuまたはAgにAu、Cu、nd、Al、Sn、Mg、Ti、Pt、Pd、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金、Cu及びAg単原子の何れか1つからなることを特徴とする項目1または4に記載の有機EL素子。
(項目8)
上記第2電極は、上記シールラインの外側部から1〜10mmさらに延在することを特徴とする項目1に記載の有機EL素子。
(項目9)
上記第2電極は、上記活性領域での高さが上記不活性領域での高さよりも高いことを特徴とする項目1に記載の有機EL素子。
(項目10)
上記シールカップは、不透明体であるSUSからなり、上記シールライン上の第2電極は、ストライプ状の金属膜からなることを特徴とする項目2に記載の有機EL素子。
(項目11)
上記ストライプ状の金属膜は、線幅が10〜500μmで、間隔が10〜500μmであることを特徴とする項目10に記載の有機EL素子。
(項目12)
上記熱伝導体は、シルバーペースト、熱伝導テープ及びサーマルグリース(thermal grease)の何れか1つであることを特徴とする項目3または4に記載の有機EL素子。
(項目13)
上記シールカップは、導電材料からなり、上記熱伝導体は、絶縁材料からなり、上記不活性領域の第2電極は、絶縁材料でコーティングされたことを特徴とする項目3または4に記載の有機EL素子。
(項目14)
上記不活性領域の第2電極は、上記透明基板のうちTABラインが形成された部分以外の部分に形成され、上記透明基板の少なくとも1面方向に形成されたことを特徴とする項目2に記載の有機EL素子。
(項目15)
上記第2電極は、上記透明基板の4面に形成されたことを特徴とする項目14に記載の有機EL素子。
(項目16)
上記第2電極は、少なくとも2層以上の金属層から形成されたことを特徴とする項目1または4に記載の有機EL素子。
(項目17)
上記第2電極は、Al及びCuがそれぞれ積層された2層構造から形成されたことを特徴とする項目16に記載の有機EL素子。
(項目18)
第1電極を有する基板を形成する段階と、
上記第1電極上に、電子及び正孔が注入された後で、これら電子及び正孔が結合して光を放出する有機物層を少なくとも1層以上形成する段階と、
上記有機物層上に、第2電極をシールラインの外側に延設する段階と、
上記第2電極と対向してシールカップを形成する段階と、
上記シールライン上の第2電極と上記シールカップの縁にシールラントを塗布した後に硬化させてシーリングする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
(項目19)
上記基板は、上記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
上記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする項目18に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目20)
上記シールラインの外側の第2電極の縁とシールカップとを連結する熱伝導体を形成する段階をさらに備えることを特徴とする項目18に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目21)
第1電極を有する基板を形成する段階と、
活性領域の外側の上記基板上に熱伝導層を形成する段階と、
上記第1電極上に、電子及び正孔対が注入された後で、これら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、
活性領域内の上記有機物層上に第2電極を形成する段階と、
上記活性領域の外側の熱伝導層を上記活性領域内の第2電極と連結する段階と、
上記第2電極と対向するシールカップを形成し、シールラントで上記シールカップの縁と上記シールライン上の第2電極とを連結してシールする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
(項目22)
上記基板は、上記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
上記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする項目21に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目23)
上記活性領域の外側の熱伝導層と上記シールカップとを連結する熱伝導体を形成する段階をさらに備えることを特徴とする項目21に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目24)
第1電極を有する基板を形成する段階と、
上記第1電極上に、電子及び正孔対が注入されこれら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、
活性領域内の上記有機物層上に第2電極を形成する段階と、
上記第2電極と対向するシールカップを形成し、上記シールカップの縁と上記第2電極の縁を上記有機EL素子の外部に連結する熱伝導体を形成する段階と、
シールラントで上記シールカップと上記シールライン上の熱伝導体とを連結してシールする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
(項目25)
上記基板は、上記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
上記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする項目24に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目26)
上記第2電極は、上記有機EL素子の活性領域よりも1〜10mm以上大きいシャドウマスクを使って形成されることを特徴とする項目18に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目27)
上記シールカップが不透明な場合、上記シールライン上の第2電極は、
UVが上記シールラントに到達するようにストライプ状の金属膜で形成されることを特徴とする項目19に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目28)
上記シールカップは、不透明体であるSUSからなり、上記シールライン上の第2電極と熱伝導層は、UVがシールラントに到達するようにストライプ状の金属膜で形成されることを特徴とする項目22に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目29)
上記ストライプ状の金属膜は、線幅が10〜500μmで、間隔が10〜500μmであることを特徴とする項目28に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目30)
上記第2電極は、
AlにNd、Ta、Nb、Mo、W、Ti、Si、B、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金と、
MgAg合金と、
Al単原子と、
CuまたはAgにAu、Cu、nd、Al、Sn、Mg、Ti、Pt、Pd、Niの何れか1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金と、
Cuと、
Ag単原子からなる群のうち、何れか1つからなることを特徴とする項目18または21に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目31)
上記熱伝導体は、シルバーペースト、熱伝導テープ及びサーマルグリース(thermal grease)の何れか一つであることを特徴とする項目20、23及び24の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
(項目32)
上記シールライン外側の第2電極は、
上記透明基板のうちTABラインの形成された部分以外に形成され、上記透明基板の少なくとも1面方向に形成されたことを特徴とする項目19に記載の有機EL素子の製造方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明による有機EL素子は、駆動時に発生する熱及び基板に存在するTFTから発生する熱を効果的に外部に放出し、従来の有機EL素子に比べて温度を下げることができ、有機EL素子の劣化を低減して顕著に寿命の延長を達成でき、有機EL素子の各界面安全性を向上させることによって素子の特性低下を抑えるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る有機EL素子及びその製造方法の好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図2A及び図2Bは、本発明による有機EL素子の第1実施形態の断面及び平面を概略的に示す図である。
【0018】
本発明による有機EL素子の第1実施形態は、活性領域にそれぞれ配置されるマトリクス状のTFT 10’と第1電極10”が形成され、ITOなどの透明材料から作られる透明基板10と、第1電極10”上の活性領域に形成され、電子及び正孔が注入された後、これら電子及び正孔が結合して光を発生する少なくとも1層以上の有機物からなる有機物層11、この有機物層11及びシールラインの外側の不活性領域にまで形成される第2電極15、第2電極15に対向して配置されるシールカップ14、このシールカップ14の周辺部と第2電極15のシールライン部分をシーリング連結するシールラント13、シールラインの外側の不活性領域の第2電極15とシールカップ14とを連結して内部の熱を外部に放出させるための熱伝導体16と、からなる。
【0019】
第1電極10”は、透明なものにすることが好ましく、有機物層11は、従来と同様に少なくとも1層以上の有機物層、典型的なものとして正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層にすると良い。
【0020】
TFT 10’と第1電極10”を含むアクティブマトリクス基板10の製造後、有機物層11の蒸着までの過程は、従来の有機EL素子の製造方法と同様に行われる。
【0021】
その後、第2電極15は、図5Aに示すように、一般的に電極を製造するときに使用されるシャドウマスクよりも広い部分、すなわち、活性領域部分に相応する部分の第2電極15’と、シールラインの外側の不活性領域に相応する部分の第2電極15”とが穿孔されているシャドウマスクCと、図5Bに示すように、シールラインに該当する部分に形成された所定間隔及び所定幅のストライプ状の穴18が開いているシャドウマスクDと、を使用して形成する。図6に示すように、所定間隔及び所定幅のストライプ状に、上記不活性領域部分の第2電極15”と活性領域部分の第2電極15’とを接続するように、上記のシールライン部分に所定間隔及び幅を持つストライプ状の熱伝導体15’’’を形成する。このように電極を形成すると、後で形成されるシールカップ14が不透明体のSUSからなる場合、素子において光が出る反対方向、すなわちシールカップ14の上部側からUVを照射してシールラント(sealant)を硬化させることができない問題を克服し、UVをシールラントに到達させることが可能になる。そこで、本発明では、図5Bのシャドウマスクを使用して、図6に15’’’で示すように、例えば、100μm間隔と100μm幅で活性領域の第2電極15’と不活性領域の第2電極15”とを連結するようにしたものである。しかし、シールカップ14が透明体のガラス(glass)などからなる場合、第2電極15’、15”を一体にすることが製造工程上有利である。図5A、図5B及び図6では、不活性領域部分の第2電極15”を一側にのみ模式的に示したが、図2Bに示すように、TABライン部分のみを除外した全側面部にわたって形成することがより好ましい。そして、活性領域の第2電極15’は、下部に有機物層11が形成されるから、不活性領域の第2電極15”よりも高い高さにすることが好ましい。
【0022】
第2電極15は、1層、或いは熱伝導を効果的に高めるために2層以上にしてもよい。また、第2電極15は、熱伝導の大きい物質を使用することが有利であり、例えば、1)MgAg合金、Al単原子またはAlにNd、Ta、Nb、Mo、W、Ti、Si、B、Ni元素のうち1種類または2種類以上を5at.%以内に添加した合金、または2)熱伝導に優れたCu、Ag単原子、これら各元素にAu、Cu、Nd、Al、Sn、Mg、Ti、Pt、Pd、Niのうち1または2以上を5at.%以下で添加した合金を使用することができる。
【0023】
その後、従来と同様にSUSを使用してシールカップ14を製造した後、第2電極15のシールライン部分と対応するシールカップ14の周辺部にシールラント材料を塗布して、UV照射により硬化させて有機EL素子をシーリングする。続いて、不活性領域部分の第2電極15”とシールカップ14との間を熱伝導体16(図4参照)で連結する。該シールカップ14の材料を伝導体にすると、熱の放出にはより効果的であるが、外部に露出されている第2電極と電気的に接触することから、他の素子に影響を与えたり影響を受けることになる。したがって、不活性領域の第2電極15”部分には絶縁テープを貼り付けたり、絶縁体をコーティングしたりして外部との電気的接触により影響を受けるのを最小化することが好ましい。
【0024】
図2Cは、本発明による有機EL素子の第2実施形態の断面を概略的に示す図である。
【0025】
本発明による有機EL素子の第2実施形態は、上述した第1実施形態と略同一であるが、第2電極15がシールラインの内部の活性領域にのみ形成され、熱伝導層20がシールライン上に形成されて第2電極15と熱伝導体16とを連結する点が異なる。
【0026】
図2Dは、本発明による有機EL素子の第3実施形態の断面を概略的に示す図である。
【0027】
本発明による有機EL素子の第3実施形態は、上述した第1実施形態と略同一であるが、第2電極15がシールライン内部の活性領域にのみ形成され、熱伝導体16がシールラインの内部にまで形成され、熱伝導体16がシールライン内部の第2電極の縁とシールカップ14とを連結する点が異なる。
【0028】
以下、本発明による有機EL素子の製造方法について具体的に説明する。
【0029】
まず、本発明による有機EL素子の製造方法の第1実施例について説明する。
【0030】
本実施形態では、TFT 10’及び第1電極10”が形成され、ITOで製造された厚さ150nmの基板10上に、抵抗加熱法を用いて有機物層11及び第2電極15を蒸着して1”サイズの有機EL素子を製造した。このときに、第2電極蒸着に際して活性領域よりも広いシャドウマスク(図5A、5B及び図3参照)を使ってシールライン13’の外側の不活性領域まで第2電極15”を形成した。したがって、第2電極15は、15’で表示される活性領域部分と15”で表示される不活性領域部分とに区分されている。そして、第2電極の材料はAlとし、200nmの厚さで蒸着した。素子製作後にN雰囲気下でシーリングを行い、シールカップ14はSUSで製作した。また、活性領域部分の第2電極15’とシールラント13(図3参照)の硬化のために外部の不活性領域まで露出された第2電極15”との連結部は、ストライプ状、すなわち、図5Bのシャドウマスクを使って10〜500μmの間隔かつ10〜500μmの幅でシールライン部分に形成し、これで活性領域部分の第2電極15’と不活性領域部分の第2電極15”とをつないだ。これは、シールカップ14が不透明なSUSで作られるために、上述したように、後で行なわれるシーリング時に光が出る第2電極の下方からUVを照射してシールラントを硬化させるためである。上述した活性領域部分の第2電極15’と不活性領域部分の第2電極15”との連結部は、ストライプ形状だけでなく、他の形状で形成することができる。ただし、いすれの場合もUVを照射するための空間が連結部上に形成されていなければならない。
【0031】
外部の不活性領域に露出された第2電極は、TABラインの形成されている部分を除いた4面に形成し、このように外部に露出されている第2電極から熱が放出されるので、素子駆動時に温度が減少した。そして、外部に露出された第2電極と外部の電気部品間の影響をなくすべく、露出されている第2電極及びSUS−カップに絶縁材料をコーティングした。上記の絶縁材料のコーティング方法は、絶縁テープをコーティングする方法などが好ましい。このようにして製作された素子を、偏光フィルム(Polarization film)を貼り付けた後、200cd/mのホワイト(white)で色座標0.31、0.33で駆動した結果、従来の有機EL素子(第2電極がシールラインの活性領域にのみ存在する場合)では温度が52℃だったが、上記実施形態1では48℃に減少し、実質的に素子内部の温度はより下がったものと推定される。また、第2電極をシールラインの外側の外部に露出させた場合、既存のものに比べて寿命が15%以上改善したことが確認された。
【0032】
次に、本発明による有機EL素子の製造方法の第2実施例について説明する。
【0033】
本実施例は、第1実施例と同一工程で行い、その後、シールラインの外側である不活性領域部分の第2電極15”とシールカップ14とをシルバーペーストを使って図2Aに示したように熱的に連結する熱伝導体16を形成した。このようにして製作された有機EL素子を偏光フィルム(Polarization film)を貼り付けた後、200cd/mのホワイトで色座標0.31、0.33で駆動した結果、従来の有機EL素子では温度が52℃だったが、本実施例では42℃に大きく減少し、実質的に素子内部の温度はより下がったものと推定される。また、第2実施例では素子内部の熱を効果的に放出して素子の安全性を改善したので、従来のものに比べて寿命が70%以上も改善されたことが確認された。
【0034】
次に、本発明による有機EL素子の製造方法の第3実施例について説明する。
【0035】
本実施例は、シールカップ14を不透明な金属であるSUSに代えて透明な絶縁体であるガラスで形成し、シールライン部分の第2電極がストライプ状となる連結部分なしにシールラインの外側の不活性領域部分の第2電極15”の部分まで一体に延在するようにして構成して、第2電極15”のうちシルバーペーストの塗られている部分にのみ絶縁テープを貼り付けた以外は、上述した第2実施例と同一である。
【0036】
このようにシールライン部分の第2電極がストライプ状でなく一体に形成されるのは、シールカップの材料を透明なガラスとしたので、製造工程上、複雑なストライプ状に製造しなくても光が出る反対側、すなわちシールカップの上部からUVを照射してシールラントを硬化させることができるためであり、シールカップのシルバーペーストの塗られている部分は、シールカップ自体が絶縁体のガラスで作られているので、別に絶縁テープを貼り付ける必要がなく、導電体である第2電極のシルバーペーストの塗られている部分にのみ絶縁テープを貼り付ければ良い。
【0037】
上記第3実施例による方法で製造した有機EL素子に偏光フィルを貼り付けた後、200cd/mのホワイトにおいて色座標0.31、0.33で駆動した結果、温度が52℃である従来のものに比べて46℃に減少し、実質的に素子内部の温度はより下がったものと推定される。また、第2電極を外部に露出させた場合、素子内部の熱を効果的に放出して素子の安全性を改善できるため、従来のものに比べて寿命が40%以上も改善したことが確認された。
【0038】
次に、本発明による有機EL素子の製造方法の第4実施例について説明する。
【0039】
本実施例の有機EL素子は、上記第2実施例と略同一工程で製造された。ただし、本実施例では、第2電極を蒸着するときに、Alの単層に代えて、シャドウマスクを使ってまずAlを100nm蒸着した後、この上に熱伝導を改善するために再びCu200nmを蒸着することで複層にした。
【0040】
このようにして製造された第4実施形態の有機EL素子に偏光フィルムを貼り付けた後200cd/mのホワイトにおいて色座標0.31、0.33で駆動した結果、従来では温度が52℃だったが、本実施例では41℃に減少し、実質的に素子内部の温度はより下がったものと推定される。また、露出された第2電極と、該露出された第2電極とシールカップとの熱伝導体による連結によって素子内部の熱を効果的に放出して素子の安全性を改善したため、従来のものに比べて寿命が75%以上も改善されることが確認された。
【0041】
次に、本発明による有機EL素子の製造方法の第5実施例について説明する。
【0042】
本実施例は、基本的には上述した第1実施例と同一であるが、ただし、シールラインの外側の不活性領域部分の第2電極15”とSUSで製造されたシールカップ14とを、Alテープを使って熱的に連結する工程が更に追加された。このようにして製造された有機EL素子に偏光フィルムを貼り付けた後200cd/mのホワイトにおいて色座標0.31、0.33で駆動した結果、従来の有機EL素子では温度が52℃だったものが、本実施例では42℃に減少し、実質的に素子内部の温度はより下がったものと推定される。また、この第5実施例は、素子内部の熱を効果的に放出し素子の安全性を改善したため、従来のものに比べて寿命が70%以上も改善したことが確認された。
【0043】
上記の実施例は、第1電極が陽極で、第2電極が陰極であるアクティブマトリクスボトムエミッション方式の有機EL素子について説明したが、本発明は、パッシブマトリクス方式やトップエミッション方式の有機EL素子にも応用可能である。すなわち、第1電極は陰極に、第2電極は陽極にそれぞれ形成されることができ、この場合、第1電極は電子を放出し、第2電極は正孔を放出するようになる。
【0044】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【0045】
有機EL素子内部の温度を效果的に下げ、劣化を抑えて寿命を増大させ、各界面安全性を向上させて素子の特性低下を抑える。
【0046】
活性領域に第1電極が配列された基板と、前記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、前記有機物層上に形成され、不活性領域の基板上にまで形成されて素子内部の熱を外部に放出する第2電極と、前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介して前記シールライン上の第2電極とシール連結されるシールカップと、を備える有機EL素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1A】従来の有機EL素子の断面及び平面を模式的に示す図である。
【図1B】従来の有機EL素子の断面及び平面を模式的に示す図である。
【図2A】本発明による有機EL素子の第1実施形態の断面及び平面を概略的に示す図である。
【図2B】本発明による有機EL素子の第1実施形態の断面及び平面を概略的に示す図である。
【図2C】本発明による有機EL素子の第2実施形態の断面を概略的に示す図である。
【図2D】本発明による有機EL素子の第3実施形態の断面を概略的に示す図である。
【図3】図2Bの“B”部分の詳細図である。
【図4】図2Aの“A”部分の詳細図である。
【図5A】シャドウマスクを示す図である。
【図5B】シャドウマスクを示す図である。
【図6】図5A及び図5Bのシャドウマスクを用いて形成した電極の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性領域に第1電極が配列された基板と、
前記第1電極上に形成され、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、
前記有機物層上に形成され、不活性領域の基板上にまで形成されて素子内部の熱を外部に放出する第2電極と、
前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介してシールライン上の第2電極とシール連結されるシールカップと、
を備えることを特徴とする有機EL素子。
【請求項2】
前記基板は、前記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
前記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
【請求項3】
前記不活性領域に形成された第2電極の縁と前記シールカップとを連結する熱伝導体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
【請求項4】
活性領域に第1電極が配列された基板と、
前記第1電極上に形成されて、少なくとも1層以上に形成される有機物層と、
前記有機物層上に形成される第2電極と、
前記第2電極に対向して配置され、シールラントを介して前記第2電極と連結されるシールカップと、
前記シールライン内部の前記第2電極の縁と前記シールカップとを連結して素子内部の熱を外部に放出する熱伝導体と、
を備えることを特徴とする有機EL素子。
【請求項5】
前記基板は、前記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
前記第2電極は、電子を注入し、光を反射させることを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子。
【請求項6】
前記第2電極は、
AlにNd、Ta、Nb、Mo、W、Ti、Si、B、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金、MgAg合金及びAl単原子の何れか1つからなることを特徴とする請求項1または4に記載の有機EL素子。
【請求項7】
前記第2電極は、
CuまたはAgにAu、Cu、nd、Al、Sn、Mg、Ti、Pt、Pd、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金、Cu及びAg単原子の何れか1つからなることを特徴とする請求項1または4に記載の有機EL素子。
【請求項8】
前記第2電極は、前記シールラインの外側部から1〜10mmさらに延在することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
【請求項9】
前記第2電極は、前記活性領域での高さが前記不活性領域での高さよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
【請求項10】
前記シールカップは、不透明体であるSUSからなり、前記シールライン上の第2電極は、ストライプ状の金属膜からなることを特徴とする請求項2に記載の有機EL素子。
【請求項11】
前記ストライプ状の金属膜は、線幅が10〜500μmで、間隔が10〜500μmであることを特徴とする請求項10に記載の有機EL素子。
【請求項12】
前記熱伝導体は、シルバーペースト、熱伝導テープ及びサーマルグリース(thermal grease)の何れか1つであることを特徴とする請求項3または4に記載の有機EL素子。
【請求項13】
前記シールカップは、導電材料からなり、前記熱伝導体は、絶縁材料からなり、前記不活性領域の第2電極は、絶縁材料でコーティングされたことを特徴とする請求項3または4に記載の有機EL素子。
【請求項14】
前記不活性領域の第2電極は、前記透明基板のうちTABラインが形成された部分以外の部分に形成され、前記透明基板の少なくとも1面方向に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の有機EL素子。
【請求項15】
前記第2電極は、前記透明基板の4面に形成されたことを特徴とする請求項14に記載の有機EL素子。
【請求項16】
前記第2電極は、少なくとも2層以上の金属層から形成されたことを特徴とする請求項1または4に記載の有機EL素子。
【請求項17】
前記第2電極は、Al及びCuがそれぞれ積層された2層構造から形成されたことを特徴とする請求項16に記載の有機EL素子。
【請求項18】
第1電極を有する基板を形成する段階と、
前記第1電極上に、電子及び正孔が注入された後で、これら電子及び正孔が結合して光を放出する有機物層を少なくとも1層以上形成する段階と、
前記有機物層上に、第2電極をシールラインの外側に延設する段階と、
前記第2電極と対向してシールカップを形成する段階と、
前記シールライン上の第2電極と前記シールカップの縁にシールラントを塗布した後に硬化させてシーリングする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
【請求項19】
前記基板は、前記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
前記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする請求項18に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項20】
前記シールラインの外側の第2電極の縁とシールカップとを連結する熱伝導体を形成する段階をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項21】
第1電極を有する基板を形成する段階と、
活性領域の外側の前記基板上に熱伝導層を形成する段階と、
前記第1電極上に、電子及び正孔対が注入された後で、これら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、
活性領域内の前記有機物層上に第2電極を形成する段階と、
前記活性領域の外側の熱伝導層を前記活性領域内の第2電極と連結する段階と、
前記第2電極と対向するシールカップを形成し、シールラントで前記シールカップの縁と前記シールライン上の第2電極とを連結してシールする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
【請求項22】
前記基板は、前記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
前記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする請求項21に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項23】
前記活性領域の外側の熱伝導層と前記シールカップとを連結する熱伝導体を形成する段階をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項24】
第1電極を有する基板を形成する段階と、
前記第1電極上に、電子及び正孔対が注入されこれら電子及び正孔が結合して光を放出できるように、少なくとも1層以上の有機物層を形成する段階と、
活性領域内の前記有機物層上に第2電極を形成する段階と、
前記第2電極と対向するシールカップを形成し、前記シールカップの縁と前記第2電極の縁を前記有機EL素子の外部に連結する熱伝導体を形成する段階と、
シールラントで前記シールカップと前記シールライン上の熱伝導体とを連結してシールする段階と、
を備えることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
【請求項25】
前記基板は、前記活性領域にマトリクス状に配列されたTFTをさらに備える透明基板であり、
前記第2電極は、電子を注入して、光を反射させることを特徴とする請求項24に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項26】
前記第2電極は、前記有機EL素子の活性領域よりも1〜10mm以上大きいシャドウマスクを使って形成されることを特徴とする請求項18に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項27】
前記シールカップが不透明な場合、前記シールライン上の第2電極は、
UVが前記シールラントに到達するようにストライプ状の金属膜で形成されることを特徴とする請求項19に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項28】
前記シールカップは、不透明体であるSUSからなり、前記シールライン上の第2電極と熱伝導層は、UVがシールラントに到達するようにストライプ状の金属膜で形成されることを特徴とする請求項22に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項29】
前記ストライプ状の金属膜は、線幅が10〜500μmで、間隔が10〜500μmであることを特徴とする請求項28に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項30】
前記第2電極は、
AlにNd、Ta、Nb、Mo、W、Ti、Si、B、Niのうち少なくとも1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金と、
MgAg合金と、
Al単原子と、
CuまたはAgにAu、Cu、nd、Al、Sn、Mg、Ti、Pt、Pd、Niの何れか1つ以上の元素を5at.%以内に添加した合金と、
Cuと、
Ag単原子からなる群のうち、何れか1つからなることを特徴とする請求項18または21に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項31】
前記熱伝導体は、シルバーペースト、熱伝導テープ及びサーマルグリース(thermal grease)の何れか一つであることを特徴とする請求項20、23及び24の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
【請求項32】
前記シールライン外側の第2電極は、
前記透明基板のうちTABラインの形成された部分以外に形成され、前記透明基板の少なくとも1面方向に形成されたことを特徴とする請求項19に記載の有機EL素子の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−236999(P2006−236999A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−41649(P2006−41649)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】