木造建築構造
【課題】木材のめり込み耐力を向上させた木造建築構造を提供する。
【解決手段】第1木材1の端面が、第2木材2の外周面に当接固定される木造建築構造において、第1木材1の端面が当接される第2木材2の接合面に、100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材BSを配置する。
【解決手段】第1木材1の端面が、第2木材2の外周面に当接固定される木造建築構造において、第1木材1の端面が当接される第2木材2の接合面に、100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材BSを配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定される軸組工法において、接合面に簡易な構成を付加することによって、第2木材のめり込み抵抗を大幅に向上させた木造建築構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、木造建築物において、柱と土台などを専用の接合金物を用いて接合することにより、耐力壁や筋交いを入れなくても、地震などの横揺れに耐えられる軸組工法がとられてきた(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−21182号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、如何に優れた接合金具を使用しても、構造部材として木材を使用する宿命として、荷重を支える土台などが経年的に沈み込むことが避けられないところであった。そして、柱を支える支持面が沈み込むと、建物全体としてのバランスを悪化させることになる。なお、この点は、柱と土台の接合面に限るものではなく、柱と梁との接合部においても同様に問題になることがある。
【0004】
したがって、鉄骨を用いるより安価で、且つ、住む人間に安らぎを与える木材の利点を生かしつつ、その強度を高めることが強く望まれるところである。
【0005】
本発明は、上記の要請に鑑みてなされたものであって、木材のめり込み耐力を向上させた木造建築構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明者が種々検討したところ、他の木材から荷重が加わる接合面に所定長さの補強材を打つことにより、めり込み耐力を大幅に向上できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定されて構成される木造建築構造において、前記第1木材の端面が当接される第2木材の接合面に、100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明では、荷重を受ける第2木材の接合面に、単数又は複数本の補強材を打ち込むことを特徴とする。本発明者の実験結果によれば、第2木材に補強材を配置することによって、頭部に荷重を受ける補強材と、補強材の配置された第2木材との間に発生する摩擦力が、第2木材のめり込みに対する抵抗要素として有効に機能するものと推定される(図1(a)参照)。
【0009】
ここで、軸部の長さが長いほど、補強材と木材との間に発生する摩擦力が増加すると思われるが、本発明者の検討によれば、軸部が長いほど、受けた荷重によって補強材と補強材との間に割裂が生じやすくなることが判明した。そして、もし割裂が生じると、木材との摩擦力が大幅に低下するので、軸部の長さは、100mm以下に設定する必要がある。
【0010】
軸部の長さは、木材の特性に応じて設定されるが、好適には、45mm以上、95mm以下の長さが選択される。この場合、補強材の軸部は、好ましくは、最大直径3.5mm〜6.0mm程度の略円柱形状に形成される。なお、前記の補強材に対応して、曲げヤング係数(E)による強度等級E100以上(好ましくはE120以上)の木材が好適に使用される。
【0011】
第1木材と第2木材は、典型的には、柱と土台、又は、梁と柱が、これに該当する。但し、このような組み合わせに限定されるものではなく、本発明は、圧縮力を受ける木材であれば、その接合面に好適に適用される。柱としては、強度等級E65〜105程度の木材が好適に使用され、土台としては、強度等級E95〜105の木材が好適に使用される。本明細書において、強度等級は、曲げヤング係数(E)による日本農林規格によるものであり、E65とは、曲げヤング係数が65であることを意味する(単位は1000kgf/cm2)。
【0012】
前記補強材は、好ましくは金属製であり、その軸部にネジが形成されているのが好適である。また、このような補強材が、接合面に複数個が配置されるのが好適である。ネジは、軸部の軸方向のほぼ全域に形成されているのが最適であるが、少なくとも、軸方向の50%以上にわたってネジを形成するべきである。ネジが全く形成されていない場合も含め、ネジ部の長さが短い場合にも、補強材を打ち込まない場合と比較すると、耐力が向上するが、補強材の打ち込み作業に対応する実用的価値を確保する上では、十分なネジ部の長さを確保するべきである。
【0013】
複数本の補強材が配置される場合、隣接する補強材の間に割裂を生じさせない程度に密に、補強材を配置するのが好ましい。この場合、前記接合面の平面視において碁盤目状又は千鳥状に複数本が配置されるのが効果的である。更に好ましくは、接合面を縦横に区画する仮想線の交点に、補強材が配置されるべきである。全ての交点に補強材が配置されると碁盤配列となり、1つ飛ばしの交点に補強材が配置することで千鳥配列を実現できる(図1(b)(c)参照)。
【0014】
一般に、補強材の配置個数が増えるほど、耐力が増加する傾向となるが、余り多いと作業性に劣る。また、配置個数が増えると、限られた接合面における補強材の配列ピッチが狭くなる結果として、補強材と補強材との間に割裂が生じやすくなる。したがって、補強材の配列ピッチは、例えば、等級E100以上のヤング係数を有する木材を使用する場合には、好ましくは、50mm*50mmの接合面に換算して、4〜9個とすべきである。
【発明の効果】
【0015】
上記した本発明によれば、安価で簡易な構成でありながら、木材のめり込み耐力を向上させた木造建築構造を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を完成させるに至った実験内容について詳細に説明する。
【0017】
<試験機>
めり込み耐力を計測するため、100kN万能試験機(図2(a))を用いて、試験体木材に対して一方向加力とする試験を行った。
【0018】
具体的には、50mm(縦)×50mm(横)×10mm(厚さ)の鉄片(図2(b))を、試験体に載置した状態で、変位量10mmを目安とし、荷重が一定の値で推移するまで圧縮力を加えた。したがって、この試験で使用する鉄片の面積(=50mm×50mm)は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定される接合面の面積に対応する。
【0019】
<木材>
試験体の材料として、2本の木材A,Bを用いた。木材A,Bとも異等級構造用集成材(オウシュウアカマツ、E120−F330)であって、曲げヤング係数120(単位:103kgf/cm2)、曲げ強度330(単位:kgf/cm2)の等級区分に属する。なお、ヤング係数の計測値は、木材A,Bとも同一値(124.72[104N/cm2])であった。
【0020】
<試験変数>
実験変数は、(1)ビスの有無、(2)ビスの長さ、(3)ビスの本数、(4)ビスのピッチ、(5)試験体の加力位置の5通りとした。
【0021】
<ビスの種類B1〜B4>
木材に打ち込むビスとして、B1〜B4の4種類を使用した。各ビスは、全長50mmで口径3.6mm(B1)、全長75mmで口径4.8mm(B2)、全長90mmで口径5.5mm(B3)、全長80mmで口径5.2mm(B4)である。
【0022】
ビスB1〜B3には、軸方向ほぼ全域(80%)にネジが設けられているが、ビスB4には、先端側の43%だけにネジが設けられている。
【0023】
<ビスの配置ピッチ及び本数>
50mm×50mmの正方形の接合面に、碁盤目状に、9本又は4本のビスを打った。
【0024】
9本のビスを使用する場合、接合面(50mm×50mm)を12.5mmの等間隔で縦横に区画する6本の仮想線の交点に、9本のビスを打ち込んだ(図3(a))。
【0025】
4本のビスについては、配置ピッチを変えた2パターンを設けた。小ピッチの場合には、接合面を16.67mmの等間隔で縦横に区画する4本の仮想線の交点に、4本のビスを打ち込んだ(図3(b))。一方、大ピッチの場合には、それぞれ外周縁から12.5mmの間隔を空ける4本の仮想線の交点に、4本のビスを打ち込んだ(図3(c))。
【0026】
<加圧位置>
試験体の中央を加圧する場合と、試験体の隅角部を加圧する場合について実験した。
【0027】
<対照実験>
ビスを打たない木材A,Bについて加圧試験を行った。木材Aの中央を加力位置としたサンプルをE1〜E3とし、木材Bの中央を加力位置としたE4〜E6と、木材Bの隅角部を加力位置としたサンプルを使用した。
【0028】
<対照実験の結果>
図4に示す通り、加重に対応してめり込み量が増加する。使用する木材の違いから、初期剛性にやや違いが認められるが、ビスを打たない木材A,Bの初期剛性は、950〜1300M/mm程度であった。
【0029】
ここで、初期剛性は、以下の手順で算出された値である(図8参照)。
a)図8に示す包路線上の0.1Pmaxと0.4Pmaxを結ぶ第I直線を引く。
b)包路線上の0.4Pmaxと0.9Pmaxを結ぶ第II直線を引く.
c)包絡線に接するまで第II直線を平行移動し、これを第III直線とする.
d)第I直線と第III直線との交点の荷重を降伏耐力Pyとし、この点からX軸に平行に第IV直線を引く。
e)第IV直線と包路線との交点の変位を降伏変位δyとする。
f)原点と(δy,Py)を結ぶ直線を第V直線とし、その傾きを初期剛性Kとする。
【0030】
サンプルE4を除き、何れのサンプルE1〜E3,E5〜E6も、実験における荷重範囲では、荷重に対応して変位量が増加する。そこで、各サンプルを8.00mm変位させる荷重を、仮に、最大荷重とした。一方、サンプルE4については、同一木材を使用したサンプルE5やサンプルE6に比べ、荷重−変形関係が大きく異なる傾向を示す。そのため、サンプルE4については、便宜上、変位量4.56mmにおける荷重を最大荷重とした。
【0031】
サンプルE4が特異な特性を示すのは、サンプルE4にだけ、鉄片を載置する加力表面に、密な節(フシ)があったためであると考えられる。したがって、以下の検討では、サンプルE4を除いた対照例を評価している。
【0032】
サンプルE4を除いて対照例の最大荷重を評価すると、ビスを打たない木材A,Bの最大荷重は、3100N〜4250N程度であった。
【0033】
なお、サンプルE4は、サンプルE5〜E6と比べ初期剛性で17%低く、最大荷重で14%高くなっている。本来、節があると曲げ強度その他の特性が低下するのが一般的であるが、めり込みに対する耐力には、密な節(フシ)が寄与するものと思われる。
【0034】
<種類の異なるビスを9本打ち込んだ実施例>
木材Aを用いた4個のサンプルの中央位置に、4種類のビスB1〜B4を各々9本打ち込み、加圧試験をした。その結果は、図5に示す通りである。
【0035】
図5に示す通り、ビスを打つことにより初期剛性、最大荷重共に増加することが確認された。図5より、初期剛性においては、ビス長さ50mm(ビスB1)が最も高く、次いで90mm(ビスB3)、75mm(ビスB2)の順となった。一方、最大荷重はビス長さ50mm(ビスB1)で最も高く、75mm(ビスB2)、90mm(ビスB3)の順となったが、後者2つの差はほとんどなかった。
【0036】
通常なら、ビスが長いほど、ビスと木部の接触面が増え、圧縮力による木部とビスのネジ部との摩擦抵抗によって耐力は増加することが予想される。しかし、ビス長さが長くなるとビス間で割裂が起こりやすく、特に90mmのビスを用いた場合は全ての試験体で木材表面での割裂が確認された。割裂が起きると木部とビスとの摩擦抵抗が小さくなり、加力に伴い割裂破壊が進行するため、ビスを長くすることが耐力の向上につながらないことが分かった。
【0037】
また、ビスB4は、その他のビスB1〜B3と比べると初期剛性及び最大荷重とも低い結果となった。その理由として、摩擦抵抗に寄与すると思われるネジ部が短い(全長80mm、ネジ部長さ34mm)ことが考えられる。そのため、ビスと木部間の摩擦抵抗が減少し、ビスの長さに比例した結果にならなかったと考えられる。
【0038】
以上より、割裂を考慮してビスの長さを100mm以下に設定し、ネジ部の有効長さを十分にとることが好ましいことが確認された。
【0039】
もっとも、ビスを打たない場合に比較すると、ビスB4の場合でも、最大荷重は大きく改善されている。ネジ部のないビスについても、ビスを打たない場合より最大荷重が改善されることを実験的に確認しており、したがって、ネジの有無に拘わらず、棒状の補強材を木材に打ち込むだけで、それなりの効果が発揮される。
【0040】
<ビスの配置ピッチを変えた実施例>
木材Bに対して、50mm×50mmの正方形の接合面に、ピッチを変えて4本のビスを碁盤目状に打った。使用したビスは、長さ50mmのビスB1と、長さ90mmのビスB3である。長さ50mmのビスB1は、その4本を図3(b)のように配置した。また、長さ90mmのビスB3は、その4本を、図3(b)のように狭ピッチに配置した場合と、図3(c)の場合のように広ピッチに配置した場合について加圧試験をした。その結果は、図6に示す通りである。
【0041】
図6に示す通り、木材BのサンプルE5〜E6の場合と対比すると、ビスの本数を4本とした試験体は、初期剛性の増加が小さく、特に、90mmのビスB3を4本用いた試験体は、そのピッチに拘わらず、ほぼビスなしサンプルE5〜E6と同程度であった。これは、ビスの本数が減ったことにより、ビスと木部間の摩擦抵抗力が低下したためと思われる。
【0042】
なお、最大荷重は、ビスの種類B1,B3に拘わらず、それほどの差はないが、最大荷重時における変位量は、ビスB1の方が有意に少ない。
【0043】
また、ビスB1を木材Aに9本打った場合(図5(c)の2行目)と、ビスB1を木材Bに4本打った場合(図6(c)の2行目)とを、各々、ビスなしの木材A,Bからの改善率で評価すると、初期剛性の改善率(1.47/1.19)、及び、最大荷重時における変位量の改善率(0.65/1.00)において、9本のビスを打った方が良いことが示されている。
【0044】
したがって、隣接するビスの間に割裂を生じさせない程度に、密にビスを打つのが効果的であると考えられる。
【0045】
<加圧箇所を変えた実施例>
木材Bを使用して、その角隅部に対する加圧実験をした。ビス無しの対照サンプルと、90mmのB3ビス4本を小ピッチで打った場合(図3(b))と、90mmのB3ビス4本を大ピッチで打った場合(図3(c))とについて加圧実験を実施した。
【0046】
その結果は、図7に示す通りである。加力位置を木材の隅角部とした場合は、縁距離がなくなるため、めり込み耐力が小さくなる(ビスなしの場合)。これは、稲山のめり込み理論(地震に強い[木造住宅]パーフェクトマニュアル、株式会社エクスナレッジムック、2003年1月17日、pp.262−273)において、縁距離が小さくなるほどめり込み耐力が小さくなることが示されており、その事とも一致する。
【0047】
加力位置が隅角部の場合においても、ビスを打つことにより耐力が上昇する効果は見られた。なお、木材の隅角部にビスを打つと、ビスを打つ位置に割裂防止のための孔をあけても割裂が発生したが、それでも、耐力の上昇が認められる。
【0048】
以上の通り、ビスを打つことにより初期剛性、最大荷重共に増加することが確認された。但し、長いビスを用いると割裂が発生することから、木材の特性に合わせた適度な長さのビスを用いることによって割裂を防止すれば、初期剛性と最大荷重を大幅に改善させることができる。この場合、隣接するビスの間に割裂を生じさせない程度に、密集して多くのビスを打つのが効果的であると考えられる。
【0049】
したがって、相対的に短いビスを使用する場合には、密集してビスを配置する一方、相対的に長いビスを使用する場合には、これに対応して配列ピッチを広げる必要がある。
【0050】
ところで、本発明は、例えば図9に示す適用例が一典型である。この場合には、柱1の下方端面1aが土台2の外周面2aに当接される木造建築構造において、柱1と土台2の接合面に複数のビスBSが打ち込まれる。なお、柱1と土台2の接合面に、金属板を配置しても良い。
【0051】
また、例えば、図10に示すように、土台2に貫通穴HOと取付溝GVを設け、取付溝GVに接合金具JT(図10(b))を配置する場合に、貫通穴HOの外周にビスBSを打ち込むのも好適である(図10(c)参照)。この場合、取付溝GVの外周にも、ビスBSを打ち込んでも良い。
【0052】
更にまた、例えば図11に示すように、柱1と梁3とを接合金具JTを介して接合する場合にも、本発明を適用することができる。この場合、柱1に貫通穴HOと取付溝GVを設け、取付溝GVに接合金具JTを配置するが、貫通穴HOの外周にビスBSが打ち込まれる。この場合にも、取付溝GVの外周に、複数のビスBSを打ち込んでも良い。
【0053】
以上、本発明の適用例を3つ例示したが、それらに限定されず、2つの木材が当接されて荷重を受ける接合面であれば、本発明が好適に適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の構成を説明する図面である。
【図2】加圧実験に使用した試験装置を説明する図面である。
【図3】補強部材の配置位置を説明する図面である。
【図4】補強部材を設けない場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図5】9本の補強部材を設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図6】4本の補強部材を、ピッチを変えて設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図7】4本の補強部材を角隅部に設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図8】初期剛性の算出手順を説明する図面である。
【図9】本発明の第1適用例を例示したものである。
【図10】本発明の第2適用例を例示したものである。
【図11】本発明の第3適用例を例示したものである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定される軸組工法において、接合面に簡易な構成を付加することによって、第2木材のめり込み抵抗を大幅に向上させた木造建築構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、木造建築物において、柱と土台などを専用の接合金物を用いて接合することにより、耐力壁や筋交いを入れなくても、地震などの横揺れに耐えられる軸組工法がとられてきた(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−21182号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、如何に優れた接合金具を使用しても、構造部材として木材を使用する宿命として、荷重を支える土台などが経年的に沈み込むことが避けられないところであった。そして、柱を支える支持面が沈み込むと、建物全体としてのバランスを悪化させることになる。なお、この点は、柱と土台の接合面に限るものではなく、柱と梁との接合部においても同様に問題になることがある。
【0004】
したがって、鉄骨を用いるより安価で、且つ、住む人間に安らぎを与える木材の利点を生かしつつ、その強度を高めることが強く望まれるところである。
【0005】
本発明は、上記の要請に鑑みてなされたものであって、木材のめり込み耐力を向上させた木造建築構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明者が種々検討したところ、他の木材から荷重が加わる接合面に所定長さの補強材を打つことにより、めり込み耐力を大幅に向上できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定されて構成される木造建築構造において、前記第1木材の端面が当接される第2木材の接合面に、100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明では、荷重を受ける第2木材の接合面に、単数又は複数本の補強材を打ち込むことを特徴とする。本発明者の実験結果によれば、第2木材に補強材を配置することによって、頭部に荷重を受ける補強材と、補強材の配置された第2木材との間に発生する摩擦力が、第2木材のめり込みに対する抵抗要素として有効に機能するものと推定される(図1(a)参照)。
【0009】
ここで、軸部の長さが長いほど、補強材と木材との間に発生する摩擦力が増加すると思われるが、本発明者の検討によれば、軸部が長いほど、受けた荷重によって補強材と補強材との間に割裂が生じやすくなることが判明した。そして、もし割裂が生じると、木材との摩擦力が大幅に低下するので、軸部の長さは、100mm以下に設定する必要がある。
【0010】
軸部の長さは、木材の特性に応じて設定されるが、好適には、45mm以上、95mm以下の長さが選択される。この場合、補強材の軸部は、好ましくは、最大直径3.5mm〜6.0mm程度の略円柱形状に形成される。なお、前記の補強材に対応して、曲げヤング係数(E)による強度等級E100以上(好ましくはE120以上)の木材が好適に使用される。
【0011】
第1木材と第2木材は、典型的には、柱と土台、又は、梁と柱が、これに該当する。但し、このような組み合わせに限定されるものではなく、本発明は、圧縮力を受ける木材であれば、その接合面に好適に適用される。柱としては、強度等級E65〜105程度の木材が好適に使用され、土台としては、強度等級E95〜105の木材が好適に使用される。本明細書において、強度等級は、曲げヤング係数(E)による日本農林規格によるものであり、E65とは、曲げヤング係数が65であることを意味する(単位は1000kgf/cm2)。
【0012】
前記補強材は、好ましくは金属製であり、その軸部にネジが形成されているのが好適である。また、このような補強材が、接合面に複数個が配置されるのが好適である。ネジは、軸部の軸方向のほぼ全域に形成されているのが最適であるが、少なくとも、軸方向の50%以上にわたってネジを形成するべきである。ネジが全く形成されていない場合も含め、ネジ部の長さが短い場合にも、補強材を打ち込まない場合と比較すると、耐力が向上するが、補強材の打ち込み作業に対応する実用的価値を確保する上では、十分なネジ部の長さを確保するべきである。
【0013】
複数本の補強材が配置される場合、隣接する補強材の間に割裂を生じさせない程度に密に、補強材を配置するのが好ましい。この場合、前記接合面の平面視において碁盤目状又は千鳥状に複数本が配置されるのが効果的である。更に好ましくは、接合面を縦横に区画する仮想線の交点に、補強材が配置されるべきである。全ての交点に補強材が配置されると碁盤配列となり、1つ飛ばしの交点に補強材が配置することで千鳥配列を実現できる(図1(b)(c)参照)。
【0014】
一般に、補強材の配置個数が増えるほど、耐力が増加する傾向となるが、余り多いと作業性に劣る。また、配置個数が増えると、限られた接合面における補強材の配列ピッチが狭くなる結果として、補強材と補強材との間に割裂が生じやすくなる。したがって、補強材の配列ピッチは、例えば、等級E100以上のヤング係数を有する木材を使用する場合には、好ましくは、50mm*50mmの接合面に換算して、4〜9個とすべきである。
【発明の効果】
【0015】
上記した本発明によれば、安価で簡易な構成でありながら、木材のめり込み耐力を向上させた木造建築構造を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を完成させるに至った実験内容について詳細に説明する。
【0017】
<試験機>
めり込み耐力を計測するため、100kN万能試験機(図2(a))を用いて、試験体木材に対して一方向加力とする試験を行った。
【0018】
具体的には、50mm(縦)×50mm(横)×10mm(厚さ)の鉄片(図2(b))を、試験体に載置した状態で、変位量10mmを目安とし、荷重が一定の値で推移するまで圧縮力を加えた。したがって、この試験で使用する鉄片の面積(=50mm×50mm)は、第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定される接合面の面積に対応する。
【0019】
<木材>
試験体の材料として、2本の木材A,Bを用いた。木材A,Bとも異等級構造用集成材(オウシュウアカマツ、E120−F330)であって、曲げヤング係数120(単位:103kgf/cm2)、曲げ強度330(単位:kgf/cm2)の等級区分に属する。なお、ヤング係数の計測値は、木材A,Bとも同一値(124.72[104N/cm2])であった。
【0020】
<試験変数>
実験変数は、(1)ビスの有無、(2)ビスの長さ、(3)ビスの本数、(4)ビスのピッチ、(5)試験体の加力位置の5通りとした。
【0021】
<ビスの種類B1〜B4>
木材に打ち込むビスとして、B1〜B4の4種類を使用した。各ビスは、全長50mmで口径3.6mm(B1)、全長75mmで口径4.8mm(B2)、全長90mmで口径5.5mm(B3)、全長80mmで口径5.2mm(B4)である。
【0022】
ビスB1〜B3には、軸方向ほぼ全域(80%)にネジが設けられているが、ビスB4には、先端側の43%だけにネジが設けられている。
【0023】
<ビスの配置ピッチ及び本数>
50mm×50mmの正方形の接合面に、碁盤目状に、9本又は4本のビスを打った。
【0024】
9本のビスを使用する場合、接合面(50mm×50mm)を12.5mmの等間隔で縦横に区画する6本の仮想線の交点に、9本のビスを打ち込んだ(図3(a))。
【0025】
4本のビスについては、配置ピッチを変えた2パターンを設けた。小ピッチの場合には、接合面を16.67mmの等間隔で縦横に区画する4本の仮想線の交点に、4本のビスを打ち込んだ(図3(b))。一方、大ピッチの場合には、それぞれ外周縁から12.5mmの間隔を空ける4本の仮想線の交点に、4本のビスを打ち込んだ(図3(c))。
【0026】
<加圧位置>
試験体の中央を加圧する場合と、試験体の隅角部を加圧する場合について実験した。
【0027】
<対照実験>
ビスを打たない木材A,Bについて加圧試験を行った。木材Aの中央を加力位置としたサンプルをE1〜E3とし、木材Bの中央を加力位置としたE4〜E6と、木材Bの隅角部を加力位置としたサンプルを使用した。
【0028】
<対照実験の結果>
図4に示す通り、加重に対応してめり込み量が増加する。使用する木材の違いから、初期剛性にやや違いが認められるが、ビスを打たない木材A,Bの初期剛性は、950〜1300M/mm程度であった。
【0029】
ここで、初期剛性は、以下の手順で算出された値である(図8参照)。
a)図8に示す包路線上の0.1Pmaxと0.4Pmaxを結ぶ第I直線を引く。
b)包路線上の0.4Pmaxと0.9Pmaxを結ぶ第II直線を引く.
c)包絡線に接するまで第II直線を平行移動し、これを第III直線とする.
d)第I直線と第III直線との交点の荷重を降伏耐力Pyとし、この点からX軸に平行に第IV直線を引く。
e)第IV直線と包路線との交点の変位を降伏変位δyとする。
f)原点と(δy,Py)を結ぶ直線を第V直線とし、その傾きを初期剛性Kとする。
【0030】
サンプルE4を除き、何れのサンプルE1〜E3,E5〜E6も、実験における荷重範囲では、荷重に対応して変位量が増加する。そこで、各サンプルを8.00mm変位させる荷重を、仮に、最大荷重とした。一方、サンプルE4については、同一木材を使用したサンプルE5やサンプルE6に比べ、荷重−変形関係が大きく異なる傾向を示す。そのため、サンプルE4については、便宜上、変位量4.56mmにおける荷重を最大荷重とした。
【0031】
サンプルE4が特異な特性を示すのは、サンプルE4にだけ、鉄片を載置する加力表面に、密な節(フシ)があったためであると考えられる。したがって、以下の検討では、サンプルE4を除いた対照例を評価している。
【0032】
サンプルE4を除いて対照例の最大荷重を評価すると、ビスを打たない木材A,Bの最大荷重は、3100N〜4250N程度であった。
【0033】
なお、サンプルE4は、サンプルE5〜E6と比べ初期剛性で17%低く、最大荷重で14%高くなっている。本来、節があると曲げ強度その他の特性が低下するのが一般的であるが、めり込みに対する耐力には、密な節(フシ)が寄与するものと思われる。
【0034】
<種類の異なるビスを9本打ち込んだ実施例>
木材Aを用いた4個のサンプルの中央位置に、4種類のビスB1〜B4を各々9本打ち込み、加圧試験をした。その結果は、図5に示す通りである。
【0035】
図5に示す通り、ビスを打つことにより初期剛性、最大荷重共に増加することが確認された。図5より、初期剛性においては、ビス長さ50mm(ビスB1)が最も高く、次いで90mm(ビスB3)、75mm(ビスB2)の順となった。一方、最大荷重はビス長さ50mm(ビスB1)で最も高く、75mm(ビスB2)、90mm(ビスB3)の順となったが、後者2つの差はほとんどなかった。
【0036】
通常なら、ビスが長いほど、ビスと木部の接触面が増え、圧縮力による木部とビスのネジ部との摩擦抵抗によって耐力は増加することが予想される。しかし、ビス長さが長くなるとビス間で割裂が起こりやすく、特に90mmのビスを用いた場合は全ての試験体で木材表面での割裂が確認された。割裂が起きると木部とビスとの摩擦抵抗が小さくなり、加力に伴い割裂破壊が進行するため、ビスを長くすることが耐力の向上につながらないことが分かった。
【0037】
また、ビスB4は、その他のビスB1〜B3と比べると初期剛性及び最大荷重とも低い結果となった。その理由として、摩擦抵抗に寄与すると思われるネジ部が短い(全長80mm、ネジ部長さ34mm)ことが考えられる。そのため、ビスと木部間の摩擦抵抗が減少し、ビスの長さに比例した結果にならなかったと考えられる。
【0038】
以上より、割裂を考慮してビスの長さを100mm以下に設定し、ネジ部の有効長さを十分にとることが好ましいことが確認された。
【0039】
もっとも、ビスを打たない場合に比較すると、ビスB4の場合でも、最大荷重は大きく改善されている。ネジ部のないビスについても、ビスを打たない場合より最大荷重が改善されることを実験的に確認しており、したがって、ネジの有無に拘わらず、棒状の補強材を木材に打ち込むだけで、それなりの効果が発揮される。
【0040】
<ビスの配置ピッチを変えた実施例>
木材Bに対して、50mm×50mmの正方形の接合面に、ピッチを変えて4本のビスを碁盤目状に打った。使用したビスは、長さ50mmのビスB1と、長さ90mmのビスB3である。長さ50mmのビスB1は、その4本を図3(b)のように配置した。また、長さ90mmのビスB3は、その4本を、図3(b)のように狭ピッチに配置した場合と、図3(c)の場合のように広ピッチに配置した場合について加圧試験をした。その結果は、図6に示す通りである。
【0041】
図6に示す通り、木材BのサンプルE5〜E6の場合と対比すると、ビスの本数を4本とした試験体は、初期剛性の増加が小さく、特に、90mmのビスB3を4本用いた試験体は、そのピッチに拘わらず、ほぼビスなしサンプルE5〜E6と同程度であった。これは、ビスの本数が減ったことにより、ビスと木部間の摩擦抵抗力が低下したためと思われる。
【0042】
なお、最大荷重は、ビスの種類B1,B3に拘わらず、それほどの差はないが、最大荷重時における変位量は、ビスB1の方が有意に少ない。
【0043】
また、ビスB1を木材Aに9本打った場合(図5(c)の2行目)と、ビスB1を木材Bに4本打った場合(図6(c)の2行目)とを、各々、ビスなしの木材A,Bからの改善率で評価すると、初期剛性の改善率(1.47/1.19)、及び、最大荷重時における変位量の改善率(0.65/1.00)において、9本のビスを打った方が良いことが示されている。
【0044】
したがって、隣接するビスの間に割裂を生じさせない程度に、密にビスを打つのが効果的であると考えられる。
【0045】
<加圧箇所を変えた実施例>
木材Bを使用して、その角隅部に対する加圧実験をした。ビス無しの対照サンプルと、90mmのB3ビス4本を小ピッチで打った場合(図3(b))と、90mmのB3ビス4本を大ピッチで打った場合(図3(c))とについて加圧実験を実施した。
【0046】
その結果は、図7に示す通りである。加力位置を木材の隅角部とした場合は、縁距離がなくなるため、めり込み耐力が小さくなる(ビスなしの場合)。これは、稲山のめり込み理論(地震に強い[木造住宅]パーフェクトマニュアル、株式会社エクスナレッジムック、2003年1月17日、pp.262−273)において、縁距離が小さくなるほどめり込み耐力が小さくなることが示されており、その事とも一致する。
【0047】
加力位置が隅角部の場合においても、ビスを打つことにより耐力が上昇する効果は見られた。なお、木材の隅角部にビスを打つと、ビスを打つ位置に割裂防止のための孔をあけても割裂が発生したが、それでも、耐力の上昇が認められる。
【0048】
以上の通り、ビスを打つことにより初期剛性、最大荷重共に増加することが確認された。但し、長いビスを用いると割裂が発生することから、木材の特性に合わせた適度な長さのビスを用いることによって割裂を防止すれば、初期剛性と最大荷重を大幅に改善させることができる。この場合、隣接するビスの間に割裂を生じさせない程度に、密集して多くのビスを打つのが効果的であると考えられる。
【0049】
したがって、相対的に短いビスを使用する場合には、密集してビスを配置する一方、相対的に長いビスを使用する場合には、これに対応して配列ピッチを広げる必要がある。
【0050】
ところで、本発明は、例えば図9に示す適用例が一典型である。この場合には、柱1の下方端面1aが土台2の外周面2aに当接される木造建築構造において、柱1と土台2の接合面に複数のビスBSが打ち込まれる。なお、柱1と土台2の接合面に、金属板を配置しても良い。
【0051】
また、例えば、図10に示すように、土台2に貫通穴HOと取付溝GVを設け、取付溝GVに接合金具JT(図10(b))を配置する場合に、貫通穴HOの外周にビスBSを打ち込むのも好適である(図10(c)参照)。この場合、取付溝GVの外周にも、ビスBSを打ち込んでも良い。
【0052】
更にまた、例えば図11に示すように、柱1と梁3とを接合金具JTを介して接合する場合にも、本発明を適用することができる。この場合、柱1に貫通穴HOと取付溝GVを設け、取付溝GVに接合金具JTを配置するが、貫通穴HOの外周にビスBSが打ち込まれる。この場合にも、取付溝GVの外周に、複数のビスBSを打ち込んでも良い。
【0053】
以上、本発明の適用例を3つ例示したが、それらに限定されず、2つの木材が当接されて荷重を受ける接合面であれば、本発明が好適に適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の構成を説明する図面である。
【図2】加圧実験に使用した試験装置を説明する図面である。
【図3】補強部材の配置位置を説明する図面である。
【図4】補強部材を設けない場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図5】9本の補強部材を設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図6】4本の補強部材を、ピッチを変えて設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図7】4本の補強部材を角隅部に設けた場合の荷重−変位特性を示す図面である。
【図8】初期剛性の算出手順を説明する図面である。
【図9】本発明の第1適用例を例示したものである。
【図10】本発明の第2適用例を例示したものである。
【図11】本発明の第3適用例を例示したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定されて構成される木造建築構造において、
前記第1木材の端面が当接される第2木材の接合面に、
100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材を設けたことを特徴とする木造建築構造。
【請求項2】
前記補強材は、前記接合面に複数個が配置され、前記軸部にはネジが形成されている請求項1に記載の木造建築構造。
【請求項3】
前記複数の補強材は、隣接する補強材の間に割裂を生じさせない程度に密に配置される請求項1又は2に記載の木造建築構造。
【請求項4】
前記補強材は、前記接合面の平面視において碁盤目状又は千鳥状に複数本が配置される請求項1〜3の何れかに記載の木造建築構造。
【請求項5】
前記補強材の配置ピッチは、50mm*50mmの接合面に換算して、4〜9個である請求項1〜4の何れかに記載の木造建築構造。
【請求項1】
第1木材の端面が、第2木材の外周面に当接固定されて構成される木造建築構造において、
前記第1木材の端面が当接される第2木材の接合面に、
100mm以下の長さを有して第2木材に打ち込まれる軸部と、前記軸部の断面積より大きい頭部と、を有する棒状の補強材を設けたことを特徴とする木造建築構造。
【請求項2】
前記補強材は、前記接合面に複数個が配置され、前記軸部にはネジが形成されている請求項1に記載の木造建築構造。
【請求項3】
前記複数の補強材は、隣接する補強材の間に割裂を生じさせない程度に密に配置される請求項1又は2に記載の木造建築構造。
【請求項4】
前記補強材は、前記接合面の平面視において碁盤目状又は千鳥状に複数本が配置される請求項1〜3の何れかに記載の木造建築構造。
【請求項5】
前記補強材の配置ピッチは、50mm*50mmの接合面に換算して、4〜9個である請求項1〜4の何れかに記載の木造建築構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2010−77592(P2010−77592A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224434(P2008−224434)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(500543834)木建技研株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(500543834)木建技研株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]