説明

杭打機のリーダ支持構造

【課題】 1台の杭打機を長尺リーダ用と短尺リーダ用の仕様に使い分ける。
【解決手段】 下部リーダ4bをベースマシン3の前部に起伏可能に設け、下部リーダ4bとベースマシン3との間に下部リーダ用バックステーシリンダ11を設ける。上部リーダ用バックステーシリンダ10をベースマシン3に回動可能に設け、上部リーダ用バックステーシリンダ10と上部リーダとを着脱可能に形成する。下部リーダのみを使用して作業を行うときには、油圧系統16aを遮断し、上部リーダ用バックステーシリンダ10をベースマシン後部側に倒してベースマシン3の上部に収容する。下部リーダに上部リーダを連結し、その上部にトップシーブ6を装着して作業を行うときには、上部リーダ用バックステーシリンダ10と上部リーダとを連結し、油圧系統16aを連通させ、両バックステーシリンダ10,11を使用してリーダ4を起伏させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リーダをバックステーシリンダによって起伏可能に支持する杭打機のリーダ支持構造に関し、特に、杭打機の作業時におけるリーダ長を容易に変更可能なリーダの支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、杭打機は、バックステーシリンダによってリーダを起伏可能に支持し、作業時にはバックステーシリンダを伸長させ、リーダをベースマシンの前部に略鉛直状に起立させ、輸送時には、バックステーシリンダを短縮させ、リーダをバックステーシリンダとともにベースマシン上に倒伏させていた(例えば、特許文献1参照。)。また、近年では、橋の下や工場内等の高さに制限のある場所で杭打ち作業を行うケースが増えたことから、短いリーダを備えた杭打機が求められ、ユーザーは、標準的な長尺のリーダを備えた杭打機の他に、短尺のリーダを備えた杭打機を別途購入していた。
【0003】
あるいは、ベースマシンに、短尺リーダ用の専用部材と、長尺リーダ用の専用部材とを用途に応じて付け替えるようにしたものもある。例えば図7に示されるように、長尺リーダ用の専用部材を装着した杭打機30は、4つのリーダ部材31a,31b,31c,31dを連結して長尺リーダ31を形成しており、下部のリーダ部材31aに設けたブラケット31eがベースマシン32の前部に設けたリーダ支持フレーム32aに軸支されている。
【0004】
また、リーダ支持フレーム32aの後部側上部には、長尺リーダ用のバックステーシリンダ33の基部が回動可能に取り付けられ、該バックステーシリンダ33のシリンダロッド先端が、中間部のリーダ部材31bに設けられたシリンダロッド連結ブラケット31fに連結されている。さらに、長尺リーダ31の上部には長尺リーダ用のトップシーブ34が設けられ、長尺リーダ31の前方には、オーガ駆動装置35が取り付けられている。これらの各リーダ部材31a,31b,31c,31d、バックステーシリンダ33、トップシーブ34等が長尺リーダ用の専用部材となる。
【0005】
この杭打機30を長尺リーダ仕様から短尺リーダ仕様に切り替える際には、まず、前記長尺の専用部材をベースマシン32からすべて取り外して別途保管し、短尺リーダ用の専用部材を取り付ける。例えば図8に示されるように、短尺リーダ41は、リーダ支持フレーム32aに軸支される1つのリーダ部材によって形成され、前記リーダ支持フレーム32aの上部に取り付けた短尺リーダ用のバックステーシリンダ42のシリンダロッド先端が、短尺リーダ41に形成されたシリンダロッド連結ブラケット41aに連結されている。また、短尺リーダ41の上部には短尺リーダ用のトップシーブ43が設けられ、短尺リーダ41の前方には、前記オーガ駆動装置35が取り付けられる。前記短尺リーダ41,バックステーシリンダ42,トップシーブ43等が短尺リーダ用の専用部材となり、この短尺リーダ用の専用部材は、杭打機を長尺リーダ仕様とする際にはベースマシンから取り外されて別途保管される。
【特許文献1】特開2003−41584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述のように長尺リーダ(標準リーダ)を備えた杭打機の他に、短尺リーダを備えた短尺専用の杭打機を別途購入するのでは、コストが嵩み、また、図7及び図8に示されるような、ベースマシン32とオーガ駆動装置35のみを共用し、短尺リーダ用部材と長尺リーダ部材とを交換するものでは、交換に手間や時間が掛かるとともに、使用しない部材を常に保管しておかなければならないことから、保管場所を確保しなければならず、また、バックステーシリンダは油圧シリンダであることから、着脱時に作動油が漏れて周囲を汚染するおそれがあり、さらに、保管時に、埃や塵が入らないように注意しなければならなかった。
【0007】
そこで本発明は、1台の杭打機を、長尺リーダ用と短尺リーダ用の仕様に容易に使い分けることができる杭打機のリーダ支持構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため本発明は、ベースマシンに起伏可能に設けられたバックステーシリンダにより、上端部にトップシーブを備えたリーダを起伏可能に支持する杭打機のリーダ支持構造において、前記リーダを下部リーダと上部リーダとに分割形成し、前記下部リーダの上部に前記上部リーダ及び前記トップシーブを着脱可能に形成し、前記下部リーダを前記ベースマシンの前部に起伏可能に設け、該下部リーダとベースマシンとの間に該下部リーダを起伏させるための下部リーダ用バックステーシリンダを設け、前記下部リーダの上部に前記上部リーダを連結したときに該上部リーダに連結される上部リーダ用バックステーシリンダを前記ベースマシンに回動可能に設けるとともに、該上部リーダ用バックステーシリンダと上部リーダとを着脱可能に形成し、下部リーダのみを使用して作業を行うときには、前記上部リーダ用バックステーシリンダの油圧系統を遮断し、該上部リーダ用バックステーシリンダをベースマシン後部側に倒してベースマシンの上部に収容し、前記トップシーブを上部に装着した下部リーダを前記下部リーダ用バックステーシリンダを使用して起伏させ、下部リーダの上部に前記上部リーダを連結するとともに、該上部リーダの上部に前記トップシーブを装着して作業を行うときには、前記上部リーダ用バックステーシリンダと前記上部リーダとを連結し、上部バックステーシリンダの油圧系統を連通させ、連結状態の下部リーダ及び上部リーダを前記下部リーダ用バックステーシリンダ及び前記上部リーダ用バックステーシリンダの双方を使用して起伏させることを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明のリーダ支持構造は、前記上部リーダ用バックステーシリンダのベースマシンへの取付部が前記下部リーダ用バックステーシリンダの取付部よりベースマシン後部側に配置されていることを特徴としている。また、前記バックステーシリンダの油圧系統は、前記下部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管と、前記上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管とを並列に設けるとともに、上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管を切り離し可能に形成し、下部リーダと上部リーダとを連結して作業を行うときには、両油圧配管を連通状態として下部リーダ用バックステーシリンダ及び上部リーダ用バックステーシリンダの双方を作動状態とし、下部リーダのみを使用して作業を行うときには、上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管を切り離して下部リーダ用バックステーシリンダのみを作動状態とすることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上述のように構成されることにより、1台の杭打機を、長尺リーダ用と短尺リーダ用の仕様に容易に使い分けることができる。また、長尺リーダ用から短尺リーダ用に仕様を切り替える際に、長尺リーダを構成する上部リーダから取り外した上部リーダ用バックステーシリンダを、ベースマシンの後部側に回動してベースマシン上に収容することから、このバックステーシリンダを別途保管する必要もない。さらに、下部リーダ用バックステーシリンダは、長尺リーダ用及び短尺リーダ用の双方で使用するので、仕様切替の際に着脱する必要がなく、仕様切替を短時間で行うことができる。
【0011】
また、上部リーダ用バックステーシリンダのベースマシンへの取付部を前記下部リーダ用バックステーシリンダの取付部よりベースマシン後部側に配置することにより、安定した状態でリーダを支持することができる。さらに、下部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管と、前記上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管とを並列に設けるとともに、上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管をセルフシールカップリングやストップバルブ等を用いて切り離し可能に形成することにより、配管の着脱を最小限あるいは不要とすることができるので、作動油が漏れることもほとんどなくなり、周辺を汚染することもなく、埃や塵が進入することもなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一形態例を図面に基づいて詳しく説明する。図1乃至図6は本発明の一形態例を示すもので、図1は杭打機を長尺リーダ仕様とした作業状態を示す正面図、図2は長尺リーダをベースマシン上に倒伏させた状態を示す正面図、図3は杭打機を長尺リーダ仕様から短尺リーダ仕様に変更する過程を示す説明図、図4は短尺リーダをベースマシン上に倒伏させた状態を示す正面図、図5は杭打機を短尺リーダ仕様とした作業状態を示す正面図、図6はバックステーシリンダの油圧系統図である。
【0013】
杭打機1は、クローラを備えた走行部2と、該走行部2上に旋回可能に設けられたベースマシン3とで構成され、ベースマシン3の前部には、オーガ駆動装置5とトップシーブ6とを装着したリーダ4が起伏可能に設けられている。ベースマシン3は、メインフレーム7上に配設される運転台8と油圧ポンプ等を備える動力部9とを有しており、前方上部にはリーダ支持フレーム12が設けられている。
【0014】
前記リーダ4は、基部リーダ4aと、下部リーダ4bと、上部リーダを構成する上部第1リーダ部材4c、上部第2リーダ部材4d及び上部第3リーダ部材4eとを連結して形成されており、基部リーダ4aは、軸にて下部リーダ4bに回動可能に軸支され、リーダ倒伏時には軸とリーダ支持フレーム12と、リーダ倒伏時にのみ接続されるリンクによって支持され、下部リーダ4bは連結用ブラケット4fを介してリーダ支持フレーム12の前端部に回動可能に軸支されている。下部リーダ4bの上部は、上部第1リーダ部材4c及び前記トップシーブ6を着脱可能に形成されており、長尺リーダ仕様の際には、上部第1リーダ部材4cの下部が連結される。また、上部第3リーダ部材4eの上部に前記トップシーブ6が装着され、リーダ4の前方にはオーガ駆動装置5がリーダ4の全長にわたって昇降可能に装着されている。
【0015】
下部リーダ4bとベースマシン3との間には下部リーダ用バックステーシリンダ11が設けられ、上部第1リーダ部材4cとベースマシン3との間には上部リーダ用バックステーシリンダ10が設けられている。下部リーダ用バックステーシリンダ11は、その基端が前記リーダ支持フレーム12の後部側に回動可能に取り付けられ、シリンダロッドの先端が下部リーダ4bに設けられたシリンダブラケット4gに回動可能に取り付けられている。また、上部リーダ用バックステーシリンダ10は、その基端が前記下部リーダ用バックステーシリンダ11の取付部よりもベースマシン後部側である運転台8の側部に回動可能に取り付けられ、シリンダロッドの先端が上部第1リーダ部材4cに設けられたシリンダブラケット4hに回動可能かつ着脱可能に取り付けられている。
【0016】
図6に示すように、両バックステーシリンダ10,11を作動させるための油圧系統は、方向切換弁13とダブルカウンタバランス弁14とを有する油圧配管15に、上部リーダ用バックステーシリンダ10用の油圧配管16aと下部リーダ用バックステーシリンダ11の油圧配管16bとが並列に接続されており、上部リーダ用バックステーシリンダ10用の油圧配管16aは、セルフシールカップリング17によって油圧系統から切り離せるように形成されている。
【0017】
長尺リーダ仕様の際には、方向切換弁13とダブルカウンタバランス弁14を介して供給される油圧によって両バックステーシリンダ10,11が伸縮作動することにより、下部リーダ4bから上方の各リーダ部材を下部リーダ4bの軸支部を中心として、図1に示すようにベースマシン3の前方に鉛直方向に起立した位置と、図2に示すようにベースマシン3の上部に倒伏した位置とに起伏回動させる。
【0018】
また、上部第1リーダ部材4cの後部側には、オーガ駆動装置5に接続される油圧ホースを支持するホースハンガー4iが設けられており、下部リーダ4bと上部第2リーダ部材4dの後部側には、トップシーブ6に至るワイヤロープ18をガイドするガイド部材4jがそれぞれ設けられている。
【0019】
トップシーブ6は、下部リーダ4b及び各上部リーダ部材の上端部に着脱可能に設けられるもので、リーダ上端部に着脱可能に取り付けられる取付フレーム6aと先端側フレーム6bとを支軸で連結して形成され、先端側フレーム6bがリーダ4と直交する方向からリーダ4の長手方向に回動可能に設けられている。
【0020】
オーガ駆動装置5は、ガイドギブ5aを介してリーダ4の長手方向に設けられたガイドレール19に、上下方向に移動可能に取り付けられている。ガイドレール19の前方長手方向にはラックが設けられ、該ラックに歯合するピニオンギアをオーガ駆動装置5に設け、ピニオンギアを駆動装置で回転させることによって、オーガ駆動装置5がガイドレール19に沿って昇降する。
【0021】
上述のように、長尺リーダ仕様(標準仕様)とした際の杭打機1は、下部リーダ4bの上部に各上部リーダ部材4c,4d,4eを連結して長尺のリーダ4を形成し、上部リーダ用バックステーシリンダ10のシリンダロッド先端を上部第1リーダ部材4cのシリンダブラケット4hに連結ピン等で連結するとともに、セルフシールカップリング17を接続して上部リーダ用バックステーシリンダ10用の油圧配管16aを油圧配管15に連通させ、上部第3リーダ部材4eの上端にトップシーブ6を取り付けた状態で作業を行う。
【0022】
杭打機1を長尺リーダ仕様から短尺リーダ仕様に変更する際には、まず、図2に示すようにオーガ駆動装置5を基部リーダ4aの位置まで降下させた状態で、下部リーダ用バックステーシリンダ11及び上部リーダ用バックステーシリンダ10を縮めて下部リーダ4bから上部のリーダ4をベースマシン3上に倒伏させ、トップシーブ6の先端側フレーム6bをリーダ4の長手方向に回動させる。
【0023】
この状態で、油圧ホースやワイヤロープ18を取り外すとともに、上部リーダ用バックステーシリンダ10のシリンダロッド先端をシリンダブラケット4hから取り外し、セルフシールカップリング17を切り離して上部リーダ用バックステーシリンダ10用の油圧配管16aを油圧配管15から遮断する。また、上部リーダ用バックステーシリンダ10は、この倒伏状態、すなわち、上部リーダ用バックステーシリンダ10をベースマシン3の後部側に倒してベースマシン3の上部に収容した状態で、適宜な固定手段でベースマシン3に固定する。
【0024】
次いで、図3に示されるように、トップシーブ6、上部第1リーダ部材4c、上部第2リーダ部材4d及び上部第3リーダ部材4eを取り外し、トップシーブ6を下部リーダ4bの上部に装着する。また、取り外した上部第1リーダ部材4c、上部第2リーダ部材4d及び上部第3リーダ部材4eは別途保管する。一方、上部リーダ用バックステーシリンダ10は、ベースマシン3上に収容されることから、ベースマシン3への着脱が不要であり、別途保管する必要がなく、埃や塵で汚れる心配もない。
【0025】
これにより、図4に示されるように、ベースマシン3に基部リーダ4aと下部リーダ4bとを装着した状態の短尺リーダ仕様の杭打機となる。そして、油圧ホースやワイヤロープ18を取り付けて下部リーダ用バックステーシリンダ11を伸ばすことにより、図4に示されるように、下部リーダ4bをベースマシン3の前部に起立させた作業状態となる。
【0026】
また、上述の手順と逆の手順で、杭打機1を短尺リーダ仕様から長尺リーダ仕様に変更することができるので、1台の杭打機1を、長尺リーダ用と短尺リーダ用の仕様に簡単に使い分けることができるようになる。さらに、下部リーダ用バックステーシリンダ11は、いずれの仕様の際にも使用するので、該シリンダ11のベースマシン3への着脱や油圧配管の着脱も不要となる。しかも、長尺リーダ仕様の際には、下部リーダ用バックステーシリンダ11のシリンダ力を利用して長尺のリーダ4を起伏させるので、その分、上部リーダ用バックステーシリンダ10をコンパクトにすることができるとともに、作業中のリーダ4の支持も確実に行うことができる。
【0027】
また、両バックステーシリンダ10,11用の油圧配管16a,16bを並列に設け、長尺リーダ仕様の際には両油圧配管16a,16bに作動油を供給して両バックステーシリンダ10,11を同時に作動させ、短尺リーダ仕様の際には、上部リーダ用バックステーシリンダ10用の油圧配管16をセルフシールカップリング17から切り離すようにしたので、仕様の変更時に油圧配管を付け替える手間が省かれ、作業を効率よく行うことができる。また、セルフシールカップリング17を用いて油圧配管16を切り離すようにしたので、作動油が溢れるおそれがなく、周辺を汚すことがない。
【0028】
なお、油圧系統から油圧配管16aを遮断する方法は、前記セルフシールカップリング17を用いて油圧配管15,16aを切り離すほか、油圧配管16aに開閉弁を設け、手動あるいは自動で開閉するようにしてもよい。また、油圧配管15,16aを通常の継手で接続し、切り離した後に各配管端部に栓部材を装着するようにしてもよい。
【0029】
さらに、両バックステーシリンダ10,11は、1本ずつでも十分に機能するが、ベースマシン3への取付位置の関係や起伏時の両シリンダの干渉等を考慮して、いずれか一方、あるいは双方を複数本とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一形態例を示す杭打機を長尺リーダ仕様とした作業状態を示す正面図である。
【図2】同じく長尺リーダをベースマシン上に倒伏させた状態を示す正面図である。
【図3】同じく杭打機を長尺リーダ用の仕様から短尺リーダ用の仕様に変更する過程を示す説明図である。
【図4】同じく短尺リーダをベースマシン上に倒伏させた状態を示す正面図である。
【図5】同じく杭打機を短尺リーダ用の仕様とした作業状態の正面図である。
【図6】同じくバックステーシリンダの油圧配管図である。
【図7】従来の長尺リーダ用の杭打機を示す正面図である。
【図8】従来の短尺リーダ用の杭打機を示す正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1,30…杭打機、2…走行部、3…ベースマシン、4…リーダ、4a…基部リーダ、4b…下部リーダ、4c…上部第1リーダ部材、4d…上部第2リーダ部材、4e…上部第3リーダ部材、4f…連結用ブラケット、4g,4h…シリンダブラケット、4i…ホースハンガー、4j…ガイド部材、5…オーガ駆動装置、5a…ガイドギブ、6…トップシーブ、7…メインフレーム、8…運転台、9…動力部、10…上部リーダ用バックステーシリンダ、11…下部リーダ用バックステーシリンダ、12…リーダ支持フレーム、13…方向切換弁、14…ダブルカウンタバランス弁、15,16a,16b…油圧配管、17…セルフシールカップリング、18…ワイヤロープ、19…ガイドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースマシンに起伏可能に設けられたバックステーシリンダにより、上端部にトップシーブを備えたリーダを起伏可能に支持する杭打機のリーダ支持構造において、前記リーダを下部リーダと上部リーダとに分割形成し、前記下部リーダの上部に前記上部リーダ及び前記トップシーブを着脱可能に形成し、前記下部リーダを前記ベースマシンの前部に起伏可能に設け、該下部リーダとベースマシンとの間に該下部リーダを起伏させるための下部リーダ用バックステーシリンダを設け、前記下部リーダの上部に前記上部リーダを連結したときに該上部リーダに連結される上部リーダ用バックステーシリンダを前記ベースマシンに回動可能に設けるとともに、該上部リーダ用バックステーシリンダと上部リーダとを着脱可能に形成し、下部リーダのみを使用して作業を行うときには、前記上部リーダ用バックステーシリンダの油圧系統を遮断し、該上部リーダ用バックステーシリンダをベースマシン後部側に倒してベースマシンの上部に収容し、前記トップシーブを上部に装着した下部リーダを前記下部リーダ用バックステーシリンダを使用して起伏させ、下部リーダの上部に前記上部リーダを連結するとともに、該上部リーダの上部に前記トップシーブを装着して作業を行うときには、前記上部リーダ用バックステーシリンダと前記上部リーダとを連結し、上部バックステーシリンダの油圧系統を連通させ、連結状態の下部リーダ及び上部リーダを前記下部リーダ用バックステーシリンダ及び前記上部リーダ用バックステーシリンダの双方を使用して起伏させることを特徴とする杭打機のリーダ支持構造。
【請求項2】
前記上部リーダ用バックステーシリンダのベースマシンへの取付部は、前記下部リーダ用バックステーシリンダの取付部よりベースマシン後部側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の杭打機のリーダ支持構造。
【請求項3】
前記バックステーシリンダの油圧系統は、前記下部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管と、前記上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管とを並列に設けるとともに、上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管を切り離し可能に形成し、下部リーダと上部リーダとを連結して作業を行うときには、両油圧配管を連通状態として下部リーダ用バックステーシリンダ及び上部リーダ用バックステーシリンダの双方を作動状態とし、下部リーダのみを使用して作業を行うときには、上部リーダ用バックステーシリンダの油圧配管を切り離して下部リーダ用バックステーシリンダのみを作動状態とすることを特徴とする請求項1又は2記載の杭打機のリーダ支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−23640(P2007−23640A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−208202(P2005−208202)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】