説明

板要素のための装填ステーション及びこうした板要素を加工するための機械

【課題】 板要素のための装填ステーション、及びそのような装填ステーションを組み込んだ、板要素を加工するための機械を提供する。
【解決手段】 本発明は、最初のスタック(3)から要素(1a)を取り出すための取り出し手段(7)と、中間パケット(19)の形態で取り出された要素(1)を貯蔵するための、取り出し手段(7)の下流に配置された中間貯蔵手段(16)と、貯蔵手段(16)から挿入ステーションに要素(1)を運搬するための運搬手段(18)と、要素(1)を層状にするための、貯蔵手段(16)の下流に配置された層状化手段(21)とを含む、貯蔵部(4)内に配置された要素の最初のスタック(3)から、要素を加工するための機械への挿入のためのステーションに、板要素(1、1a)を装填するためのステーションに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板要素のための装填ステーションに関する。また、本発明は、そのような装填ステーションを組み込んだ、板要素を加工するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば印刷機械などの加工機械は、例えばボール紙のシートのような板要素から段ボール箱を作製するために、特に包装産業において使用される。
【0003】
加工機械は、通常、それぞれ特定の動作を実行することが意図される、幾つかのステーション又はワークステーションを含む。板要素は、上流に取り付けられた供給ステーション又は送り込みステーション、すなわち供給装置により、機械の入口に供給される。これらの板要素は、処理済み要素、半加工品(blank)又は使用できる状態の箱の形態で、下流の配送ステーションにおいて機械の出口で回収される。
【0004】
供給装置は、要素を次々に機械へと自動的に案内する。供給装置は、最初に、要素を連続的に次々に機械に送る下部真空コンベヤを含む。この時点で、要素は明確に分離され、流れの形態で、重なり合うことはない。次に要素は駆動され、機械において次々と加工される。
【0005】
コンベヤの上流において、垂直方向に積み重ねられた要素のバッチが供給装置内に配置される。供給装置は、垂直なゲージも含む。ゲージは、要素の前面の位置合わせのために用いられる。このゲージはまた、バッチの底部から要素を次々に取り出すためにも用いられる。要素の厚さに応じて、ゲージの先端の下の隙間を調節するように、ゲージを垂直方向に移動させることもできる。
【0006】
第1の欠点は、バッチが、主としてコンベヤ上に配置されたバッチの底部の要素にかなりの圧力を加えることである。この圧力は、ボール紙の坪量が大きく、バッチが高い場合に一層大きくなる。この圧力は、後に次々と続くこれらの底部要素を押し潰し、応力を加えて、供給装置による要素の配送を妨げ、送り込みの質を、結果として機械への要素の供給の質を低下させる。特定の場合には、供給される要素の位置合わせが失われる。他の場合には、供給装置が、1つだけではなく同時に2つの要素を供給してしまうことがあり、これは望ましいことではない。
【0007】
こうしたな圧力は、底部要素が送られるとき、パイルの底部にある要素と、これと接触するすぐ上の要素との間の摩擦も増大させる。表面は、例えば白色又は他の色の層で事前に印刷又は被覆することができるので、傷により表面に損傷を受ける。
【0008】
機械に供給するために、オペレータは、積層された要素の小さいバッチを供給ステーション内に連続的に配置する。オペレータは、これらのバッチを手で拾い上げ、運搬する。このことは、例えば大きい寸法の波形ボール紙を加工する際に、オペレータの作業を特に面倒なものにする。さらに、こうした手作業の装填は、処理速度の点で能力を制限する。
【0009】
加工機械の高い速度を保証するために、送り込みステーションの上流に、装填ステーションが組み込まれることが最も多い。装填ステーションは、板要素のパイル(山)を装填するための装填装置を含む。
【0010】
特許文献1及び特許文献2は、要素のパイルの上部からバッチを形成するための方法及び装填装置について記載する。バッチを形成することが意図される、パイルの一番上の要素は、バッチの要素の縁部と係合する分離器の助けにより、この同じパイルから分離される。押出機が、パイルの上部、従ってバッチの上部を、コンベヤに向けて該コンベヤの上に押し出す。連続的なバッチが搬送され、次に機械の送り込みステーションの方向に覆瓦状にされる。
【0011】
しかしながら、要素が薄いボール紙のシートである場合、それらを把持して持ち上げるのは難しく、分離機のフォークを単一のシートの下に正確に挿入することができない。さらに、要素が微小波形を有する波形ボール紙のシートの場合、シートの1枚の後縁がフォークにより損傷を受けてしまう。さらに、押出機が、シートの前縁及び後縁を押し潰してしまう。別の欠点として、パイルの保持壁とコンベヤとの間に配置されたフラップの上を通過する際に、各バッチの下部シートの下面に傷が付く。最後に、覆瓦状の新しいバッチの各々において、体系的に流れを再始動させなければならない。流れは常に妨げられ、そのことが供給の質に害を及ぼす。
【0012】
特許文献3から、供給テーブル及び装填ステーションを組み込んだ板要素を加工するための機械が知られている。このステーションは、貯蔵部内に置かれたパイルの形で存在する要素を把持するための手段を含む。供給テーブルは、前方停止部の形態の位置決め手段と、停止部に対して流れの中の要素を運搬するための装置とを含む。
【0013】
しかしながら、速度が速い場合には、貯蔵部はすぐに空になり、速やかな再補充が必要になる。第1のパイルから次のパイルまでの移行間の間隔により、要素の補充が非連続的なものになる。ノンストップの作業は不可能である。さらに、流れの構成により、積層された波形ボール紙要素の各々の前縁が損傷を受ける。具体的には、下部積層シートの前縁が、波形及び上部シートに対して突出する。この下部シートは、連続的に供給テーブルを擦る。このようなボール紙要素の通過により、下部のシートの前縁が損傷を受け、及び/又はボール紙の前縁に対して下向き又は上向きに湾曲することを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】スイス国特許第639,045号
【特許文献2】欧州特許第0,451,592号
【特許文献3】欧州特許第1,528,021号
【特許文献4】欧州特許第1,170,228号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の主たる目的は、板要素を加工するよう意図されている機械のための装填ステーションを完成させることである。第2の目的は、高速で動作し、かつ、要素のプロファイル、厚さ、剛性、又は材料に関係なく、要素に対するいずれの損傷も防止することができ、従って特に薄く坪量が小さいボール紙を通過させることができる、装填ステーションを生成することである。第3の目的は、裾部に傷を付けたり、損傷することなく、積層されたボール紙を成功裏に装填及び送出することである。第4の目的は、要素の流れを連続的なものにし、送り込みステーションの常時装填を達成することである。さらに別の目的は、装填ステーションを有する機械を適合して優れた要素の流入をもたらし、後に続くステーションが適切に位置合わせされた要素を拾い上げ、それらの要素を機械内に運び、それらの要素を効果的に処理できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様によると、貯蔵部内に配置された要素の最初のパイルから、要素を加工する機械のための送り込みステーションに板要素を装填するためのステーションが、
−最初のパイルから要素を取り出す、取り出し手段と、
−取り出された要素を中間バッチの形態で貯蔵する、取り出し手段の下流に配置された中間貯蔵手段と、
−要素を貯蔵手段から送り込みステーションに運搬する、運搬手段と、
−要素を覆瓦状にし、貯蔵手段の下流に配置された、覆瓦状化(shingling)手段と、
を含む。
【0017】
説明全体を通して、板すなわちシート要素は、非網羅的な例として、紙、平坦なボール紙、波形ボール紙、層状の波形ボール紙、例えばポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、又は他のポリマーのような材料、或いやさらに別の材料で作製されたものとして定義される。
【0018】
加工機械は、非網羅的な例として、厚板ダイカット機械、例えばフレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、又はエンボス加工ユニット、又は折りユニット、或いは箔押しユニットなど少なくとも1つの印刷ユニットをもつ印刷機械、デジタル又はインクジェット印刷機械、製函機械、或いはさらに別の機械として定義される。
【0019】
長手方向は、中心長手方向軸に沿った、機械における要素の移動の方向を基準とするように定められる。上流方向及び下流方向は、装填ステーション、送り込みステーション及び加工機械全体における長手方向に沿った、要素の移動方向を基準とするように定められる。
【0020】
言い換えると、中間貯蔵手段を用いて、例えば新しいパイルが装填されるときなど、貯蔵部の在庫が一時的に中断された場合でも、流れが連続的に形成される。この貯蔵部を用いて、要素間に均等な間隔を有した状態で、流れが得られる。
【0021】
運搬手段及び覆瓦状化手段と関連付けられたこの貯蔵部を用いる場合、流れのピッチは一定のままである、すなわち、重なりにおける不規則さがない。もはや、流れを再開させる危機的な段階はなくなる。
【0022】
本発明の別の態様によると、板要素のための加工機械は、以下に説明され、特許請求される1つ又はそれ以上の技術的特徴を有する装填ステーションを含む点で特徴付けられる。
【0023】
添付の概略的な図面を参照しながら、実施形態の非限定的な例の以下の説明から、本発明が明確に理解され、その様々な利点及び様々な特徴がより良く明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による装填ステーションの概観側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
例えばフレキソ印刷機械などの、板要素を加工するための機械(図示せず)が、様々の印刷ステーションを含む。例えばそれらを印刷することにより加工されることになる、板要素、すなわちボール紙のシート(1)が、拾い上げられ、印刷機械を通して搬送される。
【0026】
図に示されるように、装填ステーション(2)は、印刷機の上流、その送り込みステーションの上流に取り付けられる。ステーション(2)の中央長手方向軸は、機械の中央長手方向軸と位置合わせされる。
【0027】
シート(1)は、上流に配置された主貯蔵部(4)内に置かれた最初の主要垂直方向パイル(3)の形で、装填ステーション(2)に達する。シート(1)は、下流に向かってステーション(2)を出ていく。搬送経路又はボール紙通過方向とも呼ばれる長手方向へのシート(1)の移動又は搬送の方向(図の矢印F)は、上流方向及び下流方向を示す。
【0028】
貯蔵部(4)、従って、ステーション(2)は、パイルを上昇させるための機構の形態の、シート(1)のパイル(3)のためのパイル装填装置(見ることができない)を含むことができる。装填装置は、シート(1)のパイル(3)を実質的に水平方向に支持するリフティング・プラットフォームを含むパイル・リフタである。リフティング・プラットフォームを、昇降装置機構によって垂直方向に駆動することができる。昇降装置機構は、リフティング・プラットフォームを垂直方向に上下させる電気モータ装置を有する。モータはまた、プラットフォームの正確な位置決めを確認し、保証することを可能にする。昇降装置機構により、ステーション(2)に供給するために、シート(1)の新しいパイルがプラットフォーム上に再装填される。
【0029】
パイル装填装置をもつ貯蔵部(4)、従ってステーション(2)は、パイル上部センサを含むことができる。パイル上部センサは、コンピュータの入力に接続することができる。コンピュータは、昇降装置機構に作用して、上部シート(1a)が出ていくたびに、連続する上部シート(1a)を一定レベルに保持することができる。コンピュータは、出力に現れる信号が、パイル(3)上部の測定レベルと、積層された露出部分の厚さ及びシートが出ていく頻度に基づいて計算された設定との間の差の特徴を示すように、プログラムされる。このような装填装置は、例えば、特許文献4に記載されるものと実質的に類似している。
【0030】
次に、ステーション(2)は、貯蔵部(4)の上に、かつ、これの後に配置される、シート(1)をステーション(2)内に自動的に送り込むための装置(6)を含む。送り込み装置(6)は、取り出し手段(7)を有する。
【0031】
第1の実施形態において、取り出し手段(7)は、パイル(3)の上部にある連続的な上部シート(1a)のための毎葉式把持部にある。送り込み装置(6)は、シートをステーション(2)の残りの中に順次供給する。
【0032】
上部シート(1a)は、シート(1)のパイル(3)から取り出される。連続的な上部シート(1a)は、パイル装填装置によって一定の水平レベルに保持されるので、取り出し手段(7)は、実質的に水平な一定の高さで動作する。パイル上部センサによる検知は、取り出し手段(7)によって拾い上げることができるように、パイル(3)の上部シート(1a)が常に所定のレベルにあることをチェックするのを可能にする。
【0033】
この第1の実施形態において、取り出し手段(7)は、1つ又はそれ以上の真空吸引カップ(9及び11)をもつ吸引部材(8)を有することができる。吸引カップ(9及び11)は、上部シート(1a)を拾い上げるのに必要な真空を生成する真空ポンプすなわち真空生成装置(図示せず)に接続される。吸引カップ(9及び11)の位置及び数は、シート(1)の寸法及びタイプに応じて、オペレータにより調整することができる。
【0034】
上流の吸引カップ(9)は、機構によって駆動され、上下の往復運動(矢印H)を行う。別の代替的な実施形態において、吸引カップ(9及び11)は、空気圧により移動する。また、随意的に、吸引カップ(9及び11)をジャックと関連付けることもできる。具体化された事例において、送り込み装置(6)全体が、上流に向けて下方又は上方にピボット運動することができる。この運動(H)は、シートがたわんでいる場合、後縁を、前縁のレベルより低いレベルにすることができるので、有用である。
【0035】
これらの上流の吸引カップ(9)は、それらの移動(H)によって、パイル(3)から上部シート(1a)を拾い上げ、分離し、次に戻って、パイル(3)の上部に現れる次の上部シートを取る。この運動は、これらの上流の吸引カップ(9)の吸引の起動及び動作停止と関連付けられる。
【0036】
下流の吸引カップ(11)は、機構によって駆動され、上流から下流及びその逆の交互運動(矢印A)を行う。下流の吸引カップ(11)は、これらの運動(A)によって、上流の吸引カップ(9)によって得られたレベルから上部シート(1a)を拾い上げ、搬送し、次に、戻って、上流の吸引カップ(9)によってもたらされる次の上部シートを取る。下流の吸引カップ(11)は、上部シート(1a)を拾い上げた場合、上流の吸引カップ(9)の吸引が作動停止される。
【0037】
下流の吸引カップ(11)の移動を達成するために、取り出し手段(7)はまた、クランク接続ロッド装置を有することもできる。クランク接続ロッド装置は、摺動部上で吸引部材(8)を移動させることができる。クランク接続ロッド装置は、パイル(3)の上部から連続的なシート(1a)を拾い上げることができ、次に、これらの同じ連続的なシート(1a)を解放することができるように、水平方向な前後運動を生じさせる。下流の吸引カップ(11)が上部シート(1a)を拾い上げる場合には、吸引部材(8)は、最も遠い上流の位置にある。
【0038】
ステーション(2)は、送り込み装置(6)の下流に配置されたシートを移送するための手段(12)を含むことができる。これらの移送手段(12)は、送り込み装置(6)の取り出し手段(7)と関連付けられる。シートは、取り出し手段(7)によって移送手段(12)に順次送られる。移送手段(12)が上部シート(1a)を拾い上げる場合には、下流の吸引カップ(11)の吸引は作動停止される。速度は、取り出し手段(7)及び移送手段(12)のために、シートを拾い上げる間に同期される。
【0039】
これらの移送手段(12)は、シートをステーション(2)の残りに順次供給する。シート(1)は、互いから分離され、互いに重なり合わず、言い換えれば、流れを形成しない。これを行うために、移送手段(12)は、エンドレスベルト真空コンベヤ(13)を含む。真空コンベヤ(13)は、その前縁によりシートを拾い上げる。随意的なブラシ(14)を、収縮可能なように取り付けることができる。
【0040】
本発明によると、ステーション(2)は、移送手段(12)の下流に配置される、シート(1)のための中間貯蔵手段(16)を含む。有利なことに、これらの貯蔵手段(16)は、例えば、前部ゲージ(17)の形態の、シートのための前部位置決め部材を有することができる。
【0041】
ステーション(2)は、貯蔵手段(16)及びゲージ(17)の下流に配置された、送り込みステーションの方向へのシート(1)のための運搬手段(18)を含む。運搬手段(18)は、下流のベルトコンベヤと、上流のゲージ(17)の位置におけるコンベヤの下の真空ベルトとを有する。
【0042】
移送手段(12)の速度が均一な場合には、シート(1)が、ゲージ(17)に対して強く突き合わせられる。シート(1)は、特に、これが波形ボール紙又は一定の厚さの小型ボール紙である場合、跳ね返ることがある。
【0043】
層状の又は坪量の小さい材料など、他のタイプのボール紙の場合には、ゲージ(17)によってシートに傷が付く問題が生じる可能性がある。下部の層状シートの可撓性のために、ゲージ(17)に対してシートを押し付けることにより、対応する縁部上に見ることができる、多少の損傷区域が形成される。この損傷区域は、印刷物の中に見出され得る。見当合わせマークを読み取ることは、それが損傷を受けた場合に、困難であり又は不可能ですらあり得る。この損傷区域は、機械においてシートの詰まりを生じさせる。
【0044】
埋め込みのような跳ね返りは、シート(1)の長手方向の位置決めを歪ませる。長手方向の位置決めに対応する基準フレームは、失われるか、又は、非常に不正確になる。具体的には、この場合には、シートは、ゲージ(17)により明確に境界が定められた中間バッチ(19)内の正確に位置合わせされた位置にはない。この結果、送り込みステーションに到着するシートがその位置合わせを失う。これらのシート(1)は、位置合わせされず、その後に機械において行われる印刷は、最初に所望されたものに対してオフセットされることになる。
【0045】
この欠点を改善するため、特に魅力ある実施形態において、移送手段(12)は、シートを加速させ、次いで直ちに減速させるための速度プロファイルを有することができる。加速の第1の利点は、可能な限り迅速に排出されることによって、シート(1a)が送り込み装置(6)を出ていくことである。シート(1a)のこの加速を用いて、取り出し手段(7)は、次の上部シート(1a)をもたらすための前後運動を行う時間を有する。
【0046】
この第2の利点は、ゲージ(17)に対して到着するシート(1)の速度を著しく減少させることを可能にする一方で、機械の速度及び加工されるシートの機械的特徴の関数として、選択された速度プロファイルに関係なく、通常の速度を保証することである。このような移送手段(12)は、例えば、特許文献3に説明されるものと実質的に類似している。
【0047】
第2の実施形態(図示せず)において、取り出し手段(7)は、パイル(3)から幾つかのシート(1)を同時に押す、押し出し部材内に存在し得る。従って、押し出し部材は、シート(1)の最初のバッチを形成する。連続的な上部シート(1a)は、パイル装填装置により一定の水平レベルで保持され、従って、押し出し部材は、一定の数のシート(1)を有する最初のバッチを形成する。この押し出し部材は、最初のバッチの内のシートをゲージ(17)に対して中間貯蔵手段(16)内に直接供給する。
【0048】
有利なことに、貯蔵手段(16)は、シート(1)のブロック及び中間バッチ処理(19)を達成するための、両方の位置決め部材、すなわちゲージ(17)及び運搬手段(18)を組み込むことができる。ゲージ(17)の長手方向位置は、シート(1)の寸法の関数として調節することができる(矢印L)。
【0049】
貯蔵手段(16)は、移送手段(12)と運搬手段(18)との間のレベルの差によって得られる。第1の実施形態において、中間バッチ(19)は、シート(1)が到着したときに徐々に作成され、かつ、ゲージ(17)によってブロックされる。第2の実施形態において、中間バッチ(19)は、連続的な最初のバッチの到着によって作成される。貯蔵手段(16)は、シート(1)の中間貯蔵容量を変えることができる(矢印V)装置(図示せず)を有することが非常に好ましい。
【0050】
装置は、移送手段(12)に対して運搬手段(18)の高さを変え得る(V)ことが好ましい。運搬手段(18)を、移送手段(12)の高さより低い高さに配置することができる。この高さの差により、可変の容積又は容量をもつ第2の中間貯蔵部を得ることが可能になる。得られた中間バッチ(19)は、内部に一時的に貯蔵されるシート(1)の厚さ、パイル(3)を変更するための時間、及び下流の加工機械の速度の関数である。送り込み装置(6)及び移送手段(12)の速度超過は、中間貯蔵部を満たしてしまうことがあり、下流の加工機械の速度の関数として判断される。
【0051】
本発明によると、ステーション(2)はまた、貯蔵手段(16)の下流に配置された覆瓦状化手段(21)も含む。覆瓦状化手段(21)は、流れ(22)の形態で、シートを徐々に排出し、運搬できるように、両方の位置決め部材、すなわちゲージ(17)及び運搬手段(18)を組み込むことが好ましい。
【0052】
ゲージ(17)の底部に残された隙間により、下部のシート(1b)が、運搬手段(18)により中間バッチ(19)の底部から1枚ずつ引き抜かれる。ゲージ(17)の下の隙間は、シート(1)の厚さ及び流れ(22)の所望のピッチの関数として調節可能である(矢印T)。ピッチはまた、運搬手段(18)の速度によって調節される。
【0053】
本発明は、説明され、示された実施形態に限定されるものではない。実際には、特許請求の範囲の範囲によって定められる文脈から逸脱することなく、多くの修正を行うことができる。
【符号の説明】
【0054】
1、1a:板要素
2:ステーション
3:パイル
4:貯蔵部
6:送り込み装置
7:取り出し手段
8、9、11:吸引部材
12:移送手段
13:真空コンベヤ
14:ブラシ
16:中間貯蔵手段
17:ゲージ
18:運搬手段
19:中間バッチ
21:覆瓦状化手段
22:流れ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵部(4)内に配置された要素の最初のパイル(3)から、前記要素を加工する機械のための送り込みステーションに板要素(1、1a)を装填するためのステーションであって、
前記最初のパイル(3)から前記要素(1a)を取り出す、取り出し手段(7)と、
前記取り出された要素(1)を中間バッチ(19)の形態で貯蔵する、前記取り出し手段(7)の下流に配置された、中間貯蔵手段(16)と、
前記要素(1)を前記貯蔵手段(16)から前記送り込みステーションに運搬する、運搬手段(18)と、
前記要素(1)を覆瓦状にし、前記貯蔵手段(16)の下流に配置された、覆瓦状化手段(21)と、
を含むことを特徴とするステーション。
【請求項2】
前記貯蔵手段(16)は、前記要素(1)のブロック及び中間バッチ処理(19)を得るために、前記要素(1)のための前面位置決め部材を含むことを特徴とする、請求項1に記載のステーション。
【請求項3】
前記貯蔵手段(16)は、前記運搬手段(18)も含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のステーション。
【請求項4】
前記覆瓦状化手段(21)は、前記流れ(22)の形態で、前記要素(1)を排出し、前記送り込みステーションに運搬できるように、前記位置決め部材(17)及び前記運搬手段(18)を含むことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のステーション。
【請求項5】
前記貯蔵手段(16)は、前記要素(1)の中間貯蔵容量を変える装置を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項6】
前記装置は、前記移送手段(12)に対して前記運搬手段(18)の高さを変える(V)ことができ、前記運搬手段(18)は、前記移送手段(12)の高さより低い高さに配置されることを特徴とする、請求項5に記載のステーション。
【請求項7】
前記取り出し手段(7)は、吸引部材(8、9、11)と、前記パイル(3)の上部から前記連続的な要素(1a)を拾い上げ、次いで前記連続的な要素(1a)を解放するように、前記吸引部材(8、9、11)を往復運動で動かすクランク接続ロッド装置とを有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項8】
前記取り出し手段(7)から前記貯蔵手段(16)に要素(1a)を移送する、移送手段(12)を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項9】
前記移送手段(12)は、前記要素(1a)を加速させ、次いで減速させるための速度プロファイルを有することを特徴とする、請求項8に記載のステーション。
【請求項10】
前記取り出し手段(7)は、前記パイル(3)から前記貯蔵手段(16)へと幾つかの要素(1)を押す、押し出し部材を有することを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のステーション。
【請求項11】
前記貯蔵部(4)は、前記パイル(3)を上昇させるためにプラットフォームを垂直方向に駆動することができる、前記パイル(3)の上昇のための機構を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項12】
前記貯蔵部(4)は、1つ又はそれ以上の要素(1a)が排出されるたびに、前記上部の要素(1a)を一定のレベルに保持するための、前記昇降装置機構に作用するコンピュータに接続された、パイル上部センサを含むことを特徴とする、請求項11に記載のステーション。
【請求項13】
送り込みステーションを含む板要素のための加工機械であって、前記送り込みステーションの下流に配置された、請求項1から12のいずれか1項に記載の装填ステーション(2)を含むことを特徴とする、加工機械。

【図1】
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【公表番号】特表2012−520222(P2012−520222A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500116(P2012−500116)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001520
【国際公開番号】WO2010/105762
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(592233428)ボブスト ソシエテ アノニム (31)
【Fターム(参考)】