説明

柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置

【課題】柱列式連続壁の施工に際してラップ状況を把握できるようにする。
【解決手段】削孔軸5先端部の平面位置及び深度を深さ方向複数箇所で計測する計測手段15と、計測した平面位置及び深度を記録する記録手段24と、表示装置23,9と、計測した削孔軸5先端部の現在深度と対応する深度における既削孔の平面位置を記録手段24から読み出すとともに、この読み出した既削孔の平面位置31,32と、計測した現在の削孔軸先端部の平面位置30とを併せて表示装置23,9に表示させる処理手段21とを備えた管理装置とする。また、現在深度よりも深い所定の予測深度における削孔軸5先端部の予測平面位置を算出するとともに、当該予測深度と対応する深度における既削孔の平面位置を記録手段24から読み出し、当該予測深度における予測平面位置40および既削孔の平面位置41,42も併せて表示させるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱列式連続壁を施工する際に削孔位置を管理する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
柱列式地中連続壁は地下ダムにおける止水等に広く採用されている。周知のように、柱列式地中連続壁は、杭を一部オーバーラップさせつつ列状に並設することにより造成されるものであり、壁の連続性を確保するために高い削孔精度が要求される。
【0003】
このため、例えば従来の3軸削孔機を用いた柱列式連続壁工法では、計画深度まで掘削した後にロッド内に挿入式傾斜計を挿入して3軸の出来形を算出し、隣接杭とのラップ状態を確認してきた。
【0004】
しかしながら、この方法では掘削してしまった後にラップしていないことが判明するケースも少なくなく、ラップ外れを補完するための調整杭施工が高い頻度で発生していた。
【0005】
また、施工精度を上げるための固定式傾斜計をロッド先端部等に設置し、削孔中の削孔軸の傾斜を計測することも行われているが、鉛直方向に沿って曲げずに削孔するためのものであり、ラップ状況を把握できるものではない。
【特許文献1】特開昭61−1791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の主たる課題は、柱列式連続壁の施工に際してラップ状況を把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
柱列式連続壁の施工に際して削孔位置を管理するための装置であって、
削孔軸先端部の平面位置及び深度を深さ方向複数箇所で計測する計測手段と、
前記計測した平面位置及び深度を記録する記録手段と、
表示装置と、
計測した削孔軸先端部の現在深度と対応する深度における既削孔の平面位置を前記記録手段から読み出すとともに、この読み出した既削孔の平面位置と、計測した現在の削孔軸先端部の平面位置とを併せて前記表示装置に表示させる処理手段と、
を備えたことを特徴とする柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【0008】
<請求項2記載の発明>
前記削孔軸先端部は多軸削孔機の各軸の先端部である、請求項1記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【0009】
<請求項3記載の発明>
前記処理手段は、現在深度よりも深い所定の予測深度における削孔軸先端部の予測平面位置を算出するとともに、当該予測深度と対応する深度における既削孔の平面位置を記録手段から読み出し、当該予測深度における予測平面位置および既削孔の平面位置を、前記現在深度における既削孔の平面位置および現在の削孔軸先端部の平面位置と併せて前記表示装置に表示させるように構成されている、請求項1または2記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【0010】
<請求項4記載の発明>
前記処理手段は、現在の削孔軸の向きと直交する平面座標系を表示平面座標系として前記各位置の表示を行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明の管理装置では、計測手段により、削孔軸先端部の平面位置及び深度を深さ方向複数箇所で計測するとともに、これを記録手段に記録しておき、現在位置と対応する深度の位置を読み出すことで、現在位置とともに既削孔(先に行った削孔)の位置を表示装置に表示することができる。よって、現在位置におけるラップ状況を把握することができ、柱列式連続壁の削孔管理を容易に行うことができる。
【0012】
多軸削孔機を用いて柱列式地中連続壁を施工する場合、特にラップ外れの原因となる孔曲が発生し易く、また孔曲がりの修正が困難である。よって、このような場合に本発明は好適である。
【0013】
現在位置のラップ状況のみを見ると十分にラップしていても、削孔軸の向きが斜めになっていると、より深い深度ではラップが外れてしまうことになる。よって、本発明では、現在位置よりも深い所定の予測深度における予測平面位置と、当該予測深度における既削孔の平面位置とを併せて表示するようにするのが好ましい。
【0014】
本発明は表示形態に限定されるものではないが、特に、現在の削孔軸の向きと直交する平面座標系を表示平面座標系として各位置の表示を行うようにすると、ラップ状況の確認がし易く好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について多軸削孔機を用いた施工例に基づき詳説するが、単軸であっても適用できることはいうまでもない。
【0016】
図1及び図2は三軸削孔機例1を示しており、本装置例1では、ベースマシン2により支承されたリーダ3に沿って減速機4が前後動可能とされ、先端にオーガービット部分5Bを有し、その基端側の所定範囲にスクリューオーガー部分5Sを有する削孔軸5の基端部が減速機4にそれぞれ連結されている。かくして削孔軸5はその長手方向に沿う前後動ならびに中心軸周りの回転駆動が可能なように構成されている。またこの種の多軸装置において一般的に採用されているように、削孔軸5の先端部は、結束バンド6により回転可能に保持され且つ軸相互間隔が保持されている。また、図3に示すように、各削孔軸5は直線軸列Lに沿って、且つ回転軌跡円R相互がラップするように並設されている。
【0017】
中央の削孔軸5の先端部の軸内には、基準方向に対する削孔軸5の傾斜を検出する傾斜センサと絶対方位検出センサとからなる検出手段10が設けられている。傾斜センサとしては、削孔軸5の基準方向(通常の場合は鉛直軸)に対する傾斜を直接検出できる、あるいは算出等により求め得るような値を検出できるものであれば、特に限定なく用いることができ、例えば検出原理にしても差動トランス、歪みゲージ、静電容量、加速度計方式等を採用したものを用いることができる。具体的には、図3に示すように、削孔軸4の中心軸上に原点を有する、水平面の直交座標軸(x軸及びy軸)を基準軸として定め、各基準軸方向において削孔軸が鉛直方向に対してどの程度傾斜(x軸方向傾斜角度もしくは変位量、y軸方向傾斜角度もしくは変位量)しているかを検出するように傾斜計を構成することができる。以下では、この構成の傾斜計を例にとり説明する。
【0018】
絶対方位検出センサは、絶対方位を検出しうるものである限り特に限定されるものではなく、磁気コンパスを用いることもできるが、所謂ジャイロコンパスが好適である。本発明では、絶対方位検出センサは、傾斜センサの基準軸(本例ではX軸およびY軸の少なくとも一方)の絶対方位を検出しうるように、例えば傾斜計に対して所定の相対方位を有するように取り付けられる。
【0019】
本実施形態のように多軸削孔機1を用いる場合、他の削孔軸5の位置についても正確に計測する必要がある。この場合、全ての削孔軸5に検出手段10を設けることもできるが、簡易に且つ正確に他の削孔軸5の位置を計測することができればより好ましい。具体的には、例えば図3に示すように、中央の削孔軸5に検出手段10を設けるとともに、この軸内における結束バンド6と対応する位置に近接スイッチ30を固設し、かつ結束バンド6に被検出体31を固設し、近接スイッチ30が被検出体31に反応する位置に当該削孔軸5を回転し位置決めした状態で、検出手段10の傾斜センサの基準軸(本例では図中のx軸、y軸)と両脇の削孔軸5とが所定の位置関係を有するように構成する。この所定の位置関係は適宜定めることができるが、図示例では中央の削孔軸5を中心とした両側の削孔軸5の回転角を検出するべく、傾斜センサの基準y軸と軸列方向(または結束バンドの長手方向)とが直交するように構成されている。この場合、近接スイッチ30が被検出体31を検出する位置で検出手段10により中央の削孔軸5の計測を行うと、両側の削孔軸5は中央の削孔軸5に対して傾斜センサの基準y軸の方位に直交する方位に存在するものと定めることができる。そして結束バンド6位置における軸間距離は略一定と推定することができるから、前述のようにして中央の削孔軸5の位置を計測すれば、既知の軸間距離を加味することにより、両側の削孔軸5の位置も算出することができる。
【0020】
また、検出手段10を削孔軸5の先端部のみに設けただけでは、前述したとおり、基端側部分が先端部の軌跡どおりに追従することを前提として削孔軸全体の位置を判断せざるを得ない。よって、図示形態のように、削孔軸5の先端部に対して、その基端側に間隔をおいて一箇所または複数箇所の軸内に傾斜センサからなる検出手段11を設けるのが好ましい。この場合、各計測段階において、各検出手段11による計測を行うことにより、削孔軸5全体の位置を正確に計測できる。より正確な計測を行うために、各箇所に、削孔軸5先端部と同様、傾斜センサおよびその基準軸の絶対方位を検出する絶対方位検出センサを組み合わせて設けることもできる。
【0021】
さらに、削孔軸5の深度検出手段としては、削孔機1が通常備えるストローク計を利用することができる。
【0022】
一方、図4は、本発明に係る管理装置の構成例を示しており、主に、削孔機1側システムと管理部システム20とにより構成されている。削孔機1側システムは、主に上記各検出手段10,11,30からなる計測手段15と、計測手段15による計測データを受信し、通信装置7を介して管理部システム20に対して送信する処理手段8とから構成されている。処理手段8としてはコンピュータを用いることができる。図示しないが、内部信号ケーブルが計測手段15から削孔軸5上端部まで延在しており、削孔軸5上端部に設けられた回転継手方式のコネクタを介して外部信号ケーブルに接続され、この外部信号ケーブルが処理手段8に接続されており、これによって処理手段8が計測データを受信するようになっている。この他、必要に応じて、処理手段8に対して各種入力を行うための入力装置や、処理手段8による処理出力を表示するために液晶モニタ等の表示装置9を備えることができる。
【0023】
管理部システム20は、主に、削孔機1側システムから送信される計測データを通信装置22を介して受信し、受信した計測データの処理および記録手段24への記録を行う処理手段21と、処理手段21による処理出力を表示する表示装置23とから構成されている。処理手段21としてはコンピュータを用いることができ、記録手段24は処理手段21に付属する記憶装置の他、この処理手段21から通信可能な別のコンピュータ等の処理手段の記憶装置、あるいはネットワークアクセスストレージ等により構成できる。記録手段24の記録方式は適宜選択すれば良いが、計測データの入出力が容易である点でデータベースを用いるのが好ましく、例えばリレーショナルデータベースの場合、X軸座標フィールド、Y軸座標フィールド、およびZ軸座標(深度)フィールドを含むテーブルによりデータの入出力を行うのが好ましい。この他、必要に応じて、処理手段21に対して各種入力を行うための入力装置や、印刷装置等を備えることができる。
【0024】
なお、本例では、通信装置7、22は、無線方式を採用しているが有線方式を採用することもできる。また、本例では、削孔機1には計測機能だけを搭載し、残りの各種の処理、表示、記録は削孔機1から分離して管理部システム20として構成しているが、図5に示すように、両機能を一つにまとめ、通信装置や処理手段、表示装置を一部省略することもできる。さらに本例のように削孔機1側システムと管理部システム20とを分離する場合、両システムに表示装置9,23をそれぞれ設置し、処理手段8,21間において通信装置7,22により表示内容を通信し、両表示装置9,23に実質的に同じ削孔位置表示を行うように構成するのが好ましい。
【0025】
そして、上述のような装置構成では、例えば図6に示すフローに従って削孔管理を行うことができる。先ず削孔現場において現場座標軸を定める。現場座標軸は、例えば設計上の軸列方向をX軸方向とし、これに直交する方向をY軸方向とすることができる。また、定めた現場座標軸の絶対方位をジャイロコンパス等の絶対方位計を用いて計測する。これらの計測値は、予め管理部システム20に入力し、記憶させておくことができる。
【0026】
続いて、削孔作業において地盤内に削孔軸5を挿入する過程で、孔口位置を計測始点とする所定の深度間隔をもって削孔軸5を停止させ、各停止状態で、削孔機1側管理システムを作動させて計測手段15により計測を行い、計測データを管理部システム20に送信する。この計測は、例えば削孔軸5の延長作業中(単位軸の連結作業中)に行うと、作業ロスが無いため好ましい。
【0027】
管理部システム20の処理部21は計測データを受信すると、所定の算出・表示プログラムを実行し、傾斜センサによる検出値を、絶対方位検出センサにより検出される傾斜センサの基準軸の絶対方位により、絶対方位を基準とした値に変換し、更にこれを予め入力した現場座標軸の絶対方位により現場座標軸に変換することにより、現場座標軸における傾斜(直線状態からのずれ)を削孔軸先端部の傾斜として算出する。多軸削孔機の場合、両側の削孔軸5の位置座標も前述の方法等により算出する。そして、各計測段階において削孔軸5の挿入深度を加味することにより、現在の削孔軸5先端部の位置座標を先の計測深度における位置座標に対する相対位置として算出することができる。先の計測深度における位置座標は一時的に揮発性メモリ等に保持しておくか、必要に応じて記録手段24から読み出すようにする。この傾斜センサを用いた位置座標の算出方法については公知の方法を採用することができる。削孔軸5の挿入深度は、削孔軸長さの実測により計測することもでき、この場合には削孔機1側システムまたは管理部システム20において入力装置により計測データを入力する。
【0028】
さらに、処理部21は、算出した各軸の位置座標および深度を関連付けて記録手段24に記憶する。具体的に、上記データベース例の場合、各軸ごとにX軸座標、Y軸座標、深度を関連付けてデータベースに登録する。このような登録処理が計測の度に実行され、既削孔位置のデータが蓄積される。
【0029】
一方、処理部21は、計測の度に表示処理を実行する。すなわち、先ず、前述の処理により算出された現在の削孔軸5先端部の傾斜と位置座標とに基づき、中軸先端部の向きが表示装置23,9の表示平面と直交し、先端部の位置が表示領域の中心に位置するように、表示平面座標系Cを設定する。これにより、削孔軸5先端部の向きに視線が合った表示形態となる。
【0030】
しかる後、先に算出した現在の削孔軸の位置座標を表示平面座標系Cにおける位置座標に変換した後、この変換座標値に基づいて図8に示すように現在の削孔軸5の位置30を表示装置23,9上に表示させる。この位置30は、杭径を加味して算出した円により表示するのが好ましい(後述する他の位置表示に同じ)。
【0031】
また、処理部21は、先に算出した現在の削孔軸5の深度に基づき記録手段24を参照し、対応する深度、例えば同じか最も近い深度における既削孔の位置座標を記録手段24から読み出す。この場合、既削孔のうち隣接するもののみ(例えば本実施形態の場合はX軸座標が最も近いもののみ)を読み出すようにする。該当データがない場合には本ステップは終了する。該当データが存在した場合には、その深度を現在位置の深度と実質同一とみなして既削孔の位置座標をそのまま表示平面座標系Cにおける位置座標に変換するか、あるいは深度が異なる場合にその影響を避けるために表示平面座標系Cに対する投影座標を算出し、この座標値に基づいて図8に示すように現在の削孔軸5の位置30とともに、両側の既削孔の位置31,32を表示装置24上に表示させる。
【0032】
さらに、より好ましい形態では、処理手段21は、現在深度よりも深い所定の予測深度における削孔軸5先端部の予測平面位置を算出する。これは、前述の処理により算出された現在の削孔軸先端部の傾斜、位置座標、および予測深度に基づいて算出することができる。予測深度は任意に設定できるように構成するのが好ましく、現在深度に対して常に同じだけ深い深度、例えば削孔機の1ストローク分を予測深度とするか、または管理部システム20において随時入力できるように構成する。また、当該予測深度と対応する深度、例えば同じか最も近い深度における既削孔の平面位置を記録手段24から読み出し、当該予測深度における予測平面位置40および両脇の既削孔の平面位置41,42を併せて表示装置23,9に表示させる。これは深度が予測深度であるか現在深度であるかの相違を除いて、前述の既削孔の位置表示と同様にして行うことができる。
【0033】
以上の全ての表示が、図8に示されている。この表示においては、現在深度における既削孔の平面位置31,32と現在の削孔軸5先端部の平面位置30とが併せて表示されており、ラップ状況を容易に把握できる。また、現在位置よりも深い所定の予測深度における予測平面位置40と、当該予測深度における既削孔の平面位置41,42とが併せて表示されており、更に任意の深度まで削孔を行ったときのラップ状況までも把握できるようになっている。
【0034】
<その他>
(イ)本発明は、単軸削孔、例えば地中連続壁における先行削孔等にも適用可能である。
【0035】
(ロ)図2に示すように、通常の削孔軸5は単位軸5U(図中の範囲は中央の削孔軸5における単位軸範囲を表している)を連結して延長されるものであり、この場合、検出手段10,11を単位軸5Uの端部(特に基端部)内に内蔵するのが好ましい。この場合、メンテナンスやキャリブレーションが容易になる利点がもたらされる。
【0036】
(ハ)検出手段10,11をユニットとして削孔軸5に対して着脱自在とするのも好ましい形態である。この場合、検出手段10,11のユニットは、それ自体を単位軸5U相互を連結するための連結体としたり、単位軸5U内に対して着脱自在に内蔵させたりすることができる。
【0037】
(ニ)検出手段10を中央の削孔軸5にのみ設けているが、特に中央に限定されるものではなく、また全ての削孔軸5に設けることもできる。また、近接スイッチ30を用いる形態を採用する場合、近接スイッチ30は共通の削孔軸5内に検出手段10が設けられる限り、中央の削孔軸5に限られず、他の削孔軸5に設けることもできる。
【0038】
(ホ)上記例では、計測までの構成例であるが、その計測結果に基づいて公知技術により削孔方向の修正を行うことができる。
【0039】
(ヘ)本発明は、上記例の計測手段15(検出手段10,11,30等)に限定されず、他の手法を採用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、柱列式連続壁であれば特に工法の種類に関係無く、広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】削孔装置例の側面図である。
【図2】削孔軸部分の正面図である。
【図3】削孔軸の横断面概略図である。
【図4】本発明に係る削孔管理装置のシステム構成図(ブロック図)である。
【図5】別の削孔管理装置のシステム構成図(ブロック図)である。
【図6】本発明に係る処理のフロー図である。
【図7】表示平面座標系の概略図である。
【図8】表示装置における表示状態を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1…削孔装置、2…ベースマシン、3…リーダ、4…減速機、5…削孔軸、6…結束バンド、7…通信装置、8…処理手段、9…表示装置、10…検出手段(傾斜センサ及び絶対方位検出センサ)、11…検出手段(傾斜センサのみ)、15…計測手段、20…管理部システム、21…処理手段、22…通信装置、23…表示装置、24…記録手段、30…近接スイッチ、31…被検出体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱列式連続壁の施工に際して削孔位置を管理するための装置であって、
削孔軸先端部の平面位置及び深度を深さ方向複数箇所で計測する計測手段と、
前記計測した平面位置及び深度を記録する記録手段と、
表示装置と、
計測した削孔軸先端部の現在深度と対応する深度における既削孔の平面位置を前記記録手段から読み出すとともに、この読み出した既削孔の平面位置と、計測した現在の削孔軸先端部の平面位置とを併せて前記表示装置に表示させる処理手段と、
を備えたことを特徴とする柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【請求項2】
前記削孔軸先端部は多軸削孔機の各軸の先端部である、請求項1記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【請求項3】
前記処理手段は、現在深度よりも深い所定の予測深度における削孔軸先端部の予測平面位置を算出するとともに、当該予測深度と対応する深度における既削孔の平面位置を記録手段から読み出し、当該予測深度における予測平面位置および既削孔の平面位置を、前記現在深度における既削孔の平面位置および現在の削孔軸先端部の平面位置と併せて前記表示装置に表示させるように構成されている、請求項1または2記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。
【請求項4】
前記処理手段は、現在の削孔軸の向きと直交する平面座標系を表示平面座標系として前記各位置の表示を行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の柱列式地中連続壁の施工における削孔管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−283289(P2006−283289A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−101113(P2005−101113)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000115463)ライト工業株式会社 (137)
【Fターム(参考)】