株価チャート表示システム
【課題】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムにおいて、ユーザによる次回の足の色の予測を好適に行えるように配慮した株価チャート表示システムを提供すること。
【解決手段】 ユーザ操作に基づき株価チャート上を時間軸方向に移動するカーソル線(C1)で特定される基準時点と、当該基準時点に対応する起算時点(C2,C3,C4)の終値データを、各時点別に用意された所定表示欄(11、12a〜12c)に適宜表示する手段を設ける。
【解決手段】 ユーザ操作に基づき株価チャート上を時間軸方向に移動するカーソル線(C1)で特定される基準時点と、当該基準時点に対応する起算時点(C2,C3,C4)の終値データを、各時点別に用意された所定表示欄(11、12a〜12c)に適宜表示する手段を設ける。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向に所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の株価チャート表示システムにより作成(表示)される最も一般的な株価チャートとして、ローソク足式の株価チャートが広く知られている。ローソク足式株価チャートの場合、所謂日足を採用すると、足の長さは当日の始値と終値との差の絶対値に対応するものとなり、足の上端又は下端のいずれか一方は当日の始値を、他方が終値を示すこととなる。また、当日の終値と始値との差の極性が正のとき(終値>始値)は足の色は第1の色(例えば、ピンク等)とされ、負のとき(終値<始値)には第2の色(例えばブルー等)とされる。さらに、足の上下端部からは『ひげ』と称される垂直細線が引き出され、上ひげの上端が高値又下ひげの下端が安値を示すこととなる。
【0003】このようなローソク足式の株価チャートにあっては、毎日(日足の場合)の4種の株価(始値、終値、高値、安値)が各日に対応した足により示されるため、その日1日の株価変動を知り得るには好適であるが、反面、各日の株価変動がそのまま反映されるために、全体として足の色や長さの変化が激しいものとなり易く、株式売買の初心者等にとっては株価動向(トレンド)を把握しづらいという欠点が指摘されていた。また、株商いの実状からして、多くの場合、当日の始値と前日の終値とが一致しないため、直交座標上において隣接する足同士に連続性が乏しく、足の配列のなす軌跡(一般に移動線と称される)を掴みにくいと言う欠点も指摘されていた。
【0004】そこで、本出願人は、規定個数分の終値平均値に基づき描かれる足を用いた新規な株価チャートを創案した。具体的には、この株価チャートにあっては、所謂日足を採用した場合、足の長さは当日までの連続する規定個数分の終値平均値と前日までの同規定個数分の終値平均値との差の絶対値に対応するものとなり、足の上端又は下端のいずれか一方は当日までの終値平均値を、他方が前日までの終値平均値をそれぞれ示すこととなる。また、当日までの終値平均値と前日までの終値平均値との差の極性が正のとき(当日>前日)は足の色は第1の色(例えば、ピンク等)とされ、負のとき(当日<前日)には第2の色(例えばブルー等)とされる。本出願人は、この足を『増田足』と命名した。
【0005】この増田足式の株価チャートにあっては、足は規定個数分の終値平均値に基づき形成されるため、各足は、ローソク足に比して変化の抑制されたシンプルなものとなる。加えて、1つの足における前日(前回)までの終値平均値と、その1日前(1つ前)の足における当日(今回)までの終値平均値とは常に一致するため、隣接する足同士には常時連続性が保たれる。更には、直交座標上における足の上下動を“色”によって直感的に理解することができるため、移動線が掴みやすく、初心者であっても株価動向を容易に理解することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の株価チャートの利用目的は、専ら効率のより株取引の実現にあると言える。すなわち、移動線が下降傾向から上昇傾向へと変化する変化点(カーブのピーク点付近)で‘買い’を行い、逆に上昇傾向から下降傾向へと変化する下降変化点で‘売り’を行うのが最も効率の良い売買であることから、株価チャートは、この変化点を1日でも先に見極める(予想判別する)ために利用されると言っても過言ではない。
【0007】このような変化点の見極めのためにも、明日(次回)の足の上下動はユーザにとって最も興味が注がれるところとなる。特に、増田足式株価チャートにあっては、足の上下動、すなわち足の“色”が主たる株価動向情報源とされることから、次回の足の色の予測は、次回の株価以上に重要な情報として位置づけられている。
【0008】この発明は、上述のような背景の下なされたものであり、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムにおいて、ユーザによる次回の足の色の予測を好適に行えるように配慮した株価チャート表示システムを提供することにある。
【0009】また、この発明の他の目的とするところは、そのような株価チャートを所定の表示画面上に表示させることができるコンピュータプログラムを提供することにある。
【0010】この発明の更に他の目的並びに作用効果については、以下の明細書の記載により、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の株価チャート表示システムは、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、『増田足』或いはこれと同等の株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムを前提としている。
【0012】本発明に所謂『日足』を採用する場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日に対応する終値データとを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段とを設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0013】ここで、『カーソル線』とあるが、これは、例えば、「自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線」とすると好ましい。
【0014】本発明の株価チャートは、毎日の終値平均値データを基礎として作成されているため、毎日の株価変動にさ程過敏に反応しない。また、隣接する足同士間で必ず上端か下端が繋がり、かつ、足の上端又は下端同士を連結する包絡線は移動平均線と等価であるため、全体として滑らかな曲線が現出され、株価の時系列的な動向を視覚的に捉えやすい。したがって、本発明の株価チャートによれば、株商いの初心者にあっても、任意の銘柄株の将来動向をある程度の確度で簡単に予測することができ、しかも株価の時系列的な変動傾向を足の配列から容易に読み取ることができる。
【0015】更に、本発明によれば、ユーザは、カーソル線を利用して以下の手順を踏むことにより、明日(次回)の足の色の予測を容易に行うことができる。
(1)カーソルを本日(最新の日)に合わせ、本日の終値と、本日を終値演算基準時点とした場合の起算時点(例えば、“規定個数(所定日数)”が“3(日)”の場合、本日が2002年7月29日であれば、起算時点は、土日を除く2日前の7月25日となる)の終値とを、それぞれ対応する時点別表示欄に表示させる。
(2)本日までの移動線の上昇・下降傾向並びに本日の終値を参照しつつ、明日(次回)の終値(“A”円とする)を予測する。
(3)表示欄に表示された起算時点の終値(“B”円とする)と、予測終値(“A”円)とを比較する。足の作成原理上、A>Bならば、明日の足の色は上昇を示す色(例えばピンク)、A<Bならば、明日の足の色は下降を示す例えばブルーとなる。
【0016】すなわち、本発明にあっては、日足を採用した場合には、その日までの連続する規定日数分の終値平均値と、前日までの連続する規定日数分の終値平均値との大小関係によりその足の色が決定されるから、換言すれば、その日の終値が、前日に対応する起算時点の終値より大きければ上昇を示す色となり、小さければ下降を示す色となる。本発明では、この因果関係を踏まえ、本日に対応する起算時点の終値を表示可能とすることで、単なる2者択一的な勘ではなく、明日の予測株価に基づいて、比較的堅実に明日の足の色を特定することができる。また、その際には、明日の終値予測のための参照データとして、本日の終値も画面上に表示されるから、初心者であっても、より一層容易に明日の足の色の予測を行うことが可能となる。
【0017】加えて、カーソル線はチャート上を移動可能なものであり、かつ、移動の都度、対応する日の終値並びにその日に対応する起算時点の終値が表示されるから、カーソル線を過去の足に合わせることにより、その銘柄についての「明日の終値」、「本日の終値」、及び「本日に対応する起算時点の終値」との相対関係(特徴)について、過去に遡って検証することも可能となる。
【0018】尚、本発明にあっては、起算時点を示すカーソル線を更に同時表示するようにすることもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の1つが前記任意の1日を前記終値平均値演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0019】この態様によれば、基準時点の足に関連する足(基準時点の作成に利用された終値データと一部同一の終値データを使用して作成された足(起算時点から基準時点までの各日の足))が2本のカーソル線で仕切られるから、ユーザは、チャート上におけるこれら関連する足を一目で認識することができる。このため、これら関連する足を、株価予測や過去に遡っての検証に参照したいような場合に好適である。
【0020】本発明にあっては、3種の足(移動線)を同時に示した株価チャートを作成することもできる。この場合、好ましくは、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0021】この態様によれば、例えば、俗に「短期線(短期足に基づく移動線)」、「中期線(中期足に基づく移動線)」、「長期線(長期足に基づく移動線)」と称される3種の足に基づく移動線を同時表示するような場合にも、明日の終値予測に基づき、3種の足のそれぞれについての明日の色を同時に予測することができる。
【0022】加えて、この場合には、3種の移動線を同時に検討することができるから、より一層高確度の予測乃至検証を行うことが可能となる。
【0023】尚、この場合にも、3種の起算時点を示す3本のカーソル線を更に同時表示するようにすると好ましい。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の3つが前記任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0024】このような態様によれば、基準時点を示すカーソル線と対応する3種の起算時点を示す3本のカーソル線とにより、3種のそれぞれについて、基準時点の足に関連する足(起算時点から基準時点までの各日の足)を一目で認識することができる。
【0025】次に、本発明には所謂『週足』を採用することもできる。この場合、好ましくは、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1種の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週に対応する週終値データとを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0026】尚、ここで言う『毎週の週終値データ』とは、1週間の株価を代表する株価データ(例えば金曜日の終値データ)を意味している。
【0027】『週足』を採用する場合にあっても、『カーソル線』は、例えば、「自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線」とすると好ましい。
【0028】また、起算時点を示すカーソル線を更に同時表示するようにすることもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の1つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの週終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0029】更に、『週足』を採用する場合にも、3種の足(移動線)を同時に示した株価チャートを作成することもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1週の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する週の週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0030】この場合にも、3種の起算時点を示す3本のカーソル線を更に同時表示するようにすると好ましい。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを時系列的に入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その日の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値移動平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の3つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面にしたがって詳細に説明する。
【0032】本発明の実施の一形態である株価チャート表示システムの機能的な構成図が図1のブロック図に概念的に示されている。同図に示されるように、この株価チャート表示システム1は、入力手段2と、処理手段3と、入力された株価を記憶する株価記憶手段4と、演算手段5と、演算結果を記憶する演算結果記憶手段6と、演算結果記憶手段6に記憶された株価を出力する出力手段7とを含んでいる。
【0033】株価チャート表示システム1は、具体的には、パーソナルコンピュータやワークステーション等で構成される。本実施の形態では、パーソナルコンピュータを使用することにより、処理手段3、株価記憶手段4、演算手段5、演算結果記憶手段6が実現されている。
【0034】入力手段2にはキーボード2aが含まれている。このキーボード2aは、会社情報の登録や会社の株価の随時入力等に使用されるほか、後述する出力手段7としてのディスプレイ装置7aに、所望の銘柄のチャートを表示する際に、その銘柄の名称(または、便宜上銘柄コード)を入力するためにも使用される。
【0035】証券取引所で取り扱っている株の銘柄数は、店頭銘柄も含めると、3000銘柄にも及ぶ。これらの株価情報を終値が発表される午後3時以降に、すべてキーボード2aから手入力することは、多大なる時間と労力を必要とする上、入力ミスも避け難い。そのため、この例では、オンライン受信手段2bが設けられている。
【0036】受信手段2bは、証券取引所から提供される株価情報をオンライン(実際には、証券取引所と契約した株価提供会社より送信されるが、本実施の形態では、株価情報は、証券取引所から送信されるものとして説明する。)で取り込むためのものであり、取り込まれた株価情報は受信手段2b内のキャッシュメモリ2cに一時的に記憶される。
【0037】処理手段3は、CPU(中央処理装置)3aとプログラム記憶装置3bとを含んでいる。プログラム記憶装置3bには、当該株価チャート表示システムで使用する各種のプログラムが記憶されている。これらのプログラムの中には、本発明に係る株価チャート作成プログラムや株価動向予測プログラムが含まれている。
【0038】株価記憶手段4は、パーソナルコンピュータの内部に設けられたハードディスクで構成される。このハードディスクの記憶領域の一部は、株価記憶手段4に割り当てられている。株価記億手段4には、予め登録された銘柄のそれぞれ毎に、株価と日付とが対として記憶される。これは、後述する演算手段5が、例えば日足(短期)の演算を行う場合に、当日と、1つ前と、前々日の株価を特定するためである。
【0039】株価記憶手段4に記憶された株価情報の一例が図2に示されている。1つの銘柄に対し、日付、始値、高値、安値、終値、出来高が一日分のデータとして記憶される。本実施の形態では、日足による株価チャートの作成は、450日分の株価情報を使用して行われる。週足による株価チャートの作成は、192周分の株価情報を使用して行われる。そのため、株価記億手段4には、これらの演算を行うためにN日分(詳細には後述する)の株価情報が記憶される。
【0040】演算手段5は、プログラム記憶装置3aに記憶されている演算プログラムの手順に従って、株価記憶手段4に記憶された必要な株価データを読み出し、対応する演算処理を行う。この演算処理には、日足データ又は週足データを用いた短期、中期、長期の移動平均化演算が含まれる。
【0041】なお、ここで、『日足データ』とは、1日間の株価を代表する株価データで、例えば、午後3時に得られる毎日の終値データがこれに相当する。『週足データ』とは、1週間の株価を代表する株価データで、例えば、毎週特定曜日の終値がこれに相当する。本実施の形態では、毎週金曜日の終値を週足データとして使用するが、演算段階において、最新の終値データが金曜日以外の曜日の終値データであるときには、当該金曜日以外の終値データが週足データとして使用される。
【0042】日足チャートにおける短期線は、この例では、直近の3日(所定短期間)の終値の移動平均値(終値の3日移動平均値)で作成された増田足(詳細は後述する)を順に連結することで描かれ、株価の急伸、急落、転換を知り得るのにも好適とされる。
【0043】日足チャートにおける中期線は、この例では、直近の25日(所定中期間)の終値の平均値(終値の25日移動平均値)で作成された増田足を順に隣接配置することで描かれ、株価の中期的な転換、強弱の方向性を知り得るのにも好適とされる。
【0044】日足チャートにおる長期線は、この例では、直近の75日(所定長期間)の終値の平均値(終値の75日移動平均値)を用いて描かれ、株価の中長期の転換、強弱、方向性を知り得るのにも好適とされる。
【0045】ここで、日足チャートにおける短期線の描き方を一例として説明する。なお、中期線並びに長期線についても同様に説明される。日足短期線を構成する3日増田足を描くのに必要とされる毎日の終値、3日移動平均値並びにその計算式が10日分の表形式で図3に示されており、3日増田足を使用して実際に描かれた日足短期線の部分拡大図が図4に概略的に示されている。それらの図から明らかなように、3日増田足の作成に必要な終値3日移動平均値の値は、次式(式1)に従って求められる。
【数1】
終値3日移動平均値=(本日の終値+前日の終値+2日前の終値)÷3 …(式1)
【0046】具体的には、図3に示されるように、3日目の時点における終値3日移動平均値は、( 800+1000+1200)÷3=10004日目の時点における終値3日移動平均値は、(1000+1200+1400)÷3=12005日目の時点における終値3日移動平均値は、(1200+1400+1600)÷3=14006日目以降も同様して求められる。
【0047】図4は、このようにして得られた3日目〜10日目の終値3日移動平均値を使用して作成された4日目〜10日目の3日増田足を順に隣接配置してなる日足短期線の一例を示すものである。同図に示されるように、毎日の『3日増田足』は、その日の終値3日移動平均値と前日の終値3日移動平均値とをそれぞれ上線若しくは下線とする対応長さの垂直バーとして描かれる。
【0048】より具体的には、4日の3日増田足は、4日の終値3日移動平均値である1200を上線、3日の終値3日移動平均値である1000を下線とする垂直バーとして描かれる。このように、前日の終値3日移動平均値よりも本日の終値3日移動平均値の方が高い場合(すなわち、3日増田足の昇降値が『上昇』の場合)を一般に『陽足』と称する。『陽足』の場合における垂直バーの色としては、例えば、ピンクが使用される。
【0049】5日の3日増田足は、5日の終値3日移動平均値である1400を上線、4日の終値3日移動平均値である1200を下線とするピンク色の垂直バーとして描かれる。
【0050】6日の3日増田足は、6日の終値3日移動平均値及び5日の終値3日移動平均値の値がいずれも1400であることから、5日(1つ前)と同様のピンク色の水平な一本の線で描かれる。
【0051】7日の3日増田足は、7日の終値3日移動平均値である1300を下線、6日の終値3日移動平均値である1400を上線とする垂直バーとして描かれる。このように、前日の終値3日移動平均値よりも本日の終値3日移動平均値の方が低い場合(すなわち、3日増田足の昇降値が『下降』の場合)を一般に『陰足』と称する。『陰足』の場合における垂直バーの色としては、例えば、ブルーが使用される。
【0052】同様にして8日目、9日目、10日目の増田足も垂直バーとして描かれ、それぞれの増田足の色としてピンク若しくはブルーが使用される。
【0053】一方、週足チャートにおける短期線、中期線、長期線は、株価の中長期の動向を知り得るために用いられる。
【0054】週足チャートにおける短期線は、この例では、直近の3週(所定短期間)の終値の移動平均値(終値3週移動平均値)で作成された増田足を順に連結することで描かれ、日足より緩やかな転換を知り得るのにも好適とされる。
【0055】週足チャートにおける中期線は、この例では、直近の13週(所定中期間)の終値の平均値(終値13週移動平均値)で作成された増田足を順に隣接配置することで描かれ、中期的な売買の動向を知り得るのにも好適とされる。
【0056】週足チャートにおる長期線は、この例では、直近の26週(所定長期間)の終値の平均値(終値26週移動平均値)を用いて描かれ、株価の長期的な将来の動向を知り得るのにも好適とされる。
【0057】図1に戻り、演算手段5で行われる演算処理には、日足データ又は週足データを用いた移動平均化演算の他、後述する株価動向予測処理のための終値変化率並びに増田足変化率に掛かる演算が含まれている。
【0058】ここで、『終値変化率』並びに『増田足変化率』とは、株価動向予測処理で使用される指数であり、次式(数2),(数3)に従って求められる。
【数2】
終値変化率(r)=(基準時の終値−1つ前の終値)/1つ前の終値 …(式2)
【数3】
増田足変化率(m)
=(基準時の終値移動平均値−1つ前の終値移動平均値)
/1つ前の終値移動平均値 …(式3)
【0059】具体的な一例としては、図3に示される4日目の増田足変化率は、(1200−1000)÷1000=0.2
【0060】次に、演算結果記憶手段6は、パーソナルコンピュータの内部に設けられたハードディスクの一部を演算結果記憶部として予め確保することで構成される。この演算結果記憶手段6は、日足に基づき演算した移動平均値データと、日毎の終値変化率データと、日毎の増田足変化率データとをそれぞれ記憶する日足記憶部6aと、週足に基づき演算した移動平均値データと、週毎の終値変化率データと、週毎の増田足変化率データとをそれぞれ記憶する週足記憶部6bとを含んでいる。
【0061】日足記憶部6a並びに週足記憶部6bには、それぞれ日足並びに週足に基づき演算した、短期、中期、長期の株価移動平均値と、日毎、週毎の終値変化率データと増田足変化率データとが日付とともに記憶される。
【0062】この日付は、演算の基準となる日であり、例えば、日足における短期移動平均値を算出する場合は、3日目に該当する日(当日が、7月10日とすると、演算には、7月9日と7月8日の株価(終値)が必要であり、この場合に、終値3日移動平均値を算出した日である7月10日)が記憶される。終値変化率及び増田足変化率は、日足、週足の演算基準日に対応してそれぞれ記憶される。
【0063】演算結果記憶手段6に記憶された株価情報の一例が図5に示されている。日足記憶部6aには、450日分の株価移動平均値情報と、450日分の終値変化率データ並びに増田足変化率データとが記憶される。同様にして、週足記憶部6bには、192週分の株価移動平均値情報と、192週分の終値変化率データ並びに増田足変化率データとがそれぞれ記憶される。
【0064】出力手段7は、パーソナルコンピュータに接続されたディスプレイ装置7aとプリンタ装置7bとを含んでいる。ディスプレイ装置7aは、処理手段3が有するプログラム記憶装置3aに記憶されたプログラムに従って、入力手段2から株価や株価に関する情報を入力するための入力画面を表示したり、演算結果記憶手段6に記憶された日足データや週足データ等に基づいて作成される株価チャートを表示する。また、本実施例では、株価チャートの所定箇所には、後述する株価動向予測処理により決定される株価動向報知マークが表示される。
【0065】プリンタ装置7bは、ディスプレイ装置7aに表示された株価チャートや、演算結果記憶手段6に記憶された日足データや週足データ等に基づいた株価チャートを印字する。
【0066】これらの出力手段7であるディスプレイ装置7a、プリンタ装置7bは、カラー対応であり、例えば、日足の3日増田足の場合は、前日(1つ前)より当日(基準日)の株価終値の3日移動平均値が高い『陽足』(昇降値は『上昇』)のとき、その3日増田足はピンク色で表される。同様に、前日より当日の株価終値の3日移動平均値が低い『陰足』(昇降値は『下降』)のとき、その3日増田足はブルー色で表される。これにより、一見して株価の陰陽が判明可能となる。
【0067】次に、以上説明した株価チャート表示システムをパーソナルコンピュータにて実現するためのコンピュータプログラムの構成全体を図6のゼネラルフローチャートに示す。
【0068】同図に示されるように、このコンピュータプログラムは、入力処理(ステップ601)と、当日入力あり(ステップ602)を条件として実行される演算処理(ステップ603)と、チャート作成処理(ステップ604)と、株価動向予測処理(ステップ605)と、プリント指示あり(ステップ606)を条件として実行されるプリント処理(ステップ607)とを含んでいる。
【0069】入力処理の詳細が図7のフローチャートに示されている。同図に示されるように、この入力処理は、要するに、当日株価の受信並びにキャッシュメモリ2cへの書き込み処理を定期的に実行する一方(ステップ701,702)、キャッシュメモリ2cに書き込まれたデータの中から、予め特定された銘柄に関するデータを読み出して、株価記憶手段4の該当銘柄の株価データに追加する処理(ステップ703〜711)を繰り返すものである。なお、この入力処理の内容については、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0070】演算処理の詳細が図8のフローチャートに示されている。同図に示されるように、本実施例における演算処理は、移動平均値演算処理と変化率演算処理とを含んでいる。
【0071】移動平均値演算処理は、要するに、株価記憶手段4から各銘柄の株価データを読み出すと共に(ステップ801,817)、これに基づいて3日増田足、25日増田足、75日増田足の作成に必要な終値3日移動平均値、終値25日移動平均値、終値75日移動平均値をそれぞれ算出して(ステップ802)、日足記憶部6aの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ806)と、同様にして3週増田足、13週増田足、26週増田足の作成に必要な終値3週移動平均値、終値13週移動平均値、終値26週移動平均値をそれぞれ算出して(ステップ809)、週足記憶部6bの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ813)とを含んでいる。なお、この移動平均値演算処理の内容については、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0072】変化率演算処理は、先に述べたように、株価記憶手段4から各銘柄の株価データを読み出すと共に(ステップ801,817)、プログラム記憶手段3aに記憶されている株価動向予測プログラムの手順に従って、日毎の終値変化率並びに増田足変化率を算出して(ステップ803)、日足記憶部6aの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ806)と、同様にして、週毎の終値変化率並びに増田足変化率をそれぞれ算出して(ステップ810)、週足記憶部6bの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ813)とを含んでいる。
【0073】チャート作成処理の詳細が図9のフローチャートに示されている。同図に示されるように、このチャート作成処理は、要するに、キーボード2a等を介してオペレータから与えられた指示(銘柄、区分)等に従って(ステップ901,902,903)、日足記憶部6a又は週足記憶部6bから該当日数乃至週数の移動平均値データを読み出すと共に(ステップ904,906)、それら読み出されたデータに基づいて、先に説明した増田足作成ルールに従って、該当色の増田足を作成し、これを連結することで、日足乃至週足の短期線、中期線、長期線を描く(ステップ911,912,913)ものである。なお、このチャート作成処理の内容についても、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0074】本発明に係る株価動向予測処理の詳細が図1010〜図18に示されている。それらの図から明らかなように、図6にステップ605で示される株価動向予測処理は、株価動向予測そのものを行う処理(図10〜図1717参照)と、予測結果に対応するチャート上の報知マークを決定する処理(図18参照)とから構成されている。
【0075】株価動向の予測は、株価チャート(日足、週足の双方を含む)の短期線、中期線、長期線のそれぞれについて、下記の株価動向予測方法(1)〜(3)を使用して自動的に行われる。
(1)短期線における株価動向の予測は、基準時の増田足変化率、基準時の終値変化率、基準時直近の1若しくは2以上の本数の増田足の昇降値並びに上下値の少なくとも1つが所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の短期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
(2)中期線における株価動向の予測は、基準時の増田足変化率、及び/または、基準時の増田足の昇降値が所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の中期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
(3)長期線における株価動向の予測は、基準時の増田足の昇降値が所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の長期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
【0076】株価チャートにおける増田足の短期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図10〜15のフローチャートに従って詳細に説明する。尚、理解を容易とするため以下の実施の形態では、増田足に日足を採用しかつ基準日を本日として説明する。また、それらの図において、mは増田足変化率、rは終値変化率、Hは増田足の上値、Lは増田足の下値をそれぞれ示している。また、それらの図において、「2つ前」は前々日を、「3つ前」は本日より数えて3日前に該当する日をそれぞれ示す。
但し、m:増田足変化率=終値短期移動平均値による基準時の増田足の長さ/1つ前の終値短期移動平均値)
r:終値変化率((基準時の終値−1つ前の終値)/1つ前の終値)
以下の記述において同様とする。
【0077】図10に示されるように、短期線における株価動向予測処理が開始されると、先ず、株価記憶手段6から読み込まれた銘柄データの増田足変化率mと定数C1との比較演算処理『|m|<C1』が行われる(ステップ1001)。この例では、定数C1=0.015とされる。尚、定数C1については以下同様とする。ここで、『|m|<C1』が真であるときには(ステップ1001YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0078】ステップ1001において、『|m|<C1』が偽であるときには(ステップ1001NO)、続くステップ1002において、増田足変化率mと定数C1並びに終値変化率rと定数C2との比較演算処理『m≧C1かつr<−C2』が行われる。この例では、定数C2=0.015とされる。定数C2については以下同様とする。ここで、『m≧C1かつr<−C2』が真であるときには(ステップ1002YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0079】ステップ1002において、『m≧C1かつr<−C2』が偽であるときには(ステップ1002NO)、続くステップ1003において、増田足変化率mと定数C1並びに終値変化率と定数C2との比較演算処理『m<−C1かつr>C2』が行われる。ここで、『m<−C1かつr>C2』が真であるときには(ステップ1003YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0080】ステップ1003において、『m<−C1かつr>C2』が偽であるときには、後に詳細に説明するフィルター処理(ステップ1004)が行われる。
【0081】フィルター処理(ステップ1004)の概略が図11のフローチャートに示されている。
【0082】同図に示されるように、フィルター処理においては、先ず、読み込まれたデータの本日の増田足の昇降値(以下、単に『本日の昇降値』という。)に基づいて本日の昇降値が上昇であるデータ(ステップ1101YES)と、本日の昇降値が下降であるデータ(ステップ1101NO)との2つに大別される。
【0083】ここで、『昇降値』とは、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値と1つ前の移動平均値とを比較することで算出される。該当日の移動平均値が1つ前の移動平均値より大きいときは上昇、小さいときは下降と判別される。尚、該当日の移動平均値と1つ前の移動平均値とが等しい場合には、本実施の形態においては、1つ前の増田足の昇降値が該当日の昇降値として採用される。『昇降値』は、以下の実施の形態において同様にして算出される。
【0084】本日の昇降値が上昇であるデータの内、前日の昇降値が下降であるデータは、ステップ1102において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。一方、本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が上昇であるデータは、続くステップ1103において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。
【0085】本日の昇降値が下降であるデータの内、前日の昇降値が上昇であるデータは、ステップ1104において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。一方、本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が下降であるデータは、続くステップ1105において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。
【0086】本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が下降であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1102)の詳細が図12のフローチャートに示されている。
【0087】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の上値と前日の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が行われる(ステップ1201)。
【0088】ここで、増田足の『上値』は、該当する増田足の昇降値が上昇である場合には、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値が読み出され、また昇降値が下降である場合には該当日前日の移動平均値が読み出される。『上値』は、以下の実施の形態において同様にして日足記憶部6aから読み出される。
【0089】ステップ1201において、『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1201YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1202)。
【0090】『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1201NO)、続くステップ1203において、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1203YES)、続くステップ1204において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>C5かつm>C6』が行われる。この例では、定数C5=0.025,定数C6=0.025とされる。定数C5,C6については以下同様とする。ここで、『r>C5かつm>C6』が真であるときには(ステップ1204YES)、動向予測は“強い上げ”と判定され(ステップ1206)、『r>C5かつm>C6』が偽であるときには(ステップ1204NO)、“上げ”と判定される(ステップ1205)。
【0091】ステップ1203において、『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1203NO)、続くステップ1207において、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1207YES)、続くステップ1208において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<C5かつm<C6』が行われる。ここで、『r<C5かつm<C6』が真であるときには(ステップ1208YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1210)、『r<C5かつm<C6』が偽であるときには(ステップ1208NO)、“上げ”と判定される(ステップ1209)。
【0092】ステップ1207において、『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1207NO)、図11のステップ1103に示されるフィルター処理へと進む。
【0093】本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が上昇であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1103)の詳細が図13のフローチャートに示されている。
【0094】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が行われる(ステップ1301)。ここで、『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1301YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1302)。
【0095】『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1301NO)、続くステップ1303において、本日の増田足の上値と本日より3日前(3つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1303YES)、続くステップ1304において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>C5かつm>C6』が行われる。ここで、『r>C5かつm>C6』が真であるときには(ステップ1304YES)、動向予測は“強い上げ”と判定され(ステップ1306)、『r>C5かつm>C6』が偽であるときには(ステップ1304NO)、動向予測は“上げ”と判定される(ステップ1305)。
【0096】ステップ1303において、『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1303NO,ステップ1307YES)、続くステップ1308において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<C5かつm<C6』が行われる。ここで、『r<C5かつm<C6』が真であるときには(ステップ1308YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1310)、『r<C5かつm<C6』が偽であるときには(ステップ1308NO)、“上げ”と判定される(ステップ1309)。
【0097】次に、本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が上昇あるデータに対するフィルター処理(図1111,ステップ1104)の詳細が図14のフローチャートに示されている。
【0098】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の下値と前日の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が行われる(ステップ1401)。
【0099】ここで、増田足の『下値』は、該当する増田足の昇降値が下降である場合には、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値が読み出され、また昇降値が上昇である場合には該当日前日の移動平均値が読み出される。『下値』は、以下の実施の形態において同様にして日足記憶部6aから読み出される。
【0100】ステップ1401において、『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1401YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1402)。
【0101】『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1401NO)、続くステップ1403において、本日の増田足の下値と前々日(2つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1403YES)、続くステップ1404において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>−C5かつm>−C6』が行われる。ここで、『r>−C5かつm>−C6』が真であるときには(ステップ1404YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1406)、『r>−C5かつm>−C6』が偽であるときには(ステップ1404NO)、“下げ”と判定される(ステップ1405)。
【0102】ステップ1403において、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1403NO)、続くステップ1407において、本日の増田足の下値と2つ前の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1407YES)、続くステップ1408において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<−C5かつm<−C6』が行われる。ここで、『r<−C5かつm<−C6』が真であるときには(ステップ1408YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1410)、『r<−C5かつm<−C6』が偽であるときには(ステップ1408NO)、“下げ”と判定される(ステップ1409)。
【0103】ステップ1407において、『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1407NO)、図11のステップ1105に示されるフィルター処理へと進む。
【0104】本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が下降であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1105)の詳細が図15のフローチャートに示されている。
【0105】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の下値と前々日(2つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が行われる(ステップ1501)。ここで、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1501YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1502)。
【0106】『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1501NO)、続くステップ1503において、本日の増田足の下値と本日より3日前(3つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1503YES)、続くステップ1504において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<−C5かつm<−C6』が行われる。ここで、『r<−C5かつm<−C6』が真であるときには(ステップ1504YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1506)、『r<−C5かつm<−C6』が偽であるときには(ステップ1504NO)、“下げ”と判定される(ステップ1505)。
【0107】ステップ1503において、『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1503NO,ステップ1507YES)、続くステップ1508において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>−C5かつm>−C6』が行われる。ここで、『r>−C5かつm>−C6』が真であるときには(ステップ1508YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1510)、『r>−C5かつm>−C6』が偽であるときには(ステップ1508NO)、“下げ”と判定される(ステップ1509)。
【0108】株価チャートにおける増田足の中期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図16のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、先ず、読み込まれたデータの増田足変化率mと定数C3との比較演算処理『|m|≦C3』が行われる(ステップ1601)。この例では、定数C3=0.0029とされる。ここで、『|m| ≦C3』が真であるときには(ステップ1601YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1602)。
【0109】ステップ1601において、『|m|≦C3』が偽であるときには(ステップ1601NO)、続くステップ1603において、本日の増田足の昇降値が上昇であるか否かの判定が行われる。
【0110】本日の昇降値が下降であるときには(ステップ1603NO)、続くステップ1604において、増田足変化率mと定数C4との比較演算処理『|m|≧C4』が行われる。この例では、定数C4=0.025とされる。定数C4については以下同様とする。ここで、『|m|≧C4』が真であるときには(ステップ1604YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1606)、『|m|≧C4』が偽であるときには(ステップ1604NO)、“下げ”と判定される(ステップ1606)。
【0111】ステップ1603において、本日の昇降値が上昇であるときには(ステップ1603YES)、続くステップ1607において、増田足変化率mと定数C4との比較演算処理『m≧C4』が行われる。ここで、『m≧C4』が真であるときには(ステップ1607YES)、動向予測は“強い上げ”とされ(ステップ1609)、『m≧C4』が偽であるときには(ステップ1607NO)、“上げ”と判定される(ステップ1608)。
【0112】株価チャートにおける増田足の長期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図17のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、ステップ1701において、本日の増田足の昇降値が上昇であるか否かの判定が行われる。
【0113】本日の昇降値が下降であるときには(ステップ1701NO)、動向予測は“下げ”と判定され(ステップ1702)、本日の昇降値が上昇であるときには(ステップ1701YES)、“上げ”と判定される(ステップ1703)。
【0114】株価動向予測結果に基づいて、株価動向報知マークを決定する方法の具体的な実施の一形態を図18R>8のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、先ず、演算結果記憶部6から、指定された銘柄のデータが読み込まれ(ステップ1801)、次いで、読み込まれたデータを基に、上述の種々の形態のステップを経て株価動向予測処理を行う(ステップ1802)。
【0115】ここで、動向予測が“強い上げ”と判定されると(ステップ1803)、後述するディスプレイ上の所定箇所に(プリントアウト時には紙面上の所定箇所)に、強い上げを示すマークが表示される(ステップ1804)。この例では、頂点が上向きの二等辺三角形が2つ横並びで表示され、ピンクの色が付される。
【0116】動向予測が“上げ”と判定されると(ステップ1805)、“上げ”を示すマークとして、この例では、頂点が上向きの二等辺三角形が1つ表示され、ピンクの色が付される(ステップ1806)。
【0117】動向予測が“強い下げ”と判定されると(ステップ1811)、“強い下げ”を示すマークとして、この例では、頂点が下向きの二等辺三角形が2つ横並びで表示され、ブルーの色が付される(ステップ1812)。
【0118】動向予測が“下げ”と判定されると(ステップ1809)、“下げ”を示すマークが表示され、この例では、頂点が下向きの二等辺三角形が1つ表示され、ブルーの色が付される(ステップ1810)。
【0119】動向予測が“ホールド”と判定されると(ステップ1807)、“ホールド”を示すマークとして、上下方向に二等辺三角形が2つ表示される(ステップ1808)。このとき、上に位置する二等辺三角形は頂点が上向きであり、ピンクの色が付される。下に位置する二等辺三角形は頂点が下向きであり、ブルーの色が付される。
【0120】このようにして、出力手段7を構成するディスプレイ装置7aに表示される増田足株価チャートの一例が図19に示されている。この例では、短期線、中期線、長期線が1つの株価チャートに含まれており、特定銘柄の株価動向を見ることができる。なお、図において、8aは3日足を連結して描かれた日足短期線、8bは25日足を連結して描かれた日足中期線、8cは75日足を連結して描かれた日足長期線である。また、画面上部の水平一列に延びる表示バー9は、右から順に、短期表示領域9a、中期表示領域9b、長期表示領域9cの3つの領域に分割されている。各領域には、それぞれ増田足短期線から見た株価動向予測、増田足中期線から見た株価動向予測、増田足長期線からみた株価動向予測、のそれぞれの結果に相当する報知マークM1〜M3が付されている。また、表示バー9の上に位置する表示バー10には、該当株の銘柄名と共に、本日の終値、安値、高値、始値の各種株価情報が表示される。従って、この新規な株価動向報知マーク付きの増田足チャートによれば、株取引に不慣れな初心者であっても、株の売り時や買い時を容易かつ的確に知ることができる。
【0121】プリント処理の詳細が図20のフローチャートに詳細に示されている。同図に示されるように、このプリント処理は、要するに、キーボード2a等を介してオペレータから与えられた指示(銘柄、区分)等に従って(ステップ2001,2002,2003)、日足記憶部6a又は週足記憶部6bから該当日数乃至週数の移動平均値データを読み出すと共に(ステップ2004,2006)、それら読み出されたデータに基づいて、先に説明した増田足作成ルールに従って、該当色の増田足を作成し、これを連結することで、日足乃至週足の短期線、中期線、長期線をプリントバッファ上で描き(ステップ2011,2012,2013)、これを最後にプリンタからプリント出力させるものである(ステップ2019)。なお、この演算処理の内容についても、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0122】次に、本発明の株価チャート表示システムについて説明する。これまでの説明では、画面上に株価チャートを表示させるとともに、該当株情報や、短期予測、中期予測、長期予測の結果に相当する報知マークを表示させたが、これとは別に様々な付加情報を表示させることもできる。
【0123】その具体的な表示の一態様が図21に示されている。尚、この例では、増田足には日足を採用している。同図に示されるように、本実施形態における株価チャート表示システムでは、オペレータ自身による株価の予測に便利なように、平行移動可能な4本のカーソル線C1〜C4がチャート上に表示される。この例では、カーソル線C1は基準時点を示しており、表示位置P1上に表示されている。また、基準時点表示バー11には日付と共に、基準時点における各種株価データ(該当株の銘柄名、始値、高値、安値、終値)が表示される。
【0124】また、カーソル線C2は短期起算時点を、カーソル線C3は中期起算時点を、カーソル線C4は長期起算時点をそれぞれ示しており、それぞれ表示位置P2〜P4上に表示される。表示バー11の下に位置する表示バー12は、右から順に、短期起算時点表示領域12a、中期起算時点表示領域12b、長期起算時点表示領域12cの3つの領域に分割されている。各領域のそれぞれには、各起算時点における日付、終値とともに、基準時点における株価動向予測報知マークM1〜M3が表示される。尚、M1は基準時点における増田足の短期線からみた動向予測報知マーク、M2は基準時点における増田足の中期線から見た動向予測報知マーク、M3は基準時点における増田足の長期線から見た動向予測報知マークをそれぞれ示している。
【0125】図22にはこのような表示システム実現のための処理のフローチャートが示されている。
【0126】同図において、処理が開始されると、先ず図21に示される4本のカーソル線C1〜C4の表示位置の初期化が行われる(ステップ2201)。次いで、表示位置P1〜P4に4本のカーソル線C1〜C4が表示される(ステップ2202)。
【0127】ここで、表示位置P1〜P4は、チャート画面上に4本のカーソル線C1〜C4を表示する際、それらカーソル線C1〜C4のそれぞれが、チャート画面上の増田足に重なるように定められる。また、この例では、基準時点から数えて、3日前(例えば基準時点の日付が4月10日なら、4月8日がこれに該当する)を短期起算時点に、同様にして25日前を中期起算時点に、75日前を長期起算時点にそれぞれ固定している。そのため、カーソル線C1〜C4の移動は、それら4本のカーソル線C1〜C4が一定の間隔を保ったままでの平行移動とされる。
【0128】続くステップ2203では、カーソル線C1〜C4で示される該当日の各種データ群D11〜D14,D2,D3,D4が読み込まれる。この例では、図2323に示されるように、データ群D11〜D14は、該当銘柄の基準時点の始値、高値、安値、終値を示しており、また、データD2,D3,D4は、該当銘柄の各起算時点における終値データをそれぞれ示しており、これらのデータは、株価記憶手段4から読み出される。
【0129】ステップ2203において読み込まれたデータD11〜D14,D2,D3,D4は、表示画面上の該当表示領域11,12a〜12cにそれぞれ数値で表示される(ステップ2204)。
【0130】更に、この例では、先述した株価動向予測処理を実行することにより、基準時点における、増田足の短期線からみた動向予測報知マークM1を短期起算時点表示領域12aに、増田足の中期線からみた動向報知マークM2を中期起算時点表示領域12bに、増田足の長期線から見た動向報知マークM3を長期起算時点表示領域12cにそれぞれ表示する。
【0131】次いで、3日増田足による短期線、25日増田足による中期線、75日増田足を連結してなる短期・中期・長期線のそれぞれをチャート上に表示する(ステップ2206)。
【0132】続くステップ2207では、カーソル移動操作の有無が判定される。このカーソル移動操作は、例えばオペレータのキーボード操作等により行われる。ここで、カーソル移動操作が確認されると(ステップ2207YES)、4本のカーソルC1〜C4の表示位置P1〜P4が操作に応じて変更される。次いで、ステップ2202〜2206の処理が行われ、再びカーソル移動操作の有無が判定される(ステップ2207)。
【0133】すなわち、本実施の形態においては、オペレータのキーボード操作に対応して、カーソル線C1〜C4を平行移動可能にしているため、基準時点と共に、基準時点までの短期起算時点、中期起算時点、長期起算時点に該当する日の増田足をカーソルC1〜C4により同時に指し示すことが可能とされている。
【0134】ステップ2207において、カーソル移動操作が無いときには(ステップ2207NO)、次いで、プログラムを継続するか否かの判定が行われる(ステップ2209)。継続が確認されたときには、ステップ2207に戻るが、継続が確認されないときには(ステップ2209NO)プログラムは終了する。
【0135】本実施形態における株価チャート表示システムでは、上述の種々の付加情報により、オペレータによる株価の予測を容易としている。以下に、この表示システムを使用した日足による株価動向予測の方法を説明する。
【0136】先ず最初に、基準時点(カーソル線C1)を本日に合わせる。このとき、画面上の基準時点表示バー11には、本日の日付とともに本日の始値、高値、安値、終値の4つの数値が表示される。また、このとき、カーソル線C2は基準時点を起算日として3日前に、カーソル線C3は基準時点を起算日として25日前に、カーソル線C4は基準時点を起算日として75日前にそれぞれが自動的に合わせられる。また、表示領域12a〜12cには基準時点における短期、中期、長期増田足のそれぞれからみた株価動向報知マークが表示される。
【0137】次いで、基準時点表示バー11に示された本日の始値、高値、安値、終値を参照して明日の終値(Aとする)を予測し、この終値Aと短期表示領域12aに示される短期起算時点(基準時点から数えて3日前)に該当する終値(Bとする)とを比較する。なお、3日前の終値と比較するのは、増田足短期線が、基準時点を含めた3日の移動平均値を基に形成されているためである。すなわち、増田足の中期線からみた株価動向を予測するような場合には、12bに示される25日前の終値とAとを比較する。また、増田足の長期線からみた株価動向を予測するような場合には、12cに示される75日前の終値とAとを比較する。
【0138】ここで、A>Bであれば、明日の増田足は上昇を示すピンクであると予測する。更に、表示バー12に示される株価動向予測報知マークを加味して予測の精度を向上させることも可能である。
【0139】また、上述の比較結果が、A≦Bであれば、明日の増田足は下降を示すブルーであると予測する。同様に、表示バー12に示される株価動向予測報知マークを加味して予測の精度を向上させる。
【0140】なお、上述した株価チャートシステムにおける株価動向予測は、本実施形態の株価チャート表示システムを好適に利用するための一例であり、上述した付加情報等をどのように利用するかは、言うまでもなく利用者に委ねられるものである。
【0141】なお、上記実施の形態では、株価チャートを作成する際に、日足の演算は、短期を3日、中期を25日、長期を75日とし、週足の演算は、短期を3週、中期を13週、長期を26週として終値移動平均値を求めたが、これらの同数、週数は、例えば、日足の演算を行う際に、短期を4日または5日、中期を24日または26日、長期を74日または76日として、算出してもよく、上記した日数、週数に近似していれば、その同数、週数に特に限定されるものではない。
【0142】また、上記実施の形態では株価チャートを作成するものとしたが、本発明は、各種の「相場」(例えば株、債権、商品、デリバティブ、オプション、ワラント等の値段)に対応するチャート作成にも適用可能である。
【0143】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明によれば、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向に所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムにおいて、次回の足の色を予想判別を、単なる2者択一的な勘によるものではなく、予測される次回の終値に基づいて容易に行うことができる。また、その際には、次回の終値予測のための参照データとして、最新の終値も同時に表示画面上に表示されるから、初心者であっても、より一層容易に次回の足の色の予測を行うことが可能となる。
【0144】加えて、カーソル線はチャート上を移動可能なものであり、かつ、移動の都度、対応する時点の終値並びにその時点に対応する起算時点の終値が表示されるから、カーソル線を過去の足に合わせることにより、その銘柄についての「次回の終値」、「今回の終値」、及び「今回に対応する起算時点の終値」との相対関係(特徴)について、過去に遡って検証することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】株価チャート表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】株価情報の一例を示す図である。
【図3】3日移動平均値の具体的な一例を示す図である。
【図4】増田足(日足短期線)の一例を示す図である。
【図5】演算記憶手段に格納された株価情報の一例を示す図である。
【図6】コンピュータプログラムの構成を示すゼネラルフローチャートである。
【図7】入力処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】演算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】チャート作成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】短期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図11】フィルター処理の概略を示すフローチャートである。
【図12】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャートである。
【図13】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その2)である。
【図14】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その3)である。
【図15】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その4)である。
【図16】中期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図17】長期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図18】株価動向予測報知マーク決定処理を示すフローチャートである。
【図19】増田足株価チャートの一例を示す図である。
【図20】プリント処理の詳細を示す図である。
【図21】株価チャート表示システムの一表示例を示す図である。
【図22】株価チャート表示システムの処理を示すフローチャートである。
【図23】図22に示す各種データ内容を説明するための図である。
【符号の説明】
1 株価チャート表示システム
2 入力手段
3 処理手段
4 株価記憶手段
5 演算手段
6 演算結果記憶手段
7 出力手段
8a 日足短期線
8b 日足中期線
8c 日足長期線
9,10,11,12 表示バー
9a 短期予測表示領域
9b 中期予測表示領域
9c 長期予測表示領域
12a 短期起算時点表示領域
12b 中期起算時点表示領域
12c 長期起算時点表示領域
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向に所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の株価チャート表示システムにより作成(表示)される最も一般的な株価チャートとして、ローソク足式の株価チャートが広く知られている。ローソク足式株価チャートの場合、所謂日足を採用すると、足の長さは当日の始値と終値との差の絶対値に対応するものとなり、足の上端又は下端のいずれか一方は当日の始値を、他方が終値を示すこととなる。また、当日の終値と始値との差の極性が正のとき(終値>始値)は足の色は第1の色(例えば、ピンク等)とされ、負のとき(終値<始値)には第2の色(例えばブルー等)とされる。さらに、足の上下端部からは『ひげ』と称される垂直細線が引き出され、上ひげの上端が高値又下ひげの下端が安値を示すこととなる。
【0003】このようなローソク足式の株価チャートにあっては、毎日(日足の場合)の4種の株価(始値、終値、高値、安値)が各日に対応した足により示されるため、その日1日の株価変動を知り得るには好適であるが、反面、各日の株価変動がそのまま反映されるために、全体として足の色や長さの変化が激しいものとなり易く、株式売買の初心者等にとっては株価動向(トレンド)を把握しづらいという欠点が指摘されていた。また、株商いの実状からして、多くの場合、当日の始値と前日の終値とが一致しないため、直交座標上において隣接する足同士に連続性が乏しく、足の配列のなす軌跡(一般に移動線と称される)を掴みにくいと言う欠点も指摘されていた。
【0004】そこで、本出願人は、規定個数分の終値平均値に基づき描かれる足を用いた新規な株価チャートを創案した。具体的には、この株価チャートにあっては、所謂日足を採用した場合、足の長さは当日までの連続する規定個数分の終値平均値と前日までの同規定個数分の終値平均値との差の絶対値に対応するものとなり、足の上端又は下端のいずれか一方は当日までの終値平均値を、他方が前日までの終値平均値をそれぞれ示すこととなる。また、当日までの終値平均値と前日までの終値平均値との差の極性が正のとき(当日>前日)は足の色は第1の色(例えば、ピンク等)とされ、負のとき(当日<前日)には第2の色(例えばブルー等)とされる。本出願人は、この足を『増田足』と命名した。
【0005】この増田足式の株価チャートにあっては、足は規定個数分の終値平均値に基づき形成されるため、各足は、ローソク足に比して変化の抑制されたシンプルなものとなる。加えて、1つの足における前日(前回)までの終値平均値と、その1日前(1つ前)の足における当日(今回)までの終値平均値とは常に一致するため、隣接する足同士には常時連続性が保たれる。更には、直交座標上における足の上下動を“色”によって直感的に理解することができるため、移動線が掴みやすく、初心者であっても株価動向を容易に理解することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の株価チャートの利用目的は、専ら効率のより株取引の実現にあると言える。すなわち、移動線が下降傾向から上昇傾向へと変化する変化点(カーブのピーク点付近)で‘買い’を行い、逆に上昇傾向から下降傾向へと変化する下降変化点で‘売り’を行うのが最も効率の良い売買であることから、株価チャートは、この変化点を1日でも先に見極める(予想判別する)ために利用されると言っても過言ではない。
【0007】このような変化点の見極めのためにも、明日(次回)の足の上下動はユーザにとって最も興味が注がれるところとなる。特に、増田足式株価チャートにあっては、足の上下動、すなわち足の“色”が主たる株価動向情報源とされることから、次回の足の色の予測は、次回の株価以上に重要な情報として位置づけられている。
【0008】この発明は、上述のような背景の下なされたものであり、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムにおいて、ユーザによる次回の足の色の予測を好適に行えるように配慮した株価チャート表示システムを提供することにある。
【0009】また、この発明の他の目的とするところは、そのような株価チャートを所定の表示画面上に表示させることができるコンピュータプログラムを提供することにある。
【0010】この発明の更に他の目的並びに作用効果については、以下の明細書の記載により、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の株価チャート表示システムは、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、『増田足』或いはこれと同等の株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムを前提としている。
【0012】本発明に所謂『日足』を採用する場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日に対応する終値データとを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段とを設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0013】ここで、『カーソル線』とあるが、これは、例えば、「自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線」とすると好ましい。
【0014】本発明の株価チャートは、毎日の終値平均値データを基礎として作成されているため、毎日の株価変動にさ程過敏に反応しない。また、隣接する足同士間で必ず上端か下端が繋がり、かつ、足の上端又は下端同士を連結する包絡線は移動平均線と等価であるため、全体として滑らかな曲線が現出され、株価の時系列的な動向を視覚的に捉えやすい。したがって、本発明の株価チャートによれば、株商いの初心者にあっても、任意の銘柄株の将来動向をある程度の確度で簡単に予測することができ、しかも株価の時系列的な変動傾向を足の配列から容易に読み取ることができる。
【0015】更に、本発明によれば、ユーザは、カーソル線を利用して以下の手順を踏むことにより、明日(次回)の足の色の予測を容易に行うことができる。
(1)カーソルを本日(最新の日)に合わせ、本日の終値と、本日を終値演算基準時点とした場合の起算時点(例えば、“規定個数(所定日数)”が“3(日)”の場合、本日が2002年7月29日であれば、起算時点は、土日を除く2日前の7月25日となる)の終値とを、それぞれ対応する時点別表示欄に表示させる。
(2)本日までの移動線の上昇・下降傾向並びに本日の終値を参照しつつ、明日(次回)の終値(“A”円とする)を予測する。
(3)表示欄に表示された起算時点の終値(“B”円とする)と、予測終値(“A”円)とを比較する。足の作成原理上、A>Bならば、明日の足の色は上昇を示す色(例えばピンク)、A<Bならば、明日の足の色は下降を示す例えばブルーとなる。
【0016】すなわち、本発明にあっては、日足を採用した場合には、その日までの連続する規定日数分の終値平均値と、前日までの連続する規定日数分の終値平均値との大小関係によりその足の色が決定されるから、換言すれば、その日の終値が、前日に対応する起算時点の終値より大きければ上昇を示す色となり、小さければ下降を示す色となる。本発明では、この因果関係を踏まえ、本日に対応する起算時点の終値を表示可能とすることで、単なる2者択一的な勘ではなく、明日の予測株価に基づいて、比較的堅実に明日の足の色を特定することができる。また、その際には、明日の終値予測のための参照データとして、本日の終値も画面上に表示されるから、初心者であっても、より一層容易に明日の足の色の予測を行うことが可能となる。
【0017】加えて、カーソル線はチャート上を移動可能なものであり、かつ、移動の都度、対応する日の終値並びにその日に対応する起算時点の終値が表示されるから、カーソル線を過去の足に合わせることにより、その銘柄についての「明日の終値」、「本日の終値」、及び「本日に対応する起算時点の終値」との相対関係(特徴)について、過去に遡って検証することも可能となる。
【0018】尚、本発明にあっては、起算時点を示すカーソル線を更に同時表示するようにすることもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の1つが前記任意の1日を前記終値平均値演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0019】この態様によれば、基準時点の足に関連する足(基準時点の作成に利用された終値データと一部同一の終値データを使用して作成された足(起算時点から基準時点までの各日の足))が2本のカーソル線で仕切られるから、ユーザは、チャート上におけるこれら関連する足を一目で認識することができる。このため、これら関連する足を、株価予測や過去に遡っての検証に参照したいような場合に好適である。
【0020】本発明にあっては、3種の足(移動線)を同時に示した株価チャートを作成することもできる。この場合、好ましくは、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0021】この態様によれば、例えば、俗に「短期線(短期足に基づく移動線)」、「中期線(中期足に基づく移動線)」、「長期線(長期足に基づく移動線)」と称される3種の足に基づく移動線を同時表示するような場合にも、明日の終値予測に基づき、3種の足のそれぞれについての明日の色を同時に予測することができる。
【0022】加えて、この場合には、3種の移動線を同時に検討することができるから、より一層高確度の予測乃至検証を行うことが可能となる。
【0023】尚、この場合にも、3種の起算時点を示す3本のカーソル線を更に同時表示するようにすると好ましい。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の3つが前記任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0024】このような態様によれば、基準時点を示すカーソル線と対応する3種の起算時点を示す3本のカーソル線とにより、3種のそれぞれについて、基準時点の足に関連する足(起算時点から基準時点までの各日の足)を一目で認識することができる。
【0025】次に、本発明には所謂『週足』を採用することもできる。この場合、好ましくは、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1種の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週に対応する週終値データとを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0026】尚、ここで言う『毎週の週終値データ』とは、1週間の株価を代表する株価データ(例えば金曜日の終値データ)を意味している。
【0027】『週足』を採用する場合にあっても、『カーソル線』は、例えば、「自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線」とすると好ましい。
【0028】また、起算時点を示すカーソル線を更に同時表示するようにすることもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の1つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの週終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0029】更に、『週足』を採用する場合にも、3種の足(移動線)を同時に示した株価チャートを作成することもできる。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1週の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する週の週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0030】この場合にも、3種の起算時点を示す3本のカーソル線を更に同時表示するようにすると好ましい。この場合には、先述した株価チャート表示システムを前提として、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを時系列的に入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その日の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値移動平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の3つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を設け、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示されるようにする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面にしたがって詳細に説明する。
【0032】本発明の実施の一形態である株価チャート表示システムの機能的な構成図が図1のブロック図に概念的に示されている。同図に示されるように、この株価チャート表示システム1は、入力手段2と、処理手段3と、入力された株価を記憶する株価記憶手段4と、演算手段5と、演算結果を記憶する演算結果記憶手段6と、演算結果記憶手段6に記憶された株価を出力する出力手段7とを含んでいる。
【0033】株価チャート表示システム1は、具体的には、パーソナルコンピュータやワークステーション等で構成される。本実施の形態では、パーソナルコンピュータを使用することにより、処理手段3、株価記憶手段4、演算手段5、演算結果記憶手段6が実現されている。
【0034】入力手段2にはキーボード2aが含まれている。このキーボード2aは、会社情報の登録や会社の株価の随時入力等に使用されるほか、後述する出力手段7としてのディスプレイ装置7aに、所望の銘柄のチャートを表示する際に、その銘柄の名称(または、便宜上銘柄コード)を入力するためにも使用される。
【0035】証券取引所で取り扱っている株の銘柄数は、店頭銘柄も含めると、3000銘柄にも及ぶ。これらの株価情報を終値が発表される午後3時以降に、すべてキーボード2aから手入力することは、多大なる時間と労力を必要とする上、入力ミスも避け難い。そのため、この例では、オンライン受信手段2bが設けられている。
【0036】受信手段2bは、証券取引所から提供される株価情報をオンライン(実際には、証券取引所と契約した株価提供会社より送信されるが、本実施の形態では、株価情報は、証券取引所から送信されるものとして説明する。)で取り込むためのものであり、取り込まれた株価情報は受信手段2b内のキャッシュメモリ2cに一時的に記憶される。
【0037】処理手段3は、CPU(中央処理装置)3aとプログラム記憶装置3bとを含んでいる。プログラム記憶装置3bには、当該株価チャート表示システムで使用する各種のプログラムが記憶されている。これらのプログラムの中には、本発明に係る株価チャート作成プログラムや株価動向予測プログラムが含まれている。
【0038】株価記憶手段4は、パーソナルコンピュータの内部に設けられたハードディスクで構成される。このハードディスクの記憶領域の一部は、株価記憶手段4に割り当てられている。株価記億手段4には、予め登録された銘柄のそれぞれ毎に、株価と日付とが対として記憶される。これは、後述する演算手段5が、例えば日足(短期)の演算を行う場合に、当日と、1つ前と、前々日の株価を特定するためである。
【0039】株価記憶手段4に記憶された株価情報の一例が図2に示されている。1つの銘柄に対し、日付、始値、高値、安値、終値、出来高が一日分のデータとして記憶される。本実施の形態では、日足による株価チャートの作成は、450日分の株価情報を使用して行われる。週足による株価チャートの作成は、192周分の株価情報を使用して行われる。そのため、株価記億手段4には、これらの演算を行うためにN日分(詳細には後述する)の株価情報が記憶される。
【0040】演算手段5は、プログラム記憶装置3aに記憶されている演算プログラムの手順に従って、株価記憶手段4に記憶された必要な株価データを読み出し、対応する演算処理を行う。この演算処理には、日足データ又は週足データを用いた短期、中期、長期の移動平均化演算が含まれる。
【0041】なお、ここで、『日足データ』とは、1日間の株価を代表する株価データで、例えば、午後3時に得られる毎日の終値データがこれに相当する。『週足データ』とは、1週間の株価を代表する株価データで、例えば、毎週特定曜日の終値がこれに相当する。本実施の形態では、毎週金曜日の終値を週足データとして使用するが、演算段階において、最新の終値データが金曜日以外の曜日の終値データであるときには、当該金曜日以外の終値データが週足データとして使用される。
【0042】日足チャートにおける短期線は、この例では、直近の3日(所定短期間)の終値の移動平均値(終値の3日移動平均値)で作成された増田足(詳細は後述する)を順に連結することで描かれ、株価の急伸、急落、転換を知り得るのにも好適とされる。
【0043】日足チャートにおける中期線は、この例では、直近の25日(所定中期間)の終値の平均値(終値の25日移動平均値)で作成された増田足を順に隣接配置することで描かれ、株価の中期的な転換、強弱の方向性を知り得るのにも好適とされる。
【0044】日足チャートにおる長期線は、この例では、直近の75日(所定長期間)の終値の平均値(終値の75日移動平均値)を用いて描かれ、株価の中長期の転換、強弱、方向性を知り得るのにも好適とされる。
【0045】ここで、日足チャートにおける短期線の描き方を一例として説明する。なお、中期線並びに長期線についても同様に説明される。日足短期線を構成する3日増田足を描くのに必要とされる毎日の終値、3日移動平均値並びにその計算式が10日分の表形式で図3に示されており、3日増田足を使用して実際に描かれた日足短期線の部分拡大図が図4に概略的に示されている。それらの図から明らかなように、3日増田足の作成に必要な終値3日移動平均値の値は、次式(式1)に従って求められる。
【数1】
終値3日移動平均値=(本日の終値+前日の終値+2日前の終値)÷3 …(式1)
【0046】具体的には、図3に示されるように、3日目の時点における終値3日移動平均値は、( 800+1000+1200)÷3=10004日目の時点における終値3日移動平均値は、(1000+1200+1400)÷3=12005日目の時点における終値3日移動平均値は、(1200+1400+1600)÷3=14006日目以降も同様して求められる。
【0047】図4は、このようにして得られた3日目〜10日目の終値3日移動平均値を使用して作成された4日目〜10日目の3日増田足を順に隣接配置してなる日足短期線の一例を示すものである。同図に示されるように、毎日の『3日増田足』は、その日の終値3日移動平均値と前日の終値3日移動平均値とをそれぞれ上線若しくは下線とする対応長さの垂直バーとして描かれる。
【0048】より具体的には、4日の3日増田足は、4日の終値3日移動平均値である1200を上線、3日の終値3日移動平均値である1000を下線とする垂直バーとして描かれる。このように、前日の終値3日移動平均値よりも本日の終値3日移動平均値の方が高い場合(すなわち、3日増田足の昇降値が『上昇』の場合)を一般に『陽足』と称する。『陽足』の場合における垂直バーの色としては、例えば、ピンクが使用される。
【0049】5日の3日増田足は、5日の終値3日移動平均値である1400を上線、4日の終値3日移動平均値である1200を下線とするピンク色の垂直バーとして描かれる。
【0050】6日の3日増田足は、6日の終値3日移動平均値及び5日の終値3日移動平均値の値がいずれも1400であることから、5日(1つ前)と同様のピンク色の水平な一本の線で描かれる。
【0051】7日の3日増田足は、7日の終値3日移動平均値である1300を下線、6日の終値3日移動平均値である1400を上線とする垂直バーとして描かれる。このように、前日の終値3日移動平均値よりも本日の終値3日移動平均値の方が低い場合(すなわち、3日増田足の昇降値が『下降』の場合)を一般に『陰足』と称する。『陰足』の場合における垂直バーの色としては、例えば、ブルーが使用される。
【0052】同様にして8日目、9日目、10日目の増田足も垂直バーとして描かれ、それぞれの増田足の色としてピンク若しくはブルーが使用される。
【0053】一方、週足チャートにおける短期線、中期線、長期線は、株価の中長期の動向を知り得るために用いられる。
【0054】週足チャートにおける短期線は、この例では、直近の3週(所定短期間)の終値の移動平均値(終値3週移動平均値)で作成された増田足を順に連結することで描かれ、日足より緩やかな転換を知り得るのにも好適とされる。
【0055】週足チャートにおける中期線は、この例では、直近の13週(所定中期間)の終値の平均値(終値13週移動平均値)で作成された増田足を順に隣接配置することで描かれ、中期的な売買の動向を知り得るのにも好適とされる。
【0056】週足チャートにおる長期線は、この例では、直近の26週(所定長期間)の終値の平均値(終値26週移動平均値)を用いて描かれ、株価の長期的な将来の動向を知り得るのにも好適とされる。
【0057】図1に戻り、演算手段5で行われる演算処理には、日足データ又は週足データを用いた移動平均化演算の他、後述する株価動向予測処理のための終値変化率並びに増田足変化率に掛かる演算が含まれている。
【0058】ここで、『終値変化率』並びに『増田足変化率』とは、株価動向予測処理で使用される指数であり、次式(数2),(数3)に従って求められる。
【数2】
終値変化率(r)=(基準時の終値−1つ前の終値)/1つ前の終値 …(式2)
【数3】
増田足変化率(m)
=(基準時の終値移動平均値−1つ前の終値移動平均値)
/1つ前の終値移動平均値 …(式3)
【0059】具体的な一例としては、図3に示される4日目の増田足変化率は、(1200−1000)÷1000=0.2
【0060】次に、演算結果記憶手段6は、パーソナルコンピュータの内部に設けられたハードディスクの一部を演算結果記憶部として予め確保することで構成される。この演算結果記憶手段6は、日足に基づき演算した移動平均値データと、日毎の終値変化率データと、日毎の増田足変化率データとをそれぞれ記憶する日足記憶部6aと、週足に基づき演算した移動平均値データと、週毎の終値変化率データと、週毎の増田足変化率データとをそれぞれ記憶する週足記憶部6bとを含んでいる。
【0061】日足記憶部6a並びに週足記憶部6bには、それぞれ日足並びに週足に基づき演算した、短期、中期、長期の株価移動平均値と、日毎、週毎の終値変化率データと増田足変化率データとが日付とともに記憶される。
【0062】この日付は、演算の基準となる日であり、例えば、日足における短期移動平均値を算出する場合は、3日目に該当する日(当日が、7月10日とすると、演算には、7月9日と7月8日の株価(終値)が必要であり、この場合に、終値3日移動平均値を算出した日である7月10日)が記憶される。終値変化率及び増田足変化率は、日足、週足の演算基準日に対応してそれぞれ記憶される。
【0063】演算結果記憶手段6に記憶された株価情報の一例が図5に示されている。日足記憶部6aには、450日分の株価移動平均値情報と、450日分の終値変化率データ並びに増田足変化率データとが記憶される。同様にして、週足記憶部6bには、192週分の株価移動平均値情報と、192週分の終値変化率データ並びに増田足変化率データとがそれぞれ記憶される。
【0064】出力手段7は、パーソナルコンピュータに接続されたディスプレイ装置7aとプリンタ装置7bとを含んでいる。ディスプレイ装置7aは、処理手段3が有するプログラム記憶装置3aに記憶されたプログラムに従って、入力手段2から株価や株価に関する情報を入力するための入力画面を表示したり、演算結果記憶手段6に記憶された日足データや週足データ等に基づいて作成される株価チャートを表示する。また、本実施例では、株価チャートの所定箇所には、後述する株価動向予測処理により決定される株価動向報知マークが表示される。
【0065】プリンタ装置7bは、ディスプレイ装置7aに表示された株価チャートや、演算結果記憶手段6に記憶された日足データや週足データ等に基づいた株価チャートを印字する。
【0066】これらの出力手段7であるディスプレイ装置7a、プリンタ装置7bは、カラー対応であり、例えば、日足の3日増田足の場合は、前日(1つ前)より当日(基準日)の株価終値の3日移動平均値が高い『陽足』(昇降値は『上昇』)のとき、その3日増田足はピンク色で表される。同様に、前日より当日の株価終値の3日移動平均値が低い『陰足』(昇降値は『下降』)のとき、その3日増田足はブルー色で表される。これにより、一見して株価の陰陽が判明可能となる。
【0067】次に、以上説明した株価チャート表示システムをパーソナルコンピュータにて実現するためのコンピュータプログラムの構成全体を図6のゼネラルフローチャートに示す。
【0068】同図に示されるように、このコンピュータプログラムは、入力処理(ステップ601)と、当日入力あり(ステップ602)を条件として実行される演算処理(ステップ603)と、チャート作成処理(ステップ604)と、株価動向予測処理(ステップ605)と、プリント指示あり(ステップ606)を条件として実行されるプリント処理(ステップ607)とを含んでいる。
【0069】入力処理の詳細が図7のフローチャートに示されている。同図に示されるように、この入力処理は、要するに、当日株価の受信並びにキャッシュメモリ2cへの書き込み処理を定期的に実行する一方(ステップ701,702)、キャッシュメモリ2cに書き込まれたデータの中から、予め特定された銘柄に関するデータを読み出して、株価記憶手段4の該当銘柄の株価データに追加する処理(ステップ703〜711)を繰り返すものである。なお、この入力処理の内容については、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0070】演算処理の詳細が図8のフローチャートに示されている。同図に示されるように、本実施例における演算処理は、移動平均値演算処理と変化率演算処理とを含んでいる。
【0071】移動平均値演算処理は、要するに、株価記憶手段4から各銘柄の株価データを読み出すと共に(ステップ801,817)、これに基づいて3日増田足、25日増田足、75日増田足の作成に必要な終値3日移動平均値、終値25日移動平均値、終値75日移動平均値をそれぞれ算出して(ステップ802)、日足記憶部6aの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ806)と、同様にして3週増田足、13週増田足、26週増田足の作成に必要な終値3週移動平均値、終値13週移動平均値、終値26週移動平均値をそれぞれ算出して(ステップ809)、週足記憶部6bの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ813)とを含んでいる。なお、この移動平均値演算処理の内容については、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0072】変化率演算処理は、先に述べたように、株価記憶手段4から各銘柄の株価データを読み出すと共に(ステップ801,817)、プログラム記憶手段3aに記憶されている株価動向予測プログラムの手順に従って、日毎の終値変化率並びに増田足変化率を算出して(ステップ803)、日足記憶部6aの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ806)と、同様にして、週毎の終値変化率並びに増田足変化率をそれぞれ算出して(ステップ810)、週足記憶部6bの該当する銘柄データに追加する処理(ステップ813)とを含んでいる。
【0073】チャート作成処理の詳細が図9のフローチャートに示されている。同図に示されるように、このチャート作成処理は、要するに、キーボード2a等を介してオペレータから与えられた指示(銘柄、区分)等に従って(ステップ901,902,903)、日足記憶部6a又は週足記憶部6bから該当日数乃至週数の移動平均値データを読み出すと共に(ステップ904,906)、それら読み出されたデータに基づいて、先に説明した増田足作成ルールに従って、該当色の増田足を作成し、これを連結することで、日足乃至週足の短期線、中期線、長期線を描く(ステップ911,912,913)ものである。なお、このチャート作成処理の内容についても、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0074】本発明に係る株価動向予測処理の詳細が図1010〜図18に示されている。それらの図から明らかなように、図6にステップ605で示される株価動向予測処理は、株価動向予測そのものを行う処理(図10〜図1717参照)と、予測結果に対応するチャート上の報知マークを決定する処理(図18参照)とから構成されている。
【0075】株価動向の予測は、株価チャート(日足、週足の双方を含む)の短期線、中期線、長期線のそれぞれについて、下記の株価動向予測方法(1)〜(3)を使用して自動的に行われる。
(1)短期線における株価動向の予測は、基準時の増田足変化率、基準時の終値変化率、基準時直近の1若しくは2以上の本数の増田足の昇降値並びに上下値の少なくとも1つが所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の短期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
(2)中期線における株価動向の予測は、基準時の増田足変化率、及び/または、基準時の増田足の昇降値が所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の中期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
(3)長期線における株価動向の予測は、基準時の増田足の昇降値が所定の条件を満足するとき、基準時以降の株価が増田足の長期線から見て特定の動向を示すものと判定する。
【0076】株価チャートにおける増田足の短期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図10〜15のフローチャートに従って詳細に説明する。尚、理解を容易とするため以下の実施の形態では、増田足に日足を採用しかつ基準日を本日として説明する。また、それらの図において、mは増田足変化率、rは終値変化率、Hは増田足の上値、Lは増田足の下値をそれぞれ示している。また、それらの図において、「2つ前」は前々日を、「3つ前」は本日より数えて3日前に該当する日をそれぞれ示す。
但し、m:増田足変化率=終値短期移動平均値による基準時の増田足の長さ/1つ前の終値短期移動平均値)
r:終値変化率((基準時の終値−1つ前の終値)/1つ前の終値)
以下の記述において同様とする。
【0077】図10に示されるように、短期線における株価動向予測処理が開始されると、先ず、株価記憶手段6から読み込まれた銘柄データの増田足変化率mと定数C1との比較演算処理『|m|<C1』が行われる(ステップ1001)。この例では、定数C1=0.015とされる。尚、定数C1については以下同様とする。ここで、『|m|<C1』が真であるときには(ステップ1001YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0078】ステップ1001において、『|m|<C1』が偽であるときには(ステップ1001NO)、続くステップ1002において、増田足変化率mと定数C1並びに終値変化率rと定数C2との比較演算処理『m≧C1かつr<−C2』が行われる。この例では、定数C2=0.015とされる。定数C2については以下同様とする。ここで、『m≧C1かつr<−C2』が真であるときには(ステップ1002YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0079】ステップ1002において、『m≧C1かつr<−C2』が偽であるときには(ステップ1002NO)、続くステップ1003において、増田足変化率mと定数C1並びに終値変化率と定数C2との比較演算処理『m<−C1かつr>C2』が行われる。ここで、『m<−C1かつr>C2』が真であるときには(ステップ1003YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1005)。
【0080】ステップ1003において、『m<−C1かつr>C2』が偽であるときには、後に詳細に説明するフィルター処理(ステップ1004)が行われる。
【0081】フィルター処理(ステップ1004)の概略が図11のフローチャートに示されている。
【0082】同図に示されるように、フィルター処理においては、先ず、読み込まれたデータの本日の増田足の昇降値(以下、単に『本日の昇降値』という。)に基づいて本日の昇降値が上昇であるデータ(ステップ1101YES)と、本日の昇降値が下降であるデータ(ステップ1101NO)との2つに大別される。
【0083】ここで、『昇降値』とは、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値と1つ前の移動平均値とを比較することで算出される。該当日の移動平均値が1つ前の移動平均値より大きいときは上昇、小さいときは下降と判別される。尚、該当日の移動平均値と1つ前の移動平均値とが等しい場合には、本実施の形態においては、1つ前の増田足の昇降値が該当日の昇降値として採用される。『昇降値』は、以下の実施の形態において同様にして算出される。
【0084】本日の昇降値が上昇であるデータの内、前日の昇降値が下降であるデータは、ステップ1102において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。一方、本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が上昇であるデータは、続くステップ1103において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。
【0085】本日の昇降値が下降であるデータの内、前日の昇降値が上昇であるデータは、ステップ1104において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。一方、本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が下降であるデータは、続くステップ1105において、後述する各種ステップに基づいたフィルター処理が行われる。
【0086】本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が下降であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1102)の詳細が図12のフローチャートに示されている。
【0087】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の上値と前日の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が行われる(ステップ1201)。
【0088】ここで、増田足の『上値』は、該当する増田足の昇降値が上昇である場合には、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値が読み出され、また昇降値が下降である場合には該当日前日の移動平均値が読み出される。『上値』は、以下の実施の形態において同様にして日足記憶部6aから読み出される。
【0089】ステップ1201において、『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1201YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1202)。
【0090】『本日の増田足の上値≦前日の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1201NO)、続くステップ1203において、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1203YES)、続くステップ1204において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>C5かつm>C6』が行われる。この例では、定数C5=0.025,定数C6=0.025とされる。定数C5,C6については以下同様とする。ここで、『r>C5かつm>C6』が真であるときには(ステップ1204YES)、動向予測は“強い上げ”と判定され(ステップ1206)、『r>C5かつm>C6』が偽であるときには(ステップ1204NO)、“上げ”と判定される(ステップ1205)。
【0091】ステップ1203において、『本日の増田足の上値≧2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1203NO)、続くステップ1207において、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1207YES)、続くステップ1208において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<C5かつm<C6』が行われる。ここで、『r<C5かつm<C6』が真であるときには(ステップ1208YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1210)、『r<C5かつm<C6』が偽であるときには(ステップ1208NO)、“上げ”と判定される(ステップ1209)。
【0092】ステップ1207において、『本日の増田足の上値<2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1207NO)、図11のステップ1103に示されるフィルター処理へと進む。
【0093】本日の昇降値が上昇でありかつ前日の昇降値が上昇であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1103)の詳細が図13のフローチャートに示されている。
【0094】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の上値と前々日(2つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が行われる(ステップ1301)。ここで、『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1301YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1302)。
【0095】『本日の増田足の上値≦2つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1301NO)、続くステップ1303において、本日の増田足の上値と本日より3日前(3つ前)の増田足の上値との比較演算処理『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が行われる。ここで、『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が真であるときには(ステップ1303YES)、続くステップ1304において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>C5かつm>C6』が行われる。ここで、『r>C5かつm>C6』が真であるときには(ステップ1304YES)、動向予測は“強い上げ”と判定され(ステップ1306)、『r>C5かつm>C6』が偽であるときには(ステップ1304NO)、動向予測は“上げ”と判定される(ステップ1305)。
【0096】ステップ1303において、『本日の増田足の上値>3つ前の増田足の上値』が偽であるときには(ステップ1303NO,ステップ1307YES)、続くステップ1308において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<C5かつm<C6』が行われる。ここで、『r<C5かつm<C6』が真であるときには(ステップ1308YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1310)、『r<C5かつm<C6』が偽であるときには(ステップ1308NO)、“上げ”と判定される(ステップ1309)。
【0097】次に、本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が上昇あるデータに対するフィルター処理(図1111,ステップ1104)の詳細が図14のフローチャートに示されている。
【0098】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の下値と前日の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が行われる(ステップ1401)。
【0099】ここで、増田足の『下値』は、該当する増田足の昇降値が下降である場合には、日足記憶部6aに記憶された該当日の移動平均値が読み出され、また昇降値が上昇である場合には該当日前日の移動平均値が読み出される。『下値』は、以下の実施の形態において同様にして日足記憶部6aから読み出される。
【0100】ステップ1401において、『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1401YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1402)。
【0101】『本日の増田足の下値≧前日の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1401NO)、続くステップ1403において、本日の増田足の下値と前々日(2つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1403YES)、続くステップ1404において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>−C5かつm>−C6』が行われる。ここで、『r>−C5かつm>−C6』が真であるときには(ステップ1404YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1406)、『r>−C5かつm>−C6』が偽であるときには(ステップ1404NO)、“下げ”と判定される(ステップ1405)。
【0102】ステップ1403において、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1403NO)、続くステップ1407において、本日の増田足の下値と2つ前の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1407YES)、続くステップ1408において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<−C5かつm<−C6』が行われる。ここで、『r<−C5かつm<−C6』が真であるときには(ステップ1408YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1410)、『r<−C5かつm<−C6』が偽であるときには(ステップ1408NO)、“下げ”と判定される(ステップ1409)。
【0103】ステップ1407において、『本日の増田足の下値<2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1407NO)、図11のステップ1105に示されるフィルター処理へと進む。
【0104】本日の昇降値が下降でありかつ前日の昇降値が下降であるデータに対するフィルター処理(図11R>1,ステップ1105)の詳細が図15のフローチャートに示されている。
【0105】処理が開始されると、先ず、本日の増田足の下値と前々日(2つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が行われる(ステップ1501)。ここで、『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1501YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1502)。
【0106】『本日の増田足の下値≧2つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1501NO)、続くステップ1503において、本日の増田足の下値と本日より3日前(3つ前)の増田足の下値との比較演算処理『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が行われる。ここで、『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が真であるときには(ステップ1503YES)、続くステップ1504において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r<−C5かつm<−C6』が行われる。ここで、『r<−C5かつm<−C6』が真であるときには(ステップ1504YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1506)、『r<−C5かつm<−C6』が偽であるときには(ステップ1504NO)、“下げ”と判定される(ステップ1505)。
【0107】ステップ1503において、『本日の増田足の下値<3つ前の増田足の下値』が偽であるときには(ステップ1503NO,ステップ1507YES)、続くステップ1508において、終値変化率rと定数C5並びに増田足変化率mと定数C6との比較演算処理『r>−C5かつm>−C6』が行われる。ここで、『r>−C5かつm>−C6』が真であるときには(ステップ1508YES)、動向予測は“ホールド”と判定され(ステップ1510)、『r>−C5かつm>−C6』が偽であるときには(ステップ1508NO)、“下げ”と判定される(ステップ1509)。
【0108】株価チャートにおける増田足の中期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図16のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、先ず、読み込まれたデータの増田足変化率mと定数C3との比較演算処理『|m|≦C3』が行われる(ステップ1601)。この例では、定数C3=0.0029とされる。ここで、『|m| ≦C3』が真であるときには(ステップ1601YES)、動向予測は“ホールド”と判定される(ステップ1602)。
【0109】ステップ1601において、『|m|≦C3』が偽であるときには(ステップ1601NO)、続くステップ1603において、本日の増田足の昇降値が上昇であるか否かの判定が行われる。
【0110】本日の昇降値が下降であるときには(ステップ1603NO)、続くステップ1604において、増田足変化率mと定数C4との比較演算処理『|m|≧C4』が行われる。この例では、定数C4=0.025とされる。定数C4については以下同様とする。ここで、『|m|≧C4』が真であるときには(ステップ1604YES)、動向予測は“強い下げ”と判定され(ステップ1606)、『|m|≧C4』が偽であるときには(ステップ1604NO)、“下げ”と判定される(ステップ1606)。
【0111】ステップ1603において、本日の昇降値が上昇であるときには(ステップ1603YES)、続くステップ1607において、増田足変化率mと定数C4との比較演算処理『m≧C4』が行われる。ここで、『m≧C4』が真であるときには(ステップ1607YES)、動向予測は“強い上げ”とされ(ステップ1609)、『m≧C4』が偽であるときには(ステップ1607NO)、“上げ”と判定される(ステップ1608)。
【0112】株価チャートにおける増田足の長期線から見た株価の将来動向を予測する方法の具体的な実施の一形態を図17のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、ステップ1701において、本日の増田足の昇降値が上昇であるか否かの判定が行われる。
【0113】本日の昇降値が下降であるときには(ステップ1701NO)、動向予測は“下げ”と判定され(ステップ1702)、本日の昇降値が上昇であるときには(ステップ1701YES)、“上げ”と判定される(ステップ1703)。
【0114】株価動向予測結果に基づいて、株価動向報知マークを決定する方法の具体的な実施の一形態を図18R>8のフローチャートに従って詳細に説明する。同図において、処理が開始されると、先ず、演算結果記憶部6から、指定された銘柄のデータが読み込まれ(ステップ1801)、次いで、読み込まれたデータを基に、上述の種々の形態のステップを経て株価動向予測処理を行う(ステップ1802)。
【0115】ここで、動向予測が“強い上げ”と判定されると(ステップ1803)、後述するディスプレイ上の所定箇所に(プリントアウト時には紙面上の所定箇所)に、強い上げを示すマークが表示される(ステップ1804)。この例では、頂点が上向きの二等辺三角形が2つ横並びで表示され、ピンクの色が付される。
【0116】動向予測が“上げ”と判定されると(ステップ1805)、“上げ”を示すマークとして、この例では、頂点が上向きの二等辺三角形が1つ表示され、ピンクの色が付される(ステップ1806)。
【0117】動向予測が“強い下げ”と判定されると(ステップ1811)、“強い下げ”を示すマークとして、この例では、頂点が下向きの二等辺三角形が2つ横並びで表示され、ブルーの色が付される(ステップ1812)。
【0118】動向予測が“下げ”と判定されると(ステップ1809)、“下げ”を示すマークが表示され、この例では、頂点が下向きの二等辺三角形が1つ表示され、ブルーの色が付される(ステップ1810)。
【0119】動向予測が“ホールド”と判定されると(ステップ1807)、“ホールド”を示すマークとして、上下方向に二等辺三角形が2つ表示される(ステップ1808)。このとき、上に位置する二等辺三角形は頂点が上向きであり、ピンクの色が付される。下に位置する二等辺三角形は頂点が下向きであり、ブルーの色が付される。
【0120】このようにして、出力手段7を構成するディスプレイ装置7aに表示される増田足株価チャートの一例が図19に示されている。この例では、短期線、中期線、長期線が1つの株価チャートに含まれており、特定銘柄の株価動向を見ることができる。なお、図において、8aは3日足を連結して描かれた日足短期線、8bは25日足を連結して描かれた日足中期線、8cは75日足を連結して描かれた日足長期線である。また、画面上部の水平一列に延びる表示バー9は、右から順に、短期表示領域9a、中期表示領域9b、長期表示領域9cの3つの領域に分割されている。各領域には、それぞれ増田足短期線から見た株価動向予測、増田足中期線から見た株価動向予測、増田足長期線からみた株価動向予測、のそれぞれの結果に相当する報知マークM1〜M3が付されている。また、表示バー9の上に位置する表示バー10には、該当株の銘柄名と共に、本日の終値、安値、高値、始値の各種株価情報が表示される。従って、この新規な株価動向報知マーク付きの増田足チャートによれば、株取引に不慣れな初心者であっても、株の売り時や買い時を容易かつ的確に知ることができる。
【0121】プリント処理の詳細が図20のフローチャートに詳細に示されている。同図に示されるように、このプリント処理は、要するに、キーボード2a等を介してオペレータから与えられた指示(銘柄、区分)等に従って(ステップ2001,2002,2003)、日足記憶部6a又は週足記憶部6bから該当日数乃至週数の移動平均値データを読み出すと共に(ステップ2004,2006)、それら読み出されたデータに基づいて、先に説明した増田足作成ルールに従って、該当色の増田足を作成し、これを連結することで、日足乃至週足の短期線、中期線、長期線をプリントバッファ上で描き(ステップ2011,2012,2013)、これを最後にプリンタからプリント出力させるものである(ステップ2019)。なお、この演算処理の内容についても、既に、特開平11−66154号公報にて詳細に開示されているから、ここでの重複説明は回避する。
【0122】次に、本発明の株価チャート表示システムについて説明する。これまでの説明では、画面上に株価チャートを表示させるとともに、該当株情報や、短期予測、中期予測、長期予測の結果に相当する報知マークを表示させたが、これとは別に様々な付加情報を表示させることもできる。
【0123】その具体的な表示の一態様が図21に示されている。尚、この例では、増田足には日足を採用している。同図に示されるように、本実施形態における株価チャート表示システムでは、オペレータ自身による株価の予測に便利なように、平行移動可能な4本のカーソル線C1〜C4がチャート上に表示される。この例では、カーソル線C1は基準時点を示しており、表示位置P1上に表示されている。また、基準時点表示バー11には日付と共に、基準時点における各種株価データ(該当株の銘柄名、始値、高値、安値、終値)が表示される。
【0124】また、カーソル線C2は短期起算時点を、カーソル線C3は中期起算時点を、カーソル線C4は長期起算時点をそれぞれ示しており、それぞれ表示位置P2〜P4上に表示される。表示バー11の下に位置する表示バー12は、右から順に、短期起算時点表示領域12a、中期起算時点表示領域12b、長期起算時点表示領域12cの3つの領域に分割されている。各領域のそれぞれには、各起算時点における日付、終値とともに、基準時点における株価動向予測報知マークM1〜M3が表示される。尚、M1は基準時点における増田足の短期線からみた動向予測報知マーク、M2は基準時点における増田足の中期線から見た動向予測報知マーク、M3は基準時点における増田足の長期線から見た動向予測報知マークをそれぞれ示している。
【0125】図22にはこのような表示システム実現のための処理のフローチャートが示されている。
【0126】同図において、処理が開始されると、先ず図21に示される4本のカーソル線C1〜C4の表示位置の初期化が行われる(ステップ2201)。次いで、表示位置P1〜P4に4本のカーソル線C1〜C4が表示される(ステップ2202)。
【0127】ここで、表示位置P1〜P4は、チャート画面上に4本のカーソル線C1〜C4を表示する際、それらカーソル線C1〜C4のそれぞれが、チャート画面上の増田足に重なるように定められる。また、この例では、基準時点から数えて、3日前(例えば基準時点の日付が4月10日なら、4月8日がこれに該当する)を短期起算時点に、同様にして25日前を中期起算時点に、75日前を長期起算時点にそれぞれ固定している。そのため、カーソル線C1〜C4の移動は、それら4本のカーソル線C1〜C4が一定の間隔を保ったままでの平行移動とされる。
【0128】続くステップ2203では、カーソル線C1〜C4で示される該当日の各種データ群D11〜D14,D2,D3,D4が読み込まれる。この例では、図2323に示されるように、データ群D11〜D14は、該当銘柄の基準時点の始値、高値、安値、終値を示しており、また、データD2,D3,D4は、該当銘柄の各起算時点における終値データをそれぞれ示しており、これらのデータは、株価記憶手段4から読み出される。
【0129】ステップ2203において読み込まれたデータD11〜D14,D2,D3,D4は、表示画面上の該当表示領域11,12a〜12cにそれぞれ数値で表示される(ステップ2204)。
【0130】更に、この例では、先述した株価動向予測処理を実行することにより、基準時点における、増田足の短期線からみた動向予測報知マークM1を短期起算時点表示領域12aに、増田足の中期線からみた動向報知マークM2を中期起算時点表示領域12bに、増田足の長期線から見た動向報知マークM3を長期起算時点表示領域12cにそれぞれ表示する。
【0131】次いで、3日増田足による短期線、25日増田足による中期線、75日増田足を連結してなる短期・中期・長期線のそれぞれをチャート上に表示する(ステップ2206)。
【0132】続くステップ2207では、カーソル移動操作の有無が判定される。このカーソル移動操作は、例えばオペレータのキーボード操作等により行われる。ここで、カーソル移動操作が確認されると(ステップ2207YES)、4本のカーソルC1〜C4の表示位置P1〜P4が操作に応じて変更される。次いで、ステップ2202〜2206の処理が行われ、再びカーソル移動操作の有無が判定される(ステップ2207)。
【0133】すなわち、本実施の形態においては、オペレータのキーボード操作に対応して、カーソル線C1〜C4を平行移動可能にしているため、基準時点と共に、基準時点までの短期起算時点、中期起算時点、長期起算時点に該当する日の増田足をカーソルC1〜C4により同時に指し示すことが可能とされている。
【0134】ステップ2207において、カーソル移動操作が無いときには(ステップ2207NO)、次いで、プログラムを継続するか否かの判定が行われる(ステップ2209)。継続が確認されたときには、ステップ2207に戻るが、継続が確認されないときには(ステップ2209NO)プログラムは終了する。
【0135】本実施形態における株価チャート表示システムでは、上述の種々の付加情報により、オペレータによる株価の予測を容易としている。以下に、この表示システムを使用した日足による株価動向予測の方法を説明する。
【0136】先ず最初に、基準時点(カーソル線C1)を本日に合わせる。このとき、画面上の基準時点表示バー11には、本日の日付とともに本日の始値、高値、安値、終値の4つの数値が表示される。また、このとき、カーソル線C2は基準時点を起算日として3日前に、カーソル線C3は基準時点を起算日として25日前に、カーソル線C4は基準時点を起算日として75日前にそれぞれが自動的に合わせられる。また、表示領域12a〜12cには基準時点における短期、中期、長期増田足のそれぞれからみた株価動向報知マークが表示される。
【0137】次いで、基準時点表示バー11に示された本日の始値、高値、安値、終値を参照して明日の終値(Aとする)を予測し、この終値Aと短期表示領域12aに示される短期起算時点(基準時点から数えて3日前)に該当する終値(Bとする)とを比較する。なお、3日前の終値と比較するのは、増田足短期線が、基準時点を含めた3日の移動平均値を基に形成されているためである。すなわち、増田足の中期線からみた株価動向を予測するような場合には、12bに示される25日前の終値とAとを比較する。また、増田足の長期線からみた株価動向を予測するような場合には、12cに示される75日前の終値とAとを比較する。
【0138】ここで、A>Bであれば、明日の増田足は上昇を示すピンクであると予測する。更に、表示バー12に示される株価動向予測報知マークを加味して予測の精度を向上させることも可能である。
【0139】また、上述の比較結果が、A≦Bであれば、明日の増田足は下降を示すブルーであると予測する。同様に、表示バー12に示される株価動向予測報知マークを加味して予測の精度を向上させる。
【0140】なお、上述した株価チャートシステムにおける株価動向予測は、本実施形態の株価チャート表示システムを好適に利用するための一例であり、上述した付加情報等をどのように利用するかは、言うまでもなく利用者に委ねられるものである。
【0141】なお、上記実施の形態では、株価チャートを作成する際に、日足の演算は、短期を3日、中期を25日、長期を75日とし、週足の演算は、短期を3週、中期を13週、長期を26週として終値移動平均値を求めたが、これらの同数、週数は、例えば、日足の演算を行う際に、短期を4日または5日、中期を24日または26日、長期を74日または76日として、算出してもよく、上記した日数、週数に近似していれば、その同数、週数に特に限定されるものではない。
【0142】また、上記実施の形態では株価チャートを作成するものとしたが、本発明は、各種の「相場」(例えば株、債権、商品、デリバティブ、オプション、ワラント等の値段)に対応するチャート作成にも適用可能である。
【0143】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明によれば、株軸と時間軸とからなる直交座標上に、規定個数分の終値の平均値に基づき株軸方向の長さが規定される「足」を、時間軸方向に所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムにおいて、次回の足の色を予想判別を、単なる2者択一的な勘によるものではなく、予測される次回の終値に基づいて容易に行うことができる。また、その際には、次回の終値予測のための参照データとして、最新の終値も同時に表示画面上に表示されるから、初心者であっても、より一層容易に次回の足の色の予測を行うことが可能となる。
【0144】加えて、カーソル線はチャート上を移動可能なものであり、かつ、移動の都度、対応する時点の終値並びにその時点に対応する起算時点の終値が表示されるから、カーソル線を過去の足に合わせることにより、その銘柄についての「次回の終値」、「今回の終値」、及び「今回に対応する起算時点の終値」との相対関係(特徴)について、過去に遡って検証することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】株価チャート表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】株価情報の一例を示す図である。
【図3】3日移動平均値の具体的な一例を示す図である。
【図4】増田足(日足短期線)の一例を示す図である。
【図5】演算記憶手段に格納された株価情報の一例を示す図である。
【図6】コンピュータプログラムの構成を示すゼネラルフローチャートである。
【図7】入力処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】演算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】チャート作成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】短期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図11】フィルター処理の概略を示すフローチャートである。
【図12】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャートである。
【図13】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その2)である。
【図14】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その3)である。
【図15】短期株価動向予測処理におけるフィルター処理を示す詳細フローチャート(その4)である。
【図16】中期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図17】長期株価動向予測処理を示すフローチャートである。
【図18】株価動向予測報知マーク決定処理を示すフローチャートである。
【図19】増田足株価チャートの一例を示す図である。
【図20】プリント処理の詳細を示す図である。
【図21】株価チャート表示システムの一表示例を示す図である。
【図22】株価チャート表示システムの処理を示すフローチャートである。
【図23】図22に示す各種データ内容を説明するための図である。
【符号の説明】
1 株価チャート表示システム
2 入力手段
3 処理手段
4 株価記憶手段
5 演算手段
6 演算結果記憶手段
7 出力手段
8a 日足短期線
8b 日足中期線
8c 日足長期線
9,10,11,12 表示バー
9a 短期予測表示領域
9b 中期予測表示領域
9c 長期予測表示領域
12a 短期起算時点表示領域
12b 中期起算時点表示領域
12c 長期起算時点表示領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日に対応する終値データとを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項2】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の1つが前記任意の1日を前記終値平均値演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項3】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項4】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の3つが前記任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項5】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1種の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週に対応する週終値データとを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項6】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の1つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの週終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項7】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1週の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する週の週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項8】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを時系列的に入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その日の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値移動平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の3つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項9】 カーソル線は、自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線とされる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の株価チャート表示システム。
【請求項10】 請求項1乃至請求項9に記載の株価チャート表示システムの各機能、各手段をコンピュータにて実現するためのプログラムが格納された記録媒体。
【請求項1】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日に対応する終値データとを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項2】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値平均値を演算することにより、各日に対応する終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の1つが前記任意の1日を前記終値平均値演算基準時点とした場合の起算時点に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項3】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1日の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1日に対応する終値データと、当該任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項4】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての毎日の終値データを入力する手段と、入力された終値データのそれぞれに日付IDを付して記憶する手段と、その日を基準時点、当該基準時点から所定日数前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の終値の平均値を演算することにより、各日毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の終値平均値データを順次取得する手段と、その日の終値平均値データとその前日の終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各日毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1日の「足」を、他の3つが前記任意の1日を前記終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する終値データを所定記憶領域から読み出す終値データ読み出し手段と、読み出された4つの終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1日の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項5】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1種の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週に対応する週終値データとを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された前記2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線が指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項6】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値平均値を演算することにより、各週に対応する週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の終値平均値データとその1つ前の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週毎の「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の1つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の起算時点に相当する週の「足」を、それぞれ指し示す2本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記2本のカーソル線のそれぞれにより特定される基準時点と起算時点の各々に対応する2つの週終値データを所定記憶領域から読み出す手段と、読み出された2つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された2つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記2本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させる手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項7】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その週の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、株価チャート上の任意の1週の「足」を指し示すカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記カーソル線により特定される任意の1週に対応する週終値データと、当該任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する週の週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1の「足」を変更することにより、カーソル線を時間軸方向に移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項8】 株軸と時間軸とからなる直交座標上に、株軸方向に伸縮する「足」を、時間軸方向へ所要本数時系列的に配置することにより、所定表示画面上に株価チャートを表示する株価チャート表示システムであって、所定銘柄についての1週間の株価を代表する毎週の週終値データを時系列的に入力する手段と、入力された週終値データのそれぞれにIDを付して記憶する手段と、その週を基準時点、当該基準時点から所定週前を起算時点として、起算時点から基準時点迄の連続する規定個数分の週終値の平均値を演算することにより、各週毎に対応させて、前記規定個数が異なる3種の週終値平均値データを順次取得する手段と、その日の週終値平均値データとその1つ前の週の週終値平均値データとにより前記直交座標上における上端位置並びに下端位置が規定され、かつ、それら一対の週終値移動平均値データの差極性により二者択一的に色が規定される各週を代表する「足」を、前記直交座標上の時間軸方向へ沿って時系列的に配置することにより、所定表示画面上に前記3種の週終値データに基づく3種の「足」が同時表示された株価チャートを表示する株価チャート表示出力手段と、その1つが株価チャート上の任意の1週の「足」を、他の3つが前記任意の1週を前記週終値平均値の演算基準時点とした場合の3つの異なる起算時点の各々に相当する日の「足」を、それぞれ指し示す4本のカーソル線を株価チャート上に重ねて表示するカーソル線表示手段と、前記4本のカーソル線で特定される1つの基準時点並びに3つの起算時点の各々に対応する週終値データを所定記憶領域から読み出す週終値データ読み出し手段と、読み出された4つの週終値データのそれぞれを、各時点別に用意された4つの表示欄に個別に数値表示する手段と、所定のオペレータ操作に基づいて、前記カーソル線の1つが指し示す任意の1週の「足」を変更することにより、前記4本のカーソル線を時間軸方向に同時に平行移動させるカーソル線移動手段と、を有し、それにより、カーソル線の移動に追従して変更される基準時点と3つの起算時点のそれぞれに対応する週終値データが、各時点別に用意された前記表示欄に適宜表示される、ことを特徴とする株価チャート表示システム。
【請求項9】 カーソル線は、自身が指し示すべき「足」を横切って株軸に対して平行に延びる直線とされる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の株価チャート表示システム。
【請求項10】 請求項1乃至請求項9に記載の株価チャート表示システムの各機能、各手段をコンピュータにて実現するためのプログラムが格納された記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図8】
【図9】
【図16】
【図17】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図14】
【図18】
【図19】
【図23】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図8】
【図9】
【図16】
【図17】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図14】
【図18】
【図19】
【図23】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2003−132215(P2003−132215A)
【公開日】平成15年5月9日(2003.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−241181(P2002−241181)
【分割の表示】特願2000−112391(P2000−112391)の分割
【出願日】平成12年4月13日(2000.4.13)
【出願人】(300027015)有限会社増田経済研究所 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年5月9日(2003.5.9)
【国際特許分類】
【分割の表示】特願2000−112391(P2000−112391)の分割
【出願日】平成12年4月13日(2000.4.13)
【出願人】(300027015)有限会社増田経済研究所 (9)
【Fターム(参考)】
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