説明

核酸検査用プライマーまたはプライマーセット及びこれらを用いた検査キット及び検査方法。

【課題】 遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を特異的に検出するためのLAMP法用プライマーおよびプライマーセット、またこれらを用いた検査キットの提供。
【解決手段】 遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子を検出するための核酸検査に用いるオリゴヌクレオチドからなるプライマーであって、LAMP法によって、予め定められた複数の特異的な核酸配列を検知するのに用いるプライマー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば遺伝子組換えトウモロコシの検知のための核酸検査用プライマー及びこのプライマーを用いた検査キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
遺伝子組換えは、生細胞のゲノムに外来遺伝子を導入することによって有用な生物体を創出する技術である。本技術は生物種の壁を越えて他の生物種に新たな遺伝形質を導入することを可能とした。この遺伝子組換え技術を農作物育種に応用することにより、従来の技術では容易に成し得なかった形質の付与が可能となった。
【0003】
これらの技術は、現在トウモロコシやダイズに代表される主要穀物、ジャガイモ、アブラナのような主要作物を中心に実用化されている。具体的な例では、除草剤耐性タンパク質や、害虫抵抗性タンパク質を産生する性質を付与したものなどが挙げられ、それらは既に世界中で栽培されている。
【0004】
このように遺伝子組換え技術は、育種学的には極めて画期的な技術であるが、ヒトや家畜及び環境に対する安全を確保する観点から、創出された遺伝子組換え作物の食品としての性質、家畜の飼料としての性質及び環境に与える影響を明らかにして、既存の栽培種と同等に安全であることを示す必要がある。
【0005】
プラント・ジェネティック・システムズ社が開発した遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統(スターリンク:商標)は、既存の栽培種のトウモロコシにバチルス・チューリンジエンシス:Bacillus Thuringiensis subspecies Tolworthi 由来のCry9Cタンパク質をコードする遺伝子を導入し、チョウ目害虫抵抗性及び除草剤グルホシネート耐性を獲得させている(例えば、特許文献1参照。)。米国における安全性審査の過程において、Cry9Cタンパク質はヒトの体内では消化が困難であり、ヒトに対してアレルゲン様物質として作用する可能性が懸念されていた。そこで、Cry9Cタンパク質の組換え体であるCBH351系統は、米国において家畜及び環境に対する安全性のみが先に認められ、飼料用としての商品化は認可された。その後、米国におけるCBH351系統の安全性審査の諮問が取り下げられたため、ヒトに対する安全性は未承認のままである。また、日本では飼料用としては1%までの混入が認められているが、食品用としては混入が認められていない。
【0006】
一方、日本は、食品用及び飼料用トウモロコシ供給の大半を米国からの輸入に頼っているが、食品として消費されるトウモロコシは大半がデント種で、CBH351系統もその種のトウモロコシである。CBH351系統は、米国では安全性審査後、国内の飼料向けとして栽培が開始されたが、流通の過程で食品用トウモロコシに混入することが明らかとなったので、その後の栽培は中止された。
【0007】
しかしながら、既にアメリカでの栽培実績がなくなったにもかかわらず、CBH351系統は非遺伝子組換えトウモロコシや、安全性を承認済みの遺伝子組換えトウモロコシに混入して日本に輸出される場合がある。日本では、未承認品種の混入を防ぐ目的で厳密な検査を行っているが、このためには信頼性の高い検知技術の開発が望まれている。
【0008】
遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を感度良く検知するための方法としては、Cry9Cタンパク質を抗原抗体反応によって検出するイムノクロマトグラフィーや、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統に特異的なDNA配列を増幅し、増幅の有無で結果を判別することが一般的である。
【0009】
このうち、イムノクロマトグラフィーによる遺伝子組換え作物の検知は、サンドイッチ法と呼ばれる検出原理を用いてCry9Cタンパク質を検出するものである。サンドイッチ法とは、クロマトグラフィー上に固定された抗体及び標識抗体が抗原と複合体を形成すると、標識物質による陽性反応が確認される方法である。また、検出液中にCry9Cタンパク質が存在しない場合や、あるいは検出限界値を下回る量しかCry9Cタンパク質が含まれていない場合には、陽性反応として認識される量のサンドイッチが形成されないことにより、検査陰性と判定される方法である(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
このようなイムノクロマトグラフィーによるCry9Cタンパク質の検出は簡便且つ短時間で行える利点はあるが、検出感度が低いことや偽陽性反応を生じやすいなどの欠点がある。また、検知対象がタンパク質である場合には、DNAよりも分解や変性が生じやすいため、サンプルの状態により検査結果が安定しないことや、特性上、定量検査が難しいことが問題となる。
【0011】
他方、核酸増幅法を用いる検査手段として最もよく知られているのがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によるものである。このPCR法は、1.二本鎖鋳型DNAの一本鎖化(加熱変性ステップ)、2.一本鎖化鋳型DNAとプライマーとのアニーリング(冷却再会合ステップ)、3.DNAポリメラーゼによる増幅(DNAポリメラーゼの至適反応温度での加熱ステップ)という工程を25〜40回程度繰り返し行うことにより二本のプライマーに挟まれた検知領域を特異的に増幅する方法である(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、このPCR法では、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を感度良く検知することが可能であるが、精密な温度制御を行うための専用機器が必須であり、操作が煩雑であるという欠点を有する。
【0012】
そこで、上記のような温度制御サイクルを回避することができる核酸増幅方法として、所謂LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法が挙げられる。このLAMP法は、栄研化学株式会社が開発した核酸増幅技術であり、PCR法と異なり、4本乃至6本のプライマーを用いる。またこの方法は、等温反応で連続的に増幅したDNA鎖を引き剥がしながら鋳型DNAの増幅反応を行う方法であることから、鋭敏、簡便且つ安価な検査を可能にするものである(例えば、特許文献4参照。)。
【0013】
このLAMP法では、以下の手順で増幅反応が進むものである。即ち、図2(a)に示すように、まず、標的遺伝子(ターゲットDNA)について、5’末端側からF3、F2、F1という3領域を、3’末端側でB1c、B2c、B3cという3領域を規定し、この6領域に対して、FIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーの4種のプライマーを設計する。
【0014】
FIPプライマーは、ターゲットDNAのF2c領域と相補的なF2領域を3’末端側に持ち、5’末端側にターゲットDNAのF1c領域と同じ配列を持つように設計される。F3プライマーは、ターゲットDNAのF3c領域と相補的なF3領域を持つように設計される。BIPプライマーは、ターゲットDNAのB2c領域と相補的なB2領域を3’末端側に持ち、5’末端側にターゲットDNAのB1c領域と同じ配列を持つように設計される。またB3プライマーは、ターゲットDNAのB3c領域と相補的なB3領域を持つように設計される。
【0015】
ターゲットDNAと全試薬を65℃でインキュベートすると、動的平衡状態にある二本鎖DNAの相補的な箇所にいずれかのプライマーが会合し、伸長することでDNA鎖が引き剥がされて一本鎖になる。この一本鎖になったDNA鎖から、鎖置換型DNAポリメラーゼの働きによってFIPプライマーのF2領域の3’末端を起点として相補的なDNA鎖が合成され、さらにFIPプライマーの外側にF3プライマーが会合してその3’末端を起点として鎖置換型DNAポリメラーゼによって、先に合成されているFIPプライマーからのDNA鎖を剥がしながらDNA鎖が伸長していく。
【0016】
次に、F3プライマーから合成されたDNA鎖と鋳型DNAが二本鎖となり、一方、FIPプライマーから先に合成されたDNA鎖は、F3プライマーからの伸長したDNA鎖によって剥がされて一本鎖DNAとなるが、このDNA鎖は5’末端側の相補的な領域F1cとF1を持ち、自己アニーリング(会合)を起こしてループを形成する。
【0017】
このループを形成したDNA鎖に対し、BIPプライマーが会合し、該BIPプライマーの3’末端を起点としてDNA合成が行われ、この過程でループは解消される。さらにBIPプライマーの外側にB3プライマーが会合し、その3’末端を起点として鎖置換型DNAポリメラーゼが働くことで先に合成されているBIPプライマーからのDNA鎖を引き剥がしながらDNA鎖が伸長していく。この過程により二本鎖DNAが形成される。
【0018】
またこの過程で引き剥がされたBIPプライマーから合成されたDNA鎖は両端に相補的な配列を持つため、自己アニーリングし、ループを形成してダンベル状の構造となる。このダンベル構造がLAMP法における増幅サイクルの起点構造となる。即ち、図2(b)に示すように、ダンベル構造の5’末端側のループの一本鎖部分であるB1領域とB2領域の間、およびF1領域とF2領域の間にそれぞれ相補的な配列を持つループプライマーB(LB)、ループプライマーF(LF)を用いることにより、DNA合成の起点が増やされ、ダンベル構造の様々な部分にプライマーが会合し、目的の配列を含んだ種々の二本鎖DNAが次々に作られていく。
【0019】
【特許文献1】WO 99/00407
【特許文献2】特許第2890384号公報
【特許文献3】特許第3502906号公報
【特許文献4】特許第3313358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
上記の如く、LAMP法を用いれば、対象とする遺伝子組換え作物に特徴的なDNAの特異的な増幅を、簡便かつ安価でありながらも精度良く行うことができる。しかしながら、このようなLAMP法による遺伝子増幅には、専用のプライマーを用いる必要があり、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知においても、特異的増幅に用いるプライマーの設計が必要である。
【0021】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を特異的に検出するためのLAMP法用プライマーおよびプライマーセット、またこれらを用いた検査キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るプライマーは、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子を検出するための核酸検査に用いるオリゴヌクレオチドからなるプライマーであって、LAMP法によって、予め定められた複数の特異的な核酸配列を検知するのに用いるものである。
【0023】
請求項2に記載の発明に係るプライマーは、請求項1に記載のプライマーにおいて、前記特異的な核酸検知用配列が、プライマー配列にトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子の一部を含むことを特徴とするものである。
【0024】
請求項3に記載の発明に係るプライマーは、請求項2に記載のプライマーにおいて、前記組換え遺伝子は、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター、Cry9C遺伝子、カリフラワーモザイクウイルス35Sターミネーターを備えたものである。
【0025】
請求項4に記載の発明に係るプライマーは、請求項2または請求項3に記載のプライマーにおいて、前記特異的な核酸検知用配列が、プライマー配列にCry9C遺伝子の一部を含むものであり、配列番号13:5'-agaggaaggg tcttgcgaat ctccactgac gtaagggat-3'、配列番号14:5'-tcgagctcat ttctctatta cttcagcctc tgcaggtagt cagcca-3'、配列番号15:5'-atagtgggat tgtgc-3'、配列番号16:5'-agaactcttt tctcttc-3'、配列番号17:5'-ccaaccacgt cttcaaagca-3'、配列番号18:5'-gtgtagtcct cgtcggtca-3' 、及び配列番号19:5'-tagcctcagt cctcctcggc tcgaccgcat cgagatc-3'、配列番号20:5'-ggacacgctg aaatcaccag tctatctggg aactactcac aca-3'、配列番号21:5'-cgagctgggt tcacgg-3'、配列番号22:5'-ctctctacaa atctatctct ctct-3'、配列番号23:5'-ggtggcgagt actaca-3'、 配列番号24:5'-ctataggaac cctaattcc-3'、あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とするものである。
【0026】
請求項5に記載の発明に係るプライマーセットは、前記請求項1〜請求項4に記載のプライマーから選択されて組み合わされたことを特徴とするものである。
【0027】
請求項6に記載の発明に係る遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統検知用の核酸検査キットは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のLAMP法用プライマーまたはプライマーセットを備えたものである。
【0028】
請求項7に記載の発明に係る核酸検査キットは、請求項6に記載の核酸検査キットにおいて、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の内在性遺伝子検知用配列を検出するためのプライマーまたはこれらプライマーを組み合わせてなるプライマーセットをさらに備えたものである。
【0029】
請求項8に記載の発明に係る核酸検査キットは、請求項7に記載の核酸検査キットにおいて、前記内在性遺伝子が、ゼイン又はスターチシンターゼIIbをコードするDNAの一部を含むものである。
【0030】
請求項9に記載の発明に係る核酸検査キットは、請求項8に記載の核酸検査キットにおいて、前記ゼインをコードするプライマーが、配列番号1:5'-tggtgagagg tatgggggaa gacgcnacca ttttcccncaat-3'、配列番号2:5'-acaggatcca acaggcaatc gcgacggttg ttggaggaaca-3'、配列番号3:5'-ggaagctata ggagcttgtg a-3'、配列番号4:5'-aggcatctta ccnttatcac cct-3'、配列番号5:5'-tctttctgca agtgntgcta-3'、配列番号6:5'-tgnaccaaag gtaactgctg-3' 、あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とするものである。
【0031】
請求項10に記載の発明に係る核酸検査キットは、請求項8に記載の核酸検査キットにおいて、前記スターチシンターゼIIbをコードするプライマーが、配列番号7:5'-atcagctttg ggtccggaca cgcaatgcaa aacggaacga g-3'、配列番号8:5'-agaaatcgat tgccagtgcgg tggcgatgcc tatgctttcc a-3'、配列番号9:5'-gcgcggcggt gct-3'、配列番号10:5'-aagccagagc ccgcagg-3'、配列番号11:5'-ccgaagcaaa gtcagagcg-3'、配列番号12:5'-gcatcagcct tagcatcca-3'、あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とするものである。
【0032】
請求項11の記載に係る核酸検査キットは、請求項9に記載の核酸検査キットにおいて、前記配列のn部分がイノシンで置換されたものである。
【0033】
請求項12に記載の発明に係る核酸検査キットは、請求項9に記載の核酸検査キットにおいて、前記配列のn部分が、アデニン、チミン、グアニン、シトシンの全部または一部で置換されたものである。
【0034】
請求項13に記載の発明に係る遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検査方法は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のLAMP法用プライマーまたはプライマーセットあるいは請求項6〜請求項12のいずれか1項に記載の核酸検査キットを用いたものである。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を特異的に検出するためのLAMP法用プライマーと、それを用いた検査キット、及び検査方法を使用することにより、鋭敏で簡便且つ安価な検査を可能にするという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
トウモロコシは、大きく分類すると遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統を含むデント種と、スイート種、爆裂種の3種に分類できる。まず、上記3種全ての内在性遺伝子を増幅することのできるプライマーをデザインするため、それぞれの種について、トウモロコシの主要タンパク質であるゼイン(Zein)およびデンプン合成の中核を担う酵素であるスターチシンターゼIIb(SSIIb)の遺伝子をクローニングし、その塩基配列を比較解析した。
【0037】
その結果、ゼインの遺伝子は少なくとも種間で一部変異が生じていることが明らかとなった。そこで、変異のポイント(n)をイノシン(i)で合成することにより、3種全ての内在性遺伝子を増幅できる陽性対照プライマーをデザインした(配列番号1〜12)。
【0038】
当然ながら、これらnまたはi部分はアデニン(a)、チミン(t)、グアニン(g)、シトシン(c)の何れかまたは全てに置換することも可能である。従って、本法に使用するプライマーは、LAMP反応に支障が無ければ一部にイノシンを含んでいても良いし、何らかの修飾を行ったプライマーでも使用可能である。
【0039】
次に、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統については、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター、ペチュニア・ハイブリダ(:Petunia Hybrida )由来のCab22L(:chlorophyll a/b binding protein )リーダー配列、バチルス・チューリンジエンシス(:Bacillus Thuringiensis Subspecies Tolworthi )由来の害虫抵抗性タンパク質をコードするCry9C遺伝子近傍の塩基配列及び近傍のトウモロコシゲノムDNAの配列情報を明らかにした。
【0040】
これらのうち、バチルス・チューリンジエンシス(:Bacillus Thuringiensis Subspecies Tolworthi )由来のCry9C遺伝子配列は既に開示されているが、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統ゲノムDNAに保存されているCry9C遺伝子の塩基配列と、上記既報の情報が一致しないことが明らかとなった。そこで、トウモロコシCBH351系統からゲノムDNAを抽出してシークエンスすることにより、トウモロコシCBH351系統に導入されたCry9C遺伝子近傍の塩基配列および近傍のトウモロコシゲノムDNAの配列情報を明らかにした。
【0041】
この解析結果を基にして、トウモロコシCBH351系統を特異的に検知するためのプライマーを設計した(配列番号13〜24)。このプライマー配列は、検査時の偽陽性を防止するために、特定の遺伝子組換え作物にのみ高い特異性を有する必要がある。このことから、本発明においては、トウモロコシCBH351系統を特異的に検出可能なプライマーとして、その増幅領域が前記Cry9C遺伝子配列とその近傍のトウモロコシゲノムDNAに重複するような様々なプライマー配列を設計し、試行錯誤を重ねることにより、LAMP法による検出に最適な組合せとなるプライマーセットを見出した。
【0042】
なお、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知は、ターゲットとしてCry9C遺伝子に限らず、組換え遺伝子の一部であれば可能であるため、特異的な核酸検知用のプライマー配列としては、これら組換え遺伝子の一部を含むものであれば良い。この遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子は、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター、Cry9C遺伝子、カリフラワーモザイクウイルス35Sターミネーターが連結されているため、例えばカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター部分とその上流のゲノム配列から設計したプライマーまたはプライマーセット、あるいはカリフラワーモザイクウイルス35Sターミネーター部分とその下流のゲノム配列から設計したプライマーまたはプライマーセットなどを、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検出用にLAMP法にて用いることが可能である。
【0043】
以上のようなプライマーまたは該プライマーを組み合わせてなるプライマーセット、あるいはこれらを備えた検査キットをLAMP法にて用いることによって、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統が存在している場合、それに特徴的なDNAの増幅が、鋭敏、簡便、安価、且つ高精度に行われ、増幅の有無による遺伝子組換えトウモロコシの混入の有無を容易に判別することができる。
【0044】
本発明に使用する対象としては、基本的にはDNAを含む検体一般である。即ち、DNAを含む全ての抽出物が含まれる。また、検査に使用する材料は、例えば穀物粒やその粉砕物、生肉のような非加工状態のものから、スターチ、糖類、ハム等の加工品であってもDNAが残存していれば特に限定されない。さらに、本発明による各種遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統検知用プライマーは、PCR法での検知にも用いることが可能である。
【実施例】
【0045】
本発明の一実施例として、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の特異的検出を行うためのLAMP法による増幅に最適なプライマーの選択を行った場合を以下に示す。なお、本実施例におけるLAMP法に使用されるプライマーの呼称は、図2に示したものと共通するものである。
【0046】
本実施例におけるLAMP反応は、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを使用して、増幅対象とするDNA配列の内側を挟む上流側インナープライマー(以下、FIPプライマーと記す)及び下流側インナープライマー(以下、BIPプライマーと記す)と、インナープライマーで増幅するDNA配列の外側にインナープライマーにより増幅したDNAを鋳型DNAから引き剥がす役割を有するアウタープライマーをそれぞれ設計した。これらのアウタープライマーは、上流側をF3、下流側をB3と称した。また、インナープライマーとアウタープライマーの間に反応を高速化する役割のプライマーを設計し、それぞれLF(ループプライマーF)、LB(ループプライマーB)と称した。
【0047】
デント種、スイート種、爆裂種、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統、NK603系統、T25系統、Mon863系統、TC1507系統、Event176系統、GA21系統、Mon810系統、Bt11系統のトウモロコシDNAからそれぞれスターチシンターゼIIb(以下、SSIIbと記す)の遺伝子の一部をクローニングし、塩基配列を明らかにした。
【0048】
これらの塩基配列情報を比較することにより相同性が高い領域を選択し、プライマーを各種設計した。その中から、非遺伝子組換えトウモロコシとしてデント種、スイート種、爆裂種の3種、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統、NK603系統、T25系統、Mon863系統、TC1507系統、Event176系統、GA21系統、Mon810系統、Bt11系統を検知可能で、且つトウモロコシ以外の穀物としてダイズ、イネ、コムギ、オオムギおよび遺伝子組換えダイズ(Roundup Ready Soybean;RRS)に反応しない、極めて特異性の高いプライマー6種(配列番号7〜12)を選択することにより内在性遺伝子SSIIb検出用プライマーセットとした。
【0049】
ゼイン遺伝子は多型であり、各系統のシーケンスを調べることは困難であったため、既報の情報から配列の保存性が高いと思われる領域を選び、その配列を比較した。比較した結果から、塩基の置換が生じている部分をイノシンに置き換えることにより、非遺伝子組換えのトウモロコシとしてデント種、スイート種、爆裂種、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統、NK603系統、T25系統、Mon863系統、TC1507系統、Event176系統、GA21系統、Mon810系統、Bt11系統を検知可能で、且つトウモロコシ以外の穀物としてダイズ、イネ、コムギ、オオムギおよび遺伝子組換えダイズ(RRS)に反応しない、極めて特異性の高いプライマー6種(配列番号1〜6)を選択することにより内在性遺伝子ゼイン検出用プライマーセットとした。
【0050】
これら内在性遺伝子SSIIb検出用プライマーセット、および内在性遺伝子ゼイン検出用プライマーセットは、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知検査における陽性対照プライマーとして用いることができる。
【0051】
次に、遺伝子組換えトウモロコシCBH351の組換えカセットに含まれるCry9C遺伝子の両末端近傍をクローニングし、その塩基配列を明らかにした。その結果から遺伝子組換えトウモロコシCBH351検出用のDNA配列を2カ所選択して、それぞれLAMP法で検知するためのプライマーを各種(配列番号13〜24)設計した。様々なプライマーの組合せのうち、偽陽性を生じることなく、且つ反応が特に鋭敏な組合せをスクリーニングした結果、LAMP法に最適と思われるプライマーセットを2組(配列番号13〜18、配列番号19〜24)選択した。
【0052】
LAMP法に供する鋳型DNAの調製は、それぞれの穀物粒をロータースピードミルP14(ドイツ、Fritsch社製)にて粉砕した。各混入レベルのサンプルを作製するために、遺伝子組換えと非遺伝子組換えのサンプルをそれぞれの重量比率で量り取って調製した。各調製サンプルの遺伝子組換えトウモロコシ混入割合は、サンプル1:擬似混入試料0%CBH351、サンプル2:擬似混入試料0.05%CBH351、サンプル3:擬似混入試料0.1%CBH351、サンプル4:擬似混入試料2%CBH351、サンプル5:擬似混入試料100%CBH351、である。
【0053】
DNAの抽出は、DNeasy Plant Maxi Kit (キアゲン社製)を使用した。各サンプル1gを、DNeasy Plant Maxi Kitに付属のリボヌクレアーゼ(RNase)A 10μLを含む5mLのBuffer AP1に加えて混合し、65℃、60分間保温した。その後1.8mLのBuffer AP2を加えて、15分間氷上で静置した。それぞれ遠心分離を行い、上清をカラム(QIAshredder(商標)Maxi Spin Column)により濾過した。濾液4mLにBuffer AP3/Ethanol 5.1mLを加えて混合した。
【0054】
これらの混合液をDNeasy Spin Columnに加えて遠心分離を行い、フィルターにDNAを吸着させた。続いて12mLのBuffer AW を加えて遠心分離を行い、DNAが吸着したフィルターを洗浄した。その後、65℃で保湿した滅菌水1mLを加えて遠心分離することによりフィルターからDNAを溶出した。溶出したDNAを含む滅菌水に等量のイソプロパノールを添加し、混和後、遠心分離を行い、DNAを沈殿として回収した。各沈殿は、70%エタノールでリンスした後に、TEに再溶解後、保存した。
【0055】
これらの各沈殿サンプルを鋳型DNAとして、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統のCry9C遺伝子の一部を含むプライマーを用いたLAMP法による定性検知を行うために、以下のLAMP反応条件を使用した。即ち、各反応液組成;20mM Tris-HCl(pH8.8)、10mM KCl、10mM (NH4)2SO4、0.1% TritonX-100、(以上はNew England Biolabs 社製10x ThermoPol Bufferに由来する)、1.6mM 各 dNTPs(dATP、dTTP、dGTP、dCTP)、640mMベタイン(シグマアルドリッチ社製)、2mM MgSO4、600nM FIP及びBIP800nM LF及びLB、200nM F3及びB3を含む反応液に、16UnitのBst DNAポリメラーゼラージフラグメント(New England Biolabs 社製)、及び各鋳型DNAを250ng加えて総量25μLとし、それぞれ、 Loopamp(登録商標)リアルタイム濁度測定装置LA-200(テラメックス株式会社製)で65℃、1時間保温した。
【0056】
ここで用いたプライマーは、トウモロコシCBH351系統を特異的に検知するためのプライマーとして、それぞれFIPには配列番号13、BIPには配列番号14、LFには配列番号15、LBには配列番号16、F3には配列番号17、B3には配列番号18を用いる組合せ及びそれぞれFIPに配列番号19、BIPに配列番号20、LFに配列番号21、LBに配列番号22、F3に配列番号23、B3に配列番号24の各プライマーを用いる組合せを用いた。また、陽性対照として内在性遺伝子SSIIbを特異的に検知するためのプライマーとして、それぞれFIPに配列番号7、BIPに配列番号8、LFに配列番号9、LBに配列番号10、F3に配列番号11、B3に配列番号12の各プライマーを用いる組合せを用いた。
【0057】
検査陽性/陰性の判定は、LAMP反応が進行するに従って増加する反応液中のピロリン酸マグネシウムの析出による濁度をリアルタイム濁度測定装置で測定すること、および反応液を3%アガロースゲルにて電気泳動することにより行った。LAMP法に特有のラダー状増幅フラグメントの有無により陽性/陰性を判定した。電気泳動は、レーン1およびレーン7をマーカーとし、レーン2をサンプル1、レーン3をサンプル2、レーン4をサンプル3、レーン5をサンプル4、レーン6を鋳型DNA無しのサンプル5とした。
【0058】
図1(a)および(c)の遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知用の電気泳動写真から明らかなように、サンプル1(レーン2)〜サンプル4(レーン5)のうち、試料のCBH351混入が0.05%という低濃度のもの(レーン3:サンプル2)であっても前記ラダー状増幅断片が確認でき、陽性と判定した。またサンプル1(レーン2)〜サンプル4(レーン5)全てについて、内在性遺伝子SSIIb検出用プライマーを用いたLAMP反応により、反応液を3%アガロースゲルにて電気泳動を行った結果を図1(b)に示す。これにより、サンプル2(レーン3)〜サンプル4(レーン5)の遺伝子組換えトウモロコシCBH351がトウモロコシ由来であることが確認された。以上の判定結果から、本実施例によるプライマーを用いたLAMP法においては、遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統が非遺伝子組換えトウモロコシに混入されていても、このCBH351系統を特異的に検知することが可能であることが明らかとなった。
【0059】
なお、以上の実施例では、陽性対照プライマーとして内在性遺伝子SSIIb検知用プライマーを用いた場合を示したが、内在性遺伝子ゼイン検知用プライマーを用いても良い。
【0060】
さらに、上記サンプル5(擬似混入試料100%CBH351)からの沈殿サンプルを鋳型DNAとして、本発明による遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統のCry9C遺伝子の一部を含むプライマーを用いたPCR法による定性検知の可能性を検討した。ここで用いたプライマーは、上記LAMP法による場合と同様に、トウモロコシCBH351系統を特異的に検知するためのプライマーとして、配列番号13及び配列番号14の各プライマーを用いる組合せ及び配列番号19及び配列番号20の各プライマーを用いる組合せを用いた。また、陽性対照として内在性遺伝子SSIIbを特異的に検知するためのプライマーとして、配列番号7及び配列番号8の各プライマーを用いる組合せを用いた。
【0061】
このPCR法による定性検知には、厚生労働省通知法・組換えDNA技術応用食品の検査方法に従い、以下のPCR反応条件を使用した。即ち、各反応液組成; GeneAmp 1x PCR Buffer II、3mM MgCl2 Solution(以上アプライドバイオシステムズ社製)、0.2mM 各 dNTPs(dATP、dGTP、dTTP、dCTP)、200nM FIP及びBIPを含む反応液に、0.625UnitのAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ(アプライドバイオシステムズ社製)、および各鋳型DNAを25ng加えて総量25μLとし、それぞれ95℃に10分間保温して反応を開始させた後、95℃に0.5分間、60℃に0.5分間、72℃に0.5分間を1サイクルとして40サイクルのPCR増幅を行った。次に反応終了として72℃に7分間保温した。
【0062】
検査陽性/陰性の判定は、反応液を3%アガロースゲルにて電気泳動を行い、増幅断片の有無により行った。このとき、レーン1およびレーン5をマーカーとし、レーン2を陰性対象としてプライマー無しとした場合、レーン3を鋳型DNA無しとした場合、レーン4を上記サンプル5からなる鋳型DNAを用いた場合とした。その結果、図3(a)の遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統検知の電気泳動写真(特異的増幅産物:226bp)、(c)の遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統検知の電気泳動写真(特異的増幅産物:159bp)及び(b)の内在性遺伝子SSIIb検出の電気泳動写真(特異的増幅産物:216bp)から明らかなように、本発明によるプライマーは、PCR法においてもトウモロコシCBH351系統を特異的に検知することが可能であることが確認できた。なお、以上のPCR法による定性検知には、陽性対照プライマーとして内在性遺伝子SSIIb検出用プライマーを用いた場合を示したが、内在性遺伝子ゼイン検出用プライマーも陽性対照プライマーとして有効であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施例における遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知を示す電気泳動の写真代用図面であり、(a)は配列番号13〜18をプライマーとして用いた場合のトウモロコシCBH351の陽性/陰性判定用、(c)は配列番号19〜24を用いた場合のトウモロコシCBH351の陽性/陰性判定用、(b)は陽性対照として内在性遺伝子SSIIb検出用プライマーを用いた場合の電気泳動写真である。
【図2】本発明に用いるLAMP法を説明するための概略模式図である。
【図3】本発明によるプライマーを用いたPCR法による遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検知を検討した際の結果を示す電気泳動の写真代用図面であり、(a)は配列番号13及び配列番号14をプライマーとして用いた場合のトウモロコシCBH351の陽性/陰性判定用、(c)は配列番号19及び配列番号20を用いた場合のトウモロコシCBH351の陽性/陰性判定用、(b)は陽性対照として内在性遺伝子SSIIb検出用プライマー、配列番号7及び配列番号8を用いた場合の電気泳動写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子を検出するための核酸検査に用いるオリゴヌクレオチドからなるプライマーであって、LAMP法によって、予め定められた複数の特異的な核酸配列を検知するのに用いることを特徴とするプライマー。
【請求項2】
前記特異的な核酸検知用配列が、プライマー配列にトウモロコシCBH351系統の組換え遺伝子の一部を含むことを特徴とする請求項1に記載のプライマー。
【請求項3】
前記組換え遺伝子は、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター、Cry9C遺伝子、カリフラワーモザイクウイルス35Sターミネーターを備えたものであることを特徴とする請求項2に記載のプライマー。
【請求項4】
前記特異的な核酸検知用配列が、Cry9C遺伝子の一部を含むものであり、配列番号13:5'-agaggaaggg tcttgcgaat ctccactgac gtaagggat-3'、配列番号14:5'-tcgagctcat ttctctatta cttcagcctc tgcaggtagt cagcca-3' 、配列番号15:5'-atagtgggat tgtgc-3' 、配列番号16:5'-agaactcttt tctcttc-3'、配列番号17:5'-ccaaccacgt cttcaaagca-3'、配列番号18:5'-gtgtagtcct cgtcggtca-3'、及び配列番号19:5'-tagcctcagt cctcctcggc tcgaccgcat cgagatc-3'、配列番号20:5'-ggacacgctg aaatcaccag tctatctggg aactactcac aca-3'、配列番号21:5'-cgagctgggt tcacgg-3' 、配列番号22:5'-ctctctacaa atctatctct ctct-3'、配列番号23:5'-ggtggcgagt actaca-3' 、配列番号24:5'-ctataggaac cctaattcc-3'、あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプライマー。
【請求項5】
前記請求項1〜請求項4に記載のプライマーから選択されて組み合わされたことを特徴とするプライマーセット。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のLAMP法用プライマーまたはプライマーセットを備えたことを特徴とする遺伝子組換えトウモロコシCBH351検知用の核酸検査キット。
【請求項7】
遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の内在性遺伝子検知用配列を検出するためのプライマーをさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の核酸検査キット。
【請求項8】
前記内在性遺伝子が、ゼイン又はスターチシンターゼIIbをコードするDNAの一部を含むことを特徴とする請求項7に記載の核酸検査キット。
【請求項9】
前記ゼインをコードするプライマーが、配列番号1:5'-tggtgagagg tatgggggaa gacgcnacca ttttcccnca at-3'、配列番号2:5'-acaggatcca acaggcaatc gcgacggttg ttggaggaac a-3'、配列番号3:5'-ggaagctata ggagcttgtg a-3'、配列番号4:5'-aggcatctta ccnttatcac cct-3'、配列番号5:5'-tctttctgca agtgntgcta-3'、配列番号6:5'-tgnaccaaag gtaactgctg-3' あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とする請求項8に記載の核酸検査キット。
【請求項10】
前記スターチシンターゼIIbをコードするプライマーが、配列番号7:5'-atcagctttg ggtccggaca cgcaatgcaa aacggaacga g-3'、配列番号8:5'-agaaatcgat gccagtgcgg tggcgatgcc tatgctttcc a-3'、配列番号9:5'-gcgcggcggt gct-3'、配列番号10:5'-aagccagagc ccgcagg-3'、配列番号11:5'-ccgaagcaaa gtcagagcg-3'、配列番号12:5'-gcatcagcct tagcatcca -3' あるいはこれらと相補的な配列であることを特徴とする請求項8に記載の核酸検査キット。
【請求項11】
前記配列のn部分が、イノシンで置換されたことを特徴とする請求項9に記載の核酸検査キット。
【請求項12】
前記配列のn部分が、アデニン、チミン、グアニン、シトシンの全部または一部で置換されたことを特徴とする請求項9に記載の核酸検査キット。
【請求項13】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のLAMP法用プライマーまたはプライマーセットあるいは請求項6〜請求項12のいずれか1項に記載の核酸検査キットを用いた遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統の検査方法。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−197926(P2006−197926A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366506(P2005−366506)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(501145295)独立行政法人食品総合研究所 (27)
【出願人】(000135162)株式会社ニッポンジーン (7)
【Fターム(参考)】