説明

案内付きピストンホルダを含む多チャンネルピペット

多チャンネルピペッティングシステム用の装置が提供される。その装置は、本体と、その本体(16)に取り付けられた複数のモジュールと、第1方向(18)に複数のピストンの同時移動のためにピストンホルダ(22)に取り付けられた複数のピストン(20)と、案内組立体と、を含む。各モジュールは、吸込みチャンバに連結するオリフィスを含む。ピストンが、第1方向に移動可能に吸込みチャンバの中へ延びる。案内組立体は、第1回転要素(52)と、第2回転要素と、第1回転要素と第2回転要素とを連結するシャフト(56)と、第1方向と平行に延びる第1トラック(54)及び第2トラックとを含む。シャフトは、第1方向と直交する第2方向に延びる。第1回転要素は、第1トラックに沿って転動するように取り付けられ、第2回転要素は、複数のピストンと同時に、第2トラックに沿って転動するように取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多チャンネルピペッティングシステムは、液体の定量吸引、及び引き続く容器への液体の注入をするようになった多チャンネルサンプリングピペットを含む。サンプリングピペットは、液体の吸引及び分配中、オペレータの手で保持することができ、又は、自動システムの一部として含まれてもよい。一例として、多チャンネルピペットは、端にサンプリングコーンを位置決めすることができる複数のピペットサンプリングチューブを含む下部品に加えて、ハンドルを形成する本体を含む。下部品は、ピペット本体に対して横方向に互いに間隔を隔てた複数のサンプリングチューブを下端に有する固定本体を含み、各サンプリングチューブは、吸込みチャンバと連結するオリフィスを有する。
【0002】
平行なピストンが吸込みチャンバ内に配置され、かつ上端が、固定本体に対して並進移動させることができるピストンホルダに取り付けられる。ピストンホルダは、液体採取段階又は吸引段階の間、ピストンホルダを上昇させ、かつ、液体移動段階の間、ピストンホルダを下降させる手動装置又は電動装置によって制御され、上向き運動は、一般に、下向きの運動中に圧縮されるスプリングの伸張によって達成される。
【0003】
ピストンは、ピペットの長手方向中心軸線と通常平行である滑り移動で同時運動が可能である。ピストンホルダは、その移動中、ピストンホルダに取り付けられたピストンをピストンホルダとともに運び、そのために、一例として、ピストンホルダに、したがってピストンに、加えられた上向き運動が、吸い上げられた液体の体積を決定する。その体積は、例えば制御ノブ、調節ねじ、デジタルキーパッド等を使用して、使用者によってあらかじめ選択される。
【0004】
ピストンホルダは、通常、ピペットの長手方向中心軸線と平行で、長手方向中心軸線に沿って間隔を隔てた2つのベアリングによって固定本体に滑動するように取り付けられた案内ロッドを通常含む。ピストンホルダは、案内ロッドの下端に取り付けられ、かつピストンの上端を収容するピストン支持ヘッドを更に含む。
【0005】
吸引された体積の精度及び正確さは、各ピストンについて、所定の体積設定のための同じ同時移動距離を再現する能力に依存する。しかし、多チャンネルピペットの使用中、「レーキ(rake)」としても知られた、ピストンホルダの支持ヘッドが、滑り方向との直交を維持することなく移動する方向を有し、その結果、横方向及び滑り方向によって決定される平面が僅かに傾むくことが観察された。「レーキ効果(rake effect)」として知られたこの効果は、ピストンホルダの往復運動中に起こり、その結果、一方のピストンの他方のピストンに対する移動距離に差ができ、それによって、複数のピストン間の吸引体積の精度及び正確さを減ずる。レーキ効果は、案内ロッドと案内ベアリングとの間の大きな量の遊びによって、ピストンホルダを上昇させるために使用される戻しスプリングの不適当な形状によって、ピストンホルダの不十分な剛性によって、及びピストンと係合する密封ガスケットの摩擦の不均衡によって引き起こされる。
【発明の概要】
【0006】
例示的な実施形態では、多チャンネルピペッティングシステム用の装置を提供する。その装置は、限定されないが、本体と、その本体に取り付けられた複数のモジュールと、第1方向に同時移動のためにピストンホルダに取り付けられた複数のピストンと、案内組立体と、を含む。複数のモジュールの各々は、限定されないが、吸込みチャンバに連結するオリフィスを有する。複数のピストンの各々が、第1方向の運動のために、複数のモジュールの各々の吸入チャンバの中へ延びる。案内組立体は、限定されないが、第1回転要素と、第2回転要素と、第1回転要素と第2回転要素とを連結するシャフトと、第1方向と平行に延びる第1トラック及び第2トラックとを含む。シャフトは、第1方向と直交する第2方向に延びる。第1回転要素は、第1トラック沿って転動するように取り付けられ、第2回転要素は、複数のピストンと同時に、第2トラックに沿って転動するように取り付けられる。
【0007】
他の例示的な実施形態では、多チャンネルピペッティングシステムが提供される。多チャンネルピペッティングシステムは、限定されないが、第1部品及び第2部品を有する。第1部品は、第2部品が第1部品に取り付けられるときに、案内ロッドの移動を制御するように構成される。第2部品は、限定されないが、本体と、その本体に取り付けられた複数のモジュールと、案内ロッドに取り付けられたピストン支持ヘッドと、第1方向に同時移動のためにピストン支持ヘッドに取り付けられた複数のピストンと、案内組立体と、を含む。複数のモジュールの各々は、限定されないが、吸込みチャンバに連通するオリフィスを含む。複数のピストンの各々は、第1方向に移動可能に複数のモジュールの各々の吸込みチャンバの中へ延びる。案内組立体は、限定されないが、第1回転要素と、第2回転要素と、第1回転要素と第2回転要素とを連結するシャフトと、第1方向と平行に延びる第1トラック及び第2トラックとを含む。シャフトは、第1方向と直交する第2方向に延びる。第1回転要素は、第1トラックに沿って転動するように取り付けられ、第2回転要素は、複数のピストンと同時に第2トラックに沿って転動するように取り付けられる。
【0008】
本発明の他の原理的な特徴及び効果は、以下のの図面、詳細な説明及び添付の図面を参照するとき、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示的な実施形態による多チャンネルピペットの側面図を示す。
【図2】例示的な実施形態による図1の多チャンネルピペットの下部品の正面斜視図を示す。
【図3】例示的な実施形態による図2の下部品のピストンブロック組立体の第1案内組立体の側面図を示す。
【図4】例示的な実施形態による図1の多チャンネルピペットの第2案内組立体の側面図を示す。
【図5】例示的な実施形態による図4の第2案内組立体の詳細な正面斜視図を示す。
【図6】例示的な実施形態による図1の多チャンネルピペットの第3案内組立体の側面図を示す。
【図7】例示的な実施形態による第4案内組立体を有する図1の多チャンネルピペットの第2下部品の正面斜視図を示す。
【図8】例示的な実施形態による図7の第2下部品の正面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、例示的な実施形態による多チャンネルピペット1の側面図が示されている。他の例示的な実施形態では、どんな多チャンネルピペットシステムを使用してもよい。 多チャンネルピペット1は、手動でもよいし、電動でもよい。多チャンネルピペット1は、ハンドル2を形成する本体を有する上部品と、下部品4とを含むのがよい。下部品4は、その下端に、ピペットサンプリングコーンの担持アダプタ6と、取り外し可能なカバー40と、を含む。ピペットサンプリングコーンの担持アダプタ6に、サンプリングコーンは圧嵌めすることができる。
【0011】
サンプリングコーンの担持アダプタ6は、多チャンネルピペット1の横方向に、即ち、横方向10によって表された横ピペット方向に互いに間隔を隔てられ、各アダプタ6は、上端が吸込みチャンバ(図1に図示せず)と連通し、かつ下端がサンプリングコーン8と連通するオリフィス12を有する。
【0012】
多チャンネルピペット1は、下部品4の長手方向中心軸線にも一致する長手方向中心軸線14を有する。長手方向中心軸線14は、横方向10と直交し、その横方向に長手方向中心軸線14の両側に位置決めされた等しい数のアダプタ6を有するように配置されるのがよい。一般的に、長手方向中心軸線14は、オリフィス14及びその関連したサンプリングコーン8の軸線と平行であり、かつ、下部品4の可動要素の滑り方向と平行である。下部品4は、ハンドル2から取り外され、例えば、下部品4をハンドル2にねじ込むことによって、ハンドル2に取り付けられるのがよい。ここに使用されるように、「取り付け」という用語は、接合、合体、接続、結合、挿入、吊り下げ、保持、付加、取り付け、締め付け、締結、縛る、糊付け、固定、ボルト締め、ねじ留め、リベット締め、はんだ付け、溶接、押し付け、その他の用語を含む。
【0013】
図2及び図3を参照すると、例示的な実施形態による多チャンネル1の下部品4の正面斜視図が示されている。下部品4は、固定本体16と、長手方向中心軸線14と平行で、かつ横方向10と直交する滑り移動方向18に、固定本体16に対して可動である組立体と、を含む。可動組立体は、滑り移動方向18と平行に取り付けられ、かつ横方向に互いに間隔を隔てた複数のピストン20を有する。例示的な実施形態では、複数のピストン20は、単一平面に取り付けられる。複数のピストン20の各々は、サンプリングコーンの担持アダプタ6のアダプタと関連する。
【0014】
可動組立体はまた、ピストンホルダ22と、ピストン支持ヘッド26とを含むのがよい。ピストンホルダ22は、一般に、複数のピストン20の上方に配置され、長手方向中心軸線14に中心をもつ案内ロッド24を含むのがよい。ピストン支持ヘッド26は、案内ロッド24の下端に取り付けられる。ピストン支持ヘッド26は、横方向10と平行に、かつ滑り移動方向18及び長手方向中心軸線14と直交して取り付けられる。ピストン支持ヘッド26は、複数のピストン20の歯の間に上端を収容するレーキ(rake)の形態を有する。複数のピストン20の各上端は、滑り移動方向18の両方向の並進移動がレーキによって止められて、滑り移動方向18のピストンホルダ22の往復運動に追従する。
【0015】
下部品4の固定本体16は、一緒に取り付けられ、或いはユニットして作られたいくつかの要素で形成される。固定本体16は、長手方向中心軸線14に中心を有し、案内ロッド24の滑り動作に順応する案内シリンダ28を有するのがよい。支持構造体30が、案内シリンダ28の下に取り付けられ、ピストン支持ヘッド26のための滑り空間を形成する。例示的な実施形態では、支持構造体30は、横方向10及び滑り移動方向18と平行な平面内に実質的に配向される。支持構造体30の下端が、個々の緊密に関連したモジュール32のための支持体として働く。モジュール32は、下段に、サンプリングコーンの担持アダプタ6を形成する。別の例示的な実施形態では、モジュール32を単一部品で形成してもよい。
【0016】
図3を参照すると、各モジュール32は、その頂部分と共に、複数のピストンのうちの一つのピストンの滑り動作に順応する吸込みチャンバ36を形成し、例えば、吸込みチャンバ36の継ぎ目にO−リング37を配置することによって、密封がなされる。下部品は、アダプタ6及びアダプタ6のオリフィス12を作り出すのに使用され、オリフィス12の上端は、吸込みチャンバ36の底と連通する。取り外し可能なカバー40は、一般的に、サンプリングコーンの担持アダプタ6の下部だけが取り外し可能なカバー40の外部に突出するように、支持構造体30及びモジュール32を覆う。
【0017】
ピストン22の案内ロッド24は、液体採取段階の間、案内ロッド24を上昇させ、かつ、液体移動段階の間、案内ロッド24を下降させる手動装置又は電動装置によって駆動され、上向き運動は、例えば、先行する下向きの運動中に圧縮されたスプリングの伸張によって達成される。ピストンホルダ22は、ピストン支持ヘッド26に取り付けられた複数のピストン20を担持し、そのため、その移動中、複数のピストン20が滑り移動方向18に同時に移動される。固定本体16に関して可動組立体に加えられた上向き運動は、吸引された液体の体積を決定する。
【0018】
引き続き図2及び図3を参照すると、ピストンホルダ22が案内組立体50を含む。例示的な実施形態では、案内組立体50は、複数の回転要素と、複数の回転要素の各々と関連したトラックと、を含む。図2及び図3の例示的な実施形態では、案内組立体50は、歯車52と、ラック54と、を含む。例示的な実施形態では、案内組立体50は、ピストンホルダ22の2つの側端で、長手中心軸線14の両側に、横方向10に沿って間隔を隔てた2つの横回転要素を有する。案内組立体50は、ピストン支持ヘッド26の2つの側端26aに固定本体16に対して等しい同時の運動を加えることによって、ピストンホルダ22の往復運動中のレーキ効果を除去し、或いは減ずるために設けられる。
【0019】
図2及び図3の例示的な実施形態では、歯車52は、滑り移動方向18に直交しかつ横方向10と平行な回転軸線53を中心に自由に回転するように、ピストン支持ヘッド26の各端に取り付けられる。ラック54は固定本体16に、例えば支持構造体30に取り付けられ、ラック54は滑り移動方向18と平行に取り付けられる。例えば、ラック54をシート形態の支持構造体30の厚み内に作ることができる。案内組立体50は、各歯車52が、歯車結合によって歯車52の対応するラック54に沿ってスリップすることなく回るように取り付けられる。
【0020】
歯車52は、同じ回転軸線53に取り付けられ、かつ、回転軸線53に配置された連結シャフト56によって互いにしっかりと連結される。例示的な実施形態では、連結シャフト56は、ピストン支持ヘッド26の側端26aによって担持されたリング58によって、ピストンホルダ22のピストン支持ヘッド26に、回転軸線53を中心に自由に回転するように取り付けられる。かくして、歯車52と連結シャフト56とを含む案内組立体50は、ピストン支持ヘッド26に関して回転軸線53を中心に回転することができ、かつ、ピストン支持ヘッド26で滑り移動方向18の並進運動が止められたままである。連結シャフト56の存在によって、歯車52は回転軸線53を中心とする回転が互いに止められ、そのために、歯車52の回転の結合により、かつ、それぞれのラック54とのスリップ無し結合により、滑り移動方向18におけるピストンホルダ22の移動中、歯車52は、それらのそれぞれのラック54に沿って同じ距離だけ同時に移動し、ピストン支持ヘッド26の2つの側端26aに等しい運動を与える。歯車52の一方を、滑り移動方向18におけるピストンホルダ22の並進運動により回転させるとき、他方の歯車52を、歯車52の回転の結合のため、同じ大きさで同時に回転させ、そのために、両方の歯車52は、それらのそれぞれのラック54に沿って同じ距離を移動し、それによって、ピストン支持ヘッド26の移動を精密に制御する。複数の回転要素は、滑り移動方向18における往復運動中、ピストンホルダ22の複数のピストン20の全てのバランスを共同して保証し、ピストンホルダ22は、ピストン支持ヘッド26が横方向10と平行でありかつ滑り移動方向18と直交する、ピストンホルダ22の正常な位置を維持することができる。
【0021】
各歯車52とその対応するラック54との良好な噛み合いを確保するために、連結シャフト56の2つの端部の各々が、固定本体16に、例えば、支持構造体30に設けられた接触トラック62と連続的に接触しているように配置される。接触トラック62は、歯車52をラック54上に押しつけるように連結シャフト56の端を受ける接触面をラック54の方に向けて、長手中心軸線14と平行に伸びる長手方向溝タイプのものであるのがよい。
【0022】
他の例示的な実施形態では、ラック54を、歯車52と噛み合う鎖によって置き換えてもよい。鎖の2つの端を固定本体16に、例えば支持構造体30に固定することによって、鎖に張力をかけるのがよい。
【0023】
図4及び図5を参照すると、図1の他チャンネルピペットの第2案内組立体50が、例示的な実施形態に従って示されている。第2案内組立体50は、各歯車52に代わる回転要素としてプーリー152を含む。回転軸線53上のプーリー152は、滑り移動方向18と平行に延びる平滑面154によって形成されたトラックと係合する。プーリー152には、例えば、エラストマー材料で周囲が形成され、平滑面とのスリップ無し結合が、連結シャフト56の端と連続接触している接触トラック62によって平滑面に押しつけられることによってもたらされるのがよい。
【0024】
図6を参照すると、図1の他チャンネルピペットの第3案内組立体50が、例示的な実施形態に従って示されている。第3案内組立体は、連結シャフト56によって支持された回転軸線53上の第2プーリー252を含む。第2プーリー252の材料は、表面254によって形成されたトラックに対する磁気的引力を生じさせるように選択される。表面254と第2プーリー252との間の磁気的引力の連続的な力は、スリップ無しの作動をもたらし、そのため、連結シャフト56の両端は、もはや接触トラック62に嵌る必要がない。かくして、下部品4の設計は、溝の形態の接触ラック62を除去することによって簡単化される。
【0025】
図7及び図8を参照すると、図1の多チャンネルピペットの第4案内組立体50が、例示的な実施形態に従って示されている。第4案内組立体50は、ワイヤ354によって形成されたトラックと係合する第3プーリー252を含み、ワイヤは354は緊張され、かつワイヤ354の両端が固定本体16に、例えば支持構造体30に固定され、第3プーリー252の周りに1回又はそれ以上巻かれる。第3プーリー252は、プーリー252の周囲を回るワイヤ354を受け入れる溝を含み、プーリーの周りの巻き付けは、付着を改善し、かつスリップ無し走行結合を提供するのに使用される。かくして、ワイヤ354は、2つの固定端の一方から、第3プーリー352に向かって延び、第3プーリー352の周りの溝の中に延びる。ワイヤ354は、溝の周りに螺旋状に1回又はそれ以上巻き付けられ、ワイヤ354の第1部分と整列して第3プーリー354から出て、他端まで延びる。
【0026】
上記の案内組立体は、同じ寸法の在来の多チャンネルピペットのために設けられるが、案内組立体を欠いているものに関して、取り外し可能なカバー40の寸法を変更する必要しに、取り外し可能なカバー40によって包囲することができる。
【0027】
「例示的」という用語は、ここでは、例、実例又は例示として役に立つことを意味するのに使用される。「例示的」としてここに記載された如何なる側面又は設計も、必ずしも他の側面又は設計に比して好ましい又は有利として解釈されるべきではない。さらに、この開示の目的のために、さもなければ、明細に記述されない限り、不定冠詞は「一つ又はそれ以上」を意味する。例示的な実施形態を、開示された実施形態を実行する装置を制御するソフトウエア、ファームウエア、ハードウエア及び/又はそれらの組合せを作り出すために、標準的なプログラミング技術及び又はエンジニアリング技術を使用して、方法、機械又は製品として実行してもよい。
【0028】
本発明の例示的実施形態の前述の説明は、例示の目的及び記載の目的のために示した。この説明は、網羅的なものではなく、また、本発明を開示された正確な形態に限定するものではなく、変更及び変形が上述の技術に照らして可能であり、また、本発明の実施から獲得されてもよい。実施形態は、本発明の原理を説明するために、及び、当業者が、発明を種々の実施形態に、及び予想される特別な用途に合うように、種々の変更で利用することができるように発明の実際の応用として選択されかつ記載された。発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等によって定められるべきものである。
【符号の説明】
【0029】
1 多チャンネルピペット
2 ハンドル
4 下部品
6 担持アダプタ
8 サンプリングコーン
10 横方向
12 オリフィス
14 長手方向中心軸線
16 固定本体
18 滑り移動方向
20 ピストン
22 ピストンホルダ
24 案内ヘッド
26 ピストン支持ヘッド
26a 側端
28 案内シリンダ
30 支持構造体
32 モジュール
36 吸込みチャンバ
37 O−リング
40 取り外し可能なカバー
50 案内組立体
52 歯車
53 回転軸線
54 ラック
56 連結シャフト
58 リング
62 接触トラック
152 プーリー
154 平滑面
252 第2プーリー
254 表面
352 第3プーリー
354 ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多チャンネルピペッティングシステム用の装置であって、
本体と、
前記本体に取り付けられ、各々吸込みチャンバに連結するオリフィスを含む複数のモジュールと、
第1方向に同時移動のためにピストンホルダに取り付けられた複数のピストンと、を含み、前記複数のピストンの各々が、前記第1方向に移動可能に前記複数のモジュールの各々の吸込みチャンバの中へ延び、
更に、案内組立体を含み、案内組立体は、
第1回転要素と、
第2回転要素と、
前記第1回転要素と前記第2回転要素とを連結するシャフトとを含み、前記シャフトは、前記第1方向と直交する第2方向に延び、
前記案内組立体はまた、前記第1方向と平行に延びる第1トラックと、
前記第1方向と平行に延びる第2トラックと、と有し、前記第1回転要素は、前記第1トラックに沿って転動するように取り付けられ、前記第2回転要素は、複数のピストンと同時に、前記第2トラックに沿って転動するように取り付けられ、前記第1回転要素及び前記第2回転要素は、第1方向における複数のピストンの移動と同時に、転動するように構成される、前記装置。
【請求項2】
前記第1トラック及び前記第2トラックは前記本体の長手方向中心軸線の両側に配置される、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記第1トラック及び前記第2トラックは前記第2方向での前記ピストンホルダの2つの端にある、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記第1トラック及び前記第2トラックは前記本体に取り付けられ、前記シャフトは前記ピストンホルダに取り付けられる、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記第1トラック及び前記第2トラックは前記ピストンホルダに取り付けられ、前記シャフトは前記本体に取り付けられる、請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記第1回転要素及び前記第2回転要素は、前記シャフトに自由に回転するように取り付けられる、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記第1回転要素及び前記第2回転要素は、前記シャフトにしっかりと取り付けられ、前記シャフトは、前記ピストンホルダに自由に回転するように取り付けられる、請求項1記載の装置。
【請求項8】
磁力が前記第1回転要素を前記第1トラック上に維持するように、前記第1回転要素及び前記第1トラックは磁性金属で形成される、請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記案内組立体は、第1接触トラックと、第2接触トラックとを更に含み、前記シャフトの第1端が前記第1接触トラックに接触し、更に、前記シャフトの第2端が前記第2接触トラックに接触して、前記第1回転要素を前記第1トラックに維持し、かつ、前記回転要素を前記第2トラックに維持する、請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記第1回転要素はエラストマーで形成される、請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記第1回転要素は歯車からなり、前記第1トラックは、前記歯車と噛み合うラックからなる、請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記第1回転要素は歯車からなり、前記第1トラックは、前記歯車と噛み合う鎖からなる、請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記第1回転要素は、プーリーからなり、前記第1トラックは、前記プーリーの周囲に少なくとも部分的に巻き付けられたワイヤからなる、請求項1記載の装置。
【請求項14】
前記プーリーは、前記ワイヤが巻き付けられる溝を含む、請求項13記載の装置。
【請求項15】
多チャンネルピペッティングシステムであって、
第1部品と、
第2部品と、を有し、前記第2部品が前記第1部品に取り付けられるとき、前記第1部品は、案内ロッドの移動を制御するように構成され、前記第2部品は、
本体と、
前記本体に取り付けられ、を有し、各々吸込みチャンバに連結するオリフィスを含む複数のモジュールと、
前記案内ロッドに取り付けられたピストン支持ヘッドと、
第1方向に同時移動のために前記ピストン支持ヘッドに取り付けられた複数のピストンと、を含み、前記複数のピストンの各々は、前記第1方向に移動のために、前記複数のモジュールの各々の吸込みチャンバの中へ延び、
前記第2部品はまた、案内組立体を含み、前記案内組立体は、
第1回転要素と、
第2回転要素と、
前記第1回転要素と前記第2回転要素とを連結するシャフトと、を含み、前記シャフトは、前記第1方向と直交する第2方向へ延び、
前記案内組立体はまた、前記第1方向と平行に延びる第1トラックと、
前記第1方向と平行に延びる第2トラックと、を含み、前記第1回転要素は、前記第1トラックに沿って転動するように取り付けられ、前記第2回転要素は、前記複数のピストンと同時に前記第2トラックに沿って転動するように取り付けられ、前記第1回転要素及び前記第2回転要素は、第1方向における複数のピストンの移動と同時に、転動するように構成される、多チャンネルピペッティングシステム。
【請求項16】
前記第1回転要素及び前記第1トラックは磁性材料で形成され、磁力が前記第1回転要素を前記第1トラックに維持する、請求項15記載の多チャンネルピペッティングシステム。
【請求項17】
前記案内組立体は、第1接触トラックと、第2接触トラックと、を更に含み、前記シャフトの第1端が、前記第1接触トラックに接触し、更に、前記シャフトの第2端が、前記第2接触トラックに接触して、前記第1回転要素を前記第1トラックに維持し、前記第2回転要素を前記第2トラックに維持する、請求項15記載の多チャンネルピペッティングシステム。
【請求項18】
前記第1回転要素は歯車からなり、前記第1トラックは、前記歯車と噛み合うラックからなる、請求項15記載の多チャンネルピペッティングシステム。
【請求項19】
前記第1回転要素は歯車からなり、前記第1トラックは、前記歯車と噛み合う鎖からなる、請求項15記載の多チャンネルピペッティングシステム。
【請求項20】
前記第1回転要素はプーリーを含み、前記第1ラックは、前記プーリーの周囲に少なくとも部分的に巻き付けられたワイヤからなる、請求項15記載の多チャンネルピペッティングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−539450(P2010−539450A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523604(P2010−523604)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【国際出願番号】PCT/IB2008/002325
【国際公開番号】WO2009/034435
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(503285760)
【Fターム(参考)】