説明

椅子の身体受け部及び背もたれ

【課題】バックフレームにバックシートが取り付けられた背もたれにおいて、強度低下を生じることなくクッション性・フィット性を向上させる。
【解決手段】背もたれ5は、バックフレーム16とこれに縁部が取り付けられたバックシート17とを有する。バックシート17はエラストマー製であり、多数の凸部17a,17dと凹部17b,17cとが交互に形成されて蛇腹構造になっている。このため着座者の体圧で容易に伸び変形し、着座者の身体に馴染む。従って、高いフィット性・クッション性を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、椅子の身体受け部及びその一例としての背もたれに関する。ここに、椅子用身体受け部には、背もたれの他に、座、ハンガー、アームレスト、ショルダーレストなどが含まれる(ショルダーレストは背もたれと同一視することも可能である。)。
【背景技術】
【0002】
椅子の背もたれや座は、クッション性やフィット性を保持させるために種々の方策が講じられている。最も一般的なのは背もたれ板や座板にクッションを張ることであるが、背もたれ板や座板自体を柔軟な構造として、これにクッション性やフィット性を持たせることも提案されている。
【0003】
その一例として特許文献2には、身体を支持するシートをエラストマー製として、このシートに多数の穴を空けることが記載されている。また、本願出願人は、特許文献2において、例えは背もたれ板をエラストマー製として、その表面(前面)に縦長のリブを多数形成することを開示した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−284625号公報
【特許文献2】特開2008−080090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のようにシートに多数の穴を空けると、伸び変形は容易なるが強度が低下するため、大きな荷重が掛かると穴の縁に応力が集中してシートが裂ける虞がある。また、特許文献1では、穴は多段に多数形成されているものの、各段の穴は左右方向に一列に並んでいるため、上下に隣り合った穴の段の間は左右方向に引っ張っても対して伸びることはない。このため、特許文献1のシートはあまり大きく伸びることはなく、このため高いフィット性・クッション性を得難いという問題も懸念される。
【0006】
他方、特許文献2のものは伸び変形よりも曲がり変形を主眼として開発されたものであり、背板の場合、左右両側部は拘束されておらず自由端の状態になっているため、身体に馴染むように変形して高いフィット性を有している。また、穴を空けるものではないため強度にも優れている。
【0007】
本願発明はこのような現状に鑑み成されたもので、特許文献1のように外周部をシート支持フレームに取り付けたタイプの身体支持部でありながら、高い強度を保持しつつフィット性・クッション性等に優れた身体支持部を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、上位概念として身体支持部とその具体例としての背もたれとを含んでいる。請求項1の発明は身体受け部に関するもので、この発明は、着座者の体圧を受ける樹脂製の身体支持シートと、前記身体支持シートの縁部が取り付くシート支持フレームとを有しており、前記身体支持シートの表裏両面に多数の凹凸が並ぶように形成されている構成であって、前記身体支持シートは、表面の凸部と裏面の凹部とが重なった凹凸断面形状とすることにより、着座者の体圧で伸び変形することが許容されている。
【0009】
請求項2の発明は請求項1の発明を背もたれに適用したものであり、この発明では、前記シート支持フレームは前後に開口したバックフレームである一方、前記身体支持シートは少なくとも左右側部が前記バックフレームに取り付けられたバックシートであり、前記バックシートの表裏に縦長の凹部と凸部とが左右方向に多数並ぶように多数形成されている。
【0010】
請求項3の発明は請求項2を具体化したもので、この発明では、前記バックシートはエラストマー製であり、このバックシートは、着座者の腰部が当たるランバーサポート部を有するように縦断側面視で前向き凸状に曲がっており、前記凹部と凸部とは、前記ランバーサポート部の箇所おいて左右間隔が狭くて上に行くと広がるように非平行に形成されている。
【発明の効果】
【0011】
本願発明では、身体支持シートは波形やジグザグのような断面形状になっているため、体圧によって容易に伸び変形する。このため、高いフィット性・クッション性を発揮する。そして、身体支持シートは穴やスリットを空けることで伸び変形を許容したものではないため、強度と耐久性とに優れている(なお、本願発明は、強度を確保した状態で穴をスリットを空けることを排除しない。)。
【0012】
凹部と凸部との延び方向及び並び方向は用途に応じて設定したら良いが、背もたれに適用する場合は、請求項2のように、凹部と凸部とは上下方向に長く延びて左右方向に凹凸が連続する形態と成すのが好ましい。すなわち、凹部と凸部とが上下方向に長く延びて左右方向に凹凸が連続する形態であると、着座者の体圧が掛かることでバックシートは左右方向に伸び変形することになり、このため、身体に馴染むように変形して高いフィット性・クッション性を得ることができる。
【0013】
バックシート等の身体支持シートの材質には制限はなく、例えばポリエチレンやポリプロピレンといった樹脂も採用できるが、請求項3のようにバックシートの素材としてエラストマーを採用すると、身体やの当たりが柔らかくなるため好適である。また、バックフレームは側面視形状も身体に倣うように変形し得るため、フィット性・クッション性がより一層優れている。更に、請求項3では、凹部と凸部との密度がランバーサポート部において高くなるため、ランバーサポート部が過度に変形し易くなることを防止して、ランバーサポート機能をしっかりと保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係る椅子の外観を示す図で、(A)は実施形態に係る椅子の正面図、(B)は側面図である(背もたれの凹凸は省略している。)。
【図2】(A)は椅子の平面図、(B)は背面図である(背もたれの凹凸は省略している。)。
【図3】ベース及び背フレームの分離斜視図である。
【図4】背もたれの正面図である。
【図5】背もたれを後ろから見た斜視図である。
【図6】(A)は背もたれを後ろから見た分離斜視図、(B)は図4のVIB-VIB 視断面図、(C)は図4のVIC-VIC 視断面図である。
【図7】背もたれの上部を後ろから見た分離斜視図である。
【図8】(A)は図4の VIII-VIII視断面図、(B)は変形例を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では方向を特定するため「前後」「左右」の文言を使用するが、この前後左右の文言は着座した人を基準にしている。正面視方向は着座した人と対峙した方向であり、従って、正面視での左右と着座した人から見た左右とは逆になる。
【0016】
(1).椅子の概略
まず、椅子の概要を主として図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態は事務用等に多用されている回転椅子に適用しており、椅子は、脚支柱1及びキャスタを有する脚装置2と、脚支柱2の上端に固定したベース3と、ベース3の上に配置した座4と、着座した人がもたれ掛かり得る背もたれ5とを有している。図3に示すように、ベース2は上向きに開口した箱状に形成されている。
【0017】
ベース3の上には、図1(B)に僅かに表れている金属板製の中間金具(座受け金具)6が配置されており、この中間金具6に樹脂製の座アウターシェル6aが取り付けられている。座4は、樹脂製の座インナーシェル(座板)とその上面に重ね配置した座クッション材とを有しているが、本願との直接の関係はないので説明は省略する。
【0018】
図1に示すように、ベース4には背フレーム7が後傾動自在に連結されており、この背フレーム7に背もたれ5が取り付けられている。図3に示すように、背フレーム7は、前部背フレーム7aと後部背フレーム7bとで構成されている。前部背フレーム7aはアルミ等の金属ダイキャスト品であり、上下に開口した形態を呈している。前部背フレーム7a は、その前部に設けた軸受け部9が支軸9でベース3に連結されている。前部背フレーム7aの後傾動は、ベース3に内蔵されたロッキング用ばね手段(図示せず)で弾性的に支持されている。
【0019】
後部背フレーム7bは、ねじで前部背フレーム7aに固定されている。なお、後部背フレーム7bは前部背フレーム7aの後端部に上から重なっているが、後部背フレーム7bの前端に左右一対のアーム部10を前向きに突設し、このアーム部10を、前部背フレーム7aの下面に形成した嵌合部(図示せず)に下方から嵌めている。従って、前部背フレーム7aには、アーム部10を上から差し込みできる穴が上下に開口している。前後背フレーム7a,7bの連結に際しては、アーム部10を下向きの姿勢にしてから前部背フレーム7aの穴に差し込み、次いで、アームが10が前部背フレーム7aに下から重なるように後部背フレーム7bを倒すという手順を採ることになる。
【0020】
後部背フレーム7b、第1背フレーム7に固定された基部11とその左右両端部から上向きに突出した角状の背支柱12とを有しており、背支柱12の上端部に背もたれ5が前後傾動可能に連結されていると共に、基部11の左右中間部には、背もたれ5の初期角度を調節するための左右一対の軸受けリブ13を設けている。すなわち、背もたれ5の下端部が軸受けリブ13で支持されるが、前後支持位置を変更することで、背もたれ5の側面視での初期角度を調節できる。
【0021】
後部背フレーム7bに対する背もたれ5の連結構造は、背もたれ5の構造を説明してから後述する。本実施形態の椅子は、背もたれ5の後傾に連動して座3が後退しつつ後傾するシンクロタイプであるが、本願発明との直接の関係はないので、説明は省略する。
【0022】
(2).背もたれの構造
次に、図4以下の図面も参照して背もたれ5の構造を説明する。図6に示すように、背もたれ5は、バックフレーム16とこれにインサート成形で一体に取り付けられたバックシート17とで構成されている。バックフレーム16はシート支持フレームの一例であり、バックシート17は身体支持シートの一例である。
【0023】
バックフレーム16はポリプロピレン等の硬質樹脂を素材とした成形品であり、上下方向に長い左右サイドメンバー18と、左右サイドメンバー18の上端間に一体に繋がった左右横長のアッパーメンバー19と、前記サイドメンバー18の下端間に一体に繋がった左右横長のロアメンバー20とを有しており、前後に開口している。他方、バックシート17はエラストマー製であり、柔軟性を有している。
【0024】
例えば図1(B)に示すように、背もたれ5は、着座した人の腰部が当たるランバーサポート部5aを有しており、このため、側面視及び縦断側面視で前向き突形の形状になっている。正確に述べると、バックシート17は、縦断側面視でランバーサポート部5aが最も前に位置するように湾曲している。また、バックシート17は、平面視では前向き凹状に緩く湾曲しているが、湾曲の程度はランバーサポート部5aで最も大きくて、上に行くに従って湾曲の程度は小さくなっており、上端では平坦に近い形態になっている。なお、ランバーサポート部5aは平面視で左右横長の直線状に延びる形態にすることも可能である。
【0025】
例えば図4に示すように、背もたれ5は、ランバーサポート部5aの箇所で最も左右横幅が大きくて、ランバーサポート部5aから上と下に離れるに従って横幅が小さくなるように設定している。従って、背もたれ5(背インナーシェル18)は正面視で略六角形に近い形状になっている。ランバーサポート部5aは背インナーシェル18の下部に寄っているので、背もたれ5は、下膨れの六角形状の形態になっており、ランバーサポート部5aの左右端部は、正面視で横向き突出した山形の形態を成している。
【0026】
そして、例えば図6(A)から理解できるように、バックフレーム16におけるサイドメンバー18のうちランバーサポート部5aの左右端部に、背支柱12の上端の頭部12aに連結するためのサイド連結部21を設け、ロアメンバー20の左右中間部には背フレーム7に連結するためのロア連結部22を下向きに突設し、アッパーメンバー19の左右中間部にはハンガー取り付け部23を設けている。
【0027】
従って、バックフレーム16は、これら左右サイド連結部21とロア連結部22とハンガー取り付け部23との4カ所のみが外側に露出しており、他の部位はバックシート17に包み込まれている。すなわち、バックシート17の外周部は、バックフレーム16の左右サイド連結部21とロア連結部22とハンガー取り付け部23との4カ所を除いて抱持部(筒状部)24,25,29になっている。後部背フレーム7bに対するバックフレーム16の連結構造は本願発明と直接の関連はないので、説明は省略する。
【0028】
図8に示すように、バックフレーム16のサイドメンバー18は三角形を潰したような平断面形状であり、平田断面視で左右方向に長い形態になっている。バックシート17のうちバックフレーム16のサイドメンバー18を包み込んだサイド抱持部24は、平断面視で概ね台形状の外形になっている。他方、図7(B)に示すように、バックフレーム16のアッパーメンバー19は後ろ向きに突出した庇部19aを有しており、ハンガー取り付け部23は庇部19aの下方に隠れた状態に形成されている。ハンガー取り付け部23は、上カバー26で覆われている。
【0029】
図7(B)のとおり、バックフレーム16のアッパーメンバー19は、後ろ向きに突出した庇部19aを有することで湾曲した側断面形状になっており、バックシート17のアッパー抱持部25はバックフレーム16のアッパーメンバー19と略相似形になっている。例えば図6(C)に示すように、バックフレーム16のロアメンバー20は、基本的には概ね角形で、前面にはV形の前溝28が形成されている。バックシート17のロア抱持部29は概ねフラットになっており、従って、バックシート17のロア抱持部29は、基本的にはロアメンバー20と相似形の断面形状である。
【0030】
このように、バックフレーム16の大部分はバックシート17の抱持部24,25,29で抱き締められているため、取り付け強度が非常に高くてバックシート17がバックフレーム16から外れるようなことはないと共に、美観も優れている。本実施形態のようにロアメンバー20に前溝28を形成すると、バックシート17とバックフレーム16との接着性を向上できる利点がある。同様に、アッパーメンバー19に庇部19aを設けると、アッパーメンバー19とアッパー抱持部29との接着性を向上できる利点がある。
【0031】
例えば図8に明示するように、バックシート17は凹凸状の平断面形状になっている。正確に述べると、バックシート17の表面には、上下長手の前向き凸部(凸条)17aと前向凹部(溝条)17bとが左右方向に交互に並べて形成されている一方、バックシート17の背面には、上下長手の後ろ向き凹部(溝条)17dと後ろ向き凸部(凸条)17cとが左右方向に交互に並べて形成されているが、前向き凸部17aと後ろ向き凹部17cとを正面視で略前後に重ねて配置し、前向き凹部17bと後ろ向き凸部17dとを正面視で略前後に重ねて配置している。
【0032】
従って、バックシート17は、略同じ程度の厚さで凹凸が連続した平断面形状になっている。端的に述べると、バックシート17は、板材をジグザグに折り曲げたような外観を呈しており、一種の蛇腹構造になっている。このため、バックシート17は、着座者の体圧によって左右方向に大きく伸び変形することが許容されている(曲がり変形も容易になっている。)。このため、バックシート17は、極めて高いクッション性とフィット性とを有している。
【0033】
また、例えば図4から容易に理解できるように、凸部と凹部17a〜17dの左右幅寸法と左右ピッチとはランバーサポート部5aの箇所において最も小さく、ランバーサポート部5aから上下に離れるに従って凸部と凹部17a〜17dの左右幅寸法と左右ピッチとは広がっている。
【0034】
このように、凸部と凹部17a〜17dの左右幅寸法と左右ピッチとはランバーサポート部5aの箇所において最も小さくなっていることと、ランバーサポート部5aが前向き凸の側断面形状であることとにより、ランバーサポート部5aはロッキング状態でも人の体圧で下向きに凹むようなことはなく、身体支持機能を発揮する。なお凹凸17a〜17dは、ランバーサポート部5aから遠ざかるに従って突出寸法(或いは深さ)が小さくなるように設定することも可能である。
【0035】
本実施形態では凸部17a,17d及び凹部17b,17cはバックシート17の外周縁まで延びているが、バックシート17のうち外周よりも内側のエリアに凸部17a,17d及び凹部17b,17cの群を形成することも可能である。つまり、バックシート17の周囲の部位は適宜幅で平坦状の非変形部と成し、その内側を、凸部17a,17d及び凹部17b,17cの群が形成された延び変形許容部と成すことも可能である。
【0036】
図8(B)に太線で示すように、前向き凸部17aの前面(頂面)と後ろ向き凸部17cの後面(頂面)とに、艶消し状のシボ模様を形成することが可能である。シボ模様は、成形用金型のうち凸部17a,17cを成形する部分をサンドブラスト加工等で粗雑面とする(或いは梨地にする)ことで形成できる。
【0037】
そして、前向き凸部17aの前面と後ろ向き凸部17bの後面とにシボ模様を形成すると、バックシート17が透明な樹脂であっても、シボ模様の箇所はスリガラスのように光透過性が著しく悪くなるため、バックシート17には縦のストライプが形成されたような状態になって、バックシート17自体(或いは背もたれ5自体)として意匠的に優れたものになる。また、あるバックシート17にある程度の透光性を確保させつつ、人の背が透けて見えることを防止又は著しく抑制できるという利点もある。更に、シボ模様の存在により、背が縦ずれしにくくなることも期待できる。
【0038】
バックシート17には、シボ模様の他に他の模様類を付加することも可能である。例えば、網目模様や水玉模様、或いは細かい間隔のストラライプ(縦方向又は横歩行)などを付加することが可能であり、これらは頂面のみに設けてもよいし、凹部のみに設けてもよい。或いは、前面に設けることも可能である。
【0039】
(3).その他
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、バックフレームや身体支持シートの形態は必要に応じて任意に設定できる。バックフレームとしては金属ダイキャスト品や板金加工品を使用することも可能である。バックシートのような身体支持シートとしては、例えばポリエチレンやポリプロピレンなども使用できる。この場合は、スリットを形成したり部分的に薄肉化したりすることで高い柔軟性を確保することができる。バックフレーム等の身体支持シートの表面にクッションや表皮材を張ることも可能である。凸部や凹部はその長手方向に断続させることも可能である。
【0040】
バックシート等の身体支持シートをバックフレーム等のシート支持フレームに取り付ける手段はインサート成形には限らず、押さえ部材で押さえ保持したりビスで固定したり、或いは、嵌め込み方式を採用したりすることも可能である。凹凸の形態も、必要とする柔軟性や強度等の条件に応じて適宜変更できる。例えば、凸部と凹部との群を左右方向に飛び飛びに形成することも可能である。座に適用する場合、凹部と凸部とは、左右方向に長く延びる(前後方向に並ぶ)形態とすることも可能である。どの方向に伸び変形するかは必要に応じて任意に設定できる。凹部と凸部とを同心円状に広がる形態とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本願発明は椅子に具体化することができる。従って、産業上利用できる。
【符号の説明】
【0042】
4 座
5 背もたれ
5a ランバーサポート部
7 背フレーム
7a 前部背フレーム
7b 後部背フレーム
13 軸受けリブ
16 シート支持フレームの一例としてのバックフレーム
17 身体支持シートの一例としてのバックシート
17a 前向き凸部
17b 前向き凹部
17c 後ろ向き凸部
17d 後ろ向き凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着座者の体圧を受ける樹脂製の身体支持シートと、前記身体支持シートの縁部が取り付くシート支持フレームとを有しており、前記身体支持シートの表裏両面に多数の凹凸が並ぶように形成されている構成であって、
前記身体支持シートは、表面の凸部と裏面の凹部とが重なった凹凸断面形状とすることにより、着座者の体圧で伸び変形することが許容されている、
椅子の身体受け部。
【請求項2】
前記シート支持フレームは前後に開口したバックフレームである一方、前記身体支持シートは少なくとも左右側部が前記バックフレームに取り付けられたバックシートであり、前記バックシートの表裏に縦長の凹溝と凸条とが左右方向に多数並ぶように交互に多数形成されている、
請求項1に記載した椅子の身体受け部としての背もたれ。
【請求項3】
前記バックシートはエラストマー製であり、このバックシートは、着座者の腰部が当たるランバーサポート部を有するように縦断側面視で前向き凸状に曲がっており、前記凹部と凸部とは、前記ランバーサポート部の箇所おいて左右間隔が狭くて上に行くと広がるように非平行に形成されている、
請求項2に記載した椅子の背もたれ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−103066(P2013−103066A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250618(P2011−250618)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
【Fターム(参考)】