説明

植物油ヒドロキシレート、ポリマーポリオールおよび脂肪族ポリヒドロキシアルコールによって製造されたポリウレタン発泡体

【課題】バイオ系ポリオールおよび架橋剤を含有するポリウレタン発泡体を提供する。
【解決手段】少なくとも1種のポリイソシアネートと、ポリマーポリオール(PMPO)、ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも約25重量%の植物油ヒドロキシレート、およびポリオール成分の重量に基づいて約0〜約3重量%の、約3〜約8の官能価および約350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコール、場合により存在する、非植物油系ポリオールを含むポリオール成分との、場合により、発泡剤、界面活性剤、他の架橋剤、増量剤、顔料、難燃剤、触媒および充填剤の少なくとも1種の存在下での、反応生成物を含んでなるポリウレタン発泡体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ポリウレタン、より詳細には、植物油ヒドロキシレート、ポリマーポリオール(PMPO)および脂肪族ポリヒドロキシアルコールを含有するポリオール成分によって製造されるポリウレタン発泡体に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタン発泡体は、多くの工業的および商業的用途で広く利用されている。この人気は、比較的容易に製造できることを兼ね備えた広い範囲に及ぶポリウレタンの機械的特性によるものである。例えば、自動車は、多くのポリウレタン構成部品、例えばシート、ダッシュボードおよび他の車内内装部品を有する。ポリウレタン発泡体は、以前より、軟質、半硬質または硬質と分類され、軟質発泡体は、硬質発泡体より、軟らかく、密度が低く、曲がりやすく、荷重後の構造的反発を受けやすい。
【0003】
ポリウレタン発泡体の製造方法は、当業者に周知である。ポリウレタンはNCO基とヒドロキシル基の反応から形成される。ポリウレタン製造の最も一般的な方法は、骨格ウレタン基を形成するポリオールとポリイソシアネートとの反応を経る。架橋剤、発泡剤、難燃剤、触媒および他の添加剤が、必要に応じてポリウレタン配合物に含まれてもよい。最も軟質なポリウレタン発泡体配合物は、発泡剤としての二酸化炭素を化学的に形成するためにイソシアネート反応性成分として水を含有し、およびウレア骨格基を形成するためにさらにポリイソシアネートと反応するアミン部分を含有する。これらのウレタン−ウレアポリマーも、広義のポリウレタンに包含される。
【0004】
ポリウレタンの製造に使用されるポリオールは、典型的に由来が石油化学製品であり、通常、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよび種々の出発物質、例えばプロピレングリコール、グリセリン、スクロースおよびソルビトールから誘導される。ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールは、ポリウレタン製造に使用される最も一般的なポリオールである。軟質発泡体用には、約2000〜10000の分子量を有するポリエステルまたはポリエーテルポリオールが一般に使用され、これに対して、硬質および半硬質発泡体では、約400〜2000の分子量を有するより短い鎖のポリオールが典型的に使用される。ポリエステルおよびポリエーテルポリオールは、所望の最終靱性、持続性、密度、柔軟性、圧縮比およびモジュラスおよび硬度性を有する特定のポリウレタン発泡体を設計可能なように選択されうる。一般に、より高い分子量のポリオールおよびより低い官能価のポリオールは、より低い分子量のポリオールおよびより高い官能価のポリオールよりもより軟質な発泡体を製造する傾向がある。
【0005】
「ポリマーポリオール」は、荷重負担能力を増したポリウレタン発泡体の製造に有用である特殊な群のポリオールである。これらのポリオールは、ポリオール液体中の補強固体粒子の安定分散体である。ポリマーポリオールの3つも最も一般的な市販の形態は、SAN、PHDおよびPIPA種である。
【0006】
低分子量架橋剤は、しばしば、ポリウレタン発泡体の製造に使用される。最も広く使用される架橋剤は、アルカノールアミン、例えば、ジエタノールアミンである。
【0007】
石油由来成分、例えば、ポリエステルおよびポリエーテルポリオールは、幾つかの欠点を有する。そのようなポリエステルまたはポリエーテルポリオールの使用は、再生不能資源である石油由来油の消耗の一因となる。また、ポリオールの製造は、多量のエネルギーの投資を要する。なぜなら、ポリオールを製造するために必要とされる油を、堀削し、抽出し、精製所に輸送し、そこで精製し、精製された炭化水素を加工し、その後アルコキシドに転化し、最後に最終ポリオールに転化しなければならないからである。一般消費者が、この製造鎖の環境影響を徐々に気づくにつれ、「より地球に優しい」製品に対する消費者の要求が増え続けている。この増えている消費者の要求を満たす一方で、石油由来油の消耗を減らすのに役立つように、部分的にまたは全体的に、ポリウレタン発泡体の製造に使用される石油由来ポリエステルまたはポリエーテルポリオールを、再生可能でより環境的に信用がおける成分と置き換えることが有利である。
【0008】
石油由来ポリオールを、再生可能資源由来の成分と置き換える試みが研究者によってなされている。大豆誘導体を含む植物油由来の脂肪酸トリグリセリドを使用して製造されたプラスチックおよび発泡体が開発されている。再生可能で用途が広く環境的に優しい資源として、大豆が、プラスチック製造の成分として望ましいとされてきており、望ましいとされ続けるであろう。
【0009】
米国特許第6180686号(特許文献1)、同第6465569号(特許文献2)および同第6624244号(特許文献3)を含む多くの特許においてKuthは、ポリウレタン材料の製造においてポリオールとして非変性(酸化)大豆油の使用を教示している。その油に空気を送り、酸化するが、石油系ポリオールの代替品としてのこの酸化した大豆油の使用前の他の変化は教示されていない。
【0010】
発泡体の製造における架橋剤の使用は、当業者には周知である。例えば、Polyurethane Handbook, Gunter Oertel, Hanser Plublishers, 1985(非特許文献1)およびMuller らの米国特許第4288566号(特許文献4)を参照のこと。しかしながら、たいていの架橋剤は、標準石油由来ポリオールおよびポリマーポリオールで製造された発泡体の引き裂きおよび伸び特性を低下させる。ポリマーポリオールの存在下、再生可能資源ポリオール由来のポリオールと共に脂肪族ポリヒドロキシアルコール架橋剤を使用することは、当該技術分野において議論されていない。
【0011】
ポリウレタン発泡体の製造で使用されるたいていの架橋剤は、石油からも得られる。多くの脂肪族ポリヒドロキシアルコール架橋剤は、さらに環境的利益を与えうる再生可能資源から製造できる。
【特許文献1】米国特許第6180686号
【特許文献2】米国特許第6465569号
【特許文献3】米国特許第6624244号
【特許文献4】米国特許第4288566号
【非特許文献1】Polyurethane Handbook, Gunter Oertel, Hanser Plublishers, 1985
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
当該技術分野において、植物油含有ポリウレタン配合物でのポリマーポリオールおよび脂肪族ポリヒドロキシアルコールの使用については言及されていない。バイオ系ポリオールおよび架橋剤、例えば植物油系のものを含有するポリウレタン発泡体に対する要求が、この技術において存在し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、本発明は、ポリマーポリオール(PMPO)、ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも約25重量%の植物油ヒドロキシレート、およびポリオール成分の重量に基づいて約0〜約3重量%の、約3〜約8の官能価および約350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコールを含有するポリオール成分から製造されるポリウレタン発泡体を提供する。
【0014】
植物油ヒドロキシレート及び任意の脂肪族ポリヒドロキシアルコールは、環境的に優しい「バイオ系」ポリオールである。本発明のポリオール成分中にポリマーポリオール(PMPO)を含むことは、得られる発泡体の引裂抵抗、引張強度および予想外に伸びを増大させる。本発明のポリオール成分中の脂肪族ポリヒドロキシアルコールは、発泡直後に、得られる発泡体の熱引裂抵抗を増大させることが分かった。
本発明のこれら及び他の利点および利益は、以下の発明の詳細な説明から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を例示の目的で記載するが、限定はしない。実施例を除いて、または特記しない限り、明細書中の量、パーセンテージ、OH価、官能価などを示すすべての数字は、すべての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解すべきである。明細書中においてダルトン(Da)で与えられる当量および分子量は、特記しない限り、それぞれ数平均当量および数平均分子量である。
【0016】
本発明は、少なくとも1種のポリイソシアネートと、ポリマーポリオール(PMPO)、ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも25重量%の植物油ヒドロキシレート、およびポリオール成分の重量に基づいて0〜3重量%の、3〜8の官能価および350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコール、場合により存在する、非植物油系ポリオールを含むポリオール成分との、場合により、発泡剤、界面活性剤、他の架橋剤、増量剤、顔料、難燃剤、触媒および充填剤の少なくとも1種の存在下での、反応生成物を含んでなるポリウレタン発泡体を提供する。
【0017】
本発明は、さらに、少なくとも1種のポリイソシアネートを、ポリマーポリオール(PMPO)、ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも25重量%の植物油ヒドロキシレート、およびポリオール成分の重量に基づいて0〜3重量%の、3〜8の官能価および350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコール、場合により存在する、非植物油系ポリオールを含むポリオール成分と、場合により、発泡剤、界面活性剤、他の架橋剤、増量剤、顔料、難燃剤、触媒および充填剤の少なくとも1種の存在下で反応させることを含んでなるポリウレタン発泡体の製造方法を提供する。
【0018】
驚くべきことに、植物油ヒドロキシレート、ポリマーポリオール(PMPO)および脂肪族ポリヒドロキシアルコールの組み合わせは、硬化発泡体中で良好な強度を保持したまま、向上した熱引裂特性に起因する向上した加工性を有する発泡体を与える。
【0019】
適したポリイソシアネートは、当業者に既知であり、非変性イソシアネート、変性ポリイソシアネートおよびイソシアネートプレポリマーが挙げられる。そのような有機ポリイソシアネートとしては、Justus Liebigs Annalen der Chemie, 562, 第75〜136頁においてW. Siefkenによって記載される種の脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族およびヘテロ環式ポリイソシアネートが挙げられる。そのようなイソシアネートの例は、式:
Q(NCO)
[式中、nは、2〜5、好ましくは2〜3であり、Qは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基である。]
で示されるものである。
【0020】
適したイソシアネートの例としては、エチレンジイソシアネート;1,4−テトラメチレンジイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート;1,12−ドデカンジイソシアネート;シクロブタン−1,3−ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネートおよびこれら異性体の混合物;1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート(独国公開公報第12020785号および米国特許第3401190号);2,4−および2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびこれら異性体の混合物;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水素化MDIまたはHMDI);1,3−および1,4−フェニルレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネートおよびこれら異性体の混合物(TDI);ジフェニルメタン−2,4’−および/または−4,4’−ジイソシアネート(MDI);ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート;アニリンをホルムアルデヒドによって縮合し、その後ホスゲン化することによって得られうる種のポリフェニル−ポリメチレン−ポリイソシアネート(粗MDI)(例えば、GB878430およびGB848671に記載されている);米国特許第3492330号に記載されるようなノルボルナンジイソシアネート;米国特許第3454606号に記載されるm−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート;例えば、米国特許第3227138号に記載される過塩素化アリールポリイソシアネート;米国特許第3152162号に記載される種のカルボジイミド基含有変性ポリイソシアネート;例えば、米国特許第3394164号および同第3644457号に記載される種のウレタン基含有変性ポリイソシアネート;例えば、GB994890、BE761616およびNL7102524に記載される種のアロファネート基含有変性ポリイソシアネート;例えば、米国特許第3002973号、独国特許第1022789号、同第1222067号および同第1027394号、および独国公開特許第1919034号および同第2004048号に記載される種のイソシアヌレート基含有変性ポリイソシアネート;独国公開特許第1230778号に記載される種のウレア基含有変性ポリイソシアネート;例えば、独国特許第1101394号および米国特許第3124605号および同第3201372号、およびGB889050に記載される種のビウレット基含有ポリイソシアネート;例えば、米国特許第3654106号に記載される種の短鎖重合反応によって得られるポリイソシアネート;例えば、GB965474およびGB1072956、米国特許第3567763号および独国特許第1231688号に記載される種のエステル基含有ポリイソシアネート;独国特許第1072385号に記載されるようなアセタールとの上記イソシアネートの反応生成物;および米国特許第3455883号に記載される種のポリマー脂肪酸基含有ポリイソシアネートが挙げられる。商業規模でのイソシアネートの製造において蓄積する、場合により溶液状態の、イソシアネート含有蒸留残留物を、上記の1種またはそれ以上のポリイソシアネート中に使用することも可能である。当業者は、上記のポリイソシアネートの混合物を使用することも可能であることを理解するであろう。本発明のポリウレタン発泡体の特に好ましいものは、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)である。
【0021】
また、プレポリマーも、本発明の発泡体の製造に使用されうる。プレポリマーは、過剰の有機ポリイソシアネートまたはそれらの混合物を、Journal of the American Chemical Society, 49, 3181(1927)においてKohler によって記載されるような、周知のツェレビチノフテストによって決定されるような少量の活性水素含有化合物と反応させることによって製造されうる。これら化合物およびその製造方法は、当業者に既知である。いずれか1つの特定の活性水素化合物の使用は、重要ではない。任意のこのような化合物を本発明の実施において使用できる。
【0022】
植物油ヒドロキシレートは、ポリウレタン発泡体の製造に一般に使用される石油由来ポリオールの少なくとも一部分を置き換える。植物油ヒドロキシレートを製造するために使用される好ましい植物油は、大豆油であるが、実質的に任意の他の植物油、例えば、ひまわり油、菜種油、亜麻仁油、綿実油、キリ油、ヤシ油、ケシ油、コーン油およびピーナッツ油を、ヒドロキシル化し、本発明において使用することを、本発明者は意図している。
【0023】
本発明者がいうヒドロキシル化は、分子内にヒドロキシル(即ち、OH)基の導入および/または数の増加を意味する。本発明において、植物油を、当該技術分野の任意の方法によってヒドロキシル化してよく、限定しないが、空気酸化、過酸化物の使用およびヒドロホルミル化が挙げられる。そのようなヒドロキシル化植物油は、多くの供給業者から市販されている。
【0024】
本発明で有用である植物油ヒドロキシレートは、少なくとも25重量%のポリオール成分を構成し、1.5〜6、さらに好ましくは2〜4の公称平均官能価および300〜10000Da、さらに好ましくは500〜7000Daの分子量を有する。本発明で有用である植物油ヒドロキシレートは、記載の値を含むこれらの値の任意の組合せの間の範囲の官能価および分子量を有しうる。
【0025】
当業者が気づいているように、ポリマーポリオール(PMPO)は、ポリオール中のポリマー固形分の分散体である。多量のポリマーポリオール粒子を、発泡体配合物に添加すると、典型的に発泡体の伸び率を減少させ、わずかに、引張強度および引裂強度を高める。したがって、発泡体に少量のポリマーポリオールを組み込むことによって、熱引裂強度が高められ、その結果、発泡体加工特性全体が高められ、一方で、伸びが著しく減少することなく、硬化発泡体の引裂強度が向上することは、非常に驚くべきことである。当該技術分野で既知の任意のポリマー(または分散体)ポリオールは、本発明のポリオール成分に含まれてよい。本発明での使用に好ましいそれらのポリマーポリオールとしては、「SAN」ポリマーポリオール並びに「PHD」分散体ポリオールおよび「PIPA」分散体ポリオールが挙げられる。歴史的には、ポリマーポリオールとしてはSANタイプが挙げられてきたが、ここで使用されるポリマーは、これらすべての3種のポリマー/分散体ポリオールを含む。
【0026】
SANポリマーポリオールは、少量の天然または導入不飽和を有するポリオール、好ましくはポリエーテルポリオール中での、1種またはそれ以上のビニルモノマー、好ましくはアクリロニトリルおよびスチレンの現場重合によって一般に製造される。SANポリマーポリオールの製造方法は、例えば、米国特許第3304273号、同第3383351号、同第3523093号、同第3652639号、同第3823201号、同第4104236号、同第4111865号、同第4119586号、同第4125505号、同第4148840号および同第4172825号、同第4524157号、同第4690956号、RE−28,715およびRE−29,118に記載されている。
【0027】
本発明に有用であるSANポリマーポリオールは、SANポリマーポリオールの全重量に基づいて好ましくは1〜60重量%、より好ましくは4〜50重量%のポリマー固形分を含有する。上記したように、SANポリマーポリオールは、ポリオール中でアクリロニトリルとスチレンとの混合物の現場重合によって一般に製造される。使用される場合、ポリオール中で現場重合されるスチレンとアクリロニトリルとの比は、好ましくはスチレン/アクリロニトリル混合物の全重量に基づいて0:100〜80:20の範囲である。本発明で有用であるSANポリマーポリオールは、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜60の範囲のヒドロキシル価を有する。
【0028】
示したように、ポリマーポリオールを、スチレンおよび/またはアクリロニトリルに加えてまたは代わりに他のビニルモノマーによって製造してよい。好ましいビニルコモノマーとしては、ハロゲン化化合物、例えばブロモスチレンおよび塩化ビニリデンが挙げられる。
【0029】
本発明で使用されるSANポリマーポリオールを製造するために使用されるポリオールは、2〜8の平均公称官能価を有し、プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの混合物に基づく。出発物質のアルコキシル化は、単独または順次に、プロピレンオキシド、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの混合物を使用し、混合ブロックコポリマーを形成することによって行われうる。好ましいポリオールは、エチレンオキシド末端ポリオールを形成するために、プロピレンオキシドを添加し、その後、エチレンオキシドを添加することによって形成される。
【0030】
PHDポリマーポリオールは、イソシアネート混合物とジアミンおよび/またはヒドラジンとの、ポリオール中、好ましくはポリエーテルポリオール中での現場重合によって製造されうる。PHDポリマーポリオールの製造方法は、例えば、米国特許第4089835および同第4260530号に記載されている。PIPAポリマーポリオールは、イソシアネート混合物と、グリコールおよび/またはグリコールアミンとの、ポリオール中、好ましくはポリエーテルポリオール中での現場重合によって一般に製造される。本発明において有用なPHDおよびPIPAポリマーポリオールは、PHDまたはPIPAポリマーポリオールの合計重量に基づいて好ましくは1〜30重量%、より好ましくは10〜25重量%のポリマー固形分を有する。
【0031】
本発明で利用されるPHDおよびPIPAポリマーポリオールは、好ましくは15〜80、より好ましくは25〜60の範囲のヒドロキシル価を有する。本発明で好ましいPHDおよびPIPAポリマーポリオールを製造するために使用されるポリオールは、プロピレンオキシド、エチレンオキシドまたはそれらの混合物に基づくトリオールである。出発物質のアルコキシル化は、好ましくは、プロピレンオキシドで行われ、その後、エチレンオキシドでキャップされる。
【0032】
加工性を向上させるかまたは得られる物品の物性に作用するように、ポリウレタン配合物に添加するイソシアネート反応性架橋剤および/または増量剤(変性剤)は、当業者に既知である。そのような変性剤は、一般に、350Da未満の分子量、および2と8の間の官能価を有するグリコールまたはグリコールアミンである。
【0033】
本発明の好ましい架橋剤は、3〜8の官能価および350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコールである。そのような架橋性添加剤の例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチルロールエタン、ペンタエリスリトール、アルキルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、フルクトース、グリコース、ヒドロキシエチルグルコシド、スクロースおよびヒドロキシプロピルグルコシドが挙げられる。特に好ましい脂肪族ポリヒドロキシアルコールは、再生可能資源に由来する。グリセリンは、最も好ましい脂肪族ポリヒドロキシ架橋剤である。脂肪族ポリヒドロキシ架橋剤は、配合物添加剤として含まれてもよく、場合により1種またはそれ以上の非植物油系ポリオールを含んでいてもよいポリオール成分に含まれていてもよい。脂肪族ポリヒドロキシ架橋剤は、本発明のポリウレタン発泡体形成配合物中に、ポリオール成分の重量に基づいて好ましくは0〜3重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の量で含まれる。
【0034】
非植物油系(即ち、石油化学由来)ポリオールとしては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステルエーテル、ポリエステルカーボネート、ポリチオエーテル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリシロキサン、ポリブタジエンおよびポリアセトンが挙げられるが、これらに限定されない。任意の非植物油系ポリオールは、当該技術分野で周知である標準塩基触媒アルコキシル化により、またはかわりに複金属シアン化物(DMC)触媒を使用するアルコキシル化によって製造されうる。好ましくは、複金属シアン化物錯体触媒、例えば米国特許第5158922号および同第5470813号が使用される。
【0035】
本発明のポリウレタン発泡体配合物に任意に含まれる適した添加剤は、例えば、安定剤、触媒、気泡調節剤、反応抑制剤、可塑剤、充填剤、脂肪族ポリヒドロキシアルコール以外の架橋剤または増量剤、発泡剤などである。
【0036】
本発明の発泡体形成工程に適していると考えられうる安定剤としては、例えば、ポリエーテルシロキサンであり、好ましくは水に不溶性のものである。このような化合物は、一般にエチレンオキシドとプロピレンオキシドの比較的短い鎖のコポリマーがポリジメチルシロキサン残基に結合した構造の化合物である。そのような安定剤は、例えば、米国特許第2834748号、同第2917480号および同第3629308号に記載されている。
【0037】
本発明の発泡体形成工程に適した触媒は、当該技術分野で既知のものが含まれる。これらの触媒としては、3級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミンおよび高級同族体(例えば、DE−A−2624527およびDE−A−2624528に記載)、1,4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、ビス−(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチル−ベンジルアミン、ビス−(N,N−ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、一環式および二環式アミン、ならびにビス−(ジアルキルアミノ)アルキルエーテル、例えば2,2−ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテルが挙げられる。
【0038】
本発明のポリウレタン発泡体を製造する際に使用されうる他の適した触媒としては、例えば、有機金属化合物、特に有機錫化合物が挙げられる。適していると考えられる有機錫化合物としては、硫黄を含む有機錫化合物が挙げられる。そのような触媒としては、例えば、ジ−n−オクチル錫メルカプチドが挙げられる。他の種類の適した有機錫触媒としては、好ましくは、カルボン酸の錫(II)塩、例えば、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、エチルヘキサン酸錫(II)、および/またはラウリン酸錫(II)、ならびに錫(IV)化合物、例えば酸化ジブチル錫、二塩化ジブチル錫、二酢酸ジブチル錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエートおよび/または二酢酸ジオクチル錫が挙げられる。
【0039】
本発明において、水は、好ましくは唯一の発泡剤として使用されるが、発泡助剤、例えば二酸化炭素も使用できる。イソシアネート成分と反応して、二酸化炭素ガスおよびアミノ部分を化学的に形成し、さらにアミノ部分がポリイソシアネートと反応し、ウレア骨格基を形成することによって、水が発泡剤として作用する。水は、10重量%までの量で使用できる。好ましくは、イソシアネート反応性混合物の合計重量に基づいて1〜8重量%、より好ましくは1〜4重量%の水が本発明で使用される。
【0040】
本発明の軟質ポリウレタン発泡体に任意に含まれうる適した添加剤のさらなる例は、例えば、Kunststoff-Handbuch, volume VII, Vieweg & Hochtlen編, Carl Hanser Verlag, Munich 1993, 第3版, 第104〜127頁に見られる。これらの添加剤の使用および作用様式についての関連の詳細な記載は、その中に説明されている。
【実施例】
【0041】
本発明を以下の実施例によってさらに例示するが、これに限定するものではない。「部」および「パーセント」が与えられた全ての量は、特記しないかぎり重量に基づくと理解される。発泡体を、以下の成分を使用して製造した:
【0042】
ポリオールA
プロピレンオキシドブロック(全オキシドの84.5重量%)、その後のエチレンオキシドブロック(全オキシドの15.5重量%)による、ソルビトールのKOH触媒アルコキシル化によって製造された約28のヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオール;
ポリオールB
54のヒドロキシル価を有するバイオ系ジオール(Urethane Soy SystemsからSOYOYL R2-052として市販);
ポリオールC
約18.5のヒドロキシル価を有する41重量%固形分ポリマーポリオール(固形分は、プロピレンオキシドブロック(全オキシドの80.7重量%)による、その後のエチレンオキシドブロック(全オキシドの19.3重量%)による、グリセリン(72%)とソルビトール(28%)の混合物のKOH触媒アルコキシル化によって製造された約32のヒドロキシル価を有するベースポリオール中で現場重合されたスチレン(64%)アクリロニトリル(36%)混合物である。);
ポリオールD
プロピレンオキシドブロック(全オキシドの4.9重量%)、その後のプロピレンオキシド(全オキシドの62.7重量%)とエチレンオキシド(全オキシドの22.4重量%)の混合ブロック、最後にエチレンオキシドブロック(全オキシドの10重量%)による、グリセリンのKOH触媒アルコキシル化によって製造された約37.0のヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオール;
ポリオールE
エチレンオキシドによるグリセリンのKOH触媒アルコキシル化によって製造された約168のヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオール;
ポリオールF
プロピレンオキシドブロック(全オキシドの80重量%)、その後、エチレンオキシドブロック(全オキシドの20重量%)によるグリセリンのKOH触媒アルコキシル化によって製造された約36のヒドロキシル価を有するポリエーテルポリオール;
界面活性剤A
シリコーン界面活性剤(TEGOSTAB B-8715 LFとしてGoldschmidt AGから市販);
DEOA LF
水15%含有ジエタノールアミン;
触媒A
ペンタメチルジプロピレントリアミン(POLYCAT 77としてAir Productsから市販);
触媒B
遅延作用アミン触媒(DABCO H-1010としてAir Productsから市販);
触媒C
ジブチル錫ビス(ドデシルメルカプチド)(DABCO 120としてAir Productsから市販);
イソシアネートA
約32.4のNCO基含量、約2.3の官能価および25℃で約25mPa・sの粘度を有するポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI);
【0043】
成分を、表1中にポリオールの100重量部に対する重量部で示される量で組み合わせ、90のイソシアネートインデックス(100A/B)で反応させ、フリーライズ発泡体を製造した。熱引裂特性は、脱型後直ぐに観測した。このような評価は、正確に定性的であった。
【0044】
【表1】

【0045】
表2で示される成分(pphp)を組み合わせ、90のイソシアネートインデックス(100A/B)で反応させ、成形発泡体を製造した。(実施例10および11は、それぞれ80および100のイソシアネートインデックスであった。)発泡直後に観察した熱引裂特性を、表2に要約した。
【0046】
表1を参照することによって分かるように、熱引裂特性は、グリセリンを含有する配合物で製造されたフリーライズ発泡体において向上したことが明らかであった。以下の表2を参照することによって分かるように、成形発泡体の熱引裂強度は、ポリマーポリオールを含むことによって高められ、グリセリンを含むことによってさらに向上した。
【0047】
ポリマーポリオールとグリセリン、スクロースまたはソルビトールを使用する効果を実施例16〜22で試験した。以下の表3で示される成分(pphp)を組み合わせ、90のイソシアネートインデックス(100A/B)で反応させ、発泡体を製造した。得られた十分に硬化した発泡体の物理的測定を、熱引裂所見と共に、以下の表3に示す。
【0048】
【表2】

【0049】
【表3】

【0050】
表2および3を参照することで分かるように、ポリマーポリオールと脂肪族ポリヒドロキシアルコール架橋剤の組み合わせは、熱引裂に関する最良の加工特性および硬化発泡体の最良の引裂耐性を提供する。また、この組み合わせは、ポリマーポリオールを添加しない架橋剤で製造した発泡体と比較して、匹敵するまたは向上した伸びを示した。
【0051】
本発明のポリウレタン発泡体は、環境への関心が高い、再生可能資源の含量の百分率が必要とされる、および/または上昇した引裂強度が望まれる多くの用途に使用されうる。
【0052】
以上、本発明の実施例を、限定でなく、例示の目的で挙げてきた。当業者なら本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、記載した態様に変更または訂正を加えることができると理解すべきである。本発明の範囲は、上記の請求の範囲によって示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のポリイソシアネートと、
ポリマーポリオール(PMPO)、
ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも約25重量%の植物油ヒドロキシレート、および
ポリオール成分の重量に基づいて約0〜約3重量%の、約3〜約8の官能価および約350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコール、
場合により存在する、非植物油系ポリオール
を含むポリオール成分との、
場合により、発泡剤、界面活性剤、他の架橋剤、増量剤、顔料、難燃剤、触媒および充填剤の少なくとも1種の存在下での、
反応生成物を含んでなるポリウレタン発泡体。
【請求項2】
少なくとも1種のポリイソシアネートが、エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、2,4−および2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水素化MDIまたはHMDI)、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−2,4’−および/または−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、ポリフェニル−ポリメチレン−ポリイソシアネート(粗MDI)、ノルボルナンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、過塩素化アリールポリイソシアネート、カルボジイミド変性ポリイソシアネート、ウレタン変性ポリイソシアネート、アロファネート変性ポリイソシアネート、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート、ウレア変性ポリイソシアネート、ビウレット含有ポリイソシアネート、イソシアネート末端プレポリマーおよびそれらの混合物から選択される請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項3】
少なくとも1種のポリイソシアネートが、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)である請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項4】
植物油が、ひまわり油、菜種油、亜麻仁油、綿実油、キリ油、ヤシ油、ケシ油、コーン油、ピーナッツ油および大豆油から選択される請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項5】
植物油が、大豆油である請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項6】
ポリマーポリオールが、スチレン−アクリロニトリル(SAN)ポリマーポリオールである請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項7】
ポリマーポリオールが、PHDまたはPIPAポリマーポリオールである請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項8】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、ポリオール成分の重量に基づいて約0.1〜約3重量%を含んでなる請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項9】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、非石油天然資源に由来する請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項10】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、アルキルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、フルクトース、グルコース、スクロース、ヒドロキシエチルグルコシドおよびヒドロキシプロピルグルコシドから選択される請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項11】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、グリセリンである請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項12】
非植物油系ポリオールが、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステルエーテル、ポリエステルカーボネート、ポリチオエーテル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリシロキサン、ポリブタジエンおよびポリアセトンから選択される請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項13】
非植物油系ポリオールが、ポリエーテルポリオールである請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項14】
約10lb/ft3未満の密度を有する、請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項15】
少なくとも1種のポリイソシアネートを、
ポリマーポリオール(PMPO)、
ポリオール成分の重量に基づいて少なくとも約25重量%の植物油ヒドロキシレート、および
ポリオール成分の重量に基づいて約0〜約3重量%の、約3〜約8の官能価および約350未満の分子量を有する脂肪族ポリヒドロキシアルコール、
場合により存在する、非植物油系ポリオール
を含むポリオール成分と、
場合により、発泡剤、他の架橋剤、増量剤、界面活性剤、顔料、難燃剤、触媒および充填剤の少なくとも1種の存在下で、
反応させることを含むポリウレタン発泡体の製造方法。
【請求項16】
少なくとも1種のポリイソシアネートが、エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、2,4−および2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水素化MDIまたはHMDI)、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−2,4’−および/または−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、ポリフェニル−ポリメチレン−ポリイソシアネート(粗MDI)、ノルボルナンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、過塩素化アリールポリイソシアネート、カルボジイミド変性ポリイソシアネート、ウレタン変性ポリイソシアネート、アロファネート変性ポリイソシアネート、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート、ウレア変性ポリイソシアネート、ビウレット含有ポリイソシアネート、イソシアネート末端プレポリマーおよびそれらの混合物から選択される請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1種のポリイソシアネートが、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート(PMDI)である請求項15に記載の方法。
【請求項18】
植物油が、ひまわり油、菜種油、亜麻仁油、綿実油、キリ油、ヤシ油、ケシ油、コーン油、ピーナッツ油および大豆油から選択される請求項15に記載の方法。
【請求項19】
植物油が、大豆油である請求項15に記載の方法。
【請求項20】
ポリマーポリオールが、スチレン−アクリロニトリル(SAN)ポリマーポリオールである請求項15に記載の方法。
【請求項21】
ポリマーポリオールが、PHDまたはPIPAポリマーポリオールである請求項15に記載の方法。
【請求項22】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、ポリオール成分の重量に基づいて約0.1〜約3重量%を含んでなる請求項15に記載の方法。
【請求項23】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、非石油天然資源に由来する請求項15に記載の方法。
【請求項24】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、アルキルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、フルクトース、グルコース、スクロース、ヒドロキシエチルグルコシドおよびヒドロキシプロピルグルコシドから選択される請求項15に記載の方法。
【請求項25】
脂肪族ポリヒドロキシアルコールが、グリセリンである請求項15に記載の方法。
【請求項26】
非植物油系ポリオールが、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステルエーテル、ポリエステルカーボネート、ポリチオエーテル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリシロキサン、ポリブタジエンおよびポリアセトンから選択される請求項15に記載の方法。
【請求項27】
非植物油系ポリオールが、ポリエーテルポリオールである請求項15に記載の方法。
【請求項28】
請求項15に記載の方法によって製造されるポリウレタン発泡体。
【請求項29】
約10lb/ft3未満の密度を有する、請求項28に記載のポリウレタン発泡体。

【公開番号】特開2006−291208(P2006−291208A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109821(P2006−109821)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】