検体分析装置、検体分析用処理コンピュータ、検体分析装置における操作用画面の表示方法、及び検体分析装置用処理コンピュータのためのコンピュータプログラム
【課題】使用頻度の高いコマンドに対応付けられたアイコンを当該コマンドが必要となる画面に効率的に表示し、従来に比してより一層操作を容易にする。
【解決手段】検体測定結果の分析処理を行う検体分析装置(1)であって、検体分析装置(1)の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコン(B4〜B8)を操作用画面中のアイコン表示領域(W13)の一部(A1)に固定的に表示し、当該第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域(W14)の表示を、選択された第1アイコン(B4〜B8)に対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面(W1)中のアイコン表示領域(W13)の他の一部(A2)の表示を、選択された第1アイコン(B4〜B8)に対応する機能画面に対する操作を行う第2アイコン(B9〜B17)の表示に切り替える。
【解決手段】検体測定結果の分析処理を行う検体分析装置(1)であって、検体分析装置(1)の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコン(B4〜B8)を操作用画面中のアイコン表示領域(W13)の一部(A1)に固定的に表示し、当該第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域(W14)の表示を、選択された第1アイコン(B4〜B8)に対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面(W1)中のアイコン表示領域(W13)の他の一部(A2)の表示を、選択された第1アイコン(B4〜B8)に対応する機能画面に対する操作を行う第2アイコン(B9〜B17)の表示に切り替える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体分析装置、検体分析用処理コンピュータ、検体分析装置における操作用画面の表示方法、及び検体分析装置用処理コンピュータのためのコンピュータプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
検体分析装置としては、血球計数装置、血液凝固測定装置、免疫分析装置、生化学分析装置、粒子分析装置等が存在する。
ここで、特許文献1には、検体分析装置の一例として、血液等の生体試料を分析するための生体試料分析装置が開示されている。
この生体試料分析装置の表示画面では、基本操作アイコンが表示画面中の第一表示区画(ツールバー)内に表示され、機能選択アイコンが表示画面中の第二表示区画(ツールバーの下の領域)に表示される。
【0003】
基本操作アイコンは、分析を開始するためのアイコンなど装置を動作させる上で特によく使用するコマンドに対応するアイコンである。
第一表示区画は、基本操作アイコンを表示するための専用の区画であり、原則として他のウィンドウ画面により上書きされることはなく、第1表示区画内に表示されている基本操作アイコンは、常時画面上で固定的に表示されることになる。
【0004】
基本操作アイコンの一部には、第二表示区画内に機能選択アイコンを表示するためのアイコンが含まれており、このアイコンを選択した際に機能選択ウィンドウが第二表示区画に表示させ、この機能選択ウィンドウに機能選択アイコンが表示される。
これにより、使用頻度の高いコマンドに対応する基本操作アイコンは、固定的に第1表示区画に表示され、これらのコマンドを簡便に実行することができる。
【特許文献1】特開2003−232797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
血球計数装置、血液凝固測定装置、免疫分析装置、生化学分析装置、粒子分析装置等の検体分析装置は、高機能であるため多くの画面を有する。例えば、画面としては、分析結果一覧表示、分析結果詳細表示画面、精度管理結果表示画面、測定条件設定画面がある。
多くの画面が設けられているため、検体分析装置の表示部では、これらの画面を呼び出して表示するための多くのアイコンが必要となる。しかも、これらのアイコンに加えて、各画面で操作(例えば、測定条件の設定入力、分析結果の修正・削除、分析結果のバリデート等)を行うためのアイコンも必要となる。
したがって、全体として、非常に多くのアイコンが必要になる。
【0006】
ところが、特許文献1の生体試料分析装置では、基本操作アイコンが第1表示区画(ツールバー)に固定的に表示され、この基本操作アイコンの一部には機能選択アイコンを表示するためのアイコンが含まれているため、分析結果画面や測定条件設定画面等のような分析装置にとって重要な画面(ウィンドウ)を呼び出すためのアイコンを配置するためのスペースが少ない。
【0007】
また、第一表示区画に表示される基本操作アイコンは、表示画面によっては機能させる必要がない場合があり、このような場合には不要なアイコンが淡色(グレー)表示(非強調表示)されて操作を受け付けないようになっているが、このような不要なアイコンも固定的に表示するため、限られた表示スペースが無駄となっていた。
したがって、必要なコマンドに対応するアイコンを第一表示区画(ツールバー)に表示することができず、かかるコマンドを実行するために多くの手間を要する場合があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、使用頻度の高いコマンドに対応付けられたアイコンを当該コマンドが必要となる画面に効率的に表示し、従来に比してより一層操作を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[検体分析装置]
発明は、検体に対する測定を測定部によって行い、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、外部からの入力を受け付ける入力部と、検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、前記操作用画面のうちアイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に行う表示制御手段と、を備え、前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置である。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0010】
上記構成によれば、第1アイコンが第1アイコン表示領域に固定的に表示されるため、第1アイコンに対応付けられた機能画面を容易に表示させることができるとともに、表示された機能画面における操作に使用される第2アイコンが第2アイコン表示領域に効率的に表示されるため、必要な機能を簡便に実行することができ、操作性が向上する。
【0011】
前記表示制御手段は、前記第1アイコン表示領域に、複数の前記第1アイコンの一部を表示し、当該第1アイコン表示領域に固定的に表示した第1アイコンが選択されると、前記第1アイコン表示領域に固定的に表示されていない他の第1アイコンのうち少なくとも1個を前記第2アイコン表示領域に表示するよう構成されているのが好ましい。
上記構成を採用することで、第1アイコン表示領域に固定的に表示できなかった第1アイコンを、表示スペースを増大させることなくアイコン表示領域に表示することが可能となる。
【0012】
第1アイコン表示領域の第1アイコン選択によって、第2アイコン表示領域に表示される他の第1アイコンは、当該第1アイコン選択によって表示される機能画面(例えば、精度管理の測定結果一覧画面)に関連した他の機能画面(例えば、精度管理の測定結果の詳細画面)を表示するためのものであるのが好ましい。一の機能画面(例えば、精度管理の測定結果一覧画面)と関連性の高い他の機能画面(例えば、精度管理の測定結果の詳細画面)は、当該一の機能画面から呼び出す頻度が高い画面といえるから、そのような他の機能画面を表示する第1アイコンを第2アイコン表示領域に表示することで、操作性が一層向上する。
【0013】
前記アイコン表示領域は、前記機能画面領域の上方に位置するのが好ましい。
また、前記機能画面領域に対する前記アイコン表示領域の位置を変更可能であるのが好ましい。位置変更可能とすることで、ユーザが自由にアイコン表示領域の位置を設定できるので、ユーザが使いやすい画面レイアウトが得られ、操作性が向上する。
【0014】
前記第1アイコン表示領域は、前記アイコン表示領域の左側に配置され、前記第2アイコン表示領域は、前記第1アイコン表示領域の右側に配置されているのが好ましい。
一般的なウィンドウシステムにおけるウィンドウ内のレイアウトは、基本的なアイコンやメニューほど左側に配置するようになっている(例えば、ファイル操作に関するメニューは、メニューバーの左側に配置される)。したがって、上記構成とすることで、一般的なウィンドウシステムにおける慣例に準じたレイアウトとなり、直感的に操作しやすくなる。
【0015】
前記入力部は、複数のキーを有するキーボードを備え、当該キーボードの所定のキーに対する入力操作は、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンの選択動作として対応付けられており、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンは、キー操作によって選択されていないときは非選択状態を示す非選択表示で表示され、キー操作によって選択されていきときには選択状態を示す選択表示で表示されるのが好ましい。
上記構成によれば、キー操作に応じてアイコンの表示が切り替わるため、ユーザはどのアイコンが選択されたかを一目で把握でき、操作性が一層向上する。
【0016】
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を測定部によって行って、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、外部からの入力を受け付ける入力部と、検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、前記操作用画面中のアイコン表示画面領域にアイコンを表示するとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に表示する表示制御手段と、を備え、前記アイコンとしては、複数の第1アイコンと、複数の第2アイコンとが含まれ、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置である。
(a)前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、複数の第1アイコンの一部又は全部を固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応付けられた機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0017】
前記アイコンとしては、1又は複数の第3アイコンを含み、当該第3アイコンには、ユーザと前記測定部との間での対話を行うための対話用画面が対応付けられており、前記表示制御手段は、第3アイコンの一部又は全部を前記第1アイコン表示領域に固定的に表示するとともに、第1アイコン表示領域に表示された第3アイコンが選択されると対応する対話用画面を、前記機能画面領域とは別の対話用画面領域に表示するのが好ましい。
上記構成によれば、第1アイコン表示領域の第3アイコンによって機能画面とは別に対話用画面を表示できるため、ユーザと測定部との間用のユーザインタフェースが確保され、操作性が向上する。
【0018】
前記機能画面は、検体の測定に関連する機能画面と、精度管理物質の測定に関連する機能画面とを有し、前記対話用画面には、検体の測定を開始するための検体測定開始指示画面と、精度管理物質の測定を開始するための精度管理物質測定開始指示画面とを含み、前記検体測定開始指示画面及び精度管理物質測定開始指示画面は、共通の第3アイコンに対応付けられており、前記表示制御手段は、機能画面領域に検体の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に検体測定開始指示画面を表示し、機能画面領域に精度管理物質の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に精度管理物質測定開始指示画面を表示するよう構成されているのが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、共通の第3アイコンを選択するだけで、そのときに表示されている機能画面の種類によって、表示される対話用画面が区別して表示されるため、操作が容易となる。
【0020】
[処理コンピュータ]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示部に表示させるための検体分析用の処理コンピュータであって、前記操作用画面には、アイコン表示画面領域と、前記アイコン表示画面とは別の機能表示画面領域とを含み、前記アイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記機能画面領域に行う表示制御手段を備え、前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有するである。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0021】
[表示方法]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を分析処理する検体分析装置における操作用画面の表示方法であって、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップと、操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップと、を含むものである。
【0022】
[コンピュータプログラム]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示装置に表示させるための検体分析装置用の処理コンピュータのためのコンピュータプログラムであって、前記処理コンピュータに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップ;操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップ;の各ステップを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、第1アイコンが第1アイコン表示領域に固定的に表示され、第1アイコンに対応付けられた機能画面を容易に表示させることができるとともに、第2アイコンが第2アイコン表示領域に効率的に表示されるため、必要な機能を省スペースで、簡便に実行することができ、操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面に基づき説明する。
図1は、検体分析装置の一例としての多項目自動血球分析装置を示している。
この多項目自動血球分析装置1は、検体である血液の測定を行い、その測定結果の分析を行うものであり、血液中の血球を実際に測定する測定部10と、装置全体の制御を行うシステム制御部(処理コンピュータ;分析部)50とから構成される。
【0025】
測定部10は、電気抵抗式および半導体レーザを使用したフローサイトメータ方式により、血液試料の血球計数項目(CBC)、白血球分類項目(DIFF)、および網状赤血球項目(RET)の測定を行う。CBC項目は、赤血球数(RBC)、白血球数(WBC)、血小板数(PLT)、ヘモグロビン量(HGB)、ヘマトクリット値(HCT)等を含む。
また、測定部10とシステム制御部50とは通信回線40を介していわゆる通信プロトコルの一種であるTCP/IP方式にて相互にデータ送信可能に接続されている。
【0026】
[測定部の構成]
図2は、多項目自動血球分析装置1の測定部10の構成を示す図である。本装置では、図4に示すような検体ラック2に収納された色々な形状の検体容器3に採取された血液の分析を行うことができる。
検体ラック2にはバーコード4が貼付してあり、このバーコード4には血液に関する情報や検体容器に関する情報等必要な情報が符号化情報として記録されている。
【0027】
図2示すように測定部10は、検体ラック2を所定位置に自動的にセットするためのサンプラ12、検体ラック2に貼付されたバーコード4を読取るバーコードリーダ14、検体ラック2から検体容器3を取り出す検体取り出し部16、取り出された検体容器3から検体(血液)を自動的に吸引する自動吸引部18、(特殊な検査を行う場合等の目的で自動吸引部を用いないで)手動でセットされた検体容器3から検体を吸引する手動吸引部20、複数の試薬を収納する試薬収納部22、試薬収納部22に収納されている試薬から検査に必要な試薬を取り出す定量ポンプ部24、血球計数項目、白血球分類項目、及び網状赤血球項目の測定を行う検出部26、検出部26に必要量の試薬及び検体を定量して送り込むサンプリングバルブ28、測定後の試薬及び検体を一時的に蓄えて排出するための排液処理部30、バルブ等圧力気体が必要な各部に圧力を供給する空圧源32、これらの各部(それぞれの機能を区別しないとき各部はコンポ−ネントと呼ばれる)に設けられ、その動作状況をモニターする各部のセンサ(センサ12S〜センサ32S)、各部のセンサからの情報が集約されるとともに測定部10内の各部を動作制御するための測定部制御装置34、さらには、測定部制御装置34をシステム制御部50にTCP/IP接続するためのインターフェース部36とから構成されている。また、各部にトラブルが生じた際に測定部制御装置34を介して信号を受け取ってアラーム音を発したり、後述するシステム制御部において入力が適切でないと判断された際にアラーム音(エラー音ともいう)を発したりするためのアラームブザー38を備える。
【0028】
したがって測定部10は、上述したような各部(コンポーネント)が互いに連携しあって測定に必要な動作が実行できるように組立てられている。
また、測定部10は、測定結果その他の情報をシステム制御部50に送信したり、動作指令その他の情報をシステム制御部50から受信することができる。
なお、各部(コンポーネント)を接続する電気配線、試薬、検体等の流路、圧力を供給する圧力チューブについては、図示を省略する。
【0029】
[システム制御部(処理コンピュータ)の構成]
図3は、多項目自動血球分析装置1のシステム制御部(処理コンピュータ)50の構成を示す図である。このシステム制御部50は、制御本体部52と表示部(表示装置)54とを主に備え、測定部から受け取った測定結果の分析処理、多項目自動血球分析装置1全体の操作画面を表示部54に表示させる処理、及びその他の処理を行う。
【0030】
制御本体部52は、CPU56、ROM58、及びRAM60を搭載するメインボード62、CDROMドライブ64、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ66、ハードディスクドライブ68を含む。また、制御本体部52は、入力部としてキーボード70、マウス72を備えている。さらに、制御本体部52は、測定部10とTCP/IP接続するためのインターフェース74を備えている。
【0031】
この制御本体部52は、Windows2000(マイクロソフト社製Windowsは商標)をOSとして搭載する市販のパーソナルコンピュータを用いることができる。
表示部54には、17インチTFTカラー液晶表示ディバイスが用いられるが、これに限られずCRTの表示装置を用いてもよい。また、表示部54には入力機能を具備するタッチスクリーンを用いてもよい。
【0032】
表示部54には、多項目自動血球分析装置1に各種動作制御を実行させるための命令を入力するための各種アイコンの表示を含む操作画面が表示される。このアイコンに対してマウス72によるクリック動作を行うことにより入力が可能になる。例えばアイコンを指定することによりユーザは動作モードの選択ができ、また、ユーザによる選択に基づいて、インターフェース部74を介して、測定部10に動作命令を出力することができる。また、インターフェース部74を介して測定部10から送信された分析信号、装置の動作状態信号等を受け取り、検体の分析結果および装置の動作状態をこの表示部54に表示することができるようになっている。
【0033】
上記の動作制御、すなわち、表示部54への各種アイコンの表示、ユーザによる動作モードの選択、動作命令の出力、測定部から送られてくる分析信号、装置の動作状態信号等の受信、分析結果の表示、等の一連の動作制御は、HDD(ハードディスク)68内にインストールされた制御プログラムにより実行される。この制御プログラムは、Windows2000上で動作するアプリケーションプログラムであり、あらかじめHDD68にインストールされていてもよいし、また、CD−ROMの形態で配布されたものを、ユーザもしくはサービスマンによってインストールされるものであってもよい。
【0034】
制御プログラムを、Windows2000上で動作するアプリケーションプログラムとすることにより、システム制御部50を構成するパーソナルコンピュータのハードウェアは、汎用のコンピュータを用いることができるようになり、ユーザ側で準備することができるようになっている。また、ユーザ側でインストールができるようにすることにより、制御プログラムの改訂作業を簡単に行うことができるようになっている。
【0035】
前記制御プログラムによってシステム制御部50は、図5に示すように、測定部10〜の測定結果を受け取って、当該測定結果に基づく分析処理を含む様々な処理を行う処理部50aと、分析装置1の操作画面の表示制御を行う表示制御部(表示制御手段)50bとして機能する。
【0036】
[操作画面の構成]
図6は、表示部54において表示される分析装置1の操作画面の基本構成を示している。
操作画面としては、分析装置における各種機能に対応した機能画面の領域を含む基本ウィンドウW1と、測定部10との対話用画面の領域(ダイアログボックス)W2とが表示可能となっている。
基本ウィンドウW1は、上部から順に、タイトルバーW11、メニューバーW12、ツールバー(アイコン表示領域)W13、ビュー(機能画面領域)W14、ステータスバーW15を備えている。タイトルバーW11は、当該ウィンドウの名称等を表示するものである。メニューバーW12には、基本ウィンドウW1における基本操作メニューとなる「ファイル」「編集」等の項目が並んでいる。
【0037】
ツールバーW13には、所定の機能を実行するためのツールバーボタン(アイコン)B1〜B17が配置される。
ビューW14は、分析装置1における各種機能に対応する複数の機能画面を切替表示するための領域である。
前記ツールバーW13の左側8個のボタンB1〜B8は、ビューW14にどのような機能画面が表示されても共通して表示されるものであり、これらのボタンB1〜B8が配置されている領域は、第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1とされている。
また、残りの右側9個のボタンB9〜B17は、ビューW14に表示される機能画面ごとに入れ替わって表示されるものであり、これらのボタンB9〜B17が配置されている領域は、第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域;第2アイコン用領域)A2とされている。
【0038】
図6において、F1〜F12と表示されている左側12個のボタンB1〜B12は、キーボード70のファンクションキーF1〜F12に対応付けられており、これらのボタンB1〜B12は、マウス72での選択操作(クリック)の他、キーボード70の対応するファンクションキーの押下操作によっても選択することができる。なお、ボタンB13〜B17は、マウス72での選択操作だけで選択可能であるが、ボタンB1〜B12と同様にキーボード70のキー操作によっても選択可能としてもよい。
【0039】
前記第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1は、さらに、ダイアログ用アイコン(第3アイコン)B1〜B3が属するダイアログ用アイコン領域(第3アイコン用領域)領域A1−1と、機能画面用アイコン(第1アイコン)B4〜B8が属する機能画面用アイコン領域(第1アイコン用領域)A1−2とに分かれる。
【0040】
第1アイコン表示領域A1における各ボタンB1〜B8の機能を下記表1に示す。
【表1】
【0041】
表1に示すように、ダイアログ用アイコン領域A1−1に配置されているダイアログ用アイコン(第3アイコン)B1〜B3としては、「ヘルプ」アイコンB1、「マニュアル(測定)」アイコンB2、「サンプラ(測定)」アイコンB3とが設けられている。これらダイアログアイコンB1〜B3及びこれらのアイコンB1〜B3によって表示されるダイアログボックス(対話用画面)W2の詳細については、後述する。
【0042】
同じく表1に示すように、機能画面用アイコン領域A1−2に配置されている機能画面用アイコン(第1アイコン)B4〜B8としては、「メニュー」アイコンB4、「QCファイル」アイコンB5、「測定登録」アイコンB6、「エクスプローラ」アイコンB7、「ブラウザ」アイコンB8とが設けられている。
【0043】
[アイコンの種類]
続いて、分析装置1の操作画面で表示されるアイコン(既に説明したアイコン(ボタン)を含む)の種類について説明する。
本実施形態の分析装置1では、操作画面で用いられるアイコンとして、第1アイコン、第2アイコン、第3アイコン、第4アイコンが設けられており、これらのアイコンがシステム制御部50のメモリに記憶されており、表示制御部50bによって適宜表示される。
【0044】
[第1アイコン]
第1アイコンは、分析装置1の各種機能に対応して設けられた機能画面を呼び出して基本ウィンドウW1のビュー(機能画面領域)W14に表示させるためのものである。
【0045】
第1アイコンが選択されることによって呼び出される機能画面としては、下記表2及び表3に示すように、操作メニューを表示する「メニュー」画面、精度管理(QualityControl)のデータ一覧を示す「QCファイル」画面、精度管理の結果を示す「QCチャート」画面、測定部によって測定すべき内容を登録する「測定登録」画面、検体の測定結果一覧を示す「サンプルエクスプローラ」画面、検体の測定結果の詳細を示す「データブラウザ」画面、測定部10における試薬の交換履歴を示す「試薬交換履歴」画面、操作履歴を示す「操作履歴」画面、測定・分析対象の患者を登録する「患者登録」画面、医師を登録する「医師登録」画面、病棟を登録する「病棟登録」画面、測定・分析結果の印刷レイアウトを設定する「GP(GraphicPrinter)カスタマイズ」画面、校正履歴を表示する「校正履歴」画面、事前チェックリストを表示する「PreCheckList」画面、エラー履歴を表示する「エラー履歴」画面があり、各機能画面に対応した第1アイコンがそれぞれ関連付けられている。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
[第2アイコン]
第2アイコンは、第1アイコンによって呼び出し表示された機能画面に対する操作を実行するためのものである。上記表3に示すように、第2アイコンは、操作対象の機能画面(第1アイコン)ごとに関連付けられた第2アイコン群としてグループ化されている。
【0049】
例えば、「メニュー」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、メニュー画面のデザインを調節する「デザイン」アイコン、及びメニュー画面中のアイコンを整列させる「整列」アイコンが設けられている(図7の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0050】
また、「QCファイル」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、精度管理物質を入力するための「入力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を最新順に並べ替える「最新順」アイコン、選択表示されている精度管理物質を一覧から削除する「削除」アイコン、が設けられている(図8の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0051】
なお、表3において、「QCファイル」画面に関連付けられたアイコン群に含まれる「QCチャート」アイコンは、「QCファイル」画面中で一覧表示されている精度管理物質のうち選択表示されている精度管理物質のQCチャート画面を表示するためのものであり、機能画面である「QCチャート画面」を表示させるという点で第1アイコンである。
このように、第2アイコン表示領域A2に表示されるアイコンには、第2アイコンだけでなく第1アイコンも含まれている。この理由については、後述の図8の「QCファイル」画面の説明の際に述べる。
【0052】
「QCチャート」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、精度管理物質を入力するための「入力」アイコン、QCチャート中にバイアル線を付加する「バイアル」アイコン、QCチャートを重ね合わせ表示する「重ね合わせ」アイコン、QCチャートを出力する「出力」アイコン、選択を上方移動させる「上」アイコン、選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、精度管理処理を行った担当者の勤務シフトでフィルタリングして表示を行う「シフト」アイコン、削除を行う「削除」アイコン、が設けられている(図9の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0053】
「測定登録」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、測定内容を登録するための「登録」アイコン、登録内容を修正するための「修正」アイコン、登録内容を他の装置(ホストコンピュータ等)からネットワークを介してダウンロードするための「ダウンロード」アイコン、登録内容を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、登録のステータスが未測定であるものをフィルタリングして表示を行う「未測定」アイコン、登録内容を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図10の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0054】
「サンプルエクスプローラ」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、測定結果の一覧の表示形式を切り替える「表示切替」アイコン、一覧表示の修正を行う「修正」アイコン、バリデートを行う「バリデート」アイコン、一覧を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、最新の20個の測定結果をフィルタリングして表示する「最新20」アイコン、測定結果を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図11の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0055】
「データブラウザ」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、バリデートを行う「バリデート」アイコン、測定結果の詳細を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、選択を上方移動させる「上」アイコン、選択を下方移動させる「下」アイコン、最新の20個の測定結果をフィルタリングして表示する「最新20」アイコン、測定結果を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図12の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0056】
以下同様に、「試薬交換履歴」画面、「操作履歴」画面、「患者登録」画面、「医師登録画面」、「病棟登録」画面、「GPカスタマイズ」画面、「校正履歴」画面、「PreCheckList」画面、「エラー履歴」画面についても、表3に示すような第2アイコン群が設けられている。
【0057】
[第3アイコン]
第3アイコンは、ユーザがシステム制御部(処理コンピュータ)50を介して、測定部10との間で対話を行うためのダイアログボックス(対話用画面)W2を表示するためのものである。ダイアログボックスにより、システム制御部50が、測定部10とユーザとの間のインターフェースとなって、システム制御部50−測定部10間で通信を行い、ユーザの操作でシステム制御部50が測定部10へ指令を与えたり、測定部10からの情報をシステム制御部50が取得してユーザに対して表示することができる。
ここで、第3アイコンは、第1アイコンのように基本ウィンドウW1におけるビューW14に表示される機能画面を切替表示するものではなく、ビューW14は切り替えずに基本ウィンドウW1とは別のウィンドウであるダイアログボックスW2を表示する。
【0058】
第3アイコンとしては、測定部10におけるエラー状態を取得して表示するための「測定部ヘルプ」アイコン、マニュアルモードでの測定開始指示を行う「マニュアル測定」アイコン、サンプラモードでの測定開始指示を行う「サンプラ測定」アイコン、測定部10の自動洗浄開始指示を行う「自動洗浄」アイコン、測定部10の試薬交換指示を行う「試薬交換」アイコン、測定部の電源OFF指示を行う「シャットダウン」アイコン、処理コンピュータ(IPU)の設定指示を行う「IPU設定」アイコンが設けられている。
【0059】
[第4アイコン]
第4アイコンとしては、「コントローラ」アイコンが設けられている。この「コントローラ」アイコンは、第1アイコンのうち、「試薬交換履歴」画面、「操作履歴」画面、「校正履歴」画面、「PreCheckList」画面、「エラー履歴」画面といった履歴関係の画面を呼び出すアイコンの一覧を表示するための「コントローラ」画面をビューW14に呼び出し表示させるためのものである。第4アイコンには、第1アイコンと異なり、第2アイコン群は対応付けられていない。
【0060】
[基本ウィンドウ表示例]
図7〜図13は、基本ウィンドウW1の表示例を示している。
図7〜図13に示す基本ウィンドウW1は、分析装置1における様々な機能のための画面を示しており、第1アイコンによって呼び出される複数の機能画面のうちの一部である。
図7〜図13に示す画面のツールバーW13の第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1の表示は、各図で共通しており固定的に表示されていることがわかる。ここでは、使用頻度が高いアイコンが、第1アイコン表示領域A1に固定されているためアイコンの操作効率がよい。
【0061】
一方、図7〜図13に示すビュー(機能画面領域)W14における表示及びツールバーW13の第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域)A2の表示は、機能ごとに入れ替わっているため各図で異なっている。このように分析装置1が多機能で多くのアイコンを有しているにもかかわらず、1つの機能画面表示時に表示されるアイコンは、必要なものだけが表示されており、数が少なく、シンプルなレイアウトとなっている。しかも、アイコンの数が少ないので1つのアイコンを大きく表示でき、操作性がよい。
また、ツールバーW13の左側が固定的に表示され、右側が切替表示される点においても、操作性が良くなっている。
【0062】
図7〜図13において、ボタンB1〜B17は、機能を示す文字と図形を有するものとして構成されている。ツールバーW13のボタンB1〜B17を選択することで、当該ボタンに対応付けられた機能が実行される。なお、ここでのボタン選択による機能の実行には、ボタンに対応付けられた複数の機能を選択実行するためのツールポップアップを表示してからツールポップアップ上で所定の選択を行うことによる機能の実行も含まれる。
【0063】
なお、図7〜図13においては、測定部10にサンプラ12が装着されておらず、この状態では、「サンプラ」アイコンB2の選択が行えないように淡色表示(グレー表示;非強調表示)がなされている。
【0064】
図7は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「メニュー」アイコンB4が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである操作メニュー表示機能のための機能画面として「メニュー」画面が表示されている。
【0065】
この「メニュー」画面には、分析装置1におけるメニュー表示機能以外の機能を実行するための複数のアイコンIC1〜IC18が設けられている。「メニュー」画面のアイコンIC1〜IC18のうち、幾つかのアイコンIC1,IC3,IC4,IC5,IC6,IC7,IC14は、ツールバーW13の第1アイコン表示領域A1に固定的に表示されているボタン(アイコン)B1,B2,B3,B5,B6,B7,B8と同じ機能を実行するものであり、アイコンのデザインもほぼ共通している。
【0066】
換言すると、「メニュー」画面のアイコンIC1〜IC18のうち、使用頻度の高いアイコン(通常の分析装置1による測定・分析作業において頻繁に使用されるアイコン)のショートカットが、(「メニュー」画面を表示させるアイコンのショートカットとともに)第1アイコン表示領域A1に表示されている、ということができる。
したがって、「メニュー」画面を開かなくても、使用頻度の高いアイコンをツールバーW13にて選択でき、操作効率が良い。
【0067】
ここで、「メニュー」画面に表示されたアイコンIC1〜IC18のうち、アイコンIC1,IC2,IC3,IC4,IC5,IC13,IC15,IC16,IC17,IC18は第1アイコンであり、アイコンIC6,IC7,IC8,IC9,IC11,IC12,IC14は第3アイコンであり、アイコンIC10は第4アイコンである。
【0068】
図8は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「QCファイル」アイコンB5が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである精度管理結果一覧表示機能のための機能画面として「QCファイル」画面が表示されている。
この「QCファイル」画面の左側には、精度管理の結果一覧が表示され、右側には結果一覧で選択されている精度管理物質の最近の測定結果がレーダチャートで表示されている。なお、ユーザは、一覧中の他の測定結果をマウスのクリック操作又はキーボードのキー入力によって選択することにより、選択された測定結果をレーダチャートに表示させることができる。
【0069】
図8では、切替表示される第2アイコン表示領域A2に、第2アイコンだけでなく、ボタンB11として第1アイコンではあるが第1アイコン表示領域A1に表示されていない「QCチャート」アイコンが表示されている。この「QCチャート」アイコンB11を選択すると、図9に示すウィンドウQ1が表示される。このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである精度管理結果の詳細情報表示機能のための機能画面として「QCチャート」画面が表示されている。
なお、「QCチャート」画面には、測定項目ごとに精度管理物質の測定結果の時間的変化等が表示される。
【0070】
「QCファイル」画面と「QCチャート」画面は、別個の機能画面であるが、「QCチャート」画面は、「QCファイル」画面の一覧において選択されている精度管理物質の詳細情報を表示するという点で、図8及び図9の両画面は密接に関連した機能画面である。
このように一の機能画面(QCファイル画面)に関連した他の機能画面(QCチャート画面)を呼び出すためのアイコンを、切替表示される第2アイコン表示領域に表示することで、効率的に他の機能画面を表示することができる。
【0071】
図10は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「測定登録」アイコンB6が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである測定内容登録機能のための機能画面として「測定登録」画面が表示されている。
この「測定登録」画面の左側には、測定登録内容の一覧が表示され、右側には一覧で選択された検体の測定オーダの内容が表示されており、測定が必要とされる測定項目(ITEM)には、「V」のチェックが表示されている。
【0072】
図11は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「サンプルエクスプローラ」アイコンB7が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである検体測定結果一覧表示機能のための機能画面として「サンプルエクスプローラ」画面が表示されている。
この「サンプルエクスプローラ」画面の左側には、検体の測定結果の一覧が表示され、右側には一覧で選択された検体の測定項目ごとの測定結果が表示されている。
【0073】
図12は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「データブラウザ」アイコンB8が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである検体測定結果詳細表示機能のための機能画面として「データブラウザ」画面が表示されている。
この「データブラウザ」画面には、図11に示す検体測定結果一覧で選択された検体の測定結果の詳細が、数値表示、スキャッタグラム表示、グラフ表示などで表示されている。
【0074】
図13は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「試薬交換履歴」アイコンが選択されたときのウィンドウW1を示している。この「試薬交換履歴」は、第1アイコンであるがツールバーW13には表示されておらず、図7の「メニュー」画面の「コントロール」アイコンIC11を選択することで表示されるコントロール画面中に表示されるアイコンである。
このようなアイコンを選択した場合も、ツールバーW13の第1アイコン表示領域A1に表示された第1アイコンと同様に、ウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである試薬交換履歴表示機能のための機能画面として「試薬交換履歴」画面が表示され、第2アイコン表示領域A2にも、表3に示す「試薬交換履歴」に対応した第2アイコン群が表示される。
【0075】
[第2アイコン表示領域A2におけるアイコンの配置]
表3及び図7〜図13に示すように、第2アイコン表示領域A2の各ボタンB9〜B17には、切替表示が行われても、操作を容易にするために、切り替えられる画面間で機能が同じか又は比較的共通するアイコンは、同じボタンに割り当てられている。
例えば、「出力」アイコンはボタンB12に、「上」アイコンはボタンB13に、「下」アイコンはボタンB14に、「削除」アイコンはボタンB17に、すべて割り当てられている。
また、入力・登録に関するアイコンはボタンB9に集められ、修正に関するアイコンはB10に集められ、配列に関するアイコンはB15に集められ、フィルタリングに関するアイコンはB16に集められている。
この結果、各機能画面に対応するツールバー表示において、第2アイコン表示領域A2における有効なボタンの表示は左詰めではなく、間隔をもって設けられている場合がある。
このように、それぞれの画面におけるアイコンのレイアウトに統一性を持たせることにより、複数の画面間でユーザに共通した操作感を提供することができる。
【0076】
[ツールバーのボタン選択表示]
既述のように、ツールバーW13のボタンのうち、F1〜F12と表示されている左側12個のボタンB1〜B12は、複数のキーを有するキーボード70のファンクションキーF1〜F12に対応付けられており、対応するファンクションキーの押下操作(入力操作)によっても選択することができる。
図14に示すように、ボタンB1〜B12のうち例えばボタンB10をマウスで選択するか、対応するファンクションキーF1〜F12を押すことで選択すると、ツールバーW13の表示においては、選択されたボタン(アイコン)B10は、選択されていることを示す凹み表示(選択表示)となり、選択を解除すると元の表示(非選択表示)に戻る。
このように、キーボード70のキーを操作しても、アイコンの表示が変化するようにすることで、キーの押し間違いによる誤操作を防止することができる。
【0077】
[ツールバーのボタン機能概要説明]
図15に示すように、ツールバーB13のボタンB1〜B17にマウスポインタを近づけると、そのボタンの機能の概要表示Dが表示されるため、操作が容易である。
【0078】
[ポップアップ表示]
図16に示すように、ツールバーW13の「出力」アイコンB12を選択すると、出力先を選択するためのポップアップPが表示される。このように、単に出力先が異なるだけの複数の出力機能のように互いに関連性を有する複数の機能については、1つのボタン(アイコン)にまとめて、関連する複数の機能をポップアップ表示することで操作が容易となる。
【0079】
[ツールバーのボタンの選択可能/不可表示]
図17に示すように、ツールバーのボタンは、表示されていても、選択可能な場合と選択不可の場合がある。例えば、図17では、ボタンB1〜B3については、測定部10が立ち上がっていないため選択不可であることを示すべく、淡色表示(グレー表示)となっている。また、ボタンB14については、一覧の一番下が選択されているため「下」アイコンが選択不可であることを示すべく、淡色表示(グレー表示)となっている。
一方、他のボタンについては、選択可能であることを示すべく強調表示となっており、選択可能なボタンが人目でわかり、操作性が良好である。
【0080】
[ツールバーの位置変更]
ツールバーW13は、基本ウィンドウW1の上部以外に、図18に示すように基本ウィンドウWの下部や、左部、右部など任意の位置に位置変更することができる。これにより、ユーザによって使いやすいレイアウトに変更することができる。位置変更は、例えば、マウス72によってツールバーW13を所望に位置までドラッグすることで行える。
【0081】
[ツールバーのフローティング表示]
ツールバーW13は、基本ウィンドウW1の一部として表示するのではなく、図19に示すように、基本ウィンドウW1とは別個のウィンドウとして表示されるフローティング表示によって表示してもよい。これにより、ユーザによって使いやすいレイアウトに変更することができる。
【0082】
[ダイアログ用アイコン(第3アイコン)の機能]
図20〜図22は、ツールバーW13のダイアログ用アイコン領域A1−1に配置されたダイアログ用アイコン(第3アイコン)を選択することによって表示されるダイアログボックス(対話用画面)D1,D2,D3が表示された画面を示している。
【0083】
ダイアログボックスD1,D2,D3は、測定部10からエラー情報などの情報を受信したり、測定開始指示等の指示を送信するためのものであり、モーダレス(他のウィンドウの操作不可)で表示される。
また、第1アイコンで呼び出される機能画面(ビューW14)は、ツールバーW13の第2アイコン表示領域A2の第2アイコンによる操作が行われるものであるのに対し、第3アイコンで呼び出されるダイアログボックスD1,D2,D3は、ダイアログボックスD1,D2,D3内のボタンDB1〜DB9又はダイアログボックス内のその他の操作用表示の操作で操作が完結するものである。
また、ダイアログボックスD1,D2,D3は、基本ウィンドウW1とは別のウィンドウ(対話用画面領域)W2に表示されるため、基本ウィンドウW1ではビューW14の表示が残ったままであり、ダイアログボックスD1,D2,D3による処理が終了すれば、直ちにビューW14での操作に戻ることができる。
【0084】
[測定部ヘルブダイアログ(測定部エラー画面)表示]
図20に示す測定部ヘルプダイアログD1は、測定部10において試薬切れ等のエラーが発生することで、アラームブザー部38によってアラームが発生し、このとき、ユーザがツールバーB13の「測定部ヘルプ」アイコンB1を選択することで表示される。
測定部ヘルプダイアログD1では、エラー内容を測定部10から取得して表示することができる。
【0085】
[測定開始指示ダイアログ(測定開始指示画面)表示]
図21に示す検体のマニュアル測定開始指示ダイアログ(検体測定開始指示画面)D2は、ビューW14に検体一覧を表示する「サンプルエクスプローラ」画面(検体の測定に関連する機能画面)が表示されているときに、「マニュアル測定」アイコンB2を選択した場合に表示されるものである。
一方、図22に示す精度管理物質のマニュアル測定開始指示ダイアログ(精度管理物質測定開始指示画面)D3は、ビューW14に精度管理物質一覧を表示する「QCファイル」画面(精度管理物質の測定に関連する機能画面)が表示されているときに、「マニュアル測定」アイコンB2を選択した場合に表示されるものである。
【0086】
このように、ダイアログD1とダイアログD2とには、共通の第3アイコンである「マニュアル測定」アイコンB2が対応付けられており、いずれのダイアログD1,D2が表示されるかは、現在のビューW14に表示されている機能画面によって異なるものとなる。
このように構成することで、2つ(複数)のダイアログD1,D2に対して、共通のアイコンB2が有れば足りる。
しかも、ダイアログD1,D2は、ビューW14に表示されている一覧中で選択されている検体又は精度管理物質についての測定開始指示を行うように構成されているため、ビューW14の一覧上で測定対象を選択し、そのビューW14の表示を切り替えることなくダイアログD1,D2で測定開始指示が行え、操作が非常に容易である。
【0087】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】多項目自動血球分析装置のシステム構成図である。
【図2】測定部のブロック図である。
【図3】システム制御部のブロック図である。
【図4】検体ラック・検体容器の斜視図である。
【図5】プログラムによるシステム制御部の機能ブロック図である。
【図6】操作画面の基本構成図である。
【図7】メニュー画面の表示例である。
【図8】QCファイル画面の表示例である。
【図9】QCチャート画面の表示例である。
【図10】測定登録画面の表示例である。
【図11】サンプルエクスプローラ画面の表示例である。
【図12】データブラウザ画面の表示例である。
【図13】試薬交換履歴画面の表示例である。
【図14】ツールバーの表示例である。
【図15】ツールバーの表示例である。
【図16】ポップアップ表示の例である。
【図17】ツールバーの表示例である。
【図18】ツールバーの配置例である。
【図19】ツールバーの配置例である。
【図20】測定部ヘルプダイアログの表示例である。
【図21】検体のマニュアルモード測定ダイアログの表示例である。
【図22】精度管理物質のマニュアルモード測定ダイアログの表示例である。
【符号の説明】
【0089】
1 多項目自動血球分析装置(検体分析装置)
10 測定部(測定装置)
50 システム制御部(処理コンピュータ;分析部)
50a 分析処理部
50b 表示制御部(表示制御手段)
52 制御部本体部
54 表示部
70 キーボード(入力部)
72 マウス(入力部)
W1 基本ウィンドウ
W13 ツールバー(アイコン表示領域)
W14 ビュー(機能画面領域)
W2 ダイアログボックス(対話用画面領域)
A1 第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1−1 ダイアログ用アイコン領域(第3アイコン用領域)
A1−2 機能画面用アイコン領域(第1アイコン用領域)
A2 第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域;第2アイコン用領域)
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体分析装置、検体分析用処理コンピュータ、検体分析装置における操作用画面の表示方法、及び検体分析装置用処理コンピュータのためのコンピュータプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
検体分析装置としては、血球計数装置、血液凝固測定装置、免疫分析装置、生化学分析装置、粒子分析装置等が存在する。
ここで、特許文献1には、検体分析装置の一例として、血液等の生体試料を分析するための生体試料分析装置が開示されている。
この生体試料分析装置の表示画面では、基本操作アイコンが表示画面中の第一表示区画(ツールバー)内に表示され、機能選択アイコンが表示画面中の第二表示区画(ツールバーの下の領域)に表示される。
【0003】
基本操作アイコンは、分析を開始するためのアイコンなど装置を動作させる上で特によく使用するコマンドに対応するアイコンである。
第一表示区画は、基本操作アイコンを表示するための専用の区画であり、原則として他のウィンドウ画面により上書きされることはなく、第1表示区画内に表示されている基本操作アイコンは、常時画面上で固定的に表示されることになる。
【0004】
基本操作アイコンの一部には、第二表示区画内に機能選択アイコンを表示するためのアイコンが含まれており、このアイコンを選択した際に機能選択ウィンドウが第二表示区画に表示させ、この機能選択ウィンドウに機能選択アイコンが表示される。
これにより、使用頻度の高いコマンドに対応する基本操作アイコンは、固定的に第1表示区画に表示され、これらのコマンドを簡便に実行することができる。
【特許文献1】特開2003−232797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
血球計数装置、血液凝固測定装置、免疫分析装置、生化学分析装置、粒子分析装置等の検体分析装置は、高機能であるため多くの画面を有する。例えば、画面としては、分析結果一覧表示、分析結果詳細表示画面、精度管理結果表示画面、測定条件設定画面がある。
多くの画面が設けられているため、検体分析装置の表示部では、これらの画面を呼び出して表示するための多くのアイコンが必要となる。しかも、これらのアイコンに加えて、各画面で操作(例えば、測定条件の設定入力、分析結果の修正・削除、分析結果のバリデート等)を行うためのアイコンも必要となる。
したがって、全体として、非常に多くのアイコンが必要になる。
【0006】
ところが、特許文献1の生体試料分析装置では、基本操作アイコンが第1表示区画(ツールバー)に固定的に表示され、この基本操作アイコンの一部には機能選択アイコンを表示するためのアイコンが含まれているため、分析結果画面や測定条件設定画面等のような分析装置にとって重要な画面(ウィンドウ)を呼び出すためのアイコンを配置するためのスペースが少ない。
【0007】
また、第一表示区画に表示される基本操作アイコンは、表示画面によっては機能させる必要がない場合があり、このような場合には不要なアイコンが淡色(グレー)表示(非強調表示)されて操作を受け付けないようになっているが、このような不要なアイコンも固定的に表示するため、限られた表示スペースが無駄となっていた。
したがって、必要なコマンドに対応するアイコンを第一表示区画(ツールバー)に表示することができず、かかるコマンドを実行するために多くの手間を要する場合があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、使用頻度の高いコマンドに対応付けられたアイコンを当該コマンドが必要となる画面に効率的に表示し、従来に比してより一層操作を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[検体分析装置]
発明は、検体に対する測定を測定部によって行い、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、外部からの入力を受け付ける入力部と、検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、前記操作用画面のうちアイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に行う表示制御手段と、を備え、前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置である。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0010】
上記構成によれば、第1アイコンが第1アイコン表示領域に固定的に表示されるため、第1アイコンに対応付けられた機能画面を容易に表示させることができるとともに、表示された機能画面における操作に使用される第2アイコンが第2アイコン表示領域に効率的に表示されるため、必要な機能を簡便に実行することができ、操作性が向上する。
【0011】
前記表示制御手段は、前記第1アイコン表示領域に、複数の前記第1アイコンの一部を表示し、当該第1アイコン表示領域に固定的に表示した第1アイコンが選択されると、前記第1アイコン表示領域に固定的に表示されていない他の第1アイコンのうち少なくとも1個を前記第2アイコン表示領域に表示するよう構成されているのが好ましい。
上記構成を採用することで、第1アイコン表示領域に固定的に表示できなかった第1アイコンを、表示スペースを増大させることなくアイコン表示領域に表示することが可能となる。
【0012】
第1アイコン表示領域の第1アイコン選択によって、第2アイコン表示領域に表示される他の第1アイコンは、当該第1アイコン選択によって表示される機能画面(例えば、精度管理の測定結果一覧画面)に関連した他の機能画面(例えば、精度管理の測定結果の詳細画面)を表示するためのものであるのが好ましい。一の機能画面(例えば、精度管理の測定結果一覧画面)と関連性の高い他の機能画面(例えば、精度管理の測定結果の詳細画面)は、当該一の機能画面から呼び出す頻度が高い画面といえるから、そのような他の機能画面を表示する第1アイコンを第2アイコン表示領域に表示することで、操作性が一層向上する。
【0013】
前記アイコン表示領域は、前記機能画面領域の上方に位置するのが好ましい。
また、前記機能画面領域に対する前記アイコン表示領域の位置を変更可能であるのが好ましい。位置変更可能とすることで、ユーザが自由にアイコン表示領域の位置を設定できるので、ユーザが使いやすい画面レイアウトが得られ、操作性が向上する。
【0014】
前記第1アイコン表示領域は、前記アイコン表示領域の左側に配置され、前記第2アイコン表示領域は、前記第1アイコン表示領域の右側に配置されているのが好ましい。
一般的なウィンドウシステムにおけるウィンドウ内のレイアウトは、基本的なアイコンやメニューほど左側に配置するようになっている(例えば、ファイル操作に関するメニューは、メニューバーの左側に配置される)。したがって、上記構成とすることで、一般的なウィンドウシステムにおける慣例に準じたレイアウトとなり、直感的に操作しやすくなる。
【0015】
前記入力部は、複数のキーを有するキーボードを備え、当該キーボードの所定のキーに対する入力操作は、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンの選択動作として対応付けられており、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンは、キー操作によって選択されていないときは非選択状態を示す非選択表示で表示され、キー操作によって選択されていきときには選択状態を示す選択表示で表示されるのが好ましい。
上記構成によれば、キー操作に応じてアイコンの表示が切り替わるため、ユーザはどのアイコンが選択されたかを一目で把握でき、操作性が一層向上する。
【0016】
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を測定部によって行って、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、外部からの入力を受け付ける入力部と、検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、前記操作用画面中のアイコン表示画面領域にアイコンを表示するとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に表示する表示制御手段と、を備え、前記アイコンとしては、複数の第1アイコンと、複数の第2アイコンとが含まれ、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置である。
(a)前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、複数の第1アイコンの一部又は全部を固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応付けられた機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0017】
前記アイコンとしては、1又は複数の第3アイコンを含み、当該第3アイコンには、ユーザと前記測定部との間での対話を行うための対話用画面が対応付けられており、前記表示制御手段は、第3アイコンの一部又は全部を前記第1アイコン表示領域に固定的に表示するとともに、第1アイコン表示領域に表示された第3アイコンが選択されると対応する対話用画面を、前記機能画面領域とは別の対話用画面領域に表示するのが好ましい。
上記構成によれば、第1アイコン表示領域の第3アイコンによって機能画面とは別に対話用画面を表示できるため、ユーザと測定部との間用のユーザインタフェースが確保され、操作性が向上する。
【0018】
前記機能画面は、検体の測定に関連する機能画面と、精度管理物質の測定に関連する機能画面とを有し、前記対話用画面には、検体の測定を開始するための検体測定開始指示画面と、精度管理物質の測定を開始するための精度管理物質測定開始指示画面とを含み、前記検体測定開始指示画面及び精度管理物質測定開始指示画面は、共通の第3アイコンに対応付けられており、前記表示制御手段は、機能画面領域に検体の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に検体測定開始指示画面を表示し、機能画面領域に精度管理物質の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に精度管理物質測定開始指示画面を表示するよう構成されているのが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、共通の第3アイコンを選択するだけで、そのときに表示されている機能画面の種類によって、表示される対話用画面が区別して表示されるため、操作が容易となる。
【0020】
[処理コンピュータ]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示部に表示させるための検体分析用の処理コンピュータであって、前記操作用画面には、アイコン表示画面領域と、前記アイコン表示画面とは別の機能表示画面領域とを含み、前記アイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記機能画面領域に行う表示制御手段を備え、前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有するである。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【0021】
[表示方法]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を分析処理する検体分析装置における操作用画面の表示方法であって、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップと、操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップと、を含むものである。
【0022】
[コンピュータプログラム]
他の観点からみた本発明は、検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示装置に表示させるための検体分析装置用の処理コンピュータのためのコンピュータプログラムであって、前記処理コンピュータに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップ;操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップ;の各ステップを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、第1アイコンが第1アイコン表示領域に固定的に表示され、第1アイコンに対応付けられた機能画面を容易に表示させることができるとともに、第2アイコンが第2アイコン表示領域に効率的に表示されるため、必要な機能を省スペースで、簡便に実行することができ、操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面に基づき説明する。
図1は、検体分析装置の一例としての多項目自動血球分析装置を示している。
この多項目自動血球分析装置1は、検体である血液の測定を行い、その測定結果の分析を行うものであり、血液中の血球を実際に測定する測定部10と、装置全体の制御を行うシステム制御部(処理コンピュータ;分析部)50とから構成される。
【0025】
測定部10は、電気抵抗式および半導体レーザを使用したフローサイトメータ方式により、血液試料の血球計数項目(CBC)、白血球分類項目(DIFF)、および網状赤血球項目(RET)の測定を行う。CBC項目は、赤血球数(RBC)、白血球数(WBC)、血小板数(PLT)、ヘモグロビン量(HGB)、ヘマトクリット値(HCT)等を含む。
また、測定部10とシステム制御部50とは通信回線40を介していわゆる通信プロトコルの一種であるTCP/IP方式にて相互にデータ送信可能に接続されている。
【0026】
[測定部の構成]
図2は、多項目自動血球分析装置1の測定部10の構成を示す図である。本装置では、図4に示すような検体ラック2に収納された色々な形状の検体容器3に採取された血液の分析を行うことができる。
検体ラック2にはバーコード4が貼付してあり、このバーコード4には血液に関する情報や検体容器に関する情報等必要な情報が符号化情報として記録されている。
【0027】
図2示すように測定部10は、検体ラック2を所定位置に自動的にセットするためのサンプラ12、検体ラック2に貼付されたバーコード4を読取るバーコードリーダ14、検体ラック2から検体容器3を取り出す検体取り出し部16、取り出された検体容器3から検体(血液)を自動的に吸引する自動吸引部18、(特殊な検査を行う場合等の目的で自動吸引部を用いないで)手動でセットされた検体容器3から検体を吸引する手動吸引部20、複数の試薬を収納する試薬収納部22、試薬収納部22に収納されている試薬から検査に必要な試薬を取り出す定量ポンプ部24、血球計数項目、白血球分類項目、及び網状赤血球項目の測定を行う検出部26、検出部26に必要量の試薬及び検体を定量して送り込むサンプリングバルブ28、測定後の試薬及び検体を一時的に蓄えて排出するための排液処理部30、バルブ等圧力気体が必要な各部に圧力を供給する空圧源32、これらの各部(それぞれの機能を区別しないとき各部はコンポ−ネントと呼ばれる)に設けられ、その動作状況をモニターする各部のセンサ(センサ12S〜センサ32S)、各部のセンサからの情報が集約されるとともに測定部10内の各部を動作制御するための測定部制御装置34、さらには、測定部制御装置34をシステム制御部50にTCP/IP接続するためのインターフェース部36とから構成されている。また、各部にトラブルが生じた際に測定部制御装置34を介して信号を受け取ってアラーム音を発したり、後述するシステム制御部において入力が適切でないと判断された際にアラーム音(エラー音ともいう)を発したりするためのアラームブザー38を備える。
【0028】
したがって測定部10は、上述したような各部(コンポーネント)が互いに連携しあって測定に必要な動作が実行できるように組立てられている。
また、測定部10は、測定結果その他の情報をシステム制御部50に送信したり、動作指令その他の情報をシステム制御部50から受信することができる。
なお、各部(コンポーネント)を接続する電気配線、試薬、検体等の流路、圧力を供給する圧力チューブについては、図示を省略する。
【0029】
[システム制御部(処理コンピュータ)の構成]
図3は、多項目自動血球分析装置1のシステム制御部(処理コンピュータ)50の構成を示す図である。このシステム制御部50は、制御本体部52と表示部(表示装置)54とを主に備え、測定部から受け取った測定結果の分析処理、多項目自動血球分析装置1全体の操作画面を表示部54に表示させる処理、及びその他の処理を行う。
【0030】
制御本体部52は、CPU56、ROM58、及びRAM60を搭載するメインボード62、CDROMドライブ64、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ66、ハードディスクドライブ68を含む。また、制御本体部52は、入力部としてキーボード70、マウス72を備えている。さらに、制御本体部52は、測定部10とTCP/IP接続するためのインターフェース74を備えている。
【0031】
この制御本体部52は、Windows2000(マイクロソフト社製Windowsは商標)をOSとして搭載する市販のパーソナルコンピュータを用いることができる。
表示部54には、17インチTFTカラー液晶表示ディバイスが用いられるが、これに限られずCRTの表示装置を用いてもよい。また、表示部54には入力機能を具備するタッチスクリーンを用いてもよい。
【0032】
表示部54には、多項目自動血球分析装置1に各種動作制御を実行させるための命令を入力するための各種アイコンの表示を含む操作画面が表示される。このアイコンに対してマウス72によるクリック動作を行うことにより入力が可能になる。例えばアイコンを指定することによりユーザは動作モードの選択ができ、また、ユーザによる選択に基づいて、インターフェース部74を介して、測定部10に動作命令を出力することができる。また、インターフェース部74を介して測定部10から送信された分析信号、装置の動作状態信号等を受け取り、検体の分析結果および装置の動作状態をこの表示部54に表示することができるようになっている。
【0033】
上記の動作制御、すなわち、表示部54への各種アイコンの表示、ユーザによる動作モードの選択、動作命令の出力、測定部から送られてくる分析信号、装置の動作状態信号等の受信、分析結果の表示、等の一連の動作制御は、HDD(ハードディスク)68内にインストールされた制御プログラムにより実行される。この制御プログラムは、Windows2000上で動作するアプリケーションプログラムであり、あらかじめHDD68にインストールされていてもよいし、また、CD−ROMの形態で配布されたものを、ユーザもしくはサービスマンによってインストールされるものであってもよい。
【0034】
制御プログラムを、Windows2000上で動作するアプリケーションプログラムとすることにより、システム制御部50を構成するパーソナルコンピュータのハードウェアは、汎用のコンピュータを用いることができるようになり、ユーザ側で準備することができるようになっている。また、ユーザ側でインストールができるようにすることにより、制御プログラムの改訂作業を簡単に行うことができるようになっている。
【0035】
前記制御プログラムによってシステム制御部50は、図5に示すように、測定部10〜の測定結果を受け取って、当該測定結果に基づく分析処理を含む様々な処理を行う処理部50aと、分析装置1の操作画面の表示制御を行う表示制御部(表示制御手段)50bとして機能する。
【0036】
[操作画面の構成]
図6は、表示部54において表示される分析装置1の操作画面の基本構成を示している。
操作画面としては、分析装置における各種機能に対応した機能画面の領域を含む基本ウィンドウW1と、測定部10との対話用画面の領域(ダイアログボックス)W2とが表示可能となっている。
基本ウィンドウW1は、上部から順に、タイトルバーW11、メニューバーW12、ツールバー(アイコン表示領域)W13、ビュー(機能画面領域)W14、ステータスバーW15を備えている。タイトルバーW11は、当該ウィンドウの名称等を表示するものである。メニューバーW12には、基本ウィンドウW1における基本操作メニューとなる「ファイル」「編集」等の項目が並んでいる。
【0037】
ツールバーW13には、所定の機能を実行するためのツールバーボタン(アイコン)B1〜B17が配置される。
ビューW14は、分析装置1における各種機能に対応する複数の機能画面を切替表示するための領域である。
前記ツールバーW13の左側8個のボタンB1〜B8は、ビューW14にどのような機能画面が表示されても共通して表示されるものであり、これらのボタンB1〜B8が配置されている領域は、第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1とされている。
また、残りの右側9個のボタンB9〜B17は、ビューW14に表示される機能画面ごとに入れ替わって表示されるものであり、これらのボタンB9〜B17が配置されている領域は、第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域;第2アイコン用領域)A2とされている。
【0038】
図6において、F1〜F12と表示されている左側12個のボタンB1〜B12は、キーボード70のファンクションキーF1〜F12に対応付けられており、これらのボタンB1〜B12は、マウス72での選択操作(クリック)の他、キーボード70の対応するファンクションキーの押下操作によっても選択することができる。なお、ボタンB13〜B17は、マウス72での選択操作だけで選択可能であるが、ボタンB1〜B12と同様にキーボード70のキー操作によっても選択可能としてもよい。
【0039】
前記第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1は、さらに、ダイアログ用アイコン(第3アイコン)B1〜B3が属するダイアログ用アイコン領域(第3アイコン用領域)領域A1−1と、機能画面用アイコン(第1アイコン)B4〜B8が属する機能画面用アイコン領域(第1アイコン用領域)A1−2とに分かれる。
【0040】
第1アイコン表示領域A1における各ボタンB1〜B8の機能を下記表1に示す。
【表1】
【0041】
表1に示すように、ダイアログ用アイコン領域A1−1に配置されているダイアログ用アイコン(第3アイコン)B1〜B3としては、「ヘルプ」アイコンB1、「マニュアル(測定)」アイコンB2、「サンプラ(測定)」アイコンB3とが設けられている。これらダイアログアイコンB1〜B3及びこれらのアイコンB1〜B3によって表示されるダイアログボックス(対話用画面)W2の詳細については、後述する。
【0042】
同じく表1に示すように、機能画面用アイコン領域A1−2に配置されている機能画面用アイコン(第1アイコン)B4〜B8としては、「メニュー」アイコンB4、「QCファイル」アイコンB5、「測定登録」アイコンB6、「エクスプローラ」アイコンB7、「ブラウザ」アイコンB8とが設けられている。
【0043】
[アイコンの種類]
続いて、分析装置1の操作画面で表示されるアイコン(既に説明したアイコン(ボタン)を含む)の種類について説明する。
本実施形態の分析装置1では、操作画面で用いられるアイコンとして、第1アイコン、第2アイコン、第3アイコン、第4アイコンが設けられており、これらのアイコンがシステム制御部50のメモリに記憶されており、表示制御部50bによって適宜表示される。
【0044】
[第1アイコン]
第1アイコンは、分析装置1の各種機能に対応して設けられた機能画面を呼び出して基本ウィンドウW1のビュー(機能画面領域)W14に表示させるためのものである。
【0045】
第1アイコンが選択されることによって呼び出される機能画面としては、下記表2及び表3に示すように、操作メニューを表示する「メニュー」画面、精度管理(QualityControl)のデータ一覧を示す「QCファイル」画面、精度管理の結果を示す「QCチャート」画面、測定部によって測定すべき内容を登録する「測定登録」画面、検体の測定結果一覧を示す「サンプルエクスプローラ」画面、検体の測定結果の詳細を示す「データブラウザ」画面、測定部10における試薬の交換履歴を示す「試薬交換履歴」画面、操作履歴を示す「操作履歴」画面、測定・分析対象の患者を登録する「患者登録」画面、医師を登録する「医師登録」画面、病棟を登録する「病棟登録」画面、測定・分析結果の印刷レイアウトを設定する「GP(GraphicPrinter)カスタマイズ」画面、校正履歴を表示する「校正履歴」画面、事前チェックリストを表示する「PreCheckList」画面、エラー履歴を表示する「エラー履歴」画面があり、各機能画面に対応した第1アイコンがそれぞれ関連付けられている。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
[第2アイコン]
第2アイコンは、第1アイコンによって呼び出し表示された機能画面に対する操作を実行するためのものである。上記表3に示すように、第2アイコンは、操作対象の機能画面(第1アイコン)ごとに関連付けられた第2アイコン群としてグループ化されている。
【0049】
例えば、「メニュー」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、メニュー画面のデザインを調節する「デザイン」アイコン、及びメニュー画面中のアイコンを整列させる「整列」アイコンが設けられている(図7の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0050】
また、「QCファイル」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、精度管理物質を入力するための「入力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を最新順に並べ替える「最新順」アイコン、選択表示されている精度管理物質を一覧から削除する「削除」アイコン、が設けられている(図8の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0051】
なお、表3において、「QCファイル」画面に関連付けられたアイコン群に含まれる「QCチャート」アイコンは、「QCファイル」画面中で一覧表示されている精度管理物質のうち選択表示されている精度管理物質のQCチャート画面を表示するためのものであり、機能画面である「QCチャート画面」を表示させるという点で第1アイコンである。
このように、第2アイコン表示領域A2に表示されるアイコンには、第2アイコンだけでなく第1アイコンも含まれている。この理由については、後述の図8の「QCファイル」画面の説明の際に述べる。
【0052】
「QCチャート」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、精度管理物質を入力するための「入力」アイコン、QCチャート中にバイアル線を付加する「バイアル」アイコン、QCチャートを重ね合わせ表示する「重ね合わせ」アイコン、QCチャートを出力する「出力」アイコン、選択を上方移動させる「上」アイコン、選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、精度管理処理を行った担当者の勤務シフトでフィルタリングして表示を行う「シフト」アイコン、削除を行う「削除」アイコン、が設けられている(図9の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0053】
「測定登録」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、測定内容を登録するための「登録」アイコン、登録内容を修正するための「修正」アイコン、登録内容を他の装置(ホストコンピュータ等)からネットワークを介してダウンロードするための「ダウンロード」アイコン、登録内容を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、登録のステータスが未測定であるものをフィルタリングして表示を行う「未測定」アイコン、登録内容を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図10の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0054】
「サンプルエクスプローラ」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、測定結果の一覧の表示形式を切り替える「表示切替」アイコン、一覧表示の修正を行う「修正」アイコン、バリデートを行う「バリデート」アイコン、一覧を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、一覧中の選択を上方移動させる「上」アイコン、一覧中の選択を下方移動させる「下」アイコン、一覧を並べ替える「並べ替え」アイコン、最新の20個の測定結果をフィルタリングして表示する「最新20」アイコン、測定結果を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図11の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0055】
「データブラウザ」画面用の第2アイコン群を構成する第2アイコンとしては、バリデートを行う「バリデート」アイコン、測定結果の詳細を他の装置(プリンタ、ホストコンピュータ等)へ出力するための「出力」アイコン、選択を上方移動させる「上」アイコン、選択を下方移動させる「下」アイコン、最新の20個の測定結果をフィルタリングして表示する「最新20」アイコン、測定結果を削除する「削除」アイコン、が設けられている(図12の第2アイコン表示領域A2も参照)。
【0056】
以下同様に、「試薬交換履歴」画面、「操作履歴」画面、「患者登録」画面、「医師登録画面」、「病棟登録」画面、「GPカスタマイズ」画面、「校正履歴」画面、「PreCheckList」画面、「エラー履歴」画面についても、表3に示すような第2アイコン群が設けられている。
【0057】
[第3アイコン]
第3アイコンは、ユーザがシステム制御部(処理コンピュータ)50を介して、測定部10との間で対話を行うためのダイアログボックス(対話用画面)W2を表示するためのものである。ダイアログボックスにより、システム制御部50が、測定部10とユーザとの間のインターフェースとなって、システム制御部50−測定部10間で通信を行い、ユーザの操作でシステム制御部50が測定部10へ指令を与えたり、測定部10からの情報をシステム制御部50が取得してユーザに対して表示することができる。
ここで、第3アイコンは、第1アイコンのように基本ウィンドウW1におけるビューW14に表示される機能画面を切替表示するものではなく、ビューW14は切り替えずに基本ウィンドウW1とは別のウィンドウであるダイアログボックスW2を表示する。
【0058】
第3アイコンとしては、測定部10におけるエラー状態を取得して表示するための「測定部ヘルプ」アイコン、マニュアルモードでの測定開始指示を行う「マニュアル測定」アイコン、サンプラモードでの測定開始指示を行う「サンプラ測定」アイコン、測定部10の自動洗浄開始指示を行う「自動洗浄」アイコン、測定部10の試薬交換指示を行う「試薬交換」アイコン、測定部の電源OFF指示を行う「シャットダウン」アイコン、処理コンピュータ(IPU)の設定指示を行う「IPU設定」アイコンが設けられている。
【0059】
[第4アイコン]
第4アイコンとしては、「コントローラ」アイコンが設けられている。この「コントローラ」アイコンは、第1アイコンのうち、「試薬交換履歴」画面、「操作履歴」画面、「校正履歴」画面、「PreCheckList」画面、「エラー履歴」画面といった履歴関係の画面を呼び出すアイコンの一覧を表示するための「コントローラ」画面をビューW14に呼び出し表示させるためのものである。第4アイコンには、第1アイコンと異なり、第2アイコン群は対応付けられていない。
【0060】
[基本ウィンドウ表示例]
図7〜図13は、基本ウィンドウW1の表示例を示している。
図7〜図13に示す基本ウィンドウW1は、分析装置1における様々な機能のための画面を示しており、第1アイコンによって呼び出される複数の機能画面のうちの一部である。
図7〜図13に示す画面のツールバーW13の第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1の表示は、各図で共通しており固定的に表示されていることがわかる。ここでは、使用頻度が高いアイコンが、第1アイコン表示領域A1に固定されているためアイコンの操作効率がよい。
【0061】
一方、図7〜図13に示すビュー(機能画面領域)W14における表示及びツールバーW13の第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域)A2の表示は、機能ごとに入れ替わっているため各図で異なっている。このように分析装置1が多機能で多くのアイコンを有しているにもかかわらず、1つの機能画面表示時に表示されるアイコンは、必要なものだけが表示されており、数が少なく、シンプルなレイアウトとなっている。しかも、アイコンの数が少ないので1つのアイコンを大きく表示でき、操作性がよい。
また、ツールバーW13の左側が固定的に表示され、右側が切替表示される点においても、操作性が良くなっている。
【0062】
図7〜図13において、ボタンB1〜B17は、機能を示す文字と図形を有するものとして構成されている。ツールバーW13のボタンB1〜B17を選択することで、当該ボタンに対応付けられた機能が実行される。なお、ここでのボタン選択による機能の実行には、ボタンに対応付けられた複数の機能を選択実行するためのツールポップアップを表示してからツールポップアップ上で所定の選択を行うことによる機能の実行も含まれる。
【0063】
なお、図7〜図13においては、測定部10にサンプラ12が装着されておらず、この状態では、「サンプラ」アイコンB2の選択が行えないように淡色表示(グレー表示;非強調表示)がなされている。
【0064】
図7は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「メニュー」アイコンB4が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである操作メニュー表示機能のための機能画面として「メニュー」画面が表示されている。
【0065】
この「メニュー」画面には、分析装置1におけるメニュー表示機能以外の機能を実行するための複数のアイコンIC1〜IC18が設けられている。「メニュー」画面のアイコンIC1〜IC18のうち、幾つかのアイコンIC1,IC3,IC4,IC5,IC6,IC7,IC14は、ツールバーW13の第1アイコン表示領域A1に固定的に表示されているボタン(アイコン)B1,B2,B3,B5,B6,B7,B8と同じ機能を実行するものであり、アイコンのデザインもほぼ共通している。
【0066】
換言すると、「メニュー」画面のアイコンIC1〜IC18のうち、使用頻度の高いアイコン(通常の分析装置1による測定・分析作業において頻繁に使用されるアイコン)のショートカットが、(「メニュー」画面を表示させるアイコンのショートカットとともに)第1アイコン表示領域A1に表示されている、ということができる。
したがって、「メニュー」画面を開かなくても、使用頻度の高いアイコンをツールバーW13にて選択でき、操作効率が良い。
【0067】
ここで、「メニュー」画面に表示されたアイコンIC1〜IC18のうち、アイコンIC1,IC2,IC3,IC4,IC5,IC13,IC15,IC16,IC17,IC18は第1アイコンであり、アイコンIC6,IC7,IC8,IC9,IC11,IC12,IC14は第3アイコンであり、アイコンIC10は第4アイコンである。
【0068】
図8は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「QCファイル」アイコンB5が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである精度管理結果一覧表示機能のための機能画面として「QCファイル」画面が表示されている。
この「QCファイル」画面の左側には、精度管理の結果一覧が表示され、右側には結果一覧で選択されている精度管理物質の最近の測定結果がレーダチャートで表示されている。なお、ユーザは、一覧中の他の測定結果をマウスのクリック操作又はキーボードのキー入力によって選択することにより、選択された測定結果をレーダチャートに表示させることができる。
【0069】
図8では、切替表示される第2アイコン表示領域A2に、第2アイコンだけでなく、ボタンB11として第1アイコンではあるが第1アイコン表示領域A1に表示されていない「QCチャート」アイコンが表示されている。この「QCチャート」アイコンB11を選択すると、図9に示すウィンドウQ1が表示される。このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである精度管理結果の詳細情報表示機能のための機能画面として「QCチャート」画面が表示されている。
なお、「QCチャート」画面には、測定項目ごとに精度管理物質の測定結果の時間的変化等が表示される。
【0070】
「QCファイル」画面と「QCチャート」画面は、別個の機能画面であるが、「QCチャート」画面は、「QCファイル」画面の一覧において選択されている精度管理物質の詳細情報を表示するという点で、図8及び図9の両画面は密接に関連した機能画面である。
このように一の機能画面(QCファイル画面)に関連した他の機能画面(QCチャート画面)を呼び出すためのアイコンを、切替表示される第2アイコン表示領域に表示することで、効率的に他の機能画面を表示することができる。
【0071】
図10は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「測定登録」アイコンB6が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである測定内容登録機能のための機能画面として「測定登録」画面が表示されている。
この「測定登録」画面の左側には、測定登録内容の一覧が表示され、右側には一覧で選択された検体の測定オーダの内容が表示されており、測定が必要とされる測定項目(ITEM)には、「V」のチェックが表示されている。
【0072】
図11は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「サンプルエクスプローラ」アイコンB7が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである検体測定結果一覧表示機能のための機能画面として「サンプルエクスプローラ」画面が表示されている。
この「サンプルエクスプローラ」画面の左側には、検体の測定結果の一覧が表示され、右側には一覧で選択された検体の測定項目ごとの測定結果が表示されている。
【0073】
図12は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「データブラウザ」アイコンB8が選択されたときのウィンドウW1を示しており、このウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである検体測定結果詳細表示機能のための機能画面として「データブラウザ」画面が表示されている。
この「データブラウザ」画面には、図11に示す検体測定結果一覧で選択された検体の測定結果の詳細が、数値表示、スキャッタグラム表示、グラフ表示などで表示されている。
【0074】
図13は、第1アイコン(機能画面用アイコン)の1つである「試薬交換履歴」アイコンが選択されたときのウィンドウW1を示している。この「試薬交換履歴」は、第1アイコンであるがツールバーW13には表示されておらず、図7の「メニュー」画面の「コントロール」アイコンIC11を選択することで表示されるコントロール画面中に表示されるアイコンである。
このようなアイコンを選択した場合も、ツールバーW13の第1アイコン表示領域A1に表示された第1アイコンと同様に、ウィンドウW1のビューW14には、分析装置1の機能の1つである試薬交換履歴表示機能のための機能画面として「試薬交換履歴」画面が表示され、第2アイコン表示領域A2にも、表3に示す「試薬交換履歴」に対応した第2アイコン群が表示される。
【0075】
[第2アイコン表示領域A2におけるアイコンの配置]
表3及び図7〜図13に示すように、第2アイコン表示領域A2の各ボタンB9〜B17には、切替表示が行われても、操作を容易にするために、切り替えられる画面間で機能が同じか又は比較的共通するアイコンは、同じボタンに割り当てられている。
例えば、「出力」アイコンはボタンB12に、「上」アイコンはボタンB13に、「下」アイコンはボタンB14に、「削除」アイコンはボタンB17に、すべて割り当てられている。
また、入力・登録に関するアイコンはボタンB9に集められ、修正に関するアイコンはB10に集められ、配列に関するアイコンはB15に集められ、フィルタリングに関するアイコンはB16に集められている。
この結果、各機能画面に対応するツールバー表示において、第2アイコン表示領域A2における有効なボタンの表示は左詰めではなく、間隔をもって設けられている場合がある。
このように、それぞれの画面におけるアイコンのレイアウトに統一性を持たせることにより、複数の画面間でユーザに共通した操作感を提供することができる。
【0076】
[ツールバーのボタン選択表示]
既述のように、ツールバーW13のボタンのうち、F1〜F12と表示されている左側12個のボタンB1〜B12は、複数のキーを有するキーボード70のファンクションキーF1〜F12に対応付けられており、対応するファンクションキーの押下操作(入力操作)によっても選択することができる。
図14に示すように、ボタンB1〜B12のうち例えばボタンB10をマウスで選択するか、対応するファンクションキーF1〜F12を押すことで選択すると、ツールバーW13の表示においては、選択されたボタン(アイコン)B10は、選択されていることを示す凹み表示(選択表示)となり、選択を解除すると元の表示(非選択表示)に戻る。
このように、キーボード70のキーを操作しても、アイコンの表示が変化するようにすることで、キーの押し間違いによる誤操作を防止することができる。
【0077】
[ツールバーのボタン機能概要説明]
図15に示すように、ツールバーB13のボタンB1〜B17にマウスポインタを近づけると、そのボタンの機能の概要表示Dが表示されるため、操作が容易である。
【0078】
[ポップアップ表示]
図16に示すように、ツールバーW13の「出力」アイコンB12を選択すると、出力先を選択するためのポップアップPが表示される。このように、単に出力先が異なるだけの複数の出力機能のように互いに関連性を有する複数の機能については、1つのボタン(アイコン)にまとめて、関連する複数の機能をポップアップ表示することで操作が容易となる。
【0079】
[ツールバーのボタンの選択可能/不可表示]
図17に示すように、ツールバーのボタンは、表示されていても、選択可能な場合と選択不可の場合がある。例えば、図17では、ボタンB1〜B3については、測定部10が立ち上がっていないため選択不可であることを示すべく、淡色表示(グレー表示)となっている。また、ボタンB14については、一覧の一番下が選択されているため「下」アイコンが選択不可であることを示すべく、淡色表示(グレー表示)となっている。
一方、他のボタンについては、選択可能であることを示すべく強調表示となっており、選択可能なボタンが人目でわかり、操作性が良好である。
【0080】
[ツールバーの位置変更]
ツールバーW13は、基本ウィンドウW1の上部以外に、図18に示すように基本ウィンドウWの下部や、左部、右部など任意の位置に位置変更することができる。これにより、ユーザによって使いやすいレイアウトに変更することができる。位置変更は、例えば、マウス72によってツールバーW13を所望に位置までドラッグすることで行える。
【0081】
[ツールバーのフローティング表示]
ツールバーW13は、基本ウィンドウW1の一部として表示するのではなく、図19に示すように、基本ウィンドウW1とは別個のウィンドウとして表示されるフローティング表示によって表示してもよい。これにより、ユーザによって使いやすいレイアウトに変更することができる。
【0082】
[ダイアログ用アイコン(第3アイコン)の機能]
図20〜図22は、ツールバーW13のダイアログ用アイコン領域A1−1に配置されたダイアログ用アイコン(第3アイコン)を選択することによって表示されるダイアログボックス(対話用画面)D1,D2,D3が表示された画面を示している。
【0083】
ダイアログボックスD1,D2,D3は、測定部10からエラー情報などの情報を受信したり、測定開始指示等の指示を送信するためのものであり、モーダレス(他のウィンドウの操作不可)で表示される。
また、第1アイコンで呼び出される機能画面(ビューW14)は、ツールバーW13の第2アイコン表示領域A2の第2アイコンによる操作が行われるものであるのに対し、第3アイコンで呼び出されるダイアログボックスD1,D2,D3は、ダイアログボックスD1,D2,D3内のボタンDB1〜DB9又はダイアログボックス内のその他の操作用表示の操作で操作が完結するものである。
また、ダイアログボックスD1,D2,D3は、基本ウィンドウW1とは別のウィンドウ(対話用画面領域)W2に表示されるため、基本ウィンドウW1ではビューW14の表示が残ったままであり、ダイアログボックスD1,D2,D3による処理が終了すれば、直ちにビューW14での操作に戻ることができる。
【0084】
[測定部ヘルブダイアログ(測定部エラー画面)表示]
図20に示す測定部ヘルプダイアログD1は、測定部10において試薬切れ等のエラーが発生することで、アラームブザー部38によってアラームが発生し、このとき、ユーザがツールバーB13の「測定部ヘルプ」アイコンB1を選択することで表示される。
測定部ヘルプダイアログD1では、エラー内容を測定部10から取得して表示することができる。
【0085】
[測定開始指示ダイアログ(測定開始指示画面)表示]
図21に示す検体のマニュアル測定開始指示ダイアログ(検体測定開始指示画面)D2は、ビューW14に検体一覧を表示する「サンプルエクスプローラ」画面(検体の測定に関連する機能画面)が表示されているときに、「マニュアル測定」アイコンB2を選択した場合に表示されるものである。
一方、図22に示す精度管理物質のマニュアル測定開始指示ダイアログ(精度管理物質測定開始指示画面)D3は、ビューW14に精度管理物質一覧を表示する「QCファイル」画面(精度管理物質の測定に関連する機能画面)が表示されているときに、「マニュアル測定」アイコンB2を選択した場合に表示されるものである。
【0086】
このように、ダイアログD1とダイアログD2とには、共通の第3アイコンである「マニュアル測定」アイコンB2が対応付けられており、いずれのダイアログD1,D2が表示されるかは、現在のビューW14に表示されている機能画面によって異なるものとなる。
このように構成することで、2つ(複数)のダイアログD1,D2に対して、共通のアイコンB2が有れば足りる。
しかも、ダイアログD1,D2は、ビューW14に表示されている一覧中で選択されている検体又は精度管理物質についての測定開始指示を行うように構成されているため、ビューW14の一覧上で測定対象を選択し、そのビューW14の表示を切り替えることなくダイアログD1,D2で測定開始指示が行え、操作が非常に容易である。
【0087】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】多項目自動血球分析装置のシステム構成図である。
【図2】測定部のブロック図である。
【図3】システム制御部のブロック図である。
【図4】検体ラック・検体容器の斜視図である。
【図5】プログラムによるシステム制御部の機能ブロック図である。
【図6】操作画面の基本構成図である。
【図7】メニュー画面の表示例である。
【図8】QCファイル画面の表示例である。
【図9】QCチャート画面の表示例である。
【図10】測定登録画面の表示例である。
【図11】サンプルエクスプローラ画面の表示例である。
【図12】データブラウザ画面の表示例である。
【図13】試薬交換履歴画面の表示例である。
【図14】ツールバーの表示例である。
【図15】ツールバーの表示例である。
【図16】ポップアップ表示の例である。
【図17】ツールバーの表示例である。
【図18】ツールバーの配置例である。
【図19】ツールバーの配置例である。
【図20】測定部ヘルプダイアログの表示例である。
【図21】検体のマニュアルモード測定ダイアログの表示例である。
【図22】精度管理物質のマニュアルモード測定ダイアログの表示例である。
【符号の説明】
【0089】
1 多項目自動血球分析装置(検体分析装置)
10 測定部(測定装置)
50 システム制御部(処理コンピュータ;分析部)
50a 分析処理部
50b 表示制御部(表示制御手段)
52 制御部本体部
54 表示部
70 キーボード(入力部)
72 マウス(入力部)
W1 基本ウィンドウ
W13 ツールバー(アイコン表示領域)
W14 ビュー(機能画面領域)
W2 ダイアログボックス(対話用画面領域)
A1 第1アイコン表示領域(共通アイコン表示領域)A1−1 ダイアログ用アイコン領域(第3アイコン用領域)
A1−2 機能画面用アイコン領域(第1アイコン用領域)
A2 第2アイコン表示領域(切替アイコン表示領域;第2アイコン用領域)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体に対する測定を測定部によって行い、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、
外部からの入力を受け付ける入力部と、
検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、
前記操作用画面のうちアイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に行う表示制御手段と、を備え、
前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、
複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、
さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1アイコン表示領域に、複数の前記第1アイコンの一部を表示し、当該第1アイコン表示領域に固定的に表示した第1アイコンが選択されると、前記第1アイコン表示領域に固定的に表示されていない他の第1アイコンのうち少なくとも1個を前記第2アイコン表示領域に表示するよう構成されている請求項1記載の検体分析装置。
【請求項3】
第1アイコン表示領域の第1アイコン選択によって、第2アイコン表示領域に表示される他の第1アイコンは、当該第1アイコン選択によって表示される機能画面に関連した他の機能画面を表示するためのものである請求項2記載の検体分析装置。
【請求項4】
前記アイコン表示領域は、前記機能画面領域の上方に位置する請求項1〜3のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項5】
前記機能画面領域に対する前記アイコン表示領域の位置を変更可能である請求項1〜4のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項6】
前記第1アイコン表示領域は、前記アイコン表示領域の左側に配置され、前記第2アイコン表示領域は、前記第1アイコン表示領域の右側に配置されている請求項1〜5のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項7】
前記入力部は、複数のキーを有するキーボードを備え、
当該キーボードの所定のキーに対する入力操作は、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンの選択動作として対応付けられており、
前記アイコン表示領域に表示されたアイコンは、キー操作によって選択されていないときは非選択状態を示す非選択表示で表示され、キー操作によって選択されていきときには選択状態を示す選択表示で表示される請求項1〜6のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項8】
検体に対する測定を測定部によって行って、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、
外部からの入力を受け付ける入力部と、
検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、
前記操作用画面中のアイコン表示画面領域にアイコンを表示するとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に表示する表示制御手段と、を備え、
前記アイコンとしては、複数の第1アイコンと、複数の第2アイコンとが含まれ、
複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置。
(a)前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、複数の第1アイコンの一部又は全部を固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応付けられた機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項9】
前記アイコンとしては、1又は複数の第3アイコンを含み、当該第3アイコンには、ユーザと前記測定部との間での対話を行うための対話用画面が対応付けられており、
前記表示制御手段は、第3アイコンの一部又は全部を前記第1アイコン表示領域に固定的に表示するとともに、第1アイコン表示領域に表示された第3アイコンが選択されると対応する対話用画面を、前記機能画面領域とは別の対話用画面領域に表示する請求項1〜8のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項10】
前記機能画面は、検体の測定に関連する機能画面と、精度管理物質の測定に関連する機能画面とを有し、
前記対話用画面には、検体の測定を開始するための検体測定開始指示画面と、精度管理物質の測定を開始するための精度管理物質測定開始指示画面とを含み、
前記検体測定開始指示画面及び精度管理物質測定開始指示画面は、共通の第3アイコンに対応付けられており、
前記表示制御手段は、機能画面領域に検体の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に検体測定開始指示画面を表示し、
機能画面領域に精度管理物質の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に精度管理物質測定開始指示画面を表示するよう構成されている請求項9記載の検体分析装置。
【請求項11】
検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示部に表示させるための検体分析用の処理コンピュータであって、
前記操作用画面には、アイコン表示画面領域と、前記アイコン表示画面とは別の機能表示画面領域とを含み、
前記アイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記機能画面領域に行う表示制御手段を備え、
前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、
複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、
さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析用の処理コンピュータ。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項12】
検体に対する測定を行ってその測定結果を分析処理する検体分析装置における操作用画面の表示方法であって、
検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップと、
操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップと、
を含む検体分析装置における操作用画面の表示方法。
【請求項13】
検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示装置に表示させるための検体分析装置用の処理コンピュータのためのコンピュータプログラムであって、
前記処理コンピュータに、
検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップ;
操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップ;
の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
検体に対する測定を測定部によって行い、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、
外部からの入力を受け付ける入力部と、
検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、
前記操作用画面のうちアイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に行う表示制御手段と、を備え、
前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、
複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、
さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1アイコン表示領域に、複数の前記第1アイコンの一部を表示し、当該第1アイコン表示領域に固定的に表示した第1アイコンが選択されると、前記第1アイコン表示領域に固定的に表示されていない他の第1アイコンのうち少なくとも1個を前記第2アイコン表示領域に表示するよう構成されている請求項1記載の検体分析装置。
【請求項3】
第1アイコン表示領域の第1アイコン選択によって、第2アイコン表示領域に表示される他の第1アイコンは、当該第1アイコン選択によって表示される機能画面に関連した他の機能画面を表示するためのものである請求項2記載の検体分析装置。
【請求項4】
前記アイコン表示領域は、前記機能画面領域の上方に位置する請求項1〜3のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項5】
前記機能画面領域に対する前記アイコン表示領域の位置を変更可能である請求項1〜4のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項6】
前記第1アイコン表示領域は、前記アイコン表示領域の左側に配置され、前記第2アイコン表示領域は、前記第1アイコン表示領域の右側に配置されている請求項1〜5のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項7】
前記入力部は、複数のキーを有するキーボードを備え、
当該キーボードの所定のキーに対する入力操作は、前記アイコン表示領域に表示されたアイコンの選択動作として対応付けられており、
前記アイコン表示領域に表示されたアイコンは、キー操作によって選択されていないときは非選択状態を示す非選択表示で表示され、キー操作によって選択されていきときには選択状態を示す選択表示で表示される請求項1〜6のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項8】
検体に対する測定を測定部によって行って、その測定結果の分析処理を行う検体分析装置であって、
外部からの入力を受け付ける入力部と、
検体分析装置の操作用画面を表示可能な表示部と、
前記操作用画面中のアイコン表示画面領域にアイコンを表示するとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面を前記アイコン表示画面領域とは別の機能画面領域に表示する表示制御手段と、を備え、
前記アイコンとしては、複数の第1アイコンと、複数の第2アイコンとが含まれ、
複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析装置。
(a)前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、複数の第1アイコンの一部又は全部を固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応付けられた機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項9】
前記アイコンとしては、1又は複数の第3アイコンを含み、当該第3アイコンには、ユーザと前記測定部との間での対話を行うための対話用画面が対応付けられており、
前記表示制御手段は、第3アイコンの一部又は全部を前記第1アイコン表示領域に固定的に表示するとともに、第1アイコン表示領域に表示された第3アイコンが選択されると対応する対話用画面を、前記機能画面領域とは別の対話用画面領域に表示する請求項1〜8のいずれかに記載の検体分析装置。
【請求項10】
前記機能画面は、検体の測定に関連する機能画面と、精度管理物質の測定に関連する機能画面とを有し、
前記対話用画面には、検体の測定を開始するための検体測定開始指示画面と、精度管理物質の測定を開始するための精度管理物質測定開始指示画面とを含み、
前記検体測定開始指示画面及び精度管理物質測定開始指示画面は、共通の第3アイコンに対応付けられており、
前記表示制御手段は、機能画面領域に検体の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に検体測定開始指示画面を表示し、
機能画面領域に精度管理物質の測定に関連する機能画面が表示されているときに前記共通の第3アイコンが選択されると、対話用画面領域に精度管理物質測定開始指示画面を表示するよう構成されている請求項9記載の検体分析装置。
【請求項11】
検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示部に表示させるための検体分析用の処理コンピュータであって、
前記操作用画面には、アイコン表示画面領域と、前記アイコン表示画面とは別の機能表示画面領域とを含み、
前記アイコン表示画面領域にアイコンの表示を行うとともに、検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を前記機能画面領域に行う表示制御手段を備え、
前記アイコンとしては、前記機能画面を表示させるための複数の第1アイコンと、前記機能画面に対する操作を行う複数の第2アイコンと、が含まれ、
複数の前記第1アイコンは、複数の機能画面にそれぞれ対応付けられて、選択されることで対応する機能画面を表示するよう構成され、
さらに、複数の前記第1アイコンには、それぞれ対応する複数の第2アイコン群が関連付けられており、各第2アイコン群は、対応する第1アイコンによって表示された機能画面に対する操作を行うための1又は複数の第2アイコンから構成され、
前記表示制御手段は、以下の(a)(b)及び(c)の機能を有する検体分析用の処理コンピュータ。
(a)前記複数の第1アイコンの一部又は全部を、前記アイコン表示画面領域の一部である第1アイコン表示領域に、固定的に表示する;
(b)前記第1アイコン表示領域に表示した第1アイコンの選択がなされると、選択された第1アイコンに対応する機能画面を機能画面領域に表示する;
(c)選択された第1アイコンに対応する第2アイコン群に含まれる第2アイコンの一部又は全部を前記アイコン表示画面領域の他の一部である第2アイコン表示領域に表示する;
【請求項12】
検体に対する測定を行ってその測定結果を分析処理する検体分析装置における操作用画面の表示方法であって、
検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップと、
操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップと、
を含む検体分析装置における操作用画面の表示方法。
【請求項13】
検体に対する測定を行ってその測定結果を出力可能な測定装置から、測定結果を受け取り当該測定結果に基づく前記検体の分析処理等の処理を行うとともに、操作用画面を表示装置に表示させるための検体分析装置用の処理コンピュータのためのコンピュータプログラムであって、
前記処理コンピュータに、
検体分析装置の有する複数の機能に対応して設けられた複数の機能画面の表示を呼び出すための複数の第1アイコンの一部又は全部を操作用画面中のアイコン表示領域の一部に固定的に表示するステップ;
操作用画面中に固定的に表示された第1アイコンが選択されると、操作用画面中の機能画面表示領域の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面の表示に切り替えるとともに、操作用画面中のアイコン表示領域の他の一部の表示を、選択された第1アイコンに対応する機能画面に対する操作を行う1又は複数の第2アイコンの表示に切り替えるステップ;
の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2007−93297(P2007−93297A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280673(P2005−280673)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】
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