説明

検出用途のためのジアセチレン材料

検体または特定の環境要因への暴露の比色検出のためのジアセチレン材料が、これらのジアセチレン化合物の重合反応生成物と同様に開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体または特定の環境要因への暴露の比色検出のためのジアセチレン材料に関する。更に、本発明は、本明細書で開示されたジアセチレン化合物の少なくとも1種の重合反応生成物に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の状況は、熱および紫外線(UV)などの特定の環境要因への暴露を監視し記録することを必要とする。例えば、実質的な劣化の原因になる望ましくない時間−温度履歴または処理中に求められる正確な時間−温度履歴のいずれかに製品が曝されていたか否かを知る必要がしばしば求められる。これは、例えば、貯蔵および配送中に大幅な時間にわたって望ましくない高温に曝されうる冷凍食品、薬剤または写真フィルムにあてはまる。更に、日光の紫外線への暴露は、皮膚の急速な老化および硬化を引き起こしうるとともに、皮膚ガンまたは他の細胞増殖疾病につながりうるDNA損傷を引き起こしうる。
【0003】
ジアセチレンは典型的には無色であり、熱または化学線のいずれかにより追加の重合を受ける。重合が進むにつれて、これらの化合物は青色または紫色への対比色変化を受ける。このクラスの化合物の利用は、時間−温度履歴インジケータ、熱変色指示材料および放射線−線量インジケータとしての使用が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ジアセチレンを用いる検出器をより正確にし、所定の用途に向けてより適応させ、多様な環境において技術者でない者に対してより複雑でなくより利用できるようにするために努力が続けられている。便利に搬送でき、特定の用途のために個々に使用でき、後で廃棄できる装置が特に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、式
【化1】

(式中、R1は、
【化2】

であり、
2は、
【化3】

であり、
3、R8、R13、R24、R31およびR33は独立してアルキルであり、
4、R5、R7、R14、R16、R19、R20、R22、R25およびR32は独立してアルキレンであり、
6、R15、R18およびR26は独立してアルキレン、アルケニレンまたはアリーレンであり、
9はアルキレンまたは−NR34−であり、
10、R12、R27およびR29は独立してアルキレンまたはアルキレン−アリーレンであり、
11およびR28は独立してアルキニルであり、
17は2,5−ジオキソ−1−ピロリジニルであり、
21はアルキルアミノまたはアルキルであり、
23はアリーレンであり、
30はアルキレンまたは−NR36−であり、
34およびR36は独立してHまたはC1−C4アルキルであり、
pは1〜5であり、
nは1〜20であり、
1およびR2は同じでない)
の化合物に関する。
【0006】
電磁スペクトルの紫外線範囲内で電磁放射を検出する方法であって、上述した少なくとも1種の化合物を前記電磁スペクトルの紫外線範囲内で電磁放射に接触させ、色変化を観察することを含む方法も提供される。
【0007】
上述した少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物も提供される。
【0008】
熱放射を検出する方法であって、上述した重合済み組成物を熱放射に接触させ、色変化を観察することを含む方法も提供される。
【0009】
本発明の上述した発明の開示は、本発明の開示された各実施形態またはあらゆる実施を記載することを意図していない。以下に続く詳細な説明は、これらの実施形態をより詳しく例示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明はジアセチレン材料を規定する。特に、本発明は検体または特定の環境要因への暴露の比色検出のためのジアセチレン材料に関する。本発明をそのように限定しない一方で、本発明の種々の態様の認識は以下で提供される実施例の議論を通して獲得されるであろう。
【0011】
すべての数値は、「約」という用語によって修飾されるべきことが本明細書において想定される。
【0012】
終点による数値範囲の詳述は当該範囲内に包含されるすべての数値を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5を含む)。
【0013】
以下で定義した用語については、異なる定義が特許請求の範囲または本明細書のどこかで示されない限り、これらの定義を適用するものとする。
【0014】
本明細書で用いられる「アルキル」という用語は、規定数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖あるいは環式の一価炭化水素基を意味する。アルキル基は1〜20個の炭素原子を有する基を含む。本明細書で用いられる「アルキル」の例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソブチルおよびイソプロピルなどが挙げられるが、それらに限定されない。環式部分が意図される場合、前記アルキル中に少なくとも3個の炭素が存在しなければならないことが理解されるべきである。こうした環式部分には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられる。
【0015】
本明細書で用いられる「アルキレン」という用語は、規定数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖あるいは環式の二価炭化水素基を意味する。アルキレン基は1〜14個の炭素原子を有する基を含む。本明細書で用いられる「アルキレン」の例には、メチレン、エチレン、トリメチレンおよびテトラメチレンなどが挙げられるが、それらに限定されない。環式部分が意図される場合、前記アルキレン中に少なくとも3個の炭素が存在しなければならないことが理解されるべきである。こうした環式部分には、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレンおよびシクロヘプチレンが挙げられる。
【0016】
本明細書で用いられる「アルケニレン」という用語は、規定数の炭素原子および1個以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖あるいは環式の二価炭化水素基を意味する。アルケニレン基は2〜8個の炭素原子を有する基を含む。本明細書で用いられる「アルケニレン」の例には、エテン−1,2−ジイルおよびプロペン−1,3−ジイルなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0017】
本明細書で用いられる「アリーレン」という用語は、フェニレンなどの単環あるいはナフチレンまたはアントリレンなどの多縮合環を有する二価不飽和芳香族カルボキシル基を意味する。アリーレン基は6〜13個の炭素原子を有する基を含む。本明細書で用いられる「アリーレン」の例には、ベンゼン−1,2−ジイル、ベンゼン−1,3−ジイル、ベンゼン−1,4−ジイルおよびナフタレン−1,8−ジイルなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0018】
本明細書で用いられる「アルキレン−アリーレン」という用語は、上で定義されたアリーレン部分に結合された上で定義されたアルキレン部分を意味する。本明細書で用いられる「アルキレン−アリーレン」の例には、−CH2−フェニレン、−CH2CH2−フェニレンおよび−CH2CH2CH2−フェニレンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0019】
本明細書で用いられる「アルキニル」という用語は、2〜30個の炭素および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖あるいは環式の一価炭化水素基を意味する。本明細書で用いられる「アルキニル」の例には、エチニル、プロピニルおよびブチニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0020】
本明細書で用いられる「アルキルアミノ」という用語は、第一アミノ基、第二アミノ基または第三アミノ基あるいはそれらの塩に結合された上で定義されたアルキル基を意味する。本明細書で用いられる「アルキルアミノ」の例には、−(CH21~15−NH3および−(CH21~5−N(CH33が挙げられるが、それらに限定されない。
【0021】
本発明は、式
【化4】

(式中、R1は、
【化5】

であり、
2は、
【化6】

であり、
3、R8、R13、R24、R31およびR33は独立してアルキルであり、
4、R5、R7、R14、R16、R19、R20、R22、R25およびR32は独立してアルキレンであり、
6、R15、R18およびR26は独立してアルキレン、アルケニレンまたはアリーレンであり、
9はアルキレンまたは−NR34−であり、
10、R12、R27およびR29は独立してアルキレンまたはアルキレン−アリーレンであり、
11およびR28は独立してアルキニルであり、
17は2,5−ジオキソ−1−ピロリジニルであり、
21はアルキルアミノまたはアルキルであり、
23はアリーレンであり、
30はアルキレンまたは−NR36−であり、
34およびR36は独立してHまたはC1−C4アルキルであり、
pは1〜5であり、
nは1〜20であり、
1およびR2は同じでない)
の化合物を提供する。
【0022】
1がアルキルである時、R1の例には、C1−C20アルキル、C6−C18アルキルおよびC12−C16アルキルが挙げられる。R1がアルキルである時、R1の追加の例には、ドデシルおよびヘキサデシルが挙げられる。
【0023】
2がアルキルアミノである時、R2の例には、C1−C20アルキルアミノ、C6−C18アルキルアミノおよびC11−C16アルキルアミノが挙げられる。R2がアルキルアミノである時、R2の追加の例には、(C1−C18アルキル)−NR353Xが挙げられ、ここで、R35は、Hまたは例えばメチルなどのC1−C4アルキルであり、Xは、例えばF-、Br-、Cl-、I-、OH-、N3-、HCO3-またはCN-などの適する対イオンである。R2がアルキルアミノである時、R2の更なる例には、−(CH211−NH3X(Xは上のように定義される)、−(CH211−N(CH33X(Xは上のように定義される)、−(CH215−(CH33X(Xは上のように定義される)および−(CH215−NH3X(Xは上のように定義される)が挙げられる。
【0024】
3の例には、C1−C20アルキルおよびC6−C18アルキルが挙げられる。R3の追加の例には、ウンデシルおよびペンタデシルが挙げられる。
【0025】
4の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C4アルキレンが挙げられる。R4の追加の例には、メチレン(−CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)およびテトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0026】
5の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C3アルキレンが挙げられる。R5の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)およびトリメチレン(−CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0027】
6がアルキレンである時、R6の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C3アルキレンが挙げられる。R6がアルキレンである時、R6の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)およびトリメチレン(−CH2CH2CH2−)が挙げられる。R6がアルケニレンである時、R6の例には、C2−C8アルケニレンおよびC2−C4アルケニレンが挙げられる。R6がアルケニレンである時、R6の追加の例には、エテニレン(−C=C−)が挙げられる。R6がアリーレンである時、R6の例には、C6−C13アリーレンおよびフェニレンが挙げられる。R6がアリーレンである時、R6の追加の例はベンゼン−1,2−ジイルである。
【0028】
7の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R7の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、オクタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)およびノナメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0029】
8の例には、C1−C16アルキルおよびC1−C8アルキルが挙げられる。R8の追加の例には、ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。
【0030】
9は独立してアルキレンまたは−NR34−であり、ここで、R34はHまたはC1−C14アルキルである。
【0031】
9がアルキレンである時、R9の例には、C1−C14アルキレンおよび例えばメチレン(−CH2−)などのC1−C3アルキレンが挙げられる。R9が−NR34−である時、R9の例には、−NH−、−N(CH2CH3)−および−N(CH3)−が挙げられる。
【0032】
10がアルキレンである時、R10の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C8アルキレンが挙げられる。R10がアルキレンである時、R10の追加の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、−C(CH32−および−CH((CH21~4CH3)−が挙げられる。R10がアルキレン−アリーレンである時、R10の例には、(C1−C14アルキレン)−アリーレンおよび(C1−C14アルキレン)−フェニレンが挙げられる。R10がアルキレン−アリーレンである時、R10の追加の例には、−CH2−フェニレンが挙げられる。
【0033】
11の例には、C2−C30アルキニルおよびC20−C25アルキニルが挙げられる。R11の追加の例には、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合(−C≡C−)を有するC2〜C30アルキニルおよび少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC20〜C25アルキニルが挙げられる。R11の更なる例には、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC22アルキニル、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC24アルキニルが挙げられる。R11のなお更なる例には、−(CH28−C≡C−C≡C−(CH29CH3および−(CH28−C≡C−C≡C−(CH211CH3が挙げられる。
【0034】
12がアルキレンである時、R12の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C8アルキレンが挙げられる。R12がアルキレンである時、R12の追加の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、−C(CH32−および−CH((CH21~4CH3)−が挙げられる。R12がアルキレン−アリーレンである時、R12の例には、(C1−C14アルキレン)−アリーレンおよび(C1−C14アルキレン)−フェニレンが挙げられる。R12がアルキレン−アリーレンである時、R12の追加の例には、−CH2−フェニレンが挙げられる。
【0035】
13の例には、例えばメチルなどのC1−C4アルキルが挙げられる。
【0036】
14の例には、例えばエチレン(−CH2CH2−)などのC1−C4アルキレンが挙げられる。
【0037】
15がアルキレンである時、R15の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C3アルキレンが挙げられる。R15がアルキレンである時、R15の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)およびトリメチレン(−CH2CH2CH2−)が挙げられる。R15がアルケニレンである時、R15の例には、C2−C8アルケニレンおよびC2−C4アルケニレンが挙げられる。R15がアルケニレンである時、R15の追加の例には、エテニレン(−C=C−)が挙げられる。R15がアリーレンである時、R15の例には、C6−C13アリーレンおよびフェニレンが挙げられる。R15がアリーレンである時、R15の追加の例はベンゼン−1,4−ジイルである。
【0038】
16の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R16の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、オクタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)およびノナメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0039】
17の例には、アシル転移に向けて隣接エステル基を活性化する基が挙げられる。こうしたエステル活性化基には、ペンタフルオロフェノール、ペンタクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、3−ニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミドおよび例えばボダンスズキー(M.Bodanszky)著「ペプチド合成の原理(Principles of Peptide Synthesis)」(Springer−Verlag、1984)で開示されたものが挙げられる。R17の追加の例は2,5−ジオキソ−1−ピロリジニルである。
【0040】
18がアルキレンである時、R18の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C3アルキレンが挙げられる。R18がアルキレンである時、R18の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)およびトリメチレン(−CH2CH2CH2−)が挙げられる。R18がアルケニレンである時、R18の例には、C2−C8アルケニレンおよびC2−C4アルケニレンが挙げられる。R18がアルケニレンである時、R18の追加の例には、エテニレン(−C=C−)が挙げられる。R18がアリーレンである時、R18の例には、C6−C13アリーレンおよびフェニレンが挙げられる。R18がアリーレンである時、R18の追加の例はベンゼン−1,2−ジイルである。
【0041】
19の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R19の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、オクタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)およびノナメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0042】
20の例には、C1−C14アルキレン、C1−C9アルキレンおよびC1−C4アルキレンが挙げられる。R20の追加の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、オクタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)およびノナメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0043】
21がアルキルアミノである時、R21の例には、C1−C20アルキルアミノ、C6−C18アルキルアミノおよびC11−C16アルキルアミノが挙げられる。R21がアルキルアミノである時、R21の追加の例には、(C1−C18アルキル)−NR353Xが挙げられ、ここで、R35はHまたは例えばメチルなどのC1−C4アルキルであり、Xは、例えばF-、Br-、Cl-、I-、OH-、N3-、HCO3-またはCN-などの適する対イオンである。R21がアルキルアミノである時、R21の更なる例には、−(CH210−NH3X(Xは上のように定義される)、−(CH210−N(CH33X(Xは上のように定義される)、−(CH214−N(CH33X(Xは上のように定義される)および−(CH214−NH3X(Xは上のように定義される)が挙げられる。R21がアルキルである時、R21の例には、C1−C20アルキル、C6−C18アルキルおよびC10−C17アルキルが挙げられる。R21がアルキルである時、R21の追加の例には、デシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘプタデシルが挙げられる。
【0044】
22の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R22の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)およびテトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0045】
23の例には、C6−C13アリーレンおよびフェニレンが挙げられる。R23がアリーレンである時、R23の追加の例はベンゼン−1,4−ジイルである。
【0046】
24の例には、C1−C20アルキルおよびC6−C18アルキルが挙げられる。R24の追加の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびドデシルが挙げられる。
【0047】
25の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R25の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、オクタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)およびノナメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0048】
26がアルキレンである時、R26の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C3アルキレンが挙げられる。R26がアルキレンである時、R26の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)およびトリメチレン(−CH2CH2CH2−)が挙げられる。R26がアルケニレンである時、R26の例には、C2−C8アルケニレンおよびC2−C4アルキレンが挙げられる。R26がアルケニレンである時、R26の追加の例には、エテニレン(−C=C−)が挙げられる。R26がアリーレンである時、R26の例には、C6−C13アリーレンおよびフェニレンが挙げられる。R26がアリーレンである時、R26の追加の例はベンゼン−1,2−ジイルである。
【0049】
27がアルキレンである時、R27の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C8アルキレンが挙げられる。R27がアルキレンである時、R27の追加の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、−C(CH32−および−CH((CH21~4CH3)−が挙げられる。R27がアルキレン−アリーレンである時、R27の例には、(C1−C14アルキレン)−アリーレンおよび(C1−C14アルキレン)−フェニレンが挙げられる。R27がアルキレン−アリーレンである時、R27の追加の例には、−CH2−フェニレンが挙げられる。
【0050】
28の例には、C2−C30アルキニルおよびC20−C25アルキニルが挙げられる。R28の追加の例には、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合(−C≡C−)を有するC2〜C30アルキニルおよび少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC20〜C25アルキニルが挙げられる。R28の更なる例には、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC20アルキニル、少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC24アルキニルが挙げられる。R28のなお更なる例には、−(CH28−C≡C−C≡C−(CH29CH3および−(CH28−C≡C−C≡C−(CH211CH3が挙げられる。
【0051】
29がアルキレンである時、R29の例には、C1−C14アルキレンおよびC1−C8アルキレンが挙げられる。R29がアルキレンである時、R29の追加の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、−C(CH32−および−CH((CH21~4CH3)−が挙げられる。R29がアルキレン−アリーレンである時、R29の例には、(C1−C14アルキレン)−アリーレンおよび(C1−C14アルキレン)−フェニレンが挙げられる。R29がアルキレン−アリーレンである時、R29の追加の例には、−CH2−フェニレンが挙げられる。
【0052】
30は独立してアルキレンまたは−NR36−であり、ここで、R36はHまたはC1−C4アルキルである。
【0053】
30がアルキレンである時、R30の例には、C1−C14アルキレンおよび例えばメチレン(−CH2−)などのC1−C3アルキレンが挙げられる。R30が−NR36−である時、R30の例には、−NH、−N(CH2CH3)−および−N(CH3)−が挙げられる。
【0054】
31の例には、C1−C16アルキルおよびC1−C8アルキルが挙げられる。R31の追加の例には、ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。
【0055】
32の例には、C1−C14アルキレンおよびC2−C9アルキレンが挙げられる。R32の追加の例には、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2−)およびヘキサメチレン(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)が挙げられる。
【0056】
33の例には、C1−C20アルキル、C6−C18アルキルおよびC10−C16アルキルが挙げられる。R33の追加の例には、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシルが挙げられる。
【0057】
本発明の化合物は、pが1または2であることが可能であり、nが1〜20、3〜17、6〜14または9〜11であることが可能である化合物も含む。
【0058】
本発明は、構造異性体および幾何異性体などの異性体、塩、溶媒和物および同質異像などを含む本明細書で記載された化合物を含む。
【0059】
本明細書で開示されたジアセチレン材料の合成は、ズズ(Xu,Z)、ビウム(Byun,H.S.)、ビットマン(Bittman,R.),J.Org.Chem.,1991,56,7183−7186における手順などの公表された手順から応用される。例えば、式Iのジアセチレンは、機構1(式中、nは典型的には1〜14である)に示したように調製することが可能である。式Iの化合物は、例えば「ドウェックス(Dowex)」アニオン交換樹脂(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical(Milwaukee,WI))から入手できる)などのアニオン交換樹脂によるアニオン交換および例えば水性塩化ナトリウムなどの適する溶離剤を介して式IIの化合物から調製することが可能である。
機構1
【化7】

【0060】
式IIの化合物は、適する溶媒中で適切なアルキル化剤と反応させることによって式IIIの化合物から調製することが可能である。適するメチル化剤は例えば沃化メチルを含み、適する溶媒はアセトニトリルを含む。前述した反応は、例えば炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下で20℃〜70℃、一般には20℃〜50℃の温度で1時間〜96時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0061】
式IIIの化合物は、適する溶媒中で適切な還元剤と反応させ、その後、適する酸を介してプロトン付与して塩をもたらすことにより式IVの化合物から調製することが可能である。適する還元剤には、例えば、水素化リチウムアルミニウム、ボロ水素化ナトリウムおよびトリフェニルホスフィンが挙げられる。適する溶媒には、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムおよびこれらの溶媒と水の混合物が挙げられる。適する酸には、例えばHClなどの鉱酸が挙げられる。前述した反応は、0℃〜40℃、一般には10℃〜25℃の温度で1〜96時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0062】
式IVの化合物は、式Vの化合物を経由して式VIの化合物から調製することが可能である。式VIの化合物は、適する溶媒の存在下で被保護ヒドロキシル基の脱シリル化のために適する試薬と反応させる。こうした脱保護試薬には、例えば、弗素化テトラブチルアンモニウムおよびグリーン(Green)およびワッツ(Wuts)著「有機合成における保護基(Protecting Groups in Organic Synthesis)」(ジョン・ウィリー・アンド・サン・プレス(John Wiley & Son Press),第二版)に記載されたものが挙げられる。適する溶媒には、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、0℃〜40℃、一般には10℃〜25℃の温度で0.5時間〜5時間、一般には1時間にわたり行われる。未精製脱保護アルコールVは、その後、溶媒の存在下でハロゲン化スルホニルと反応させる。適するハロゲン化スルホニルには、塩化メタンスルホニルまたは塩化p−トルエンスルホニルが挙げられる。前述した反応は、典型的には、トリアルキルアミンまたはピリジン塩基などの塩基の存在下で0℃〜40℃、一般には10℃〜25℃の温度で0.5時間〜5時間、一般には2時間にわたり行われる。得られた未精製スルホニル誘導体は、その後、DMFなどの適する溶媒中でアジ化ナトリウムと反応させる。前述した反応は、トリアルキルアミンまたはピリジン塩基などの塩基の存在下で20℃〜100℃、一般には70℃〜90℃の温度で1時間〜48時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0063】
式VIの化合物は、適する溶媒中で適するハロゲン化アルキルまたはアルキルトシテートと反応させることにより式VIIの化合物から調製することが可能である。有用なハロアルカンには、1−ブロモオクタン、1−ブロモドデカンまたは1−ブロモヘキサデカンなどのハロゲン化第一アルキルが挙げられる。適する溶媒には、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、例えばアルキルリチウム塩基などの塩基の存在下で−78℃〜40℃、一般には−78℃〜−50℃の温度で0.5時間〜48時間、一般には1時間にわたり行われる。
【0064】
式VIIの化合物は、適する溶媒中でアルキルリチウム塩基などの塩基と反応させることにより式VIIIの化合物から調製することが可能である。適するアルキルリチウム塩基には、メチルリチウムが挙げられる。適する溶媒には、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびエーテルが挙げられる。前述した反応は、典型的には、−78℃〜40℃、一般には−78℃〜−50℃の温度で0.5時間〜48時間、一般には1時間にわたり行われる。その後、得られた反応混合物は、適する溶媒中の例えば式IXのものなどの適するシリル被保護ハロゲン化ヒドロキシアルキルの溶液に添加される。適する溶媒には、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、−78℃〜40℃、一般には−20℃〜0℃の温度で0.5時間〜48時間、一般には1時間にわたり行われる。その後、得られた化合物は、適する溶媒中で弗素化テトラブチルアンモニウムと反応させる。適する溶媒には、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、−78℃〜40℃、一般には0℃〜25℃の温度で0.5時間〜48時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0065】
式IXのものなどのシリル被保護ハロゲン化ヒドロキシアルキルは商業的に購入することが可能であるか、または例えば式Xのものなどの適するハロアルコールを適する溶媒中でTBDMSCIと反応させることにより調製することが可能である。適する溶媒には、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、例えばイミダゾールなどの塩基の存在下で0℃〜40℃、一般には10℃〜25℃の温度で0.5時間〜48時間、一般には1時間にわたり行われる。
【0066】
式XVIIのジアセチレンは、機構2(式中、nは典型的には10〜14であり、mは典型的には1〜4であり、pは典型的には10〜14である)に略述したように調製することが可能である。
機構2
【化8】

【0067】
式XVIIの化合物は、適する溶媒中で適切な還元剤と反応させ、その後、適する酸を介してプロトン付与して塩をもたらすことにより式XVIの化合物から調製することが可能である。適する還元剤には、例えば、水素化リチウムアルミニウム、ボロ水素化ナトリウムおよびトリフェニルホスフィンが挙げられる。適する溶媒には、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムおよびこれらの溶媒と水の混合物が挙げられる。適する酸には、例えばHClなどの鉱酸が挙げられる。前述した反応は、0℃〜40℃、一般には10℃〜25℃の温度で1〜96時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0068】
式XVIの化合物は、適する溶媒の存在下で式XIIIの化合物および適する酸塩化物と反応させることにより式XVの化合物から調製することが可能である。式XIIIの適する化合物には、11−アジドウンデカノイル塩化物などの所望の製品をもたらすあらゆるアジド官能化酸塩化物が挙げられる。適する酸塩化物には、例えば1−ウンデカノイル塩化物および1ペンタデカノイル塩化物などの所望の製品をもたらすあらゆる酸塩化物が挙げられる。適する溶媒には、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、トリアルキルアミンまたはピリジン塩基などの塩基の存在下で0℃〜40℃、一般には0℃〜25℃の温度で1〜24時間、一般には3時間にわたり行われる。
【0069】
式XVの化合物は、適する溶媒の存在下で塩化銅(I)と反応させることにより式XIVの化合物の酸化カップリングを経由して調製することが可能である。適する溶媒には、例えばメチルアルコールなどのアルコールが挙げられる。前述した反応は、典型的には、酸素およびピリジンなどの塩基の存在下で0℃〜40℃、一般には0℃〜25℃の温度で24時間〜72時間、一般には48時間にわたり行われる。
【0070】
式XIIIの化合物は、Canadian Journal of Chemistry,1999,146〜154で略述された式XIIの化合物を経由して式XIの化合物から調製することが可能である。例えば、式XIの市販されているハロゲン誘導カルボン酸は、DMFなどの適する溶媒の存在下でアジ化ナトリウムと反応させる。前述した反応は、典型的には、20℃〜100℃、一般には70℃〜90℃の温度で1時間〜48時間、一般には20時間にわたり行われる。その後、未精製アジド誘導カルボン酸は、例えばベンゼンなどの適する溶媒の存在下で塩化オキサリルと反応させる。前述した反応は、典型的には、0℃〜50℃、一般には0℃〜25℃の温度で1時間〜48時間、一般には20時間にわたり行われる。
【0071】
式XXIIIのジアセチレンは、機構3(式中、nは典型的には1〜4であり、mは典型的には10〜14である)に略述されたように調製することが可能である。
機構3
【化9】

【0072】
式XXIIIの化合物は、例えばDMFなどの適する溶媒中で適する酸化剤と反応させることにより式XXIIの化合物から酸化を経由して調製することが可能である。適する酸化剤には、例えばジョーンズ試薬および二クロム酸ピリジニウムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、0℃〜40℃、一般には0℃〜25℃の温度で1時間〜48時間、一般には8時間にわたり行われる。
【0073】
式XXIIの化合物は、適する酸塩化物と反応させることにより式XXIの化合物から調製することが可能である。適する酸塩化物には、ラウロイル塩化物、1−ドデカノイル塩化物、1−テトラデカノイル塩化物、1−ヘキサデカノイル塩化物および1−オクタデカノイル塩化物などの所望の製品をもたらすあらゆる酸塩化物が挙げられる。適する溶媒には、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが挙げられる。前述した反応は、典型的には、トリアルキルアミンまたはピリジン塩基などの塩基の存在下で0℃〜40℃、一般には0℃〜25℃の温度で1時間〜24時間、一般には3時間にわたり行われる。
【0074】
式XXIの化合物は市販されているか(例えば、nは1〜4である)、または機構3で略述され、例えば、アブラムズ・スーザン(Abrams Suzanne R.)、シャウ・アンゲラ(Shaw,Angela C.)著「三重結合異性化:2−デシン−1−オールから9−デシン−1−オールへ(Triple−bond isomerization:2−to 9−decyn−1−ol)」,Org.Synth.(1988),66 127−31、およびブランズマ(Brandsma,L.)著「調製アセチレン化学(Preparative Acetylenic Chemistry)」(ニューヨークのエルセビア・パブ・カンパニー(Elsevier Pub.Co.),1971)で開示されたように化合物XIXおよびXXを経由して式XVIIIの化合物から調製することが可能である。
【0075】
本明細書で開示されたジアセチレン化合物は、トルエンなどの適する溶媒の存在下で式XXIIの化合物を無水コハク酸、無水グルタル酸または無水フタル酸などの酸無水物と反応させることにより調製することも可能である。前述した反応は、典型的には、50℃〜125℃、一般には100℃〜125℃の温度で1時間〜24時間、一般には15時間にわたり行われる。
【0076】
本明細書で開示されたジアセチレン化合物は溶液中で自己集合して、例えば、UV中の電磁放射線または電磁スペクトルの可視範囲などのあらゆる化学線を用いて重合させることができる規則的な集合体を形成する。本明細書で開示されたジアセチレン化合物の重合は、ジアセチレン化合物の配座および外部要因への暴露に応じて570nm未満、570nmと600nmとの間または600nmを上回る可視スペクトルにおいて色を有する重合反応生成物をもたらす。典型的には、本明細書で開示されたジアセチレン化合物の重合は、ポリジアセチレン主鎖を含むメタ安定性青相ポリマー網目をもたらす。これらのメタ安定性青相ポリマー網目は、例えば、熱、利用可能ならば溶媒または対イオンの変化または物理的応力などの外部要因にさらされると青味がかったオレンジから赤味かかったオレンジへの色変化を受ける。本明細書で開示されたジアセチレン化合物の一部の重合生成物は、可逆色変化および/または3状態色変化を示すことが可能である。例えば、重合後、得られた青相ポリマー網目は、熱、溶媒または対イオンの変化あるいは物理的応力にさらされると赤味がかったオレンジ状態に色を変えることが可能である。その後、この赤味がかったオレンジのポリマー網目は、熱、溶媒または対イオンの変化あるいは物理的応力に更にさらされると黄色がかったオレンジ状態に色を変えることが可能である。更に、本明細書で開示されたポリマー網目は、可逆的に赤味かかったオレンジ状態と黄色がかったオレンジ状態との間で循環することが可能である。
【0077】
例えば紫外線、物理的応力、溶媒の変化および対イオンの変化を含む様々な要素にさらされると可視色変化を受ける本明細書で開示されたジアセチレン化合物および該化合物の重合生成物の能力によって、ジアセチレン化合物および該化合物の重合生成物は種々の検出器の調製のための理想的な候補になる。こうした検出器は、溶液または固体状態中の本明細書で開示されたジアセチレン化合物および該化合物の重合生成物を用いることが可能である。例えば、本明細書で開示されたジアセチレン化合物および該化合物の重合生成物は、紫外線への暴露を測定する紫外線線量計として用いることが可能である。本明細書で開示されたジアセチレン化合物はヒトの皮膚に似たようにUV−A線、UV−B線およびUV−C線に応答し、よって紅斑応答に密接に匹敵する。従って、こうした線量計は、過度の日光UV暴露に対するユーザーへの警報として機能しうる。
【0078】
所定の検出用途のためのジアセチレン分子の構造要件は典型的には用途固有である。全体的な鎖長、溶解度、極性、結晶度および更なる分子変性のための官能基の存在などの特徴は、すべて有用な検出材料として機能するジアセチレン分子の能力を協働可能に決定する。
【0079】
本明細書で開示されたジアセチレン化合物は上述した能力を有し、熱、利用可能ならば溶媒または対イオンの変化または物理的応力に応えて所望の色変化を受ける網目に容易に且つ効果的に重合させることが可能である。本明細書で開示されたジアセチレン化合物は溶液中での化合物の配列のために穏やかな条件を必要とする。アンモニウム部分を含む本発明のジアセチレン化合物に対して、高温高強度プローブ超音波処理の使用を必要としない。更に、本明細書で開示されたジアセチレン化合物は、安定な重合性溶液をなお形成しつつ大過剰の非重合性モノマーの導入を見込んでいる。本明細書で開示されたジアセチレン化合物は、高処理量合成方法を含む迅速高産出方式で合成することが可能である。例えばヘテロ原子などの本明細書で開示されたジアセチレン化合物の主鎖中の官能基の存在は、所定の検出用途の要件を満たすために容易な構造工夫の可能性を用意している。本明細書で開示されたジアセチレン化合物は、例えば水などの適する溶媒にジアセチレンを添加し、混合物を加熱するか、または超音波処理し、その後、典型的には254nmの波長で紫外線を溶液に照射することにより網目を含む所望のポリジアセチレン主鎖に重合させることが可能である。重合すると、溶液は青味がかった紫色への色変化を受ける。
【実施例】
【0080】
本発明は以下に記載された特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、逆に添付した特許請求の範囲中に公正に規定されたような本発明のすべての態様を包含することが理解されるべきである。種々の修正、同等プロセスおよび本発明が適用可能でありうる多くの構造は、本明細書をレビューすると、本発明が向けられている当業者に対して容易に明らかであろう。実施例および本明細書のそれ以外におけるすべての部、百分率、比などは特に指示がない限り重量による。指定供給業者のないすべての溶媒および試薬は、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical(Milwaukee,WI))から購入した。水は18.2モーム(Mohm)/cmの抵抗率で「UV Milli−Q」水清浄器(マサチューセッツ州ベッドフォードのミリポア・コーポレーション(Millipore Corp.(Bedford,MA)))の使用によって浄化した。
【0081】
略語表
【表1】

【0082】
実施例1
CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NR3Xの調製
【0083】
工程1:Br(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
ガラス反応容器内で、40ミリリットルのCH2Cl2中の3.0グラム(12ミリモル)の11−ブロモ−1−ウンデカノールの溶液を調製し、これに2.7グラム(18ミリモル)のTBDMSClおよび1.2グラム(18ミリモル)のイミダゾールを添加した。得られた混合物を室温で18時間にわたり攪拌し、ジクロロメタンおよびブラインを用いて反応を仕上げた。ジクロロメタン層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して4.5グラムのBr(CH211OSi(Me2(CMe3))をもたらした。
【0084】
工程2:HC≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
ガラス反応容器内で、710ミリグラム(3.6ミリモル)のジイン−1を15ミリリットルのTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。この攪拌された溶液に1当量のメチルリチウム(臭化リチウムによる錯体として、Et2O中の1.5モル溶液)を添加した。混合物を30分にわたり攪拌し、8ミリリットルのHMPAおよび16ミリリットルのTHF中の1.47グラム(4.0ミリモル)のBr(CH211OSi(Me2(CMe3))の−15℃溶液にカニューラを介して添加した。ペンタンおよびブラインを用いて、得られた混合物を仕上げた。ペンタン層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた固形物に35ミリリットルのTHFおよび1ミリリットルの水に溶解させた3.6ミリリットルのTBAF(THF中の1モル溶液)を添加した。溶液を濾過し、真空下で濃縮して、粗固形物をもたらした。ヘキサン中の3体積%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィを用いてこの材料を精製して、510ミリグラムのHC≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))をもたらした。
【0085】
工程3:CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
ガラス反応容器内で、工程2で調製された1.31グラム(3.9ミリモル)のHC≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))を20ミリリットルのTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。この攪拌された溶液に2.8ミリリットルのn−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6モル溶液)の溶液を滴下した。この溶液を25ミリリットルのTHF中の7ミリリットルのHMPAおよび1.02グラム(4.10ミリモル)の1−ブロモドデカンの−15℃溶液にカニューラを介して添加した。ヘプタンおよびブラインを用いて、得られた混合物を仕上げた。ヘプタン層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の10体積%のジクロロメタンで溶離するカラムクロマトグラフィを用いてこの材料を精製して、680ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))をもたらした。
【0086】
工程4:化合物1A:CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NH3Clの調製
ガラス反応容器内で、650ミリグラム(1.3ミリモル)のCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))を6.5ミリリットルのTHFに溶解させた。この攪拌された溶液に2.0ミリリットルのTBAF(THF中の1モル溶液)を添加した。1時間にわたり攪拌した後、反応混合物を濾過し、520ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OHに濃縮し、それを特に精製せずに用いた。ガラス反応容器内で、CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OHを6.5ミリリットルのCH2Cl2に溶解させ、150μL(2.0ミリモル)の塩化メタンスルホニルおよび360μL(2.6ミリモル)のトリエチルアミンを添加した。反応を2時間にわたり攪拌し、CH2Cl2およびブラインを用いて仕上げた。CH2Cl2層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、680ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OS(O2)CH3に濃縮し、それを特に精製せずに用いた。ガラス反応容器内で、CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211OS(O2)CH3を6.5ミリリットルのDMFに溶解させ、570ミリグラム(8.8ミリモル)のアジ化ナトリウムを添加した。反応を20時間にわたり攪拌し、ペンタンおよびブラインを用いて仕上げた。ペンタン層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の9%ジクロロメタンで溶離するカラムクロマトグラフィを用いてこの材料を精製して、260ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH2113をもたらした。ガラス反応容器内で、CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH2113を10ミリリットルのTHFおよび0.5ミリリットルの水に溶解させ、330ミリグラム(1.3ミリモル)のトリフェニルホスフィンを添加した。20時間にわたり攪拌した後、混合物を通して塩化水素ガスを30秒にわたり泡立てた。得られた固形物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、190ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NH3Clをもたらした。
【0087】
工程5:化合物1B:CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NMe3Iの調製
ガラス反応容器内で、55ミルグラム(0.13ミリモル)のCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NH3Clを5ミリリットルのアセトニトリルおよび100μL(1.6ミリモル)の沃化メチルならびに170ミリグラム(1.6ミリモル)の炭酸ナトリウムに溶解させた。この溶液を室温で20時間にわたり攪拌し、濾過して、65ミリグラムのCH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NMe3Iをもたらした。
【0088】
工程6:化合物1C:CH3(CH210CH2C≡C−C≡C(CH211NMe3Clの調製
塩化ナトリウム溶液と合わせて「ドウェックス(Dowex)」アニオン交換樹脂に化合物1Bのサンプルを通すことにより、化合物1Bのサンプルを化合物1Cに転化した。
【0089】
実施例2
CH3(CH214CH2C≡C−C≡C(CH211NR3Xの調製
【0090】
工程1:Br(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
実施例1の工程1に記載されたのと同じ手順に従った。
【0091】
工程2:HC≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
実施例1の工程2に記載されたのと同じ手順に従った。
【0092】
工程3:CH3(CH214CH2C≡C−C≡C(CH211OSi(Me2(CMe3))の調製
1−ブロモドデカンの代わりに1−ブロモヘキサデカンを用いたことを除き、実施例1の工程3に記載されたのと同じ手順に従った。
【0093】
工程4:化合物2A:CH3(CH214CH2C≡C−C≡C(CH211NH3Clの調製
実施例1の工程4に記載されたのと同じ手順に従った。
【0094】
工程5:化合物2B:CH3(CH214CH2C≡C−C≡C(CH211NMe3Iの調製
実施例1の工程5に記載されたのと同じ手順に従った。
【0095】
工程6:化合物2C:CH3(CH214CH2C≡C−C≡C(CH211NMe3Clの調製
実施例1の工程6に記載されたのと同じ手順に従った。
【0096】
実施例3
CH3(CH210C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0097】
工程1:HOCH2C≡C−C≡CCH2OHの調製
70ミリリットルのピリジンに122グラム(2.26モル)の2−プロピン−1−オールを溶解させ、11.1グラム(112ミリモル)のCuClを添加し、その後、220ミリリットルのメチルアルコールを添加することにより、3−プロピン−1−オール(HOCH2C≡CH)の酸化カップリングをガラス反応容器内で行った。反応を酸素の存在下で48時間にわたり攪拌した。濃HClおよび酢酸エチルを用いて反応を仕上げた。酢酸エチル層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、61グラムのHOCH2C≡C−C≡CCH2OHをもたらした。
【0098】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
ガラス反応容器内で、10.6グラム(40ミリモル)の11−ブロモウンデカン酸を225ミリリットルのDMFに溶解させ、26グラム(400ミリモル)のアジ化ナトリウムを添加した。得られた攪拌された混合物を16時間にわたり80℃に加熱し、その後、反応混合物をエーテルおよびブラインで仕上げた。エーテル層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、淡黄色油として9.5グラムのN3(CH210C(O)OHに濃縮し、それを精製せずに用いた。ガラス反応容器内で、N3(CH210C(O)OHを120ミリリットルのベンゼンに溶解させ、12.7グラム(100ミリモル)の塩化オキサリルを添加した。反応を放置して20時間にわたり攪拌し、その時点で揮発分を真空で除去した。得られた残留物をペンタンに溶解させ、窒素雰囲気で濾過して、固形物を除去した。濾液を濃縮して、透明黄色油としてN3(CH210C(O)Clをもたらした。
【0099】
工程3:CH3(CH210C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH210NH3Clの調製
ガラス反応容器内で、工程1で調製された400ミリグラム(3.75ミリモル)のHOCH2C≡C−C≡CCH2OHを25ミリリットルのTHFと1ミリリットルのピリジンの混合物に溶解させた。この攪拌された溶液に工程2で調製された1.0グラム(4.1ミリモル)のN3(CH210C(O)Clおよび950μL(4.1ミリモル)のCH3(CH210C(O)Clを添加した。得られた混合物を3時間にわたり攪拌し、濃縮し、ヘキサンに溶解させ、濾過して塩を除去した。濾液を濃縮し、ヘキサン中の10体積%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィを用いて精製して、750ミリグラムのCH3(CH210C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH2103をもたらした。ガラス反応容器内で、280ミリグラム(0.56ミリモル)のCH3(CH210C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH2103を1ミリリットルの水および8ミリリットルのTHFに溶解させた。この溶液に350ミリグラム(1.3ミリモル)のトリフェニルホスフィンを添加した。20時間にわたり攪拌した後、混合物を通して塩化水素を30秒にわたり泡立たせた。得られた固形物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、150ミリグラムのCH3(CH210C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH210NH3Clをもたらした。
【0100】
実施例4
CH3(CH210C(O)O(CH23C≡C−C≡C(CH23OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0101】
工程1:HO(CH23C≡C−C≡C(CH23OH(オハイオ州パウエルのGFSから4,6−デカジイン−1,10−ジオールとして市販もされている)の調製
2−プロピン−1−オールの代わりに4−ペンチン−1−オール(HO(CH23C≡CH)を用いたことを除き、実施例3の工程1と同じ手順に従った。
【0102】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
実施例3の工程2と同じ手順に従った。
【0103】
工程3:CH3(CH210C(O)O(CH23C≡C−C≡C(CH23OC(O)(CH210NH3Clの調製
HO(CH2)C≡C−C≡CCH2OHの代わりにHO(CH23C≡C−C≡C(CH23OH(工程1で調製されたもの)を用いたことを除き、実施例3の工程3と同じ手順に従った。
【0104】
実施例5
CH3(CH210C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0105】
工程1:HO(CH24C≡C−C≡C(CH24OH(オハイオ州パウエルのGFSから5,7−ドデカジイン−1,12−ジオールとして市販もされている)の調製
3−プロピン−1−オールの代わりに5−ヘキシン−1−オール(HO(CH24C≡CH)を用いたことを除き、実施例3の工程1と同じ手順に従った。
【0106】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
実施例3の工程2と同じ手順に従った。
【0107】
工程3:CH3(CH210C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(O)(CH210NH3Clの調製
HOCH2C≡C−C≡CCH2OHの代わりにHO(CH24C≡C−C≡C(CH24OH(工程1で調製されたもの)を用いたことを除き、実施例3の工程3と同じ手順に従った。
【0108】
実施例6
CH3(CH214C(O)OCH2C≡C−C≡CCH2OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0109】
工程1:HOCH2C≡C−C≡CCH2OHの調製
実施例3の工程1と同じ手順に従った。
【0110】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
実施例3の工程2と同じ手順に従った。
【0111】
工程3:CH3(CH214C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(O)(CH210NH3Clの調製
塩化ドデカニルの代わりに塩化ヘキサデカニルを用いたことを除き、実施例3の工程3と同じ手順に従った。
【0112】
実施例7
CH3(CH214C(O)O(CH23C≡C−C≡C(CH23OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0113】
工程1:HO(CH23C≡C−C≡C(CH23OHの調製
実施例4の工程1と同じ手順に従った。
【0114】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
実施例3の工程2と同じ手順に従った。
【0115】
工程3:CH3(CH214C(O)O(CH23C≡C−C≡C(CH23OC(O)(CH210NH3Clの調製
塩化ドデカニルの代わりに塩化ヘキサデカニルを用いたことを除き、実施例4の工程3と同じ手順に従った。
【0116】
実施例8
CH3(CH214C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(O)(CH210NH3Clの調製
【0117】
工程1:HO(CH24C≡C−C≡C(CH24OHの調製
実施例5の工程1と同じ手順に従った。
【0118】
工程2:N3(CH210C(O)Clの調製
実施例3の工程2と同じ手順に従った。
【0119】
工程3:CH3(CH214C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(O)(CH210NH3Clの調製
塩化ドデカニルの代わりに塩化ヘキサデカニルを用いたことを除き、実施例5の工程3と同じ手順に従った。
【0120】
実施例9
水中の化合物1A、1B、1C、2A、2B、2Cの1.0ミリモル濃度溶液のサンプルをガラス容器内で調製し、70℃のオーブン内で30分にわたり加熱し、「ブロンソン(Bronson)」Model#1510バスソニケータ(ペンシルバニア州ウェストチェスターのVWRサイエンティフィック・プロダクツ(VWR Scientific Products(West Chester,PA))から市販されている)内で30分にわたり浴内超音波処理し、0.45マイクロメートルシリンジフィルタを通して濾過し、4℃の冷蔵庫に約16時間にわたり入れた。溶液を冷蔵庫から取り出し、3センチメートル離れた波長254ナノメートルのUVランプ(ペンシルバニア州ウェストチェスターのVWR Scientific Products(West Chester,PA))から市販されている)の下で10分にわたり照射しつつ攪拌することにより重合させた。照射すると重合が起きたか否かおよび色変化の存否を表1に記している。重合が起き、色変化が観察されたサンプルを15秒にわたり70℃に加熱した。得られた色変化を表1に記している。
【0121】
【表2】

【0122】
実施例10
水中の実施例3〜8で調製された化合物の1.0ミリモル濃度溶液のサンプルをガラス容器内で調製し、70℃のオーブン内で30分にわたり加熱し、4℃の冷蔵庫に約16時間にわたり入れた。溶液を冷蔵庫から取り出し、3センチメートル離れた波長254ナノメートルのUVランプ(ペンシルバニア州ウェストチェスターのVWRサイエンティフィック・プロダクツ(VWR Scientific Products(West Chester,PA))から市販されている)の下で10分にわたり照射しつつ攪拌することにより重合させた。重合すると観察された色変化を表2に記している。サンプルを15秒にわたり70℃に加熱し、得られた色変化を表2に記している。溶液を90℃に加熱することにより第3の色転移をもたらした。この色転移が存在する場合、それも表2に記している。
【0123】
【表3】

【0124】
実施例11
水中の実施例2で調製された化合物2Bの1.0ミリモル濃度溶液のサンプルをガラス容器内で調製し、70℃のオーブン内で30分にわたり加熱し、「ブロンソン(Bronson)」Model#1510バスソニケータ(ペンシルバニア州ウェストチェスターのVWRサイエンティフィック・プロダクツ(VWR Scientific Products(West Chester,PA))から市販されている)内で30分にわたり浴内超音波処理し、0.45マイクロメートルシリンジフィルタを通して濾過し、4℃の冷蔵庫に約16時間にわたり入れた。溶液を冷蔵庫から取り出し、3センチメートル離れた波長254ナノメートルのUVランプの下で10分にわたり照射しつつ攪拌することにより重合させた。他のアニオンを含む塩を溶液に添加した。観察された色変化の存否を表3に記録している。
【0125】
【表4】

【0126】
実施例12
HO(O)C(CH23C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3の調製
【0127】
工程1:HO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3の調製
ガラス反応容器内で、600ミリグラムの5,7−ドデカジイン−1,12−ジオール(HO(CH24C≡C−C≡C(CH24OH)、0.275ミリリットルのピリジンおよび10ミリリットルのTHFを混合した。この溶液に656ミリグラムの塩化ラウロイルを添加し、得られた混合物を15時間にわたり攪拌した。その後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、0.1N・HClおよびブラインで洗浄した。オレンジ層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して白色固形物をもたらした。固形物をシリカゲル(ヘキサン中の25体積%酢酸エチルから50体積%酢酸エチルまでの傾斜)上で精製して、570ミリグラムのHO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3を白色固形物としてもたらした。
【0128】
工程2:HO(O)C(CH23C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3の調製
ガラス反応容器内で、工程1で調製された377ミリグラムのHO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3を3ミリリットルのDMFに溶解させ、1.32グラムのPDCを添加した。得られた混合物を8時間にわたり攪拌し、その後、水およびジエチルエーテルで仕上げた。組み合わせエーテル層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して白色固形物をもたらした。固形物を酢酸エチル/ヘキサン/蟻酸の体積による25/74/1で溶離するシリカゲル上で精製して、0.21グラムのHO(O)C(CH23C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH210CH3を白色固形物としてもたらした。
【0129】
実施例13〜16
HO(O)C(CH2a-1C≡C−C≡C(CH2aO(O)C(CH2bCH3の調製
表4に示した工程1のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例12に記載されたのと同じ手順に従って、一般構造HO(O)C(CH2a-1C≡C−C≡C(CH2aO(O)C(CH2bCH3(aおよびbは表4で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0130】
【表5】

【0131】
実施例17
HO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3の調製
【0132】
工程1:HO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3の調製
ガラス反応容器内で、4.99グラムの5,7−ドデカジイン−1,12−ジオール(HO(CH24C≡C−C≡C(CH24OH)、2.2グラムのピリジンおよび50ミリリットルのTHFを混合した。この溶液に6.34グラムの塩化ミリストールを添加し、得られた混合物を15時間にわたり攪拌した。その後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、0.1N・HClおよびブラインで洗浄した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して白色固形物をもたらした。固形物をシリカゲル(ジクロロメタン中の15体積%の酢酸エチルから100%酢酸エチルへの傾斜)上で精製して、5.0グラムのHO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3を白色固形物としてもたらした。
【0133】
工程2:HO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3の調製
シール可能なチューブ内で、工程1で調製された1.41グラムのHO(CH23C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3、0.435グラムの無水コハク酸、13ミリリットルのトルエンおよび0.106グラムのDMAPを組み合わせ、チューブを密封した。混合物を14.5時間にわたり105℃に加熱し、反応を室温に冷却し、0.15ミリリットルの水を添加し、チューブを再密封し、再び30分にわたり105℃に加熱した。その後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、0.1N・HClおよびブラインで洗浄した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して白色固形物をもたらした。固形物を酢酸エチル/ジクロロメタン/蟻酸の体積による10/89/1で溶離するシリカゲル上で精製して、1.70グラムのHO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3を白色固形物としてもたらした。
【0134】
実施例18〜28
HO(O)C(CH22C(O)O(CH2aC≡C−C≡C(CH2aO(O)C(CH2bCH3の調製
表5に示した工程1のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例17に記載されたのと同じ手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH2aC≡C−C≡C(CH2aO(O)C(CH2bCH3(aおよびbは表5で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0135】
【表6】

【0136】
実施例29
HO(O)C(CH22C(O)O(CH25C≡C−C≡C(CH25O(O)C(CH210CH3の調製
【0137】
工程1:HO(CH25C≡C−C≡C(CH25OHの調製
HOCH2C≡C(CH23CH3(ミラー(Millar,J.G.)、オエールシュラガー(Oehlschlager,A.C.)著、J.Org.Chem.1984,49,2332−2338)により調製されたもの)またはHO(CH22C≡C(CH22CH3(オハイオ州パウエルのGFSケミカルズ(GFS Chemicals(Powell,OH))から市販されている)のKAPA促進異性化によりHO(CH25C≡CHを調製した。HO(CH25C≡CHの酸化カップリングは、6.95グラムのHO(CH25C≡CHをピリジン/メタノール(2.0ミリリットル/6.2ミリリットル)に溶解させ、307グラムのCuClを添加し、その後、すべての出発材料が消費されるまで酸素の存在下で攪拌することによりガラス反応容器内で行った。反応混合物をジエチルエーテルおよび4N・HClで仕上げ、組み合わせ有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。1/1ヘキサン/t−ブチルメチルエーテルからの残留物の再結晶化によって、5.35グラムのHO(CH25C≡C−C≡C(CH25OHを桃色固形物としてもたらした。
【0138】
工程2:HO(CH25C≡C−C≡C(CH25O(O)C(CH210CH3の調製
5,7−ドデカジイン−1,12−ジオールの代わりに、工程1で調製されたジオールを用いたことを除いて、実施例17の工程1に記載されたのと同じ手順に従った。
【0139】
工程3:HO(O)C(CH22C(O)O(CH25C≡C−C≡C(CH25O(O)C(CH210CH3の調製
実施例17の工程2で記載されたのと同じ手順に従った。
【0140】
実施例30〜32
HO(O)C(CH22C(O)O(CH25C≡C−C≡C(CH25O(O)C(CH2bCH3の調製
表6に示した工程2のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例29に記載されたのと同じ手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH25C≡C−C≡C(CH25O(O)C(CH2bCH3(bは表6で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0141】
【表7】

【0142】
実施例33〜36
HO(O)C(CH22C(O)O(CH26C≡C−C≡C(CH26O(O)C(CH2bCH3の調製
実施例29の工程1に記載されたのと同じ手順に従って、1−ヘプチンから出発してジオールHO(CH26C≡C−C≡C(CH26OHを調製した。表7に示した工程2のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例29のための残りの手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH26C≡C−C≡C(CH26O(O)C(CH2bCH3(bは表7で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0143】
【表8】

【0144】
実施例37〜39
HO(O)C(CH22C(O)O(CH27C≡C−C≡C(CH27O(O)C(CH2bCH3の調製
実施例29の工程1に記載されたのと同じ手順に従って、1−オクチンから出発してジオールHO(CH27C≡C−C≡C(CH27OHを調製した。表8に示した工程2のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例29のための残りの手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH27C≡C−C≡C(CH27O(O)C(CH2bCH3(bは表8で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0145】
【表9】

【0146】
実施例40〜43
HO(O)C(CH22C(O)O(CH29C≡C−C≡C(CH29O(O)C(CH2bCH3の調製
実施例29の工程1に記載されたのと同じ手順に従って、1−デシンから出発してジオールHO(CH29C≡C−C≡C(CH29OHを調製した。表9に示した工程2のジオールおよび酸塩化物を用いて実施例29のための残りの手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH29C≡C−C≡C(CH29O(O)C(CH2bCH3(bは表9で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0147】
【表10】

【0148】
実施例44
HO(O)C(CH23C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3の調製
工程2において無水コハク酸の代わりに無水グルタル酸を用いたことを除き、実施例17に記載されたのと同じ手順に従った。
【0149】
実施例45
HO(O)CHC=CHC(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH214CH3の調製
工程1においてCH3(CH212C(O)Clの代わりにCH3(CH214C(O)Clを用い、工程2において無水コハク酸の代わりに無水マレイン酸を用いたことを除き、実施例17に記載されたのと同じ手順に従った。
【0150】
実施例46
HO(O)C(1,2−C64)C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH212CH3の調製
工程2において無水コハク酸の代わりに無水フタル酸を用いたことを除き、実施例17に記載されたのと同じ手順に従った。
【0151】
実施例47
HO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24O(O)C(CH211CH3の調製
【0152】
工程1:HO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(CH211CH3の調製
ガラス反応容器内で、120ミリグラムの水素化ナトリウムの懸濁液を10ミリリットルの乾燥DMF中で調製し、972ミリグラムの5,7−ドデカジイン−1,12−ジオール(HO(CH24C≡C−C≡C(CH24OH)を添加した。5分にわたり攪拌した後、1.31グラムのCH3(CH211Brを添加し、得られた混合物を15時間にわたり攪拌した。その後、混合物を飽和NH4Cl溶液の添加によって冷却し、100ミリリットルのジエチルエーテルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで3回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して黄色油をもたらした。この油をシリカゲル(ヘキサン中の25体積%〜35体積%の酢酸エチルの傾斜)上で精製して、606ミリグラムのHO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(CH211CH3を白色固形物としてもたらした。
【0153】
工程2:HO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(CH211CH3の調製
シール可能なチューブ内で、工程1で調製された181ミリグラムのHO(CH24C≡C−C≡C(CH24O(CH211CH3、63ミリグラムの無水コハク酸、2ミリリットルのトルエンおよび15ミリグラムのDMAPを組み合わせ、チューブを密封した。混合物を16時間にわたり110℃に加熱し、反応を室温に冷却し、3滴の水を添加し、チューブを再密封し、再び30分にわたり110℃に加熱した。その後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、0.1N・HClおよびブラインで洗浄した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去して白色固形物をもたらした。固形物を酢酸エチル/ジクロロメタン/蟻酸の体積による10/89/1で溶離するシリカゲル上で精製して、HO(O)C(CH22C(O)O(CH24C≡C−C≡C(CH24OC(CH211CH3を白色固形物としてもたらした。
【0154】
実施例48〜52
HO(O)C(CH22C(O)O(CH2aC≡C−C≡C(CH2aOC(CH2bCH3の調製
表10に示した工程1のジオールおよび臭化アルキルを用いて実施例47で記載されたのと同じ手順に従って、一般構造HO(O)C(CH22C(O)O(CH2aC≡C−C≡C(CH2aO(CH2bCH3(aおよびbは表10で定義されている)を有する化合物をもたらした。
【0155】
【表11】

【0156】
実施例53
実施例17で調製された化合物の10.1ミリグラムのサンプルをガラス容器に入れ、5ミリリットルのイソプロパノールに懸濁させた。混合物を沸騰するまで加熱し、70℃の水10ミリリットルを添加した。温度が95℃に達しイソプロパノールの殆ど全部が蒸発したことを示すまで得られた溶液を沸騰させた。溶液を16時間にわたり室温に、次に4℃に冷却した。溶液の2ミリリットルのアリコートに10分にわたり254ナノメートルの光を照射し、重合が起きたことを示す暗青色をもたらした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

(式中、R1は、
【化2】

であり、
2は、
【化3】

であり、
3、R8、R13、R24、R31およびR33は独立してC1−C20アルキルであり、
4、R5、R7、R14、R16、R19、R20、R22、R25およびR32は独立してC1−C14アルキレンであり、
6、R15、R18およびR26は独立してC1−C14アルキレン、C2−C8アルケニレンまたはC6−C13アリーレンであり、
9はC1−C14アルキレンまたは−NR34−であり、
10、R12、R27およびR29は独立してC1−C14アルキレンまたは(C1−C14アルキレン)−(C2−C8アリーレン)であり、
11およびR28は独立してC2−C30アルキニルであり、
17はエステル活性化基であり、
21はC1−C20アルキルアミノまたはC1−C20アルキルであり、
23はC6−C13アリーレンであり、
30はC1−C14アルキレンまたは−NR36−であり、
34およびR36は独立してHまたはC1−C4アルキルであり、
pは1〜5であり、
nは1〜20であり、
1およびR2は同じでない)
の化合物。
【請求項2】
1はドデシルまたはヘキサデシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
3はウンデシルまたはペンタデシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
24はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、ノニルまたはドデシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
33はドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
2およびR21は独立して(C1〜C18アルキル)−NR353Xであり、ここで、R35はHまたはC1〜C4アルキルであり、各Xは独立してF-、Br-、Cl-、I-、OH-、N3-、HCO3-またはCN-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
2は−(CH211−NH3X、−(CH211−N(CH33X、−(CH215−N(CH33Xまたは−(CH215−NH3Xであり、ここで、各Xは独立してCl-またはI-である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
4はメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
5はエチレンまたはトリメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
7、R16、R19、R20およびR25は独立してエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
20はメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
22はエチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
32はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
6、R15、R18およびR26は独立してエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
8およびR31は独立してC1〜C14アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
8およびR31は独立してブチル、ペンチルまたはヘキシルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
9およびR30は独立してメチレン、−NH−、−N(CH2CH3)−または−(N(CH3)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
10、R12、R27およびR29は独立してメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、−(CH32−、−CH((CH21-4CH3)−または−CH2−フェニレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
11およびR28は独立して少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC2〜C30アルキニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
11およびR28は独立して−(CH28−C≡C−C≡C−(CH29CH3または−(CH28−C≡C−C≡C−(CH211CH3である、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
13はC1〜C4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
14はC1〜C4アルキレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
17は2,5−ジオキソ−1−ピロリジニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
21はデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘプタデシル、−(CH210−NH3X、−(CH210−N(CH33X、−(CH214−N(CH33Xまたは−(CH214−NH3Xであり、ここで、各Xは独立してCl-またはI-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
23はフェニレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
nは1〜20、3〜17、6〜14または9〜11である、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
pは1または2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
pは1であり、R1はドデシルまたはヘキサデシルであり、R2は−(CH211−NH3X、−(CH211−N(CH33X、−(CH215−N(CH33Xまたは−(CH215−NH3Xであり、ここで、各Xは独立してCl-またはI-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
1は、
【化4】

であり、ここで、R3はウンデシルまたはペンタデシルであり、R4はメチレン、エチレンまたはテトラメチレンであり、
2は、
【化5】

であり、ここで、R20はメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンであり、R21は−(CH210−NH3X、−(CH210−N(CH33X、−(CH214−N(CH33Xまたは−(CH214−NH3Xであり、ここで、各Xは独立してCl-またはI-であり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
1は、
【化6】

であり、ここで、R5はエチレンまたはトリメチレンであり、
2は、
【化7】

であり、ここで、R20はトリメチレンまたはテトラメチレンであり、R21はウンデシル、トリデシル、ペンタデシルまたはヘプタデシルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
1は、
【化8】

であり、ここで、R7はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、R6はエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンであり、
2は、
【化9】

であり、ここで、R20はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、R21はウンデシル、トリデシル、ペンタデシル、ヘプタデシルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
1は、
【化10】

であり、ここで、R16はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、R15はエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンであり、R14はエチレンであり、R13はメチルであり、
2は、
【化11】

であり、ここで、R20はメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンであり、R21はトリデシルであり、
pは1であり、nは9〜11である、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
1は、
【化12】

であり、ここで、R7はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、R6はエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンであり、
2は、
【化13】

であり、ここで、R22はエチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンであり、R23はフェニレンであり、R24はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、ノニルまたはドデシルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
1は、
【化14】

であり、ここで、R17は2,5−ジオキソ−1−ピロリジニルであり、R18はエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンであり、R19はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、
2は、
【化15】

であり、ここで、R20はメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレンであり、R21はトリデシルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
1は、
【化16】

であり、ここで、R7はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレンまたはノナメチレンであり、R6はエチレン、トリメチレン、エテニレンまたはフェニレンであり、
2は、
【化17】

であり、ここで、R32はエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンであり、R33はドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
1は、
【化18】

であり、ここで、R8はブチル、ペンチルまたはヘキシルであり、R9はメチレン、−NH−、−N(CH2CH3)−または−N(CH3)−であり、R10はメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、−C(CH32−、−CH((CH21~4CH3)−または−CH2−フェニレンであり、
2は、
【化19】

であり、ここで、R29はブチル、ペンチルまたはヘキシルであり、R30はメチレン、−NH−、−N(CH2CH3)−または−N(CH3)−であり、R31はメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、−C(CH32−、−CH((CH21~4CH3)−または−CH2−フェニレンであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
1は、
【化20】

であり、ここで、R11は少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC1〜C20アルキニルであり、R12はメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、−C(CH32−、−CH((CH21~4CH3)−または−CH2−フェニレンであり、
2は、
【化21】

であり、ここで、R27はメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、−C(CH32−、−CH((CH21~4CH3)−または−CH2−フェニレンであり、R28は少なくとも2個の炭素−炭素三重結合を有するC1〜C20アルキニルであり、pは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項38】
請求項1に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項39】
前記組成物は570nm未満の可視スペクトルの色を有する、請求項38に記載の重合済み組成物。
【請求項40】
前記組成物は570nm〜600nmの間の可視スペクトルの色を有する、請求項38に記載の重合済み組成物。
【請求項41】
前記組成物は600nmを上回る可視スペクトルの観察された色を有する、請求項38に記載の重合済み組成物。
【請求項42】
請求項28に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項43】
請求項29に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項44】
請求項30に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項45】
請求項31に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項46】
請求項32に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項47】
請求項33に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項48】
請求項34に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項49】
請求項35に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項50】
請求項36に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項51】
請求項37に記載の少なくとも1種の化合物の重合反応生成物を含む重合済み組成物。
【請求項52】
熱放射を検出する方法であって、請求項38に記載の重合済み組成物を熱放射に接触させ、色変化を観察することを含む方法。
【請求項53】
電磁スペクトルの紫外線範囲内で電磁放射を検出する方法であって、請求項1に記載の少なくとも1種の化合物を前記電磁スペクトルの紫外線範囲内で電磁放射に接触させ、色変化を観察することを含む方法。

【公表番号】特表2006−511590(P2006−511590A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565085(P2004−565085)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2003/037375
【国際公開番号】WO2004/060852
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】