説明

検査装置及び検査方法

【課題】被検査体内の特定粒度の粒子の含有量を知ることができる検査装置及び検査方法を提供する。
【解決手段】X線CTによる断層像n,n+1・・・を基に被検査体に含まれる粒子P,Pm+1・・・の量を非破壊検査する検査装置50であって、粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に設定された粒子の大小の境界を規定する基準体積値を記憶した記憶部562と、被検査体の各断層像を画像処理して個々の粒子の断層像を抽出する画像処理部563と、画像処理部563により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積Vmを演算する体積演算部568と、体積演算部568で演算された粒子の体積Vmを記憶部562から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上の粒子の個々の質量を積算する質量演算部569とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線CTによる断層像を基に被検査体に含まれる粒子の量を非破壊検査する検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CTは、特開昭61−156480号公報(特許文献1)等にも記載されているように、様々な方向から被検査体にX線を照射し、被検査体で減衰したX線を検出し断層像を合成することで、被検査体の内部を非破壊で検査することができる。
【0003】
【特許文献1】特開昭61−156480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばビル解体現場で発生するコンクリートガラ(コンクリート塊)から再生骨材を製造する場合、製造計画を立てるのにコンクリート塊に含まれる骨材量の見積もりが望まれる。このような場合を始めとして、被検査体内の粒子(目的物)の含有量を非破壊で知りたい場合がある。
【0005】
それに対し、X線CTにおける断層像の各ピクセルは、被検査体の対応箇所の物質密度に対応するCT値と称される値を持つ。このCT値は照射するX線強度が一定値以上であれば被検査体の密度に比例するとされている。この場合、例えば断層像のCT値に対して適当な閾値を設定しておき、閾値を超えるCT値を持つボクセルを抽出すれば被検査体内部の粒子の占める領域を識別することができるので、その領域の各ボクセルの密度値を積算すれば粒子の質量を知ることができる。
【0006】
しかしながら、一般にコンクリートには強度を確保するために粒度の異なる骨材(粗骨材・細骨材)が混在している。このように被検査体内に粒度の異なる粒子が混在している場合、上記方法では被検査体内の粒子の質量の合計値は算出されるが、そのうちの特定粒度の粒子の質量を知ることはできなかった。
【0007】
そこで本発明は、被検査体内の特定粒度の粒子の含有量を知ることができる検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、X線CTによる断層像を基に被検査体に含まれる粒子の量を非破壊検査する検査装置であって、粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に設定された粒子の大小の境界を規定する基準体積値を記憶した記憶部と、前記被検査体の断層像を画像処理して個々の粒子の断層像を抽出する画像処理部と、前記画像処理部により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積を演算する体積演算部と、前記体積演算部で演算された粒子の体積を前記記憶部から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上又は未満の粒子の個々の質量を積算する質量演算部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記被検査体は前記粒子として骨材を含むコンクリート塊であって、前記選別粒度は粗骨材と細骨材の粒度分布の間に生じる低分布領域の値であることを特徴とする。
【0010】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、X線CTによる断層像を基に被検査体に含まれる粒子の量を非破壊検査する検査方法であって、粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に粒子の大小の境界を規定する基準体積値を設定する手順と、前記被検査体の断層像を画像処理して個々の粒子の断層像を抽出する手順と、前記画像処理部により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積を演算する手順と、前記体積演算部で演算された粒子の体積を前記記憶部から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上又は未満の粒子の個々の質量を積算する手順とを有することを特徴とする。
【0011】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記被検査体は前記粒子として骨材を含むコンクリート塊であって、前記選別粒度は粗骨材と細骨材の粒度分布の間に生じる低分布領域の値であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、粒度のみが異なる粒子が混在した被検査体を対象としても、被検査体内の特定粒度の粒子の含有量を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
本実施の形態の検査装置は、被検査体内部の粒子状の粒子(目的物)の含有量を非破壊検査するもので、特定粒度の粒子の質量を算出する。具体的には、例えばビル解体時に発生するコンクリートガラ(コンクリート塊)に含まれる骨材、すなわち粗骨材や細骨材量の含有量を算出するのに好適である。建築用コンクリートに使われる骨材はJISにより粗骨材と細骨材に分類され、粗骨材は5mm以上のものが重量で85%以上含まれる骨材、細骨材は10mmふるいを全て通過し5mm以下のものが重量で85%以上含まれる骨材とされている。また、JISによって粗骨材と細骨材の粒度分布も決められている。以下の実施の形態では、被検査体(例えばコンクリート塊)内の粒子のうち特定粒度以上のもの(例えば粗骨材)の含有量(質量)を算出する例を説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態に係る検査装置を備えた移動式検査機の概略構成を表す側面図である。
図1に示した移動式検査機100は、下部車体としての走行体10と、搭載した各機器に動力を供給する動力装置20と、被検査体を受け入れる受け入れ部としてのホッパ30と、被検査体を搬送する搬送手段であるコンベヤ40と、被検査体の粒子含有量や品質を検査する検査装置50と、コンベヤ40上の品質不良の被検査体を選別する選別装置60とを備えている。
【0015】
走行体10は、左右一対の走行装置11、及び走行装置11の上部にほぼ水平に設けた一対の本体フレーム12で構成されている。走行装置11は、本体フレーム12の下部に連設したトラックフレーム13と、トラックフレーム13の前後両端に設けた従動輪(アイドラ)14及び駆動輪15と、従動輪14及び駆動輪15に掛け回した無限軌道履帯16と、駆動輪15に連結した図示しない駆動装置とを備えている。また、本体フレーム12とトラックフレーム13を旋回フレーム(図示せず)及び旋回モータ(図示せず)を介して接続し、旋回モータを駆動することによって本体フレーム12がトラックフレーム13に対して旋回する構成としても良い。
【0016】
ホッパ30は、上方拡開形状に形成され上下が開口した枠型の部材であり、支持部材31を介して本体フレーム12の長手方向一方側(図1中右側)に支持されている。
【0017】
コンベヤ40は、ホッパ30の下方位置から走行体10の他方側(図1中の左側)に向かって延在しており、ホッパ30の下方位置から本体フレーム12の長手方向一方側に向かって水平に延在し、検査装置50、選別装置60を通過した後の下流側の部分は屈曲している。この屈曲後の下流側の部分は、動力装置20の上方を通過し、搬送方向に向かって上る方向に傾斜している。また、コンベヤ40は、コンベヤフレーム41と、コンベヤフレーム41の前後両端に設けた駆動輪42及び従動輪43と、駆動輪42及び従動輪43に掛け回したコンベヤベルト44と、駆動輪42に連結した図示しない駆動装置とを備えている。コンベヤフレーム41は、支持部材45,46を介してそれぞれ本体フレーム12及び動力装置20に支持されている。本実施の形態において、コンベヤ40は、全体が本体フレーム12より上側に位置しているが、本体フレーム12よりも下方を通し、ホッパ30の下方位置から来て動力装置20の下を通過する辺りから上り傾斜になるように、本体フレーム12や動力装置20から吊り下げる構成としても良い。また、コンベヤベルト44は、対向するホッパ30から導出される被検査体のこぼれを抑制すべく、ホッパ30の下部開口よりも幅を広くしてある。
【0018】
また、図1では特に図示していないが、コンベヤ40の例えばコンベアベルト44の内側の空間には、コンベアベルト44の位置を検出するパルス検出器47(後述する図4参照)が設けられている。パルス検出器47は、例えばLED等からの照射光や音の反射成分を検出する方式のものを用いることができる。この場合、コンベヤベルト44の搬送面の裏側に一定間隔の既知の数の凹凸を形成しておき、そこに照射した光や音の反射成分を検出してパルス変換して出力するようにすると、パルス信号のカウントによってコンベヤベルト44の循環移動量が算出される。また、予め各凹凸にアドレスを与えておけば、コンベアベルト44の各点の現在位置を算出することもできる。
【0019】
動力装置20は、本体フレーム12の長手方向他方側(図1中左側)端部に支持されており、特に図示していないが、エンジン(原動機)やエンジンにより駆動する油圧ポンプ、油圧ポンプからの圧油の流れを制御する制御弁装置等を内蔵している。同じく図示していないが、移動式検査機100には、例えば動力装置20の内部或いは動力装置20の近傍に電源(バッテリ)が設けられている。
【0020】
図2は検査装置50の側面図、図3は図2中のIII−III断面による断面図である。
図2において、本実施の形態の検査装置50は、被検査体の画像を取得する検出部500と、検出部500で取得した画像を基に被検査体の粒子の含有量を算出したり選別装置60を駆動制御したりする制御演算部550(後の図4参照)とを備えている。
【0021】
検出部500はX線断面撮像装置であり、検出部500の本体をなす筐体501と、X線を照射するX線照射部502と、X線照射部502から照射されたX線を検出するX線検出部503とを備えている。筐体501は、中央部分に円筒状に形成された開口部504を有するドーナツ状の箱型部材である。開口部504には、コンベヤ40が貫通しており、コンベヤ40により搬送される被検査体がコンベヤ40の搬送速度で開口部504を通過するようになっている。このとき、搬送する被検査体が開口部504の中心を通過するように、コンベヤ40は、コンベヤベルト44の搬送面が開口部504の中心よりも下側に設定距離だけオフセットするように配置されている。また、開口部504には、X線照射部502のコンベヤ搬送方向の上流側及び下流側に、筐体501からのX線の漏洩を防ぐカーテン506を設けてある。
【0022】
上記X線照射部502及びX線検出部503は、筐体501内でリング状のガントリ505によって連結されており、特に図示していないが、筐体501の外側の内壁面に設けたリング状(開口部504と同心状)の図示しないガイドレールにスライド可能に係合している。これらX線照射部502及びX線検出部503は、筐体501の開口部504の中心を挟んで対向している。また、特に図示していないが、ガントリ505には、X線照射部502及びX線検出部503が係合するガイドレールに沿って走行する駆動装置が取り付けられている。この駆動装置を駆動することにより、リング状のガイドレールを駆動装置が走行し、対向配置されたX線照射部502とX線検出部503とが、ガントリ505とともに筐体501内で開口部504の中心周りに回転する。この回転動作に伴ってX線照射部502からX線を照射することにより、コンベヤ40上を搬送される被検査体Aを透過したX線がX線検出部503で検出されるようになっている。X線照射量は断層像の撮像をする上で必要最小限に抑えることが望ましい。
【0023】
図4は制御演算部550の構成を表すブロック図である。
図4において、制御演算部550は、検出部500のX線検出部503からの検出信号を基に被検査体内部の粒子の含有量を算出したり必要に応じて異物や不良品等を判定し選別したりする検査コントローラ560と、検査コントローラ560からの異物や不良品の判定結果に従って選別装置60を制御する選別装置コントローラ580とを備えている。
【0024】
検査コントローラ560は、検出部500のX線検出部503からのX線検出信号を基に検出部500を通過した被検査体の断層像を合成(構築)するCT合成部561と、粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に設定された粒子の大小の境界を規定する基準体積値や合成した画像データを記憶する記憶部562と、記憶部562に記憶された各合成画像を処理し被検査体の個々の粒子の断層像データを抽出する画像処理部563と、画像処理部563で抽出された断層像データを基に被検査体の個々の粒子の品質を判定する判定部564と、画像処理部563により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積を演算する体積演算部568と、体積演算部568で演算された粒子の体積を記憶部562から読み出した基準体積値と比較し基準体積値以上の粒子の個々の質量を積算する質量演算部569とを備えている。
【0025】
記憶部562に記憶した基準体積値には、例えば、含有量の算出対象とする粒子の粒度の最小値又は最大値を直径とする球の体積値を使用する。この場合、本実施の形態ではJISに規定された粗骨材(粒度の大きい方の粒子群)の含有量を算出対象としているので、例えば粗骨材を5mm以上の骨材として、粒度の最小値である5mmを直径とする球の体積値を基準体積値とする。仮に細骨材(粒度の小さい方の粒子群)の含有量を算出対象とするなら、例えば細骨材を5mm未満の骨材として、粒度の最大値(5mm)を直径とする球の体積値を基準体積値とする。
【0026】
選別装置コントローラ580は、コンベヤ40に設けたパルス検出器47からのパルス信号を入力し、この入力信号を基にコンベヤベルト44の位相を演算し監視している。このとき、選別装置コントローラ580に入力されるパルス信号は、選別装置コントローラ580を介して随時検査コントローラ560にも入力される。CT合成部561では、X線検出部503から入力されるX線検出信号に、これと同時に入力されたパルス信号が対応付けられ、合成する断層像にその断層像が取得されたコンベヤベルト44上の位置情報が付される。したがって、記憶部562には、コンベヤベルト44上の位置情報付きの被検査体の断層像が蓄積される。すなわち、判定部564から出力される被検査体の異物や品質の判定結果には、その判定の基となった断層像がどの位置の像であるかを表す位置情報が伴う。
【0027】
これにより、選別装置コントローラ580では、判定部564からの良否判定結果を基にコンベアベルト44上の被検査体を除去すべきか否かを認識し、除去すべき被検査体(不良品)については、そのコンベアベルト44上の位置情報と自己で管理しているコンベアベルト44の位相とに基づき、不良品が選別装置60を通過する際に選別装置60に駆動指令信号を出力して不良品をコンベアベルト44上から除去する。
【0028】
なお、検査コントローラ560の記憶部562には、少なくとも検出部500の撮像位置から選別装置60を通過するまでの断層像及びその位置情報が入る容量が要求される。容量が多い分には機能上問題ないが、最小限の容量に止める場合はデータ蓄積量が一定の値を超えた後、古いデータを記憶した領域から順にデータを上書きしていくようにする。
【0029】
また、移動式検査機100には、制御演算部550とは別に移動式検査機100の全体を制御するメインコントローラ590が設けられている。このメインコントローラ590は、走行系や搬送系等の動作を制御する制御部591の他、判定部564における被検査体の品質の判定基準となる設定値を記憶する記憶部592を有する。制御部591は、操作者による操作に伴う操作部595からの操作信号を基に、走行系や搬送系等への指令信号を演算し出力する。本例では、走行用、搬送用の駆動装置(図示せず)にそれぞれ油圧モータを想定しているので、制御部591から走行系、搬送系に出力される指令信号は、走行体10の走行モータ、コンベヤ40のコンベヤモータへの圧油の流れ(流量及び方向)をそれぞれ制御する走行用コントロールバルブ17、搬送用コントロールバルブ48のソレノイド駆動部に対する指令信号である。電動モータ等を用いて走行系、搬送系を電動式にした場合、制御部591から走行系、搬送系に出力される指令信号は、走行体10の走行モータ、コンベヤ40のコンベヤモータの制御部に出力される構成となる。
【0030】
また、メインコントローラ590の記憶部592に記憶される設定値は、各被検査体の検査対象項目(品質判定の基準、換言すれば品質を評価するパラメータとなる項目)に対して目標品質に応じて予め設定された制御しきい値である。判定部564は、前述の良否判定の際、この記憶部592から該当の設定値を読み出し、画像処理部563からの画像処理結果を設定値と比較して良否判定する。なお、本例では、被検査体の断層像を画像処理して粒子単位の断層像を抽出することができるので、各粒子の質量、外形(形や大きさ)、体積、位置、粒度分布、球形度、球形度分布等を精度良く算出することができる。例えば粒度を品質の判定基準とする場合、特徴量として粒子の外径を算出し、それに対して目標品質(目標粒度)に準ずる設定値を設定しておけば、その設定値との比較により品質を判定することができる。質量や体積、分布等の他の項目についても同様である。
【0031】
図5は選別装置60の側面図、図6は図5のVI−VI断面による断面図である。
選別装置60は、コンベヤ40上の検出部500よりも搬送方向下流側の位置に設けられており、コンベヤ40を覆うように設けた装置本体をなす筐体61と、被検査体をコンベヤベルト44上から選別し除去する選別羽根62と、選別羽根62で選別された被検査体をガイドするシュート63とを備えている。
【0032】
筐体61は、コンベヤ40による被検査体の搬送方向両側が開口した枠型の部材であり、本体フレーム12上に搭載されている。
【0033】
選別羽根62は、コンベヤベルト44の上方に位置するように、基端部(上端部)が筐体61の天井部に支軸64を介して回動自在に支持されている。支軸64は選別羽根62に対して固定されており、筐体61の例えば上部に搭載した電動の駆動モータ65(油圧でも良い)の出力軸に、駆動伝達機構(スプロケット、ギヤ等)を介して連結されている。この駆動モータ65は前述した選別装置コントローラ580からの駆動指令信号により駆動する。支軸64は被検査体の搬送方向に延在しており、駆動モータ65が駆動すると支軸64の回転に伴って選別羽根62はコンベアベルト44に直交する方向に揺動する。
【0034】
このとき、選別羽根62の揺動するストロークはリミットスイッチ66,67により制限されている。通常時、選別羽根62が先端部をコンベヤベルト44の幅方向一方側(図6中左側)にある位置で待機しているが、選別装置コントローラ580からの駆動指令信号が駆動モータ65に入力されると、駆動モータ65が駆動して選別羽根62がコンベヤベルト44の幅方向他方側(図6中右側)に揺動する。その後、選別羽根62が進行方向に対向するリミットスイッチ67を押すと、リミットスイッチ67からの信号が選別装置コントローラ580に入力される。リミットスイッチ67からの信号が入力されると、選別装置コントローラ580は駆動モータ65への駆動指令信号を逆転駆動の指令信号に切り換え、選別羽根62をコンベアベルト44の幅方向一方側に揺動させる(復帰させる)。その後、選別羽根62がリミットスイッチ66に到達し、リミットスイッチ66からの信号が選別装置コントローラ580に入力されると、選別装置コントローラ580は駆動モータ65への駆動指令信号の出力を停止し待機位置で停止させる。このようにリミットスイッチ66,67と組み合わせて選別羽根62を往復揺動させる場合、駆動モータ65に直流モータを用いることができる。リミットスイッチ66,67を省略し、駆動モータ65にサーボモータ等の回転角度を精度良く制御できるものを用い、選別羽根62を所定角度で折り返し往復揺動させるようにしても良い。
【0035】
また、選別羽根62の長さは、先端部(下端部)の軌跡がコンベアベルト44の搬送面に摺接又は近接する程度に調節されている。したがって、選別羽根62が待機位置から揺動すると、選別羽根62に干渉するコンベヤベルト44上の被検査体が側方に押し退けられ、シュート63に落とされる。選別羽根62は上記の如く往復運動するため、選別対象の被検査体をシュート63に向かって掻き落とした後、速やかに待機位置に復帰する。
【0036】
シュート63のシュート面(被検査体が滑り落ちる面)は、少なくとも被検査体を受け入れる部分においては、コンベヤ40による被検査体の搬送方向にとった寸法が選別羽根62よりも大きい。つまり、シュート63の上流側端部は選別羽根62の上流側端面よりも上流側に位置し、シュート63の下流側端部は選別羽根62の下流側端面よりも下流側に位置する。シュート63は、そのシュート面の上端部がコンベヤベルト44の選別羽根62の回動方向一方側(本例では図6中の右側)の側部に近接し、そこから下り傾斜となる姿勢で筐体61に支持されている。筐体61には、シュート63のシュート面に対向する図示しない開口部が設けられており、シュート63を流れ落ちる被検査体が開口部を通って筐体61の外部に排出される。このようにして、判定部564により品質不良と判定された被検査体は、選別装置60により選別されコンベヤ40上から取り除かれるようになっている。
【0037】
次に上記構成の本実施の形態の移動式検査機100の動作を説明する。
まず、油圧ショベルやコンベヤ等の投入手段によって被検査体がホッパ30に投入されると、被検査体はホッパ30を介してコンベヤ40上に導かれる。被検査体は、循環駆動するコンベヤ40により搬送され、検出部500を通過する。検出部500を通過する際、被検査体の断層像が撮像され、制御演算部550において断層像を基に被検査体に含有される粒子(粗骨材)の質量が算出される。また、例えば被検査体から不良品を除去する場合、制御被検査体の品質の良否判定がなされる。良品と判定された被検査体はそのまま搬送され、選別装置60を通過して最終的にコンベヤ40の放出端から放出される。一方、制御演算部550により品質不良と判定された被検査体は、選別装置60に導入された際に選別羽根62によりコンベヤベルト44上から払い除けられ、シュート63を介して良品と分別されて排出される。
【0038】
ここで、図7は画像処理部563による画像処理アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。
【0039】
画像処理部563は、まず図8に示したように、CT合成部561で合成された被検査体のコンベヤ40上の特定位置の断層像nを記憶部562から読み出し(ステップS101)、図9に示したように、断層像nの各画素の輝度を予め設定された閾値で二値化処理し(ステップS102)、輝度の高い空間部分を除去し輝度が閾値よりも低い粒子P,Pm+1,・・・の画像データを抽出する(ステップS103)。
【0040】
次に、図10に示すように、ステップS103で抽出した粒子P,Pm+1,・・・の画像データを基に断層像上の座標系での粒子P,Pm+1,・・・の重心座標C,Cm+1,・・・を算出する(ステップS104)。粒子Pの重心座標Cを算出したら、断層像nの1つ前(上流側の隣接位置)の解析済みの断層像n−1に粒子Pと重心座標が近い(予め設定した距離(閾値)以内にある)粒子を検索し(ステップS105)、該当粒子があるかどうかを判定する(ステップS106)。
【0041】
該当粒子がある場合、断層像n−1の該当粒子の粒子番号を粒子Pに割り当ててステップS109に手順を進める(ステップS107)。該当粒子がない場合、新規の粒子番号を粒子Pに割り当ててステップS109に手順を進める(ステップS108)。ステップS109では、ステップS103で抽出した粒子の全てについて、ここまでの処理が完了したかどうかを判定し、同様の処理が未完了の粒子がある場合、手順をステップS104に戻し、断層像n中の次の粒子Pm+1を対象として同じ手順を繰り返す。断層像n中の全粒子についてここまでの処理が完了した場合、手順をステップS110に移行する。
【0042】
ステップS110に手順を移すと、画像処理部563は、断層像n−1中にあって断層像nには存在しない粒子番号が付与された粒子を検索し、ステップS111において該当粒子があるかどうかを判定する。ここで発見される該当粒子は、図11のように、その全ての断層像について解析が完了した粒子である。該当粒子がある場合、ステップS112の手順を経由し、該当粒子の各断面の解析結果(断層像やその重心座標等)を記憶部562に記憶し、この該当粒子の解析が完了した旨を伝える信号を体積演算部568及び判定部564に出力し、ステップS113に手順を移す。ステップS111で該当粒子が見つからない場合、ステップS112を介さずそのままステップS113に手順を移す。ステップS113では、断層像nについて以上の解析処理を完了し、断層像nの1つ後(下流側の隣接位置)の未解析の断層像n+1を解析対象に変え(n=n+1とし)、ステップS101に手順を戻す。
【0043】
このように、画像処理部563は、コンベヤ40が駆動している間、ステップS101〜S113の処理を繰り返し実行し、連続して撮像されるコンベヤ40上の被検査体の断層像を順次解析処理し、粒毎のスキャンデータを記憶部562に記録する。
【0044】
図12は検査コントローラ560による被検査体中の特定粒度の粒子(ここでは粗骨材)の含有質量の計測アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。
【0045】
検査コントローラ560では、先のステップS112にて画像処理部563から粒子Pの全断層像データの取得が通知されると、体積演算部568は、まずステップS151において、通知された粒子番号の粒子、すなわち粒子Pの全断層像を記憶部562から読み出す。
【0046】
続くステップS152において、体積演算部568は、被検査体に含まれる特定粒度の粒子の占める領域のボクセル数(積算値)Cm、体積値(積算値)Vmをそれぞれ0(ゼロ)に設定する。
【0047】
ステップS153に手順を移すと、体積演算部568は、図13に示すように断層像n中の粒子Pの占める割合が一定以上(例えば10%以上)のボクセル数Ctをカウントし、Cmに積算する(Cm=Cm+Ct)。
【0048】
続くステップS154では、ステップS153の処理がステップS151で読み出した粒子Pの全断層像について完了したかどうかを判定し、未完了であればステップS155にて次の断層像に対象を移して(n=n+1)ステップS153に手順を戻し、断層像n+1を対象にステップS153の処理を実行する。反対にステップS151で読み出した全断層像についてステップS153の処理が完了していれば、ステップS154からステップS156に手順を移す。
【0049】
ステップS156では、算出した粒子Pのボクセル数(積算値)Cmに、1ボクセルの体積V(既知の値)を乗じて粒子Pの体積Vmに積算する。
【0050】
ステップS157では、粒子Pの体積Vmを記憶部562から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上かどうかを判定する。体積Vmが基準体積値以上であって粗骨材と推定される場合、ステップS158に手順を移し、質量演算部569によって、取得した被検査体中の粗骨材のここまでの総質量VbにVm(厳密にはVmの各画素から求めた質量)を積算し、ステップS159に手順を移して画像処理部563からの次の粒子のスキャン完了の通知を待つ。質量の算出は、各画素の濃淡(輝度)を変換することによるが、この変換処理は、予め実測する等して求めておいた画素の輝度と質量との関係に基づいて実行される。或いは、単位体積当たりの骨材の質量をVmに乗じて質量に変換しても良い。ステップS157において粒子Pの体積Vmが基準体積値未満であって細骨材と推定された場合、ステップS159に移って総質量Vbの積算処理を実行することなくステップS159に手順を移す(細骨材と推定される粒子の質量は積算しない)。
【0051】
以上のステップS101〜S113及びS151〜S159の処理を繰り返し実行することにより、検出部500で逐次取得される被検査体の断層像を基に、それら被検査体に含まれる粒子のうち特定粒度の粒子(この場合粗骨材)の総体積や総質量が算出される。
【0052】
また、図14は判定部564による良否判定アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。ここで説明する良否判定アルゴリズムは、被検査体内の特定粒度の粒子の含有量を算出する限りでは実行する必要はないが、移動式検査機100を何らかの処理機械と組み合わせて被検査体の検査・処理(又は処理・検査)を連続的に実行する際、処理に不向きな被処理物又は品質不良な処理物を不良品として予め除去する場合等に実行する。ここでは、前述した一連の手順の実行により見積もられた粗骨材の含有量を基に生産計画が立てられ、実際に再生骨材の生産のために破砕機(ジョークラッシャ等)で被検査体を破砕処理する際に、破砕機の後段に移動式検査機100を配置し、破砕機により破砕処理された破砕物から不良品(設定粒度より大きな粒子)を選別装置60で除去する場合を説明する。
【0053】
本例において、前述したステップS101〜S113と同様の手順を破砕機からホッパ30に投入された破砕物を対象に実行することで画像処理部563によって抽出された粒子の各画像データを基に、判定部564は、粒子毎にその特徴量、例えば質量、体積、球形度等の情報を取得し、各粒子の座標データ等と合わせて粒度分布や粒質量分布、球形度分布等を算出することができる。そして、これらのうち良否判定に用いる特徴量を、良否判定の基準として予めメインコントローラ590の記憶部592に記憶した設定値(閾値)と比較し、品質の良否判定を粒子毎に実行する。ここでは破砕物の目標粒度に応じて設定した質量を品質判定に用いる。
【0054】
すなわち、判定部564は、まず先のステップS112の手順で画像処理部563からスキャン完了の信号を入力したら(ステップS201)、その信号に対応する粒子番号の粒子の各断層像データの集合を記憶部562から読み出す(ステップS202)。断層像の画像データを読み出したら、その画像1枚1枚について各画素の濃淡(輝度)を質量に変換し、現在判定の対象としている粒子の各断層像につき、各画素の質量変換値の合計値をそれぞれ算出する(ステップS203)。このステップS203における輝度から質量への変換処理は、予め実測する等して求めておいた画素の輝度と質量との関係に基づいて実行される。
【0055】
続くステップS204に手順を移すと、判定部564は、現在判定の対象としている粒子の全ての断層像につき、質量変換値の合計値の算出が完了したかどうかを判定し、質量変換値の合計値が得られていない画像が残っていればステップS203に手順を戻す。ステップS204で当該粒子の全画像について質量変換値の合計値の算出が完了していれば、次のステップS205に手順を移し、各画像の合計質量変換値の合計値を算出し、現在判定の対象としている粒子の質量を推定する。
【0056】
対象の粒子単体の質量を算出したら、判定部564は、メインコントローラ590の記憶部592から読み出した設定値(目標粒度に準ずる)と算出値とを比較し、算出値が設定値以下であるかどうかを判定する(ステップS206)。算出値が設定値より大きければ、判定部564は現在判定の対象としている粒子は品質不良と判断して手順をステップS207に移し、その粒子のコンベヤベルト44上の位置を選別装置コントローラ580に通知する。粒子の質量の算出値が設定値以下で、ステップS206の判定が満たされた場合、判定部564は選別装置コントローラ580への通知を省略して図14の判定の手順を終了する。
【0057】
判定部564は、画像処理部563からスキャン終了の通知を受けたら、それらの粒子のそれぞれを対象として、以上のステップS201〜S207の処理を逐次実行する。選別装置コントローラ580は、ステップS207で出力された粒子の位置情報を受けたら、そのコンベアベルト44上の位置が選別羽根62による払い除け位置に到達する際に選別装置60を駆動させ、品質不良と判定された粒子をコンベアベルト44上から除去する。設定粒度以下の粒子については粒子位置が通知されないので、その付近に品質不良の粒子がなければ、選別羽根62によりコンベアベルト44上から除去されることなく選別装置60を通過し、コンベヤ40の放出端から排出される。
【0058】
以上に説明した本実施の形態によれば、被検査体内に粒度のみが異なる複数種の粒子が混在する場合でも、そのうちの特定粒度の粒子の含有量を知ることができる。例えばコンクリート塊を被検査体とし、その中の粗骨材の含有量を知りたい場合、粗骨材は細骨材に対して粒度しか相違点がないが、粒子の断層像を抽出しそれを基に算出した体積から粗骨材と推定される粒子を細骨材と区別することにより、粗骨材のみの体積や質量を算出することができる。また、本実施の形態では、図12のステップS157で粒子の体積Vmが基準体積値以上の粒子を判定して粗骨材の体積・質量を算出したが、細骨材の体積・質量を算出する場合、ステップS157でVmが基準体積未満の粒子を判定すれば良い。或いは、ステップS157で、上限・下限の双方が定められた粒度の粒子を判定することもできる。よって、被検査体内に複数の粒度分布を持つ粒子が混在している場合でも、本実施の形態によれば特定粒度の粒子の含有量を知ることができる。
【0059】
ここで、実際に粗骨材と細骨材を選別する場合、一般に篩を使用した篩い分けが行われる。また、骨材の形状は実際には球形ではなく多種多様である。例えば図15に示したように、左図に示した球状の骨材が篩を丁度通過するとした場合、球状の骨材よりも体積が大きくても右図に示したように細長い骨材であれば篩を通過してしまう。このことから、厳密には、体積による区別が必ずしも粗骨材と細骨材の選別結果に合致するとは限らない。
【0060】
ところが、異なる粒度分布を持つ複数の粒子群が混在している場合、図16に示したように、複数の粒子群(粒子群1,2)の粒度分布に谷(粒度分布の少ないところ)が発生することがある。つまり、特定の大きさの粒子だけが少なくなる。コンクリート内の骨材を対象とした場合も、粗骨材と細骨材を合わせた骨材全体の粒度分布を考慮したとき、粗骨材と細骨材の境である5mm付近の大きさの骨材は一般に低分布である。したがって、粒度の低分布領域(谷の部分)の値(骨材で言えば直径5mm付近)を直径とする球の体積を基準体積値に想定することで、体積による粒度の区別(予測値)を篩による粒子群の選別結果(実際値)に概ね合致させることができる。また、この粒度分布の谷の部分の範囲であれば、基準体積値のずれに対して得られる結果の変化は小さく、粒子全体の量から見て粒度選別の予測値と実際値の誤差の変動量も小さい。
【0061】
さらには、上記移動式検査機100は被検査体内の粒子の特徴量(例えば大きさや質量)等により被検査体の品質を検査し、不良品と判定されたものについては選別装置60により自動的に除去することができる。したがって、例えば再生骨材製造のような廃棄物再資源化の作業において、不良品割合を低減させ被処理物又は処理物(製品又は半製品)の品質を向上させることができる。
【0062】
また、移動式検査機100は、下部車体10上に必要機器を搭載してユニット化することによりトレーラ等による輸送性が確保されているので、被処理物の発生現場への搬入も容易である。さらに、移動式であるため現場内での設置位置の変更も容易であり、被処理物の発生現場において移動式処理機と組み合わせてシステムを構成することが容易である。
【0063】
なお、上記実施の形態においては、コンベヤ40上を搬送される被検査体のX線CT断層像を逐次撮影して被検査体内の特定粒度の粒子の含有量を算出する場合を例に挙げて説明したが、ベッド又は検査台に載せた一定量の被検査体を対象として、その断層像から特定粒度の粒子の含有量を算出する構成とすることもできる。この場合も本発明の本質的効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施の形態に係る検査装置を備えた移動式検査機の概略構成を表す側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る検査装置の側面図である。
【図3】図2中のIII−III断面による断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る検査装置に備えられた制御演算部の構成を表すブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る検査装置を備えた移動式検査機に備えられた選別装置の側面図である。
【図6】図5のVI−VI断面による断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る検査装置に備えられた画像処理部による画像処理アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。
【図8】被検査体の断層像の一例である。
【図9】図8の断層像を二値化処理した像である。
【図10】図9の像の各粒子の重心を合わせて表示した像である。
【図11】一粒子の各断層像を示した図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る検査装置に備えられた検査コントローラによる特定粒度の粒子の含有質量の計測アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。
【図13】断層像中の粒子の占めるボクセルをカウントする際の概念図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る検査装置に備えられた判定部による良否判定アルゴリズムの一例を表すフローチャートである。
【図15】粒子の粒度と体積の関係を説明するための模式図である。
【図16】粒子の粒度分布の説明図である。
【符号の説明】
【0065】
50 検査装置
562 記憶部
563 画像処理部
568 体積演算部
569 質量演算部
Pm 粒子
n 断層像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線CTによる断層像を基に被検査体に含まれる粒子の量を非破壊検査する検査装置であって、
粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に設定された粒子の大小の境界を規定する基準体積値を記憶した記憶部と、
前記被検査体の断層像を画像処理して個々の粒子の断層像を抽出する画像処理部と、
前記画像処理部により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積を演算する体積演算部と、
前記体積演算部で演算された粒子の体積を前記記憶部から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上又は未満の粒子の個々の質量を積算する質量演算部と
を備えたことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
請求項1の検査装置において、前記被検査体は前記粒子として骨材を含むコンクリート塊であって、前記選別粒度は粗骨材と細骨材の粒度分布の間に生じる低分布領域の値であることを特徴とする検査装置。
【請求項3】
X線CTによる断層像を基に被検査体に含まれる粒子の量を非破壊検査する検査方法であって、
粒子の粒度選別を想定した場合の選別粒度を基に粒子の大小の境界を規定する基準体積値を設定する手順と、
前記被検査体の断層像を画像処理して個々の粒子の断層像を抽出する手順と、
前記画像処理部により抽出された粒子の断層像を基に個々の粒子の体積を演算する手順と、
前記体積演算部で演算された粒子の体積を前記記憶部から読み出した基準体積値と比較し、基準体積値以上又は未満の粒子の個々の質量を積算する手順と
を有することを特徴とする検査方法。
【請求項4】
請求項3の検査方法において、前記被検査体は前記粒子として骨材を含むコンクリート塊であって、前記選別粒度は粗骨材と細骨材の粒度分布の間に生じる低分布領域の値であることを特徴とする検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−180559(P2009−180559A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−18152(P2008−18152)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】