説明

検査装置

【課題】蒸気発生器における伝熱管シール部の全数を検査するとともに欠陥形状の分析を行うことができる検査装置を提供する。
【解決手段】渦電流探傷法を用いて管101と管板102との溶接部103における欠陥の有無を検査する検査装置であって、管101に挿入される円柱部41Aおよび管板102に押し当てられる鍔部41Bを有し、溶接部103に対して回転可能とされた本体41と、本体41の内部に配置されるとともに、溶接部103に対して接近離間可能とされ、溶接部103における欠陥を検出する探触子42と、探触子42を溶接部に向かって押圧する押圧部44と、が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管と管板との溶接部、特に、蒸気発生器における伝熱管シール溶接部の検査に用いて好適な検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
1次冷却水の熱を用いて2次冷却水を沸騰させて蒸気を発生させる蒸気発生器(以下、「SG」と表記する。)には、複数の伝熱管と、当該伝熱管の端部が溶接され伝熱管を支持する管板と、が設けられている。伝熱管の外部の2次冷却水は、伝熱管の内部を流れる1次冷却水により加熱される。また、管板は伝熱管を支持するだけでなく、1次冷却水と2次冷却水との間を仕切るものでもある。
そのため、伝熱管と管板との溶接部分(以下、「伝熱管シール部」と表記する。)は、2次冷却水側への1次冷却水の漏れ等を防ぐことが求められる。
【0003】
ここで、伝熱管シール部に欠陥が存在すると、1次冷却水の圧力などにより欠陥が1次冷却水側または2次冷却水側に開口し、1次冷却水などが漏れる経路(リークパス)が形成される懸念があった。
そこで、SGの製造における最終段階で、SGに対して耐圧試験を行ってリークパスの有無を確認する健全性確認が行われている。しかし、このような試験を行う前に、伝熱管シール部における欠陥を事前に検知できることが望ましい。
【0004】
このような欠陥が伝熱管シール部の表面に開口した割れである場合には、浸透検査(PT)や、リークテストで検知することができる。しかし、これらの検査方法ではブローホールのような内在型欠陥、つまり、表面に開口していない欠陥は検知できないという問題があった。
【0005】
その一方で、放射線検査(RT)は、伝熱管シール部に内在する欠陥も検出することができる。しかし、RTでは、上述の検査方法と比較して欠陥の検査速度が遅い。そのため、数千本の伝熱管を有するSGにおける伝熱管シール部の全数を、RTにより検査することは時間がかかりすぎて実用的ではない。
また、RTによる検査ではブローホールを検出できるが、ブローホールの深さ(表面からブローホールまでの距離)を特定できないという問題があった。
【0006】
そのため、伝熱管シール部の表面に存在する欠陥を比較的高速に検査できる渦電流探傷法(ECT)の適用が望まく、種々の検査方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−322855号公報
【特許文献2】特開2005−262218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ECTは、ECTコイルを用いて伝熱管シール部などの検査対象の表面に高周波の渦電流を流し、欠陥による渦電流の流れ難さや位相変化を電磁誘導の変化として検出する方法である。一方で、コイルと検査対象の距離変動も検出される。
そのため、欠陥を正確に検出するためには、ECTコイルと伝熱管シール部の表面との間のギャップを一定に保つことが必要となる。言い換えると、伝熱管シール部における表面の凹凸にECTコイルを追従して移動させる必要があるという問題があった。
【0009】
さらに、ECTにおいて欠陥の有無を一度に検査できる範囲は、ECTコイルとほぼ同じ範囲である。そのため、伝熱管シール部における欠陥の有無を検査するためには、ECTコイルを伝熱管シール部の周方向および径方向に移動させる必要があるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、蒸気発生器における伝熱管シール部の全数を検査するとともに欠陥形状の分析を行うことができる検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の検査装置は、渦電流探傷法を用いて管と管板との溶接部における欠陥の有無を検査する検査装置であって、前記管に挿入される円柱部および前記管板に押し当てられる鍔部を有し、前記溶接部に対して回転可能とされた本体と、前記本体の内部に配置されるとともに、前記溶接部に対して接近離間可能とされ、前記溶接部における欠陥を検出する探触子と、前記探触子を前記溶接部に向かって押圧する押圧部と、が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、本体を管に差し込み、鍔部を管板に押し当てることにより、探触子は溶接部に押し当てられる。この状態で本体を管に対して回転させることにより、探触子は溶接部の表面を周方向に移動し、溶接部における欠陥の有無を検査できる。言い換えると、複数の溶接部の所定範囲における欠陥の有無を安定して検査することができ、複数の溶接部における欠陥の有無を短時間で検査することができる。
【0013】
さらに、管に対する本体の回転方向は、一の回転方向および他の回転方向のいずれか一方向のみであってもよいし、両方向に回転可能であってもよい。
本体が両方向に回転可能である場合には、一の回転方向により得られた検査結果と、他の回転方向により得られた検査結果とを比較することにより、検査結果から表面突起などの外乱ノイズを除くことができる。
【0014】
上記発明においては、前記押圧部は弾性部材であって、前記押圧部は、前記探触子から所定距離以上に離れて配置されていることが望ましい。
【0015】
本発明によれば、探触子は弾性部材(例えばバネ)である押圧部により溶接部に押し当てられる。そのため、他の手段を用いて探触子を溶接部に押しつける場合と比較して、より確実に探触子を溶接部に押し当てることができる。
【0016】
さらに、押圧部が金属材料などのように探触子を用いた渦電流探傷法による欠陥の有無の検査に影響を与える材料、例えば、金属材料から形成されている場合であっても、押圧部は探触子から所定距離だけ離れて配置されているため、溶接部における欠陥の検出には影響を与えず正確に検査することができる。金属材料としてステンレス等の非磁性体を用いるとより渦電流が励起されにくくなり、欠陥検出への影響を抑えることができる。
【0017】
ここで所定距離とは、探触子による欠陥の有無の検査、具体的には探触子により押圧部に渦電流が励起されない距離、または、押圧部に渦電流が励起されても、当該渦電流により探触子から出力される信号が無視できる大きさとなる距離のことである。
一般的には、探触子を構成するECTコイルの寸法程度の距離を離すことが望ましい。
【0018】
上記発明においては、前記本体には複数の前記探触子が設けられ、複数の前記探触子は、前記本体の周方向に等間隔に配置されていることが望ましい。
【0019】
本発明によれば、探触子は溶接部に対して周方向に等間隔に離れた位置に押し当てられるため、本体の中心は管の中心に合わせられる。そのため、探触子と溶接部との距離が一定に保たれやすくなり、探触子による検査結果に当該距離の変動による外乱ノイズが含まれにくくなる。
【0020】
探触子の数としては、複数であれば何個であってもよいが、本体の安定性および探触子の配置スペースの観点から3個であることが望ましい。3個の探触子を用いる場合には、探触子の配置間隔は約120°であることが好ましい。
【0021】
上記発明においては、前記本体には複数の前記探触子が設けられ、複数の前記探触子のそれぞれは、前記溶接部における異なる半径位置に押しあてられることが望ましい。
【0022】
本発明によれば、本体を管に対して一回転させることにより、1個の探触子が設けられている場合と比較して、溶接部におけるより広い範囲について欠陥の有無を検査することができる。具体的には、溶接部における半径方向の外側から内側に複数の探触子を順に並べることにより、溶接部における広い範囲を短時間で検査することができる。
【0023】
さらに、複数の探触子は、ぞれぞれの探触子による検査範囲が重ならないように配置されてもよいし、一の探触子によって検査される領域の一部が、隣接する他の探触子によって検査される領域と重複する(オーバーラップする)ように配置してもよい。
複数の探触子がオーバーラップするように配置された場合には、1つの欠陥を少なくとも2つの探触子で検出することができ、探触子による検出結果から外乱ノイズを除くことができる。つまり、外乱ノイズは複数の探触子によって同じ位置に発生する確率が低く、多くの場合には、1つの探触子の検出結果に表れる。その一方で、欠陥は複数の探触子によって同じ位置に検出される。そのため、探触子による検出結果から外乱ノイズを容易に除くことができる。
【0024】
上記発明においては、複数の前記探触子は、逐次的に前記溶接部の欠陥の有無を検査することが望ましい。
【0025】
本発明によれば、一の探触子により欠陥の有無の検査を行う際に、他の探触子による検査は行われないため、一の探触子による検査結果が、他の探触子による影響を受けることを防止できる。さらに、複数の探触子による検査を逐次的に行うため、例えば本体が一回転する間に、溶接部における検査領域を隙間なく検査することができる。
【0026】
上記発明においては、前記探触子における前記溶接部と当接する面は、前記探触子が当接される前記溶接部の形状に合わせて形成されていることが望ましい。
【0027】
本発明によれば、例えば本体の中心と管の中心とがずれる芯ずれが発生した場合であっても、探触子は溶接部と当接する面の形状と同一の形状を有する溶接部の領域に移動しやすくなる。言い換えると倣い性が高くなる。その結果、探触子における欠陥の有無の検査結果の精度を高くすることができる。
【0028】
上記発明においては、前記円柱部の先端には、前記管の内周面に回転可能に接触し、前記本体の中心を前記管の中心に合わせる調芯部が設けられていることが望ましい。
【0029】
本発明によれば、調芯部により本体の中心が管の中心に合わせられるため、本体を回転させて溶接部における欠陥の有無を検査しても、探触子と溶接部との間の距離の変動を抑えることができる。その結果、探触子における欠陥の有無の検査結果の精度を高くすることができる。
【0030】
上記発明においては、前記円柱部が挿入された前記管以外の他の管に挿入され、該他の管の内周面に接触する保持部が設けられていることが望ましい。
【0031】
本発明によれば、保持部および調芯部がそれぞれ管に挿入され、その内周面に接触することにより、本体の中心が管の中心に合わせられやすくなる。
さらに、調芯部および本体のみが管に挿入される場合と比較して、保持部が他の管に挿入されるため、検査装置は調芯部および保持部により管および管板に固定される。そのため、本体を管に対して回転させても、その反動で検査装置の姿勢が変化したり、移動したりすることがない。つまり、本体および探触子を回転させても、本体における芯ずれの発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の検査装置によれば、溶接部に対して回転可能とされた本体の内部に溶接部における欠陥を検出する探触子を溶接部に対して接近離間可能に配置し、押圧部によって探触子を溶接部に向かって押圧することにより、蒸気発生器における伝熱管シール部の全数を検査するとともに欠陥形状の分析を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態に係る検査装置の構成を説明する模式図である。
【図2】図1のプローブ本体およびプローブ部スタビライザの構成を説明する断面視図である。
【図3】図2のセンサ部、ECTコイルおよびバネの構成を説明する断面視図である。
【図4】図2のセンサ部の配置を説明する模式図である。
【図5】プローブ部が一の回転方向に回転駆動されたときの検査結果について説明する模式図である。
【図6】プローブ部が他の回転方向に回転駆動された時の検査結果について説明する模式図である。
【図7】プローブ部が一の回転方向に回転駆動されたときの検査結果について説明する模式図である。
【図8】プローブ部が他の回転方向に回転駆動された時の検査結果について説明する模式図である。
【図9】外側コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。
【図10】中間コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。
【図11】内側コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。
【図12】外側コイル、中間コイルおよび内側コイルにより検出された信号値の変化を示す帯状のグラフである。
【図13】外側コイル、中間コイルおよび内側コイルにより検出された信号値の変化を示す円環状のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
この発明の一実施形態に係る検査装置について、図1から図13を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る検査装置の構成を説明する模式図である。
本実施形態では、本発明の検査装置を蒸気発生器における伝熱管(管)101と管板102との間の溶接部である伝熱管シール部(溶接部)103におけるブローホールなどの欠陥の有無を、渦電流探傷法を用いて検査する検査装置に適用して説明する。
検査装置1には、図1に示すように、筐体2と、回転用モータ3と、プローブ部4と、プローブスタビライザ(調芯部)5と、固定部6と、が主に設けられている。
【0035】
筐体2は、図1に示すように、プローブ部4、プローブスタビライザ5および固定部6を支持するものであって、内部に回転用モータ3が収納されているものである。
【0036】
回転用モータ3は、プローブ部4を伝熱管シール部103に対して一の回転方向および他の回転方向に回転させるものである。
回転用モータ3は筐体2の内部に配置され、筐体2の外部に配置されたプローブ部4とは、中心軸線まわりに回転可能とされた回転軸31を介して接続されている。
なお、回転用モータ3としては、公知のモータを用いることができ、特に限定するものではない。
【0037】
図2は、図1のプローブ本体およびプローブ部スタビライザの構成を説明する断面視図である。図3は、図2のセンサ部、ECTコイルおよびバネの構成を説明する断面視図である。
プローブ部4は、伝熱管シール部103における欠陥の有無を検出するものである。
プローブ部4には、図2および図3に示すように、プローブ本体(本体)41と、センサ部(探触子)42と、ECTコイル43と、スプリング(押圧部)44と、が主に設けられている。
【0038】
プローブ本体41は、センサ部42、ECTコイル43およびスプリング44などを内部に収納するとともに、ECTコイル43を伝熱管シール部103の近傍に配置させるものである。さらにプローブ本体41は、ECTコイル43による渦電流探傷法を用いた欠陥の有無の検出への影響を考慮して、樹脂などの影響を与えにくい材料から形成されている。
プローブ本体41には、図2に示すように、円柱部41Aと、鍔部41Bと、が主に設けられている。
【0039】
円柱部41Aは、プローブ本体41の先端側(図2の左側)に形成された部分であって、伝熱管101の内部に挿入可能とするために、伝熱管101の内径よりも小さな径で形成されている部分である。さらに、円柱部41Aの先端側にはプローブスタビライザ5が取り付けられ、円柱部41Aの筐体側(図2の右側)には鍔部41Bが設けられている。
【0040】
鍔部41Bは、プローブ本体41の筐体側に形成された部分であって、管板102に押し当てるために、伝熱管101の内径よりも大きな径で形成されている部分である。さらに、鍔部41Bの先端側には円柱部41Aが設けられ、筐体2側には回転軸31が取り付けられている。
【0041】
図4は、図2のセンサ部の配置を説明する模式図である。
プローブ本体41における円柱部41Aと鍔部41Bとの接続部分には、図2に示すように、センサ部42、ECTコイル43およびスプリング44が配置されている。
さらに、本実施形態では、プローブ本体41にセンサ部42、ECTコイル43およびスプリング44の組が3組配置されている。より具体的には、筐体2からプローブ本体41を見た図である図4に示すように、3組のセンサ部42、ECTコイル43およびスプリング44が、それぞれ約120°間隔で配置されている。
【0042】
その一方で、3組のセンサ部42、ECTコイル43およびスプリング44は、図4に示すように、センサ部42およびECTコイル43と伝熱管シール部103と接触する半径方向の位置が、それぞれ異なるように配置されている。
【0043】
センサ部42は、図2および図3に示すように、内部にECTコイル43を収納するとともに、伝熱管シール部103に押し当てられるものである。センサ部42は、プローブ本体41の中心軸線Lに対して所定の角度だけ傾いた方向に移動可能に配置されたものである。より具体的には、筐体2からプローブスタビライザ5に向かって中心軸線Lから離れる方向に傾いた方向に移動可能に配置されたものである。傾きの角度αは、センサ部42と伝熱管シール部103との接触位置に基づいて定められるものであって、センサ部42が伝熱管シール部103の接触位置の面における法線方向に延びる角度である。つまり、センサ部42を伝熱管シール部103の外周側と接触させる場合には、傾きの角度αは大きくなり、内周側と接触させる場合には、傾きの角度αは小さくなる。
【0044】
センサ部42は、図3に示すように、一方の端部が閉塞された円筒状に形成された部材であって、閉塞端における外側の面は伝熱管シール部103に押し当てられる当接面42Aでもある。当接面42Aは、押し当てられる伝熱管シール部103の外形に合わせた形状に形成されている。
また、センサ部42とプローブ本体41との間には隙間が形成され、センサ部42が円筒の径方向、つまりセンサ部42の可動方向に対して垂直な方向に微小に移動可能とされている。
【0045】
さらに、センサ部42の外周側には、スプリング44が押し当てられる段差部42Bが設けられている。段差部42Bは、プローブ本体41から伝熱管シール部103に向かって(図3の下側に向かって)径が大きくなる段差である。段差部42Bは、当接面42Aから所定距離だけ離れた位置に形成されている。所定距離は、段差部42Bに押し当てられるスプリング44が、伝熱管シール部103における欠陥の有無の検査に影響を与えない距離である。
【0046】
なお、センサ部42は、ECTコイル43による渦電流探傷法を用いた欠陥の有無の検出への影響を考慮して、樹脂などの影響を与えにくい材料から形成されている。
【0047】
ECTコイル43は、伝熱管シール部103のおける欠陥の有無の検査を行うものである。具体的には、伝熱管シール部103に渦電流を発生させるものであり、かつ、伝熱管シール部103に発生した渦電流を検出するものである。ECTコイル43は、センサ部42における当接面42Aの近傍に配置され、センサ部42とともに伝熱管シール部103に押し当てられるものである。
なお、ECTコイル43の形式としては、渦電流探傷法に適用されている公知の形式を用いることができ、特に限定するものではない。
【0048】
スプリング44は、センサ部42およびECTコイル43を伝熱管シール部103に向かって押し当てるものである。スプリング44は、センサ部42とプローブ本体41の間に配置され、かつ、センサ部42の段差部42Bと接触するように配置されている。スプリング44を段差部42Bに接触させることにより、スプリング44とECTコイル43とが所定の距離だけ離される。
なお、スプリング44としては公知のものを用いることができ、特に限定されるものではない。
【0049】
プローブスタビライザ5は、図2に示すように、プローブ本体41の先端に配置され、プローブ本体41と伝熱管101との間の芯ずれを防止または抑制するものである。
プローブスタビライザ5には、軸部51と、接触部52と、ベアリング部53と、が主に設けられている。
【0050】
軸部51は、円柱状に形成された部材であって、プローブ本体41における円柱部41Aの先端に取り付けられるものである。さらに、ベアリング部53を介して接触部52を回転可能に支持するものである。
軸部51における外周面には、一対のベアリング部53が配置されている。
【0051】
接触部52は、円筒状に形成された部材であって、伝熱管101の内周面と接触するものである。さらに、接触部52の内部には、軸部51が配置されるとともに、軸部51との間にベアリング部53が配置されている。
接触部52における両端部の外周面には、円環状に形成されるとともに径方向外側に突出して形成された凸部52Aが設けられている。凸部52Aにおける径方向外側の端部において、接触部52は伝熱管101と接触する。
【0052】
なお、接触部52を構成する材料としては、樹脂などの弾性を有する材料であることが好ましい。接触部52が弾性変形することにより、伝熱管101と凸部52Aとを確実に接触させることができる。
【0053】
ベアリング部53は、軸部51と接触部52との間に配置されるものであり、軸部51と接触部52とを中心軸線Lまわりに相対回転可能とするものである。具体的には、伝熱管101と接触して静止している接触部52と、プローブ本体41に取り付けられ中心軸線Lまわりに回転する軸部51との間の配置されるものである。
本実施形態では、一対のラジアルベアリングであるベアリング部53が中心軸線Lに沿う方向に間隔をあけて配置されている。
【0054】
固定部6は、検査装置1を伝熱管101および管板102に固定するとともに、プローブ本体41および伝熱管101の芯ずれの発生を抑制する、または、発生しても芯ずれの量を抑制するものである。本実施形態には、筐体に2つの固定部6が設けられている例に適用して説明する。
固定部6には、図1に示すように、固定軸61と、固定用スタビライザ(保持部)62とが主に設けられている。
【0055】
固定軸61は、筐体2と固定用スタビライザ62とをつなぐ柱状の部材である。
固定用スタビライザ62は、固定軸61の先端に配置され、プローブ本体41と伝熱管101との間の芯ずれを防止または抑制するものである。固定用スタビライザ62の具体的な構成は、プローブスタビライザ5の構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0056】
次に、上記の構成からなる検査装置1による伝熱管シール部103における欠陥の有無の検査について説明する。
伝熱管シール部103における欠陥の有無を検査する場合には、図1および図2に示すように、検査装置1のプローブ部4およびプローブスタビライザ5を同じ伝熱管101に挿入するとともに、2つの固定部6をそれぞれ対応する伝熱管101に挿入する。
【0057】
プローブ部4は、図2に示すように、プローブ本体41の鍔部41Bが管板102に突き当たるまで伝熱管101に差し込まれる。
その一方で、プローブスタビライザ5および固定部6の固定用スタビライザ62は伝熱管101の内周面と接触する。具体的にはプローブスタビライザ5および固定用スタビライザ62における接触部52の凸部52Aが伝熱管101の内周面と接触する。このとき、接触部52が弾性変形することにより、凸部52Aが伝熱管101の内周面に押し当てられる。
【0058】
プローブ本体41が管板102に押し当てられると、図2および図3に示すように、センサ部42がスプリング44により伝熱管シール部103に押し当てられる。センサ部42は当接面42Aにおいて伝熱管シール部103と接触する。
【0059】
この状態において、渦電流探傷法による伝熱管シール部103における欠陥の有無の検査が行われる。具体的には、ECTコイル43によって伝熱管シール部103に渦電流が形成され、当該渦電流の状態がECTコイル43によって検出される。伝熱管シール部103にブローホール等の欠陥が存在すると、欠陥がない場合と比較して、上述の渦電流の状態が変化する。この変化がECTコイル43によって検出される。
なお、本実施形態で用いられる渦電流探傷法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定するものではない。
【0060】
さらに、伝熱管シール部103における欠陥の有無を検査する際には、回転用モータ3によりプローブ部4が、まず一の回転方向に回転駆動され、その後他の回転方向に回転駆動される。プローブ部4が回転駆動されると、伝熱管シール部103に押しつけられたセンサ部42も回転駆動され、ECTコイル43により伝熱管シール部103の欠陥の有無が検査される。
【0061】
このとき、プローブ本体41と伝熱管101との間の芯ずれが発生すると、センサ部42は当接面42Aと伝熱管シール部103と密着するように、言い換えると、当接面42Aの外形と合う伝熱管シール部103の位置に移動する。
【0062】
3つのECTコイル43は、図4に示すように、伝熱管シール部103と接触する位置が異なっている。最も内径側に配置されたものを内側コイル43N、最も外径側に配置されたものを外側コイル43F、両者の間に配置されたものを中間コイル43Mとすると、内側コイル43Nが検査する領域と、中間コイル43Mが検査する領域とは互いに重なり合っている。さらに、中間コイル43Mが検査する領域と、外側コイル43Fが検査する領域とは互いに重なり合っている。
【0063】
例えば、内側コイル43N、中間コイル43M、外側コイル43Fの直径が約3mmである場合には、これらのコイルの中心は、径方向に約0mmから約3mmの範囲でずらされることが好ましく、更には、約1mmずらされることがより好ましい。
【0064】
さらに3つのECTコイル43による欠陥の有無の検査は逐次的に行われる。つまり、内側コイル43Nによる欠陥の有無の検査が行われている際には、中間コイル43Mおよび外側コイル43Fによる欠陥の有無の検査は行われていない。同様に、中間コイル43Mによる検査が行われている際には、内側コイル43Nおよび外側コイル43Fによる検査が行われていない。外側コイル43Fによる検査が行われている際には、内側コイル43Nおよび中間コイル43Mによる検査が行われていない。
これらの切り替えは、欠陥の有無の検査が可能なタイミングであれば、どのようなタイミングであってもよく、特に限定するものではない。
【0065】
上述のようにして一の伝熱管101における伝熱管シール部103の検査が終了すると、一の伝熱管101からプローブ部4を抜き出し、プローブ部4を次の伝熱管101に差し込み、次の伝熱管101における伝熱管シール部103の検査が行われる。このような過程を繰り返すことにより、全ての伝熱管101における伝熱管シール部103の検査が行われる。
【0066】
次に、プローブ部4が一の回転方向および他の回転方向に回転駆動されたときの検査結果について説明する。
図5は、プローブ部が一の回転方向に回転駆動されたときの検査結果について説明する模式図である。図6は、プローブ部が他の回転方向に回転駆動された時の検査結果について説明する模式図である。
【0067】
まず、伝熱管シール部103に欠陥Dが存在した場合について説明する。
プローブ部4が一の回転方向に回転駆動されると、図5(a)に示すように、ECTコイル43も一の回転方向(図5の右方向)に移動する。その結果、得られた検査結果が図5(b)に示す信号値の変化である。つまり、欠陥Dが存在する角度において信号値が変化する。
【0068】
その一方、プローブ部4が他の回転方向に回転駆動されると、図6(a)に示すように、ECTコイル43は他の回転方向(図6の左方向)に移動する。その結果、得られた検査結果が図6(b)に示す信号値の変化である。つまり、プローブ部4が一の回転方向に回転駆動された場合と同様に、欠陥Dが存在する角度において信号値が変化する。
つまり、伝熱管シール部103に欠陥Dが存在する場合には、プローブ部4を一の回転方向および他の回転方向に回転駆動しても、ほぼ同様の検査結果が得られる。
【0069】
次に、伝熱管シール部103の表面に凸部52Aが存在し、欠陥Dが存在しない場合について説明する。
図7は、プローブ部が一の回転方向に回転駆動されたときの検査結果について説明する模式図である。図8は、プローブ部が他の回転方向に回転駆動された時の検査結果について説明する模式図である。
ここで凸部52Aは、プローブ部4が一の回転方向に移動する場合には、勾配が大きな斜面を有し、他の回転方向に移動する場合には、勾配が小さな斜面を有するものである。
プローブ部4が一の回転方向に回転駆動されると、図7(a)に示すように、ECTコイル43も一の回転方向(図7の右方向)に移動する。その結果、得られた検査結果が図7(b)に示す信号値の変化である。つまり、ECTコイル43が凸部52Aに到達した時点で信号値が急激に上昇し、その後なだらかに信号値が低下する。
【0070】
その一方、プローブ部4が他の回転方向に回転駆動されると、図8(a)に示すように、ECTコイル43は他の回転方向(図8の左方向)に移動する。その結果、得られた検査結果が図8(b)に示す信号値の変化である。つまり、ECTコイル43が凸部NDに到達した時点からなだらかに信号値が上昇し、プローブ部4が一の回転方向に回転駆動された場合と比較して、信号値の最大値は大幅に減少する。
つまり、伝熱管シール部103に欠陥Dが存在せず、凸部NDのみが存在する場合には、プローブ部4を一の回転方向に回転駆動して得られる検査結果と、他の回転方向に回転駆動して得られる検査結果と、は大幅に異なる。
【0071】
次に、ECTコイル43により検出された検出信号について説明する。
図9は、外側コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。図10は、中間コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。図11は、内側コイルにより検出された信号値の振幅を示すグラフであり、(a)は実部の振幅を示し、(b)は虚部の振幅を示すものである。
【0072】
図9から図11において、横軸は検査を開始してからの経過時間を示している。なお、伝熱管シール部103における周方向角度は、上述の経過時間に係る関数である。
その一方、縦軸は上述のように、検出された信号における実部または虚部の振幅を示し、縦軸の中央において振幅が0になっている。
【0073】
外側コイル43Fにより検出された信号値をみると、図9に示すように、欠陥のある部分で実部の振幅も虚部の振幅が変化し、振幅の変化の方向が逆である。中間コイル43Mおよび内側コイル43Nにおいても同様である(図10および図11参照。)。
【0074】
図12は、外側コイル、中間コイルおよび内側コイルにより検出された信号値の変化を示す帯状のグラフである。図13は、外側コイル、中間コイルおよび内側コイルにより検出された信号値の変化を示す円環状のグラフである。
【0075】
図12では、外側コイル43F、中間コイル43Mおよび内側コイル43Nにより検出された信号値の実部における振幅の変化が示されている。なお、横軸は伝熱管シール部103における周方向角度である。
このようにすることで、伝熱管シール部103における欠陥の存在位置を容易に把握することができる。
【0076】
図13では、さらに伝熱管シール部103の形状に合わせて外側コイル43F、中間コイル43Mおよび内側コイル43Nにより検出された信号値の実部における振幅の変化が示されている。
このようにすることで、伝熱管シール部103における欠陥の存在位置を更に容易に把握することができる。
【0077】
上記の構成によれば、プローブ本体41を管に差し込み、鍔部41Bを管板102に押し当てることにより、センサ部42は伝熱管シール部103に押し当てられる。この状態でプローブ本体41を伝熱管101に対して回転させることにより、センサ部42は伝熱管シール部103の表面を周方向に移動し、伝熱管シール部103における欠陥の有無を検査できる。言い換えると、複数の伝熱管シール部103の所定範囲における欠陥の有無を安定して検査することができ、複数の伝熱管シール部103における欠陥の有無を短時間で検査することができる。そのため、蒸気発生器における伝熱管シール部の全数を検査することができる。また、渦電流探傷法による検査であるため、検査結果に基づいて欠陥形状の分析を行うこともできる。
【0078】
プローブ本体41が両方向に回転可能であるため、一の回転方向により得られた検査結果と、他の回転方向により得られた検査結果とを比較することにより、検査結果から表面突起などの外乱ノイズを除くことができる。
なお、伝熱管101に対するプローブ本体41の回転方向は、両方向に回転可能であってもよいし、一の回転方向および他の回転方向のいずれか一方向のみであってもよく、特に限定するものではない。
【0079】
センサ部42は金属製の弾性部材であるスプリング44により伝熱管シール部103に押し当てられる。そのため、他の材料から形成された弾性部材を用いた場合と比較して、より確実にセンサ部42を伝熱管シール部103に押し当てることができる。
さらに、渦電流探傷法による欠陥の有無の検査結果に影響を与える金属製のスプリング44がセンサ部42のECTコイル43から離して配置されているため、伝熱管シール部103における欠陥の有無を正確に検査することができる。
【0080】
センサ部42は伝熱管シール部103に対して周方向に等間隔に離れた位置に押し当てられるため、プローブ本体41の中心軸線(中心)は伝熱管101の中心軸線(中心)に合わせられる。そのため、センサ部42と伝熱管シール部103との距離が一定に保たれやすくなり、センサ部42による検査結果に当該距離の変動による外乱ノイズが含まれにくくなる。
【0081】
プローブ本体41を伝熱管101に対して一回転させることにより、1個のセンサ部42が設けられている場合と比較して、伝熱管シール部103におけるより広い範囲について欠陥の有無を検査することができる。具体的には、伝熱管シール部103における半径方向の外側から内側に複数のセンサ部42を順に並べることにより、伝熱管シール部103における広い範囲を短時間で検査することができる。
【0082】
さらに、複数のセンサ部42は、ぞれぞれのセンサ部42による検査範囲が重ならないように配置されてもよいし、一のセンサ部42によって検査される領域の一部が、隣接する他のセンサ部42によって検査される領域と重複する(オーバーラップする)ように配置してもよい。
複数のセンサ部42がオーバーラップするように配置された場合には、1つの欠陥を少なくとも2つのセンサ部42で検出することができ、センサ部42による検出結果から外乱ノイズを除くことができる。つまり、外乱ノイズは複数のセンサ部42によって同じ位置に発生する確率が低く、多くの場合には、1つのセンサ部42の検出結果に表れる。その一方で、欠陥は複数のセンサ部42によって同じ位置に検出される。そのため、センサ部42による検出結果から外乱ノイズを容易に除くことができる。
【0083】
一のセンサ部42により欠陥の有無の検査を行う際に、他のセンサ部42による検査は行われないため、一のセンサ部42による検査結果が、他のセンサ部42による影響を受けることを防止できる。さらに、複数のセンサ部42による検査を逐次的に行うため、例えばプローブ本体41が一回転する間に、伝熱管シール部103における検査領域を隙間なく検査することができる。
【0084】
プローブ本体41の中心軸線と伝熱管101の中心軸線とがずれる芯ずれが発生した場合であっても、センサ部42は伝熱管シール部103と当接面42Aの形状と同一の形状を有する伝熱管シール部103の領域に移動しやすい。言い換えると倣い性が高い。その結果、センサ部42における欠陥の有無の検査結果の精度を高くすることができる。
【0085】
プローブスタビライザ5によりプローブ本体41の中心軸線が伝熱管101の中心軸線に合わせられるため、プローブ本体41を回転させて伝熱管シール部103における欠陥の有無を検査しても、センサ部42と伝熱管シール部103との間の距離の変動を抑えることができる。その結果、センサ部42における欠陥の有無の検査結果の精度を高くすることができる。
【0086】
固定用スタビライザ62およびプローブスタビライザ5がそれぞれ伝熱管101に挿入され、その内周面に接触することにより、プローブ本体41の中心軸線が伝熱管101の中心軸線に合わせられやすくなる。
さらに、プローブスタビライザ5およびプローブ本体41のみが伝熱管101に挿入される場合と比較して、固定用スタビライザ62が他の伝熱管101に挿入されるため、検査装置1はプローブスタビライザ5および固定用スタビライザ62により伝熱管101および管板102に固定される。そのため、プローブ本体41を伝熱管101に対して回転させても、その反動で検査装置1の姿勢が変化したり、移動したりすることがない。つまり、プローブ本体41およびセンサ部42を回転させても、プローブ本体41における芯ずれの発生を抑制することができる。
【0087】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、この発明をSGの伝熱管シール部の欠陥検査に用いられる検査装置に適用して説明したが、この発明は非磁性の金属材料における欠陥検査を行う検査装置に適用できるものであり、特に限定するものではない。
【符号の説明】
【0088】
1 検査装置
5 プローブスタビライザ(調芯部)
41 プローブ本体(本体)
42 センサ部(探触子)
44 スプリング(押圧部)
62 固定用スタビライザ(保持部)
101 伝熱管(管)
102 管板
103 伝熱管シール部(溶接部)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
渦電流探傷法を用いて管と管板との溶接部における欠陥の有無を検査する検査装置であって、
前記管に挿入される円柱部および前記管板に押し当てられる鍔部を有し、前記溶接部に対して回転可能とされた本体と、
前記本体の内部に配置されるとともに、前記溶接部に対して接近離間可能とされ、前記溶接部における欠陥を検出する探触子と、
前記探触子を前記溶接部に向かって押圧する押圧部と、
が設けられていることを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記押圧部は弾性部材であって、
前記押圧部は、前記探触子から所定距離以上に離れて配置されていることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記本体には複数の前記探触子が設けられ、
複数の前記探触子は、前記本体の周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記本体には複数の前記探触子が設けられ、
複数の前記探触子のそれぞれは、前記溶接部における異なる半径位置に押しあてられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の検査装置。
【請求項5】
複数の前記探触子は、逐次的に前記溶接部の欠陥の有無を検査することを特徴とする請求項3または4に記載の検査装置。
【請求項6】
前記探触子における前記溶接部と当接する面は、前記探触子が当接される前記溶接部の形状に合わせて形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の検査装置。
【請求項7】
前記円柱部の先端には、前記管の内周面に回転可能に接触し、前記本体の中心を前記管の中心に合わせる調芯部が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の検査装置。
【請求項8】
前記円柱部が挿入された前記管以外の他の管に挿入され、該他の管の内周面に接触する保持部が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の検査装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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