説明

極低温流体用配管の接続継手

【課題】移送作業の前後に、ガスパージや加温なしで容易に接続でき、ガスの外部への漏洩を抑制することの出来る極低温流体用配管の接続継手を提供する。
【解決手段】断熱二重管構造の一対の継手2,4であって、一方の継手の外管6での端部に開閉機構8を配置し、端部から後退させた箇所に他方の継手に装着した自己封止型遮断弁10の開弁操作部11を位置させる。他方の継手の挿入部を一方の継手の内管5内に挿嵌可能にし、挿嵌部分14の外周を伸縮可能な外套管15で被覆し、先端部分に装着した連結具17の内周面と一方の継手の外周面とをシールを介して相対摺動可能に構成する。また、連結具の先端寄り部分の外周面を、開閉機構の箱部23に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、外套管の基端部と他方配管への接続部との間にリリーフ弁を介装したガス戻し管を配管し、このガス戻し管で漏洩ガスを他方接続継手の内管内に返送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極低温流体用配管の接続継手に関し、特に、液体水素供給配管に使用する接続継手に関する。
【背景技術】
【0002】
外管と内管との間に断熱層を形成した二重管の内管内を極低温流体の流通路とした配管同士を接続するものとして、バイヨネット継手を使用して接続するものが提案されている。しかし、従来技術の場合、継手が分離された状態では、内管内の極低温流体の流通路が外気に晒されていることから、接続が完了した後に流通路に大気が残存し、極低温流体への大気の混入が生じる。また、継手部および内管内が極低温流体によって冷やされたままの状態で継手を分離すると、継手部および内管内に結露や着霜が生じる。このため、接続作業のたびにガスパージや加温作業が必要となるという問題を有している。
【0003】
そこで、継手部での結露や着霜を抑制するために、内管同士の接続部を外管の接続部とは異なる位置に設定し、外管同士の接続部には外気遮断用のシャッターを具備した鞘管を配置したものが提案されている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平07−018519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前述の従来技術のものでは、接続する供給側継手部も機器側継手部も鞘管の開口部(シャッター位置)から入り込んだ箇所に位置している。この結果、二重管で構成した配管路を接続する際には、少なくとも、一方の外管と鞘管とを相対摺動させて、一方の継手部を他方の継手部まで進出させなければならない。このため、一方の外管と鞘管との間の気密が破れ、内管同士の接続時や接続解除時に流出したガスが鞘管と外管との間から漏れ出すことがある。この漏れ出すガスが液体窒素のような不活性ガスであれば、経済的損失だけで済むが、液体水素のような可燃性ガスの場合、ガス漏洩は爆発事故等の原因になりかねないという問題がある。
【0006】
本発明はこのような点に鑑み提案されたもので、極低温液化ガスの移送作業の前後に、ガスパージや加温作業を行うことなく容易に接続作業を行うことができ、かつ、ガスの外部への漏洩を抑制することの出来る極低温流体用配管の接続継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために請求項1に記載の本発明は、内部に極低温流体を流通させる内管と、この内管の外部を覆う外管とで、極低温流体供給管を構成し、一対の極低温流体供給管を接続・分離可能に構成した極低温流体用配管の接続継手であって、
受液容器側に接続されている容器側配管に連通する受液側接続継手の外管での接続端部に開閉機構を配置し、
受液側接続継手の内管の接続端部を途中から拡径し、この拡径部を外管の接続端部から後退させた箇所に位置させ、この内管の拡径部に後述する供給側接続継手に装着した自己封止型遮断弁の開弁操作部を位置させ、
極低温流体供給源に接続されている供給源側配管に連通する供給側接続継手の先端寄り部を、開弁状態にある前記開閉機構を通過して受液側接続継手の内管内に挿嵌可能に構成し、この供給側接続継手の先端部に閉弁側に弾性付勢されている自己封止型遮断弁を位置させ、
受液側接続継手内に挿嵌する供給側接続継手の挿嵌部分の外周を伸縮可能に構成した外套管で被覆し、この外套管の先端部分に装着した連結具の内周面と供給側接続継手の外周面とを気密シールを介して相対摺動可能に構成するとともに、連結具の先端寄り部分の外周面を受液側接続継手の開閉機構の箱部に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、
外套管の基端部と供給源側配管との接続部との間にガス戻し管を配管し、このガス戻し管にリリーフ弁を配置して供給側接続継手と外套管との間を流れる漏洩ガスを供給側接続継手の内管内に返送するように構成したことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の本発明は、内部に極低温流体を流通させる内管と、この内管の外部を覆う外管とで、極低温流体供給管を構成し、一対の極低温流体供給管を接続・分離可能に構成した極低温流体用配管の接続継手であって、
極低温流体供給源に接続されている供給側配管に連通する供給側接続継手の外管での接続端部に開閉機構を配置し、
供給側接続継手の内管の接続端部を途中から拡径し、この拡径部を外管の接続端部から後退させた箇所に位置させ、この内管の拡径部に後述する受液側接続継手に装着した自己封止型遮断弁の開弁操作部を位置させ、
受液容器側に接続されている容器側配管に連通する容器側接続継手の先端寄り部を、開弁状態にある前記開閉機構を通過して供給側接続継手の内管内に挿嵌可能に構成し、この受液側接続継手の先端部に自己封止型遮断弁)を閉弁側に弾性付勢した状態で位置させ、
供給側接続継手内に挿嵌する受液側接続継手の挿嵌部分の外周を伸縮可能に構成した外套管で被覆し、この外套管の先端部分に装着した連結具の内周面と供給側接続継手の外周面とを気密シールを介して相対摺動可能に構成するとともに、連結具の先端寄り部分の外周面を供給側接続継手の開閉機構の箱部に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、
外套管の基端部と容器側配管との接続部との間にガス戻し管を配管し、このガス戻し管にリリーフ弁を配置して受液側接続継手と外套管との間を流れる漏洩ガスを受液側接続継手の内管内に返送するように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、受液容器側に接続されている容器側配管に連通する受液側接続継手の外管での接続端部あるいは極低温流体供給源に接続されている供給側配管に連通する供給側接続継手の外管での接続端部に開閉機構を配置するとともに、受液側接続継手の内管の接続端部あるいは供給側接続継手の内管の接続端部を外管の接続端部から後退させた箇所に位置させてあることから、一対の極低温流体供給管の非接続時には、開閉機構を閉止状態に操作することにより、内管の内部および接続端部への外気接触を抑制することができ、内管の接続端部での着霜や結露を防止することができることになり、次回の接続操作時にガスパージや加温作業を行うことなく容易に接続作業を行うことができる。
【0010】
また、本発明では、受液側接続継手内に挿嵌する供給側接続継手の挿嵌部分の外周あるいは供給側接続継手内に挿嵌する受液側接続継手の挿嵌部分の外周を伸縮可能に構成した外套管で被覆し、この外套管の先端部分に装着した連結具の内周面と供給側接続継手あるいは受液側接続継手の外周面とを気密シールを介して相対摺動可能に構成するとともに、連結具の先端寄り部分の外周面を受液側接続継手あるいは供給側接続継手の開閉機構の箱部に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、外套管の基端部と供給源側配管との接続部との間にガス戻し管を配管し、このガス戻し管にリリーフ弁を配置して供給側接続継手あるいは受液側接続継手と外套管との管を流れる漏洩ガスを供給側接続継手あるいは受液側接続継手の内管内に返送するように構成していることから、接続操作時や接続中に接続部から極低温流体が漏れ出すことがあっても、その漏洩ガスは、外管と外套管との間からガス戻し管を介して送液側極低温流体供給管あるいは受液側極低温流体供給管の内管内に返送されることになるから、漏洩ガスが外部に放出されることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る接続継手の一実施形態を示す一部を省略した概略断面図である。
【図2】本発明に係る接続継手の一実施形態を示す受液側接続継手の縦断面図である。
【図3】本発明に係る接続継手の一実施形態を示す送液側接続継手の縦断面図である。
【図4】図1のIV部拡大縦断面図である。
【図5】受液側接続継手の別の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る接続継手の一実施形態を示す図1対応図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示す接続継手(C)は、図示を省略した燃料用水素タンク等の極低温流体受液容器から連出されている容器側配管(1)の先端部に連通接続している受液側接続継手(2)と、図示を省略した液体水素貯蔵容器等の極低温流体貯蔵容器から連出されている供給側配管(3)の先端部に連通接続している供給側接続継手(4)とで構成されている。
【0013】
受液側接続継手(2)および供給側接続継手(4)は、それぞれ内部に液体水素等の極低温流体を流通させる内管(5)と、この内管(5)の外部を覆う外管(6)とを具備しており、内管(5)と外管(6)の間の空間(7)を真空断熱した二重管構造の極低温流体供給管で構成してある。
【0014】
受液側接続継手(2)は、図2に示すように、外管(6)の接続側端部にボールバルブ(開閉機構)(8)が装着してある。また、内管(5)の接続端部を途中から拡径し、この拡径部を外管(6)の接続側端部から後退させた箇所に位置させ、この内管(5)の拡径部(9)に後述する供給側接続継手(4)に装着した自己封止型遮断弁(10)を開弁操作するための開弁操作部(11)を位置させてある。
【0015】
供給側接続継手(4)は、図3及び図4に示すように、内管(5)の先端部に弁子(12)を閉弁付勢バネ(13)で閉じ方向に付勢してある自己封止型遮断弁(10)を装着するとともに、内管(5)と外管(6)からなる挿入管部分(14)の外周をベローズ等の伸縮管で構成した外套管(15)で覆ってある。この外套管(15)はその基端部を供給側接続継手(4)の外管(6)に固定鍔(16)で固定するとともに、外管(6)に対して気密摺動可能に組み付けた連結具(17)をその先端部分に装着してある。
【0016】
また、この供給側接続継手(4)の基端側は、供給側配管(3)の導出先端部(3a)を受け入れるカップ状に形成してあり、供給側接続継手(4)の基端部に設けた連結用フランジ(18)と前記した外套管(14)の基端部を供給側接続継手(4)の外管(6)に固定する固定鍔(16)との間にガス戻し管(20)を連通配管し、このガス戻し管(20)の途中にリリーフ弁(21)が配置してある。
【0017】
そして、このガス戻し管(20)は供給側接続継手(4)の外管(6)と外套管(15)との間に位置する空間を連結用フランジ(18)部分での内管対応部分の内部に連通するように構成してある。
【0018】
上述の構成からなる供給側接続継手(4)と受液側接続継手(2)を用いて接続する場合には、受液側接続継手(2)の外管(6)の接続側端部に設けたボールバルブ(8)を開弁した状態で供給側接続継手(4)の挿入管部分(14)をボールバルブ(8)の開口部(22)を貫通して供給側接続継手(4)の内管(5)内に突入させ、供給側接続継手(4)の内管(5)の先端部に装着されている自己封止型遮断弁(10)を受液側接続継手(2)の内管(5)の拡径部(9)に装着されている開弁操作部(11)に当接させ、この開弁操作部(11)で自己封止型遮断弁(10)の弁子(12)を閉弁付勢バネ(13)に抗して押し開けることで、供給側接続継手(4)と受液側接続継手(2)の内管(5)同士を連通接続させる。
【0019】
この接続操作時に、供給側接続継手(4)の挿入管部分(14)の外管(6)の外周に套嵌されている外套管(15)は、図4に示すように、その先端部に取り付けた連結具(17)が受液側接続継手(2)の外管開口端部に装着されているボールバルブ(8)の箱部(23)で受け止められ、挿入移動されている挿入管部分(14)に対して相対摺動することになる。なお、図4中符号(24)は、連結具(17)と箱部(23)との間に配置したシール材であり、符号(25)は連結具(17)と挿入管部分(14)の外管(6)の外周との間に配置したシール材である。
【0020】
そして、この接続作業中に自己封止型遮断弁(10)の弁体(12)が開きはじめてから、両接続継手(2)(4)が完全に接続が完了するまでの間に、または極低温流体の移送作業中に、あるいは両接続継手(2)(4)が分離作業を開始してから、自己封止型遮断弁(10)の弁体(12)が完全に閉じるまでの間に漏れ出した極低温流体は、供給側接続継手(4)の挿入管部分(14)の外管(6)の外周面と受液側接続継手(2)の内管(5)の内周面との間を流れて、外套管(15)と挿入管部分(14)の外管(6)の外周面との間に流れ込む可能性があるが、この挿入管部分(14)の外管(6)の外周面と外套管(15)の内周面との間に形成される空間は、ガス戻し管(20)に連通していることから、ガス戻し管(20)を経て供給側接続継手(4)の内管(5)に戻されることになる。このとき、挿入管部分(14)の外管外周面と外套管(15)の内周面との間に形成される空間内を流れる極低温流体はその流れの中で外部からの入熱により、ガス化して昇圧され、ガス戻し管(20)に装着したリリーフ弁(21)の作用によりリリーフ設定圧(たとえば0.6Mpa)以上の圧力で内管(5)内に返送されることになる。
【0021】
図5は、受液側接続継手(2)の変形実施例を示し、これは、受液側接続継手(2)の内管(5)の拡径部(9)に装着されている開弁操作部(11)を閉弁側に弾性付勢されている自己封止型の弁体(26)で構成したもので、この弁体(26)の先端部が供給側接続継手(4)の内管(5)の先端部に装着されている自己封止型遮断弁(10)と当接することで自己封止型遮断弁(10)の弁体(12)と開弁操作部(11)の弁体(26)とが開弁して供給側接続継手(4)の内管(5)と受液側接続継手(2)の内管(5)が連通接続されるようにしてある。
【0022】
図6は本発明の別の実施形態を示す図1対応図である。この実施形態では、供給側接続継手(4)の外管(6)の接続側端部にボールバルブ(8)が装着し、内管(5)の接続端部を途中から拡径し、この拡径部を外管(6)の接続側端部から後退させた箇所に位置させ、この内管(5)の拡径部(9)に後述する受液側接続継手(2)に装着した自己封止型遮断弁(10)を開弁操作するための開弁操作部(11)を位置させ、受液側接続継手(2)は、内管(5)の先端部に弁子(12)を閉弁付勢バネ(13)で閉じ方向に付勢してある自己封止型遮断弁(10)を装着するとともに、内管(5)と外管(6)からなる挿入管部分(14)の外周をベローズ等の伸縮管で構成した外套管(15)で覆うようにしたものである。
【0023】
この実施形態においては、外套管(15)の基端部を受液側接続継手(4)の外管(6)に固定鍔(16)で固定するとともに、外管(6)に対して気密摺動可能に組み付けた連結具(17)をその先端部分に装着し、受液側接続継手(4)の基端部に設けた連結用フランジ(18)と外套管(14)の基端部を供給側接続継手(4)の外管(6)に固定する固定鍔(16)との間にガス戻し管(20)を連通配管し、このガス戻し管(20)の途中にリリーフ弁(21)が配置してある。
なお、他の構成は前述の実施形態と同様に構成してある。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、水素自動車や燃料電池式自動車または工業用途などの液体水素供給設備で極低温流体移送経路での接続継手として利用することができる。
【符号の説明】
【0025】
1…容器側配管、2…受液側接続継手、3…供給源側配管、4…供給側接続継手、5…内管、6…外管、8…開閉機構、9…拡径部、10…自己封止型遮断弁、11…開弁操作部、14…挿嵌部分、15…外套管、17…連結具、20…ガス戻し管、21…リリーフ弁、23…開閉機構の箱部、25…気密シール、26…自己封止型遮断弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に極低温流体を流通させる内管(5)と、この内管(5)の外部を覆う外管(6)とで、極低温流体流体供給管を構成し、一対の極低温流体供給管を接続・分離可能に構成した極低温流体用配管の接続継手であって、
受液容器側に接続されている容器側配管(1)に連通する受液側接続継手(2)の外管(6)での接続端部に開閉機構(8)を配置し、
受液側接続継手(2)の内管(5)の接続端部を途中から拡径し、この拡径部(9)を外管(6)の接続端部から後退させた箇所に位置させ、この内管(5)の拡径部(9)に後述する供給側接続継手(4)に装着した自己封止型遮断弁(10)の開弁操作部(11)を位置させ、
極低温流体供給源に接続されている供給源側配管(3)に連通する供給側接続継手(4)の先端寄り部を、開放状態にある前記開閉機構(8)を通過して受液側接続継手(2)の内管(5)内に挿嵌可能に構成し、この供給側接続継手(4)の先端部に自己封止型遮断弁(10)を閉弁側に弾性付勢した状態で位置させ、
受液側接続継手(2)内に挿嵌する供給側接続継手(4)の挿嵌部分(14)の外周を伸縮可能に構成した外套管(15)で被覆し、この外套管(15)の先端部分に装着した連結具(17)の内周面と供給側接続継手の外周面とを気密シール(25)を介して相対摺動可能に構成するとともに、連結具(17)の先端寄り部分の外周面を受液側接続継手(2)の開閉機構(8)の箱部(23)に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、
外套管(15)の基端部と供給源側配管(3)との接続部との間にガス戻し管(20)を配管し、このガス戻し管(20)にリリーフ弁(21)を配置して供給側接続継手(4)と外套管(15)との間を流れる漏洩ガスを供給側接続継手(4)の内管(5)内に返送するように構成したことを特徴とする極低温流体用配管の接続継手。
【請求項2】
内部に極低温流体を流通させる内管(5)と、この内管(5)の外部を覆う外管(6)とで、極低温流体流体供給管を構成し、一対の極低温流体供給管を接続・分離可能に構成した極低温流体用配管の接続継手であって、
極低温流体供給源に接続されている供給側配管(3)に連通する供給側接続継手(4)の外管(6)での接続端部に開閉機構(8)を配置し、
供給側接続継手(4)の内管(5)の接続端部を途中から拡径し、この拡径部(9)を外管(6)の接続端部から後退させた箇所に位置させ、この内管(5)の拡径部(9)に後述する受液側接続継手(2)に装着した自己封止型遮断弁(10)の開弁操作部(11)を位置させ、
受液容器側に接続されている容器側配管(1)に連通する容器側接続継手(2)の先端寄り部を、開放状態にある前記開閉機構(8)を通過して供給側接続継手(4)の内管(5)内に挿嵌可能に構成し、この受液側接続継手(2)の先端部に自己封止型遮断弁(10)を閉弁側に弾性付勢した状態で位置させ、
供給側接続継手(4)内に挿嵌する受液側接続継手(2)の挿嵌部分(14)の外周を伸縮可能に構成した外套管(15)で被覆し、この外套管(15)の先端部分に装着した連結具(17)の内周面と供給側接続継手の外周面とを気密シール(25)を介して相対摺動可能に構成するとともに、連結具(17)の先端寄り部分の外周面を供給側接続継手(2)の開閉機構(8)の箱部(23)に形成した開口に気密嵌合可能に構成し、
外套管(15)の基端部と容器側配管(3)との接続部との間にガス戻し管(20)を配管し、このガス戻し管(20)にリリーフ弁(21)を配置して受液側接続継手(2)と外套管(15)との間を流れる漏洩ガスを受液側接続継手(2)の内管(5)内に返送するように構成したことを特徴とする極低温流体用配管の接続継手。
【請求項3】
伸縮可能に構成した外套管(15)をベローズで構成した請求項1又は2に記載した極低温流体用配管の接続継手
【請求項4】
拡径部(9)に自己封止型遮断弁(10)の弁体(12)を押し込む突起を装着し、この突起で自己封止型遮断弁(10)の開弁操作部(11)を構成した請求項1から3のいずれか1項に記載した極低温流体用配管の接続継手。
【請求項5】
拡径部(9)に自己封止型遮断弁(26)を装着し、この自己封止型遮断弁(26)で開弁操作部(11)を構成した請求項1から3のいずれか1項に記載した極低温流体用配管の接続継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−106516(P2011−106516A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260362(P2009−260362)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(000158312)岩谷産業株式会社 (137)
【出願人】(000158301)岩谷瓦斯株式会社 (56)
【出願人】(509314943)
【氏名又は名称原語表記】WEKA AG
【住所又は居所原語表記】Switzerland,Schuerlistrasse 8,CH−8344,Baeretswil
【Fターム(参考)】