説明

樹脂製タンク表面処理方法及びその装置

【課題】反応性ガスを効率良く樹脂表面と反応させることにより、反応性ガスの使用量を削減できるとともに、処理時間の短縮化に効果的で生産性の高い樹脂製タンクの表面処理方法及びその装置並びに表面処理製品の提供を目的とする。
【解決手段】樹脂製のタンク(容器)をチャンバー内に収納し、タンクを予備加熱する工程と、タンクを予備加熱する工程の前又は後にタンクの内側又は/および外側を減圧する工程と、減圧した部分に反応性ガスを注入する工程とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製燃料タンク等の樹脂製タンク(容器)に、ガスバリア性を付加する表面処理方法及び、処理装置並びにガスバリア性表面処理をした樹脂製タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、樹脂製のガソリン燃料タンクでは、気化したガソリンの樹脂への透過による大気への飛散を防止するために、三酸化硫黄、あるいは、フッ素、塩素、臭素等のガスを用いてガスバリア性を付加する表面処理技術が公知である。
この場合に、樹脂と反応しないで余ったガスを除去装置により除去する必要がある。
しかし、残留ガスが多いとこの除去フィルターを頻繁に交換する必要があるため、コスト高の要因の1つになっていた。
また、従来の表面処理装置は、処理槽の中に被処理品を多数仕込むバッチ処理方式であるために樹脂製タンクの内側のみ又は外側のみ表面処理するのが難しかった。
特開2005−36260号公報には、ロータリー型CVD成膜装置を開示するが、高周波供給手段、ガス導入手段等を各チャンバーに設けた点では未だ効率が高くない。
【0003】
【特許文献1】特開2005−36260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術的課題に鑑みて、反応性ガスを効率良く樹脂表面と反応させることにより、反応性ガスの使用量を削減できるとともに、処理時間の短縮化に効果的で生産性の高い樹脂製タンクの表面処理方法及びその装置並びに表面処理製品の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的要旨は、樹脂製のタンク(容器)をチャンバー内に収納し、タンクを予備加熱する工程と、タンクを予備加熱する工程の前又は後にタンクの内側又は/および外側を減圧する工程と、減圧した部分に反応性ガスを注入する工程とを有することを特徴とする。
【0006】
本発明は、樹脂製タンクを所定の温度に加熱保持した状態で反応性ガスと反応させる点に特徴がある。
従って、チャンバー内の減圧はタンクの予備加熱後でもその前でもよい。
また、ここで減圧した部分に反応性ガスを注入するとしたのは、必ずしもチャンバー内全体を減圧する必要は無く、例えば樹脂製のタンクの内側のみに表面処理すれば良い場合にはタンクの内側のみを減圧して、その減圧した部分に反応性ガスを注入し、表面処理する趣旨である。
【0007】
本発明において特に特徴的なのは、請求項1記載の表面処理方法における減圧した部分に反応性ガスを注入する工程は、先の樹脂製タンクの表面処理に用いた残ガスを注入する工程と、新たに反応性ガスを注入する工程とを有する点である。
樹脂表面にガスバリア性を付加するために、三酸化硫黄ガスまたはフッ素ガス等の反応性ガスと反応させた場合には未反応の三酸化硫黄ガスまたはフッ素ガスが残る。
この未反応の三酸化硫黄ガスまたはフッ素ガスにも未だ充分に反応性は残っている。
そこで、この残ガスを用いて次の樹脂製タンクを予備的に表面処理することで、ガスの使用量の削減と生産性の向上を図ることができる。
【0008】
このような表面処理方法を用いると、タンクの内側のみ、外側のみ、内外両面のいずれかを選択的に表面処理した製品が得られ、例えばガソリン燃料用タンク等の製品が得られる。
【0009】
本発明に係る表面処理に適した装置としては、請求項1又は2に記載の表面処理方法を用いてタンクの内側のみ、外側のみ、内外両面のいずれかを選択的にガスバリア性表面処理を施す装置がよく、特に残ガスを利用するには、複数のチャンバーをロータリー状に配置したロータリー駆動装置と、それぞれ所定の位置で、チャンバーに収納した被処理品の加熱手段と、チャンバー内の減圧手段と、減圧したチャンバー内への反応性ガス注入手段とを備えるとよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る樹脂製タンクにガスバリア性を付加する表面処理方法においては、反応性ガスで表面処理を行う前にタンク体を予備加熱して、反応性ガスとタンク体樹脂の反応効率を向上させるため、少ないガス量で所定のガスバリア性が得られることから、ガス使用量を削減して反応性ガスの除去フィルターの寿命を長く出来る。
又、表面処理時間を短縮して生産効率が向上する。
本発明に係る樹脂製タンクの製造装置では、本表面処理工程で使用したガスの残ガスを回収し、この残ガスを本表面処理を行う前のタンク体の予備表面処理にリサイクルして使用するため、チャンバー内に注入したガスの樹脂製タンク体との反応率を高めて、その使用量を削減出来る。
チャンバーに、タンク体口部に接続してタンク体中空部に通じるタンク内側ガス注入口と、タンク外側の空所部に通じるタンク外側ガス注入口を備えると、ガスバリア性付加の表面処理をタンク内側面とタンク外側面とを選択して表面処理できるので、更にガス使用量を削減出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に係る樹脂製タンクにガスバリア性を付加する表面処理装置(以下、装置と称する)について、以下図面に基づいて説明する。
図1(イ)は、装置50を上方からみた要部説明図を示し、図1(ロ)はチャンバーの縦断面図を示す。
装置50は、回転駆動する略ドーナツ形の駆動テーブル50a上にロータリー状に8個のチャンバー10を配置している。
なお、チャンバー数は生産タクトを考慮して適宜設定する。
表面処理を施して樹脂製燃料タンク2とする樹脂製タンク体1は、タンク取付工程51でチャンバー10内に順に収納し、チャンバー毎テーブル50aをロータリー式に回転させることで、装置50内の予備加熱工程52a、52b、52c、真空引き工程53、表面処理工程54、残ガス回収工程55、タンク取出工程56に順送りして、タンク取出工程56においてチャンバーから取り出す。
なお、予備加熱工程を3段階にしたのは、生産タクトを短くするためで工程数は限定されない。
周状に配置したチャンバーの中心位置には、円柱状の接続切替部40を配設している。
そして、各チャンバーの上部は蛇腹管等の接続管40a〜40hで、又、図示しないがこれら上部の管の下にもそれぞれ管を備えて接続切替部40と接続している。
この接続切替部40は、各チャンバーと接続した管を、それぞれガス発生装置(ガス注入装置)20や真空吸引装置30と接続している管40j、40kや、別のチャンバーの管と接続したり、閉じたりするもので、工程に応じてそれらの接続を切り替え出来れば良く、例えば回転ジョイントとバルブ及び配管を組み合わせて、各管との接続を回転ジョイントの接続孔位置を回転させて切り替えるものや、又、例えばバルブを備えた接続数分の分岐配管にてして、その分岐配管のバルブを開閉することで接続を切り替えるものでも良く、構造は限定されない。
各チャンバー10は、この接続切替部40を介してガス発生装置20や真空吸引装置30、あるいは他のチャンバーと接続する。
真空吸引装置30は、吸引した反応性ガスを除去する無害化フィルター31を備えている。
【0012】
図1(ロ)にチャンバー10の縦断面図を示すように、チャンバー10はチャンバー蓋部11とチャンバー本体部12とを取付金具19で係止している。
蓋部11と本体部12との合わせ面にはシール材(図示省略)を備えている。
SUS製の(蛇腹)管40a、40iを、チャンバー10の蓋部11上部に突出したタンク内側ガス注入口14と、蓋部11の中腹部から突出したタンク外側ガス注入口15にシール部材(図示省略)を介してそれぞれ接続している。
表面処理を施すタンク体1は、タンク体の口部1bをチャンバー10のタンク内側ガス注入口14の口部14bにシール部材18を介在させて取り付けてある。
図1に示した例では、シール部材18に向けて口部1bを押しつけるようにタンク体凹部1eをチャンバー12の凸部12aに載せてチャンバー10内に収納してある。
タンク体1の中空部1aは、口部1bからタンク内側ガス注入口14を介して管40aと通じ、一方タンク体1とチャンバー10との間の空所部タンク体の外側16はタンク外側ガス注入口15を介して管40iと通じている。
このように、タンク体中空部1aに通じるタンク内側ガス注入口14と、タンク体外側の空所部16に通じるタンク外側注入口15を備えることで、タンク体1の内側面1cの表面処理と、タンク体外側面1dの表面処理、あるいは両面1c、1dの処理を選択的に行うことが出来る。
よって、タンクの要求品質に応じて内側のみ、あるいは外側のみ表面処理可能になり、使用する反応性ガス量を最少限に抑えることができる。
タンク体内側面1cの表面処理を行う場合と、タンク体外側面1dの表面処理を行う場合、また、両面1c、1dの表面処理を行う場合は、使用するガス注入口が異なる他には、各工程での動作として異なる所はなく同等であることから、以下タンク内側面1cの表面処理を行う場合を代表として説明する。
チャンバー10は、図1(ロ)に示すように駆動テーブル50aの凹部50b上に載置して、駆動テーブル50aの凹部50bとチャンバー10との間には加熱(予備加熱)ヒーターユニット13を備えている。
ヒーターユニットは温水ユニット又はオイルニットでも良く、あるいは、チャンバー内に保温材を敷いた保温式でも良く、特に限定されない。
チャンバー10は回転テーブル毎周囲を断熱材17で覆われている。
【0013】
図2示す工程の説明図と合わせて装置動作を説明する。
図2は図1に示す装置50で同時に行う各工程を説明しており、また、駆動テーブル50aが回転することで矢印に示す方向にチャンバーが各工程を順に流れる。
また、接続切替部の動作を説明するバルブを模式的に描いてある。
タンク体1はタンク体取付工程51でチャンバー10内に取り付ける。
そして、予備加熱工程52a、52b、52cでチャンバー10に備えたヒーター13により予備加熱する。
真空引き工程53前の予備加熱工程52cでは、タンク体1と反応性ガスとの反応性が良い50〜100℃の温度範囲で、好ましくは50〜80℃の温度範囲とするようにタンク体を均一に加熱する。
次の真空引き工程53は、図1(イ)に示す接続切替部40を切り替えて管40eと管40kを接続し、真空引き工程にあるチャンバー10のタンク内側ガス注入口14と真空吸引装置30とを接続する。
図3に接続切替部40動作をバルブ動作で表した説明図を示す。
この時、図3(イ)に示すバルブ41cが開きタンク内側ガス注入口14と真空吸引装置30とが接続して、タンク体1の中空部1aが真空引きされる。
この場合にタンク外側ガス注入口15は接続切替部40で閉じる。
そして中空部1aを真空引きした後に、接続切替部40を切り替えることで図3(ロ)に示すようにバルブ41cを閉じ、バルブ41bを開き、管40eと管40gを接続するようにして、真空引き工程53のチャンバーのタンク内側ガス注入口14を残ガス回収工程55のチャンバーのタンク内側ガス注入口と接続する。
このように、ガス注入口を他のチャンバーのガス注入口と接続する場合には同種類のガス注入口同士を接続する。
残ガス回収工程55のタンク体1の中空部1aには、後述する表面処理工程54で中空部1aに注入し、タンク体1と反応しないで残った反応性ガスの残ガスがある。
そこで、真空引き工程53で真空引きした側のガス注入口14と接続すると、残ガス回収工程55にあるタンク体1の中空部1aの残ガスが真空引き工程53側のタンク体中空部1aへ引き込まれる。
これにより、残ガスにて予備的な表面処理(残ガスコート)ができる。
【0014】
次の表面処理工程54では、図3(イ)に示すバルブ41dを開き、図1(イ)の管40fと管40kを接続するようにして、表面処理工程54のチャンバーのタンク内側ガス注入口14と真空吸引装置30とを接続し、真空引き工程53を経ることで残ガスが注入されている中空部1aを70torr以下に真空引きする。
次いで、接続切替部40を切り替えて図3(ロ)に示すようにバルブ41dを閉じ、バルブ41aを開いて、図1(イ)に示す蛇腹管40fと蛇腹管40jを接続することで、表面処理工程54のチャンバーのタンク内ガス注入口14とガス発生装置20とを接続する。
そしてガス発生装置20で発生させた三酸化硫黄ガスまたはフッ素ガス等の反応性ガスをタンク内側ガス注入口からタンク体中空部1aに注入し、タンク体内側面1cの表面処理を行う。
この反応性ガスの圧力は、反応性ガス分圧で0.1atm程度が良い。
この表面処理は、三酸化硫黄によりタンク体の表面をスルホン化する方法や、フッ素(フッ化水素)や、塩素、臭素等を用いてハロゲン化する方法が考えられる。
タンク体は予備加熱工程52a、52b、52cにより、予備加熱した適温のまま断熱材で保温しているため反応性ガスとタンク体1との反応効率が良く、また、真空引き工程53で残ガスにより予備的に表面処理を行っているため、少ないガス使用量で表面処理を行える。
【0015】
表面処理工程54を終えて次の残ガス回収工程55に送ったチャンバー内には、図3(イ)に示すように表面処理工程54でタンク体中空部1aに注入して、タンク体と反応しないで残った残ガスがある。
この残ガスは、前述したように真空引き工程53にあるチャンバーのタンク内側ガス注入口14内が真空引きされた後に、接続切替部を切り替えて図3(ロ)に示すようにバルブ41cを閉じ、バルブ41bを開いて、残ガス回収工程55にある表面処理を終えたタンク体2の中空部1aから、真空引きした真空引き工程53のタンク体1の中空部1aへ送り込む。
このように、表面処理工程54でタンク体1と反応せずに残った残ガスを表面処理工程54前のタンク体1に送って予備的に表面処理するため、総合的に反応性ガスとタンク体の樹脂との反応率が高くなる。
これにより、タンク体のガスバリア性を高くし、又、排気する反応性ガスの量を減らし、反応性ガスを除去するための除去フィルターの寿命を延ばすことができる。
残ガスを送りだした後のチャンバーは、接続切替部40を切り替えて真空吸引装置30と接続し、内部をパージし、タンク体取出工程56で表面処理済みのタンク体(樹脂製燃料タンク製品)2を取り出す。
【0016】
タンク体の予備加熱による効果を確認するため、ガソリン燃料タンクを例に本発明に係るガスバリア性を付加する処理方法を施したタンク体と、従来の処理技術を施したタンク体との、ガスバリア性の比較実験を行った。
図4に実験結果を示す。
タンク体は高密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ社製、サンテックB470)をブロー成型した成型品(容量約2L)を用いた。
反応性ガスによる表面処理を行うタンク体の温度は、本発明を適用した処理の場合には予備加熱を行って、その温度を50℃とした(実施例1)。
一方、従来の処理方法を適用するタンク体の温度は室温とした(比較例2)。
そして、それぞれのタンク体をチャンバー内に収容し、チャンバー(反応器)内を1mmHgまで減圧した後、三酸化硫黄と窒素の混合ガスをチャンバー内が700mmHgとなるまで注入して、本発明の実施例1の場合には1時間、従来の処理方法の場合には4時間、タンク体をチャンバー内に静置した。
混合ガスは、本発明の実施例1では三酸化硫黄を50torr、窒素を650torrとし、従来技術の比較例2では三酸化硫黄140torr、窒素560torrとした。
三酸化硫黄処理していないタンク体も比較例1として実験を行った。
実験はタンク体に、市販のレギュラーガソリンを満タン(2L)に入れて、給油口を燃料不透過性のキャップで密封した後、40±2℃に静置した後、重量減少法によりそのガス透過量を測定した。
図4に示す実験結果においてガス透過量は、本発明の実施例1における透過量においては、その処理時間が従来技術の比較例2の4分の1と短く、三酸化硫黄量も少ないにもかかわらず、比較例2の透過量9.0g/m/dayより少ない8.5g/m/dayとなる優れた結果となった。
又、三酸化硫黄を50torr、窒素を50torrとした実施例2のように窒素量を少なくしても透過量は7.0g/m/dayと少なく良い結果となり、窒素量は少ない方が透過量も少ない傾向にある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に関する樹脂製燃料タンクのガスバリア性付加処理装置の説明図を示す。
【図2】ガスバリア性付加処理装置の工程の説明図を示す。
【図3】真空引き工程と本表面処理工程と残ガス回収工程の説明図を示す。
【図4】タンク体を予備加熱した場合と予備加熱しない場合とのガスバリア性の比較実験結果を示す。
【符号の説明】
【0018】
1 ガスバリア性付加処理前の樹脂製タンク体
1a タンク体の中空部
1b タンク体口部
1c タンク体内側面
1d タンク体外側面
1e タンク凹部
2 ガスバリア性付加処理後の樹脂製タンク体(樹脂製燃料タンク製品)
10a、10b、10c、10d、10e チャンバー
10f、10g、10h チャンバー
11 チャンバーの蓋部
12 チャンバーの本体部
12a チャンバー本体部の凸部
13 加熱(予備加熱)ヒーターユニット
14 タンク内側ガス注入口
14a タンク内側ガス注入口外側口部
14b タンク内側ガス注入口内側口部
15 タンク外側ガス注入口
16 空所部
17 断熱材
18 シール部材
19 取付金具
20 ガス発生装置(ガス注入装置)
30 真空吸引装置
31 無害化フィルター(除去フィルター)
40 接続切替部
40a、40b、40c、40d、40e、40f 接続管
40g、40h、40i、40j、40k 接続管
50 表面処理装置
50a ロータリー駆動テーブル
50b ロータリー駆動テーブル凹部
51 タンク体取付工程
52a、52b、52c 予備加熱工程
53 真空引き工程
54 本表面処理工程
55 残ガス回収工程
56 タンク体取出工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製のタンク(容器)をチャンバー内に収納し、タンクを予備加熱する工程と、タンクを予備加熱する工程の前又は後にタンクの内側又は/および外側を減圧する工程と、減圧した部分に反応性ガスを注入する工程とを有することを特徴とする樹脂製タンクの表面処理方法。
【請求項2】
請求項1記載の表面処理方法における減圧した部分に反応性ガスを注入する工程は、先の樹脂製タンクの表面処理に用いた残ガスを注入する工程と、新たに反応性ガスを注入する工程とを有することを特徴とする樹脂製タンクの表面処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表面処理方法を用いてタンクの内側のみ、外側のみ、内外両面のいずれかを選択的にガスバリア性表面処理を施したものであることを特徴とする樹脂製燃料タンク。
【請求項4】
複数のチャンバーをロータリー状に配置したロータリー駆動装置と、それぞれ所定の位置で、チャンバーに収納した被処理品の加熱手段と、チャンバー内の減圧手段と、減圧したチャンバー内への反応性ガス注入手段とを備えたことを特徴とする樹脂製タンクのロータリー式表面処理装置。
【請求項5】
チャンバー内への反応性ガス注入手段は、新規反応性ガス注入手段の他に、先のチャンバーで表面処理に用いた残ガスを回収して、後の表面処理用チャンバー内に注入する手段を有していることを特徴とする請求項4記載のロータリー式表面処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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