橋梁用上部工の製造方法、橋梁及び橋梁用上部工
【課題】施工が容易で、高い強度の橋梁を施工することができる橋梁の施工の際に使用する上部工を提供する。
【解決手段】杭部材、及び、主桁111、横桁113及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材115を結合した上部工101であって、全ての杭頭固定部材115の円筒部の中心が主桁111の長手方向の中心軸と横桁113の長手方向の中心軸との交点上に位置するように主桁111及び横桁113を杭頭固定部材115の側面に結合することにより、主桁111及び横桁113を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、杭頭固定部材115の上面が上部工101の上に配置される床版と直接的又は杭頭固定部材115の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、杭頭固定部材115の上面が杭頭固定部材115に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直である。
【解決手段】杭部材、及び、主桁111、横桁113及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材115を結合した上部工101であって、全ての杭頭固定部材115の円筒部の中心が主桁111の長手方向の中心軸と横桁113の長手方向の中心軸との交点上に位置するように主桁111及び横桁113を杭頭固定部材115の側面に結合することにより、主桁111及び横桁113を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、杭頭固定部材115の上面が上部工101の上に配置される床版と直接的又は杭頭固定部材115の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、杭頭固定部材115の上面が杭頭固定部材115に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁及びその施工時に用いる上部工に関するものであり、特に橋梁の強度を高めるものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の上部工を用いる橋梁の施工方法である杭式桟橋の施工方法について図18を用いて説明する。杭頭固定用管4が予め設置された桟橋未完成部分の主桁1を桟橋完成部分から片持ち状に張り出し、当該桟橋未完成部分の主桁1に沿って当該主桁1の張り出し先端部と桟橋完成部分との間にかけ渡された線材2を、当該主桁1と平行になるように張力調整することによって当該主桁1の方向や角度、あるいは歪み状態を完成状態に近づくように調整保持する。これにより、当該主桁1に取り付けられている杭頭固定用管4の位置を完成状態に近づけて、その杭頭固定用管4を介して管状杭5を杭打ちする。また、杭頭固定用管4が取り付けられている横桁3と主桁1とを周方向に回転可能な二重管構造で接続する。これにより、主桁1と杭頭固定用管との角度変化に対応して部品の種類を低減し、コストダウンを図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−96582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の従来の杭式桟橋の施工方法には、以下に示すような改善すべき点がある。従来の杭式桟橋の施工方法では、図18(b)に示すように、杭頭固定用管4の上面P4と覆工板6との間に間隔が生じている。このため、杭頭固定用管4上に配置される天蓋(図示せず)によってのみ、管状杭5からの突き上げと上部工自身の荷重とを保持しなければならない。このため、杭式桟橋の強度をさらに高めることが難しいという改善すべき点がある。
【0005】
本発明は、施工が容易で、高い強度の橋梁を施工することができる橋梁の施工の際に使用する上部工の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る上部工の製造方法は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を製造するための上部工製造方法であって、
全ての前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直となるように、前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置された上部工を得ること、を特徴とする。
【0007】
本発明に係る橋梁は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を有する橋梁であって、前記上部工は、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置されること、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、を特徴とする。
【0008】
本発明に係る上部工は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工であって、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、杭頭固定部材の上面を直接的又は間接的に床版によって閉じることができる。よって、床版の荷重を杭頭固定部材に挿通した杭部材の突き上げの力に対向させることができる。よって、橋梁の強度を高めることができる。また、管状の杭頭固定部材の上面が杭部材の中心軸に対して垂直であるので、杭部材を容易に杭頭固定部材に挿通することができる。よって、橋梁の施工を容易にできる。
【0010】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、杭頭固定部材に主桁、横桁を結合することができるので、上部工の形状を容易に形成することができる。よって、橋梁の施工を効率よく行うことができる。
【0011】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、コの字状、矩形状、梯子状の上部工を用いることができるので、橋梁の施工における乗り込み部の施工、標準部の施工に対応した上部工を用いることができる。よって、施工に適した上部工を提供できるので、橋梁の施工を効率よく行うことができる。
【0012】
本発明に係る橋梁及び上部工によれば、杭頭固定部材の上面を直接的又は間接的に床版によって閉じることができる。よって、床版の荷重を杭頭固定部材に挿通した杭部材の突き上げの力に対向させることができる。よって、橋梁の強度を高めることができる。また、管状の杭頭固定部材の上面が杭部材の中心軸に対して垂直であるので、杭部材を容易に杭頭固定部材に挿通することができる。よって、橋梁の施工を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図2】上部工101の杭頭固定部材115の構成を示す図である。
【図3】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図4】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図5】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図6】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図7】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図8】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図9】上部工101上に床版FSを施工したときの一部断面図である。
【図10】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図11】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図12】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図13】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図14】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図15】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図16】上部工301上に床版FSを施工したときの一部断面図である。
【図17】上部工の他の実施例を示す図である。
【図18】従来の橋梁の施工方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0015】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工101について図1を用いて説明する。上部工101は、橋梁の施工に先立って、予め組み立てておくものである。なお、組立に際しては、工場等でトラック等の運搬手段で運搬できる大きさの部品を組み立て、さらに、実際の施工現場まで運搬手段で運搬した後、施工現場において図1に示す上部工101の形態まで組み立てる。
【0016】
ここで、図1(a)は上部工101の上面図であり、図1(b)は上部工101の正面図であり、図1(c)は上部工101の右側面図である。図1(a)に示すように、上部工101は、複数の主桁111、横桁113、及び杭頭固定部材115によって構成されている。
【0017】
主桁111及び横桁113は、梯子状に配置されている。なお、主桁111及び横桁113は、H型鋼により形成されている。
【0018】
主桁111は、相対的に短い主桁111a及び相対的に長い主桁111bにより構成されている。図1(c)に示すように、主桁111a及び主桁111bは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115a(後述)に溶接され、固定されている。また、図1(a)、(c)に示すように、主桁111a及び主桁111bの杭頭固定部材115に固定されていない他の一端は、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0019】
横桁113は、所定長さの横桁113a及び横桁113bにより構成されている。図1(b)に示すように、横桁113a及び横桁113bは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115aに溶接され、固定されている。また、図1(a)、(b)に示すように、横桁113a及び横桁113bの杭頭固定部材115に固定されていない他の一端は、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0020】
図1(a)に示すように、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁111の中心軸J1上に配置されている。また、杭頭固定部材115は、中心C5が横桁113の中心軸J3の中心軸J3上に配置されている、つまり、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁111の中心軸J1と横桁113の中心軸J3との交点上に存在するように配置されている。これにより、上部工101の形状を容易に整えることができる。また、図1(b)に示すように、杭頭固定部材115は、上面P5が杭頭固定部材115を貫通する鋼管杭の中心軸J5に対して垂直となるように配置される。さらに、図1(c)に示すように、杭頭固定部材115を挟んで配置される主桁111は、直線上に配置される。
【0021】
なお、各杭頭固定部材115には、主桁111a、主桁111b、及び横桁113a又は横桁113bが接合されている。ただし、図1(a)における上部工101の上端に位置する杭頭固定部材115については、杭頭固定部材115には、主桁111a、及び、横桁113a又は横桁113bのみが接合されている。なお、図1(a)〜(c)においては、各杭頭固定部材115に配置されるリブ部115c(後述)については記載を省略している。
【0022】
杭頭固定部材115の構成について図2を用いて説明する。なお、図2(a)は杭頭固定部材115の上面図を、図2(b)は図2(a)に示す杭頭固定部材115のX−X断面図を、それぞれ示している。図2(a)に示すように、杭頭固定部材115は、円筒部115a、フランジ部115b、及びリブ部115cを有している。円筒部115aの一端に、フランジ部115bが配置されている。フランジ部115bには、複数の孔115dが形成されている。孔115dは、ボルト、ナットを用いて、杭頭天蓋(後述)を杭頭固定部材115に固定するために形成されている。円筒部115a及びフランジ部115bの内径は、橋脚となる鋼管杭の外形にほぼ等しい。
【0023】
リブ部115cは、杭頭固定部材115の中心C5から放射状に配置される。図2(b)に示すように、リブ部115cは、円筒部115aの側面及びフランジ部115bに接合される。これにより、杭頭固定部材115の強度を増強する。
【0024】
第2 橋梁施工方法
上部工101を用いた橋梁施工方法について図3〜図7を用いて説明する。なお、橋梁施工方法については、橋台に対して上部工101を乗り込み部として施工する時(以下、乗り込み部施工時)と、施工済の上部工101に対して新に上部工101を施工する時(以下、標準部施工時)とに分けて説明する。
【0025】
1.乗り込み部施工時
図3(a)に示すように、施工済の橋台BA上に配置したクレーン車CTによってバイブロハンマVHを用いて、所定位置に導杭G1〜導杭G4を矩形状に設置する。なお、図3(a)においては、導杭G1、導杭G3の奥側に存在する導杭G2、導杭G4については括弧書きで表している。
【0026】
次に、図3(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、橋台BAの先端に対して平行に設置した導杭G1及び導杭G2を橋渡すように受材R1を設置する。導杭G3及び導杭G4についても同様に、受材R2を設置する。図3(c)に示すように、クレーン車CTを用いて受材R1、受材R2上に上部工101を配置する。
【0027】
図4(a)に示すように、クレーン車CTを用いて、テーブルマシンTMを、上部工101の一の杭頭固定部材115上に配置する。次に、図4(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、ダウンザホールハンマDHを上部からテーブルマシンTM及び杭頭固定部材115に挿通させる。そして、図4(c)に示すように、テーブルマシンTM及びダウンザホールハンマDHによって地盤を掘削し、鋼管杭を地盤に固定するための固定孔を形成する。
【0028】
固定孔を形成し終えると、図5(a)に示すように、ダウンザホールハンマDHを上側に引き抜く。さらに、テーブルマシンTMを取り外す。これまでと同様に、図5(b)に示すように、上部工101の他の杭頭固定部材115上にテーブルマシンTMを配置し、ダウンザホールハンマDHを配置した後、地盤を掘削し、もう一つの固定孔を掘削する。そして、図5(c)に示すように、モルタルを投入したバケットBKをクレーン車CTを用いて移動させながら、トレミー管TTを用いて、根固め用のモルタルを固定孔に打設する。
【0029】
図6(a)に示すように、モルタルの打設後、クレーン車CTを用いて、橋脚となる鋼管杭SPを上から杭頭固定部材115に挿通させ、固定孔に挿入する。その後、図6(b)に示すように、鋼管杭SPを固定孔に挿入した後、クレーン車CTによってモンケンHBを操作し、鋼管杭SPの杭打ちを行う。
【0030】
図7(a)に示すように、上部工101の上面から上側に突出した鋼管杭SP1を切断し、除去する。その後、図7(b)に示すように、鋼管杭SPの杭頭にモルタルを打設する。
【0031】
図7(c)に示すように、杭頭にモルタルを打設した後、杭頭固定部材115の上面に杭頭天蓋TCを固定する。杭頭固定部材115と杭頭天蓋TCとの固定は、杭頭固定部材115のフランジ部115bに形成されている孔115d(図2参照)及び杭頭天蓋TCに形成されている孔に所定のボルトを挿通させ、ナットで固定する。
【0032】
杭頭天蓋TCを固定した後、図8(a)に示すように、導材を撤去する。そして、図8(b)に示すように、設置した上部工101の上にクローラ用足場を敷設し、橋梁施工における乗り込み部の施工を完了する。その後、標準部施工時での橋梁施工を行う。
【0033】
このような乗り込み部施工時における上部工101の施工の後、実施例2に示す標準部施工時における上部工201の施工を経て、上部工101上に床版FS及び調整用コンクリートASが施工される。床版FS及び調整用コンクリートACが施工された状態の上部工101の側面図を図9に示す。なお、図9においては、一部の杭頭固定部材115及び一部の鋼管杭SPを断面にて表示している。
【0034】
鋼管杭SPが杭頭固定部材115の上面P5に対して垂直に杭頭固定部材115に挿通され、天蓋TCによって杭頭固定部材115の上面P5が閉じられた後、天蓋TC上に床版FSが施工される。したがって、杭頭固定部材115の上面P5は、天蓋TCを介して、間接的に床版FSの下面PFに接している。これにより、床版FSからの過重F1を、鋼管杭SPによる突き上げの力F2に対抗させることができる。よって、高い強度を有する橋梁の施工が可能となる。
【実施例2】
【0035】
前述の実施例1における上部工101は、乗り込み部施工時に使用するものであった。一方、本実施例における上部工201は、施工済の上部工101に対して施工する時(以下、標準部施工時)に使用するものである。
【0036】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工201について図10を用いて説明する。ここで、図10(a)は上部工201の上面図であり、図10(b)は上部工201の正面図であり、図10(c)は上部工201の右側面図である。なお、図10(a)〜図10(c)においては、図1(a)〜図1(c)と同様の構成については、同じ符号を付している。
【0037】
上部工201では、主桁111及び横桁113が梯子状に配置されている上部工101とは異なり、主桁111及び横桁113がコの字状に配置されている。
【0038】
第2 標準部施工時
図11(a)に示すように、鋼管杭SP(1)及び鋼管杭SP(2)を施工済の上部工SS上にクレーン車CTを配置する。クレーン車CTによって、上部工201を所定の位置に配置し、上部工201の主桁111bと上部工SSの主桁111aとを接続する。これにより、上部工201は上部工SSに対して片持ち状態となる。なお、上部工201を所定の位置に片持ち状態とするにあたっては、接続する上部工201の主桁111bと上部工SSの主桁111aと間に線材(例えば、ピアノ線)をかけ渡し、上部工SSの主桁111aと平行になるように線材の張力を調整することによって、上部工201の主桁111bの方向、角度、歪み等の状態が完成時の状態に近づくようにしてもよい(特開2000−96582参照)。
【0039】
次に、図11(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、テーブルマシンTMを、上部工101の一の杭頭固定部材115上に配置する。そして、図11(c)に示すように、クレーン車CTを用いて、ダウンザホールハンマDHを上部から、テーブルマシンTM及び杭頭固定部材115に挿通させる。この際、ダウンザホールハンマDHを杭頭固定部材115の上面P5(図10参照)に対して垂直に挿入する。
【0040】
図12(a)に示すように、テーブルマシンTM及びダウンザホールハンマDHによって地盤を掘削し、鋼管杭を地盤に固定するための固定孔を形成する。固定孔を形成し終えると、図12(b)に示すように、ダウンザホールハンマDHを上側に引き抜く。さらに、テーブルマシンTMを取り外す。そして、図12(c)に示すように、モルタルを投入したバケットBKをクレーン車CTを用いて移動させながら、トレミー管TTを用いて、根固め用のモルタルを固定孔に打設する。
【0041】
図13(a)に示すように、モルタルの打設後、クレーン車CTを用いて、橋脚となる鋼管杭SP(3)を上から杭頭固定部材115に挿通させ、固定孔に挿入する。この際、鋼管杭SP(3)を杭頭固定部材115の上面P5(図10参照)に対して垂直に挿入する。その後、図13(b)に示すように、鋼管杭SP(3)を固定孔に挿入した後、クレーン車CTによってモンケンHBを操作し、鋼管杭SP(3)の杭打ちを行う。
【0042】
図13(c)に示すように、上部工201の上面から上側に突出した鋼管杭SP1(3)を切断し、除去する。
【0043】
その後、図14(a)に示すように、鋼管杭SPの杭頭にモルタルを打設する。杭頭にモルタルを打設した後、杭頭固定部材115の上面に杭頭天蓋TCを固定する。杭頭固定部材115と杭頭天蓋TCとの固定は、杭頭固定部材115のフランジ部115f(図2参照)に形成されている孔115g及び杭頭天蓋TCに形成されている孔に所定のボルトを挿通させ、ナットで固定する。
【0044】
そして、図14(b)に示すように、設置した上部工201の上にクローラ用足場を敷設する。その後、図14(c)に示すように、鋼管杭SP(3)の施工と同様にして、鋼管杭SP(4)を施工し、クローラ用足場を敷設する。これにより、クレーン車CTによる床版の敷設のための領域を確保する。そして、既に敷設したクローラ用足場を除去した後、除去した領域に床版を敷設する。これにより、橋梁施工における標準部の施工を完了する。
【実施例3】
【0045】
前述の実施例1及び実施例2における橋梁の施工方法では、水平に床版を敷設した。本実施例における橋梁の施工は、所定の斜度でもって床版を敷設するものである。
【0046】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工301について図15を用いて説明する。上部工301は、斜度を有する橋梁を施工する際に使用するものである。ここで、図15(a)は上部工301の上面図であり、図15(b)は上部工301の正面図であり、図15(c)は上部工301の右側面図である。なお、図15(a)〜図15(c)においては、図1(a)〜図1(c)と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な記述については省略する。
【0047】
上部工301は、主桁311、横桁113及び杭頭固定部材115を有している。主桁311及び横桁113は、梯子状に配置されている。また、主桁311及び横桁113は、H型鋼により形成されている。
【0048】
主桁311は、相対的に短い主桁311a、311c及び相対的に長い主桁311bにより構成されている。図15(c)に示すように、主桁311a及び主桁311cは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115a(図2参照)に溶接され、固定されている。また、図1(a)、(c)に示すように、主桁311bの両端は、主桁311の杭頭固定部材115に固定されていない一端と、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0049】
図15(a)に示すように、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁311の中心軸J1上に配置されている。また、杭頭固定部材115は、中心C5が横桁113の中心軸J3の中心軸J3上に配置されている、つまり、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁311の中心軸J1と横桁113の中心軸J3との交点上に存在するように配置されている。また、図15(b)に示すように、杭頭固定部材115は、上面P5が杭頭固定部材115を貫通する鋼管杭の中心軸J5に対して垂直となるように配置される。さらに、図15(c)に示すように、杭頭固定部材115を挟んで配置される主桁311a、311cは、直線上に配置される。一方、主桁311a及び主桁311cの間に接続される主桁311bは、斜めに配置される。つまり、図15(c)に示すように、上部工301は、杭頭固定部材115周辺の平坦な部分と主桁311bに沿う斜めの部分とが交互に配置される階段形状を有している。
【0050】
第2 上部工301を用いた施工
上部工301を用いた乗り込み部施工時における橋梁の施工については、実施例1と同様である。また、標準部施工時における施工においては、実施例2と同様に、コの字状(図10参照)で、主桁311の主桁311bが斜めに配置される上部工を用いて施工する。標準部施工時における橋梁の施工については、実施例2と同様である。
【0051】
ここで、床版FS及び調整用コンクリートASが施工された状態の上部工301の側面図を図16に示す。なお、図16においては、一部の杭頭固定部材115及び一部の鋼管杭SPを断面にて表示している。
【0052】
実施例1における上部工101を用いた施工と同様に、上部工301を用いた施工においても、鋼管杭SPが杭頭固定部材115の上面P5に対して垂直に杭頭固定部材115に挿通され、天蓋TCによって杭頭固定部材115の上面P5が閉じられた後、天蓋TC上に床版FSが施工される。したがって、杭頭固定部材115の上面P5は、天蓋TCを介して、間接的に床版FSの下面PFに接している。これにより、床版FSからの過重F1を、鋼管杭SPによる突き上げの力F2に対抗させることができる。よって、高い強度を有する橋梁の施工が可能となる。なお、上部工301を用いて所定の傾斜面を形成するために、調整用コンクリートAC2を施工する。
【0053】
[その他の実施形態]
(1)上部工の形状:前述の実施例1においては、上部工101は梯子状としたが、矩形状であっても良い。実施例3にける上部工301についても同様である。また、前述の実施例2においては、上部工201は、コの字状としたが、複数のコの字状の上部工201を連結したものであってもより。連結の際には主桁111aと主桁111bとを直線上に連結すればよい。
【0054】
また、前述の実施例1においては、上部工101のように2つの主桁111a、主桁111bを結合して杭頭固定部材115間に配置される主桁111を形成していたが(図1参照)、杭頭固定部材115間に配置される主桁を形成する主桁の数については限定されない。例えば、図17(a)、(b)に示す上部工102のように、3つの主桁112a、主桁112b及び主桁112cを結合して主桁112を形成する。さらに、複数の主桁を結合することなく、1つの主桁によって杭頭固定部材115間に配置される主桁を形成するようにしてもよい。この場合、主桁の両端には杭頭固定部材115が結合される。
【0055】
横桁についても主桁と同様に、杭頭固定部材115間に配置される横桁を形成する横桁の数については、限定されない。例えば、図17(a)、(b)に示す上部工102のように、1つの横桁114によって杭頭固定部材115間に配置される横桁を形成するようにしてもよい。
【0056】
(2)横桁の結合:前述の実施例1〜実施例3においては、横桁113は、杭頭固定部材115に結合するものとしたが、各上部工における主桁に結合し、上部工を矩形状、梯子状、コの字状とするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
101・・・・・上部工
111・・・・・主桁
111a・・・主桁
111b・・・主桁
113・・・・・横桁
113a・・・横桁
113b・・・横桁
115・・・・・杭頭固定部材
P5・・・・・上面
FS・・・・・床版
201・・・・・上部工
301・・・・・上部工
311・・・・・主桁
311a・・・主桁
311b・・・主桁
311c・・・主桁
102・・・・・上部工
112・・・・・主桁
112a・・・主桁
112b・・・主桁
112c・・・主桁
114・・・・・横桁
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁及びその施工時に用いる上部工に関するものであり、特に橋梁の強度を高めるものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の上部工を用いる橋梁の施工方法である杭式桟橋の施工方法について図18を用いて説明する。杭頭固定用管4が予め設置された桟橋未完成部分の主桁1を桟橋完成部分から片持ち状に張り出し、当該桟橋未完成部分の主桁1に沿って当該主桁1の張り出し先端部と桟橋完成部分との間にかけ渡された線材2を、当該主桁1と平行になるように張力調整することによって当該主桁1の方向や角度、あるいは歪み状態を完成状態に近づくように調整保持する。これにより、当該主桁1に取り付けられている杭頭固定用管4の位置を完成状態に近づけて、その杭頭固定用管4を介して管状杭5を杭打ちする。また、杭頭固定用管4が取り付けられている横桁3と主桁1とを周方向に回転可能な二重管構造で接続する。これにより、主桁1と杭頭固定用管との角度変化に対応して部品の種類を低減し、コストダウンを図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−96582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の従来の杭式桟橋の施工方法には、以下に示すような改善すべき点がある。従来の杭式桟橋の施工方法では、図18(b)に示すように、杭頭固定用管4の上面P4と覆工板6との間に間隔が生じている。このため、杭頭固定用管4上に配置される天蓋(図示せず)によってのみ、管状杭5からの突き上げと上部工自身の荷重とを保持しなければならない。このため、杭式桟橋の強度をさらに高めることが難しいという改善すべき点がある。
【0005】
本発明は、施工が容易で、高い強度の橋梁を施工することができる橋梁の施工の際に使用する上部工の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る上部工の製造方法は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を製造するための上部工製造方法であって、
全ての前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直となるように、前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置された上部工を得ること、を特徴とする。
【0007】
本発明に係る橋梁は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を有する橋梁であって、前記上部工は、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置されること、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、を特徴とする。
【0008】
本発明に係る上部工は、杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工であって、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、杭頭固定部材の上面を直接的又は間接的に床版によって閉じることができる。よって、床版の荷重を杭頭固定部材に挿通した杭部材の突き上げの力に対向させることができる。よって、橋梁の強度を高めることができる。また、管状の杭頭固定部材の上面が杭部材の中心軸に対して垂直であるので、杭部材を容易に杭頭固定部材に挿通することができる。よって、橋梁の施工を容易にできる。
【0010】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、杭頭固定部材に主桁、横桁を結合することができるので、上部工の形状を容易に形成することができる。よって、橋梁の施工を効率よく行うことができる。
【0011】
本発明に係る上部工の製造方法によれば、コの字状、矩形状、梯子状の上部工を用いることができるので、橋梁の施工における乗り込み部の施工、標準部の施工に対応した上部工を用いることができる。よって、施工に適した上部工を提供できるので、橋梁の施工を効率よく行うことができる。
【0012】
本発明に係る橋梁及び上部工によれば、杭頭固定部材の上面を直接的又は間接的に床版によって閉じることができる。よって、床版の荷重を杭頭固定部材に挿通した杭部材の突き上げの力に対向させることができる。よって、橋梁の強度を高めることができる。また、管状の杭頭固定部材の上面が杭部材の中心軸に対して垂直であるので、杭部材を容易に杭頭固定部材に挿通することができる。よって、橋梁の施工を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図2】上部工101の杭頭固定部材115の構成を示す図である。
【図3】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図4】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図5】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図6】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図7】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図8】乗り込み部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図9】上部工101上に床版FSを施工したときの一部断面図である。
【図10】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図11】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図12】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図13】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図14】標準部施工時における、上部工を用いた橋梁の施工方法を示す図である。
【図15】本発明に係る橋梁の施工方法で用いる上部工の三面図である。
【図16】上部工301上に床版FSを施工したときの一部断面図である。
【図17】上部工の他の実施例を示す図である。
【図18】従来の橋梁の施工方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0015】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工101について図1を用いて説明する。上部工101は、橋梁の施工に先立って、予め組み立てておくものである。なお、組立に際しては、工場等でトラック等の運搬手段で運搬できる大きさの部品を組み立て、さらに、実際の施工現場まで運搬手段で運搬した後、施工現場において図1に示す上部工101の形態まで組み立てる。
【0016】
ここで、図1(a)は上部工101の上面図であり、図1(b)は上部工101の正面図であり、図1(c)は上部工101の右側面図である。図1(a)に示すように、上部工101は、複数の主桁111、横桁113、及び杭頭固定部材115によって構成されている。
【0017】
主桁111及び横桁113は、梯子状に配置されている。なお、主桁111及び横桁113は、H型鋼により形成されている。
【0018】
主桁111は、相対的に短い主桁111a及び相対的に長い主桁111bにより構成されている。図1(c)に示すように、主桁111a及び主桁111bは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115a(後述)に溶接され、固定されている。また、図1(a)、(c)に示すように、主桁111a及び主桁111bの杭頭固定部材115に固定されていない他の一端は、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0019】
横桁113は、所定長さの横桁113a及び横桁113bにより構成されている。図1(b)に示すように、横桁113a及び横桁113bは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115aに溶接され、固定されている。また、図1(a)、(b)に示すように、横桁113a及び横桁113bの杭頭固定部材115に固定されていない他の一端は、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0020】
図1(a)に示すように、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁111の中心軸J1上に配置されている。また、杭頭固定部材115は、中心C5が横桁113の中心軸J3の中心軸J3上に配置されている、つまり、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁111の中心軸J1と横桁113の中心軸J3との交点上に存在するように配置されている。これにより、上部工101の形状を容易に整えることができる。また、図1(b)に示すように、杭頭固定部材115は、上面P5が杭頭固定部材115を貫通する鋼管杭の中心軸J5に対して垂直となるように配置される。さらに、図1(c)に示すように、杭頭固定部材115を挟んで配置される主桁111は、直線上に配置される。
【0021】
なお、各杭頭固定部材115には、主桁111a、主桁111b、及び横桁113a又は横桁113bが接合されている。ただし、図1(a)における上部工101の上端に位置する杭頭固定部材115については、杭頭固定部材115には、主桁111a、及び、横桁113a又は横桁113bのみが接合されている。なお、図1(a)〜(c)においては、各杭頭固定部材115に配置されるリブ部115c(後述)については記載を省略している。
【0022】
杭頭固定部材115の構成について図2を用いて説明する。なお、図2(a)は杭頭固定部材115の上面図を、図2(b)は図2(a)に示す杭頭固定部材115のX−X断面図を、それぞれ示している。図2(a)に示すように、杭頭固定部材115は、円筒部115a、フランジ部115b、及びリブ部115cを有している。円筒部115aの一端に、フランジ部115bが配置されている。フランジ部115bには、複数の孔115dが形成されている。孔115dは、ボルト、ナットを用いて、杭頭天蓋(後述)を杭頭固定部材115に固定するために形成されている。円筒部115a及びフランジ部115bの内径は、橋脚となる鋼管杭の外形にほぼ等しい。
【0023】
リブ部115cは、杭頭固定部材115の中心C5から放射状に配置される。図2(b)に示すように、リブ部115cは、円筒部115aの側面及びフランジ部115bに接合される。これにより、杭頭固定部材115の強度を増強する。
【0024】
第2 橋梁施工方法
上部工101を用いた橋梁施工方法について図3〜図7を用いて説明する。なお、橋梁施工方法については、橋台に対して上部工101を乗り込み部として施工する時(以下、乗り込み部施工時)と、施工済の上部工101に対して新に上部工101を施工する時(以下、標準部施工時)とに分けて説明する。
【0025】
1.乗り込み部施工時
図3(a)に示すように、施工済の橋台BA上に配置したクレーン車CTによってバイブロハンマVHを用いて、所定位置に導杭G1〜導杭G4を矩形状に設置する。なお、図3(a)においては、導杭G1、導杭G3の奥側に存在する導杭G2、導杭G4については括弧書きで表している。
【0026】
次に、図3(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、橋台BAの先端に対して平行に設置した導杭G1及び導杭G2を橋渡すように受材R1を設置する。導杭G3及び導杭G4についても同様に、受材R2を設置する。図3(c)に示すように、クレーン車CTを用いて受材R1、受材R2上に上部工101を配置する。
【0027】
図4(a)に示すように、クレーン車CTを用いて、テーブルマシンTMを、上部工101の一の杭頭固定部材115上に配置する。次に、図4(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、ダウンザホールハンマDHを上部からテーブルマシンTM及び杭頭固定部材115に挿通させる。そして、図4(c)に示すように、テーブルマシンTM及びダウンザホールハンマDHによって地盤を掘削し、鋼管杭を地盤に固定するための固定孔を形成する。
【0028】
固定孔を形成し終えると、図5(a)に示すように、ダウンザホールハンマDHを上側に引き抜く。さらに、テーブルマシンTMを取り外す。これまでと同様に、図5(b)に示すように、上部工101の他の杭頭固定部材115上にテーブルマシンTMを配置し、ダウンザホールハンマDHを配置した後、地盤を掘削し、もう一つの固定孔を掘削する。そして、図5(c)に示すように、モルタルを投入したバケットBKをクレーン車CTを用いて移動させながら、トレミー管TTを用いて、根固め用のモルタルを固定孔に打設する。
【0029】
図6(a)に示すように、モルタルの打設後、クレーン車CTを用いて、橋脚となる鋼管杭SPを上から杭頭固定部材115に挿通させ、固定孔に挿入する。その後、図6(b)に示すように、鋼管杭SPを固定孔に挿入した後、クレーン車CTによってモンケンHBを操作し、鋼管杭SPの杭打ちを行う。
【0030】
図7(a)に示すように、上部工101の上面から上側に突出した鋼管杭SP1を切断し、除去する。その後、図7(b)に示すように、鋼管杭SPの杭頭にモルタルを打設する。
【0031】
図7(c)に示すように、杭頭にモルタルを打設した後、杭頭固定部材115の上面に杭頭天蓋TCを固定する。杭頭固定部材115と杭頭天蓋TCとの固定は、杭頭固定部材115のフランジ部115bに形成されている孔115d(図2参照)及び杭頭天蓋TCに形成されている孔に所定のボルトを挿通させ、ナットで固定する。
【0032】
杭頭天蓋TCを固定した後、図8(a)に示すように、導材を撤去する。そして、図8(b)に示すように、設置した上部工101の上にクローラ用足場を敷設し、橋梁施工における乗り込み部の施工を完了する。その後、標準部施工時での橋梁施工を行う。
【0033】
このような乗り込み部施工時における上部工101の施工の後、実施例2に示す標準部施工時における上部工201の施工を経て、上部工101上に床版FS及び調整用コンクリートASが施工される。床版FS及び調整用コンクリートACが施工された状態の上部工101の側面図を図9に示す。なお、図9においては、一部の杭頭固定部材115及び一部の鋼管杭SPを断面にて表示している。
【0034】
鋼管杭SPが杭頭固定部材115の上面P5に対して垂直に杭頭固定部材115に挿通され、天蓋TCによって杭頭固定部材115の上面P5が閉じられた後、天蓋TC上に床版FSが施工される。したがって、杭頭固定部材115の上面P5は、天蓋TCを介して、間接的に床版FSの下面PFに接している。これにより、床版FSからの過重F1を、鋼管杭SPによる突き上げの力F2に対抗させることができる。よって、高い強度を有する橋梁の施工が可能となる。
【実施例2】
【0035】
前述の実施例1における上部工101は、乗り込み部施工時に使用するものであった。一方、本実施例における上部工201は、施工済の上部工101に対して施工する時(以下、標準部施工時)に使用するものである。
【0036】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工201について図10を用いて説明する。ここで、図10(a)は上部工201の上面図であり、図10(b)は上部工201の正面図であり、図10(c)は上部工201の右側面図である。なお、図10(a)〜図10(c)においては、図1(a)〜図1(c)と同様の構成については、同じ符号を付している。
【0037】
上部工201では、主桁111及び横桁113が梯子状に配置されている上部工101とは異なり、主桁111及び横桁113がコの字状に配置されている。
【0038】
第2 標準部施工時
図11(a)に示すように、鋼管杭SP(1)及び鋼管杭SP(2)を施工済の上部工SS上にクレーン車CTを配置する。クレーン車CTによって、上部工201を所定の位置に配置し、上部工201の主桁111bと上部工SSの主桁111aとを接続する。これにより、上部工201は上部工SSに対して片持ち状態となる。なお、上部工201を所定の位置に片持ち状態とするにあたっては、接続する上部工201の主桁111bと上部工SSの主桁111aと間に線材(例えば、ピアノ線)をかけ渡し、上部工SSの主桁111aと平行になるように線材の張力を調整することによって、上部工201の主桁111bの方向、角度、歪み等の状態が完成時の状態に近づくようにしてもよい(特開2000−96582参照)。
【0039】
次に、図11(b)に示すように、クレーン車CTを用いて、テーブルマシンTMを、上部工101の一の杭頭固定部材115上に配置する。そして、図11(c)に示すように、クレーン車CTを用いて、ダウンザホールハンマDHを上部から、テーブルマシンTM及び杭頭固定部材115に挿通させる。この際、ダウンザホールハンマDHを杭頭固定部材115の上面P5(図10参照)に対して垂直に挿入する。
【0040】
図12(a)に示すように、テーブルマシンTM及びダウンザホールハンマDHによって地盤を掘削し、鋼管杭を地盤に固定するための固定孔を形成する。固定孔を形成し終えると、図12(b)に示すように、ダウンザホールハンマDHを上側に引き抜く。さらに、テーブルマシンTMを取り外す。そして、図12(c)に示すように、モルタルを投入したバケットBKをクレーン車CTを用いて移動させながら、トレミー管TTを用いて、根固め用のモルタルを固定孔に打設する。
【0041】
図13(a)に示すように、モルタルの打設後、クレーン車CTを用いて、橋脚となる鋼管杭SP(3)を上から杭頭固定部材115に挿通させ、固定孔に挿入する。この際、鋼管杭SP(3)を杭頭固定部材115の上面P5(図10参照)に対して垂直に挿入する。その後、図13(b)に示すように、鋼管杭SP(3)を固定孔に挿入した後、クレーン車CTによってモンケンHBを操作し、鋼管杭SP(3)の杭打ちを行う。
【0042】
図13(c)に示すように、上部工201の上面から上側に突出した鋼管杭SP1(3)を切断し、除去する。
【0043】
その後、図14(a)に示すように、鋼管杭SPの杭頭にモルタルを打設する。杭頭にモルタルを打設した後、杭頭固定部材115の上面に杭頭天蓋TCを固定する。杭頭固定部材115と杭頭天蓋TCとの固定は、杭頭固定部材115のフランジ部115f(図2参照)に形成されている孔115g及び杭頭天蓋TCに形成されている孔に所定のボルトを挿通させ、ナットで固定する。
【0044】
そして、図14(b)に示すように、設置した上部工201の上にクローラ用足場を敷設する。その後、図14(c)に示すように、鋼管杭SP(3)の施工と同様にして、鋼管杭SP(4)を施工し、クローラ用足場を敷設する。これにより、クレーン車CTによる床版の敷設のための領域を確保する。そして、既に敷設したクローラ用足場を除去した後、除去した領域に床版を敷設する。これにより、橋梁施工における標準部の施工を完了する。
【実施例3】
【0045】
前述の実施例1及び実施例2における橋梁の施工方法では、水平に床版を敷設した。本実施例における橋梁の施工は、所定の斜度でもって床版を敷設するものである。
【0046】
第1 上部工の構成
本発明に係る橋梁施工方法で使用する上部工301について図15を用いて説明する。上部工301は、斜度を有する橋梁を施工する際に使用するものである。ここで、図15(a)は上部工301の上面図であり、図15(b)は上部工301の正面図であり、図15(c)は上部工301の右側面図である。なお、図15(a)〜図15(c)においては、図1(a)〜図1(c)と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な記述については省略する。
【0047】
上部工301は、主桁311、横桁113及び杭頭固定部材115を有している。主桁311及び横桁113は、梯子状に配置されている。また、主桁311及び横桁113は、H型鋼により形成されている。
【0048】
主桁311は、相対的に短い主桁311a、311c及び相対的に長い主桁311bにより構成されている。図15(c)に示すように、主桁311a及び主桁311cは、それぞれ一端が杭頭固定部材115の側面部115a(図2参照)に溶接され、固定されている。また、図1(a)、(c)に示すように、主桁311bの両端は、主桁311の杭頭固定部材115に固定されていない一端と、所定の固定板、及びボルト、ナットを用いて互いに突き合わされ、直線上に接合されている。
【0049】
図15(a)に示すように、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁311の中心軸J1上に配置されている。また、杭頭固定部材115は、中心C5が横桁113の中心軸J3の中心軸J3上に配置されている、つまり、杭頭固定部材115は、中心C5が主桁311の中心軸J1と横桁113の中心軸J3との交点上に存在するように配置されている。また、図15(b)に示すように、杭頭固定部材115は、上面P5が杭頭固定部材115を貫通する鋼管杭の中心軸J5に対して垂直となるように配置される。さらに、図15(c)に示すように、杭頭固定部材115を挟んで配置される主桁311a、311cは、直線上に配置される。一方、主桁311a及び主桁311cの間に接続される主桁311bは、斜めに配置される。つまり、図15(c)に示すように、上部工301は、杭頭固定部材115周辺の平坦な部分と主桁311bに沿う斜めの部分とが交互に配置される階段形状を有している。
【0050】
第2 上部工301を用いた施工
上部工301を用いた乗り込み部施工時における橋梁の施工については、実施例1と同様である。また、標準部施工時における施工においては、実施例2と同様に、コの字状(図10参照)で、主桁311の主桁311bが斜めに配置される上部工を用いて施工する。標準部施工時における橋梁の施工については、実施例2と同様である。
【0051】
ここで、床版FS及び調整用コンクリートASが施工された状態の上部工301の側面図を図16に示す。なお、図16においては、一部の杭頭固定部材115及び一部の鋼管杭SPを断面にて表示している。
【0052】
実施例1における上部工101を用いた施工と同様に、上部工301を用いた施工においても、鋼管杭SPが杭頭固定部材115の上面P5に対して垂直に杭頭固定部材115に挿通され、天蓋TCによって杭頭固定部材115の上面P5が閉じられた後、天蓋TC上に床版FSが施工される。したがって、杭頭固定部材115の上面P5は、天蓋TCを介して、間接的に床版FSの下面PFに接している。これにより、床版FSからの過重F1を、鋼管杭SPによる突き上げの力F2に対抗させることができる。よって、高い強度を有する橋梁の施工が可能となる。なお、上部工301を用いて所定の傾斜面を形成するために、調整用コンクリートAC2を施工する。
【0053】
[その他の実施形態]
(1)上部工の形状:前述の実施例1においては、上部工101は梯子状としたが、矩形状であっても良い。実施例3にける上部工301についても同様である。また、前述の実施例2においては、上部工201は、コの字状としたが、複数のコの字状の上部工201を連結したものであってもより。連結の際には主桁111aと主桁111bとを直線上に連結すればよい。
【0054】
また、前述の実施例1においては、上部工101のように2つの主桁111a、主桁111bを結合して杭頭固定部材115間に配置される主桁111を形成していたが(図1参照)、杭頭固定部材115間に配置される主桁を形成する主桁の数については限定されない。例えば、図17(a)、(b)に示す上部工102のように、3つの主桁112a、主桁112b及び主桁112cを結合して主桁112を形成する。さらに、複数の主桁を結合することなく、1つの主桁によって杭頭固定部材115間に配置される主桁を形成するようにしてもよい。この場合、主桁の両端には杭頭固定部材115が結合される。
【0055】
横桁についても主桁と同様に、杭頭固定部材115間に配置される横桁を形成する横桁の数については、限定されない。例えば、図17(a)、(b)に示す上部工102のように、1つの横桁114によって杭頭固定部材115間に配置される横桁を形成するようにしてもよい。
【0056】
(2)横桁の結合:前述の実施例1〜実施例3においては、横桁113は、杭頭固定部材115に結合するものとしたが、各上部工における主桁に結合し、上部工を矩形状、梯子状、コの字状とするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
101・・・・・上部工
111・・・・・主桁
111a・・・主桁
111b・・・主桁
113・・・・・横桁
113a・・・横桁
113b・・・横桁
115・・・・・杭頭固定部材
P5・・・・・上面
FS・・・・・床版
201・・・・・上部工
301・・・・・上部工
311・・・・・主桁
311a・・・主桁
311b・・・主桁
311c・・・主桁
102・・・・・上部工
112・・・・・主桁
112a・・・主桁
112b・・・主桁
112c・・・主桁
114・・・・・横桁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を製造するための上部工製造方法であって、
前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直となるように、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置された上部工を得ること、
を特徴とする上部工の製造方法。
【請求項2】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を有する橋梁であって、
前記上部工は、
全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置されること、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、
を特徴とする橋梁。
【請求項3】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工であって、
全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、
を特徴とする橋梁の施工に用いる上部工。
【請求項1】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を製造するための上部工製造方法であって、
前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直となるように、全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置された上部工を得ること、
を特徴とする上部工の製造方法。
【請求項2】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工を有する橋梁であって、
前記上部工は、
全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁が矩形状、梯子状、又はコの字状に配置されること、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、
を特徴とする橋梁。
【請求項3】
杭部材、及び、主桁、横桁及び前記杭部材を挿通できる円筒部を有する杭頭固定部材を結合した上部工であって、
全ての前記杭頭固定部材の円筒部の中心が前記主桁の長手方向の中心軸と前記横桁の長手方向の中心軸との交点上に位置するように前記主桁及び前記横桁を前記杭頭固定部材の側面に結合することにより、前記主桁及び前記横桁を矩形状、梯子状、又はコの字状に配置し、前記杭頭固定部材の上面が前記上部工の上に配置される床版と直接的又は前記杭頭固定部材の上面を閉じる天蓋を介して間接的に接し、前記杭頭固定部材の上面が前記杭頭固定部材に挿通したときの前記杭部材の中心軸に対して垂直であること、
を特徴とする橋梁の施工に用いる上部工。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−207516(P2012−207516A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205287(P2011−205287)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【分割の表示】特願2011−71175(P2011−71175)の分割
【原出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(596109273)株式会社高知丸高 (17)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【分割の表示】特願2011−71175(P2011−71175)の分割
【原出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(596109273)株式会社高知丸高 (17)
【Fターム(参考)】
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