機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体
【課題】機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることが可能な機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】機器管理装置100は、1又は複数の機器200が接続される装置であって、機器200に対してTrap設定を行う設定手段247と、機器200からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報242Dとして保持する保持手段242と、保持される機器管理情報242Dの中から機器情報を削除する削除手段245と、を有し、管理対象から機器200を除外する処理要求を受け付けると、設定手段247が、管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定し、削除手段245が、機器管理情報242Dの中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする。
【解決手段】機器管理装置100は、1又は複数の機器200が接続される装置であって、機器200に対してTrap設定を行う設定手段247と、機器200からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報242Dとして保持する保持手段242と、保持される機器管理情報242Dの中から機器情報を削除する削除手段245と、を有し、管理対象から機器200を除外する処理要求を受け付けると、設定手段247が、管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定し、削除手段245が、機器管理情報242Dの中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ伝送路を介して接続される1又は複数の機器を管理する機器管理装置に関し、特に、Trap処理により機器情報を送信する機器の情報送信を制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィス環境には、画像処理装置などの多くのネットワーク機器が導入されている。そのため、管理者は、これらのネットワーク機器の状態を監視し、効率的に管理したい。そこで、オフィス環境には、複数の機器を一元管理する機器管理システムが導入されている。
【0003】
このような機器管理システムでは、管理対象とする機器が多い場合、これらの機器状態をどのような方法により監視するか、つまり、機器情報の取得方法が重要となる。
【0004】
例えば、特許文献1には、機器情報の取得方法として、SNMP(Simple Network Management Protocol)を介したTrap処理とポーリング処理とを使い分け、ネットワーク機器を管理するシステムが開示されている。Trap処理は、機器自身が状態変化を検知した際に機器情報を動的に通知する処理であり、機器管理装置から機器に対して情報取得要求を行わなくても、機器情報を取得することができる。一方、ポーリング処理は、機器管理装置から機器に対して、定期的に情報取得要求を行い、機器情報を取得する処理である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のTrap処理による情報取得方法では、機器を管理対象から除外しても、除外した機器のTrap設定が[ON]のままになっていることから、機器管理装置に対して機器情報が送信されてしまい、通信負荷の増大につながると言う問題があった。
【0006】
このように、機器管理システムでは、機器の管理状態に応じて、機器のTrap設定を[OFF]に変更(Trap設定を解除)し、機器管理装置と機器との間で無駄な通信が発生しないようにすることが望ましい。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができる機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理装置は、所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置であって、前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段と、を有し、管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする。
【0009】
このような構成によって、本発明に係る機器管理装置は、管理対象から機器を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している管理対象機器に関する情報(機器管理情報)の中から、該当機器の情報を削除する。
【0010】
これによって、本発明に係る機器管理装置では、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができる。その結果、機器管理装置と機器との間の通信負荷が軽減される。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理方法は、所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理方法であって、管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定する設定手順と、前記機器からTrap処理により送信された機器情報を機器管理情報として記憶する記憶手段から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除する削除手順とを有することを特徴とする。
【0012】
このような手順によって、本発明に係る機器管理方法は、管理対象から機器を除外する処理要求を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、該当機器の機器管理情報を削除すると言う動作を実現する。
【0013】
これによって、本発明に係る機器管理方法では、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しない環境を提供できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、機器を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に設定することで、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることが可能な機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のソフトウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムが有する機能構成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る機器管理情報のデータ例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る機器削除に関する画面例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る機器削除の確認画面を表示する処理手順例を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その2)を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る機器管理システムが有する機能構成例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るシステム終了時に機器のTrap設定をOFFする処理手順例を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るシステム開始時に機器のTrap設定をONする処理手順例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」と言う)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1には、1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)200と、機器管理装置(機器管理サーバ)100とが、ネットワークなどのデータ伝送路N(例えば「LAN:Local Area Network」)で接続される構成例が示されている。
【0018】
画像処理装置200は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)やLP(Laser Printer)と言ったオフィス業務内の作業で利用される機器であり、機器導入後に機器管理装置100の管理対象機器となる。また、機器200は、上述したように、Trap処理により、機器管理装置100に機器情報を送信する。以降では、単に「機器200」と言う。
【0019】
PC(Personal Computer)300は、情報処理装置であり、例えば、ユーザにより、機器200や機器管理装置100に対して、処理の実行要求や実行結果及び各種情報の閲覧などが行われる。
【0020】
機器管理装置100は、機器200から取得した機器情報(例えば「機器識別情報」や「ステータス情報(状態情報)」など)に基づき、機器200を一元管理する情報処理装置である。この一元管理の中には、例えば、機器の監視・運用や機器の情報管理などがある。
【0021】
以上のように、機器管理システム1では、上記システム構成により、機器管理サービスを提供することができる。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る機器管理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、機器管理装置100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0023】
入力装置101は、キーボード及びマウスなどを含み、機器管理装置100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、機器管理装置100による処理結果を表示する。
【0024】
インタフェース装置107は、機器管理装置100を所定のデータ伝送路Nに接続するインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、インタフェース装置107を介して、機器200やPC300と通信を行うことができる。
【0025】
HDD108は、各種プログラム及びデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラム及びデータには、例えば、機器管理装置100全体を制御する情報処理システム(「Windows(登録商標)」や「UNIX(登録商標)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))、及び情報処理システム上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。また、HDD108は、格納している上記プログラム及びデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
【0026】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)、ならびにSDメモリカード(SD Memory Card)及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0027】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、機器管理装置100が起動されるときに実行されるBIOS(Basic Input/Output System)や、機器管理装置100のシステム設定及びネットワーク関連設定などのデータが格納されている。
【0028】
RAM104は、上記各種記憶装置から読み出されたプログラム及びデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、プログラムをRAM104上に読み出し、プログラムを実行することで、装置全体を制御する。
【0029】
以上のように、機器管理装置100では、上記ハードウェア構成により、搭載ソフトウェアによる各種情報処理サービスを提供することができる。
【0030】
<ソフトウェア構成>
図3は、本実施形態に係る機器管理装置100のソフトウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、機器管理装置100には、httpd(HyperText Transfer Protocol Daemon)21、WebPage生成部22、FrontEnd部23、及び機器管理部24などを含むソフトウェア群が搭載(インストール)されている。
【0031】
httpd21は、情報処理システムに常駐するWebサーバ上のプログラムであり、閲覧アプリ(例えば「ブラウザ」)からの動作要求を受け付け、その要求に応じてサーバ内に蓄積されたコンテンツを送信する。
【0032】
WebPage生成部22は、httpd21で受け付けた要求を基に、閲覧アプリ上に表示させるWebページを生成する。
【0033】
FrontEnd部23は、WebPage生成部22でWebページの生成に必要なデータを後述する機器管理部24から取得し、取得したデータを基に、Webページ生成用のデータに加工する。
【0034】
機器管理部24は、機器管理機能を実現するために、機器200の監視、機器情報の取得(Trap処理により送信された機器情報の受信)、及び取得情報の管理などの各種データ管理、ならびに、要求に応じた検索、更新、及び削除などの各種データ操作を行う。また、機器管理部24は、システムの開始・停止・終了などの動作制御を行う。
【0035】
このように、本実施形態に係るソフトウェア構成では、機器管理部24が、機器管理装置100で動作する機器管理機能を実現するソフトウェアにあたる。また、httpd21、WebPage生成部22、及びFrontEnd部23などは、PC300に対する情報提供機能を実現するためのソフトウェアにあたる。
【0036】
<機器管理機能>
本実施形態に係る機器管理機能について説明する。
本実施形態に係る機器管理装置100では、管理対象から機器200を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している管理対象機器に関する情報(機器管理情報)の中から、該当機器の情報を削除する。機器管理装置100は、このような機器管理機能を有している。
【0037】
Trapとは、SNMPコマンドの1つで、SNMPエージェントからSNMPマネジャに対して情報通知を行うコマンドである。例えば、本実施形態の場合には、SNMPマネジャが機器管理装置100で動作し、SNMPエージェントが機器200(管理対象機器)で動作する。よって、Trapは、機器200で動作するSNMPエージェントにより実行され、Trapによる通知情報は機器情報となる。
【0038】
これにより、本実施形態では、機器管理装置100と機器200との間で、次のようなTrap処理が行われる。機器200は、例えば、自機の状態変化などのイベントを検知すると、検知イベントに基づき、機器情報を含む通知情報を生成する。機器200は、送信先として予め設定されたネットワーク設定情報(送信先情報)に基づき、生成した通知情報を機器管理装置100に送信する。その結果、機器200から機器管理装置100に対して能動的に機器情報が通知される。
【0039】
上記Trap処理による情報取得方法では、機器200を管理対象から除外したにもかかわらず、機器管理装置100に対して機器情報が送信されてしまう。つまり、機器管理装置100と機器200との間で、無駄な通信が発生することになる。
【0040】
そこで、本実施形態に係る機器管理装置100は、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定する仕組みとした。
【0041】
上記Trap設定とは、機器200で実行中のTrap処理を継続するか停止するかを制御する設定であり、[ON]は処理の実行を継続する設定であり、[OFF]は処理の実行を停止する設定である。つまり、機器管理装置100は、機器200のTrap設定を変更することで、該機器で実行中のTrap処理を制御できる。よって、機器管理装置100は、管理対象から除外した機器200のTrap設定を[ON]から[OFF]に変更することで、該機器で実行中のTrap処理を停止させる。
【0042】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0043】
以下に、本実施形態に係る機器管理機能の構成とその動作について説明する。
図4は、本実施形態に係る機器管理システム1が有する機能構成例を示す図である。
図4に示すように、機器管理システム1は、表示用情報取得部231、機器削除指示部232、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、Trap設定部247、通信制御部31などを有している。
【0044】
表示用情報取得部231、機器削除指示部232、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、及びTrap設定部247は、機器管理装置100が有する機能部であり、通信制御部31は、機器200が有する機能部である。
【0045】
《機器管理装置》
機器管理装置100が有する上記機能部において、表示用情報取得部231及び機器削除指示部232は、FrontEnd部23のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。また、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、及びTrap設定部247は、機器管理部24のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。これらの機能部を順に説明する。
【0046】
表示用情報取得部231は、要求処理の実行結果や情報閲覧など、情報表示時に必要な情報を取得する機能部である。表示用情報取得部231は、例えば、WebPage生成部22から機器一覧画面の表示用情報を要求された場合、まず、機器情報提供部241に対して情報取得要求し、その応答として機器情報を取得する。表示用情報取得部231は、取得した機器情報を、機器一覧画面の表示用情報に変換し、表示用情報を要求元に応答する。
【0047】
機器削除指示部232は、管理対象からの除外指定を受けた機器200(以下「削除対象機器」と言う)の機器管理情報を削除するように、機器情報削除部245に指示する機能部である。また、機器削除指示部232は、除外指定を受けた場合、表示用情報取得部231から受け取った確認画面の表示用情報を、WebPage生成部22に渡すことで、機器削除時の確認画面をユーザに提供する。
【0048】
機器情報提供部241は、管理対象機器の機器情報を、機器管理情報保持部242から取得する機能部である。機器管理情報保持部242は、例えば、当該装置が備える記憶装置(例えば「HDD」)の所定の記憶領域にあたる。機器管理情報保持部242では、図5に示すようなデータ構成により、機器情報を含む各種データを管理している。
【0049】
図5は、本実施形態に係る機器管理情報242Dのデータ例を示す図である。
図5には、機器識別、機器種別、ステータス、Trap設定などの各情報項目が関連付けられた機器管理情報242Dのデータ構成例が示されている。
【0050】
[機器識別]項目は、機器200の識別情報(機器識別情報)を示す項目である。項目値には、IPアドレス(Internet Protocol address)やMACアドレス(Media Access Control address)などの機器200に割り当てられるネットワーク設定値、また、シリアルナンバー(機番)などの機器固有値などがある。[機器種別]項目は、機器200における機種の識別情報(機種識別情報)を示す項目である。項目値には、モデル名やモデルIDなどがある。[ステータス]項目は、機器200のステータス情報(状態情報)を示す項目である。項目値には、"使用可"や"応答無し"と言ったステータス値(状態値)などがある。[Trap設定]項目は、機器200に設定されるTrap設定情報を示す項目である。項目値には、"ON"や"OFF"と言った制御値などがある。
【0051】
機器管理情報242Dは、これらの情報項目が関連付けられたデータ群(機器情報)を1つの情報セットとし、管理対象機器数にあわせて、複数の情報セットで構成される。
【0052】
図4の説明に戻る。このように、機器情報提供部241では、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照することで、機器200から取得した複数の機器情報の中から、特定機器に対応する1つの機器情報を取得できる。
【0053】
機器情報更新部243は、機器管理情報保持部242により管理する機器情報の内容を更新する機能部である。機器情報更新部243は、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器から取得した機器情報に含まれる機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照する。その結果、機器情報更新部243は、更新対象である機器200(以下「更新対象機器」と言う)の機器情報(情報セット)が格納されるデータ領域(記憶領域)を特定する。機器情報更新部243は、特定したデータ領域に対して、受信した機器情報の項目値を格納し、データを更新する。また、機器情報更新部243は、更新対象機器の機器情報が格納されるデータ領域を特定できなかった場合、機器情報の新規登録と判断し、新たなデータ領域を作成(新たな記憶領域を確保)する。機器情報更新部243は、作成したデータ領域に対して、受信した機器情報の項目値を格納し、データを登録する。
【0054】
MIB情報取得部244は、所定の通信プロトコルを介して、管理対象機器から、機器情報としてMIB情報(Management Information Base information)を取得する機能部である。MIB情報とは、SNMPで管理されるネットワーク機器が、自身の状態を外部に通知するために公開する情報のことである。MIB情報取得部244は、Trap処理により、機器200から送信されるMIB情報を受信することで、機器情報を取得する。MIB情報取得部244は、取得した機器情報(MIB情報)を、機器情報更新部243へと渡すことで、機器管理情報保持部242への登録・更新を要求する。
【0055】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、MIB情報取得部244と機器情報更新部243との連携により、機器管理情報242Dを自動的に管理(管理対象である機器の機器情報が登録・更新)する。
【0056】
機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242により管理する機器情報を削除する機能部である。機器情報削除部245は、機器情報更新部243と同様の手順で、機器管理情報保持部242にアクセスし、削除対象機器の機器情報(情報セット)が格納されるデータ領域を特定する。機器情報削除部245は、特定したデータ領域に格納される機器情報の項目値を削除し、そのデータ領域(確保された記憶領域)も削除する。なお、機器情報削除部245は、機器削除指示部232からの削除指示を受け付けて、上記削除処理を実行し、実行結果を指示元に返す。ここで言う「削除指示」とは、管理対象からの除外指定(該当機器の選択)である。
【0057】
また、機器情報削除部245は、機器削除指示部232から削除指示を受け付けると、Trap設定部247に対して、削除対象機器のTrap設定を[OFF]設定にするように要求する。
【0058】
Trap設定部247は、機器200のTrap設定を、ネットワークを介して遠隔設定(ON/OFF設定を切り替え制御)する機能部である。Trap設定部247は、機器200に対して、Trap設定を[ON]又は[OFF]にする命令(設定コマンド)を送信する。
【0059】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器情報削除部245とTrap設定部247との連携により、削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする。
【0060】
《機器》
通信制御部31は、自機と他機の間で行う通信を制御する機能部である。通信制御部31は、例えば、Trap処理による機器情報(MIB情報)の送信などを制御する。通信制御部31は、自機の状態変化を検知すると、MIB情報を保持する記憶領域のMIB情報保持部32から、最新の機器情報を取得し、機器管理装置100のネットワーク設定を基に、機器情報を送信する。また、通信制御部31は、機器管理装置100から受信した設定コマンドを実行することで、Trap設定を行い、その設定を基に、上記機器情報送信処理(Trap処理)を実行する。
【0061】
以上のように、本実施形態に係る機器管理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。
【0062】
次に、上記機器管理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すシーケンス図を用いて説明する。
【0063】
本実施形態に係る機器管理機能は、機器管理装置100に搭載(インストール)されるプログラム(機器管理機能を実現するソフトウェア部品)が、CPU106により、格納先(例えば「HDD」)からRAM104上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0064】
《機器削除時の確認画面表示処理》
図6は、本実施形態に係る機器削除に関する画面例を示す図である。
図6(A)に示すように、ユーザは、WebPage生成部22により生成され、機器管理装置100から提供される機器一覧画面W1を介して、管理対象から除外する機器200を選択し(図中の●)、削除対象機器を指定する。これを受けて、機器管理装置100は、WebPage生成部22により生成し、指定された削除対象機器の機器情報を機器管理情報242Dから削除する前に、図6(B)に示すような削除処理を実行してもよいか否かを確認する確認画面W2を、ユーザに提供する。これにより、ユーザは、削除対象機器とTrap設定を確認し、画面上の[OK]ボタンを押下することで、削除処理の実行を指示する。
【0065】
図7は、本実施形態に係る機器削除の確認画面W2を表示する処理手順例を示すシーケンス図である。図7には、上記画面表示処理のうち、実行前の確認画面W2を表示する処理手順例が示されている。
図7に示すように、機器管理装置100は、図6(A)の画面W1を介して、ユーザから削除対象機器の指定を受け付けると、WebPage生成部22から、FrontEnd部23が有する機器削除指示部232に対して、削除実行時の確認画面用情報の取得が要求される(ステップS101)。
【0066】
機器削除指示部232は、要求に従って、同FrontEnd部23が有する表示用情報取得部231に対して、削除対象機器の情報取得を要求する(ステップS102)。
【0067】
表示用情報取得部231は、要求に従って、機器管理部24が有する機器情報提供部241に対して、削除対象機器に対応する機器情報の取得を要求する(ステップS103)。
【0068】
機器情報提供部241は、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を取得する(ステップS104)。このとき、機器情報提供部241は、要求時に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0069】
このようにして機器情報提供部241は、要求時に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS104の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を取得する。
【0070】
機器情報提供部241は、取得した機器情報を、要求元の表示用情報取得部231に返し、情報提供を行う(ステップS105)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報が提供される。
【0071】
表示用情報取得部231は、提供された機器情報を表示用情報に変換し(ステップS106)、要求元の機器削除指示部232に転送する(ステップS107)。
【0072】
機器削除指示部232は、転送された表示用情報を、要求元のWebPage生成部22に転送する(ステップS108)。つまり、FrontEnd部23からWebPage生成部22に対して、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を含む表示用情報が転送される。
【0073】
その結果、WebPage生成部22は、転送された表示用情報を基に、確認画面W2(図6(B))を生成する(ステップS109)。
【0074】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、削除実行時の確認画面W2がユーザへと提供される。
【0075】
《機器削除時のTrap設定処理》
次に、機器管理装置100では、上記画面表示処理により提供された確認画面W2を介して、ユーザから削除処理の実行指示を受け付けると、図8又は図9に示す削除処理が実行される。削除処理には、2つの処理手順例が挙げられる。
【0076】
(処理1)
図8は、本実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
図8に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する機器削除指示部232が、削除処理の実行要求を受け付けると(ステップS201)、機器管理部24が有する機器情報削除部245に対して、削除対象機器に対応する機器情報の削除処理の実行が指示される(ステップS202)。
【0077】
機器情報削除部245は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS203)。このとき、機器情報削除部245は、要求時に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0078】
続いて、機器情報削除部245は、取得したステータス情報を基に、削除対象機器のステータスを確認し、削除対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS204)。例えば、機器情報削除部245は、ステータス情報の値が"使用可"や"オンライン"などであった場合に、通信可能な状態であると判断する。一方、ステータス情報の値が"応答無し"の場合には、通信不可能な状態であると判断する。
【0079】
機器情報削除部245は、削除対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS205及びS206の処理を実行する。
【0080】
具体的に機器情報削除部245は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS205)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS206)。その結果、通信制御部31により命令を受信した削除対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、削除対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0081】
その後に、機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242にアクセスし、ステップS204の確認結果と関係なく、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を削除する(ステップS207)。このとき、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報をデータ領域とともに削除する。
【0082】
このようにして、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS203〜S207の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を削除する。
【0083】
機器情報削除部247は、上記削除処理の実行結果を、実行を指示した機器削除指示部232に通知し(ステップS208)、さらに、機器削除指示部232は、要求元に通知する(ステップS209)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、ユーザ指定された削除対象機器に対応する削除処理の実行結果が通知される。
【0084】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定が[OFF]に設定される。
【0085】
また、上記削除処理では、削除対象機器全ての機器情報を削除し、その一方で、通信可能な削除対象機器に対してのみTrap設定を[OFF]にしている。例えば、削除対象機器の中に、電源が切られている状態やネットワークが接続されていない状態などの機器200が含まれていても、Trap設定処理をスキップし、管理対象から除外している。これにより、機器管理装置100では、機器200の状態によらず、スムーズなシステム運用を行うことができる(指定された機器を管理対象からスムーズに除外できる)。
【0086】
(処理2)
図9は、本実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その2)を示すシーケンス図である。図9に示す処理手順と図8に示した処理手順とは、ステップ303〜308の処理のみ異なる。よって、以下の説明では、異なる処理手順についてのみ説明し、同一の処理手順については、その説明を省略する。
【0087】
機器情報削除部245は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報及びTrap設定情報を取得する(ステップS303)。
【0088】
続いて、機器情報削除部245は、取得したTrap設定情報を基に、削除対象機器に設定されているTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([OFF]にする必要があるか否か)を判断する(ステップS304)。例えば、機器情報削除部245は、Trap設定情報の値が"ON"であった場合に、[OFF]に設定変更する必要があると判断する。一方、Trap設定情報の値が"OFF"の場合には、設定変更が必要ないと判断する。
【0089】
続いて、機器情報削除部245は、取得したステータス情報を基に、削除対象機器のステータスを確認し、削除対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS305)。
【0090】
機器情報削除部245は、削除対象機器が通信可能な状態であり、かつ設定変更が必要であると判断すると、ステップS306及びS307の処理を実行する。
【0091】
具体的に機器情報削除部245は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能で設定変更が必要と確認された削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS306)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS307)。その結果、通信制御部31により命令を受信した削除対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、削除対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0092】
その後、機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242にアクセスし、ステップS304及びS305の確認結果と関係なく、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を削除する(ステップS308)。このとき、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報をデータ領域とともに削除する。
【0093】
このようにして、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS303〜S308の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を削除する。
【0094】
上記削除処理では、削除対象機器全ての機器情報を削除し、その一方で、通信可能で設定変更が必要な削除対象機器に対してのみTrap設定を[OFF]にしている。例えば、削除対象機器の中には、すでにTrap設定が[OFF]されている機器200も含まれることが考えられ、このような機器200に対しては、Trap設定処理をスキップしている。これにより、機器管理装置100では、削除対象機器に対して、効率的なTrap設定処理が行われ、削除対象機器が多い場合の処理時間の短縮を実現できる。
【0095】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理装置100によれば、管理対象から機器200を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、機器情報削除部245及びTrap設定部247との機能連携により、削除対象機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している機器管理情報242Dの中から、削除対象機器の情報を削除する。つまり、機器管理装置100では、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定している。
【0096】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0097】
[第2の実施形態]
本実施形態では、機器の管理状態に加え、機器管理システムの動作状態に応じて、管理対象機器のTrap設定を遠隔設定する機器管理機能について説明する。
【0098】
機器管理システムの動作状態には、主に、システム開始(起動)、停止、終了の各状態が考えられる。その中で、システム停止状態や終了状態で、機器200からTrap処理により機器情報が送信されてしまうと、機器を管理対象から削除した場合と同様の問題が発生する。
【0099】
そこで、本実施形態に係る機器管理装置では、機器管理システムを終了(又は停止)するときに、動的に管理対象機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定する仕組みを有している。
【0100】
以降に、本実施形態に係る機器管理機能について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様の事項について、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0101】
<機器管理機能>
図10は、本実施形態に係る機器管理システム1が有する機能構成例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態では、機器管理装置100が、開始・終了指示部233及び開始・終了制御部246を有している点が、第1の実施形態と異なる。
【0102】
開始・終了指示部233は、FrontEnd部23のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。また、開始・終了制御部246は、機器管理部24のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。
【0103】
開始・終了指示部233は、当該装置により提供する機器管理機能を開始又は終了するように、開始・終了制御部246に指示する機能部である。開始・終了指示部233は、例えば、WebPage生成部22により生成され提供される入力画面から、ユーザによる機器管理機能の開始要求又は終了要求を受け付ける。
【0104】
開始・終了制御部246は、機器管理機能の開始・停止・終了動作を制御する機能部である。開始・終了指示部233から開始又は終了指示を受け付けると、機器管理機能を開始又は終了する。また、開始・終了制御部246は、停止状態についても、同様の動作制御を行う。なお、停止状態については、機能動作中の状態変化を検知し、検知結果を基に、動的に停止状態に遷移するように制御してもよい。また、開始・終了指示部233では、ユーザからの要求に従って各状態遷移(開始→停止、開始→終了、及び終了→開始)を行う他、当該装置が備える内部時計(非図示)を用いて、予め設定しておいたスケジュールを基に、動的に各状態遷移を制御してもよい。その中で、開始・終了制御部246は、開始状態又は停止・終了状態への状態変化に応じて、Trap設定部247に対して、管理対象機器のTrap設定を[ON]又は[OFF]設定にするように要求する。
【0105】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、開始・終了制御部246とTrap設定部247との連携により、管理対象機器のTrap設定を[ON]又は[OFF]にする。
【0106】
以下に、開始・終了指示部233及び開始・終了制御部246と他の機能部との連携処理について説明する。
【0107】
《システム終了時の処理》
図11は、本実施形態に係るシステム終了時に機器200のTrap設定をOFFする処理手順例を示すシーケンス図である。なお、図11に示す処理手順例は、システム停止時においても適用できる。
【0108】
図11に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する開始・終了指示部233が、システム終了処理の実行要求を受け付けると(ステップS401)、機器管理部24が有する開始・終了制御部246に対して、機器管理機能の終了処理の実行が指示される(ステップS402)。
【0109】
開始・終了制御部246は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、管理対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS403)。このとき、開始・終了制御部246は、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0110】
続いて、開始・終了制御部246は、取得したステータス情報を基に、管理対象機器のステータスを確認し、管理対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS404)。
【0111】
開始・終了制御部246は、管理対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS405及びS406の処理を実行する。
【0112】
具体的に開始・終了制御部246は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された管理対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS405)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS406)。その結果、通信制御部31により命令を受信した管理対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、管理対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0113】
このようにして、開始・終了制御部246は、管理対象機器の数だけ、ステップS403〜S406の処理を繰り返し、通信可能な管理対象機器のTrap設定を[OFF]にする。
【0114】
その後に(上記Trap設定処理が終了したことを受けて)、開始・終了制御部246は、指示された機器管理機能を終了させる(ステップS407)。
【0115】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、システム終了時に、動的に管理対象機器のTrap設定が[OFF]に設定される。
【0116】
《システム開始時の処理》
図12は、本実施形態に係るシステム開始時に機器200のTrap設定をONする処理手順例を示すシーケンス図である。
【0117】
図11に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する開始・終了指示部233が、システム開始(起動)処理の実行要求を受け付けると(ステップS501)、機器管理部24が有する開始・終了制御部246に対して、機器管理機能の開始処理の実行が指示される(ステップS502)。
【0118】
その結果、開始・終了制御部246は、指示された機器管理機能を開始させる(ステップS503)。
【0119】
その後に(上記開始処理が実行されたことを受けて)、開始・終了制御部246は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、管理対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS504)。このとき、開始・終了制御部246は、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0120】
続いて、開始・終了制御部246は、取得したステータス情報を基に、管理対象機器のステータスを確認し、管理対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS505)。
【0121】
開始・終了制御部246は、管理対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS506及びS507の処理を実行する。
【0122】
具体的に開始・終了制御部246は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された管理対象機器のTrap設定を[ON]にする指示を出す(ステップS506)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[ON]にする命令を送信する(ステップS507)。その結果、通信制御部31により命令を受信した管理対象機器では、Trap設定が[ON]に設定され、Trap設定の値が"OFF"から"ON"に変更される。これにより、管理対象機器では、設定変更されたTrap設定[ON]に従って、自機上で停止中のTrap処理が実行を開始し(処理の停止が解除され)、機器管理装置100に対して機器情報が通知されるようになる。
【0123】
このようにして、開始・終了制御部246は、管理対象機器の数だけ、ステップS504〜S507の処理を繰り返し、通信可能な管理対象機器のTrap設定を[ON]にする。
【0124】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、システム開始時に、動的に管理対象機器のTrap設定が[ON]に設定される。
【0125】
開始・終了制御部246は、上記開始処理の実行結果を、実行を指示した開始・終了指示部233に通知し(ステップS508)、さらに、開始・終了指示部233は、要求元に通知する(ステップS509)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、システム開始処理の実行結果が通知される。
【0126】
なお、上記2つのTrap設定処理では、第1の実施形態で図9を用いて説明を行った、機器200におけるTrap設定変更の要否確認手順(図9のS304)を加えてもよい。
【0127】
例えば、図11に示したシステム終了時の処理の場合には、次のような処理になる。開始・終了制御部246は、ステータス情報とともに取得したTrap設定情報を基に、管理対象機器のTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([OFF]にする必要があるか否か)を判断する。例えば、開始・終了制御部246は、Trap設定情報の値が"ON"であった場合に、[OFF]に設定変更する必要があると判断する。
【0128】
また、図12に示したシステム開始時の処理の場合には、上述した設定変更の要否判断が逆になる。つまり、開始・終了制御部246は、管理対象機器のTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([ON]にする必要があるか否か)を判断する。例えば、開始・終了制御部246は、Trap設定情報の値が"OFF"であった場合に、[ON]に設定変更する必要があると判断する。
【0129】
さらに、図12に示したシステム開始時の処理では、次のようなケースが考えられる。例えば、Trap機能を有していない機器200などでは、機器管理装置100から、機器200のTrap設定を[ON]にすることができない。このような場合には、Trap設定部247(上記ステップS507の処理)を実行後、機器200から応答された実行結果を基に、機器管理情報242Dの該当機器に対応するTrap設定情報を更新してもよい。
【0130】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理装置100によれば、機器管理システム1を終了(又は停止)する処理要求(動作状態の変更)を受け付けると、開始・終了制御部246及びTrap設定部247との機能連携により、管理対象機器のTrap設定を[OFF]に設定し、システムの動作を終了(又は停止)する。つまり、機器管理装置100では、機器管理システム1を終了(又は停止)するときに、動的に管理対象機器のTrap設定を[OFF]に設定している。
【0131】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態やシステムの動作状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0132】
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、機器管理装置100が有する「機器管理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、CPU106により実行されることで実現される。
【0133】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体103aに格納することができる。これにより、上記プログラムは、記録媒体103aに記憶させることで、ドライブ装置103などを介して機器管理装置100にインストールすることができる。また、機器管理装置100は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を介して上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0134】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0135】
1 機器管理システム
21 httpd
22 WebPage生成部
23 FrontEnd部
231 表示用情報取得部
232 機器削除指示部
233 開始・終了指示部
24 機器管理部
241 機器情報提供部
242 機器管理情報保持部(D:機器管理情報)
243 機器情報更新部
244 MIB情報取得部
245 機器情報削除部
246 開始・終了制御部
247 Trap設定部
31 通信制御部
32 MIB情報保持部
100 機器管理装置(機器管理サーバ)
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(中央処理装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像処理装置(ネットワーク機器)
300 PC(情報処理装置)
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0136】
【特許文献1】特開2003−296206号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ伝送路を介して接続される1又は複数の機器を管理する機器管理装置に関し、特に、Trap処理により機器情報を送信する機器の情報送信を制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィス環境には、画像処理装置などの多くのネットワーク機器が導入されている。そのため、管理者は、これらのネットワーク機器の状態を監視し、効率的に管理したい。そこで、オフィス環境には、複数の機器を一元管理する機器管理システムが導入されている。
【0003】
このような機器管理システムでは、管理対象とする機器が多い場合、これらの機器状態をどのような方法により監視するか、つまり、機器情報の取得方法が重要となる。
【0004】
例えば、特許文献1には、機器情報の取得方法として、SNMP(Simple Network Management Protocol)を介したTrap処理とポーリング処理とを使い分け、ネットワーク機器を管理するシステムが開示されている。Trap処理は、機器自身が状態変化を検知した際に機器情報を動的に通知する処理であり、機器管理装置から機器に対して情報取得要求を行わなくても、機器情報を取得することができる。一方、ポーリング処理は、機器管理装置から機器に対して、定期的に情報取得要求を行い、機器情報を取得する処理である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のTrap処理による情報取得方法では、機器を管理対象から除外しても、除外した機器のTrap設定が[ON]のままになっていることから、機器管理装置に対して機器情報が送信されてしまい、通信負荷の増大につながると言う問題があった。
【0006】
このように、機器管理システムでは、機器の管理状態に応じて、機器のTrap設定を[OFF]に変更(Trap設定を解除)し、機器管理装置と機器との間で無駄な通信が発生しないようにすることが望ましい。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができる機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理装置は、所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置であって、前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段と、を有し、管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする。
【0009】
このような構成によって、本発明に係る機器管理装置は、管理対象から機器を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している管理対象機器に関する情報(機器管理情報)の中から、該当機器の情報を削除する。
【0010】
これによって、本発明に係る機器管理装置では、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができる。その結果、機器管理装置と機器との間の通信負荷が軽減される。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理方法は、所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理方法であって、管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定する設定手順と、前記機器からTrap処理により送信された機器情報を機器管理情報として記憶する記憶手段から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除する削除手順とを有することを特徴とする。
【0012】
このような手順によって、本発明に係る機器管理方法は、管理対象から機器を除外する処理要求を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、該当機器の機器管理情報を削除すると言う動作を実現する。
【0013】
これによって、本発明に係る機器管理方法では、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しない環境を提供できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、機器を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に設定することで、機器の管理状態に応じて、機器からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることが可能な機器管理装置、機器管理方法、機器管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のソフトウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムが有する機能構成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る機器管理情報のデータ例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る機器削除に関する画面例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る機器削除の確認画面を表示する処理手順例を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その2)を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る機器管理システムが有する機能構成例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るシステム終了時に機器のTrap設定をOFFする処理手順例を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るシステム開始時に機器のTrap設定をONする処理手順例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」と言う)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1には、1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)200と、機器管理装置(機器管理サーバ)100とが、ネットワークなどのデータ伝送路N(例えば「LAN:Local Area Network」)で接続される構成例が示されている。
【0018】
画像処理装置200は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)やLP(Laser Printer)と言ったオフィス業務内の作業で利用される機器であり、機器導入後に機器管理装置100の管理対象機器となる。また、機器200は、上述したように、Trap処理により、機器管理装置100に機器情報を送信する。以降では、単に「機器200」と言う。
【0019】
PC(Personal Computer)300は、情報処理装置であり、例えば、ユーザにより、機器200や機器管理装置100に対して、処理の実行要求や実行結果及び各種情報の閲覧などが行われる。
【0020】
機器管理装置100は、機器200から取得した機器情報(例えば「機器識別情報」や「ステータス情報(状態情報)」など)に基づき、機器200を一元管理する情報処理装置である。この一元管理の中には、例えば、機器の監視・運用や機器の情報管理などがある。
【0021】
以上のように、機器管理システム1では、上記システム構成により、機器管理サービスを提供することができる。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る機器管理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、機器管理装置100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0023】
入力装置101は、キーボード及びマウスなどを含み、機器管理装置100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、機器管理装置100による処理結果を表示する。
【0024】
インタフェース装置107は、機器管理装置100を所定のデータ伝送路Nに接続するインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、インタフェース装置107を介して、機器200やPC300と通信を行うことができる。
【0025】
HDD108は、各種プログラム及びデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラム及びデータには、例えば、機器管理装置100全体を制御する情報処理システム(「Windows(登録商標)」や「UNIX(登録商標)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))、及び情報処理システム上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。また、HDD108は、格納している上記プログラム及びデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
【0026】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)、ならびにSDメモリカード(SD Memory Card)及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0027】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、機器管理装置100が起動されるときに実行されるBIOS(Basic Input/Output System)や、機器管理装置100のシステム設定及びネットワーク関連設定などのデータが格納されている。
【0028】
RAM104は、上記各種記憶装置から読み出されたプログラム及びデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、プログラムをRAM104上に読み出し、プログラムを実行することで、装置全体を制御する。
【0029】
以上のように、機器管理装置100では、上記ハードウェア構成により、搭載ソフトウェアによる各種情報処理サービスを提供することができる。
【0030】
<ソフトウェア構成>
図3は、本実施形態に係る機器管理装置100のソフトウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、機器管理装置100には、httpd(HyperText Transfer Protocol Daemon)21、WebPage生成部22、FrontEnd部23、及び機器管理部24などを含むソフトウェア群が搭載(インストール)されている。
【0031】
httpd21は、情報処理システムに常駐するWebサーバ上のプログラムであり、閲覧アプリ(例えば「ブラウザ」)からの動作要求を受け付け、その要求に応じてサーバ内に蓄積されたコンテンツを送信する。
【0032】
WebPage生成部22は、httpd21で受け付けた要求を基に、閲覧アプリ上に表示させるWebページを生成する。
【0033】
FrontEnd部23は、WebPage生成部22でWebページの生成に必要なデータを後述する機器管理部24から取得し、取得したデータを基に、Webページ生成用のデータに加工する。
【0034】
機器管理部24は、機器管理機能を実現するために、機器200の監視、機器情報の取得(Trap処理により送信された機器情報の受信)、及び取得情報の管理などの各種データ管理、ならびに、要求に応じた検索、更新、及び削除などの各種データ操作を行う。また、機器管理部24は、システムの開始・停止・終了などの動作制御を行う。
【0035】
このように、本実施形態に係るソフトウェア構成では、機器管理部24が、機器管理装置100で動作する機器管理機能を実現するソフトウェアにあたる。また、httpd21、WebPage生成部22、及びFrontEnd部23などは、PC300に対する情報提供機能を実現するためのソフトウェアにあたる。
【0036】
<機器管理機能>
本実施形態に係る機器管理機能について説明する。
本実施形態に係る機器管理装置100では、管理対象から機器200を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、該当機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している管理対象機器に関する情報(機器管理情報)の中から、該当機器の情報を削除する。機器管理装置100は、このような機器管理機能を有している。
【0037】
Trapとは、SNMPコマンドの1つで、SNMPエージェントからSNMPマネジャに対して情報通知を行うコマンドである。例えば、本実施形態の場合には、SNMPマネジャが機器管理装置100で動作し、SNMPエージェントが機器200(管理対象機器)で動作する。よって、Trapは、機器200で動作するSNMPエージェントにより実行され、Trapによる通知情報は機器情報となる。
【0038】
これにより、本実施形態では、機器管理装置100と機器200との間で、次のようなTrap処理が行われる。機器200は、例えば、自機の状態変化などのイベントを検知すると、検知イベントに基づき、機器情報を含む通知情報を生成する。機器200は、送信先として予め設定されたネットワーク設定情報(送信先情報)に基づき、生成した通知情報を機器管理装置100に送信する。その結果、機器200から機器管理装置100に対して能動的に機器情報が通知される。
【0039】
上記Trap処理による情報取得方法では、機器200を管理対象から除外したにもかかわらず、機器管理装置100に対して機器情報が送信されてしまう。つまり、機器管理装置100と機器200との間で、無駄な通信が発生することになる。
【0040】
そこで、本実施形態に係る機器管理装置100は、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定する仕組みとした。
【0041】
上記Trap設定とは、機器200で実行中のTrap処理を継続するか停止するかを制御する設定であり、[ON]は処理の実行を継続する設定であり、[OFF]は処理の実行を停止する設定である。つまり、機器管理装置100は、機器200のTrap設定を変更することで、該機器で実行中のTrap処理を制御できる。よって、機器管理装置100は、管理対象から除外した機器200のTrap設定を[ON]から[OFF]に変更することで、該機器で実行中のTrap処理を停止させる。
【0042】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0043】
以下に、本実施形態に係る機器管理機能の構成とその動作について説明する。
図4は、本実施形態に係る機器管理システム1が有する機能構成例を示す図である。
図4に示すように、機器管理システム1は、表示用情報取得部231、機器削除指示部232、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、Trap設定部247、通信制御部31などを有している。
【0044】
表示用情報取得部231、機器削除指示部232、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、及びTrap設定部247は、機器管理装置100が有する機能部であり、通信制御部31は、機器200が有する機能部である。
【0045】
《機器管理装置》
機器管理装置100が有する上記機能部において、表示用情報取得部231及び機器削除指示部232は、FrontEnd部23のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。また、機器情報提供部241、機器情報更新部243、MIB情報取得部244、機器情報削除部245、及びTrap設定部247は、機器管理部24のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。これらの機能部を順に説明する。
【0046】
表示用情報取得部231は、要求処理の実行結果や情報閲覧など、情報表示時に必要な情報を取得する機能部である。表示用情報取得部231は、例えば、WebPage生成部22から機器一覧画面の表示用情報を要求された場合、まず、機器情報提供部241に対して情報取得要求し、その応答として機器情報を取得する。表示用情報取得部231は、取得した機器情報を、機器一覧画面の表示用情報に変換し、表示用情報を要求元に応答する。
【0047】
機器削除指示部232は、管理対象からの除外指定を受けた機器200(以下「削除対象機器」と言う)の機器管理情報を削除するように、機器情報削除部245に指示する機能部である。また、機器削除指示部232は、除外指定を受けた場合、表示用情報取得部231から受け取った確認画面の表示用情報を、WebPage生成部22に渡すことで、機器削除時の確認画面をユーザに提供する。
【0048】
機器情報提供部241は、管理対象機器の機器情報を、機器管理情報保持部242から取得する機能部である。機器管理情報保持部242は、例えば、当該装置が備える記憶装置(例えば「HDD」)の所定の記憶領域にあたる。機器管理情報保持部242では、図5に示すようなデータ構成により、機器情報を含む各種データを管理している。
【0049】
図5は、本実施形態に係る機器管理情報242Dのデータ例を示す図である。
図5には、機器識別、機器種別、ステータス、Trap設定などの各情報項目が関連付けられた機器管理情報242Dのデータ構成例が示されている。
【0050】
[機器識別]項目は、機器200の識別情報(機器識別情報)を示す項目である。項目値には、IPアドレス(Internet Protocol address)やMACアドレス(Media Access Control address)などの機器200に割り当てられるネットワーク設定値、また、シリアルナンバー(機番)などの機器固有値などがある。[機器種別]項目は、機器200における機種の識別情報(機種識別情報)を示す項目である。項目値には、モデル名やモデルIDなどがある。[ステータス]項目は、機器200のステータス情報(状態情報)を示す項目である。項目値には、"使用可"や"応答無し"と言ったステータス値(状態値)などがある。[Trap設定]項目は、機器200に設定されるTrap設定情報を示す項目である。項目値には、"ON"や"OFF"と言った制御値などがある。
【0051】
機器管理情報242Dは、これらの情報項目が関連付けられたデータ群(機器情報)を1つの情報セットとし、管理対象機器数にあわせて、複数の情報セットで構成される。
【0052】
図4の説明に戻る。このように、機器情報提供部241では、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照することで、機器200から取得した複数の機器情報の中から、特定機器に対応する1つの機器情報を取得できる。
【0053】
機器情報更新部243は、機器管理情報保持部242により管理する機器情報の内容を更新する機能部である。機器情報更新部243は、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器から取得した機器情報に含まれる機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照する。その結果、機器情報更新部243は、更新対象である機器200(以下「更新対象機器」と言う)の機器情報(情報セット)が格納されるデータ領域(記憶領域)を特定する。機器情報更新部243は、特定したデータ領域に対して、受信した機器情報の項目値を格納し、データを更新する。また、機器情報更新部243は、更新対象機器の機器情報が格納されるデータ領域を特定できなかった場合、機器情報の新規登録と判断し、新たなデータ領域を作成(新たな記憶領域を確保)する。機器情報更新部243は、作成したデータ領域に対して、受信した機器情報の項目値を格納し、データを登録する。
【0054】
MIB情報取得部244は、所定の通信プロトコルを介して、管理対象機器から、機器情報としてMIB情報(Management Information Base information)を取得する機能部である。MIB情報とは、SNMPで管理されるネットワーク機器が、自身の状態を外部に通知するために公開する情報のことである。MIB情報取得部244は、Trap処理により、機器200から送信されるMIB情報を受信することで、機器情報を取得する。MIB情報取得部244は、取得した機器情報(MIB情報)を、機器情報更新部243へと渡すことで、機器管理情報保持部242への登録・更新を要求する。
【0055】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、MIB情報取得部244と機器情報更新部243との連携により、機器管理情報242Dを自動的に管理(管理対象である機器の機器情報が登録・更新)する。
【0056】
機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242により管理する機器情報を削除する機能部である。機器情報削除部245は、機器情報更新部243と同様の手順で、機器管理情報保持部242にアクセスし、削除対象機器の機器情報(情報セット)が格納されるデータ領域を特定する。機器情報削除部245は、特定したデータ領域に格納される機器情報の項目値を削除し、そのデータ領域(確保された記憶領域)も削除する。なお、機器情報削除部245は、機器削除指示部232からの削除指示を受け付けて、上記削除処理を実行し、実行結果を指示元に返す。ここで言う「削除指示」とは、管理対象からの除外指定(該当機器の選択)である。
【0057】
また、機器情報削除部245は、機器削除指示部232から削除指示を受け付けると、Trap設定部247に対して、削除対象機器のTrap設定を[OFF]設定にするように要求する。
【0058】
Trap設定部247は、機器200のTrap設定を、ネットワークを介して遠隔設定(ON/OFF設定を切り替え制御)する機能部である。Trap設定部247は、機器200に対して、Trap設定を[ON]又は[OFF]にする命令(設定コマンド)を送信する。
【0059】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器情報削除部245とTrap設定部247との連携により、削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする。
【0060】
《機器》
通信制御部31は、自機と他機の間で行う通信を制御する機能部である。通信制御部31は、例えば、Trap処理による機器情報(MIB情報)の送信などを制御する。通信制御部31は、自機の状態変化を検知すると、MIB情報を保持する記憶領域のMIB情報保持部32から、最新の機器情報を取得し、機器管理装置100のネットワーク設定を基に、機器情報を送信する。また、通信制御部31は、機器管理装置100から受信した設定コマンドを実行することで、Trap設定を行い、その設定を基に、上記機器情報送信処理(Trap処理)を実行する。
【0061】
以上のように、本実施形態に係る機器管理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。
【0062】
次に、上記機器管理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すシーケンス図を用いて説明する。
【0063】
本実施形態に係る機器管理機能は、機器管理装置100に搭載(インストール)されるプログラム(機器管理機能を実現するソフトウェア部品)が、CPU106により、格納先(例えば「HDD」)からRAM104上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0064】
《機器削除時の確認画面表示処理》
図6は、本実施形態に係る機器削除に関する画面例を示す図である。
図6(A)に示すように、ユーザは、WebPage生成部22により生成され、機器管理装置100から提供される機器一覧画面W1を介して、管理対象から除外する機器200を選択し(図中の●)、削除対象機器を指定する。これを受けて、機器管理装置100は、WebPage生成部22により生成し、指定された削除対象機器の機器情報を機器管理情報242Dから削除する前に、図6(B)に示すような削除処理を実行してもよいか否かを確認する確認画面W2を、ユーザに提供する。これにより、ユーザは、削除対象機器とTrap設定を確認し、画面上の[OK]ボタンを押下することで、削除処理の実行を指示する。
【0065】
図7は、本実施形態に係る機器削除の確認画面W2を表示する処理手順例を示すシーケンス図である。図7には、上記画面表示処理のうち、実行前の確認画面W2を表示する処理手順例が示されている。
図7に示すように、機器管理装置100は、図6(A)の画面W1を介して、ユーザから削除対象機器の指定を受け付けると、WebPage生成部22から、FrontEnd部23が有する機器削除指示部232に対して、削除実行時の確認画面用情報の取得が要求される(ステップS101)。
【0066】
機器削除指示部232は、要求に従って、同FrontEnd部23が有する表示用情報取得部231に対して、削除対象機器の情報取得を要求する(ステップS102)。
【0067】
表示用情報取得部231は、要求に従って、機器管理部24が有する機器情報提供部241に対して、削除対象機器に対応する機器情報の取得を要求する(ステップS103)。
【0068】
機器情報提供部241は、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を取得する(ステップS104)。このとき、機器情報提供部241は、要求時に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0069】
このようにして機器情報提供部241は、要求時に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS104の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を取得する。
【0070】
機器情報提供部241は、取得した機器情報を、要求元の表示用情報取得部231に返し、情報提供を行う(ステップS105)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報が提供される。
【0071】
表示用情報取得部231は、提供された機器情報を表示用情報に変換し(ステップS106)、要求元の機器削除指示部232に転送する(ステップS107)。
【0072】
機器削除指示部232は、転送された表示用情報を、要求元のWebPage生成部22に転送する(ステップS108)。つまり、FrontEnd部23からWebPage生成部22に対して、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を含む表示用情報が転送される。
【0073】
その結果、WebPage生成部22は、転送された表示用情報を基に、確認画面W2(図6(B))を生成する(ステップS109)。
【0074】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、削除実行時の確認画面W2がユーザへと提供される。
【0075】
《機器削除時のTrap設定処理》
次に、機器管理装置100では、上記画面表示処理により提供された確認画面W2を介して、ユーザから削除処理の実行指示を受け付けると、図8又は図9に示す削除処理が実行される。削除処理には、2つの処理手順例が挙げられる。
【0076】
(処理1)
図8は、本実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
図8に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する機器削除指示部232が、削除処理の実行要求を受け付けると(ステップS201)、機器管理部24が有する機器情報削除部245に対して、削除対象機器に対応する機器情報の削除処理の実行が指示される(ステップS202)。
【0077】
機器情報削除部245は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS203)。このとき、機器情報削除部245は、要求時に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0078】
続いて、機器情報削除部245は、取得したステータス情報を基に、削除対象機器のステータスを確認し、削除対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS204)。例えば、機器情報削除部245は、ステータス情報の値が"使用可"や"オンライン"などであった場合に、通信可能な状態であると判断する。一方、ステータス情報の値が"応答無し"の場合には、通信不可能な状態であると判断する。
【0079】
機器情報削除部245は、削除対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS205及びS206の処理を実行する。
【0080】
具体的に機器情報削除部245は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS205)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS206)。その結果、通信制御部31により命令を受信した削除対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、削除対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0081】
その後に、機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242にアクセスし、ステップS204の確認結果と関係なく、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を削除する(ステップS207)。このとき、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報をデータ領域とともに削除する。
【0082】
このようにして、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS203〜S207の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を削除する。
【0083】
機器情報削除部247は、上記削除処理の実行結果を、実行を指示した機器削除指示部232に通知し(ステップS208)、さらに、機器削除指示部232は、要求元に通知する(ステップS209)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、ユーザ指定された削除対象機器に対応する削除処理の実行結果が通知される。
【0084】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定が[OFF]に設定される。
【0085】
また、上記削除処理では、削除対象機器全ての機器情報を削除し、その一方で、通信可能な削除対象機器に対してのみTrap設定を[OFF]にしている。例えば、削除対象機器の中に、電源が切られている状態やネットワークが接続されていない状態などの機器200が含まれていても、Trap設定処理をスキップし、管理対象から除外している。これにより、機器管理装置100では、機器200の状態によらず、スムーズなシステム運用を行うことができる(指定された機器を管理対象からスムーズに除外できる)。
【0086】
(処理2)
図9は、本実施形態に係る削除対象機器のTrap設定をOFFする処理手順例(その2)を示すシーケンス図である。図9に示す処理手順と図8に示した処理手順とは、ステップ303〜308の処理のみ異なる。よって、以下の説明では、異なる処理手順についてのみ説明し、同一の処理手順については、その説明を省略する。
【0087】
機器情報削除部245は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報及びTrap設定情報を取得する(ステップS303)。
【0088】
続いて、機器情報削除部245は、取得したTrap設定情報を基に、削除対象機器に設定されているTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([OFF]にする必要があるか否か)を判断する(ステップS304)。例えば、機器情報削除部245は、Trap設定情報の値が"ON"であった場合に、[OFF]に設定変更する必要があると判断する。一方、Trap設定情報の値が"OFF"の場合には、設定変更が必要ないと判断する。
【0089】
続いて、機器情報削除部245は、取得したステータス情報を基に、削除対象機器のステータスを確認し、削除対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS305)。
【0090】
機器情報削除部245は、削除対象機器が通信可能な状態であり、かつ設定変更が必要であると判断すると、ステップS306及びS307の処理を実行する。
【0091】
具体的に機器情報削除部245は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能で設定変更が必要と確認された削除対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS306)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS307)。その結果、通信制御部31により命令を受信した削除対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、削除対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0092】
その後、機器情報削除部245は、機器管理情報保持部242にアクセスし、ステップS304及びS305の確認結果と関係なく、機器管理情報242Dから、削除対象機器に対応する機器情報を削除する(ステップS308)。このとき、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報をデータ領域とともに削除する。
【0093】
このようにして、機器情報削除部245は、指示された際に受け取った削除対象機器の数だけ、ステップS303〜S308の処理を繰り返し、ユーザ指定された削除対象機器全ての機器情報を削除する。
【0094】
上記削除処理では、削除対象機器全ての機器情報を削除し、その一方で、通信可能で設定変更が必要な削除対象機器に対してのみTrap設定を[OFF]にしている。例えば、削除対象機器の中には、すでにTrap設定が[OFF]されている機器200も含まれることが考えられ、このような機器200に対しては、Trap設定処理をスキップしている。これにより、機器管理装置100では、削除対象機器に対して、効率的なTrap設定処理が行われ、削除対象機器が多い場合の処理時間の短縮を実現できる。
【0095】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理装置100によれば、管理対象から機器200を除外する処理要求(管理状態の変更)を受け付けると、機器情報削除部245及びTrap設定部247との機能連携により、削除対象機器のTrap設定を[OFF]に設定し、所定の記憶領域に保持している機器管理情報242Dの中から、削除対象機器の情報を削除する。つまり、機器管理装置100では、機器200を管理対象から除外するときに、動的に該当機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定している。
【0096】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0097】
[第2の実施形態]
本実施形態では、機器の管理状態に加え、機器管理システムの動作状態に応じて、管理対象機器のTrap設定を遠隔設定する機器管理機能について説明する。
【0098】
機器管理システムの動作状態には、主に、システム開始(起動)、停止、終了の各状態が考えられる。その中で、システム停止状態や終了状態で、機器200からTrap処理により機器情報が送信されてしまうと、機器を管理対象から削除した場合と同様の問題が発生する。
【0099】
そこで、本実施形態に係る機器管理装置では、機器管理システムを終了(又は停止)するときに、動的に管理対象機器のTrap設定を[OFF]に遠隔設定する仕組みを有している。
【0100】
以降に、本実施形態に係る機器管理機能について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様の事項について、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0101】
<機器管理機能>
図10は、本実施形態に係る機器管理システム1が有する機能構成例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態では、機器管理装置100が、開始・終了指示部233及び開始・終了制御部246を有している点が、第1の実施形態と異なる。
【0102】
開始・終了指示部233は、FrontEnd部23のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。また、開始・終了制御部246は、機器管理部24のソフトウェアが実行されることで実現される機能部である。
【0103】
開始・終了指示部233は、当該装置により提供する機器管理機能を開始又は終了するように、開始・終了制御部246に指示する機能部である。開始・終了指示部233は、例えば、WebPage生成部22により生成され提供される入力画面から、ユーザによる機器管理機能の開始要求又は終了要求を受け付ける。
【0104】
開始・終了制御部246は、機器管理機能の開始・停止・終了動作を制御する機能部である。開始・終了指示部233から開始又は終了指示を受け付けると、機器管理機能を開始又は終了する。また、開始・終了制御部246は、停止状態についても、同様の動作制御を行う。なお、停止状態については、機能動作中の状態変化を検知し、検知結果を基に、動的に停止状態に遷移するように制御してもよい。また、開始・終了指示部233では、ユーザからの要求に従って各状態遷移(開始→停止、開始→終了、及び終了→開始)を行う他、当該装置が備える内部時計(非図示)を用いて、予め設定しておいたスケジュールを基に、動的に各状態遷移を制御してもよい。その中で、開始・終了制御部246は、開始状態又は停止・終了状態への状態変化に応じて、Trap設定部247に対して、管理対象機器のTrap設定を[ON]又は[OFF]設定にするように要求する。
【0105】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、開始・終了制御部246とTrap設定部247との連携により、管理対象機器のTrap設定を[ON]又は[OFF]にする。
【0106】
以下に、開始・終了指示部233及び開始・終了制御部246と他の機能部との連携処理について説明する。
【0107】
《システム終了時の処理》
図11は、本実施形態に係るシステム終了時に機器200のTrap設定をOFFする処理手順例を示すシーケンス図である。なお、図11に示す処理手順例は、システム停止時においても適用できる。
【0108】
図11に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する開始・終了指示部233が、システム終了処理の実行要求を受け付けると(ステップS401)、機器管理部24が有する開始・終了制御部246に対して、機器管理機能の終了処理の実行が指示される(ステップS402)。
【0109】
開始・終了制御部246は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、管理対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS403)。このとき、開始・終了制御部246は、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0110】
続いて、開始・終了制御部246は、取得したステータス情報を基に、管理対象機器のステータスを確認し、管理対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS404)。
【0111】
開始・終了制御部246は、管理対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS405及びS406の処理を実行する。
【0112】
具体的に開始・終了制御部246は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された管理対象機器のTrap設定を[OFF]にする指示を出す(ステップS405)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[OFF]にする命令を送信する(ステップS406)。その結果、通信制御部31により命令を受信した管理対象機器では、Trap設定が[OFF]に設定され、Trap設定情報の値が"ON"から"OFF"に変更される。これにより、管理対象機器では、設定変更されたTrap設定[OFF]に従って、自機上で実行中のTrap処理が停止し、機器管理装置100に対して機器情報が通知されなくなる。
【0113】
このようにして、開始・終了制御部246は、管理対象機器の数だけ、ステップS403〜S406の処理を繰り返し、通信可能な管理対象機器のTrap設定を[OFF]にする。
【0114】
その後に(上記Trap設定処理が終了したことを受けて)、開始・終了制御部246は、指示された機器管理機能を終了させる(ステップS407)。
【0115】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、システム終了時に、動的に管理対象機器のTrap設定が[OFF]に設定される。
【0116】
《システム開始時の処理》
図12は、本実施形態に係るシステム開始時に機器200のTrap設定をONする処理手順例を示すシーケンス図である。
【0117】
図11に示すように、機器管理装置100は、FrontEnd部23が有する開始・終了指示部233が、システム開始(起動)処理の実行要求を受け付けると(ステップS501)、機器管理部24が有する開始・終了制御部246に対して、機器管理機能の開始処理の実行が指示される(ステップS502)。
【0118】
その結果、開始・終了制御部246は、指示された機器管理機能を開始させる(ステップS503)。
【0119】
その後に(上記開始処理が実行されたことを受けて)、開始・終了制御部246は、まず、機器管理情報保持部242にアクセスし、機器管理情報242Dから、管理対象機器に対応する機器情報に含まれるステータス情報を取得する(ステップS504)。このとき、開始・終了制御部246は、機器識別情報を基に、機器管理情報242Dを参照し、対応情報を取得する。
【0120】
続いて、開始・終了制御部246は、取得したステータス情報を基に、管理対象機器のステータスを確認し、管理対象機器が通信可能な状態か否かを判断する(ステップS505)。
【0121】
開始・終了制御部246は、管理対象機器が通信可能な状態であると判断すると、ステップS506及びS507の処理を実行する。
【0122】
具体的に開始・終了制御部246は、同機器管理部24が有するTrap設定部247に対して、通信可能が確認された管理対象機器のTrap設定を[ON]にする指示を出す(ステップS506)。これにより、Trap設定部247は、指示に従って、該当機器に対して、Trap設定を[ON]にする命令を送信する(ステップS507)。その結果、通信制御部31により命令を受信した管理対象機器では、Trap設定が[ON]に設定され、Trap設定の値が"OFF"から"ON"に変更される。これにより、管理対象機器では、設定変更されたTrap設定[ON]に従って、自機上で停止中のTrap処理が実行を開始し(処理の停止が解除され)、機器管理装置100に対して機器情報が通知されるようになる。
【0123】
このようにして、開始・終了制御部246は、管理対象機器の数だけ、ステップS504〜S507の処理を繰り返し、通信可能な管理対象機器のTrap設定を[ON]にする。
【0124】
このように、本実施形態に係る機器管理装置100では、システム開始時に、動的に管理対象機器のTrap設定が[ON]に設定される。
【0125】
開始・終了制御部246は、上記開始処理の実行結果を、実行を指示した開始・終了指示部233に通知し(ステップS508)、さらに、開始・終了指示部233は、要求元に通知する(ステップS509)。つまり、機器管理部24からFrontEnd部23に対して、システム開始処理の実行結果が通知される。
【0126】
なお、上記2つのTrap設定処理では、第1の実施形態で図9を用いて説明を行った、機器200におけるTrap設定変更の要否確認手順(図9のS304)を加えてもよい。
【0127】
例えば、図11に示したシステム終了時の処理の場合には、次のような処理になる。開始・終了制御部246は、ステータス情報とともに取得したTrap設定情報を基に、管理対象機器のTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([OFF]にする必要があるか否か)を判断する。例えば、開始・終了制御部246は、Trap設定情報の値が"ON"であった場合に、[OFF]に設定変更する必要があると判断する。
【0128】
また、図12に示したシステム開始時の処理の場合には、上述した設定変更の要否判断が逆になる。つまり、開始・終了制御部246は、管理対象機器のTrap設定を確認し、設定変更が必要な機器200か否か([ON]にする必要があるか否か)を判断する。例えば、開始・終了制御部246は、Trap設定情報の値が"OFF"であった場合に、[ON]に設定変更する必要があると判断する。
【0129】
さらに、図12に示したシステム開始時の処理では、次のようなケースが考えられる。例えば、Trap機能を有していない機器200などでは、機器管理装置100から、機器200のTrap設定を[ON]にすることができない。このような場合には、Trap設定部247(上記ステップS507の処理)を実行後、機器200から応答された実行結果を基に、機器管理情報242Dの該当機器に対応するTrap設定情報を更新してもよい。
【0130】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理装置100によれば、機器管理システム1を終了(又は停止)する処理要求(動作状態の変更)を受け付けると、開始・終了制御部246及びTrap設定部247との機能連携により、管理対象機器のTrap設定を[OFF]に設定し、システムの動作を終了(又は停止)する。つまり、機器管理装置100では、機器管理システム1を終了(又は停止)するときに、動的に管理対象機器のTrap設定を[OFF]に設定している。
【0131】
これによって、本実施形態に係る機器管理装置100では、機器200の管理状態やシステムの動作状態に応じて、機器200からTrap処理による無駄なデータ送信が発生しないようにすることができ、機器管理装置100と機器200との間の通信負荷が軽減される。
【0132】
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、機器管理装置100が有する「機器管理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、CPU106により実行されることで実現される。
【0133】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体103aに格納することができる。これにより、上記プログラムは、記録媒体103aに記憶させることで、ドライブ装置103などを介して機器管理装置100にインストールすることができる。また、機器管理装置100は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を介して上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0134】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0135】
1 機器管理システム
21 httpd
22 WebPage生成部
23 FrontEnd部
231 表示用情報取得部
232 機器削除指示部
233 開始・終了指示部
24 機器管理部
241 機器情報提供部
242 機器管理情報保持部(D:機器管理情報)
243 機器情報更新部
244 MIB情報取得部
245 機器情報削除部
246 開始・終了制御部
247 Trap設定部
31 通信制御部
32 MIB情報保持部
100 機器管理装置(機器管理サーバ)
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(中央処理装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像処理装置(ネットワーク機器)
300 PC(情報処理装置)
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0136】
【特許文献1】特開2003−296206号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置であって、
前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、
前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段と、を有し、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする機器管理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、
前記機器管理情報に含まれる、機器状態を示す状態情報に基づき、管理対象から除外する機器のうち、通信可能と判断された機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段は、
前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する全ての機器の機器情報を削除することを特徴とする請求項1に記載の機器管理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、
前記機器管理情報に含まれる、前記機器に設定されるTrap設定を示すTrap設定情報に基づき、管理対象から除外する機器のうち、前記Trap設定がオンに設定されている機器に対して、前記Trap設定をオフに設定することを特徴とする請求項2に記載の機器管理装置。
【請求項4】
当該機器管理装置が、
当該装置が有する機器管理機能の動作開始又は動作終了を制御する制御手段を、有し、
前記機器管理機能の動作を終了する処理要求を受け付けると、
前記設定手段は、
管理対象である機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記制御手段は、
前記設定手段によるTrap設定が終了したことを受けて、前記機器管理機能の動作を終了する処理を実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項5】
前記機器管理機能の動作を開始する処理要求を受け付けると、
前記制御手段は、
前記機器管理機能の動作を開始する処理を実行し、
前記設定手段は、
前記制御手段による開始処理が実行されたことを受けて、管理対象である機器に対して、前記Trap設定をオンに設定することを特徴とする請求項4に記載の機器管理装置。
【請求項6】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理方法であって、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定する設定手順と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を機器管理情報として記憶する記憶手段から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除する削除手順とを有することを特徴とする機器管理方法。
【請求項7】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、
前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段として機能させ、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除するように実行させる機器管理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置であって、
前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、
前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段と、を有し、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除することを特徴とする機器管理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、
前記機器管理情報に含まれる、機器状態を示す状態情報に基づき、管理対象から除外する機器のうち、通信可能と判断された機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段は、
前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する全ての機器の機器情報を削除することを特徴とする請求項1に記載の機器管理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、
前記機器管理情報に含まれる、前記機器に設定されるTrap設定を示すTrap設定情報に基づき、管理対象から除外する機器のうち、前記Trap設定がオンに設定されている機器に対して、前記Trap設定をオフに設定することを特徴とする請求項2に記載の機器管理装置。
【請求項4】
当該機器管理装置が、
当該装置が有する機器管理機能の動作開始又は動作終了を制御する制御手段を、有し、
前記機器管理機能の動作を終了する処理要求を受け付けると、
前記設定手段は、
管理対象である機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記制御手段は、
前記設定手段によるTrap設定が終了したことを受けて、前記機器管理機能の動作を終了する処理を実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項5】
前記機器管理機能の動作を開始する処理要求を受け付けると、
前記制御手段は、
前記機器管理機能の動作を開始する処理を実行し、
前記設定手段は、
前記制御手段による開始処理が実行されたことを受けて、管理対象である機器に対して、前記Trap設定をオンに設定することを特徴とする請求項4に記載の機器管理装置。
【請求項6】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理方法であって、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
管理対象から除外する機器に対して、Trap設定をオフに設定する設定手順と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を機器管理情報として記憶する記憶手段から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除する削除手順とを有することを特徴とする機器管理方法。
【請求項7】
所定のデータ伝送路を介して1又は複数の機器が接続される機器管理装置における機器管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器に対してTrap設定を行う設定手段と、
前記機器からTrap処理により送信された機器情報を所定の記憶領域に格納し、機器管理情報として保持する保持手段と、
前記保持手段で保持される前記機器管理情報の中から前記機器情報を削除する削除手段として機能させ、
管理対象から前記機器を除外する処理要求を受け付けると、
前記設定手段により、管理対象から除外する機器に対して、前記Trap設定をオフに設定し、
前記削除手段により、前記機器管理情報の中から、管理対象から除外する機器の機器情報を削除するように実行させる機器管理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−216074(P2011−216074A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286250(P2010−286250)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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