歯を白くするシステム
【課題】歯を白くするシステムを提供する。
【解決手段】支持材料26としてポリマー、天然及び合成の織物、不織布、ホイル、紙、ゴム及びそれらの組み合わせから形成されたものの単独、または積層体を使用し、該支持材料26上に配置され、歯を白くする組成物としてペルオキシド活性物質(過酸化水素、カルシウムペルオキシド、カルバミドペルオキシド、及びこれらの混合物)の薄層24を有する2つの基材22A,22Bとを備え、2つの基材22A,22Bは異なる形状を有する。
【解決手段】支持材料26としてポリマー、天然及び合成の織物、不織布、ホイル、紙、ゴム及びそれらの組み合わせから形成されたものの単独、または積層体を使用し、該支持材料26上に配置され、歯を白くする組成物としてペルオキシド活性物質(過酸化水素、カルシウムペルオキシド、カルバミドペルオキシド、及びこれらの混合物)の薄層24を有する2つの基材22A,22Bとを備え、2つの基材22A,22Bは異なる形状を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の技術分野)
本発明は、歯を白くするシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2000年6月28日出願された米国特許出願第09/605,774号の一部継続出願;及び2000年6月28日出願の米国特許出願第09/605,220号の一部継続出願で、今の米国特許第5,894,017号であるが、それは1998年11月19日出願の米国特許出願第09/196,364号の一部継続出願であり、それは1997年6月6日出願の米国特許出願第08/870,664号の一部継続出願であり;及び1999年3月15日出願の米国特許出願第09/268,171号の一部継続出願であり、内容を参考として本明細書に完全に組み入れる。
【0003】
(発明の背景)
歯を白くすることは過去数年にわたって大変人気を呼んでいる。ますます多くの消費者は、歯を白くすることを選択している。歯を白くするための選択肢には、練り歯磨き、口内洗浄剤、チューインガム、オフィス内での漂白、及び最も一般的には店頭販売又は歯科医のいずれかから入手するトレイと共に用いられる歯を白くする溶液が挙げられる。歯を白くする溶液は歯を漂白する有効成分を含有する。この溶液は、歯を漂白するために患者が身につける歯科用トレイに入れられている。通常、経口組成物は、圧搾ビン、チューブ又は注射器に入って来る。
歯を白くする活性物質は長期間にわたって安定に保つのが難しい可能性があることが知られている。最も一般的な歯科用漂白剤は、極めて反応性が高いことが知られているペルオキシド類である。安定性を向上するには、ペルオキシドをカプセルに内包してもよいし、組成物の2つの部分に配合してもよいし、又はペルオキシドのレベルを保つように安定剤を加えてもよい。一般に、ペルオキシド組成物は、注射器やチューブのようなシールされた嵩張った容器に保管される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
嵩張ってはいない、歯を白くする組成物のストリップや予め小分けされた歯を白くする組成物を含む歯を白くするシステムは、米国特許第5,984,017号、第5,879,691号、第5,891,453号、第6,045,811号、及び同第5,989,569号に記載されており、その内容を参考として本明細書に完全に組み入れる。このような改善されたシステムは、歯を白くするための使い捨てで、ユーザーにさらに使い易い手段を提供する。経口組成物は注射器や原体としてではなく薄層として保管されるので、ペルオキシドを含有する経口組成物を長期にわたって安定化するのはさらに難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
歯を白くするシステムを提供する。歯を白くするシステムは、支持材料と、該支持材料上に配置され、歯を白くする組成物の薄層を有する2つの基材とを備え、2つの基材は異なる形状を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の好ましい本実施形態に対しての参照が今や詳細に作製され、その例が添付図面で説明され、その際、同様の数字は図に一貫して同一の要素を指し、同一の最後の2つの数字を有する要素(例えば、20と120)又はアルファベット接尾辞(例えば、22Aと22B)を有する要素は、同一の要素を意味する。以降さらに完全に論じるように、本発明は、ペルオキシド活性物質の安定性を高める手段を指向する。本明細書で使用されるとき、用語「安定性」は、定められた期間(例えば、3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月など)にわたって本来の濃度を維持しようとするペルオキシド活性物質(又はその他の安定でない活性物質)の性向を指すことを意図し、その際、定められた期間は、歯を白くする組成物が製造される又は薄層として形成される時点から開始して測定される。ペルオキシド活性物質の安定性における小量から中程度の上昇であってでさえも、ペルオキシドシステムの貯蔵寿命に有意に影響し得る。例えば、ペルオキシド活性物質の本来の濃度6%の12ヶ月後に28%を保持する組成物を有するペルオキシドシステムから、ペルオキシド活性物質の本来の濃度6%の12ヶ月後に39%を保持する組成物を有するペルオキシドシステムへの移行によって、ペルオキシドシステムが最低有効濃度3%に達するまでさらに3ヵ月間、店頭に残ることができる。
【0007】
本発明の特に好ましい実施形態を図1で説明するが、それは、基材22、ペルオキシド活性物質を含む歯を白くする組成物の薄層24、及び支持材料26から成る歯を白くするシステム20を指向する。基材22は、歯を白くする組成物を歯に適用するのに用いられ、唾液が歯を白くする組成物に接触するのを実質的に防ぎ、並びに装用者の口唇、舌、及びその他の軟組織による歯の表面からの歯を白くする組成物の浸食を防ぐ保護的バリアとしての役目を果たす。支持材料26もまた、保護的バリアとしての役目を果たすが、基材22と薄層24は、歯を白くする組成物の歯への適用に先立って支持材料26から分離され、それによって使用のために薄層24を露出する。歯を白くする組成物の安定性を高めるための手段は多価アルコールの濃度、薄層24の体積と薄層24の露出した表面積との比、薄層24の体積と該薄層の露出していない表面積との比、組成物に接触する基材22又は支持材料26の表面の少なくとも一部を形成する物質、薄層24の体積と包装のヘッドスペースとの体積の比、及びそれらの組合せ並びにそれらのあらゆる等価物であることができる。本発明は単純化するために本明細書では歯を白くするシステム20に関して論じるが、本発明は、歯石予防組成物、再ミネラル化組成物、消毒剤組成物、歯肉炎組成物、治癒組成物、などのようなペルオキシド活性物質を含有するその他の経口組成物に適用することができることは理解される。本発明は、布地漂白システム、毛髪漂白システム、局所消毒システムなどのようなペルオキシド活性物質を含むその他のシステムで使用するのに好適であることもまた熟考される。その上さらに、本発明は、アルコール、エタノール、エーテル類、メンソール及びその他のフレーバ剤、サリチル酸メチルなどのようなその他の非安定性又は揮発性の活性物質を含む組成物と共に使用することができることも熟考される。
【0008】
歯を白くする組成物は、ペルオキシド活性物質を含有し、支持材料26と基材22の間の薄層24としてその中に存在する。本明細書で使用されるとき、「薄層」は、歯を白くする組成物の物理的形成又は位置を指すことを意図する。歯を白くする組成物の薄層24は、一般に基材22及び支持材料26に接触してその上に又はその中に存在する。歯を白くする組成物の薄層24は、支持材料26の上に保管しても、コーティングしても、又は広げてもよい。歯を白くする組成物の薄層24は好ましくは、約0.01mmと約3mmの間、さらに好ましくは約0.02mmと約2mmの間、最も好ましくは約0.05mmと約1mmの間、一層さらに最も好ましくは約0.07mmと約0.5mmの間の厚さを有する。このような測定値は、支持材料26の表面28から歯を白くする組成物の薄層24を通りぬけた上までを測定することによって得られる。歯を白くする組成物の薄層は、均質で、均一な及び連続した層であることが望ましいが、薄層24はまた、不均一で、不連続及び/又は不均質であってもよい。例えば、薄層24は、構成成分の積層された又は分離された層、構成成分の非晶性混合物、異なった構成成分の別々のストリップ又は点状物又はその他のパターン、又はこのような構造体の組合せであることができる。
【0009】
本発明の歯を白くする組成物は、粘稠な流体、ペースト、ゲル、溶液、又は薄層を形成することができるその他のいかなる状態又は相の形態でも提供することができる。好ましくは、歯を白くする組成物は、ゲルの形態で提供され、低い剪断速度で(およそ1秒−1)約200と約1,000、000cpsの間の粘度を有する。さらに好ましくは、粘度は約100,000と約800,000cpsの間であり、最も好ましくは約150,000と約700,000cpsの間である。一層さらに最も好ましくは、粘度は、約300,000と約700,000cpsの間である。
歯を白くするシステム20に提供される歯を白くする組成物の量は、意図する用途、基材22の大きさ、ペルオキシド活性物質の濃度、及び所望の利益によって変化するだろう。一般に、歯を白くする適用には約1グラム未満の歯を白くする組成物が必要とされる。好ましくは、約0.05グラム〜約0.5グラム、さらに好ましくは約0.1グラム〜約0.4グラムの歯を白くする組成物が提供される。基材22の平方cm当りの歯を白くする組成物の量は、約0.2グラム/cm2より小さく、好ましくは約0.005〜約0.1グラム/cm2、さらに好ましくは約0.01グラム/cm2〜約0.05グラム/cm2である。
【0010】
当該技術分野において既知であるように、歯を白くする組成物はまた収率応力も有する。収率応力は、物質が動き始める前の物質における力の量である。収率応力は、歯を白くする組成物が薄層を形成することができるように十分に、また、製造、取り扱い、及び保管によって生じる障害を取り扱うのに十分に、高くなければならない。歯を白くする組成物の収率応力は、約2パスカルと約3000パスカルの間、好ましくは約20パスカルと約2000パスカルの間、さらに好ましくは約200パスカルと約1500パスカルの間、及び最も好ましくは約400パスカルと約1200パスカルの間である。
【0011】
本発明で用いるのに好適なペルオキシド活性物質には、過酸化水素、カルシウムペルオキシド、カルバミドペルオキシド、及びこれらの混合物が挙げられる。最も好ましいのは過酸化水素である。その他のペルオキシド活性物質には、過炭酸塩類、特に過炭酸ナトリウムのような水と混合した場合、過酸化水素を生じる組成物が挙げられる。ペルオキシド活性物質はいかなる濃度で存在することもできるが、ペルオキシド活性物質は、歯を白くする適用において歯を白くする組成物の約0.01重量%〜約40重量%の濃度で存在することが好ましい。ペルオキシド活性物質は、歯を白くする組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約15重量%、さらに好ましくは約1重量%〜約10重量%、及び最も好ましくは約2重量%〜約10重量%に相当する過酸化水素の濃度を提供すべきである。このような濃度は過酸化水素について表現され、カルバミドペルオキシド、カルシウムペルオキシドなどのようなその他のペルオキシドを遊離する分子については適当な変換を行わなければならないことが理解される。
【0012】
歯を白くする組成物の追加の構成要素には、水、ゲル化剤、保湿剤、pH調整剤、安定化剤、脱感作剤、及び反応促進剤又は漂白活性化剤を挙げることができるが、これに限定されない。上述の物質に加えて、多数のその他の物質もまた内容に加えることができる。追加の物質には、フレーバ剤と、サッカリン、キシリトール、乳白剤、着色剤のような甘味剤と、エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤が挙げられるが、これに限定されない。上述で開示された化合物の代わりにこのような追加的成分を用いることができる。
使用するのに好適なゲル化剤は、口内ケア組成物の構成要素とは反応しないか、又はそれを活性化しない。一般的なゲル化剤は、膨潤可能なポリマーである。歯を白くする組成物が薄層を形成するのを可能にするゲル化剤の有効濃度は、ゲル化剤の各タイプで変化する。薄層は、歯を白くする組成物が支持材料の上に薄層を形成するのを可能にする粘度及び収率応力を有する。このような作用剤で形成された歯を白くする組成物は、口の標的領域にフィルム物質の十分な粘着性付着を提供してもよい。例えば、カルボキシポリメチレンで歯を白くする組成物を形成するためのゲル化剤のレベルは、歯を白くする組成物の約0.1重量%と約15重量%の間、好ましくは約1重量%と約10重量%の間、さらに好ましくは約重量2%と約重量8%の間、及び最も好ましくは約3重量%と約6重量%の間である。ポロキサマーゲル化剤の有効濃度は、歯を白くする組成物の約10重量%と約40重量%の間、好ましくは約20重量%と約35重量%の間、及びさらに好ましくは約25重量%と約30重量%の間である。
【0013】
本発明で有用な好適なゲル化剤にはB.F.グッドリッチカンパニー製造の「ペムレン(Pemulen)」、カルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポロキサマー、ラポナイト、カラゲナン、ビーガム、カルボキシビニルポリマー、例えばカラヤゴム、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、トラガカントゴムのような天然ゴム、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明で使用するのに好ましいゲル化剤は、B.F.グッドリッチカンパニー(Goodrich Company)から入手されるカルボキシポリメチレンである。特に好ましいカルボポール類には、カルボポール934、940、941、956、971、974、980、及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、カルボポール956である。カルボキシポリメチレンは、活性のあるカルボキシル基を持ったやや酸性のビニルポリマーである。
【0014】
そのほかの好適なゲル化剤には、水への溶解性に限界のあるポリマー並びに水への溶解性を欠くポリマーの両方が挙げられる。水への溶解性に限界のある好適な接着剤には、ヒドロキシエチル又はプロピルセルロースが挙げられる。水への溶解性を欠く接着剤には、エチルセルロース又はポリオックス樹脂が挙げられる。本組成物で使用するのに好適な可能性のあるもう1つの接着剤は、分子量約50,000〜約300,000のポリビニルピロリドンである。本組成物で使用するのにさらにもう1つの好適な可能性のある接着剤は、ガントレッツ(Gantrez)と半合成の水溶性ポリマーカルボキシメチルセルロースの組合せである。
口内組織に安全な組成物を製造するためにpH調整剤も加えてもよい。このようなpH調整剤、又は緩衝液は、組成物のpHを調整するのに好適であるいかなる物質であることもできる。好適な物質には、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、スズ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、クエン酸、塩酸、クエン酸ナトリウム、及びそれらの組合せが挙げられる。組成物のpHを約3と約10の間、好ましくは約4と約8.5の間、さらに好ましくは約4.5と約8の間に調整することができるように十分な濃度にてpH調整剤を加える。pH調整剤は一般に組成物の約0.01重量%と約15重量%の間、及び好ましくは約0.05重量%と約5重量%の濃度の間で存在する。
【0015】
好適な安定化剤には、安息香酸、サリチル酸、ブチル化ヒドロキシトルエン、スズ塩、ホスフェート類、及びその他が挙げられる。好適な漂白活性化剤には、トリクロロイソシアヌル酸、及びピロリン酸四ナトリウムのようなホスフェート類が挙げられる。
脱感作剤も歯を白くする組成物に加えてもよい。このような作用剤は、感受性の高い歯を有する消費者にとって好ましい可能性がある。脱感作剤には、硝酸カリウム、クエン酸、クエン酸塩、塩化ストロンチウム、及びそれらの組合せが挙げられる。硝酸カリウムが好ましい脱感作剤である。歯の感受性を低下させる利益を提供するその他の作用剤も本発明に包含される。通常、脱感作剤の濃度は、歯を白くする組成物の約0.01重量%と約10重量%の間、好ましくは約0.1重量%と約8重量%の間、及びさらに好ましくは約1重量%と約7重量%の間である。
【0016】
基材22は、ポリマー、天然及び合成の織物、不織布、ホイル、紙、ゴム、及びそれらの組合せから形成されてもよい。基材22(並びに支持材料26)は、物質の単一層であってもよいし、1層を超える積層体であってもよい。好適なポリマーには、エチルビニルアセテート、エチルビニルアルコール、デュポン(DuPont)により製造されるマイラー(MYLAR)(登録商標)のようなポリエステル類、及びそれらの組合せが挙げられるが、これに限定されない。
【0017】
支持材料は、歯を白くする組成物がそれ自体及び基材22に対して示すよりも、歯を白くする組成物に対して低い親和性を示すいかなる物質からも形成することができる。例えば、支持材料26は、紙、又は、ミネソタ州、ミネアポリスの3Mコーポにより製造されるスコッチパック(SCOTCHPAK)(登録商標)のようなポリエステルから形成することができ、基材22が支持材料26から引き離されたとき支持材料26からの歯を白くする組成物の放出を助けるために、貼り付かない物質でコーティングされる。代表的なコーティングには、ワックス、シリコーン、テフロン(登録商標)(Teflon)(登録商標)、フルオロシリコーンのようなフルオロポリマー、又はその他の貼り付かないタイプの物質を挙げることができる。また、好適なコーティングには、その内容を参照として本明細書に組み入れる米国特許第3,810,874号、同第4,472,480号、同第4,567,073、同第4,614,667号、同第4,830,910号、及び同第5,306,758号に記載されるコーティングの1つを挙げてもよい。放出剤として好適であってもよい好適な物質のさらなる記載は、カーク・オスマー(Kirk−Othmer)の化学技術百科事典、第4版、21巻の207〜218ページに見出され、参照として本明細書に組み入れる。
【0018】
歯を白くするシステム20は、本明細書では基材22と支持材料26の両方を含むとして記載されるが、歯を白くするシステム20(又は本発明の範囲内のその他のペルオキシドシステム)が基材22と薄層24だけを含んでもよいことが熟考される。例えば、基材22及び薄層24を保管する包装の内側を、使用中、包装からの基材22と薄層の取り外しを促進するために支持材料26に関して上述したのと同様の方式でコーティングしてもよい。さらに、歯を白くするシステム20は、本明細書で示されるような平面的な形態ではなくロールの形態で提供されることができ、複数の基材及び/又は支持材料を含むことができることが熟考される。別の方法としては、基材22及び/又は支持材料26は、予備形成された歯科用トレイ又は柔軟性の歯科用トレイのようなその他の非平面的形状を包含してもよいことが熟考される。基材及び/又は支持材料はまた、永続的に変形可能なストリップ物質、ワックス、又は歯を白くする組成物にとってバリアとして使用するのに好適な及び歯を白くする組成物を歯に適用するのに好適ないかなるその他の物質からも形成することができる。
【0019】
基材22及び支持材料26に関する上述の物質は本発明での使用に好適である一方で、歯を白くする組成物の薄層24のペルオキシド活性物質の安定性は、支持材料26及び/又は基材22(又は少なくともペルオキシド活性物質に接触する表面28及び/又は30)がポリオレフィンから、好ましくはポリエチレン又はポリプロピレンから形成される場合、改善される。このような物質が好ましい一方で、ポリオレフィン混合物、ポリエチレン混合物、ポリプロピレン混合物、及びそれらの組合せも本発明における基材22及び/又は支持材料26として用いるのに好適であると考えられる。上記で論じたように、製造中及び/又は使用中、支持材料26からの歯を白くする組成物の放出を助けるために支持材料26もコーティングすることができる。しかしながら、このようなコーティングは一般にペルオキシド活性物質と下にある物質との間のバリアとしては作用しないので、下にある物質の適切な選択は依然として望ましい。しかしながら、いかなるコーティングもペルオキシド活性物質に比べて不活性とすべきである。
【0020】
ペルオキシドの安定性は、ポリエステルの存在、特に多価アルコールの存在によって負の影響を受けることがさらに判っている。従って、歯を白くする組成物に接触する基材22及び/又は支持材料26の表面28及び30の少なくとも一部は、好ましくはポリエステルを含む物質が歯を白くする組成物に接触しないようにポリエステル以外の物質から形成される。さらに好ましくは、基材22及び/又は支持材料26完全にポリエステル以外の物質から形成される。ポリエステル及びペルオキシド活性物質は、多価アルコールの非存在下で負の相互作用を有することが判っているが、ペルオキシド活性物質の安定性に関して三つの全成分の組合せでさらに負の相乗効果を生じる。
基材22及び/又は支持材料26は一般に厚さ約1mm未満、好ましくは厚さ約0.05mm未満、さらに好ましくは厚さ約0.001〜約0.03mmである。一層さらに好ましくは、基材22及び/又は支持材料26は、厚さ0.1mm未満、及びその上さらに好ましくは厚さ約0.005〜約0.02mmである。基材22及び/又は支持材料26の厚さ及び透過性は、歯を白くする組成物の安定性に影響を有する可能性がある。一般に、歯を白くする組成物については厚いストリップがさらに大きな安定性を提供する可能性がある。しかしながら、基材の厚さは、ストリップを装用する心地よさに関する消費者の容認性と均衡を取らねばならない。
【0021】
歯を白くするシステム20において、その適用に従って基材22をサイズ処理することができるが、基材は、漂白されるのが所望の歯又は歯列に個々に合致するようにサイズ処理される。一般にこれは、装用者が笑っている時に見える上又は下の歯列の、或いは上顎の歯群又は下顎の歯群のいずれかの前面の6〜8つの歯である。任意で、基材22は、歯に対して置いた時、上又は下の歯列全体に合致してもよい。最も好ましくは、基材22は、歯肉縁の1つと重なり合うようにサイズ処理し、少なくとも中央前面の6つの歯(犬歯から犬歯まで)を網羅するようにサイズ処理される。基材22は、角の丸い長方形でおよそ長さ6.5cm×幅1.5cmである上顎用ストリップであることができ、及び/又は基材22は、角の丸い台形で長さ5.0cm×幅2.0cmである下顎用ストリップであることができる。歯を白くする適用における基材22のサイズ及び形状のさらなる記載は、1999年3月15日に出願された米国特許出願出願番号09/268,185号に開示されており、その内容を参照として本明細書に完全に組み入れる。支持材料26は、図1に示されるように少なくとも基材22と同一サイズ及び形状とすべきであるが、図4の例によって示されるように支持材料26は、基材22を越えて広がることができ、支持材料26にとって、より好都合となり、基材22及び薄層24を支持材料26から取り外しができる。
【0022】
基材22は、発揮されるべき極めてわずかな力で、凹凸のある歯の表面をそれが覆うことが可能になるように相対的に低い曲げ剛性を有するべきである;すなわち、実質的に平坦な形状に戻ろうとして生じる基材内の残余力がほとんどないので、装用者の口、歯、及び歯の隙間の湾曲と適合を維持する。基材の柔軟性によって物理的に刺激することなく、それが長時間にわたって隣接する軟組織に接触するのが可能になる。基材は歯に対してそれを成形するのに圧力を必要とせず、適用する場合、永続的に変形することなく歯の表面及び歯の空間の隙間に容易に適合する。
【0023】
曲げ剛性は、ストリップの厚さ、幅、及び物質の弾性率の組合せ関数である物性である。この試験は、ポリオレフィンのフィルム及びシートの剛性を測定する方法である。それは、水平梁の末端に添えられたひずみゲージを用いて試料の曲げに対する抵抗性を測定する、梁の反対側の末端は、試料のストリップを横断してプレスし、試料が置かれている水平台における垂直の溝の中にストリップの一部を強引に入れる。ひずみゲージにワイヤーでつないだミクロ電流計は屈折力をグラムで較正する。試料の硬直性はミクロ電流計から直接読み取り、試料ストリップの幅のセンチメータ当りのグラムとして表す。好ましいが、本発明では必要とされない実施形態では、柔軟性の基材は、ペンシルベニア州、フィラデルフィアのスイング・アルバートインスツルメント社(Thwing−Albert Instrument)から入手可能なハンドル−O−メータ(Handle−O−Meter)のモデル#211−300で試験方法ASTM D2923−95によって測定するとき、約5グラム/cm未満の曲げ剛性を有する。好ましくは、基材22は、約4グラム/cm未満、さらに好ましくは約3グラム/cm未満、及び最も好ましくは約0.1グラム/cm〜約1グラム/cmの曲げ剛性を有する。
【0024】
歯を白くする組成物については、組成物の構成要素として保湿剤を包含することが望ましいことが多い。保湿剤は、レオロジーの安定性及び/又は物理的安定性を提供し、ユーザーに種々の審美性を提供する。しかしながら、多価アルコール類(例えば、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール)のような一般的な保湿剤については、ペルオキシド活性物質の安定性は、濃度の高い保湿剤によって、特にポリエステルの存在下で負の影響を被る。従って、本発明のさらにもう1つの態様に従って、歯を白くする組成物の薄層24の多価アルコールは、歯を白くする組成物約40重量%未満、好ましくは約0重量%と約35重量%の間、さらに好ましくは約1重量%と約30重量%の間、及び最も好ましくは約5重量%と約15重量%の間の濃度で存在する。さらに、このような低い多価アルコール濃度は、ポリエステル以外の物質から形成される歯を白くする組成物に接触する表面28及び30を有する支持材料26及び/又は基材22と組み合わせてさらに好ましく用いられる。さらに好ましくは、このような低い多価アルコール濃度は、ポリオレフィンから形成される歯を白くする組成物に接触する表面28及び30を有する支持材料26及び/又は基材22と組み合わせて存在する。
【0025】
多価アルコールの濃度が減少するにつれて、歯を白くする組成物の残部は、歯を白くする全組成物の約65重量%と約99重量%の間、好ましくは約70重量%と約95重量%の間、さらに好ましくは約70重量%と約90重量%の間の濃度で水を含むことができる。この水の濃度は、その他の物質と共に導入される量に加算して加えられる遊離の水を包含する。増加した水組成物は、それが組成物の液相及び組成物の物理化学(例えば、蒸気/流体の平衡状態)と関連するとき、ペルオキシドの安定性を改善する。化学的には、水の濃度が上昇するにつれて、それはグリセリンに取って代わっている。水の濃度が上昇するにつれて、水とペルオキシドとのモル比は低下する。これは、蒸気相におけるペルオキシドの蒸気平衡濃度を低下させる。固定したヘッドスペースシステム(例えば、図3の包装34)では、より少ない合計ペルオキシドが蒸気相にある。ペルオキシドは蒸気相で反応する。従って、多価アルコールの濃度を下げることは蒸気相における反応速度を低下させる。このことはまた、それがヘッドスペースの平衡を維持するリザーバなので、ゲル相においてペルオキシドの分解を遅くする。従って、処方における水のレベルの上昇は、液相の化学反応の分解を遅くし、蒸気相の分解を遅くし、それによって所定の時間にわたってペルオキシドのさらに高い濃度を維持する。
【0026】
本発明のその上さらにもう1つの態様に従って、歯を白くする組成物の薄層24の安定性は、薄層24の露出した表面積及び体積の適切な選択によって改善できることが見出されている。本明細書で使用されるとき、用語「露出した表面積」は、密閉包装34(図34)のヘッドスペース32に直接露出する、歯を白くする組成物の薄層24の側面表面積(参照番号50として例示目的で図に示される)を指すが、体積は、歯を白くする組成物の薄層24の体積を意味することを意図する。本明細書で使用されるとき、語句「ヘッドスペース」は、包装34の空の体積(すなわち、歯を白くするシステムのない)を指すことを意図する。例えば、長さ5mm、幅5mm、及び厚さ0.1mmを有し、ヘッドスペース32に暴露される側面表面積50のみを有する薄層24は、0.2mm2の露出した表面積及び0.25mm3の体積を有する。薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比は、約0.15mm−1未満及び、さらに好ましくは約0.05mm−1と約0.15mm−1の間である。最も好ましくは、薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比は約0.05mm−1と約0.1mm−1の間である。
【0027】
種々の形状及びサイズにて包装34を提供することができる。しかしながら、包装34の形状及びサイズは歯を白くするシステム20の形状及びサイズに密接に一致することが望ましい。ポーチ、箱、プラスチック容器、封筒、バッグ、又はそのほかの好適な当該技術分野において既知の形態にて包装を提供することができる。複数の包装34及び歯を白くするシステム20を束ねることができ、又はそうでなければセットとして提供することができるので、複数日の使用に対して歯を白くする十分なシステムの供給が利用可能である。さらに好ましくは、包装34のヘッドスペース32の体積は、約0.1mm3と約30,000mm3の間、さらに好ましくは約50mm3と約10,000mm3の間である。ヘッドスペース32の体積と薄層24の体積との比は、1と約500の間、好ましくは1と約400の間である。さらに好ましくは、ヘッドスペース32の体積と薄層24の体積との比は1と約200の間及び最も好ましくは1と約100の間である。半透明ではない、水分の透過性の少ない又はない、及び一般に不透過性である物質から包装34を製造するべきである。包装34は1つ以上の物質から製造されてもよいし、任意で裏張りを有してもよい。例えば、ポーチはホイルから製造され、ポリエチレンの裏張りを有することができる。半透明ではなく、水分の透過性を妨げるそのほかの好適な物質には、プラスチック、紙、ホイル、厚紙、ポリマー類及びゴムが挙げられる。複数の包装34を保管する二次的な包装(示さず)を提供することもできる。
【0028】
図4〜図6を参照して、薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比をできるだけ小さくする本発明の好ましい実施形態が今や説明される。歯を白くするシステム120は、歯に適用される第1区分36及び支持材料26と共に残る第2区分38を有する基材122を含む。壊れやすい、そうでなければ分割可能な分離(例えば、ミシン目の線、部分的なスリット、など)をスリット40の代わりに用いて、ユーザーが完全に離してしまうまで基材122の第1及び第2区分36及び38を少なくとも部分的に相互接続することもできるが、第1及び第2区分36及び38は、好ましくは基材122の厚みを通り抜けるスリット40で分離される。スリット40は好ましくは、平面図において実質的にU型であり、その際、スリット40の両端42は、基材122の共通の末端44から伸びる。この配置が好ましい一方で、そのほかのスリット配置を提供することができることが理解されるであろう。図6に最も良好に見られるように、基材122の第1及び第2区分36及び38はそれぞれ、歯を白くする組成物の薄層124の第1及び第2区分46及び48に重層している。言い換えれば、歯を白くする組成物の第1区分46は、基材122の第1区分36と実質的に同一の広がりを持つ一方で、歯を白くする組成物の第2区分48は基材122の第2区分38と実質的に同一の広がりを持つ。歯を白くする組成物の第1及び第2区分46及び48は好ましくは、第2区分42の安定化効果を強化するために、使用中、分離されるまで互いに一体化している。しかしながら、以後さらに完全に説明するように、スリット40を形成する操作中に歯を白くする組成物の第1及び第2区分46及び48の間の部分的な又は完全な分離が生じてもよいことは理解される。歯を白くする組成物の薄層124の第2区分48の添加から露出した表面積50における増加が相対的に小さいのに対して第2区分48の添加から歯を白くする組成物の薄層124の体積の増加が相対的に大きいために、歯を白くするシステム129の歯を白くする組成物の薄層124と露出した表面積との比は、歯を白くするシステム20の薄層24のそれよりも相対的に小さい。
【0029】
図7及び図8を参照して、本発明のもう1つの好ましい実施形態を、歯を白くするシステム220の形態にて説明する。歯を白くするシステム220は、基材22、歯を白くする組成物の薄層24、及びその中に窪み52を有する支持材料226を含む。歯を白くする組成物の薄層24は実質的に窪み52及び基材22の一部に取り囲まれ、薄層24の体積と薄層24の露出した表面積との比を最小限に抑える。実用的な意味では、薄層24の露出した表面積は、歯を白くする組成物が包装のヘッドスペースに露出しないように窪み52及び基材22で完全に取り囲まれるので、ゼロである。基材22は単に窪み55の縁に延伸してもよいことが熟考されるが、基材22及び支持材料126は好ましくは、図8に最も良好に見られるように、窪み52の外側にて互いに直接隣接する。
【0030】
図9を参照して、本発明のさらにもう1つの好ましい実施形態を説明する。歯を白くするシステム320は、支持材料26、2つの基材22A及び22B、及び歯を白くする組成物の薄層(示さず)を含む。基材22A及び22Bは好ましくは互いに隣接して並び、歯を白くするシステム320を保管する包装のサイズを最小限に抑える。歯を白くする組成物の体積と暴露される表面積との比に関して前述の値を提供するように基材22A及び22Bのサイズと形状を選択する。基材の形状及びサイズによって、隙間で基材22A及び22Bを分離することができる。同様に、薄層を一体化して形成することができるし、隙間で分離することもできる。歯を白くするシステム20について前述したように基材22A及び22Bに類似の又は異なった形状を提供することができる。1つを越える基材が単一の包装34に提供される場合、歯を白くするシステムの歯を白くする組成物の露出した表面積及び体積は、包装の中の各基材に関係する薄層24A及び24Bからの寄与の合計である。
【0031】
前述の実施形態に加えて、ペルオキシド活性物質を含有するもう1つの組成物を包装のヘッドスペースに加え、それによって歯を白くするシステムの露出した表面積を増やすことにより歯を白くする組成物の薄層24のペルオキシド活性物質の安定性を改善できることが熟考される。例示の目的で図11を参照して、歯を白くするシステム420は、包装のヘッドスペースに露出した表面を有するペルオキシドを含有する組成物の1つ以上の群54を含むことができる。群54は、フィルム、半球形状の群、多面体形状の群、又はその他のいかなる形状及びサイズとして提供されることもできる。群54は、支持材料26の上に配置されるとして説明される一方で、1つ以上の群が包装の内部壁56(例えば、図3を参照のこと)に配置されてもよく、又は1つ以上の群が包装34のヘッドスペース32の中でシート又はもう1つの支持材料の上に配置されてもよいことが熟考される。
【0032】
本発明のその上さらなる態様に従って、薄層24の露出しない表面積及び薄層24の体積の適当な選択によってペルオキシド活性物質の安定性を改善できることが見出されている。本明細書で使用されるとき、用語「暴露されない表面積」は、基材22と支持材料26に隣接して配置される表面積31(図2)のような、包装のヘッドスペースに直接暴露されない表面積を指すことを意図する。薄層24の露出しない表面積と薄層24の体積との比は、約105cm−1未満、さらに好ましくは、約40cm−1と約100cm−1の間である。最も好ましくは、薄層24の露出しない表面積と薄層24の体積との比は約60cm−1と約85cm−1の間である。
一般に、約40%未満の多価アルコール濃度、薄層24の露出した表面積と約0.15mm−1未満の薄層の体積との比、該薄層の露出しない表面積と約105cm−1未満の薄層の体積との比、の1つ、または基材22及び又は歯を白くする組成物に接触する支持材料26の表面を形成する物質、を有する歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に本来の濃度の約45%と約70%の間のペルオキシド活性物質を有し得る。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月後に、本来の濃度の約50%と約60%の間のペルオキシド活性物質を有する。
【0033】
ペルオキシド活性物質の安定性における最大の増加は、多価アルコールの濃度の低下、又は薄層24の暴露される表面積と薄層の体積との比の低下に由来することが判っている。ペルオキシド活性物質の安定性におけるさほど大きくない増加は、支持材料及び基材の物質、並びに薄層の露出しない表面積と薄層24の体積との比の値の低下によって達成される。約40%未満の多価アルコール濃度、薄層24の露出した表面積と約0.15mm−1未満の薄層の体積との比、該薄層の露出しない表面積と約105cm−1未満の薄層の体積との比、の1つ、または基材22及び又は歯を白くする組成物に接触する支持材料26の表面を形成する物質、を有する歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に本来の濃度の約45%と約100%の間のペルオキシド活性物質を有し得る。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月後に、本来の濃度の約50%と約60%の間のペルオキシド活性物質を有する。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に、本来の濃度の約45%〜約85%のペルオキシド活性物質を有する。かかる歯を白くするシステムのその他の実施形態は、製造後12ヵ月で存在する、本来の濃度の約50%と約75%の間のペルオキシド活性物質を有してもよいし、又は製造後12ヵ月に存在する、本来の濃度の約50%と約70%の間のペルオキシド活性物質を有してもよい。
【0034】
図11を参照して、歯を白くするシステム120を形成する好ましい方法を今や説明する。十分に理解されるように、この方法は、本明細書で記載されるその他の好ましい歯を白くするシステムを製造するためにも適合することができる。支持材料26のシート60をローラー62から広げドラム64に送りこむ。支持材料26のシート60は当該技術分野において既知のいくつかのフィルム作成行程によって形成されてもよい。支持材料26のシート60(並びに基材22のシート66)は当該技術分野において既知のいくつかのフィルム作成行程によって形成されてもよい。シート60及びシート66は、吹き込み工程又はキャスト工程により製造することができる。基材の曲げ剛性に影響を及ぼさない押し出し及びその他の工程のような工程も用いてもよい。ノズル68が支持材料26のシート60の上に歯を白くする組成物の薄層70を噴霧する。基材22のシート66がローラー70から広げられ、歯を白くする組成物の薄層70を軽くプレスし、それによって3つの層の積層体を形成する。積層体をローラー72に送り込み、スリット40をつくり、同様に基材22のシート66及び歯を白くする物質22の薄層70を切り開いてその第2区分38及び48の外側の縁74(図5)を規定する。ローラー72における切断及びスリット創りの操作の後、基材22のシート66の過剰分をローラー76によって取り上げ、それによって支持材料26のシート60の上に基材22の第1及び第2区分及び歯を白くする組成物を残す。ローラー78が支持材料26を切断し、個々の歯を白くするシステム120を形成する。過剰な支持材料26はローラー80によって取り上げられる一方で、歯を白くするシステム120はコンベア82によって回収され、その後、歯を白くするシステムを包装34に挿入して包装されたペルオキシド製品を形成することができる。このような工程は再構成、削除することができ、当該技術分野において既知であるようにその他の工程を加えることができることは理解されるであろう。
【0035】
一般に、製造後、歯を白くするシステム20は、包装34(及び/又は二次的包装又は包装において)において、約20℃と約45℃の間で及び実質的に光の非存在下で、少なくともこの保管時間の一部(通常2〜4ヵ月)は冷蔵下にあることを熟考するが、少なくとも約12ヵ月間保管される。さらに好ましくは、歯を白くするシステムは、ほぼ室温(例えば、約25℃)にて光の非存在下で保管される。保管の後、ユーザーによって包装34を開けることができ、歯を白くするシステムが包装34から取り出される。保管に続いて、基材22を用いて歯を白くする組成物を歯に適用した後、少なくとも歯の一部(及びさらに望ましくは歯全体)が白くされる。本特許で使用されるとき、用語「白くする」は、本特許に記載されるCIE LAB測定方法を用いた歯の色におけるデルタ又は変化を指すことを意図する。
【0036】
保管の後、歯を白くする組成物は、1日に約5分間〜120分間、好ましくは約30分間〜約60分間、歯に適用される。一般に、これは少なくとも1日に1回、約7日と約28日間の間、及びさらに好ましくは1日に2回、約7日と14日間の間で行われる。この処方計画の範囲内での時間量及び日数は、所望の白く或いは漂白する量、装用者の歯、及び初めて白くするか又は維持するためか、または漂白することが所望なのかを含む幾つかの因子に依存する。従って、適用の総回数は、約1〜約42、及びさらに好ましくは約5〜約28である。12ヵ月間の保管及び上述の処方計画の適用の後、歯を白くするシステムは、約−1、約−1.25、約−1.5、又は約−2以下のデルタb*値を提供し、その際、マイナス記号は、負の方向(すなわち、CIE LAB色空間における黄色の少ない)におけるb*軸に沿った方向を意味する。さらに好ましくは、デルタb*は約−1.25と約−5の間、及び最も好ましくはデルタb*は約−2と約−5の間である。デルタL値は約−1、約−1.25、約−1.5、又は約−2以下であり、その際、マイナス記号は負の方向(すなわち、CIE LAB色空間における明るさを増す)におけるL軸に沿った方向を意味する。さらに好ましくは、デルタL値は、約−1.25と約−5の間であり、最も好ましくはデルタL値は約−2と約−5の間である。デルタa*値は、約−3と約+3の間であり、その際、プラス及びマイナスの記号は、それぞれ、正方向及び負方向におけるa*軸に沿った方向を意味する。歯の色は食事という理由で地理的に変化する可能性があるので、デルタa*値は、地形によって相当して上昇又は低下する可能性がある。デルタeの値は、(当該技術分野において、デルタLの2乗、デルタa*値の2乗、及びデルタb*値の2乗、の合計の平方根として定義される)は、約1と約7.7の間である。
【実施例】
【0037】
(実施例)
本発明に基づいて製造される好ましい歯を白くする組成物の例を次の表に記載する。次の歯を白くする組成物におけるあらゆる成分は均質になるまで混合すべきである。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
ペルオキシド活性物質の比率及び濃度の測定方法
本明細書で開示されるペルオキシド活性物質の比率及び濃度の値は次の方法を用いて測定する。ペルオキシドシステムを含有する包装を規定した期間(例えば、12ヵ月)及び条件で保管する。規定した保管期間の後、ヨード滴定法を用いてペルオキシド濃度を測定する。ヨード滴定法は、ペルオキシド濃度を測定するための当該技術分野における既知の標準方法である。一般に、方法は、基質及びペルオキシド活性物質を含有する組成物を計量し、組成物を1Mの硫酸に溶解し、モリブデン酸アンモニウムの存在下ペルオキシドと過剰のヨウ化カリウムを反応させることによって行う。デンプン指示薬を用いて既知の濃度のチオ硫酸ナトリウムで、これをはっきりした終点まで滴定する。滴定完了時に基質を計量し、差異によって組成物重量を決定する。次いで組成物中のペルオキシド濃度を算出する。保管期間が長い場合、ペルオキシド活性物質の濃度は、別の方法として、少なくとも120日後、上述のように濃度を測定し、次いで当該技術分野において既知であるように一次反応速度論を用いて残りの期間に外挿することによって決定することができる。当該技術分野において既知であるように、絶対的なペルオキシド濃度並びに元来の濃度が残っている比率を決定するために、ペルオキシド製品の製造直後及び指定の保管期間の終了時に上述の方法を実施する。
【0041】
白くすることを測定する方法
本明細書での白くすることは、1976CIE LAB色空間に従って測定することができ、その際、L値は明るさを測定し、完璧な白色の100から黒色のゼロの値まで変化する。a*値は、正のとき赤、ゼロのとき灰色、負のとき緑を評価する。b*値は、正のとき黄、ゼロのとき灰色、負のとき青を評価する。本明細書では、当該技術分野で既知の分光分析装置を用いてLa*b*値を測定することができ、その際、白くすることに先立つ第1の測定及び白くした後の第2の測定について同一の照明条件を用いる。使用するのに好適な分光分析装置は、カリフォルニア州、チャッツワースのフォトリサーチ(Photo Research)社によって製造されるフォトリサーチスペクトラスキャン(Photo Research Spectrascan)PR650である。光は白色光源によって提供される。光源は、偏光フィルターの使用のような、垂直に偏光する光を提供すべきである。使用に好適なフィルターは、ミネソタ州、ミネアポリスの3Mコーポレーションにより製造されるHN38偏光フィルターである。光源の色温度を上げるフィルターの赤外線反射フィルターのようなその他のフィルターを用いることができる。好適な光源は、ミシガン州、クリスタルフォールズのデドエレクトリック(Dedo Electric)によって製造されており、それぞれドイツのオスラムによって製造される150ワット、24ボルトのキセノン光(Xenophot)HLX電球が取り付けられている。当該技術分野において既知であるように、他の偏光白色光源を用いることができる。光源は、光源との間に配置された分光分析装置から14インチ離して置く。光源は、分光分析装置のレンズから12インチにある顎載せに焦点を合わせる。光源、分光分析装置及び顎載せの三次元配置は、種々の分光分析装置の焦点特性に合わせるために変化することができる。光はおよそ45度の角度にて顎載せに焦点を当てる。L*a*b*モードに分光分析装置を設定し、当該技術分野において既知であるように白色標準に対して較正する。歯の色を測定するために、被験者は顎を顎載せに置き、口唇けん引子を用いて頬を後に引っ張り、光源が歯を照らすようにする。
【0042】
それぞれが白くする測定値で、分光分析装置が歯の中心に焦点を当てることによって被験者の歯の色特性を評価する、2つの白くする測定値を得る。最良の歯を白くするシステムに
ついては、中央の上顎門歯が白くされた歯である。歯を白くするシステムが1つより多い中央の上顎門歯を白くするために用いられるならば、そのときは各測定には歯を白くするシステムが適用される4つを超えない中央の上顎門歯に関するL*a*b*値を測定することが必要である。このような中央の上顎門歯4つのL*a*b*値を平均して単一セットのL*a*b*値に達する。歯を白くするシステムの適用に先立って第1の測定を要し、歯を白くするシステムの適用及び除外後(すなわち、白くすることが生じた後)第2の測定を要する。デルタL*a*b*値は第1と第2の測定値の差異である。
本発明の特定の実施形態について図示し記載してきたが、本発明の精神及び目的から逸脱することなく、様々な変更及び修正をし得ることは当該業者には明白であり、本発明の適用範囲内のすべての修正は、添付の請求項に含めることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に基づいて製造される好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図2】図1の歯を白くするシステムの2−2の線に沿った断面側面図である。
【図3】包装の中に配置した図1の好ましい歯を白くするシステムの断面側面図である。
【図4】本発明に基づいて製造されるもう1つの好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図5】図4の歯を白くするシステムの5−5の線に沿った断面側面図である。
【図6】基材の第1の部分を取り外した図4の歯を白くするシステムの透視図である。
【図7】本発明に基づいて製造されるさらにもう1つの好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図8】図7の歯を白くするシステムの8−8の線に沿った断面側面図である。
【図9】本発明に基づいて製造されるその上さらにもう1つの好ましい歯を白くするシステムの平面図である。
【図10】本発明に基づいて製造されるさらなる好ましい歯を白くするシステムの平面図である。
【図11】図1の歯を白くするシステムを製造する方法の模式図である。
【技術分野】
【0001】
(本発明の技術分野)
本発明は、歯を白くするシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2000年6月28日出願された米国特許出願第09/605,774号の一部継続出願;及び2000年6月28日出願の米国特許出願第09/605,220号の一部継続出願で、今の米国特許第5,894,017号であるが、それは1998年11月19日出願の米国特許出願第09/196,364号の一部継続出願であり、それは1997年6月6日出願の米国特許出願第08/870,664号の一部継続出願であり;及び1999年3月15日出願の米国特許出願第09/268,171号の一部継続出願であり、内容を参考として本明細書に完全に組み入れる。
【0003】
(発明の背景)
歯を白くすることは過去数年にわたって大変人気を呼んでいる。ますます多くの消費者は、歯を白くすることを選択している。歯を白くするための選択肢には、練り歯磨き、口内洗浄剤、チューインガム、オフィス内での漂白、及び最も一般的には店頭販売又は歯科医のいずれかから入手するトレイと共に用いられる歯を白くする溶液が挙げられる。歯を白くする溶液は歯を漂白する有効成分を含有する。この溶液は、歯を漂白するために患者が身につける歯科用トレイに入れられている。通常、経口組成物は、圧搾ビン、チューブ又は注射器に入って来る。
歯を白くする活性物質は長期間にわたって安定に保つのが難しい可能性があることが知られている。最も一般的な歯科用漂白剤は、極めて反応性が高いことが知られているペルオキシド類である。安定性を向上するには、ペルオキシドをカプセルに内包してもよいし、組成物の2つの部分に配合してもよいし、又はペルオキシドのレベルを保つように安定剤を加えてもよい。一般に、ペルオキシド組成物は、注射器やチューブのようなシールされた嵩張った容器に保管される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
嵩張ってはいない、歯を白くする組成物のストリップや予め小分けされた歯を白くする組成物を含む歯を白くするシステムは、米国特許第5,984,017号、第5,879,691号、第5,891,453号、第6,045,811号、及び同第5,989,569号に記載されており、その内容を参考として本明細書に完全に組み入れる。このような改善されたシステムは、歯を白くするための使い捨てで、ユーザーにさらに使い易い手段を提供する。経口組成物は注射器や原体としてではなく薄層として保管されるので、ペルオキシドを含有する経口組成物を長期にわたって安定化するのはさらに難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
歯を白くするシステムを提供する。歯を白くするシステムは、支持材料と、該支持材料上に配置され、歯を白くする組成物の薄層を有する2つの基材とを備え、2つの基材は異なる形状を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の好ましい本実施形態に対しての参照が今や詳細に作製され、その例が添付図面で説明され、その際、同様の数字は図に一貫して同一の要素を指し、同一の最後の2つの数字を有する要素(例えば、20と120)又はアルファベット接尾辞(例えば、22Aと22B)を有する要素は、同一の要素を意味する。以降さらに完全に論じるように、本発明は、ペルオキシド活性物質の安定性を高める手段を指向する。本明細書で使用されるとき、用語「安定性」は、定められた期間(例えば、3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月など)にわたって本来の濃度を維持しようとするペルオキシド活性物質(又はその他の安定でない活性物質)の性向を指すことを意図し、その際、定められた期間は、歯を白くする組成物が製造される又は薄層として形成される時点から開始して測定される。ペルオキシド活性物質の安定性における小量から中程度の上昇であってでさえも、ペルオキシドシステムの貯蔵寿命に有意に影響し得る。例えば、ペルオキシド活性物質の本来の濃度6%の12ヶ月後に28%を保持する組成物を有するペルオキシドシステムから、ペルオキシド活性物質の本来の濃度6%の12ヶ月後に39%を保持する組成物を有するペルオキシドシステムへの移行によって、ペルオキシドシステムが最低有効濃度3%に達するまでさらに3ヵ月間、店頭に残ることができる。
【0007】
本発明の特に好ましい実施形態を図1で説明するが、それは、基材22、ペルオキシド活性物質を含む歯を白くする組成物の薄層24、及び支持材料26から成る歯を白くするシステム20を指向する。基材22は、歯を白くする組成物を歯に適用するのに用いられ、唾液が歯を白くする組成物に接触するのを実質的に防ぎ、並びに装用者の口唇、舌、及びその他の軟組織による歯の表面からの歯を白くする組成物の浸食を防ぐ保護的バリアとしての役目を果たす。支持材料26もまた、保護的バリアとしての役目を果たすが、基材22と薄層24は、歯を白くする組成物の歯への適用に先立って支持材料26から分離され、それによって使用のために薄層24を露出する。歯を白くする組成物の安定性を高めるための手段は多価アルコールの濃度、薄層24の体積と薄層24の露出した表面積との比、薄層24の体積と該薄層の露出していない表面積との比、組成物に接触する基材22又は支持材料26の表面の少なくとも一部を形成する物質、薄層24の体積と包装のヘッドスペースとの体積の比、及びそれらの組合せ並びにそれらのあらゆる等価物であることができる。本発明は単純化するために本明細書では歯を白くするシステム20に関して論じるが、本発明は、歯石予防組成物、再ミネラル化組成物、消毒剤組成物、歯肉炎組成物、治癒組成物、などのようなペルオキシド活性物質を含有するその他の経口組成物に適用することができることは理解される。本発明は、布地漂白システム、毛髪漂白システム、局所消毒システムなどのようなペルオキシド活性物質を含むその他のシステムで使用するのに好適であることもまた熟考される。その上さらに、本発明は、アルコール、エタノール、エーテル類、メンソール及びその他のフレーバ剤、サリチル酸メチルなどのようなその他の非安定性又は揮発性の活性物質を含む組成物と共に使用することができることも熟考される。
【0008】
歯を白くする組成物は、ペルオキシド活性物質を含有し、支持材料26と基材22の間の薄層24としてその中に存在する。本明細書で使用されるとき、「薄層」は、歯を白くする組成物の物理的形成又は位置を指すことを意図する。歯を白くする組成物の薄層24は、一般に基材22及び支持材料26に接触してその上に又はその中に存在する。歯を白くする組成物の薄層24は、支持材料26の上に保管しても、コーティングしても、又は広げてもよい。歯を白くする組成物の薄層24は好ましくは、約0.01mmと約3mmの間、さらに好ましくは約0.02mmと約2mmの間、最も好ましくは約0.05mmと約1mmの間、一層さらに最も好ましくは約0.07mmと約0.5mmの間の厚さを有する。このような測定値は、支持材料26の表面28から歯を白くする組成物の薄層24を通りぬけた上までを測定することによって得られる。歯を白くする組成物の薄層は、均質で、均一な及び連続した層であることが望ましいが、薄層24はまた、不均一で、不連続及び/又は不均質であってもよい。例えば、薄層24は、構成成分の積層された又は分離された層、構成成分の非晶性混合物、異なった構成成分の別々のストリップ又は点状物又はその他のパターン、又はこのような構造体の組合せであることができる。
【0009】
本発明の歯を白くする組成物は、粘稠な流体、ペースト、ゲル、溶液、又は薄層を形成することができるその他のいかなる状態又は相の形態でも提供することができる。好ましくは、歯を白くする組成物は、ゲルの形態で提供され、低い剪断速度で(およそ1秒−1)約200と約1,000、000cpsの間の粘度を有する。さらに好ましくは、粘度は約100,000と約800,000cpsの間であり、最も好ましくは約150,000と約700,000cpsの間である。一層さらに最も好ましくは、粘度は、約300,000と約700,000cpsの間である。
歯を白くするシステム20に提供される歯を白くする組成物の量は、意図する用途、基材22の大きさ、ペルオキシド活性物質の濃度、及び所望の利益によって変化するだろう。一般に、歯を白くする適用には約1グラム未満の歯を白くする組成物が必要とされる。好ましくは、約0.05グラム〜約0.5グラム、さらに好ましくは約0.1グラム〜約0.4グラムの歯を白くする組成物が提供される。基材22の平方cm当りの歯を白くする組成物の量は、約0.2グラム/cm2より小さく、好ましくは約0.005〜約0.1グラム/cm2、さらに好ましくは約0.01グラム/cm2〜約0.05グラム/cm2である。
【0010】
当該技術分野において既知であるように、歯を白くする組成物はまた収率応力も有する。収率応力は、物質が動き始める前の物質における力の量である。収率応力は、歯を白くする組成物が薄層を形成することができるように十分に、また、製造、取り扱い、及び保管によって生じる障害を取り扱うのに十分に、高くなければならない。歯を白くする組成物の収率応力は、約2パスカルと約3000パスカルの間、好ましくは約20パスカルと約2000パスカルの間、さらに好ましくは約200パスカルと約1500パスカルの間、及び最も好ましくは約400パスカルと約1200パスカルの間である。
【0011】
本発明で用いるのに好適なペルオキシド活性物質には、過酸化水素、カルシウムペルオキシド、カルバミドペルオキシド、及びこれらの混合物が挙げられる。最も好ましいのは過酸化水素である。その他のペルオキシド活性物質には、過炭酸塩類、特に過炭酸ナトリウムのような水と混合した場合、過酸化水素を生じる組成物が挙げられる。ペルオキシド活性物質はいかなる濃度で存在することもできるが、ペルオキシド活性物質は、歯を白くする適用において歯を白くする組成物の約0.01重量%〜約40重量%の濃度で存在することが好ましい。ペルオキシド活性物質は、歯を白くする組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約15重量%、さらに好ましくは約1重量%〜約10重量%、及び最も好ましくは約2重量%〜約10重量%に相当する過酸化水素の濃度を提供すべきである。このような濃度は過酸化水素について表現され、カルバミドペルオキシド、カルシウムペルオキシドなどのようなその他のペルオキシドを遊離する分子については適当な変換を行わなければならないことが理解される。
【0012】
歯を白くする組成物の追加の構成要素には、水、ゲル化剤、保湿剤、pH調整剤、安定化剤、脱感作剤、及び反応促進剤又は漂白活性化剤を挙げることができるが、これに限定されない。上述の物質に加えて、多数のその他の物質もまた内容に加えることができる。追加の物質には、フレーバ剤と、サッカリン、キシリトール、乳白剤、着色剤のような甘味剤と、エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤が挙げられるが、これに限定されない。上述で開示された化合物の代わりにこのような追加的成分を用いることができる。
使用するのに好適なゲル化剤は、口内ケア組成物の構成要素とは反応しないか、又はそれを活性化しない。一般的なゲル化剤は、膨潤可能なポリマーである。歯を白くする組成物が薄層を形成するのを可能にするゲル化剤の有効濃度は、ゲル化剤の各タイプで変化する。薄層は、歯を白くする組成物が支持材料の上に薄層を形成するのを可能にする粘度及び収率応力を有する。このような作用剤で形成された歯を白くする組成物は、口の標的領域にフィルム物質の十分な粘着性付着を提供してもよい。例えば、カルボキシポリメチレンで歯を白くする組成物を形成するためのゲル化剤のレベルは、歯を白くする組成物の約0.1重量%と約15重量%の間、好ましくは約1重量%と約10重量%の間、さらに好ましくは約重量2%と約重量8%の間、及び最も好ましくは約3重量%と約6重量%の間である。ポロキサマーゲル化剤の有効濃度は、歯を白くする組成物の約10重量%と約40重量%の間、好ましくは約20重量%と約35重量%の間、及びさらに好ましくは約25重量%と約30重量%の間である。
【0013】
本発明で有用な好適なゲル化剤にはB.F.グッドリッチカンパニー製造の「ペムレン(Pemulen)」、カルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポロキサマー、ラポナイト、カラゲナン、ビーガム、カルボキシビニルポリマー、例えばカラヤゴム、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、トラガカントゴムのような天然ゴム、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明で使用するのに好ましいゲル化剤は、B.F.グッドリッチカンパニー(Goodrich Company)から入手されるカルボキシポリメチレンである。特に好ましいカルボポール類には、カルボポール934、940、941、956、971、974、980、及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、カルボポール956である。カルボキシポリメチレンは、活性のあるカルボキシル基を持ったやや酸性のビニルポリマーである。
【0014】
そのほかの好適なゲル化剤には、水への溶解性に限界のあるポリマー並びに水への溶解性を欠くポリマーの両方が挙げられる。水への溶解性に限界のある好適な接着剤には、ヒドロキシエチル又はプロピルセルロースが挙げられる。水への溶解性を欠く接着剤には、エチルセルロース又はポリオックス樹脂が挙げられる。本組成物で使用するのに好適な可能性のあるもう1つの接着剤は、分子量約50,000〜約300,000のポリビニルピロリドンである。本組成物で使用するのにさらにもう1つの好適な可能性のある接着剤は、ガントレッツ(Gantrez)と半合成の水溶性ポリマーカルボキシメチルセルロースの組合せである。
口内組織に安全な組成物を製造するためにpH調整剤も加えてもよい。このようなpH調整剤、又は緩衝液は、組成物のpHを調整するのに好適であるいかなる物質であることもできる。好適な物質には、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、スズ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、クエン酸、塩酸、クエン酸ナトリウム、及びそれらの組合せが挙げられる。組成物のpHを約3と約10の間、好ましくは約4と約8.5の間、さらに好ましくは約4.5と約8の間に調整することができるように十分な濃度にてpH調整剤を加える。pH調整剤は一般に組成物の約0.01重量%と約15重量%の間、及び好ましくは約0.05重量%と約5重量%の濃度の間で存在する。
【0015】
好適な安定化剤には、安息香酸、サリチル酸、ブチル化ヒドロキシトルエン、スズ塩、ホスフェート類、及びその他が挙げられる。好適な漂白活性化剤には、トリクロロイソシアヌル酸、及びピロリン酸四ナトリウムのようなホスフェート類が挙げられる。
脱感作剤も歯を白くする組成物に加えてもよい。このような作用剤は、感受性の高い歯を有する消費者にとって好ましい可能性がある。脱感作剤には、硝酸カリウム、クエン酸、クエン酸塩、塩化ストロンチウム、及びそれらの組合せが挙げられる。硝酸カリウムが好ましい脱感作剤である。歯の感受性を低下させる利益を提供するその他の作用剤も本発明に包含される。通常、脱感作剤の濃度は、歯を白くする組成物の約0.01重量%と約10重量%の間、好ましくは約0.1重量%と約8重量%の間、及びさらに好ましくは約1重量%と約7重量%の間である。
【0016】
基材22は、ポリマー、天然及び合成の織物、不織布、ホイル、紙、ゴム、及びそれらの組合せから形成されてもよい。基材22(並びに支持材料26)は、物質の単一層であってもよいし、1層を超える積層体であってもよい。好適なポリマーには、エチルビニルアセテート、エチルビニルアルコール、デュポン(DuPont)により製造されるマイラー(MYLAR)(登録商標)のようなポリエステル類、及びそれらの組合せが挙げられるが、これに限定されない。
【0017】
支持材料は、歯を白くする組成物がそれ自体及び基材22に対して示すよりも、歯を白くする組成物に対して低い親和性を示すいかなる物質からも形成することができる。例えば、支持材料26は、紙、又は、ミネソタ州、ミネアポリスの3Mコーポにより製造されるスコッチパック(SCOTCHPAK)(登録商標)のようなポリエステルから形成することができ、基材22が支持材料26から引き離されたとき支持材料26からの歯を白くする組成物の放出を助けるために、貼り付かない物質でコーティングされる。代表的なコーティングには、ワックス、シリコーン、テフロン(登録商標)(Teflon)(登録商標)、フルオロシリコーンのようなフルオロポリマー、又はその他の貼り付かないタイプの物質を挙げることができる。また、好適なコーティングには、その内容を参照として本明細書に組み入れる米国特許第3,810,874号、同第4,472,480号、同第4,567,073、同第4,614,667号、同第4,830,910号、及び同第5,306,758号に記載されるコーティングの1つを挙げてもよい。放出剤として好適であってもよい好適な物質のさらなる記載は、カーク・オスマー(Kirk−Othmer)の化学技術百科事典、第4版、21巻の207〜218ページに見出され、参照として本明細書に組み入れる。
【0018】
歯を白くするシステム20は、本明細書では基材22と支持材料26の両方を含むとして記載されるが、歯を白くするシステム20(又は本発明の範囲内のその他のペルオキシドシステム)が基材22と薄層24だけを含んでもよいことが熟考される。例えば、基材22及び薄層24を保管する包装の内側を、使用中、包装からの基材22と薄層の取り外しを促進するために支持材料26に関して上述したのと同様の方式でコーティングしてもよい。さらに、歯を白くするシステム20は、本明細書で示されるような平面的な形態ではなくロールの形態で提供されることができ、複数の基材及び/又は支持材料を含むことができることが熟考される。別の方法としては、基材22及び/又は支持材料26は、予備形成された歯科用トレイ又は柔軟性の歯科用トレイのようなその他の非平面的形状を包含してもよいことが熟考される。基材及び/又は支持材料はまた、永続的に変形可能なストリップ物質、ワックス、又は歯を白くする組成物にとってバリアとして使用するのに好適な及び歯を白くする組成物を歯に適用するのに好適ないかなるその他の物質からも形成することができる。
【0019】
基材22及び支持材料26に関する上述の物質は本発明での使用に好適である一方で、歯を白くする組成物の薄層24のペルオキシド活性物質の安定性は、支持材料26及び/又は基材22(又は少なくともペルオキシド活性物質に接触する表面28及び/又は30)がポリオレフィンから、好ましくはポリエチレン又はポリプロピレンから形成される場合、改善される。このような物質が好ましい一方で、ポリオレフィン混合物、ポリエチレン混合物、ポリプロピレン混合物、及びそれらの組合せも本発明における基材22及び/又は支持材料26として用いるのに好適であると考えられる。上記で論じたように、製造中及び/又は使用中、支持材料26からの歯を白くする組成物の放出を助けるために支持材料26もコーティングすることができる。しかしながら、このようなコーティングは一般にペルオキシド活性物質と下にある物質との間のバリアとしては作用しないので、下にある物質の適切な選択は依然として望ましい。しかしながら、いかなるコーティングもペルオキシド活性物質に比べて不活性とすべきである。
【0020】
ペルオキシドの安定性は、ポリエステルの存在、特に多価アルコールの存在によって負の影響を受けることがさらに判っている。従って、歯を白くする組成物に接触する基材22及び/又は支持材料26の表面28及び30の少なくとも一部は、好ましくはポリエステルを含む物質が歯を白くする組成物に接触しないようにポリエステル以外の物質から形成される。さらに好ましくは、基材22及び/又は支持材料26完全にポリエステル以外の物質から形成される。ポリエステル及びペルオキシド活性物質は、多価アルコールの非存在下で負の相互作用を有することが判っているが、ペルオキシド活性物質の安定性に関して三つの全成分の組合せでさらに負の相乗効果を生じる。
基材22及び/又は支持材料26は一般に厚さ約1mm未満、好ましくは厚さ約0.05mm未満、さらに好ましくは厚さ約0.001〜約0.03mmである。一層さらに好ましくは、基材22及び/又は支持材料26は、厚さ0.1mm未満、及びその上さらに好ましくは厚さ約0.005〜約0.02mmである。基材22及び/又は支持材料26の厚さ及び透過性は、歯を白くする組成物の安定性に影響を有する可能性がある。一般に、歯を白くする組成物については厚いストリップがさらに大きな安定性を提供する可能性がある。しかしながら、基材の厚さは、ストリップを装用する心地よさに関する消費者の容認性と均衡を取らねばならない。
【0021】
歯を白くするシステム20において、その適用に従って基材22をサイズ処理することができるが、基材は、漂白されるのが所望の歯又は歯列に個々に合致するようにサイズ処理される。一般にこれは、装用者が笑っている時に見える上又は下の歯列の、或いは上顎の歯群又は下顎の歯群のいずれかの前面の6〜8つの歯である。任意で、基材22は、歯に対して置いた時、上又は下の歯列全体に合致してもよい。最も好ましくは、基材22は、歯肉縁の1つと重なり合うようにサイズ処理し、少なくとも中央前面の6つの歯(犬歯から犬歯まで)を網羅するようにサイズ処理される。基材22は、角の丸い長方形でおよそ長さ6.5cm×幅1.5cmである上顎用ストリップであることができ、及び/又は基材22は、角の丸い台形で長さ5.0cm×幅2.0cmである下顎用ストリップであることができる。歯を白くする適用における基材22のサイズ及び形状のさらなる記載は、1999年3月15日に出願された米国特許出願出願番号09/268,185号に開示されており、その内容を参照として本明細書に完全に組み入れる。支持材料26は、図1に示されるように少なくとも基材22と同一サイズ及び形状とすべきであるが、図4の例によって示されるように支持材料26は、基材22を越えて広がることができ、支持材料26にとって、より好都合となり、基材22及び薄層24を支持材料26から取り外しができる。
【0022】
基材22は、発揮されるべき極めてわずかな力で、凹凸のある歯の表面をそれが覆うことが可能になるように相対的に低い曲げ剛性を有するべきである;すなわち、実質的に平坦な形状に戻ろうとして生じる基材内の残余力がほとんどないので、装用者の口、歯、及び歯の隙間の湾曲と適合を維持する。基材の柔軟性によって物理的に刺激することなく、それが長時間にわたって隣接する軟組織に接触するのが可能になる。基材は歯に対してそれを成形するのに圧力を必要とせず、適用する場合、永続的に変形することなく歯の表面及び歯の空間の隙間に容易に適合する。
【0023】
曲げ剛性は、ストリップの厚さ、幅、及び物質の弾性率の組合せ関数である物性である。この試験は、ポリオレフィンのフィルム及びシートの剛性を測定する方法である。それは、水平梁の末端に添えられたひずみゲージを用いて試料の曲げに対する抵抗性を測定する、梁の反対側の末端は、試料のストリップを横断してプレスし、試料が置かれている水平台における垂直の溝の中にストリップの一部を強引に入れる。ひずみゲージにワイヤーでつないだミクロ電流計は屈折力をグラムで較正する。試料の硬直性はミクロ電流計から直接読み取り、試料ストリップの幅のセンチメータ当りのグラムとして表す。好ましいが、本発明では必要とされない実施形態では、柔軟性の基材は、ペンシルベニア州、フィラデルフィアのスイング・アルバートインスツルメント社(Thwing−Albert Instrument)から入手可能なハンドル−O−メータ(Handle−O−Meter)のモデル#211−300で試験方法ASTM D2923−95によって測定するとき、約5グラム/cm未満の曲げ剛性を有する。好ましくは、基材22は、約4グラム/cm未満、さらに好ましくは約3グラム/cm未満、及び最も好ましくは約0.1グラム/cm〜約1グラム/cmの曲げ剛性を有する。
【0024】
歯を白くする組成物については、組成物の構成要素として保湿剤を包含することが望ましいことが多い。保湿剤は、レオロジーの安定性及び/又は物理的安定性を提供し、ユーザーに種々の審美性を提供する。しかしながら、多価アルコール類(例えば、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール)のような一般的な保湿剤については、ペルオキシド活性物質の安定性は、濃度の高い保湿剤によって、特にポリエステルの存在下で負の影響を被る。従って、本発明のさらにもう1つの態様に従って、歯を白くする組成物の薄層24の多価アルコールは、歯を白くする組成物約40重量%未満、好ましくは約0重量%と約35重量%の間、さらに好ましくは約1重量%と約30重量%の間、及び最も好ましくは約5重量%と約15重量%の間の濃度で存在する。さらに、このような低い多価アルコール濃度は、ポリエステル以外の物質から形成される歯を白くする組成物に接触する表面28及び30を有する支持材料26及び/又は基材22と組み合わせてさらに好ましく用いられる。さらに好ましくは、このような低い多価アルコール濃度は、ポリオレフィンから形成される歯を白くする組成物に接触する表面28及び30を有する支持材料26及び/又は基材22と組み合わせて存在する。
【0025】
多価アルコールの濃度が減少するにつれて、歯を白くする組成物の残部は、歯を白くする全組成物の約65重量%と約99重量%の間、好ましくは約70重量%と約95重量%の間、さらに好ましくは約70重量%と約90重量%の間の濃度で水を含むことができる。この水の濃度は、その他の物質と共に導入される量に加算して加えられる遊離の水を包含する。増加した水組成物は、それが組成物の液相及び組成物の物理化学(例えば、蒸気/流体の平衡状態)と関連するとき、ペルオキシドの安定性を改善する。化学的には、水の濃度が上昇するにつれて、それはグリセリンに取って代わっている。水の濃度が上昇するにつれて、水とペルオキシドとのモル比は低下する。これは、蒸気相におけるペルオキシドの蒸気平衡濃度を低下させる。固定したヘッドスペースシステム(例えば、図3の包装34)では、より少ない合計ペルオキシドが蒸気相にある。ペルオキシドは蒸気相で反応する。従って、多価アルコールの濃度を下げることは蒸気相における反応速度を低下させる。このことはまた、それがヘッドスペースの平衡を維持するリザーバなので、ゲル相においてペルオキシドの分解を遅くする。従って、処方における水のレベルの上昇は、液相の化学反応の分解を遅くし、蒸気相の分解を遅くし、それによって所定の時間にわたってペルオキシドのさらに高い濃度を維持する。
【0026】
本発明のその上さらにもう1つの態様に従って、歯を白くする組成物の薄層24の安定性は、薄層24の露出した表面積及び体積の適切な選択によって改善できることが見出されている。本明細書で使用されるとき、用語「露出した表面積」は、密閉包装34(図34)のヘッドスペース32に直接露出する、歯を白くする組成物の薄層24の側面表面積(参照番号50として例示目的で図に示される)を指すが、体積は、歯を白くする組成物の薄層24の体積を意味することを意図する。本明細書で使用されるとき、語句「ヘッドスペース」は、包装34の空の体積(すなわち、歯を白くするシステムのない)を指すことを意図する。例えば、長さ5mm、幅5mm、及び厚さ0.1mmを有し、ヘッドスペース32に暴露される側面表面積50のみを有する薄層24は、0.2mm2の露出した表面積及び0.25mm3の体積を有する。薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比は、約0.15mm−1未満及び、さらに好ましくは約0.05mm−1と約0.15mm−1の間である。最も好ましくは、薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比は約0.05mm−1と約0.1mm−1の間である。
【0027】
種々の形状及びサイズにて包装34を提供することができる。しかしながら、包装34の形状及びサイズは歯を白くするシステム20の形状及びサイズに密接に一致することが望ましい。ポーチ、箱、プラスチック容器、封筒、バッグ、又はそのほかの好適な当該技術分野において既知の形態にて包装を提供することができる。複数の包装34及び歯を白くするシステム20を束ねることができ、又はそうでなければセットとして提供することができるので、複数日の使用に対して歯を白くする十分なシステムの供給が利用可能である。さらに好ましくは、包装34のヘッドスペース32の体積は、約0.1mm3と約30,000mm3の間、さらに好ましくは約50mm3と約10,000mm3の間である。ヘッドスペース32の体積と薄層24の体積との比は、1と約500の間、好ましくは1と約400の間である。さらに好ましくは、ヘッドスペース32の体積と薄層24の体積との比は1と約200の間及び最も好ましくは1と約100の間である。半透明ではない、水分の透過性の少ない又はない、及び一般に不透過性である物質から包装34を製造するべきである。包装34は1つ以上の物質から製造されてもよいし、任意で裏張りを有してもよい。例えば、ポーチはホイルから製造され、ポリエチレンの裏張りを有することができる。半透明ではなく、水分の透過性を妨げるそのほかの好適な物質には、プラスチック、紙、ホイル、厚紙、ポリマー類及びゴムが挙げられる。複数の包装34を保管する二次的な包装(示さず)を提供することもできる。
【0028】
図4〜図6を参照して、薄層24の露出した表面積と薄層24の体積との比をできるだけ小さくする本発明の好ましい実施形態が今や説明される。歯を白くするシステム120は、歯に適用される第1区分36及び支持材料26と共に残る第2区分38を有する基材122を含む。壊れやすい、そうでなければ分割可能な分離(例えば、ミシン目の線、部分的なスリット、など)をスリット40の代わりに用いて、ユーザーが完全に離してしまうまで基材122の第1及び第2区分36及び38を少なくとも部分的に相互接続することもできるが、第1及び第2区分36及び38は、好ましくは基材122の厚みを通り抜けるスリット40で分離される。スリット40は好ましくは、平面図において実質的にU型であり、その際、スリット40の両端42は、基材122の共通の末端44から伸びる。この配置が好ましい一方で、そのほかのスリット配置を提供することができることが理解されるであろう。図6に最も良好に見られるように、基材122の第1及び第2区分36及び38はそれぞれ、歯を白くする組成物の薄層124の第1及び第2区分46及び48に重層している。言い換えれば、歯を白くする組成物の第1区分46は、基材122の第1区分36と実質的に同一の広がりを持つ一方で、歯を白くする組成物の第2区分48は基材122の第2区分38と実質的に同一の広がりを持つ。歯を白くする組成物の第1及び第2区分46及び48は好ましくは、第2区分42の安定化効果を強化するために、使用中、分離されるまで互いに一体化している。しかしながら、以後さらに完全に説明するように、スリット40を形成する操作中に歯を白くする組成物の第1及び第2区分46及び48の間の部分的な又は完全な分離が生じてもよいことは理解される。歯を白くする組成物の薄層124の第2区分48の添加から露出した表面積50における増加が相対的に小さいのに対して第2区分48の添加から歯を白くする組成物の薄層124の体積の増加が相対的に大きいために、歯を白くするシステム129の歯を白くする組成物の薄層124と露出した表面積との比は、歯を白くするシステム20の薄層24のそれよりも相対的に小さい。
【0029】
図7及び図8を参照して、本発明のもう1つの好ましい実施形態を、歯を白くするシステム220の形態にて説明する。歯を白くするシステム220は、基材22、歯を白くする組成物の薄層24、及びその中に窪み52を有する支持材料226を含む。歯を白くする組成物の薄層24は実質的に窪み52及び基材22の一部に取り囲まれ、薄層24の体積と薄層24の露出した表面積との比を最小限に抑える。実用的な意味では、薄層24の露出した表面積は、歯を白くする組成物が包装のヘッドスペースに露出しないように窪み52及び基材22で完全に取り囲まれるので、ゼロである。基材22は単に窪み55の縁に延伸してもよいことが熟考されるが、基材22及び支持材料126は好ましくは、図8に最も良好に見られるように、窪み52の外側にて互いに直接隣接する。
【0030】
図9を参照して、本発明のさらにもう1つの好ましい実施形態を説明する。歯を白くするシステム320は、支持材料26、2つの基材22A及び22B、及び歯を白くする組成物の薄層(示さず)を含む。基材22A及び22Bは好ましくは互いに隣接して並び、歯を白くするシステム320を保管する包装のサイズを最小限に抑える。歯を白くする組成物の体積と暴露される表面積との比に関して前述の値を提供するように基材22A及び22Bのサイズと形状を選択する。基材の形状及びサイズによって、隙間で基材22A及び22Bを分離することができる。同様に、薄層を一体化して形成することができるし、隙間で分離することもできる。歯を白くするシステム20について前述したように基材22A及び22Bに類似の又は異なった形状を提供することができる。1つを越える基材が単一の包装34に提供される場合、歯を白くするシステムの歯を白くする組成物の露出した表面積及び体積は、包装の中の各基材に関係する薄層24A及び24Bからの寄与の合計である。
【0031】
前述の実施形態に加えて、ペルオキシド活性物質を含有するもう1つの組成物を包装のヘッドスペースに加え、それによって歯を白くするシステムの露出した表面積を増やすことにより歯を白くする組成物の薄層24のペルオキシド活性物質の安定性を改善できることが熟考される。例示の目的で図11を参照して、歯を白くするシステム420は、包装のヘッドスペースに露出した表面を有するペルオキシドを含有する組成物の1つ以上の群54を含むことができる。群54は、フィルム、半球形状の群、多面体形状の群、又はその他のいかなる形状及びサイズとして提供されることもできる。群54は、支持材料26の上に配置されるとして説明される一方で、1つ以上の群が包装の内部壁56(例えば、図3を参照のこと)に配置されてもよく、又は1つ以上の群が包装34のヘッドスペース32の中でシート又はもう1つの支持材料の上に配置されてもよいことが熟考される。
【0032】
本発明のその上さらなる態様に従って、薄層24の露出しない表面積及び薄層24の体積の適当な選択によってペルオキシド活性物質の安定性を改善できることが見出されている。本明細書で使用されるとき、用語「暴露されない表面積」は、基材22と支持材料26に隣接して配置される表面積31(図2)のような、包装のヘッドスペースに直接暴露されない表面積を指すことを意図する。薄層24の露出しない表面積と薄層24の体積との比は、約105cm−1未満、さらに好ましくは、約40cm−1と約100cm−1の間である。最も好ましくは、薄層24の露出しない表面積と薄層24の体積との比は約60cm−1と約85cm−1の間である。
一般に、約40%未満の多価アルコール濃度、薄層24の露出した表面積と約0.15mm−1未満の薄層の体積との比、該薄層の露出しない表面積と約105cm−1未満の薄層の体積との比、の1つ、または基材22及び又は歯を白くする組成物に接触する支持材料26の表面を形成する物質、を有する歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に本来の濃度の約45%と約70%の間のペルオキシド活性物質を有し得る。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月後に、本来の濃度の約50%と約60%の間のペルオキシド活性物質を有する。
【0033】
ペルオキシド活性物質の安定性における最大の増加は、多価アルコールの濃度の低下、又は薄層24の暴露される表面積と薄層の体積との比の低下に由来することが判っている。ペルオキシド活性物質の安定性におけるさほど大きくない増加は、支持材料及び基材の物質、並びに薄層の露出しない表面積と薄層24の体積との比の値の低下によって達成される。約40%未満の多価アルコール濃度、薄層24の露出した表面積と約0.15mm−1未満の薄層の体積との比、該薄層の露出しない表面積と約105cm−1未満の薄層の体積との比、の1つ、または基材22及び又は歯を白くする組成物に接触する支持材料26の表面を形成する物質、を有する歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に本来の濃度の約45%と約100%の間のペルオキシド活性物質を有し得る。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月後に、本来の濃度の約50%と約60%の間のペルオキシド活性物質を有する。任意で、かかる歯を白くするシステムは、製造後12ヵ月に、本来の濃度の約45%〜約85%のペルオキシド活性物質を有する。かかる歯を白くするシステムのその他の実施形態は、製造後12ヵ月で存在する、本来の濃度の約50%と約75%の間のペルオキシド活性物質を有してもよいし、又は製造後12ヵ月に存在する、本来の濃度の約50%と約70%の間のペルオキシド活性物質を有してもよい。
【0034】
図11を参照して、歯を白くするシステム120を形成する好ましい方法を今や説明する。十分に理解されるように、この方法は、本明細書で記載されるその他の好ましい歯を白くするシステムを製造するためにも適合することができる。支持材料26のシート60をローラー62から広げドラム64に送りこむ。支持材料26のシート60は当該技術分野において既知のいくつかのフィルム作成行程によって形成されてもよい。支持材料26のシート60(並びに基材22のシート66)は当該技術分野において既知のいくつかのフィルム作成行程によって形成されてもよい。シート60及びシート66は、吹き込み工程又はキャスト工程により製造することができる。基材の曲げ剛性に影響を及ぼさない押し出し及びその他の工程のような工程も用いてもよい。ノズル68が支持材料26のシート60の上に歯を白くする組成物の薄層70を噴霧する。基材22のシート66がローラー70から広げられ、歯を白くする組成物の薄層70を軽くプレスし、それによって3つの層の積層体を形成する。積層体をローラー72に送り込み、スリット40をつくり、同様に基材22のシート66及び歯を白くする物質22の薄層70を切り開いてその第2区分38及び48の外側の縁74(図5)を規定する。ローラー72における切断及びスリット創りの操作の後、基材22のシート66の過剰分をローラー76によって取り上げ、それによって支持材料26のシート60の上に基材22の第1及び第2区分及び歯を白くする組成物を残す。ローラー78が支持材料26を切断し、個々の歯を白くするシステム120を形成する。過剰な支持材料26はローラー80によって取り上げられる一方で、歯を白くするシステム120はコンベア82によって回収され、その後、歯を白くするシステムを包装34に挿入して包装されたペルオキシド製品を形成することができる。このような工程は再構成、削除することができ、当該技術分野において既知であるようにその他の工程を加えることができることは理解されるであろう。
【0035】
一般に、製造後、歯を白くするシステム20は、包装34(及び/又は二次的包装又は包装において)において、約20℃と約45℃の間で及び実質的に光の非存在下で、少なくともこの保管時間の一部(通常2〜4ヵ月)は冷蔵下にあることを熟考するが、少なくとも約12ヵ月間保管される。さらに好ましくは、歯を白くするシステムは、ほぼ室温(例えば、約25℃)にて光の非存在下で保管される。保管の後、ユーザーによって包装34を開けることができ、歯を白くするシステムが包装34から取り出される。保管に続いて、基材22を用いて歯を白くする組成物を歯に適用した後、少なくとも歯の一部(及びさらに望ましくは歯全体)が白くされる。本特許で使用されるとき、用語「白くする」は、本特許に記載されるCIE LAB測定方法を用いた歯の色におけるデルタ又は変化を指すことを意図する。
【0036】
保管の後、歯を白くする組成物は、1日に約5分間〜120分間、好ましくは約30分間〜約60分間、歯に適用される。一般に、これは少なくとも1日に1回、約7日と約28日間の間、及びさらに好ましくは1日に2回、約7日と14日間の間で行われる。この処方計画の範囲内での時間量及び日数は、所望の白く或いは漂白する量、装用者の歯、及び初めて白くするか又は維持するためか、または漂白することが所望なのかを含む幾つかの因子に依存する。従って、適用の総回数は、約1〜約42、及びさらに好ましくは約5〜約28である。12ヵ月間の保管及び上述の処方計画の適用の後、歯を白くするシステムは、約−1、約−1.25、約−1.5、又は約−2以下のデルタb*値を提供し、その際、マイナス記号は、負の方向(すなわち、CIE LAB色空間における黄色の少ない)におけるb*軸に沿った方向を意味する。さらに好ましくは、デルタb*は約−1.25と約−5の間、及び最も好ましくはデルタb*は約−2と約−5の間である。デルタL値は約−1、約−1.25、約−1.5、又は約−2以下であり、その際、マイナス記号は負の方向(すなわち、CIE LAB色空間における明るさを増す)におけるL軸に沿った方向を意味する。さらに好ましくは、デルタL値は、約−1.25と約−5の間であり、最も好ましくはデルタL値は約−2と約−5の間である。デルタa*値は、約−3と約+3の間であり、その際、プラス及びマイナスの記号は、それぞれ、正方向及び負方向におけるa*軸に沿った方向を意味する。歯の色は食事という理由で地理的に変化する可能性があるので、デルタa*値は、地形によって相当して上昇又は低下する可能性がある。デルタeの値は、(当該技術分野において、デルタLの2乗、デルタa*値の2乗、及びデルタb*値の2乗、の合計の平方根として定義される)は、約1と約7.7の間である。
【実施例】
【0037】
(実施例)
本発明に基づいて製造される好ましい歯を白くする組成物の例を次の表に記載する。次の歯を白くする組成物におけるあらゆる成分は均質になるまで混合すべきである。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
ペルオキシド活性物質の比率及び濃度の測定方法
本明細書で開示されるペルオキシド活性物質の比率及び濃度の値は次の方法を用いて測定する。ペルオキシドシステムを含有する包装を規定した期間(例えば、12ヵ月)及び条件で保管する。規定した保管期間の後、ヨード滴定法を用いてペルオキシド濃度を測定する。ヨード滴定法は、ペルオキシド濃度を測定するための当該技術分野における既知の標準方法である。一般に、方法は、基質及びペルオキシド活性物質を含有する組成物を計量し、組成物を1Mの硫酸に溶解し、モリブデン酸アンモニウムの存在下ペルオキシドと過剰のヨウ化カリウムを反応させることによって行う。デンプン指示薬を用いて既知の濃度のチオ硫酸ナトリウムで、これをはっきりした終点まで滴定する。滴定完了時に基質を計量し、差異によって組成物重量を決定する。次いで組成物中のペルオキシド濃度を算出する。保管期間が長い場合、ペルオキシド活性物質の濃度は、別の方法として、少なくとも120日後、上述のように濃度を測定し、次いで当該技術分野において既知であるように一次反応速度論を用いて残りの期間に外挿することによって決定することができる。当該技術分野において既知であるように、絶対的なペルオキシド濃度並びに元来の濃度が残っている比率を決定するために、ペルオキシド製品の製造直後及び指定の保管期間の終了時に上述の方法を実施する。
【0041】
白くすることを測定する方法
本明細書での白くすることは、1976CIE LAB色空間に従って測定することができ、その際、L値は明るさを測定し、完璧な白色の100から黒色のゼロの値まで変化する。a*値は、正のとき赤、ゼロのとき灰色、負のとき緑を評価する。b*値は、正のとき黄、ゼロのとき灰色、負のとき青を評価する。本明細書では、当該技術分野で既知の分光分析装置を用いてLa*b*値を測定することができ、その際、白くすることに先立つ第1の測定及び白くした後の第2の測定について同一の照明条件を用いる。使用するのに好適な分光分析装置は、カリフォルニア州、チャッツワースのフォトリサーチ(Photo Research)社によって製造されるフォトリサーチスペクトラスキャン(Photo Research Spectrascan)PR650である。光は白色光源によって提供される。光源は、偏光フィルターの使用のような、垂直に偏光する光を提供すべきである。使用に好適なフィルターは、ミネソタ州、ミネアポリスの3Mコーポレーションにより製造されるHN38偏光フィルターである。光源の色温度を上げるフィルターの赤外線反射フィルターのようなその他のフィルターを用いることができる。好適な光源は、ミシガン州、クリスタルフォールズのデドエレクトリック(Dedo Electric)によって製造されており、それぞれドイツのオスラムによって製造される150ワット、24ボルトのキセノン光(Xenophot)HLX電球が取り付けられている。当該技術分野において既知であるように、他の偏光白色光源を用いることができる。光源は、光源との間に配置された分光分析装置から14インチ離して置く。光源は、分光分析装置のレンズから12インチにある顎載せに焦点を合わせる。光源、分光分析装置及び顎載せの三次元配置は、種々の分光分析装置の焦点特性に合わせるために変化することができる。光はおよそ45度の角度にて顎載せに焦点を当てる。L*a*b*モードに分光分析装置を設定し、当該技術分野において既知であるように白色標準に対して較正する。歯の色を測定するために、被験者は顎を顎載せに置き、口唇けん引子を用いて頬を後に引っ張り、光源が歯を照らすようにする。
【0042】
それぞれが白くする測定値で、分光分析装置が歯の中心に焦点を当てることによって被験者の歯の色特性を評価する、2つの白くする測定値を得る。最良の歯を白くするシステムに
ついては、中央の上顎門歯が白くされた歯である。歯を白くするシステムが1つより多い中央の上顎門歯を白くするために用いられるならば、そのときは各測定には歯を白くするシステムが適用される4つを超えない中央の上顎門歯に関するL*a*b*値を測定することが必要である。このような中央の上顎門歯4つのL*a*b*値を平均して単一セットのL*a*b*値に達する。歯を白くするシステムの適用に先立って第1の測定を要し、歯を白くするシステムの適用及び除外後(すなわち、白くすることが生じた後)第2の測定を要する。デルタL*a*b*値は第1と第2の測定値の差異である。
本発明の特定の実施形態について図示し記載してきたが、本発明の精神及び目的から逸脱することなく、様々な変更及び修正をし得ることは当該業者には明白であり、本発明の適用範囲内のすべての修正は、添付の請求項に含めることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に基づいて製造される好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図2】図1の歯を白くするシステムの2−2の線に沿った断面側面図である。
【図3】包装の中に配置した図1の好ましい歯を白くするシステムの断面側面図である。
【図4】本発明に基づいて製造されるもう1つの好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図5】図4の歯を白くするシステムの5−5の線に沿った断面側面図である。
【図6】基材の第1の部分を取り外した図4の歯を白くするシステムの透視図である。
【図7】本発明に基づいて製造されるさらにもう1つの好ましい歯を白くするシステムの透視図である。
【図8】図7の歯を白くするシステムの8−8の線に沿った断面側面図である。
【図9】本発明に基づいて製造されるその上さらにもう1つの好ましい歯を白くするシステムの平面図である。
【図10】本発明に基づいて製造されるさらなる好ましい歯を白くするシステムの平面図である。
【図11】図1の歯を白くするシステムを製造する方法の模式図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持材料と、
該支持材料上に配置され、歯を白くする組成物の薄層を有する2つの基材と
を備え、
前記2つの基材は異なる形状を有する、歯を白くするシステム。
【請求項2】
前記2つの基材は、前記支持材料上で、隙間で分離されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記2つの基材は、前記支持材料上で、互いに隣接して並んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記2つの基材のうちの1つは、上の歯列の少なくとも一部重なり合うようにサイズ処理され、
前記2つの基材のうちのもう1つは、下の歯列の少なくとも一部重なり合うようにサイズ処理されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記2つの基材のうちの1つは、上顎の歯群の前面の約6〜約8つの歯と重なり合うようにサイズ処理され、
前記2つの基材のうちのもう1つは、下顎の歯群の前面の約6〜約8つの歯と重なり合うようにサイズ処理されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記歯を白くする組成物はペルオキシド活性物質を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
包装をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記基材及び前記歯を白くする組成物の薄層は、全体で約1mmよりも小さい厚さを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項1】
支持材料と、
該支持材料上に配置され、歯を白くする組成物の薄層を有する2つの基材と
を備え、
前記2つの基材は異なる形状を有する、歯を白くするシステム。
【請求項2】
前記2つの基材は、前記支持材料上で、隙間で分離されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記2つの基材は、前記支持材料上で、互いに隣接して並んでいる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記2つの基材のうちの1つは、上の歯列の少なくとも一部重なり合うようにサイズ処理され、
前記2つの基材のうちのもう1つは、下の歯列の少なくとも一部重なり合うようにサイズ処理されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記2つの基材のうちの1つは、上顎の歯群の前面の約6〜約8つの歯と重なり合うようにサイズ処理され、
前記2つの基材のうちのもう1つは、下顎の歯群の前面の約6〜約8つの歯と重なり合うようにサイズ処理されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記歯を白くする組成物はペルオキシド活性物質を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
包装をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記基材及び前記歯を白くする組成物の薄層は、全体で約1mmよりも小さい厚さを有する、請求項1に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−176535(P2006−176535A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30209(P2006−30209)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【分割の表示】特願2002−504964(P2002−504964)の分割
【原出願日】平成13年6月14日(2001.6.14)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【分割の表示】特願2002−504964(P2002−504964)の分割
【原出願日】平成13年6月14日(2001.6.14)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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