説明

歯科医療応用のための導光器

本発明は、歯科医療処置のランプのための導光器に関する。前記導光器は、光源と歯科基材との間に光の通路を提供する。前記導光器は、使用された時間を記録する記録媒体を含む単独の患者用の導光器である。前記導光器は、さらに処置の間中患者の柔らかな組織の防護を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科医療で使用されるランプシステムに関する。特には、本発明は歯科用硬化または歯科用漂白において使用されるランプシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
歯は、内層の象牙質と、獲得ペリクル(acquired pellicle)と呼ばれる保護層で覆われた外層の固いエナメル質とを含む。前記のエナメル質層は、いくらか多孔質な表面を形成するヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite)結晶で構成されている。ペリクルまたはエナメル質は染みができたり、変色することがある。これはエナメル層が多孔質であるために、染みの原因となる物質や着色する物質がエナメル質層を透過し歯を変色させるためであると信じられている。
【0003】
歯の変色には多くの原因がある。例えば、歯はコーヒーやお茶を飲むことで、またはタバコ製品の使用によって、または高ミネラル含有の水を飲むことによって染みが出来てくる。
【0004】
歯を汚す問題に対する1つの解決法は、歯の漂白である。練り歯磨き、歯磨きゲル、歯磨き粉などのいくつかの歯磨き剤は、活性酸素または過酸化水素を遊離する漂白剤を含んでおり、この漂白剤は、過酸化物、過炭素塩、アルカリおよびアルカリ土類金属の過ホウ素塩、または過酸化水素を含む合成化合物を含んでいる。
【0005】
歯の漂白は、歯科医院でも家庭のいずれでも行うことが出来る。歯科医院で行う漂白は、一般に、プロセスの高速化のために適切な出力波長をもつ光源によって活性化出来る化合物を使用する。さらに、歯科医院で使用される漂白材料は、典型的には家での適用に見られる漂白材料よりも高濃度の漂白剤を含んでいる。
【0006】
染みに加えて、歯は虫歯やその他の損傷によって腐朽する。歯の修復および治療の分野では、可視光、および/または紫外光に感光性のある材料によって、虫歯は充填かつ密閉、あるいはその一方の処置を受ける。これらの材料は、通常、光硬化性化合物(light-curable compound)として公知であり、前処置の虫歯の中、または歯の表面で歯科用硬化用ライトデバイスからの光を照射して硬化させるために使用する。
【0007】
一般的に比較的速いプロセスである歯の硬化および歯科用画像撮像プロセスとは違って、歯の漂白は長時間を要し、時には1回の通院で1時間以上にも及ぶ。また、歯の復元はしばしば歓迎されない経験である。したがって、歯の復元または漂白に耐える人を、出来るだけ快適にすることは有益である。
【0008】
処置は、通常歯科用椅子で行われる。典型的には、歯科用椅子は広範囲に可動自在であり、患者がほとんど完全に横たわった位置からほぼ直立した姿勢までをとることができる。効率的な漂白または復元プロセスのために、光源は口腔と一直線上にあることが必要とされる。広範囲に動く歯科用椅子に対する、このような光源の位置調整は難しい。
【0009】
歯の処置のプロセスにおけるさらなる考慮には、光源、および特には患者と接触するようになるあらゆる部分を清潔に保つ能力が含まれる。さらに、漂白のプロセスは、例えば、光源が歯を所望の程度まで漂白するのに必要なだけ長い間点灯しているように最適化される。さらにまた、光源は、可能な限り効率的であることが望ましい。効率的なランプは非効率なランプに比べて、より冷えており、したがってより安全である。また、効率的なランプは、非効率なランプよりも少ないエネルギーで作動する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
歯の漂白、硬化および撮像のための効率的で快適な装置および方法が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、歯の処置の光灯システムのための導光器に関する。導光器は、光灯システムに関して位置決めする少なくとも1つの構造を含み、また、光源と歯科基材との間の光通路を提供する。
【0012】
本発明は、また、患者の準備を早め、歯の処置における最適な結果を得ることを容易にする位置調整システムに係わる。
【0013】
本発明の一実施例において、導光器は、光源に結合されるように適応された第1の端部と、参照装置(a reference device)に結合されるように適応された第2の端部を有する。
【0014】
本発明の1態様によれば、光灯システムは、光灯システムと導光器が並置された時に、導光器の少なくとも1つの構造に内部係合するように適応された少なくとも1つの構造を含む。本発明の一実施例によるその構造は、ハウジングと導光器の間の確実で分離可能な結合をもたらす。
【0015】
他の態様において、参照装置は、導光器と参照装置が並置された時に、導光器の少なくとも1つの構造に内部係合するように適応された少なくとも1つの構造を含む。参照装置は、導光器の第2の端部と対象の患者の歯の表面との間に障害のない光路をもたらすために、対象の患者の唇を引っ込ませるように適応された開唇デバイス(a lip retracting device)であるかもしれない。
【0016】
一実施例において、導光器は、この導光器を、そして結果的にランプヘッドと光源とを、目標に対して実質的に一定の位置および方向に位置決めするために、この導光器を参照装置と分離可能に結合するように適応された構造を含む。
【0017】
本発明は、また、光源からの結合光を歯科治療の目標物へと向けるための、望ましい特徴と改良点を持った方法および装置を含む。
【0018】
本発明の第1の実施例において、管状の導光器は、例えば歯科用漂白化合物材料、クリーニングおよび/または漂白剤、または充填化合物を活性化するための紫外光光源、または、例えばX線を使った直接撮影かまたは間接撮影または透過照明によって患者の歯の像を生成するための光源のような、少なくとも1つの光源を含む、歯の漂白ライト、硬化ライト、または撮影用光源に結合している。
【0019】
本発明の1つの態様において、以下に述べるさまざまな実施例によれば、光源から、例えば歯の表面に置かれた漂白剤または歯の表面または虫歯の中にある充填材のような目標へ向かう光路が管状の導光器内に設けられる。一実施例において、光路は、光源、および光源とターゲットとの間の導光器のような連結媒体を含む。
【0020】
一実施例において、導光器は中空の内部を有する。中空の内部は周辺の空気で満たされる。したがって、光源によって導光器の第1の端面に当てられる光は中空の内部で空気を通って運ばれる。本発明のさまざまな他の実施例において、導光器は、それに限定はされないが、シリコンガラス絶縁体、石英ガラス絶縁体、ポリマー絶縁体、油絶縁体、水絶縁体、および他の絶縁体、およびそれらの組み合わせを含む多種の絶縁体を含む。さらに、導光器は、真空絶縁の領域を含んでも良い。光の連結に対する、特別な歯の治療および患者の要求に拠っては、光を導くあらゆる適切な媒体も本発明の範囲内で熟慮されるものとして考えられる。
【0021】
一実施例において、導光器は、歯に適用されるあらゆる歯の処置材の蒸発を最小化し、また、感度を減少させる。
【0022】
導光器の他の実施例において、導光器は、可視光が導光器の壁を容易に通過し、一方紫外光は壁によって吸収されるか、または、例えば導光器の内壁で反射されるような分光吸収特性を有するポリマーで作られる。導光器が可視光の透過を許すことで、患者の歯が導光器の壁を通してよく見えるので導光器の位置決めが容易になる。紫外波長光を吸収または反射することによって、導光器は、それに向かう紫外線放射光を内包し、かつ、付近の柔らかな組織をそのような紫外線放射光の影響から遮蔽する役目をする。
【0023】
本発明の他の実施例において、導光器は一人の患者の処置に使用するように限定されるように適応されている。一実施例によれば、一人用の導光器は、一回書き込み多数回読み取り(WORM)のメモリーデバイスを含む。本発明の特殊な態様において、WORMメモリーデバイスは、関連する場面の導光器の使用時間に関する信号を受信するように、また、光源のサブ制御システムの後の使用のために、信号の情報内容を実質的に永久に記録するように適応されている。
【0024】
本発明の更なる実施例において、複数の導光器それぞれが各々の大きさの出口端を持ち、特定の出口端の大きさが特定の患者、または特定の区分の患者の口のサイズに対応する。
【0025】
本発明のさまざまな実施例において、導光器は、漂白または硬化処置の最中に患者が快適に息をするための空気孔を含む。
【0026】
導光器の材質は、管の内面に当たる1つまたはそれ以上の波長の光を吸収および/または反射させるように選択される。したがって、本発明の1態様に拠れば、導光器は、導光器の末端開口を通るのを除いて、対象の波長光がシステムから逃げ出す度合いを減少させる。
【0027】
本発明の一実施例によれば、導光器は1人の患者に使用され、その後廃棄可能なように適応されている。1つの典型的な実施例において、一度使用された後導光器を他の患者に使用することを妨げるため制御機構が設けられる。他の態様の制御機構は、導光器をランプシステムに取り付けるプロセスの最中に禁止がかかるものである。
【0028】
本発明の一実施例は、導光器の中に記録媒体を有し、また、ランプシステムのどこかに信号発生素子を有することで導光器の使用の制御を有効にする。一態様において、本発明は、信号発生素子からの信号を記録媒体が受け取ることと、受信した信号に対応する記録を記憶媒体に記録し、実質的に恒久的な信号記録を行うことを含む。本発明の他の態様において、実質的に恒久的な信号記録が媒体読み取りデバイスで読み取られ、その記録媒体を有する特定の導光器の使用状況が確認される。読み取られた記録に示された使用状況に基づいて、導光器の外にある制御装置が光源の作動を許可または禁止するように働く。
【0029】
本発明の一実施例において、信号発生デバイスおよび記録読み取りデバイスは、ランプ容器内に配置される。本発明の他の実施例において、1つまたはそれ以上の信号発生デバイスおよび記録読み取りデバイスが、ランプヘッド容器の外側に配置される。
【0030】
本発明の一実施例において、信号発生源からの信号は、電気機械的接続を介して記録媒体で受信される。本発明の他の実施例において、信号発生源からの信号は、光学的通信経路を介して記録媒体で受信される。本発明のなお更なる実施例において、信号発生源からの信号は、機械的通信経路、音響的通信経路、無線周波数通信経路、または本発明の特定の実施例に適するあらゆる他の通信媒体を介して記録媒体で受信される。
【0031】
上記の、および他の優位点を持った本発明は、図に示される本発明の実施例の以下の詳細な説明によって最も良く理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に述べる詳細な説明は、本発明の態様に従って提供される歯科医療および関連するシステムのためにここで例示する導光器の説明として意図されたものであり、本発明が準備され使用される唯一の形態を表わすよう意図するものではない。記述は、導光器の構成、および歯科医療および本発明の関連システム用に準備または使用するステップを述べる。しかし、導光器および関連システムの中に含まれる同じまたは均等の機能および材料は、本発明の精神および範囲内に含まれるように意図された他の具体例によっても達成可能であることを理解されたい。
【0033】
他に定義されない限り、ここで使用される技術および科学用語は、この発明が属する技術分野の当業者に共通に理解されるのと同じ意味を有する。ここで述べるのと同様なまたは均等なあらゆる方法、装置、および材料を本発明の実施またはテストのために使用することが出来るが、ここでは例示する方法、装置、および材料を述べる。
【0034】
ここで述べられるすべての刊行物は、例えば、これらの刊行物に記載された、ここで述べる発明に関連して使用されるかもしれない成分や方法を、説明および開示する目的で参照することによって、ここに含まれるものである。上記、以下および本書面を通して、リストされ又は述べられる刊行物は、もっぱら本願の出願日以前に開示されたものとして提供される。ここにおけるいかなるものも、先行発明によって発明者がこれらの開示内容の日付を早める権利を持たないことの承認と見なされるものではない。
【0035】
本発明は、効率的で患者に快適な、歯の漂白、硬化、撮像および/または検査のための装置および方法を含む歯科医療装置に係るものであり、さらに、改善された安全性、保守特性、および操作性を有する。例えば歯の漂白剤または充填剤の効果的な活性化を可能にする1つの方法は、処置される歯の表面を充分に照明するように光源を位置決めすることである。
【0036】
さらに、光の強度は光源からの距離の3乗に逆比例するので、漂白剤または修復材料を活性化するために使用される光源は、処置される歯の表面の近くに適正に近づくことが重要である。また、歯の漂白または硬化材の活性化に最も有効な波長は、柔らかな組織には有害であるので、患者の歯ぐき、舌、顔の皮膚および他の柔らかな組織が硬化光源に曝されるのを最小限にすることが望ましい。
【0037】
これらを考慮して、光源は患者の歯の近くで素早い、また信頼の置ける位置決めが可能なように支持されることが望ましい。さらに、このような支持を可能にする支持機構は、突起が無く、容易に調整可能で、さまざまな大きさの患者の要請に適応可能なように複数の自由度を持った位置決めを行うことが可能である。
【0038】
本発明の導光器は、周辺の空気で満たされた軸方向の空洞の周囲に配置される管状の内面を有する。導光器の基部端の開口は、ランプ容器の前面開口の近くに位置するように適応されている。導光器の末端部には別の開口がある。導光器は、さらに導光器を光灯システムに内部係合させるように適応された少なくとも1つの構造を有する。その構造は、光灯システムの少なくとも1部分と係合し、かつ覆うような形状と構造をしている。
【0039】
本発明の一実施例において、少なくとも1つの構造を有する開唇デバイスのような参照装置が、導光器内の少なくとも1つの構造に内部係合するように適応されている。
【0040】
光灯システム、導光器、撮像システム、歯の処置部品、撮像システム、開唇装置、スペーサー、支持システムなど、歯科用システムに関連するここで使用される構造(formation)という語は、近接する歯科用システムの対応する部分、部品、または対象の口と内部係合するように適合された歯科用システムの部分のことを云う。したがって、構造は、上記に掲げた物品いずれかの少なくとも一部分を含み、成形によって形成または形作られ、または上記構造は別個に形成され、個々の部材で後に組み立てられてもよい。
【0041】
適切な内部係合構造には、突縁と溝、揺動フックとソケット、弾性クリップとソケット、クリップと突起または凹み、突縁または翼状の部材とスロット、ボールと空洞、ボールとソケットを含み、そのいくつかは以下に特別詳細に例示する。内部係合しない構造には、歯科用トレー、撮影フィルムホルダー、および、あらゆる歯の治療用材料または患者の口内を撮影する材料を置くように適合された他の構造を含む。
【0042】
図1は、本発明の第1の実施例による、歯科医療用の導光器100を示す。図示のように、導光器100は、前側開口106および後ろ側開口108の間に位置する軸方向の空洞104を有する楕円形の管状部材102を有する。
【0043】
図示実施例に示すように、管状部材の第1のエッジ101は、一般的にはその水平な部分110に関して凸形状で、一般的にはその垂直な部分112に関して凹形状を有する実質的に楕円形の鞍の形をした曲線を規定する。加えて、エッジ101は、第1および第2の構造、例えば、実質的に水平なスロット114、116を有する。本発明の一実施例によれば、スロット114,116は、互いに実質的に同一平面上に配置され、また、エッジ101を規定する楕円形の鞍の形をした曲線の主軸に実質的に一致して配置される。
【0044】
図示実施例に示すように、リム118が、エッジ101から、実質的に楕円形の鞍の形をした曲線の第2のエッジ120(“第2のエッジ”と呼ぶ)に向かって半径方向内側に延びている。第2のエッジ120は、エッジ101に対して実質的に一定にはなれた関係で位置し、それによってリム118はエッジ101の全長に渡って実質的に均一な半径寸法を有する。エッジ120は、前側開口106の外縁を規定する。
【0045】
図1の実施例の後ろ端では、第3のエッジ130が略楕円形の鞍の形をした他の曲線を規定している。エッジ130は、その略水平な部分132に関して実質的に凸形状で、略垂直な部分134に関して略凹形状をしている。
【0046】
本発明の一実施例によれば、曲線130は導光器の後ろ側開口108を規定する。
【0047】
本発明の一実施例によれば、導光器は後ろ側開口108の近くのリムを有さない。
【0048】
図示実施例のさらなる態様において、導光器の外表面139は、エッジ101とエッジ130の間に配置される。導光器の内部表面136は、楕円形の管状部材102の内側と外側の境界を決めるように外表面139に関して実質的に均一な間隙を置いて配置される。
【0049】
本発明の一実施例において、外表面139は、導光器100を操作する時に表面139上の操作者の握りを改善するように適応された複数の握り形状138を有する。図示実施例において、握り形状138は、盛り上がった細長い楕円形状をしている。本発明の他の実施例において、握り形状は実施的に半円球の複数の隆起を有する。本発明のさらに他の実施例において、握り形状は、複数のジグザグな溝を有する。当業者であれば、導光器100の全体的な把持性を高めるような、広範な種類の形状が表面134の上に配置可能であることを認識するであろう。
【0050】
図2は、本発明の他の実施例による導光器200を示す。導光器200は、その下の部分に開口202を持ったリム118を有する。開口202は、導光器200の前面端部から、導光器の内壁136によって部分的に形成されている細長い空洞204に向かって内側に開いている。本発明の一実施例によれば、空洞204は記録装置206を受け入れるように適応されている。
【0051】
本発明の一実施例によれば、記録装置206は、電気機械的接続片210を持ったプリント回路基板と、その上に配置されたメモリー集積回路212とを有する組み立て体を含む。一態様において、記録装置206は、第1の側面と第2の側面を有する。図示実施例において、メモリー集積回路212は後ろ側面234を有する。本発明の一実施例によれば、メモリー集積回路212は、例えば半田付け、接着剤固定、はめ込み、または当業者に知られた集積回路取り付け方法によって回路基板に実質的に恒久的に固定される。
【0052】
本発明の一実施例によれば、複数の面で規定される空洞204は、導光器200に関して実質的に固定される記録装置206を支持するように適応されている。
【0053】
本発明の一実施例において、記録装置206は、電気機械的接続片210が上向きで露出した位置に配置されるように導光器の軸方向の空洞104内で支持される。
【0054】
この空間的位置の関係は、より明確に、例えば図3に示されており、図3は本発明の一実施例による導光器300を後ろ側斜視図で示している。導光器300は、内面136に配置される第1の支持部材302と第2の支持部材304を有する。支持部材302は、第1の支え壁306を有し、第2の支持部材304は、第2の支え壁308を有する。第3の支持部材310は、支え上面312を有する。
【0055】
再度(図2に示すような)記録装置206に戻ると、記録装置206は、図3に示すように領域320内に受け入れられるように適応されている。記録装置206が領域320内に配置されると、支え面306はエッジ230の近くに位置し、それを支持する。支え面308は、エッジ232の近くに位置し、支持する。また、支え面312が記録装置206の下面(図示せず)近くに位置し、支持する。
【0056】
導光器300のさらなる形状として、概ね垂直に配置された面330に注目すべきである。図4に示すように、別な面332は面330に実質的に平行に前方に離れた位置関係で設けられる。
【0057】
記録装置206の本発明における更なる識見とその役割は、本発明の一実施例による導光器350を前側正面図で示す図4を参照することによって得られる。特に、図4はさらに、直上で述べた、(図3に示したような)面330と実質的に平行に離れて位置する支え面332を示している。また、(図2に関連して上述した)開口202、(図3に関連して上述した)第1の支え壁308および第2の支え壁306を示している。
【0058】
当業者は、(図2に図示されるような)記録装置206が開口202の内部に配置された時に、集積回路メモリー素子212が支え面332の近くに位置し、支持されることを理解するであろう。更に、再度図3を参照すると、当業者は、記録装置206がそのように配置されたときに、電気機械的接続片210が支え面312の後方近くの領域に位置し、軸方向空洞の内部で上、下、および後ろの方向が露出していることを理解するであろう。
【0059】
図5に転じると、本発明の一実施例によるランプヘッド400が見られる。図示したように、ランプヘッド400は、外面404を有するハウジング402を有する。ランプヘッドハウジング402の先端はエッジ408で決まる開口406を有する。作動時にはランプヘッドハウジング402内の光源からの光が開口406を通って放射される。
【0060】
ハウジング402は、ハウジングの前側領域内の開口406の周囲の曲線部に位置する中間エッジ410を有する。面の領域412は、中間エッジ410の前方へ、ハウジング表面404のバランスの関連でくぼんでいる。
【0061】
本発明の一実施例によれば、ランプヘッド400は、例えば図3に示されるように、導光器300と取り外し可能に接続するように適応されている。したがって、面領域412は、導光器300の内面136の近くに位置して支持されるように適応されている。同様に、導光器300の後端130は、エッジ410の近くに位置して支持されるように適応されている。このように、導光器の構造、例えば、内面136またはエッジ410は、光灯システムの少なくとも1部分と係合し、それを覆う形状と構成をしている。
【0062】
さらに、本発明の一実施例によれば、ハウジング402は、上面の凹み414、および対応する底面の凹み(図示せず)のような、少なくとも1つの構造を持つ。上面の凹み414は、導光器300のエッジ130の近くに配置される(図3に示されるような)戻り止め突起420のような第1の構造を受け入れるように適応されている。同様に、底面の凹みは、図3に示されるような戻り止め突起422のような第2の構造を受け入れるように適応されている。
【0063】
本発明の一実施例によれば、導光器の材質は、戻り止め突起420および422を各々の凹みに押し込めるくらい充分に弾性があり、それによって導光器の軸方向空洞104がランプヘッドの開口406の近くに位置した状態で取り外し可能に定位置に保持される。
【0064】
本発明の一実施例によれば、導光器(例えば300)が上記の位置にあるとき、(図2に示されるような)電気機械的接続片210はランプヘッドの電気プラグ内に位置する。これは、ランプヘッド400の底面図を示す図6に、より明快に示されている。
【0065】
図6に示すように、ランプヘッド400は、さらなる構造、例えばランプヘッド400の先端423の近くにさらなる凹み領域421を有する。
【0066】
図7に示すように、この更なる凹み領域421は、ランプヘッド400のハウジング402の開口424の後方に位置する、すぐ上で述べた電気プラグの隣にある。開口424は、図2に示すように、それを通して電気機械的接続片210を受け入れるように、その大きさと形が適合されている。
【0067】
上述したように、戻り止め突起420,422およびそれに対応する凹み、例えばランプハウジング400の414は、導光器が一旦ランプハウジングに取り付けられると、それが積極的に取り外されるまではそこに保持するように機能する。
【0068】
ランプハウジングは、光源の近くに、光源およびランプハウジングを低温に保つために少なくとも1つのヒートシンクを有する。ヒートシンクは、銅、アルミニウム等の金属ブロックを含む、熱伝導性の良い何らかの材料で作られる。他の実施例において、冷却システムは、ヒートパイプを有する。他の実施例において、冷却システムは、相変化材を含み、いくつかの具体例および材料は2004年7月2日に出願された米国特許出願第60/585,224号“Dental Light Devices With Phase Change Material Filled Heat Sink”に述べられているように例示され、その内容は参照によってここに含まれる。
【0069】
ヒートシンクは、金属のような熱伝導性材料を空洞化することによって作られ、少なくとも1つの相変化材で少なくとも部分的に空洞を埋め、相変化材が内部に確保されるように閉栓し、結果的に少なくとも1つの相変化材が、従来のヒートシンクを作るときに通常使用される金属のような熱伝導性材料で実質的に収納され、取り囲まれる。
【0070】
あるいは、ヒートシンクは、穴または空洞を取り囲む壁を作り上げるために、金属のような熱伝導性材料から鋳造または機械加工される。穴または空洞は、部分的に少なくとも1つの相変化材で充填され、その材料を内部に確保するために閉栓される。
【0071】
一実施例において、創意に富むヒートシンクは単独で使用される。他の実施例において、ヒートシンクはファンに追加して使用され、または従来の金属ブロックヒートシンクと共に使用され、またはそれらの組み合わせで使用される。
【0072】
適切な相変化材は、有機材料、非有機材料、およびそれらの組み合わせを含む。これらの材料は本質的に可逆的な相変化を行うことが出来、その効果を失うことなく無限回数でないにせよ典型的には多くの回数行うことが出来る。有機性の相変化材料は、パラフィンワックス、2,2ジメチル・n・ドコサン(C2450)、トリミリスチン((C1327COO))、1,3メチル ペンタコサン(C2654)を含む。例えばリン酸水素ナトリウム12水和物(NaHPO・12HO)、硫酸ナトリウム10水和物(NaSO・10HO)、塩化鉄6水和物(FeCl・6HO)、TH29(融点29℃を有する水和塩でオーストラリア、ワンガラのTEAP Energy社から入手可能)を含む水和塩のような非有機材料、または、Ostalloy 117またはUM47(Umicore Electro−Optic Materials社から入手可能)のような金属合金も考慮される。典型的な材料としては、周囲温度で固体であって、例えば融点が約30℃と50℃の間、さらに例示すれば、約35℃から45℃の間である材料である。また、典型的な材料は、それらが周囲温度下にあるときは、例えば少なくとも約1.7、さらに例示すれば少なくとも約1.9の高い比熱を有する。さらに、それらが上昇した温度下にあるときは、少なくとも1.5、さらに例示すれば1.6の比熱を有する。
【0073】
相変化材は、また、大量の熱エネルギーを蓄積するために高い溶融潜熱を有する。この溶融潜熱は、例えば、少なくとも約30kJ/kg、更に例示すれば少なくとも約200kJ/kgである。
【0074】
物質の熱伝導度は、熱伝導性のケーシングから相変化材、およびその逆の熱伝達率を決めるための1つのファクターである。例えば、相変化材の熱伝導度は、周囲温度下の状態で少なくとも約0.5W/m℃であり、上昇した温度下の状態では少なくとも約0.45W/m℃である。
【0075】
一般的に、相変化材は金属ケーシングのような熱伝導性金属の内部に収納される。ケーシングは、いかなる形状の穴でも良いが、例えば円柱状または方形状の穴を規定する。金属ケーシングすなわち上記穴の壁は、相変化材を収納するために機能し、また、相変化材に熱を伝えたり熱を逃がすように熱伝達することを助ける。ヒートシンクのある大きさに対して、壁は薄ければ薄いほど多量の相変化材が存在することが出来、例えば硬化ライトの重さへの寄与も少ない。しかし、壁は薄いほど相変化材から熱を伝導で逃がす効果が少なくなり、相変化材が周囲温度に戻り最初の状態に戻ってヒートシンクとして機能することが可能となる時間が長くかかる。例えば、壁の厚さは、典型的には約1mmから約2.5mm、さらに例示すれば、約1mmから約1.5mmである。
【0076】
また、ケーシングは大きな表面積を有するように作られる。例えば、その外表面にフィンや他の形を持った構造は、熱伝導または対流のために、表面積を増すことに寄与する。したがって、球形の構造は有効ではあるが最適な選択ではない。そのようなフィン、または他の表面を増大する他の構造は、穴の内部にも取り入れられ、熱伝導性のケーシングと相変化材との間の接触面積を増大させ、したがって、熱伝導性のケーシングと相変化材との間のより速い、また、より効果的な熱伝達を可能にする。
【0077】
また、熱伝導性のケーシングは、光源からの熱伝達のために良い熱接触状態にあることが望ましい。このことは、広い接触面を持った滑らかな熱伝導性の表面によって達成される。また、熱的な結合は熱エポキシのような熱伝導性の界面物質によって達成される。電気絶縁性の界面物質も、熱伝導性を失うことなく光源とヒートシンクを電気的な意味で絶縁するには有効である。
【0078】
図7aは、ランプシステムの他の例、例えば、図7bおよび7cに示すように幾何的に配置される少なくとも1つの光源を有する照明枠105を示す。照明枠105は、図9に示すような開唇デバイス500に係合するスロットのような構造を持ち、また、対象物に対して照明枠105を位置決めするための翼状の部材520,522のような構造を持った導光器106に取り付けられるか、またはその内部に配置される。患者と導光器106の間には弾性部材1128が置かれる。弾性部材1128は、患者と導光器106の間の境界にクッションを与え、それが無ければ痛くて不快な衝撃を吸収する。
【0079】
一実施例において、照明枠105は、図7aに例示するように、照明枠の前面465の表面に渡って実質的に等間隔に離れた複数の光源235を有する。本発明の他の実施例は、前面465に渡る光源235の異なった配列を有する。例えば、均等に離れている代わりに、光源は互い違いに配置される。本発明は、ここで示す光源の数および配列に限定されない。
【0080】
図7cは、概ね矩形の形をして、前面500に配置された複数の光源505を有する実質的に平らな前面500を有する、照明枠105の他の具体例を示す。
【0081】
照明枠は、導光器内に、開唇デバイスの翼状部材と結合するための構造と合致するように適応された構造を含んでも良い。
【0082】
図7dは、本発明の一実施例による、ヒートシンクを有する照明枠105の上面図である。照明枠105は、複数の光源と、光源の安定部材(すなわち基底部材)に結合するヒートシンクを有する。ヒートシンク650は、相変化材を含む、上述した材料のいずれかで作られる。ヒートシンクは、また、いかなる形状にも作られる。
【0083】
複数の光源を持った照明システムにおいて、光源は全体的、または個別に給電される。個別に給電された場合は、必要に応じて個々の光源が別々に点灯または消灯される。このことは、たった一本か2本の歯が治療または検査される場面での硬化または撮像に特に有効である。
【0084】
図8に、支持構造482に支持されるランプヘッド400を含む、歯科医療応用の典型的なランプシステム480が示されている。支持構造482は、図示された典型的な具体例において、可動性のための複数のキャスターホイール484、および、柱490、張り出し棒492および間接ジョイント494を含む関節で繋がれた支持部材488を有する。さらに、図示実施例において、ランプヘッド400は、追加の自由度によってランプヘッドの位置および方向を調整可能なように適応されたボールとソケットのジョイント496によって柱490に結合されている。
【0085】
本発明の一実施例によれば、例えば歯のような、ランプ照明のターゲットに関してランプヘッドを実質的に固定的な関係で位置決めし向けさせることが望まれる。例えば、歯の漂白処置の最中、目標の歯の上に、例えば空間的および漂白プロセスの間中ずっと、実質的に均一な照明強度が維持されるように、ランプヘッド内に固定的に収納されている照明源と漂白材を載せた目標の歯の間の距離と方向を維持することが望ましい。
【0086】
照明枠は、また、図8に示されたものと同様の構造で支持されてもよい。
【0087】
ランプハウジングおよびヘッドは、重合材、例えば成形または鋳造可能なポリマー、または、金属または金属合金で作られる。適切なポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリエステル、アクリルポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ULTEM(登録商標)のようなポリエーテルイミド、またはポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートの合成物であるXenoy(登録商標)樹脂のような重合体合金(polymeric alloy)、またはポリカーボネートとイソフタレート・テレフタレート・レゾリシノール樹脂の共重合体であるLexan(登録商標)プラスチック(以上はすべてGE Plastics社から入手可能)、芳香族ポリエステルのような液晶ポリマー、または1成分として芳香族ポリエステルアミドを含む液晶ポリマー、芳香族ヒドロキシカルボン酸(例えばヒドロキシ安息香酸(硬質モノマー)ヒドロキシナフトエート(軟質モノマー))、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンを含むグループから選択される少なくとも1つの化合物(米国特許第6,242,063, 6,274,242, 6,643,552, 6,797,198号に例示されており、その内容は参照によってここに含まれる)、終端の無水物基(terminal anhydride group) または側部の無水物(lateral anhydride) を含むポリエステルイミド無水物(米国特許第 6,730,377号に例示されており、その内容は参照によってここに含まれる)、またはそれらの混合物が含まれる。
【0088】
さらに、顔料、カーボン粒子、シリカ、グラスファイバー、金属粒子または伝導性ポリマーのような伝導性粒子、またはそれらの混合物を充填したポリマーであるエンジニアリングプレプレッグ、または合成物のような、あらゆる重合体合成物も使用可能である。例えば、ポリカーボネートとABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)の混合物がランプハウジングおよびヘッドに使用される。
【0089】
一般的に、高耐熱性の重合材または合成物が適している。
【0090】
適切な金属または金属合金は、ステンレススチール、アルミニウム、Ni/Tiのような合金、米国特許第6,682,611号および米国特許出願第2004/0121283号に述べられており、Liuid Metal,Inc.から入手可能なものを含むアモルファス金属等を含み、その内容は参照によってここに含まれる。
【0091】
例えば、米国特許第4,293,435号, 第5,332,522号, 第6,043,861号, 第6,046,791号, 第6,573,963号, 第6,836,314号に述べられている(その内容は参照によってここに含まれる)ように、液晶ポリマーまたはコレステリック液晶ポリマーで、光のエネルギーを伝達するというよりも反射することが出来るものは、光エネルギーの漏洩を最小化するために被膜、あるいはハウジング104および/またはランプヘッド102の主成分として使用することが出来る。
【0092】
一実施例によれば、導光器、例えば300、の構造は、患者の肌が紫外光へ露出されるのを避けるためにUV防止材を含む。導光器は、上述したように、ランプハウジングおよびランプヘッドの材料と同様の材料で作られる。また、ポリ乳酸樹脂(L乳酸およびD乳酸を含む)およびポリグリコール酸(PGA)のような生物分解性物質、またはバイオ合成ポリエステル、ポリヒドロキシ吉草酸/ヒドロキシブチル樹脂(PHBV)(3−ヒドロキシブチレン酸、3−ヒドロキシペンタン酸(3−ヒドロキシ吉草酸)およびポリヒドロキシアルカノエート(PHA)の共重合体)、ポリエステル/ウレタン樹脂も、特に一人用に設計されるときは適している。
【0093】
更に、ランプハウジングやランプヘッド同様、コレステリック液晶ポリマーで、光のエネルギーを伝達するよりも反射することが出来るものは、上述のように光エネルギーの漏洩を最小化するために被膜あるいは導光器の主成分として使用することが出来る。
【0094】
図9は、ランプヘッドを目標の歯に対して実質的に固定された関係に維持するための参照装置を示す。図9の参照装置は、本発明の一実施例による開唇デバイスである。構成中に見られるように、開唇デバイスは第1(502)および第2(504)の半円形の“U”形の溝を有し、それは、その関連する内表面506、508近くの歯科患者の口唇を受け入れるように適応されている。
【0095】
支持部材510は、“U”形の溝502,504に相互に結合され、“U”形の溝502,504を互いに実質的に固定した空間位置関係に支持するように適応されている。本発明の一実施例(図示せず)によれば、支持部材510は、患者の舌を保持、および舌を入射照明光から遮蔽するように適応された舌保持カップをも支持する。
【0096】
本発明の一実施例によれば、翼状の介在部材516,518のような一組の構造が“U”形の溝502,504に各々結合される。本発明の一実施例によれば、翼状の介在部材は各々関連する上面520,522と関連する下面524,528を有する。本発明の一実施例によれば、上面520は下面524に対して実質的に平行に離れた関係に置かれ、上面522は下面528に対して実質的に平行に離れた関係に置かれる。
【0097】
本発明の一実施例に従えば、上面520,522上の複数の目印530,532が、水平軸内で目視で位置合わせするために使用される。
【0098】
本発明の一実施例によれば、介在翼部材516および518は、各々(図1に示す)スロット114および116内に受け入れられるように適応されている。開唇デバイス500を(図1に示すような)導光器100の先端の方に押すことによって、介在翼部材516および518がスロット114および116に押し込まれ、それによって開唇デバイス500の導光器100に対する方向と位置が実質的に固定される。結果的に、開唇デバイス500の翼状部材は、ヘッドと患者の歯を結合させ、また、例えば図5に示すように、ランプヘッド内に置かれた光源に関して実質的に固定した位置を維持するのに効果的に作用する。
【0099】
開唇デバイスは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等のような熱可塑性材料で射出成形または熱成形によって作られる。開唇デバイス10は、また、導光器に関して上で述べた材料を含むバイオ合成ポリマー、または生物分解性ポリマーによっても作られる。さらなる例として、開唇デバイス10は、射出成形したポリプロピレンで作られ、滑らかで透明な仕上がりである。他の実施例において、このデバイスは不透明で、白を含む色つきである。
【0100】
図10は、本発明の一実施例による、開唇デバイス500と結合した導光器100の上面図を示す。図10に見られるように、導光器100と開唇デバイス500の構造は、これら2つの部分が互いに実質的に一定の軸位置関係を維持するように適応されている。当業者は、開唇デバイス500の翼部材にある穴に関して第1および第2の停止部を挿入することによって、開唇デバイス500が導光器100の方に進むことの出来る距離を調整できることを理解するであろう。
【0101】
本発明の一実施例によれば、図11に示すように患者と導光器300との間に弾性部材600が置かれる。弾性部材600は、患者と導光器の間の境界にクッションを与え、それが無ければ痛くて不快な衝撃を吸収する。
【0102】
一実施例において、弾性部材600は例えばポリマーの発泡体またはゴムで作られ、接着によって導光器300に取り付けられる。本実施例においては、弾性部材600は上の部分622および下の部分624の2片で作られ、典型的な開唇デバイスの翼部材を収容するように導光器のスロット236,238を延伸させる。
【0103】
弾性部材600は、開放セルまたは閉鎖セルの発泡体、天然または合成のゴムで作られる。合成ゴムは、例えば弾性材料であって、限定はされないが、スチレン・ブタジエンゴムまたはスチレン・イソプレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(EPDM)ゴム、ニトルリ(アクリルニトリル・ブタジエン)ゴム、ラテックスゴム等のような、Kraton Polymers社から入手可能な種々の共重合体またはブロック共重合体(Kratons(登録商標))を含む。発泡材は閉鎖セルでも開放セルの形態でも良く、限定はされないが、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、およびポリブチレン発泡体のようなポリオレフィン発泡体、ポリウレタン発泡体、上述したいかなる弾性材またはゴム材から作られる発泡体、または導光器自身に関して上述したあらゆる生物分解性物質またはバイオ合成ポリエステルを含む。
【0104】
弾性防護片622,624は、熱シールまたは接着剤によって導光器に取り付けられる。適切な接着剤は、限定はされないが、建材用接着剤、温融接着剤、圧力感応接着剤、反応性接着剤等を含む。あるいは、適切な接着剤は、アクリル基材、ポリウレタン基材、エポキシ基材、シアノアクリレート基材、ポリアミド基材、スチレン共重合体基材、ポリオレフィン基材等の接着剤である。さらに、弾性防護片622,624は、導光器に一体的に成形される。さらにまた、弾性防護材は1部品で導光器に取り付けられ、または一体に成形される。
【0105】
本発明の別の実施例によれば、図12に示すように、導光器300は、導光器装置の使用中に患者がより容易に息ができるように適応された1つ以上の空気孔602を有する。
【0106】
空気孔602は、空気を通すが導光器300からの光漏れを防止する。
【0107】
本発明の一実施例によれば、(図2に示すような)導光器200は、1回の歯の治療に使用され廃棄される一回使用品、または単独の患者用品として意図される。
【0108】
一回使用品または単独患者用の導光器は、消毒不能および/またはオートクレーブに掛けられない材料を含む。これらの材料は、主要部分または非主要部分を作るために使用される。例えば、発泡材のパッドまたはその取り付け具が一回使用の材料で作られ、一方、導光器の本体は消毒可能またはオートクレーブに掛けることの出来る材料で作られる。他の例として、導光器の本体も一回使用の材料で作られる。
【0109】
上述したものを含むバイオ合成可能な、または生物分解性のポリマーは、一回使用または単独の患者用の導光器に特に適している。
【0110】
さらに、かつ上述したように、導光器300は、導光器300の下側に成形されたスペース204内部に配置されたメモリー集積回路212をさらに有する。メモリー集積回路212は、特定の導光器がどれだけ長い間使用されてきたかを示す使用信号の期間の記録を格納する。メモリー集積回路212は、導光器300が不適切に再使用されないことを保証するシステムの一部である。
【0111】
作業に当たって、導光器300がランプヘッドハウジング402に取り付けられる。導光器300は、機械的取り付け機構(図9に示した翼部材516,518を受け入れるための、図1に示したスロット114,116)と、記録装置208とランプヘッドハウジング内の電子回路との間の、上述したような電気的接続片の両方を有する。電気的接続片210は、例えば、ランプヘッド内の導電性プラグと接合し、導光器の記録装置208とランプヘッドハウジング内の電子回路との間で信号の授受を可能にする電気機械的結合を形成する。
【0112】
導光器300は、(図8に示したような)ランプシステム480の位置決め可能特性を使って患者の口腔と位置合わせされ、例えば漂白処置材料が処理される。ランプヘッド内、または電源ユニット内の信号化装置は、導光器の使用期間を記録装置に記録する。導光器の使用が限界に達すると、ランプシステムはランプヘッドハウジング204内の光源の作動を妨げ、導光器300はランプシステムを作動させるために交換される。
【0113】
導光器300の代替の実施例においては、導光器300と患者の間に介在する弾性部材600は使用されない。さらなる導光器300の代替実施例において、導光器の記録装置208とランプヘッド内の電子回路との接触は磁気的接触である。あるいは、記録装置208は、赤外線放射か、または無線信号を通じてか、または電磁スペクトルの可視部分からの光を通じてか、または音響伝播を通じてランプヘッドと交信する。
【0114】
(図8に示すような)ランプシステム480が一旦患者に対して位置決めされると、オペレーターは導光器300を患者の口腔と位置合わせする。導光器300は、支柱490に対する張り出し棒492、および張り出し棒492に対するランプヘッド400の両方の広い可動範囲を通じて広い位置範囲にセット可能である。導光器300は、図9に示すように、開唇デバイスに係合する形状および構成をしている。開唇デバイスは、患者によって装着することが出来、それによって患者の口との精密な位置合わせが出来る。
【0115】
図13は、本発明の一実施例による、ランプヘッド1102のボールジョイント902、導光器1104、および開唇デバイス装置1138の組み立ての相互関係を示す。図13に示すように、ランプヘッド1102とボールジョイント902の間にピボット取り付け台906が結合されている。ボールジョイントは、ランプの光軸が歯科医療対象のターゲットの歯に位置合わせされるように、スペース内でのランプヘッドの旋回を可能にしている。
【0116】
導光器1104は、ランプヘッド1102の先端に結合されるように適応されている。一実施例において、導光器1104は、ランプヘッド1102の外表面領域1124に近接して保持されるように適応された内表面領域1122を有する。本発明の一実施例によれば、内表面1122上の突起部材または隆起が外表面領域1124の凹み領域1126に押し込まれるように適応されている。
【0117】
本発明の一実施例において、導光器1104はその先端に弾性的に圧縮可能なクッション1128を有する。弾性的に圧縮可能なクッション1128は、上述したように、歯の漂白処置の対象(図示せず)と導光器の間の境界を柔軟にする役目をする。
【0118】
本発明のさらなる態様において、図示実施例に示すように、導光器1104は第1および第2のスロット1130および1132を有する。これらのスロットは、歯科医療対象とランプヘッド間の関係を安定化するために開唇デバイス1138の突出した翼部材1134,1136を受け入れるように適応されている。
【0119】
開唇デバイス1138は、漂白処置の間中に歯の漂白を受ける被術者の唇を支持するように適応された溝1140,1142と、伸縮性のある、または弾性のある部材1144を有する。伸縮性のある、または弾性のある部材1144は、溝1140,1142に結合されていて、これらの溝を唇へ向けて外側に押し付けるように適応されており、歯の処置を受ける被術者を開唇デバイスに結合させる。
【0120】
被術者が開唇デバイス1138に結合され、翼状部材1134を導光器1104内の各々のスロット1130,1132に挿入することによって開唇デバイスが導光器1104に結合されると、被術者はランプヘッド1102に対して空間的に安定化される。このように、支持構造は、ランプヘッドを実質的に安定的な空間位置関係に支持するように機能する。
【0121】
本発明の導光器の使用は、処置の間中患者の口腔と周囲の環境との間の空気の循環を少なくさせてしまう。口腔内の空気循環が少ないことによって、処置材料および漂白材料のいずれも蒸発が少なくなり、口腔の乾燥が少なくなることに繋がる。理論的検討を待つまでも無く、乾燥は敏感度を増すことに繋がると推測されるので、口腔の乾燥が少ないと歯の乾燥度が減少することにつながり、したがって処置の最中およびその後の歯の敏感度を減少させることにつながる。このように、漂白プロセス中の導光器の使用は潜在的優位性がある。
【0122】
図13aは、本発明のランプシステム480の制御システム690の具体例のブロック図である。一実施例において、制御システム690の微小電子回路がランプヘッド400の中に配置される。他の実施例において、制御システム690の微小電子回路は電源ユニット475内に配置される。本発明の範囲内で制御システムの電子回路の他の配置が可能である。
【0123】
制御システム690は、CPU700、プログラムメモリーロジック702、I/O論理デバイス704、データバス706およびシステム表示器708を含む。CPU700、プログラムメモリーロジック702、およびI/O論理デバイス704は、データバス706に接続されている。I/O論理デバイス704は、さらにシステム表示器708に接続されている。本発明の一実施例において、I/O論理デバイス704は、更にデバイスドライバーを有する。I/O論理デバイス704は、さらに(図10に示される)導光器上のメモリー集積回路212に接続されている。ランプ制御器710はI/O論理デバイス704に繋がっている。電源712は、CPU700、プログラムメモリーロジック702、I/O論理デバイス704およびメモリー集積回路212に電力を供給する。
【0124】
CPU700、プログラムメモリーロジック702、およびI/O論理デバイス704は、例えばランプヘッド400内に配置される微小電子デバイスである。本発明の代替の実施例において、ランプ制御器710および電源712もランプヘッド400の中に配置される。本発明の代替の実施例において、CPU700、プログラムメモリーロジック702、I/O論理デバイス704、ランプ制御器710、および電源712は、例えば電源ユニット475の中に配置される。ランプ制御器710は、例えばランプシステム480のオン/オフ機能を制御するトランジスタデバイス、または、電気的または電気機械的リレーデバイスである。システム表示器708は、例えばランプヘッド400上の、点灯される表示器である。
【0125】
図14は、図13に図示された制御システム690によって実行されるランプシステム480の開始手順の一実施例を示すフローチャートである。
【0126】
ステップ730で、制御システム690は、ランプ制御器710から“開始”信号を受け取る。“開始”信号は、ランプヘッド400内の電球および導光器300がその使用限界に達したかどうかの判定を含む初期化のプロセスを作動させる。制御システム690は、電球の使用限界、導光器の使用限界、および漂白/硬化処置の制限時間を格納する。本発明の一実施例によれば、処置の開始と処置の制限時間との間の時間が、制御システム690によって、予め選択される間隔に分割される。
【0127】
ステップ732において、制御システム690は、電球が制御システム690に格納されている電球使用限界よりも長く使用されてきたかをチェックする。本発明の一実施例によれば、電球の使用限界は、例えば100時間である。本発明のさらなる実施例によれば、電球の使用限界は、歯科医のような顧客によって、システムの最初の使用の後に変更可能である。例えば、光源の使用限界値は、光源の交換のために修理施設に戻ったときに変更される。制御システム690は、光源がランプヘッド400内で点灯していた時間を監視し、その値を、もしあればそれ以前の処置手続きから積算された時間の量に加算する。ランプ制御器710から“開始”信号を受け取ったときに、制御システム690は、光源の積算時間と光源の使用限界とを比較する。もし、光源の使用限界を過ぎていれば、制御システム690はステップ734に進む。もし、光源の使用限界を過ぎていなければ、制御システム690はステップ736に進む。
【0128】
ステップ734において、制御システム690は、ランプヘッド400内の光源交換表示装置152を作動させる。また、制御システム690は、光源を点灯させることに関して“開始”信号を無視する。言い換えると、制御システム690は、もし制御システム690が光源の寿命が過ぎていると判断したときは、ランプシステムの作動を許可しない。光源が交換されると制御システム690はリセットされる。
【0129】
ステップ736において、制御システム690は、導光器の使用が、制御システム690に格納されている導光器の使用限界を超えているかどうかを判定する。導光器の使用限界は、典型的には漂白または硬化の一回の処置の時間である。導光器の使用限界は、例えば60分である。制御システム690は、ステップ732で述べたように光源が点灯している時間を監視する。制御システム690は、処置手続きの開始から光源が点灯していた時間を、導光器300上の記録装置に書き込む。記録装置は、例えばメモリー集積回路212である。ランプ制御器710から“開始”信号を受け取ったとき、制御システム690は、導光器300内の記録装置に格納された光源の点灯時間を、制御システム690に格納されている導光器の使用限界と比較する。もし、導光器の使用限界を超えていれば、制御システム690はステップ738に進む。もし、導光器の使用限界を超えていなければ制御システム690はステップ740に進む。
【0130】
ステップ738で、制御システム690は、光源を点灯させることに関して“開始”信号を無視する。すなわち、制御システム690は、もし導光器の寿命期限が切れていれば導光器の作動を許可しない。制御システム690のこの部分は、導光器が再使用されるのを防止するように作用する。導光器300は、漂白または硬化の各処置の後に廃棄する一回使用のデバイスとして意図されている。
【0131】
ステップ740で、制御システム690は、ランプをスタートさせる(すなわち光源を点灯する)。
【0132】
ステップ742で、制御システム690は、漂白または硬化処置の手続きの時間を監視する。このステップにおいて、制御システム690は、光源が点灯している時間を監視する。制御システム690の監視手順を図15に関連して述べる。
【0133】
図15は、図13aで示した制御システム690によって実行されるランプシステム480の監視手順の一実施例を示すフローチャートである。
【0134】
ステップ742で、制御システム690は、漂白または硬化処置の時間を監視する。すなわち、制御システム690は、光源が点灯している時間を監視する。
【0135】
ステップ744において、制御システム690は、経過した処置時間が予め選択した持続時間を超過したかどうかを判定する。ここで、予め選択する持続時間は、全体の処置時間の4分の1のように総体の処置時間のある部分である。経過した処置時間が予め選択した持続時間を超過しなかったときは、制御システム690は、処置時間の監視を続ける(ステップ742)。経過した処置時間が予め選択した持続時間を超過したときは、制御システム690はステップ746に進む。
【0136】
ステップ746において、制御システム690は、処置表示灯、例えばランプヘッド400上の、点灯される表示器を作動させる。一実施例において、制御システム690は、もし、例えば点灯される表示器が4個あるときには、処置手続きの最後には4個すべてが灯るように、処置の各部分時間が経過するにつれて他の点灯される表示器を作動させる。他の実施例においては、処置の時間経過を表示するために、一個の点灯表示器がある。この実施例において、表示器は、処置の開始からどれだけの時間経過したかを表示するのに閃光の速さを変える。次に制御システム690は、ステップ748に進む。
【0137】
ステップ748で、制御システム690は、制御システム690が先行する処置手続きがあれば格納してきたはずの積算時間にその時間を加える。制御システム690は、また、光源が点灯していた時間を導光器の記録装置、例えばメモリー集積回路212にその時間を書き込む。制御システム690は、次にステップ750に進む。
【0138】
ステップ750で、制御システム690は、全体の処置時間が経過したかどうかを判定する。全体の処置時間は、漂白または硬化処置の持続時間である。もし全体の処置時間経過していなければ、制御システム690はステップ742に戻り、漂白/硬化時間を監視する。もし、全体の処置時間経過していれば制御システム690は、ステップ752に進む。
【0139】
ステップ752で、漂白/硬化処置の持続時間が経過し、制御システム690は光源を切断する。
【0140】
あるいは、本発明の他の実施例において、歯科技術士に時間または歯科処置の進捗を知らせる組み込み型の音声警告システムを有する制御システムが含まれる。制御システムは、また、歯科技術士のみが音声警告を聞くことが出来るように、例えばヘッドフォンまたは他の個人的な聴音装置を含む。一態様において、個人的な聴音装置は、無線通信装置または赤外光通信装置のような無線の聴音装置である。
【0141】
一実施例において、歯科用光灯システムは、歯科技術士に歯科治療の終了を知らせるための組み込み型の電子音声警告システムを有する。
【0142】
一態様において、電子音声警告システムは、玩具、携帯電話、自動車、および他の家庭電子機器のような電子装置に用いられている技術と同様な電子音声発生回路技術を利用し、歯科応用に向けられた新規なメッセージ内容を有するものである。
【0143】
さらに他の実施例において、歯の照明システムは、上述した歯の治療および他の同様の歯の治療の間中、時間を追跡するという新たな試みを持った、可聴電子音声警告システムを有する。この可聴電子音声警告システムは、装置内に格納される、予め記録された時間間隔の音声を持った電子デバイスを使用する。
【0144】
一実施例によれば、電子タイマー回路は、上述した点灯される表示器を有するのに加えて、装置内の音響スピーカーを通して適切な電子音声の計数通告を再生するようにプログラムされているときに発する、記録された音声を再生するように適応されている。一態様において、再生されるメッセージは時間間隔を含み、かつ、プログラム可能で、いくつかの実施例においては、再プログラム可能である。
【0145】
更なる実施例において、電子タイマー装置を有する歯科用光灯システムは、内部クロックを有するマイクロプロセッサーによって制御される。前記マイクロプロセッサーは、ランプが最初に点灯された時を知るための信号を受信する。電子音声チップは予め決められた間隔、例えば5秒間隔で、記録された音声信号をスピーカーに送り、ユーザーに経過時間および/または残り時間を告げる。本発明の一実施例において、前記スピーカーは光源内部に配置される。前記音声チップが“10秒”という、記録された別々の音響信号を出すときは、このプロセスは継続して10秒間隔の告知を行うようプログラムされている。特定の歯の処置の要請に応じてさまざまな時間増分および対応する音響信号をプログラムまたは選択することが出来る。
【0146】
本発明のまた更なる実施例において、歯科用ランプシステムは手順の最後に独特の告知メッセージを再生するように構成された、予め記録された音声ストリームを含む。予め記録された音声ストリームは、椅子で行う漂白手順またはそれに類似した手順に使用される場合、“手順は完了しました”“第一サイクルは完了しました”等のメッセージを含むことが出来る。さらに、システムは、処置の最中のある時々に歯科技術士に対して指示を与えるように構成することが出来る。典型的なメッセージは、“手順はもうすぐ完了します”、“漂白プロセスの次のステップを準備してください”、“漂白ランプのウォームアップサイクルが完了しました”などと告げる予め記録された音声ストリームを含む。多くのさまざまな、そのような警告音声が、本発明で使用されるように意図される。
【0147】
更なる実施例において、本発明は、電気制御装置に接続した上記の実施例における音声告知システムのいずれかを有する歯科用器具を含む。前記電気制御装置は、マイクロプロセッサーと、電気機械的スイッチまたはソリッドステートスイッチのようなスイッチを含む。さまざまな実施例において、前記電気制御装置は、予め決めた時間期限が過ぎたときに、歯科技術士に手順の終了を告知するように、かつ、光の出力を止めるように適応されている。このことは、歯の処置の効率と正確さを更に改善し、また、患者の近くに寄り添ったり手動でランプを切らなくてはならない代わりに、音声告知システムの音の聴こえる範囲で他の事柄を処理するために歯科技術士を自由にする。一態様において、前記警告システムは、患者から歯医者および/または歯科技師への呼び出し装置を備える。
【0148】
本発明の望ましい実施例が上記に述べられ図示されたが、これらは本発明の例示であって限定とは考えられないと理解されるべきである。したがって、本発明は以上の記述によって限定と見做されるべきでなく、ここに添付する請求項の範囲によって限定されるのみである。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】図1は、本発明の一実施例による導光器を斜視図で示す。
【図2】図2は、本発明の一実施例による、記録素子を含む導光器を斜視図で示す。
【図3】図3は、本発明の一実施例による導光器を後ろ側斜視図で示す。
【図4】図4は、本発明の一実施例による導光器の前側正面を示す。
【図5】図5は、本発明の一実施例による、導光器に連結するように適応された歯科用ランプヘッドを斜視図で示す。
【図6】図6は、本発明の一実施例による、導光器に連結するように適応された歯科用ランプヘッドの上面図を示す。
【図7】図7は、本発明の一実施例による、導光器に連結するように適応された歯科用ランプヘッドの後ろ側正面図を示す。
【図7a】図7aは、照明枠を有する導光器の展開図を示す。
【図7b】図7bは、照明枠の他の実施例を示す。
【図7c】図7cは、照明枠の他の実施例を示す。
【図7d】図7dは、ヒートシンクを有する照明枠の実施例を示す。
【図8】図8は、本発明の一実施例による、導光器を含む歯科用ランプシステムを斜視図で示す。
【図9】図9は、本発明の一実施例による、導光器に連結するように適応された開唇デバイスを斜視図で示す。
【図10】図10は、本発明の一実施例による、導光器および開唇デバイスの上面図を示す。
【図11】図11は、本発明の一実施例による、柔軟な緩衝材を有する導光器を展開図で示す。
【図12】図12は、本発明の一実施例による、導光器の上面図を示す。
【図13】図13は、導光器、ランプシステム、および開唇デバイスを含む本発明の一実施例を示す。
【図13a】図13aは、本発明の一実施例による、制御システムをブロック図の形態で示す。
【図14】図14は、本発明の一実施例による、監視システム動作の方法をフローチャートの形態で示す。
【図15】図15は、本発明の一実施例による、監視システム動作の方法をフローチャートの形態で示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光灯システムに取り外し可能に結合されるように適応された第1の端部を有する実質的に楕円形の管と、
参照装置に取り外し可能に結合されるように適応された第2の端部と、を備える導光器であって、
前記導光器が、前記光灯システムと歯科基材との間の光の通路を提供することを特徴とする導光器。
【請求項2】
前記導光器は、光が前記第2の端部以外から漏れることを防止するような形状で、かつそのように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項3】
前記導光器は、透明または半透明の壁を有することを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項4】
前記楕円形の管が誘電体材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項5】
前記楕円形の管は、実質的に中空であることを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項6】
前記誘電体材料はポリマーであることを特徴とする、請求項4に記載の導光器。
【請求項7】
前記導光器は、可視光を通す一方でUV光を吸収する分光吸収特性を持ったポリマー材料で作られていることを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項8】
前記導光器は、光波長の少なくとも1つの範囲を吸収する材料で作られていることを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項9】
前記導光器は、光波長の少なくとも1つの範囲を反射する材料で作られていることを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項10】
前記楕円形の管は、少なくとも1つの空気孔を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項11】
前記第2の端部に取り付けられる弾性部材をさらに有し、前記弾性部材は前記導光器と前記参照装置との間の緩衝材を形成することを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項12】
前記光灯システムは、幾何学的に配置される少なくとも1つの光源を含む照明枠を有することを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項13】
前記参照装置は、開唇デバイスを有することを特徴とする、請求項1に記載の導光器。
【請求項14】
前記導光器は、消毒可能でない材料、オートクレーブ滅菌が出来ない材料、またはその混合材料を含むことを特徴とする、単独患者用に適した請求項1に記載の導光器。
【請求項15】
光灯システムを信頼性良くターゲットの近くに位置決めすることを容易にさせる位置決めシステムをもたらす少なくとも1つの構成を有する、実質的に楕円形の管を含む導光器。
【請求項16】
前記少なくとも1つの構造は、前記光灯システム内の少なくとも1つの対応する構造を内部係合させる少なくとも1つの内部係合構造を含むことを特徴とする、請求項15に記載の導光器。
【請求項17】
前記少なくとも1つの構造は、参照装置内の少なくとも1つの対応する構造を内部係合させる少なくとも1つの内部係合構造を含むことを特徴とする、請求項15に記載の導光器。
【請求項18】
前記参照装置は、開唇デバイスを含むことを特徴とする、請求項17項に記載の導光器。
【請求項19】
前記光灯システムは、幾何学的に配置される少なくとも1つの光源を含む照明枠を含むことを特徴とする、請求項15に記載の導光器。
【請求項20】
前記弾性部材は、エラストマー、発泡材、生物分解性材料、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料から作られていることを特徴とする、請求項11に記載の導光器。
【請求項21】
光源に取り外し可能に結合されるように適応された1つの端部に、第1の開口を有する実質的に楕円形の管と、
開唇デバイスに取り外し可能に結合されるように適応された第2の端部での第2の開口と、
使用信号の期間の記録を格納するために前記管の下側に配置されたメモリー回路とを含む、単独患者用の導光器。
【請求項22】
前記メモリー回路は、導光器が使用されてきた期間を示す、導光器の外部に配置された制御手段とインターフェースすることを特徴とする、請求項21に記載の単独患者用の導光器。
【請求項23】
前記第2の端部に取り付けられた弾性部材を有し、前記弾性部材は前記光源と前記開唇デバイスとの間の緩衝材を形成することを特徴とする、請求項21に記載の単独患者用の導光器。
【請求項24】
光源に取り外し可能に結合されるように適応された1つの端部に、第1の開口を有する実質的に楕円形の管と、
開唇デバイスに取り外し可能に結合されるように適応された第2の端部での第2の開口と、
使用信号の期間の記録を格納するために前記管に結合された記憶媒体とを含む、単独患者用の導光器。
【請求項25】
前記記憶媒体は、メモリー集積回路であることを特徴とする、請求項24に記載の単独患者用の導光器。
【請求項26】
前記メモリー集積回路は、1回書き込み多数回読み取りのメモリーデバイスであることを特徴とする、請求項25に記載の単独患者用の導光器。
【請求項27】
前記光灯システムは、相変化材料を含む少なくとも1つのヒートシンクを含むことを特徴とする、請求項1に記載の導光器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図13A】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−504901(P2008−504901A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519494(P2007−519494)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/023602
【国際公開番号】WO2006/014370
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(300057780)ディスカス デンタル インプレッションズ インコーポレーテッド (15)
【Fターム(参考)】