説明

歯車研削盤

【課題】吐出する研削油を低減できる歯車研削盤を提供する。
【解決手段】歯車研削盤は、歯車となるワークを研削する砥石と、砥石を回転駆動する研削スピンドルと、ワークを載置するワークテーブルと、ワークの研削中に、研削油を吐出するクーラントパイプと、を含み、クーラントパイプの先端が研削中の砥石及びワークに向けて配置され、先端の幅又は研削油を吐出する研削油吐出口の幅は、ワークの中心軸を通るワーク幅よりも狭い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯車研削盤に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、歯車を製作する歯車研削盤が記載されている。この歯車研削盤には、クーラントノズルが設けられていて、クーラントノズルから研削油が、ワーク及び砥石の研削中、研削部位上方より吐出され、研削の円滑性、研削屑の排除及び冷却を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−111600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の歯車研削盤は、クーラントノズルがその先端に砥石幅方向に扁平な開口を設けられている。このため、研削剤である研削油がワーク及び砥石へ吐出されても、研削油が拡散し冷却に寄与しない場合があった。また、扁平な開口のノズルは、両端から吐出する研削油の流速が開口中央に比較して低いため、これらの部分では研削油が研削部まで到達せず、吐出する研削油を多くすることでワーク及び砥石の冷却を図る場合があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するものであり、吐出する研削油を低減できる歯車研削盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、歯車研削盤は、歯車となるワークを研削する砥石と、前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、前記ワークを載置するワークテーブルと、前記ワークの研削中に、研削油を吐出するクーラントパイプと、を含み、前記クーラントパイプの先端が研削中の前記砥石及び前記ワークに向けて配置され、前記先端の幅は、前記ワークの中心軸を通るワーク幅よりも狭いことを特徴とする。
【0007】
これにより、先端から吐出する研削油は、拡散が低減される。このため、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。なお、研削油は、ワークの被研削部と砥石との接触により研削する研削部において、研削部の冷却と潤滑とを与えることができる。また、研削油は、研削加工によりワークから除去されたワーク屑、又は研削加工により砥石から除去された砥石屑を含む研削屑を研削部より除去することができる。
【0008】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプを複数含み、前記クーラントパイプが前記砥石の幅方向に整列していることが好ましい。これにより、両端から吐出する研削油の流速が開口中央に比較して同等となるため、吐出する研削油を多くする必要がない。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0009】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプが前記砥石の形状に沿って延出していることが好ましい。これにより、クーラントパイプの先端をワーク及び砥石に近づけることができる。例えば、数10m/secの周速を持って回転するワークと砥石との接触する研削部に対し、周速に抗して研削油を供給する必要がある。このため、クーラントパイプの先端(パイプ出口)における研削油の流速を大きく、あるいは研削部の近傍から研削油を供給する。また、先端から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワーク及び砥石に供給される。このため、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0010】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプを揺動させる揺動駆動部を有し、前記クーラントパイプが前記揺動駆動部により前記砥石の幅方向に揺動しながら前記研削油を吐出することが好ましい。これにより、先端から吐出する研削油の供給量が低減される。また、クーラントパイプが揺動する角度により、研削油がワーク及び砥石に供給される範囲を広げることができる。
【0011】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプを前記砥石の幅方向に往復動させる往復動駆動部を有し、前記クーラントパイプが前記往復動駆動部により前記砥石の幅方向に往復動しながら前記研削油を吐出することが好ましい。これにより、先端から吐出する研削油の供給量が低減される。
【0012】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプの先端には、前記研削油を吐出する研削油吐出口と、吐出した前記研削油の近傍に気体を排出し、気流を形成する気体排出口とを有することが好ましい。これにより、研削油は、気流により拡散が抑制され、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0013】
本発明の望ましい態様として、前記クーラントパイプは、前記研削油を吐出すると共に、吐出した前記研削油の周囲を囲むように気体を排出し、気流を形成することが好ましい。これにより、研削油は、気流により拡散が抑制され、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0014】
上述の目的を達成するために、歯車研削盤は、歯車となるワークを研削する砥石と、前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、前記ワークを載置するワークテーブルと、前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントパイプと、を含み、前記クーラントパイプの先端が研削中の前記砥石及び前記ワークに向けて配置され、前記クーラントパイプの内部で流路が分割され、分割された前記流路の前記先端に位置し、かつ前記研削油を吐出する研削油吐出口の幅は、前記ワークの中心軸を通るワーク幅よりも狭いことを特徴とする。
【0015】
これにより、先端から吐出する研削油は、拡散が低減される。このため、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。両端から吐出する研削油の流速が開口中央に比較して同等となるため、吐出する研削油を多くする必要がない。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0016】
上述の目的を達成するために、歯車研削盤は、歯車となるワークを研削する砥石と、前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、前記ワークを載置するワークテーブルと、前記砥石及び前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントノズルと、を含み、前記クーラントノズルが前記砥石の研削歯の山部よりも大きな切り欠き部を有し、前記切り欠き部に前記研削歯の一部が入り込み、かつ前記クーラントノズルと前記砥石とが接触しないことを特徴とする。
【0017】
これにより、先端から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワーク及び砥石に供給される。このため、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0018】
上述の目的を達成するために、歯車研削盤は、歯車となるワークを研削する砥石と、前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、前記ワークを載置するワークテーブルと、前記砥石及び前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントノズルと、を含み、前記クーラントノズルが前記砥石の形状に沿って延出していることを特徴とする。
【0019】
これにより、先端から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワーク及び砥石に供給される。このため、ワーク及び砥石に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤は、研削油の供給量を低減しても、ワーク及び砥石を研削油で冷却することができる。
【0020】
本発明の望ましい態様として、前記砥石に気体を吹き付けるブロー装置を有することが好ましい。これにより、砥石から研削油又は研削屑を吹き飛ばすことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、吐出する研削油を低減できる歯車研削盤を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、実施形態1の歯車研削盤の構成を示す説明図である。
【図2】図2は、砥石とワークの配置を説明する説明図である。
【図3−1】図3−1は、実施形態1のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図3−2】図3−2は、変形例のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図3−3】図3−3は、変形例のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図4】図4は、実施形態2のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図5】図5は、クーラントノズルの変形例を説明する説明図である。
【図6】図6は、クーラントノズルの他の変形例を説明する説明図である。
【図7】図7は、実施形態3のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図8】図8は、実施形態3のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。
【図9】図9は、実施形態4のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。
【図10】図10は、実施形態4のクーラントノズルを説明する説明図である。
【図11】図11は、実施形態4の変形例のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。
【図12】図12は、実施形態5のブロー装置を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0024】
(実施形態1)
図1は、実施形態1の歯車研削盤の構成を示す説明図である。図2は、砥石とワークの配置を説明する説明図である。図3−1は、実施形態1のクーラントノズルを説明する説明図である。歯車研削盤100は、砥石3表面の研削歯が被加工物であるワークWと噛み合うことにより、歯車研削を行う研削装置である。図1に示すように、本実施形態の歯車研削盤100は、台座1と、コラム2と、砥石3と、ワークテーブル4と、カウンタコラム5と、クーラントノズル9とを含んでいる。
【0025】
台座1は、歯車研削盤100のベース部となっており、コラム2と、ワークテーブル4と、カウンタコラム5とが台座1上に形成されている。コラム2は、砥石3を支持し、砥石3の位置を制御する数値制御装置20を備えている。コラム2は、砥石3を支持し、砥石3の位置を制御するために、台座1に対してX方向に数値制御装置20の指示に基づいて移動可能となっている。また、コラム2は、砥石3を支持し砥石3の位置を制御するために、垂直スライド11と、旋回ヘッド12と、研削スライダ13とを有している。垂直スライド11は、コラム2に対して砥石3をZ方向へ数値制御装置20の指示に基づいて移動させる機構である。旋回ヘッド12は、コラム2に対して砥石3をR方向へ数値制御装置20の指示に基づいて旋回させる機構である。研削スライダ13は、コラム2に対して砥石3をY方向へ数値制御装置20の指示に基づいて移動させる機構である。研削スライダ13に支持された研削スピンドル14は、砥石3を回転駆動させるモータ等を有する駆動源である。
【0026】
砥石3は、図2及び図3−1に示すように、砥石3の表面に所望の歯車に対応する研削歯が形成されている。数値制御装置20の指示に基づいた研削スピンドル14の回転駆動により、砥石3は砥石回転中心軸3aを中心に回転する。
【0027】
ワークテーブル4は、上面に被加工物であるワークWを搭載可能な平面を有し、台座1上で回転方向Cに回転可能となっている回転テーブルである。また、ワークテーブル4は、砥石3が対面可能な位置に形成されている。
【0028】
カウンタコラム5は、ワークテーブル4上のワークWをその上方から押さえる機能を有する。図1及び図2に示すように、カウンタコラム5の外周には、カウンタコラム5の基部5a上に、駆動手段によりB方向に旋回する輪状部材である旋回リング6が設けられている。旋回リング6には、ワークWを保持可能な保持部である一対のグリッパ7、8と、ドレッシング装置10とが設けられている。一対のグリッパ7、8は、軸Oに対し対称に設けられており、グリッパ7、8により、ワークWをワークテーブル4に搬入及び搬出する。本実施形態のグリッパ7、8は、開閉する一対のホーク7a、8aにより、ワークWをその両側から挟み把持する機構であるが、ワークWを下からすくい上げる機構や、磁力や吸着機構の保持手段でもよい。また、ドレッシング装置10は、グリッパ7、8の間に備えられており、ドレッシング工具10aにより砥石3をドレッシングする。
【0029】
クーラントノズル9は、砥石3の研削中、研削油等の研削油を研削部位上方より吐出し、研削屑の排除及びワークW及び砥石3の冷却を図っている。本実施形態のクーラントノズル9は、図3−1に示すように、研削油の供給源であるクーラント供給部9Aと、複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96を含んでいる。クーラントノズル9は、例えば、旋回ヘッド12に設けられている。
【0030】
複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96のクーラント先端供給幅9dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。つまり、複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96は、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも小さくなるように分割されている。これにより、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端から吐出する研削油は、拡散が低減され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。また、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96に分けて研削油がワークW及び砥石3に供給されるので、端にあるクーラントパイプ91、96の吐出速度の低下を低減でき、複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96が供給する研削油の各吐出量を平準にすることができる。
【0031】
複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96は、各々円筒形状であって砥石3の幅方向Tに並んでおり、クーラント供給部9Aから砥石3の形状に沿って延出されている。このため、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端をワークW及び砥石3に近づけることができる。これにより、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワークW及び砥石3に供給される。例えば、歯車研削盤100は、数10m/secの周速を持って回転するワークWと砥石3とが接触する研削部に対し、周速に抗して研削油を供給する必要がある。このため、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端(パイプ出口)における研削油の流速を大きく、あるいは研削部の近傍から研削油を供給する。なお、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96は、クーラント供給部9Aから先端までクーラント先端供給幅9dと同じ幅で延出することが好ましい。これにより、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96のいずれのクーラントパイプも同等の流速を得ることができる。
【0032】
砥石3の幅方向Tにおけるクーラントノズル9のクーラント供給幅9Dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも広い方が好ましい。これにより、研削されるワークWの冷却を確保できる。クーラント先端供給幅9dは、砥石3表面の研削歯の幅よりも小さい方がより好ましい。これにより、砥石3表面の研削歯及びワークWが研削しながら噛み合っている部分へ研削油を供給できる確度を高めることができる。
【0033】
上述したように本実施形態の歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワーク3の研削中に、研削油を吐出する筒状のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96を有するクーラントノズル9と、を含み、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端が研削中の砥石3及びワークWに向けて配置され、先端のクーラント先端供給幅9dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い。
【0034】
これにより、先端から吐出する研削油は、拡散が低減される。このため、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油の供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油で冷却することができる。
【0035】
また、複数のクーラントパイプ91、92、93、94、95、96が砥石3の幅方向Tに整列していることが好ましい。これにより、両端のクーラントパイプ91、96から吐出する研削油の流速が、例えば、中央のクーラントパイプ93、94に比較して同等となるため、吐出する研削油を多くする必要がない。その結果、歯車研削盤100は、研削油の供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油で冷却することができる。
【0036】
また、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96が砥石3の形状に沿って延出していることが好ましい。言い換えると、歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワークWの研削中に研削油を吐出するクーラントノズル9と、を含み、クーラントノズル9が砥石3の形状に沿って延出している。
【0037】
このため、クーラントパイプ91、92、93、94、95、96の先端(クーラントノズル9の先端)をワークW及び砥石3に近づけることができる。これにより、先端から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワークW及び砥石3に供給される。このため、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油の供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油で冷却することができる。
【0038】
なお、研削油は、ワークWの被研削部と砥石3との接触により研削する研削部において、研削部の冷却と潤滑とを与えることができる。また、研削油は、研削加工によりワークWから除去されたワーク屑、又は研削加工により砥石3から除去された砥石屑を含む研削屑を上述した研削部より除去することができる。
【0039】
図3−2及び図3−3は、変形例のクーラントノズルを説明する説明図である。変形例のクーラントノズル9Pは、砥石3の研削中、研削油等の研削油を研削部位上方より吐出し、研削屑の排除及びワークW及び砥石3の冷却を図っている。変形例のクーラントノズル9Pは、図3−2に示すように、研削油の供給源であるクーラント供給部9Aと、クーラントパイプ190を含んでいる。図3−3に示すように、クーラントパイプ190は、クーラント供給部9Aと接続し研削油を流通させるクーラント流路190Fと、クーラント流路190Fを複数の流路に分割する仕切板200と、仕切板200により分割された複数の流路であるクーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fとを含んでいる。クーラントノズル9Pは、例えば、旋回ヘッド12に設けられている。
【0040】
クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fは、ワークW側の先端に研削油を吐出する研削油吐出口191、192、193、194、195、196を有している。本実施形態の変形例では、研削油吐出口191、192、193、194、195、196は同等の開口面積を有している。研削油吐出口191、192、193、194、195、196のクーラント先端供給幅9dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。つまり、複数の研削油吐出口191、192、193、194、195、196は、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも小さくなるように分割されている。これにより、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fの先端から吐出する研削油は、拡散が低減され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。また、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fに分けて研削油がワークW及び砥石3に供給されるので、端にあるクーラント流路191F、196Fの吐出速度の低下を低減でき、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fが供給する研削油の各吐出量を平準にすることができる。これにより、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fのいずれの流路も同等の流速を得ることができる。
【0041】
クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fは、砥石3の幅方向Tに並んで整列している。クーラントパイプ190は、上述したクーラントパイプ91、92、93、94、95、96と同じように、クーラント供給部9Aから砥石3の形状に沿って延出されていてもよい。このため、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fの先端の研削油吐出口191、192、193、194、195、196をワークW及び砥石3に近づけることができる。これにより、研削油吐出口191、192、193、194、195、196から吐出する研削油は、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワークW及び砥石3に供給される。
【0042】
図3−2に示すように、砥石3の幅方向Tにおけるクーラントパイプ190のクーラント流路190Fの幅であるクーラント供給幅190Dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも広い方が好ましい。これにより、研削されるワークWの冷却を確保できる。また、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fの研削油吐出口191、192、193、194、195、196からクーラント供給部9Aへ向かう方向の長さである整流区間長さMは、長い方が好ましい。また、クーラント先端供給幅9dは、砥石3表面の研削歯の幅よりも小さい方がより好ましい。これにより、砥石3表面の研削歯及びワークWが研削しながら噛み合っている部分へ研削油を供給できる確度を高めることができる。
【0043】
上述したように本実施形態の歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワーク3の研削中に、研削油を吐出する筒状のクーラントパイプ190を有するクーラントノズル9と、を含み、クーラントパイプ190の先端が研削中の砥石3及びワークWに向けて配置され、クーラントパイプ190の内部で流路がクーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fに分割され、分割されたクーラント流路クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fの研削油吐出口191、192、193、194、195、196のクーラント先端供給幅9dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い。
【0044】
これにより、先端から吐出する研削油は、拡散が低減される。このため、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油の供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油で冷却することができる。また、クーラント流路191F、192F、193F、194F、195F、196Fのいずれの流路も同等の流速を得ることができる。
【0045】
(実施形態2)
図4は、実施形態2のクーラントノズルを説明する説明図である。本実施形態の歯車研削盤100は、クーラントパイプ91Aが研削油iと共に気体Aを吐出することに特徴がある。次の説明においては、実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0046】
図4に示すクーラントパイプ91Aは、実施形態1で説明した歯車研削盤100の構成と、さらに、気体吐出外筒91bとを有している。また、クーラントパイプ91と、気体吐出外筒91bとの間には、円環状に開口した気体排出口91sが形成されている。クーラントパイプ91Aは、クーラントパイプ91の研削油吐出口91aから研削油iを吐出すると共に、気体排出口91sから研削油iの周囲に気体Aを排出する。
【0047】
上述したように、歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワークWの研削中に、筒状のクーラントパイプ91Aで研削油iを吐出するクーラントノズル9と、を含んでいる。また、クーラントパイプ91Aの先端が研削中の砥石3及びワークWに向けて配置され、先端のクーラント先端供給幅9d及びワーク幅Wdの関係は、上述した実施形態1における先端のクーラント先端供給幅9dがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い関係と同様である。クーラントパイプ91Aの先端には、研削油iを吐出する研削油吐出口91aと、吐出した研削油iの周囲に気体Aを排出し、気流を形成する気体排出口91sとを有する。また、クーラントパイプ91Aが研削油吐出口91aから研削油iを吐出すると共に、吐出した研削油iの周囲を囲むように気体排出口91sから気体Aを排出し、気流を形成することが好ましい。研削油iの周囲は、気体Aがカーテン状の気流で覆われる。これにより、研削油iは、気体Aの気流により拡散が抑制され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油iの供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油iで冷却することができる。
【0048】
図5は、クーラントノズルの変形例を説明する説明図である。変形例のクーラントパイプ91Bは、実施形態1で説明した歯車研削盤100の構成と、さらに、気体排出口91mとを有している。クーラントパイプ91Bは、研削油吐出口91aから研削油iを吐出すると共に、気体排出口91mから研削油iの周囲に気体Aを排出する。研削油iの周囲は、気体Aの気流が複数存在することになる。これにより、研削油iは、気体Aの気流により拡散が抑制され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。
【0049】
上述したように、歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワークWの研削中に、筒状のクーラントパイプ91Bで研削油iを吐出するクーラントノズル9と、を含んでいる。クーラントパイプ91Bの先端が研削中の砥石3及びワークWに向けて配置され、先端のクーラント先端供給幅9d及びワーク幅Wdの関係は、上述した実施形態1における先端のクーラント先端供給幅9dがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い関係と同様である。クーラントパイプ91Bの先端には、研削油iを吐出する研削油吐出口91aと、吐出した研削油iの周囲に気体Aを排出し、気流を形成する気体排出口91mとを有する。また、クーラントパイプ91Bが研削油吐出口91aから研削油iを吐出すると共に、吐出した研削油の近傍に気体排出口91mから気体Aを排出し、気流を形成することが好ましい。これにより、研削油iは、気流により拡散が抑制され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油iの供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油iで冷却することができる。
【0050】
図6は、クーラントノズルの他の変形例を説明する説明図である。他の変形例のクーラントノズル91Cは、上述した複数のクーラントパイプ91Bを一体としたノズルである。クーラントノズル91Cは、クーラントパイプ91Bと同様に研削油吐出口91a及び気体排出口91mを有している。一組の研削油吐出口91a及び気体排出口91mを有するノズル幅9dcは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。つまり、複数のノズル幅9dcは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも小さくなるように分割されている。クーラントノズル91Cの幅9Dcは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも広い方が好ましい。これにより、研削されるワークWの冷却を確保できる。また、クーラントノズル91Cは、研削油吐出口91aから研削油iを吐出すると共に、気体排出口91mから研削油iの周囲に気体Aを排出する。研削油iの周囲は、気体Aの気流が複数存在することになる。これにより、研削油iは、気体Aの気流により拡散が抑制され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。
【0051】
上述したように、歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、ワークWの研削中に研削油iを吐出するクーラントノズル91Cと、を含んで居る。クーラントノズル91Cの先端には、研削油iを吐出する研削油吐出口91aと、吐出した研削油iの周囲に気体Aを排出し、気流を形成する気体排出口91mとを有する。そして、クーラントノズル91Cが研削油iを吐出すると共に、吐出した研削油iの近傍に気体を排出し、気流を形成することが好ましい。これにより、研削油iは、気流により拡散が抑制され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油iの供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油iで冷却することができる。
【0052】
(実施形態3)
図7は、実施形態3のクーラントノズルを説明する説明図である。図8は、実施形態3のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。本実施形態の歯車研削盤100は、クーラントノズル19が砥石3の研削歯を避ける切り欠き部19Aを有していることに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0053】
図7に示すクーラントノズル19は、砥石3に近接して配置されている。砥石3の幅方向Tにおけるクーラントノズル19の幅19Dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも広い方が好ましい。図8に示すように、クーラントノズル19は、複数の研削油吐出口91aが所定間隔毎に形成されている。複数の研削油吐出口91a間には、砥石3の研削歯の山部よりも大きな切り欠き部19Aが形成されている。クーラントノズル19は、切り欠き部19Aに砥石3の研削歯の一部が入り込み、クーラントノズル19と砥石3とが接触しない位置に配置される。
【0054】
図8に示すクーラント先端供給幅19dcは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。つまり、複数の研削油吐出口91aがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも小さくなるように配列されている。
【0055】
上述したように、本実施形態の歯車研削盤100は、歯車となるワークWを研削する砥石3と、砥石3を回転駆動する研削スピンドル14と、ワークWを載置するワークテーブル4と、砥石3及びワークWの研削中に、研削油iを吐出するクーラントノズル19と、を含み、クーラントノズル19が砥石3の研削歯の山部よりも大きな切り欠き部19Aを有し、切り欠き部19Aに研削歯の一部が入り込み、かつクーラントノズル19と砥石3とが接触しない配置となっている。
【0056】
これにより、先端から吐出する研削油iは、初期の吐出速度の低減が抑えられた状態で、ワークW及び砥石3に供給される。このため、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。その結果、歯車研削盤100は、研削油iの供給量を低減しても、ワークW及び砥石3を研削油iで冷却することができる。
【0057】
(実施形態4)
図9は、実施形態4のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。図10は、実施形態4のクーラントノズルを説明する説明図である。本実施形態の歯車研削盤100は、クーラントノズル29が揺動し、クーラントノズル29のクーラント先端供給幅29dがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い状態でも研削されているワークWを冷却できることに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0058】
図9及び図10に示すクーラントノズル29は、円筒形状のクーラントパイプ29Aと、クーラントパイプ揺動駆動部29Bと、クーラント供給部9Aとを有している。クーラント供給部9Aから供給される研削油iは、クーラントパイプ揺動駆動部29Bを介して、又は図示しない接続流路を介してクーラントパイプ29Aに供給される。クーラントパイプ29Aは、先端から研削油iを吐出する。クーラント先端供給幅29dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。これにより、先端から吐出する研削油iは、拡散が低減され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。図10に示すように、クーラントパイプ揺動駆動部29Bが駆動すると、クーラントパイプ29Aは先端から研削油iを吐出しながらQ方向に揺動する。これにより、クーラント先端供給幅29dがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭くされても、クーラントパイプ29Aが揺動する角度により、研削油iがワークW及び砥石3に対して供給される幅方向Tに範囲を広げることができる。
【0059】
上述したように、本実施形態の歯車研削盤100は、クーラントパイプ29Aを揺動させるクーラントパイプ揺動駆動部29Bを有し、クーラントパイプ29Aがクーラントパイプ揺動駆動部29Bにより砥石3の幅方向Tに揺動しながら研削油iを吐出することが好ましい。これにより、先端から吐出する研削油iの供給量が低減される。また、クーラントパイプ29Aが揺動する角度により、研削油iがワークW及び砥石3に供給される範囲を広げることができる。なお、本実施形態では、クーラントパイプ29Aを1本で例示したが、クーラントパイプ29Aは複数本であってもよい。
【0060】
図11は、実施形態4の変形例のクーラントノズルと砥石の配置を説明する説明図である。本実施形態の変形例の歯車研削盤100は、クーラントパイプ29Aを砥石の幅方向Tに平行な幅方向Taに往復動させる往復動駆動部29Cを有し、クーラントパイプ29Aが往復動駆動部29Cにより幅方向Taに往復動しながら研削油を吐出する。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0061】
図11に示すクーラントノズル29は、円筒形状のクーラントパイプ29Aと、クーラント供給部9Aとを有している。クーラント供給部9Aから供給される研削油iは、図示しない接続流路を介してクーラントパイプ29Aに供給される。クーラントパイプ29Aは、先端から研削油iを吐出する。クーラント先端供給幅29dは、ワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭い方が好ましい。これにより、先端から吐出する研削油iは、拡散が低減され、ワークW及び砥石3に供給される確度を高めることができる。図11に示すように、クーラントノズル29は、砥石3の幅方向に往復動させる往復動駆動部29Cに支持されている。往復駆動部29Cが駆動すると、クーラントパイプ29Aは先端から研削油iを吐出しながらに砥石3の幅方向Tに平行な幅方向Taに往復動する。これにより、クーラント先端供給幅29dがワークWの中心軸を通るワーク幅Wdよりも狭くされても、クーラントパイプ29Aが往復運動することにより、研削油iがワークW及び砥石3に対して供給される幅方向Tに範囲を広げることができる。
【0062】
上述したように、本実施形態の歯車研削盤100は、クーラントパイプ29Aを砥石3の幅方向Tに往復動させる往復動駆動部29Cを有し、クーラントパイプ29Aが往復動駆動部29Cにより砥石3の幅方向Tに往復動しながら研削油iを吐出する。これにより、先端から吐出する研削油iの供給量が低減される。
【0063】
(実施形態5)
図12は、実施形態5のブロー装置を説明する説明図である。本実施形態の歯車研削盤100は、ブロー装置15が砥石3に気体Gを吹き付けていることに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0064】
図12に示す歯車研削盤は、実施形態1で説明した構成と、さらに、ブロー装置15とを有している。また、クーラントノズル9が吐出した研削油iは、砥石3がワークWを研削した後も、砥石3に付着していることがある。ブロー装置15は、例えば、空気、窒素ガス等の気体Gを砥石3へ吹き付ける装置である。ブロー装置15が吹き付けた気体Gは、砥石3から古い研削油、研削屑を吹き飛ばすことができる。これにより、クーラントノズル9から新しく供給される研削油iがワークW及び砥石3に供給されやすくなる。また、古い研削油が砥石3から低減されると、砥石3の放熱量を増加させることができる。ブロー装置15は1つでもよい。ブロー装置15は、砥石3の回転方向Pに複数配列し、複数の気体Gの気流を吹き付けることで、砥石3から古い研削油、研削屑を吹き飛ばす量を増加させることができる。
【符号の説明】
【0065】
1 台座
2 コラム
3 砥石
3a 砥石回転中心軸
4 ワークテーブル
5 カウンタコラム
6 旋回リング
7、8 グリッパ
7a、8a ホーク
9、19、29、91C クーラントノズル
10a ドレッシング工具
10 ドレッシング装置
11 垂直スライド
12 旋回ヘッド
13 研削スライダ
14 研削スピンドル
15 ブロー装置
29A、91〜96、91A、91B クーラントパイプ
100 歯車研削盤
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯車となるワークを研削する砥石と、
前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、
前記ワークを載置するワークテーブルと、
前記ワークの研削中に、研削油を吐出するクーラントパイプと、を含み、
前記クーラントパイプの先端が研削中の前記砥石及び前記ワークに向けて配置され、前記先端の幅は、前記ワークの中心軸を通るワーク幅よりも狭いことを特徴とする歯車研削盤。
【請求項2】
前記クーラントパイプを複数含み、前記クーラントパイプが前記砥石の幅方向に整列している請求項1に記載の歯車研削盤。
【請求項3】
前記クーラントパイプが前記砥石の形状に沿って延出している請求項1又は2に記載の歯車研削盤。
【請求項4】
前記クーラントパイプを揺動させる揺動駆動部を有し、前記クーラントパイプが前記揺動駆動部により前記砥石の幅方向に揺動しながら前記研削油を吐出する請求項1又は2に記載の歯車研削盤。
【請求項5】
前記クーラントパイプを前記砥石の幅方向に往復動させる往復動駆動部を有し、前記クーラントパイプが前記往復動駆動部により前記砥石の幅方向に往復動しながら前記研削油を吐出する請求項1又は2に記載の歯車研削盤。
【請求項6】
前記クーラントパイプの先端には、前記研削油を吐出する研削油吐出口と、吐出した前記研削油の周囲に気体を排出し、気流を形成する気体排出口とを有する請求項1から5のいずれか1項に記載の歯車研削盤。
【請求項7】
前記クーラントパイプは、前記研削油を吐出すると共に、吐出した前記研削油の周囲を囲むように気体を排出し、気流を形成する請求項1から5のいずれか1項に記載の歯車研削盤。
【請求項8】
歯車となるワークを研削する砥石と、
前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、
前記ワークを載置するワークテーブルと、
前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントパイプと、を含み、
前記クーラントパイプの先端が研削中の前記砥石及び前記ワークに向けて配置され、前記クーラントパイプの内部で流路が分割され、分割された前記流路の前記先端に位置し、かつ前記研削油を吐出する研削油吐出口の幅は、前記ワークの中心軸を通るワーク幅よりも狭いことを特徴とする歯車研削盤。
【請求項9】
歯車となるワークを研削する砥石と、
前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、
前記ワークを載置するワークテーブルと、
前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントノズルと、を含み、
前記クーラントノズルが前記砥石の研削歯の山部よりも大きな切り欠き部を有し、前記切り欠き部に前記研削歯の一部が入り込み、かつ前記クーラントノズルと前記砥石とが接触しないことを特徴とする歯車研削盤。
【請求項10】
歯車となるワークを研削する砥石と、
前記砥石を回転駆動する研削スピンドルと、
前記ワークを載置するワークテーブルと、
前記ワークの研削中に研削油を吐出するクーラントノズルと、を含み、
前記クーラントノズルが前記砥石の形状に沿って延出していることを特徴とする歯車研削盤。
【請求項11】
前記砥石に気体を吹き付けるブロー装置を有する請求項1から10のいずれか1項に記載の歯車研削盤。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−213832(P2012−213832A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80785(P2011−80785)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】