説明

気体反応物から液体生成物および気体生成物を生成するプロセス

炭化水素合成プロセス(10)は、気体反応物(18)をスラリー床(14)に供給し、その気体反応物(18)を触媒作用で反応させ、それによって液体炭化水素生成物および気体炭化水素生成物を生成すること、ならびにろ過段階にて、液体生成物をろ材(30)に通すことによって、液体生成物および触媒粒子を含んで成る生成物混合物をろ過に付し、液体生成物から触媒粒子を分離することを含む。気体生成物を取り出し(23)冷却して、マルチ相生成物を生成し、それを分離して、少なくとも炭化水素凝縮物ストリーム(88)および排ガスストリーム(84)を生成する。炭化水素凝縮物ストリーム(88)の少なくとも一部を処理し(96)、それから含酸素成分を除去して、逆洗凝縮物を生成する。時々、逆洗凝縮物をろ材(30)に通すことによって、ろ過段階のろ材(30)を逆洗する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体反応物から液体生成物および気体生成物を生成するプロセスに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
発明者らは、スラリー反応器内に1次ろ過システムを用い、触媒とワックスを分離するフィッシャー・トロプシュスラリー反応器を知っている。このプロセスでは、大きなろ過速度を確保すべく、1次ろ過システムのろ過面からフィルターケーキを取り除くために、時々逆洗する(または逆流させる)ことが必要である。そのような逆洗に用いる逆洗媒体は、触媒粒子が十分になくなっておらず、これらの粒子が下流側で1次ろ過システムのろ過面を潜在的に詰まらせ、ろ過性能を徐々に悪化させる状況に、出願人は悩んできた。標準的なろ過操作の間の液体の標準的な流れに基づいて、「下流側」なる用語を用いる。上記の問題に対する解決策は、1次ろ液を1次ろ過システムから、スラリー反応器の外側にある2次ろ過システムに通し、1次ろ過システムによって保持されない触媒粒子の少なくとも一部を除去することである。次に、2次ろ過システムからの2次ろ液、即ちワックスを逆洗媒体として時々用い、1次ろ過システムのろ過面からフィルターケーキを除去する。このやり方の不都合は、逆洗媒体として用いる2次ろ液は再びろ過されなければならず、ろ過すべき物質の体積が増えるほど、ろ過プロセスの効率が下がることである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明に基づき、気体反応物から液体生成物および気体生成物を生成する炭化水素合成方法を提供し、その方法は、
固体触媒粒子が懸濁液に懸濁(または分散)しているスラリー床に、気体反応物を低いレベル(または位置)で供給すること;
気体反応物がスラリー床を上向きに通過する時、気体反応物を触媒作用で反応させ、それによって、液体炭化水素生成物および気体炭化水素生成物を生成することであって、その反応は触媒粒子によって触媒され、かつ液体生成物および触媒粒子を含んで成る生成物混合物が生成すること;
ろ過段階にて、液体生成物を第1方向でろ材に通すことによって、生成物混合物をろ過に付し、液体生成物から触媒粒子を分離すること;
スラリー床の上方から気体生成物を取り出すこと;
気体生成物を冷却し、少なくとも炭化水素凝縮物および排ガスを含んで成るマルチ相生成物を生成すること;
マルチ相生成物を分離して、少なくとも炭化水素凝縮物ストリームおよび排ガスストリームを生成すること;
炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理して、そこから含酸素成分を除去し、逆洗凝縮物を生成すること;
ろ過段階のろ材を通る液体生成物の通過を時々ある期間中断させること;ならびに
液体生成物の通過を中断させている期間の少なくとも一部の間、逆洗凝縮物を第1方向と反対の第2方向でろ材に通すことによって、ろ過段階のろ材を逆洗すること
を含む。
【0004】
従って一般的に、液体生成物のろ過の結果として、ろ過段階にてろ材上に触媒粒子のケーキが蓄積され、次に、ろ材の逆洗によって、ろ材からそのケーキが除去される。
【0005】
そのプロセスは、少なくとも原理上は幅広い適用を有することができるが、懸濁液は通常、必ずしもそうである必要はないが、少なくとも一部は液体生成物から成ると考える。
【0006】
炭化水素合成は、フィッシャー・トロプシュ炭化水素合成であってよく、気体反応物は、主に一酸化炭素および水素を含んで成る合成ガスストリームの形態であり、触媒粒子はフィッシャー・トロプシュ触媒粒子であり、マルチ相生成物は少なくとも該炭化水素凝縮物および該排ガスおよび反応水を含んで成り、そのマルチ相生成物を分離して、該炭化水素凝縮物ストリームおよび該排ガスストリームおよび反応水ストリームを生成する。
【0007】
従って、反応器を構成する適当な容器に、例えばカラムにスラリー床を提供し、そのスラリー床の上方で、未反応反応物および気体生成物をその容器から取り出す。容器は、フィッシャー・トロプシュ合成に関連する標準的な圧力および温度条件に維持され、例えば10bar〜50barの範囲の所定の運転圧力、および180℃〜280℃の範囲の所定の温度、あるいはより低い沸点の生成物を生成するために、それよりは高い温度である。
【0008】
少なくとも原理上は、触媒粒子はいずれの所望のフィッシャー・トロプシュ触媒であってもよく、それは例えば鉄系触媒、コバルト系触媒またはいずれかの他のフィッシャー・トロプシュ触媒である。
【0009】
含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、水素化触媒を用いて凝縮物ストリームの該一部を水素化することを含んでよい。重要なことは、硫黄はフィッシャー・トロプシュ触媒の既知の害であるので、水素化触媒を用いて凝縮物を水素化する場合、水素化触媒の活性を維持するためにジメチルジスルフィドの導入を必要としない触媒を選択する必要がある。適当な水素化触媒の例は、ニッケルアルミナ共沈触媒である。
【0010】
その代わりに、含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、凝縮物ストリームの該一部を溶媒抽出に付すことを含んでよい。含酸素成分の除去に適する液−液抽出法は、国際公開第2004/080928号にて説明されており、それを参照することによって本明細書に組み込む。
【0011】
含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、炭化水素凝縮物ストリームの該一部をガード床に通し、存在する含酸素成分の種類に応じて、凝縮物から含酸素成分を200ppm未満、好ましくは1ppm未満の濃度まで除去することを含んでよい。本明細書で先に説明したように、一般的にはガード床を溶媒抽出と一緒に用いることができる。
【0012】
逆洗凝縮物の少なくともかなりの部分は蒸気として反応器から出て行き、気体生成物の一部を形成することが好ましい。逆洗する間、逆洗凝縮物がろ過段階のろ材を通過する時、逆洗凝縮物が液体状態であることは不可欠ではないと出願人は考える。しかしながら、逆洗する間、逆洗凝縮物がろ過段階のろ材を通過する時、逆洗凝縮物の大部分が液体状態であることが好ましい可能性がある。
【0013】
従ってプロセスは、分離段階にて逆洗凝縮物からより軽質の成分を分離し、軽質成分除去逆洗凝縮物を生成し、次に、逆洗するために軽質成分除去逆洗凝縮物を用いることを含んでよい。分離段階は少なくとも1つの蒸留操作を含んでよい。
【0014】
ろ過段階は、1次または唯一のろ液を生成する1次または唯一のろ過段階であってよい。しかしながら一般的にプロセスは、2次ろ過段階にて1次ろ液を2次ろ過に付し、1次ろ液に残存する触媒粒子の少なくとも一部を分離する。従って、一般的に1次ろ液は、液体生成物および幾らかの触媒粒子を含む。
【0015】
少なくとも原理上は、いずれの適当なろ材も1次ろ過段階にて用いられ得る。ろ材は、容器に取り付けたフィルターカートリッジまたは要素の一部であってよく、ならびに細長い形状の種類であってよく、ろ材はシリンダー形状であり、およびろ液収集領域を含んでおり、1次ろ液を取り出すためのろ液排出口がその1つの端部に設けられている。従って、ろ材は、キャンドルフィルターのそれであってよい。ろ材は、そこの触媒粒子による永久的な目詰まりもしくは充填が容易に起きないような種類または構造であることが好ましい。従って、ろ材は、例えば織成メッシュなどのメッシュ;セラミック材料のような多孔質材料;穿孔シート;例えばくさび形ワイヤでできたスパイラル状に巻き付くワイヤまたは同様のものであり得る。
【0016】
本発明の1つの実施態様において、1次ろ過段階を外部に、即ちスラリー床の外側に、例えば反応器の外側に配置してよい。しかしながら、本発明のもう1つの実施態様において、1次ろ過段階を内部に、即ちスラリー床の内側に配置してよい。
【0017】
1次ろ過段階を内部に配置する場合、ろ過領域内で同じまたは異なるレベル(または高さ)に配置される複数のフィルター要素を設けてよい。スラリー床の上側面より下のいずれの場所にろ過領域を設けてもよい。フィルター要素を複数の列(またはバンク)で配置してよく、それぞれのフィルターの列は複数のフィルター要素を有して成る。
【0018】
原理上は、要素をいずれの所望の傾きでも配置でき:しかしながら、それらを垂直に配置することが好ましく、それらの1次ろ液排出口が下向きであることが最も好ましい。
【0019】
ろ材およびその上に蓄積されたケーキ(存在する場合)に圧力差を適用することによって、ろ材を通過する第1ろ液の通過を達成してよい。この圧力差は、好ましくは8barまでであってよく、一般的には1bar〜4barの領域である。1次ろ液を反応器よりも低い圧力の1次ろ液収集容器に引き込むことによって圧力差を生じさせてよく、フィルター要素のろ液排出口は、適当な1次ろ液導管を用いて1次ろ液収集容器に接続している。その導管は、各フィルター要素のろ液排出口から通じる第1ろ液導管;フィルター要素の特定の列にある全てのフィルター要素の第1導管を束ねる第2ろ液導管;および1次ろ液収集容器に通じ、かつ全ての第2導管を束ねる第3ろ液導管を含んでよい。
【0020】
通常、2次ろ過段階を反応器の外側に配置する。1次ろ液に残存する触媒粒子の少なくとも一部を除去できるいずれかのろ過手段によって、2次ろ過段階を提供してよい。一般的にはそれを加圧葉状フィルター、特に垂直または水平に配向する加圧葉状フィルターによって提供してよい。
【0021】
2次ろ液収集容器を2次ろ過段階の下流に設けてよい。
【0022】
一般的には、逆洗凝縮物を受容し保持するために逆洗凝縮物容器を設け、ろ材を逆洗するために、そこから逆洗凝縮物を取る。
【0023】
一般的には、逆洗をパルス状の形態で行なってよい。従って、逆洗は、逆洗凝縮物の初期パルスを含んでよく、場合によっては、逆洗凝縮物の1つまたはそれより多くの更なるパルスが続く。各逆洗パルスは、逆洗を急に開始すること、即ち、逆洗凝縮物を急速に流し始めること;およびその逆洗凝縮物によって、フィルター要素を急速に逆洗することを含んで成ってよい。初期パルス用の逆洗凝縮物の体積は比較的大きくてよい。本発明の1つの実施態様において、例えば、初期パルス用の逆洗凝縮物の体積は、逆洗するフィルター要素の内部体積にほぼ等しくてよい。しかしながら、本発明の1つの実施態様において、逆洗凝縮物のより大きな体積、例えば、逆洗するフィルター要素の合計の初期体積の3倍より多くの体積を、初期パルス用に用いることができる。用いるいずれの更なる逆洗パルスの特性も、本明細書で先に説明した初期パルスの特性と類似していてよい。いずれの更なる逆洗パルスの間に用いる逆洗凝縮物の体積も、初期逆洗パルスの体積と類似していてよいまたはそれより小さくてよい。
【0024】
しかしながら、ある場合において、初期逆洗パルスの間に用いる逆洗凝縮物の体積は、フィルター要素の内部体積より小さくてよく、例えば、それらの内部体積の半分未満である。次に、更なるまたは第2のパルスの間に用いる逆洗凝縮物の体積は、初期パルスのそれと類似であってよい。用いる場合、いずれの更なるパルスの特性およびそのようなパルスの間に用いる逆洗凝縮物の体積も、第2パルスのそれらと類似であってよい。
【0025】
逆洗する間、存在するろ材およびフィルターケーキ(存在する場合)にわたる圧力差は、ろ材の目詰まりの度合いまたは使用時間に応じて10barまでであってよく、一般的には、ろ過圧力差よりも少なくとも1bar高い。
【0026】
逆洗する間、逆洗凝縮物のフラックスは、ろ材にて少なくとも6000l/h/mであってよい。従って、ろ材にわたる圧力差が約5barの場合、逆洗凝縮物のフラックスは、ろ材にて約6000l/h/mであってよく、また、圧力差が約10barの場合、10000l/h/m〜12000l/h/mであってよい。
【0027】
逆洗によってろ材から触媒粒子のケーキを除去することに続けて、後のろ過を向上させるために、ろ過も逆洗も起きない、即ち、要素のろ材を通過する液体の流れが存在しない待機期間にろ材をおくことを、プロセスは含むことが好ましい。待機期間は60分まで、またはそれより長くてもよいが、一般的には30分未満であり、1分未満であってもよい。
【0028】
実質的に全ての1次ろ液をフィルター要素から移動させ、かつ逆洗凝縮物によるフィルター要素の実質的な逆洗が確実に起きるのに少なくとも十分に長い間、逆洗を行なう場合、フィルター要素表面の洗浄は大幅に向上し、従って、その後のそれのろ過性能を高めることが見出された。本明細書で先に説明したように、逆洗凝縮物の総体積が、逆洗される全てのフィルター要素の合計内部体積の3倍過剰であるように、十分に長い間、逆洗を行なう場合、これを達成できる。
【0029】
逆洗手段を用いて逆洗を行なってよい。本発明の幾つかの実施態様において、1次ろ液導管の幾つかが逆洗手段の一部を形成してよく、従って、逆洗凝縮物が通過するフラッシング導管も構成してよい。必要に応じて、逆洗手段は当然、フィルター要素に逆洗凝縮物を供給する、フラッシング導管の別個のシステムまたはアレンジメントを代わりに有して成ってもよい。
【0030】
逆洗手段は、1つのフラッシング導管にて逆洗パルスを生じさせるための少なくとも1つのクイック開口バルブまたは同様のもの;および逆洗凝縮物容器を加圧するための圧力手段を含んでよい。従って、容器が逆洗凝縮物を含む場合、逆洗凝縮物容器を加圧することによって逆洗を行なってよく、所望の体積の逆洗凝縮物がフィルター要素の1列にあるフィルター要素を第2方向に通過するまで、クイック開口バルブを作動させる。加圧フラッシング液容器を用いる代わりに、フィルター要素に逆洗凝縮物を供給するためのポンプを用いることができる。
【0031】
スラリー床の触媒粒子の沈殿を阻止するために、プロセスはスラリー床にてスラリーを撹拌することを含んでよい。撹拌は、スラリー床のスラリーを、少なくとも1つの降水管によって、高いレベルから低いレベルへ下向きに通過させることを含んでよい。スラリー床の第1降水管領域に配置される少なくとも1つの降水管を通って、ならびにスラリー床の第2降水管領域に配置される少なくとも1つの更なる降水管を通って、スラリーを下向きに通過させ得ることが好ましく、参照することによって本明細書に組み込まれるZA 98/5992 / PCT/IB98/02070号にて教示されているように、スラリー床の触媒粒子を再分布させるように、第2降水管領域は第1降水管領域に対して垂直に配置されている。従って、降水管は正味の上向きの液体の速度を、降水管の外側のスラリー床の領域にあるスラリー床に与え、それによって触媒をほぼ均一な懸濁で保持するように機能する。
【0032】
スラリー床が不均一または撹拌乱流の流動形態であり、かつプラグ流の状態で、反応領域またはスラリー床を垂直に横断する、気体反応物および場合によっては気体生成物の速く上昇する大きな気泡から成る希薄相、ならびに液体層、即ち液体生成物、固体触媒粒子ならびに気体反応物および気体生成物のより小さな混入気泡を含んで成る濃密相を含んで成るように、プロセスはカラムを運転させることを含んでよい。
【0033】
降水管を通して、スラリーの一部を通過させまたは再循環させることによって、そのような降水管がない場合よりも、スラリー床の触媒のより均一な再分布を達成する。従って、降水管の存在によって誘導される上向きの液体速度と組み合わせて、合成ガスストリームによって生じる乱流がスラリー床を通過することによって、スラリー床の触媒粒子は懸濁状態を維持する。最適な触媒粒子のサイズ分布を選択する場合、触媒粒子が均一に懸濁した状態を保つために降水管を使用することは触媒の沈殿という問題を避ける、ということが見出された。
【0034】
添付図面を参照して、実施例によって本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、気体反応物から液体炭化水素生成物および気体炭化水素生成物を生成するための本発明に基づくプロセスの簡略化させたフローダイヤグラムを示す。
【図2】図2は、図1に示すフィルター要素の1つの拡大側方図面を示す。
【図3】図3は、図2のIII−IIIを通る拡大断面図面の一部を示す。
【図4】図4は、図2のIV−IVを通る断面図面の一部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図面において、参照数字10は、気体反応物から液体炭化水素生成物および気体炭化水素生成物を生成するための本発明に基づくプロセスを一般的に示す。
【0037】
プロセス10は、直立シリンダー形のフィッシャー・トロプシュ合成のスラリー相反応容器12を含む。
【0038】
本明細書の以下でより詳細に説明するように、容器12は、触媒粒子が液体生成物に懸濁しているスラリー床14を一般的に含むスラリー床領域を提供し、気体はそこを通過する。スラリー床14は上側面16を有する。
【0039】
合成ガスフローラインまたは導管(18)は、容器12の底部に設けられた気体分配器20に接続し、他方、気体取出フローラインまたは導管(23)は、容器12の頂部から通じる。
【0040】
プロセス10は、スラリー床14内のろ過領域22に配置され、かつ複数の列で配置される複数のキャンドルフィルター要素30(図示されているのは一部のみ)も含む。各フィルター要素30は、細長いシリンダー形状であり、ろ液または液体収集領域33を囲むシリンダー形ろ材32を有して成る。媒体32は、端部プレート34と支持リング36との間に配置されている。取り付けロッド38は端部プレート34から突出し、他方、フランジ付き液体排出口40は支持リング36に設けられている。従って、排出口40を用いて、要素またはカートリッジ30の収集領域33から1次ろ液を取り出すことができる。ロッド38およびフランジ付き排出口40を用いて、要素30は容器12内の所定の箇所に取り付けられている。この取り付けは、図面にて詳細に図示されていないが、一般的には、容器12に広がっている格子またはグリッドにロッド38を接続することによって達成され、他方、本明細書の以下で説明するように、排出口を導管に接続する。
【0041】
ろ材32は、端部プレート34と36との間で延在する、周囲に間隔を空けて配置される細長い支持部44に組み込まれたまたは取り付けられた、スパイラル状に巻き付くワイヤ42を有して成る。従って、隣り合うワイヤ42のループ間に、ろ過開口部またはスロット46が設けられている。収集領域33の方に向かって、互いに離れるようにテーパー状になっている表面47を、開口部またはスロット46の隣で、ワイヤ42は有する。従って、本明細書の以下でより詳細に説明するように、液体生成物を要素30によってろ過する場合、液体生成物が矢印49の方向にスロット46を通過する時、触媒粒子のケーキ(図示せず)が生じる表面48も、ワイヤ42は有する。テーパー状表面47の結果、1次ろ液が矢印49の方向に通過する場合、固体触媒粒子は、開口部またはスロット46を容易に永久的には詰まらせないまたは充填させない。
【0042】
一般的に、フィルター要素30は2cm〜12cmの外径を有し、ワイヤ42はステンレス鋼である。ベース部におけるワイヤ42の幅は一般的に約1.2mmであるが、0.8mmまたは0.5mmであることが好ましい。これは、スロット幅の差異をより小さくすることを確実にし、平均スロット幅を上回る開口部の数を減少させる。スロットまたは開口部46の平均幅は一般的に10ミクロン〜25ミクロンであるが、20ミクロンより大きくないことが好ましい。隙間サイズの差異が大きくなるほど、かつろ材32の最大隙間サイズが大きくなるほど、平均隙間サイズより大きな粒子がろ材32を通過する可能性が高まる。このことがろ過システムの分離効率を悪くすることを、ろ過の技術分野に精通する当業者は理解する。触媒粒子がフィルター媒体32の下流側にて不可逆的に留まってしまう可能性があるため、この差異は、逆洗する間、フィルターの目を詰まらせる可能性も増加させることが見出された。
【0043】
フィルター要素30の代わりに、セラミックまたは焼結させた金属フィルター要素のような、いずれかの他の適当な細長いフィルター要素またはカートリッジを用いることもできる。
【0044】
導管18を介する気体供給を中断する場合、フィルター要素30が沈殿した触媒の領域の外部に位置するように、ろ過領域22をスラリー床14内の十分に高いレベルに配置することが好ましい。その結果、床14が沈降した時、それらは沈殿した固体または触媒に埋まらない。しかしながら、そのような床の沈降が起きる場合、要素30が完全に沈殿した固体または触媒によって完全に取り囲まれる場合であっても、フィルター要素30の永久的な目詰まりは依然として容易には起きないため、ろ過領域22を必ずしもスラリー床14の頂部近くに配置する必要はなく、それどころかその代わりに、それより下方に配置できることが見出された。気体の供給を中断する場合、フィルター要素30が液体に漬かったままであるように、かつ気体に露出しないように、フィルター要素30を十分に低いレベルに配置することが好ましく、しかし触媒が機能しなくなることを避けるように、フィルター表面を成形する場合、フィルターの露出は可能である。
【0045】
要素30を、それらの排出口40が下向きになるように配置することが好ましく、ろ液(液体生成物)と一緒にスロット46を通過するいずれの触媒も、フィルター要素30の収集領域33の底部に収集されやすくなり、それらはそこから1次ろ液によって洗い流されることになる。
【0046】
制限オリフィス50を取り付けた第1導管51は、フィルター要素30の各々の排出口40に接続している。要素の1列を構成する全てのフィルター要素30の導管51を束ねて、遮断バルブ52を取り付けた共通第2導管53にする。全ての導管53を束ねて、クイック開口バルブ56を取り付けた共通第3導管54にする。
【0047】
導管54は、1次ろ液放出容器またはドラム58に通じ、かつ遮断バルブ60を設けている。導管62はドラム58から、Schenk(登録商標)フィルターのような水平に配向した加圧葉状フィルターを有して成る2次ろ過段階64に通じる。残渣取出ライン66は、2次ろ液取出ライン68と同様に、その段階64から通じる。ライン68には遮断バルブ70が取り付けられている。
【0048】
導管68は2次ろ液放出容器72に通じる。遮断バルブ76を取り付けた液体排除導管74は、容器72から通じる。
【0049】
容器12は、スラリー床14に配置される少なくとも1つの降水管90を含む。冷却コイル92も容器12内に設けられ、スラリー床14内に配置される。
【0050】
必要に応じて、第1降水管領域に降水管90を設けてもよく、容器12は、第1降水管領域に対して垂直に配置される第2降水管領域(図示せず)も含む。そして、第2降水管領域に少なくとも1つの降水管(図示せず)を設け、その降水管は降水管90と軸方向に整列しない。
【0051】
気体取出フローライン23は凝縮器78に通じる。導管80は、凝縮器78を3相分相器または分離器82に接続する。排ガスライン84、凝縮物ライン88および反応水ライン86は、分離器82から通じる。凝縮物ライン88は、ポンプ94を通って含酸素成分除去段階96に通じる。凝縮物取出ライン98は、含酸素成分除去段階96の前で凝縮物ライン88から分岐する。逆洗凝縮物ライン100は、含酸素成分除去段階96から第3導管54に通じる。遮断バルブ102は、逆洗凝縮物ライン100に設けられている。
【0052】
使用に際して、主に一酸化炭素および水素を含んで成る合成ガスが、フローライン18に沿って反応容器12に入る。容器12への気体流速は、ろ過領域22における最大空塔ガス速度を提供するような、ろ過領域22の開口断面領域に対して5cm/s〜70cm/sであり、一般的には約30cm/s〜40cm/sである。
【0053】
スラリー床14は反応容器12に保持されている。スラリー床14は、液体生成物中に、即ち、気体反応物の反応時、容器12にて生成された液体ワックス中に懸濁する触媒粒子を含んで成る。スラリー床14にて、特にろ過領域22にて、気体がそこを上向きに通過することによりそこで生じる乱流によって、触媒粒子は懸濁した状態で保持される。この乱流は、ろ材32上に過剰なケーキが蓄積することも阻止し、従って、媒体32を通過するろ過を向上させると考えられる。
【0054】
容器12は、20bar〜30bar、一般的には約25barの運転圧力、および180℃〜260℃、一般的には約220℃〜約240℃の運転温度で維持される。しかしながら、本明細書で先に説明したように、所望の気体生成物および液体生成物の特性および多様性ならびに用いる触媒の種類に応じて、運転圧力は25barを超えてもよく、かつ運転温度は240℃より高くてもまたは220℃より低くてもよい。当然、容器12には、反応温度を制御するための冷却コイル92のような適当な温度制御手段、ならびに圧力制御バルブのような適当な圧力制御手段が設けられている。
【0055】
容器12にて、合成ガスがスラリー床14を通過する時、一酸化炭素および水素は既知のフィッシャー・トロプシュ反応に基づいて反応し、種々の生成物を生成する。これらの生成物の幾つかは容器12の運転条件において気体の形態であり、未反応合成ガスと一緒にフローライン23に沿って取り出される。既に言及したワックスのような生成した生成物の幾つかは、容器12の運転条件にて液体の形態であり、触媒粒子のための懸濁媒体として働く。液体生成物が生成するにつれ、スラリー床のレベル16は当然上がり、従って、スラリー床のレベルを維持するために、フィルター要素30および放出容器58を用いて、ろ過領域の1次ろ液として液体生成物を取り出す。一般的には、フィルター要素30のろ材32およびそこに蓄積されたフィルターケーキ(存在する場合)にわたる圧力差が約2〜4barであるように、容器58の圧力を設定する。この内部ろ過は、フィルター要素30の運転サイクルの第1段階を構成する。
【0056】
この方法では、反応容器12における比較的一定のスラリー床のレベルが維持される。しかしながら、フィルターケーキがある厚さまで蓄積した場合、フィルター要素30の運転サイクルの第2段階にて、それは次に、ろ材から逆洗されなければならない。
【0057】
用いる触媒は、一般的には鉄系触媒またはコバルト系触媒であり、液体生成物および種々のサイズの触媒粒子を含んで成る生成物混合物が、スラリー床にて生成する。生成物混合物は、種々の触媒粒子のサイズを含む。大きな触媒粒子は、フィルター要素30のろ過開口部46を通過せず、フィルター要素30の外側でケーキとして蓄積する。ろ過開口部を通過した液体生成物および触媒粒子を含んで成る1次ろ液は、導管53および54によって容器58に流れる。それはそこを出て、1次ろ液から1次ろ液中の触媒粒子の少なくとも一部を除去して2次ろ液を生成する、2次ろ過段階64を通過する。2次ろ液は、ライン68を用いて2次ろ過段階64からドラム72の容器に入る。容器72は、高圧に維持されている。
【0058】
フローライン23に沿って取り出された気体生成物および未反応合成ガスは、気体を冷却する凝縮器78に入り、炭化水素凝縮物、いわゆる反応水および非凝縮排ガスの混合物を生成する。混合物は、凝縮物、反応水および排ガスを分離する3相分離器82に入る。排ガスは排ガスライン84に沿って取り出され、反応水は反応水ライン86に沿って取り出される。凝縮物は凝縮物ライン88に沿って、ポンプ94を通り、含酸素成分除去段階96に入る。
【0059】
含酸素成分除去段階96にて、凝縮物の一部から、フィッシャー・トロプシュ触媒を攻撃する可能性のあるカルボン酸およびアルコールのような含酸素成分を、フィッシャー・トロプシュ触媒に害をもたらさないレベルまで除去し、凝縮物の残りを凝縮物取出ライン98を通じて取り出す。本発明のある実施態様において、凝縮物から実質的に全ての含酸素成分を除去する。本発明の1つの実施態様において、凝縮物を含酸素成分除去段階96にて水素化し、それによって含酸素成分を除去する。水素化触媒を用いる場合、触媒活性を維持するためにジメチルジスルフィドの添加を必要とする触媒を用いないことに注意する必要があり、なぜならその水素化した凝縮物は、フィッシャー・トロプシュ触媒にとって既知の害である硫黄を含むからである。
【0060】
本発明の第2の実施態様において、含酸素成分除去段階96にて、溶媒抽出法により凝縮物から含酸素成分を除去してよく、続けてガード床により、含酸素成分を非常に低いppmレベルまで除去する。溶媒としてメタノールおよび水の混合物を用い、抽出カラムにて行なう液−液抽出法を用いてよい。そのような方法は、90%より多くのオレフィンおよびパラフィンの全体的な回復をもたらしてよく、酸素が除去された炭化水素凝縮物は逆洗媒体として用いるのに適する。
【0061】
クイック開口バルブ56およびバルブ60を閉め、逆洗凝縮物ライン100にて、例えばポンプ(図示せず)によって加圧した逆洗凝縮物を提供することにより、逆洗を行なう。逆洗凝縮物ライン100からの逆洗凝縮物を用いて、1回でフィルター要素30の1列に、パルス状の形態で逆洗を行なう。従って、逆洗する間、バルブ52の1つは開いており、残りのバルブ52は閉まっている。バルブ102は開いている。第1逆洗工程において、クイック開口バルブ56は、0.8秒未満で即座に開き;一般的には、逆洗される要素の列を構成するフィルター要素30の内部体積と少なくとも当量の、より好ましくは、逆洗されるフィルター要素30の合計内部体積の3倍より多くの逆洗凝縮物の体積が、逆洗凝縮物ライン100から第3導管54に入ることを可能にし;この逆洗凝縮物は、導管54、53および51を通って流れ、かつろ過の間に生成物が流れる方向と反対の第2方向に、要素30の列を通過するフラッシング液を構成する。これは一般的に30秒までかかる。その後、クイック開口バルブ56を再び閉める。
【0062】
第2逆洗工程が必要である場合、2度目のために、クイック開口バルブ56を再び素早く開ける。その後、バルブ56を再び閉める。必要ならば、フィルター要素のその特定の列にて、少なくとも1つの更なる類似の逆洗工程を行なうことができる。
【0063】
次に、適当なバルブ52を開けるおよび閉めることによって、要素の残りの列を同様に逆洗できる。
【0064】
その後、フィルター要素30の各列の運転サイクルの第3段階にて、フィルター要素を、液体がそこを全く通過しない待機期間におく。本明細書で先に説明したように、フィルター要素30をその後再びろ過に付す場合、待機期間または機能しない期間の継続が長くなるにつれてろ過速度が増すことを、出願人は見出した。しかしながら、これは、これらの待機期間の間、フィルター要素30は機能しないという不利益とバランスを取る必要がある。10分〜30分の待機期間が良好な結果をもたらすことが見出された。しかしながら、待機期間は10分より短くてもよい。逆洗段階の間、要素30のろ材32から開放され部分的に砕かれた触媒ケーキが、この待機期間の間、スラリー床14の乱流によって効率的に更に砕かれ、ろ材表面から除去されて、フィルター30から離れたところで再び混ざり合うと考えられる。ろ過領域22を通過する気体表面速度は、待機期間の最適な継続に影響を及ぼし得ると考えられる。
【0065】
一部のスラリーは、降水管90を下向きに連続的に通過し、それによって、本明細書の下記でもより詳細に説明するように、スラリー床14内で触媒粒子の均一な再分配を達成し、スラリー床中で均一な熱分配も確保する。
【0066】
スラリー床14は不均一または撹拌乱流の流動形態であって、かつそれは、プラグ流の状態でスラリー床を垂直に横断する気体反応物および気体生成物の速く上昇する大きな気泡から成る希薄相、ならびに液体生成物、固体触媒粒子ならびに気体反応物および気体生成物のより小さな混入気泡を含んで成る濃密相を含んで成るように、容器12を運転させる。
【0067】
従って、導管54、53および51ならびにバルブ102、56および52を有する逆洗凝縮物ライン100は、同時に逆洗手段を構成する。しかしながら、ろ過用に用いられる導管54および53ならびにバルブ56および52を、逆洗用に用いる代わりに、含酸素成分除去段階96からフィルター要素30に逆洗凝縮物を供給する、別個または専用の逆洗導管アレンジメント(図示せず)を、関連するバルブと一緒に設けられ得ることが適切である。
【0068】
プロセス10の利点は、炭化水素凝縮物が触媒粒子を有しておらず、それによって、その下流側にある1次ろ過表面の目を詰まらせるリスクを非常に減少させることである。有利なことに、炭化水素凝縮物の少なくとも大部分が蒸気として容器12から再び出て行くため、それはろ過効率に負の効果を与えない。更に有利なことに、容器12からの凝縮物の蒸発は、スラリー床14から熱を除去する形として作用する。しかしながら、これは当然、凝縮器78の負荷の増加をもたらす。
【0069】
分離器82からの炭化水素凝縮物は、触媒を攻撃し得るカルボン酸およびアルコールのような含酸素成分を含む。含酸素成分除去工程96はこれらの成分を有利に除去し、容器12にて用いるのに安全な逆洗凝縮物を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体反応物から液体生成物および気体生成物を生成する炭化水素合成方法であって、
固体触媒粒子が懸濁液に懸濁しているスラリー床に、気体反応物を低いレベルにて供給すること;
気体反応物がスラリー床を上向きに通過する時、気体反応物を触媒作用で反応させ、それによって、液体炭化水素生成物および気体炭化水素生成物を生成することであって、その反応は触媒粒子によって触媒され、かつ液体生成物および触媒粒子を含んで成る生成物混合物が生成すること;
ろ過段階にて、液体生成物を第1方向でろ材に通すことによって、生成物混合物をろ過に付し、液体生成物から触媒粒子を分離すること;
スラリー床の上方から気体生成物を取り出すこと;
気体生成物を冷却し、少なくとも炭化水素凝縮物および排ガスを含んで成るマルチ相生成物を生成すること;
マルチ相生成物を分離して、少なくとも炭化水素凝縮物ストリームおよび排ガスストリームを生成すること;
炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理し、そこから含酸素成分を除去し、逆洗凝縮物を生成すること;
ろ過段階のろ材を通る液体生成物の通過を時々ある期間中断すること;ならびに
液体生成物の通過を中断させている期間の少なくとも一部の間、逆洗凝縮物を第1方向と反対の第2方向でろ材に通すことによって、ろ過段階のろ材を逆洗すること
を含む方法。
【請求項2】
炭化水素合成はフィッシャー・トロプシュ炭化水素合成であり、気体反応物は主に一酸化炭素および水素を含んで成る合成ガスストリームの形態であり、触媒粒子はフィッシャー・トロプシュ触媒粒子であり、マルチ相生成物は少なくとも該炭化水素凝縮物および該排ガスおよび反応水を含んで成り、そのマルチ相生成物を分離して、該炭化水素凝縮物ストリームおよび該排ガスストリームおよび反応水ストリームを生成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、水素化触媒を用いて凝縮物ストリームの該一部を水素化することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
水素化触媒は、水素化触媒活性を維持するためにジメチルジスルフェートの導入を必要としない、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、凝縮物ストリームの該一部を溶媒抽出に付すことを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項6】
含酸素成分を除去するために炭化水素凝縮物ストリームの少なくとも一部を処理することは、炭化水素凝縮物ストリームの該一部をガード床に通し、その凝縮物から含酸素成分を200ppm未満の濃度まで除去することを含む、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
分離段階にて、逆洗凝縮物からより軽質の成分を分離し、軽質成分除去逆洗凝縮物を生成し、次に、逆洗するために、その軽質成分除去逆洗凝縮物を用いることを含む、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
分離段階は少なくとも1つの蒸留操作を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ろ材を逆洗するために用いる逆洗凝縮物の少なくとも一部を、気体の形態で気体生成物と一緒に、スラリー床の上方から取り出し、それによって、スラリー床から熱を除去する、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−536979(P2010−536979A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521517(P2010−521517)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053379
【国際公開番号】WO2009/027914
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(500159211)サソール テクノロジー(プロプライエタリー)リミテッド (25)
【Fターム(参考)】