説明

気球、飛行船型減量器

【課題】動くもの、例えば自転車、車、船、飛行機等にとって、最高出力、最大トルクを高めるのと同様の効果を得られるのが、軽量化である。したがって、機体の軽量化については、研究の最重要項目の一つであり、ほんのわずかな軽量化も、運動性の面からも省エネルギーの面からも大きな意味を持つ。しかし、現在のところ決定力を持つものは、みつかっていない。本発明は、機体の軽量化について、マイナスの要素を加えることによって、問題解決の一助となるべき、気球型減量器である。
【解決手段】本発明は、空気より軽い気体1、例えば、水素、ヘリウム、灯用ガスあるいは熱空気等を気密性の袋2につめこみ、比重の差を浮力として、動くもの、例えば自転車、車、船、飛行機等にとりつけることによって、本体の重量を軽くし、運動性能の向上と省エネルギーに役立てるという気球型減量器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、動くものの重量軽量化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
動くもの、例えば自転車、車、船、飛行機等にとって、最高出力、最大トルクを高めるのと同様の効果を得られるのが、軽量化である。したがって、機体の軽量化については、研究の最重要項目の一つであり、ほんのわずかな軽量化も、運動性の面からも省エネルギーの面からも大きな意味を持つ。しかし、現在、考えられる限りの努力がなされているが、今のところ、決定力を持つものはみつかっていない。現在のところ、機体の軽量化については、より軽い材質のものを使ったり、バッテリー等をより小さくあるいはなくしたりすること等が考えられるのみである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらは、価格が非常に高くなってしまうか、必要なものの働きを妨げるまでして軽量化を実現しようとしており、どうしても競技用の乗り物を中心とした軽量化であった。本発明品は、こうした方法とともに、あるいは、これ単属でなしうる軽量化である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
各機種別に課題を解決するための手段を述べる。
イ.まず、自転車の場合、タイヤ、タイヤカバー、リム、ハンドル等の部分をできるだけ軽く、太くして、その内部に、空気より軽い気体(1)、例えば、水素、ヘリウム、灯用ガスあるいは熱空気等を詰め込み、比重の差を浮力として、全体の総重量を軽くする。ここで、タイヤ、タイヤカバー、リム、ハンドル等を太くするために、重くなってしまってはどうしようもないので、各部品とも、アルミ等の本体部分と気密性のビニール等の補助部分(2)との併用が考えられる。また、極端な場合には、気球(4)か飛行船(3)を本体から上げるか、人間がナップサックのように軽気体と気密性のビニール等の補助部分(2)を背負うことも考えられる。
ロ.次に、車の場合、屋根の上にできるだけ大きな流線型の袋を用意し、あたかも飛行船(3)の如く、その中に空気より軽い気体(1)をつめこんで、比重の差を浮力とし、全体の総重量を軽くする。この飛行船の形については、通常のリヤスポイラーの形をとって、すなわち、飛行機の翼が上向きの揚力を発するのと逆に、スピードが上がると下向きの揚力を発するものとするのも一案である。また、車の中であいているスペース、例えば、ドアの内部、ボンネット、キャビンの天井、トランク等には、上の自転車の場合と同様に、軽気体(1)入りの気密性ビニール等の補助部分(2)も併用する。
ハ.船の場合は、より簡単に、気球(4)を必要な数だけ上げ、同様に全体の総重量を軽くする。それから上の2つと同様に、軽気体(1)入りの気密性ビニール等の補助部分(2)も併用する。
ニ.飛行機の場合も、本体かビニール等の補助部分(2)と軽気体(1)で、全体の総重量を軽くする。また、必要におおじて、機体部分に軽気体(1)を大量に含み得る、飛行機自体を半飛行船的なスタイルにすることも考えられる。以上、自転車、車、船、飛行機について、それぞれに適した方法を述べてきたが、これらの方法はお互いに相互利用可能である。例えば、船には気球(4)がよいと思われたが、もちろん、流線型の飛行船的な物(3)でもよく、そこは臨機応変に最適な方法を選ぶ。最後に、上記以外でも、これらの方法は適用し得る。例えば、三輪車、スキー、スケート等が考えられ、同時に人の乗っていない無人式の車、飛行機、船も同様である。本発明は、以上の構成よりなる気球型減量器である。
【発明の効果】
【0005】
動くもの、例えば自転車、車、船、飛行機等にとって、最高出力、最大トルクを高めるのと同様の効果を得られるのが、軽量化である。本発明を使用することによって、それぞれ軽量化が図られており、より軽い物のように、軽快に操縦、運転することができ、また、省エネルギーにも貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図にも示したとおり、全ての物は、総重量が幾分かでも軽くなっており、従って同じ最高出力、最大トルクでも軽快に操縦、運転ができる。同時に、本発明は動かすものの重量を減らす訳であるから、省エネルギーにも貢献し得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】自転車における使用状態を示す側方図
【図2】自転車における使用状態を示す上方図
【図3】自転車に飛行船を付けた側方図
【図4】自動車に飛行船を付けた側方図
【図5】自動車における使用状態を示す側方図
【図6】船に飛行船を付けた側方図
【図7】飛行機における使用状態を示す上方図
【図8】飛行機における使用状態を示す側方図
【符号の説明】
【0008】
1 軽気体
2 ビニール等の補助部分
3 流線型の飛行船的な物
4 気球


【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車、二輪車、船において、空気より軽い気体を詰め込んだ、静的浮力としては常に一定の浮力を得る、気密性の袋を、各機体の内部か外部に取付け、空気より軽い気体を詰め込んだ気密性の袋の浮力だけでは、各機体が空中に浮かず各機体が陸上、或は水上にとどまる範囲内で、各機体本体の重量を軽量化することを特徴とする、自動車、二輪車、船。
【請求項2】
請求項1に於いて既述の、自動車、二輪車、船に取付ける、空気より軽い気体をつめこむ気密性の袋の形に於いて、飛行機の翼が上向きの揚力を生み出すのと逆に、各機体のスピードが上がると下向きの揚力、即ちダウンフォースを発することを特徴とする、気球、飛行船型減量器。
【請求項3】
飛行機において、空気より軽い気体を詰め込んだ、静的浮力としては常に一定の浮力を得る、気密性の袋を、飛行機の内部に取付け、空気より軽い気体を詰め込んだ気密性の袋の浮力だけでは、飛行機が空中に浮かず地上にとどまる範囲内で、又、機体の体積は軽量化前の飛行機と同様になる範囲内で、飛行機本体の重量を軽量化することを特徴とする、気球型減量器付飛行機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−120385(P2008−120385A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3966(P2008−3966)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【分割の表示】特願2007−48821(P2007−48821)の分割
【原出願日】平成8年10月24日(1996.10.24)
【出願人】(596115894)
【Fターム(参考)】