説明

気球を用いた風力発電システム。

【課題】、風力をシリンダー内のピストン上下運動に変換させる簡便な構造と気球の揚力とピストン重量とをバランスさせることで微風であっても発電できる。
【解決手段】 シリンダー及びピストンを用いた風力発電装置でヘリュームガスを充填した気球の揚力でピストン重量をバランスさせ、さらに気球の風の抗力もピストン押し上げの合力とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気球と風力シリンダーを用いた発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
人類が生産,生活していく上でのエネルギー源として用いられている化石燃料は有限であり、無限なエネルギーの有効活用が望まれている。
【0003】
特に自然エネルギーである風力、水力、太陽光、波浪は環境に優しいクリーンなエネルギー源として近年脚光を浴びている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
風力発電は羽根を用いた風車タイプが主流であるがイニシャルコストが大きく、一般家庭用での利用は困難である。
【0005】
風力発電の風車タイプは基準値以上の平均風速を要求され設置場所が限定される。
【0006】
風力発電の風車タイプは構造が複雑で特定の知識と技術を有した者による定期的なメンテナンスが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、風力をシリンダー内のピストン上下運動に変換させる簡便な構造と気球の揚力とピストン重量とをバランスさせることで微風であっても発電できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は風力をシリンダー内のピストンの上下運動に変換させる簡単な構造で、ヘリューム充填気球の揚力をピストン重力とバランスさせ、気球の風に対する抗力もピストン揚力に付加できることから微風時であっても効率的発電が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
風力をシリンダー内のピストンの上下運動に変換させる簡単な構造と、気球の揚力、抗力を合力することで微風での発電を可能にした。
【実施例】
【0010】
全方位に配置された9風取り入れ口に吹き込む風は5シリンダー内方へしか開かない機密性の高い10風取り入れ扉より7気密室に圧入することで6ピストンに揚力を与える。同時に6ピストンに3気球係留ワイヤーで繋がれた1気球の6ピストン重量にバランスした揚力と風に対する抗力も6ピストンを引き上げるエネルギーとなる。
【0011】
6ピストンは11ピストン固定ワイヤーにより14上下動バーと繋がれ、6ピストンの上昇下降運動が伝達される。
【0012】
14上下動バーの支点軸の左に一方向クラッチを内蔵した18上昇時回転トルク伝達歯車を配し右に一方向クラッチを内蔵した19下降時回転トルク伝達歯車とアイドル歯車を介し各々発電機回転軸に固定された歯車に連結されることで上昇時、下降時とも同回転方向のトルクを得ることができる。
【0013】
又14上下動バーは17バランス調整用スプリングにより無風の場合6ピストンを押し下げるよう調整され、風力の強い場合は12バランスウエイトを13自動バランス調整モーターにより、上昇、下降しやすい最善のバランスにコンピューターを用い自動的に調整される機能を付加した。
【0014】
6ピストンの上昇、下降を容易にするため6ピストン中央に15排気口、16排気弁を配し、上昇上限付近で4排気弁開用バーにより16排気弁を開き7気密室の圧力を開放することで下降を容易にする。又下降下限付近で8排気弁閉用バーにより16排気弁を閉じ7気密室内の機密を保つことで上昇を容易にする。
【産業上の利用可能性】
【0015】
簡便な構造とすることでイニシャルコストを低減し、メンテナンスも簡素化することで小規模発電での利用を可能とした。又大型化するとその規模に比例して発電量を増やす事が出来ることも利点である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】正面図
【図2】側面図
【図3】D-D断面図
【図4】A−A矢視、B-B矢視、C-C矢視
【符号の説明】
【0017】
1 気球
2 ワイヤー触れ止め
3 気球係留ワイヤー
4 排気弁開用バー
5 シリンダー
6 ピストン
7 気密室
8 排気弁閉用バー
9 風取り入れ口
10 風取り入れ口
11 ピストン固定用ワイヤー
12 バランスウエイト
13 自動バランス調整用モーター
14 上下動バー
15 排気口
16 排気弁
17 バランス調整用スプリング
18 上昇時回転トルク伝達歯車
19 下降時回転トルク伝達歯車
20 発電機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘリュームを充填した気球の揚力、風圧抗力と全方位風力によるピストン揚力の合力を用いた発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−274820(P2006−274820A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91105(P2005−91105)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(592198334)
【Fターム(参考)】