説明

水処理システム

本発明は、大量の水の中に存在する汚染水棲生物を減少させる方法を提供する。その方法は、水棲生物によって汚染された開放水域から、直径が変化する導管システムを備える反応器ユニットを通して水をポンプ給送するステップであって、そのシステムの或る箇所で該直径が変化し、その箇所の水の速度ヘッドを増加させることによって、水の圧力ヘッドを大気圧より低いレベルまで低下させそれにより気泡を発生させるように該直径が変化するステップを含む。又、本発明は該方法に使用する装置も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中に存在する水棲生物を死滅させ、又はそれらがコロニーとして成長できない程度にまでそれらの数を減少させることによって、それら水棲生物を排除するための水処理に関する。本発明は、船が搭載するバラスト水の処理に特に使用されるが、バラスト水は、それが入れられた場所から遠く離れた海又は湖に廃棄されると、環境へ望ましくない影響を及ぼし得る。
【背景技術】
【0002】
近年の船は、一般に、その船体内のタンク中にバラスト水を載せて、船をバランス、安定化させ、その運動性を向上させる。積荷が積載され、船の吃水が下がると、バラスト水は排出される。同様に、積荷が降ろされると、所望の釣合いを維持するために、バラスト水をバラストタンクにポンプ注入する。
【0003】
そのために船にポンプ注入され、船からポンプ排出される水は大量であり、バラスト水がそこから搭載されそこに排出される水域には非常に多様な種の生物が生息しているので、しばしば遠く離れた場所から持ち込まれた外来種が、海水にも又淡水にも放出されることが長く行われてきたことは周知のことである。これら生物は、それらの生育過程のあらゆる段階にある、微小プランクトン種からかなり大きな遠洋魚までの範囲に亘り、様々な病原性バクテリア及び微生物(原生動物)を含む。それらの或るものにとっては、それらが到達した水域に自然の捕食者が殆ど存在せず、それらがその水域に適切な食料源を見付ければ、それらは新しい彼らの領域を急速にコロニー化し、そこを支配し始め得る。即ち、それらは厄介者になり、それらの新しい生息域の生態環境の安定性に対して脅威になり得る。
【0004】
この問題は、水中環境に対する重大な脅威として世界的に認識されており、国際海事機関(「IMO」)は、所有船舶のバラスト水の生物殺滅を厳格且つ系統的に段階を踏んで船主に行わせる効力を有する条約を2004年2月に採択した。その条約は批准の過程にあり、それに適用され、それを実行するための技術上の具体的な対策は、今なお検討中である。
【0005】
本出願人は、以前、南アフリカ共和国特許出願第2005/10473号(国際公開第2007/049139号パンフレットによって2007年5月3日に公開)を出願し、それには、電気分解によって生成される塩素及び他のガスによって起こされる化学的殺生物作用並びにオゾンの導入を組み合わせたキャビテーションに基づくバラスト水処理システムが記載されている。これらプロセスのそれぞれを個々にバラスト水の処理に使用することについては周知であり、南アフリカ共和国特許出願第2005/10473号が出願された時点ではそのように行われていたが、該出願に開示された組合せは知られておらず、これらプロセス間の相互作用の効果は未知又は理解されていなかった。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、船に搭載されたバラスト水を処理する方法が提供され、その方法は、船が位置する水域から船内に設けられた管路の取入口に水を引き込む(必須ではないが、通常、水域に流体連通する海水箱から)ステップと、管路に沿って、且つ、水がその反応器を通ると水にキャビテーションを起こすように構成されたキャビテーション発生反応器を通して水を流すステップと、その水を、管路を通して、船内のバラストタンクに注ぎ込むステップとを含み、その方法は、キャビテーション発生反応器の下流に管路に直列に配置されたポンプを用いて、管路を通して水を流すことを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、船に搭載されたバラスト水を処理する方法が提供され、その方法は、反応器を通して水をポンプ給送するステップと、反応器を通過する水1リットル当たり0.4〜1.0ミリグラムの量で水に次亜塩素酸ナトリウムを導入するように、水を反応器内で電気分解するステップと、反応器内の水に気泡を発生させる(cavitate)ステップとを含む。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、船に搭載されたバラスト水を処理する方法が提供され、その方法は、或る濃度の生存生物をその中に有する水を、船が位置する水域からポンプで汲み上げるステップと、キャビテーションと電気分解の組合せによって水に気泡を発生させることにより、IMOバラスト水条約2004の付属書「Regulations for the control and management of ships’Ballast Water and Sediments」の規定D−2に定められた基準に合致するように生存生物の濃度を減少させるステップと、処理済の水を船舶内のバラストタンクに注ぎ込むステップとを含む。
【0009】
水は、1時間当たり160〜320m、好ましくは1時間当たり約280mの体積流量で反応器を通してポンプ給送することができる。或いは、大きい方の反応器の場合には、水は、1時間当たり450〜1000m、好ましくは1時間当たり約640mの体積流量で反応器を通してポンプ給送することができる。水は、1秒当たり2〜3.5メートル、好ましくは1秒当たり約3メートルの平均流束で反応器を通してポンプ給送することができる。
【0010】
電気分解反応は、水1リットル当たり0.4〜1.0ミリグラムの量、好ましくは水1リットル当たり0.5ミリグラムの量で次亜塩素酸ナトリウムを生成するように構成することができる。
【0011】
更に、オゾンを水に導入することができる。オゾンは、1リットル当たり0.001〜0.1gの量、好ましくは1リットル当たり0.01gの量で水に導入することができる。オゾンは、好ましくはコロナ放電オゾン発生法によって船内で発生させることができる。或いは、オゾンは、紫外線オゾン発生法又は他の周知のオゾン発生法によって生成することができる。好ましくは、オゾンは、水に気泡が発生させられる前に水に導入される。
【0012】
水には、反応器を通る水の流路に沿う2〜3メートルの距離に亘って、連続的又は間歇的のいずれにせよ、気泡を発生させることができる。水には、1〜5秒の時間に亘って、好ましくは約5秒の間、連続的又は間歇的のいずれにせよ、気泡を発生させることができる。
【0013】
本発明の別の態様によれば、船のバラスト水を処理するように構成された装置であって、船の海水箱とバラストタンクとの間に延在する管路中に直列に配置され、その反応器を通って流れる水にキャビテーションを発生させるように構成されたキャビテーション発生反応器と、海水箱からバラストタンクまでの管路に沿って、キャビテーション発生反応器を通して水をポンプ給送するポンプとを備える装置が提供され、その装置は、ポンプが、キャビテーション発生反応器の下流に管路に直列に配置されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の別の態様によれば、船のバラスト水を処理するように構成された装置であって、船の海水箱とバラストタンクとの間に延在する管路に直列に配置するのに適した反応器であり、海水箱からバラストタンクへ、反応器を通って流れる水を電気分解するように構成された少なくとも1対の電極を備える反応器と、流れる水にキャビテーションを起こさせる手段とを備える装置が提供される。
【0015】
キャビテーションを起こさせる手段には、反応器内の導管の直径の変化、並びに、水の流路内に配置され、キャビテーションを起こすようになされた翼、板、及び/又は他の障害物が含まれ得る。
【0016】
本装置は、水から粒子状物質を除去するのに適したフィルタを更に備え得る。
【0017】
反応器は複数のモジュールを備え得、各モジュールは、海水箱からバラストタンクへ、反応器を通って流れる水を電気分解するように構成された少なくとも1対の電極、流れる水にキャビテーションを起こさせる手段、又はオゾン吹込手段のうちの1つを備える。
【0018】
反応器は、互いに直列に連結された複数の前記モジュールを備え得る。
【0019】
或いは、場所や他の制約の結果として有効な場合、反応器は、前記モジュールの1つを前記モジュールの別の1つに接続するパイプ部分によって直列に接続されている複数の前記モジュールを備え得る。
【0020】
本発明の別の態様によれば、上記に定義された反応器に組み上げられるように構成された複数の前記モジュールを備える組立用品一式が提供される。
【0021】
本発明の別の態様によれば、マニホルドを介して並列に接続された複数の本明細書に記載の反応器を備える装置が提供される。
【0022】
この明細書中の用語「反応器」は、管路部分に直列に配置され、水処理プロセスが適用されるシステムを示すのに用いられ、そのプロセスは電気分解、殺生物性ガスの直接吹込み、又はキャビテーションとする。本出願人は、これらプロセスを組み合わせて適用することを意図し、したがって、一般に、これらのプロセスの2つ以上が適用される単体装置として「反応器」に言及する。但し、各モジュールが本明細書に定義される「反応器」を構成する、この明細書に記載されるモジュール式配置の場合には、単数形の「反応器」への言及は、そのようなモジュールの組合せに言及しているものと理解されるべきである。又、「キャビテーション発生」反応器への言及は、その反応器を通って流れる水にキャビテーションを発生させるように構成された反応器を指すことを意図するものであり、したがって、本明細書で言及される「キャビテーション発生反応器」は、電気分解を適用する手段、又は殺生物性ガスを直接吹き込む手段を追加して備える場合もあり、備えない場合もあることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】船内で使用するために据え付けられた、本発明による水処理システムの概略説明図である。
【図2】本発明による反応器の側面図である。
【図3】長手方向断面で示された、図2の反応器の側面図である。
【図4】図2の反応器の縮尺した透視図である。
【図5】図2の反応器の第1のモジュールの透視図である。
【図6】分解組立図を含む、図2の反応器の第2のモジュールの縮尺した透視図である。
【図7】図2の反応器の第3のモジュールの端面図である。
【図8】図7に示された第3のモジュールの側方断面図である。
【図9】図7に示された第3のモジュールの透視図である。
【図10】図2に示された反応器の第4のモジュールの透視図である。
【図10A】図10に示された実施形態に替わる、第4のモジュールの代替実施形態の図である。
【図10B】図10に示された実施形態に替わる、第4のモジュールの代替実施形態の図である。
【図10C】図10に示された実施形態に替わる、第4のモジュールの代替実施形態の図である。
【図11】図1に示されたシステム用の電気制御パネルのブロック図である。
【図12】図8の電気制御パネルモジュールの輪郭図である。
【図13】船内使用のために据え付けられ、1対のバラストタンクを有する船用に構成された、本発明の水処理システムの代替実施形態の概略説明図である。
【図14】本出願人によって実施された試験の結果を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1〜12に示される装置は、在来のバラストタンク及び在来のバラスト水ポンプを有する通常の遠洋航海船のバラスト水を処理するのに適した水処理装置の好ましい実施形態である。装置は、IMO決議MEPC53/24の要求に適合するように設計された効率的でコスト効果を有するシステムを目指すものである。
【0025】
装置は、海水箱101と船内に構築された1つ又は複数のバラストタンク102との間に延在する管路100中に繋ぎ込まれた反応器1を備える。バラスト水ポンプ103が、やはり管路100中、好ましくは反応器1の下流に接続されている。
【0026】
反応器1は、電気制御パネルモジュール200によって自動的に制御され、電気制御モジュール200は1つ又は複数の遠隔監視装置201に接続されている。
【0027】
本出願人は、現在、2つの型の反応器1を試験しており、それぞれ、6インチ(15.2cm)のバラスト水パイプシステム及び10インチ(25.4cm)のバラスト水パイプシステムを有する船に据え付けるのに適合するものである。(2つの型の間の違いは一般には顕著でなく、指摘すること、又は熟練した読者が別様に理解し得る場合を除いては、この明細書では2つの型間に区別を付けない。)処理することのできる1時間当たりのバラスト水の量は、据え付けられる反応器の型に依存する。例えば、6インチの反応器は1時間当たり最大320mのバラスト水を処理し、10インチの反応器は1時間当たり最大640mを処理することができる。
【0028】
自動的作動及び遠隔監視によって、バラスト水の操作が進行している間、船員が通常の仕事を続けることが可能になる。更に、比較的規模が小さいので、装置更新工事に際し、本システムが最善の選択になる。反応器の出力能力を、特定の船に据え付けられているバラストポンプの能力に適合した処理速度能力まで拡張するために、反応器を組み合わせてマニホルドに組み込むことができる。又、モジュール構成は、反応器のモジュールを分割することができることによって、切れ切れで扱いにくい空間への据付けを可能にする。
【0029】
反応器1は、3つのプロセスを用いて作動する。即ち、
− オゾンの導入、
− 電気分解、
− キャビテーション
である。
【0030】
本発明のシステムでは、これらのプロセスの通常の作動には船上で生成されるエネルギーのみを必要とし、又、船の周囲の空気、及びそれ自体が処理される水以外の物質を取り入れる必要はない。
【0031】
オゾンは、とりわけ細胞壁の攻撃において殺生物特性を有することが知られており、携行水の殺菌に長く使用されてきている。
【0032】
海水の電気分解によって、水素と酸素、並びに、特に次亜塩素酸ナトリウムと限られた量のトリハロメタン及びブロモホルムなどの様々なガスが生成される。次亜塩素酸ナトリウムは、特に、殺生物特性を有することが知られている。更に、電流を水に通すことにより、ある種の生物には殺傷効果があると考えられる。
【0033】
更に、キャビテーションの前にバラスト水の流れにガスを通すと、キャビテーション及びその効果が増強されると考えられる。
【0034】
用語「キャビテーション」は、液体中に蒸気又はガスで満たされた空洞が形成されることを指し、又、水を一定圧力下で沸騰させたとき泡を形成する良く知られた現象、及び溶解ガスの放散によるシャンパン酒や炭酸清涼飲料の発泡を含む。しかし、本発明では、関連するキャビテーションは、周囲温度は変化することなく、流れるバラスト水の動力学的作用によって生成される局所的圧力降下によって発生する。こうしたキャビテーションは、爆発的な成長によって特徴付けられ、パイプライン中の低圧力と高速度の適切な組合せによって発生する。
【0035】
更に、本発明の好ましい実施形態は又、バラスト水がバラストタンク102に入る前の管路100に直列に配置されたフィルタ104を備える。
【0036】
反応器1は、図2に示されるように、バラスト水ラインに対応することができる316Lステンレス鋼や任意の他の材料から製造され、3つのモジュール、即ち、第1のモジュール300、第2のモジュール400、第3のモジュール500、及び第4のモジュール600を備える。各モジュールは、M12ステンレス鋼製ボルト、ワッシャ、及びナット(図示せず)を用いて他のモジュールに連結されている。完全な水密性が、耐水/耐化学性ガスケット(図示せず)をモジュール間に取り付けることによって達成されている。船のバラスト水管路100への接続は、反応器1への入口301及び出口601それぞれの標準フランジを介する。耐水/耐化学性ガスケットがこれら接続部に用いられる。全てのフランジ、接手、ガスケット、及び溶接が、特定の圧力及び温度に対して、IMOの要求事項への適合性及び整合性を確認するために試験される。
【0037】
反応器の内面は、セラミック吹付けエポキシタイプコーティングで処理されている。保護コーティングの目的は3つある。即ち、
− 反応器の内面を海水によって生じる腐食から守ること、
− システム内で発生するキャビテーションによって生じる損傷から内面を守ること、及び
− 反応器の働きを助ける圧電作用力を発生させることによって、バラスト水の処理を助けること
である。
【0038】
オゾンガスが、第1のモジュール300に供給される。第1のモジュール300及び第2のモジュール400のそれぞれに、5つの電極が並んでいる(電極は図示されていないが、電極ハウジング302、401内に配置されている)。第2のモジュール400、第3のモジュール500、及び第4のモジュール600は、それぞれキャビテーション板403、413、603を備え、第2のモジュール400及び第4のモジュール600のそれぞれは、センサ(pH及び水の塩度)を取り付け、又要すればそこから水のサンプルを採取することができるサンプルポイント402、602を有する。
【0039】
図5に詳細に示されているように、第1のモジュール300は、フランジ301を用いて管路100に接続されている。第1のモジュール300は、直径が実質的に管路100の直径に対応する入口部分303を有する。入口部分303には、オゾンガス発生器202に作動的に接続されたオゾンガス取入口304が設けられている。オゾンガスは、ベンチュリインジェクタ(図示せず)を用いてバラスト水に吹き込まれる。第1のモジュール300は、入口部分303に続いて、電気分解が行われる電気化学反応器部分305を有する。電気化学反応器部分305は、その上流端に、入口部分303から外向きに延出する環状板306を有する。電気化学反応器部分305は、入口部分303の下流に、環状板306から延出し、直径が入口部分303の直径に対して増加したマニホルド部分308を画成する円筒壁307を有する。引き続き下流に、電気化学反応器305は、中央パイプ部分309と、マニホルド部分308に流体連通し、外周に離隔配置された5つの電極ハウジングパイプ部分302とを有する。第1の環状板306には、その周りに等分に離隔配置され、電極ハウジングパイプ部分302に位置が対応する孔(図示せず)が設けられている。孔のそれぞれには、対応する電極の装着板(図示せず)が孔に嵌め込まれて備え付けられ、その装着板には1つ又は複数の電極(図示せず)が装着されている。作動に際し、電極装着板が孔に嵌め込まれ、電極が電極ハウジングパイプ部分302の中に延在する。電気化学反応器部分のこの配置によって、整備作業に際し電極に容易にアクセスできるようになる。第1のモジュール300は、その下流端に、中央パイプ部分309及び電極ハウジングパイプ部分302から流体連通することができるオリフィス311をそこに有するフランジ310を備える。
【0040】
第2のモジュール400は、キャビテーションチャンバ404と、更に別の電気化学反応器405とを備える。第2のモジュール400は、上流端406と、下流端407とを有する。第2のモジュールは、上流端406に、第1のモジュール300に連結するためのフランジ408を備える。キャビテーションチャンバ404は、第1のモジュール300のマニホルド部分308の直径にほぼ同じ直径を有する円筒部分409を備える。円筒部分409に続いて、キャビテーションチャンバ404は、円錐台部分410を有し、管路100の直径に相当する直径を有する減少直径パイプ部分411に合致するまで直径が減少する。第2のモジュール400は、キャビテーションチャンバ404内部に、第2のモジュール400の長手方向軸に平行に延在し、1対の翼板413と、1対のキャビテーション板403とが取り付けられた4本のロッド412を備える。翼板412は、その外周に、作動中通過する水に螺旋旋回を与えるように傾斜した1組のブレードを有する。キャビテーション板403はそれぞれ、図6に示されるように、複数の小さなオリフィスを有する板を備える。又、管状スペーサ414が、ロッド412に沿う翼板412及びキャビテーション板403の位置を設定するために設けられている。
【0041】
キャビテーションチャンバ404の壁には、監視目的のための取出口402が設けられている。
【0042】
第2のモジュール400の更に別の電気化学反応器405は、第1のモジュール300の電気化学反応器305と実質的に同じである。
【0043】
第3のモジュール500は、キャビテーションチャンバを画成し、直径が円筒部分409に相当する延長チューブを備える。第3のモジュール500は、1組のキャビテーション板501を備える。図示された実施形態では、これらキャビテーション板は、アングル型切片の配列を備える。アングル切片の頂点が上流を向いた状態で図示されているが、本出願人による実験では、この種のキャビテーション板は、逆向きにして頂点を下流に向けるとより効果的であることが示されている。
【0044】
第4のモジュール600は、第2のモジュール400のキャビテーションチャンバ404に実質的に類似のキャビテーションチャンバ604を備え、各端部に、第3のモジュール500及び管路100にそれぞれ連結するためのフランジ605、606を備える。第4のモジュール600も又、監視目的のための取出口602を備える。
【0045】
第4のモジュールの代替実施形態が、図10A、B、及びCに示され、これら実施形態は、様々な構成のキャビテーション板を有する。この明細書に記載された様々な構成のキャビテーション板は、キャビテーションを誘起しようと意図する如何なる分子にでも使用することができることが理解されよう。
【0046】
このシステムは、粒子、諸物体、及び生物を水から取り除くためにバラストセーフ(BallastSafe)BSFcH−1.0濾過システム104を使用する。バラスト水は、バラストポンプ103からフィルタ104を通過する。フィルタ104は、パイプのあらゆる分岐より前で、バラスト水タンク102にパイプが入る前のパイプの任意の位置に組み込むことができる。濾過システム104は、標準的フランジ又は特別なパイプ接手のいずれかを用いてバラスト水配管100に接続することができる。バラスト水は、入口パイプを通って濾過システム104に入り、最初に粗いスクリーンを通過してあらゆる大きな粒子を除去し、次いで、好ましくは40ミクロンの微細スクリーンを通る。スクリーンの清掃は以下のように実施される。即ち、
− 粗いスクリーンは、フラッシング指令(4時間毎が推奨される)を受けて水で洗い流し、
− 微細スクリーンは、フラッシング指令(2時間毎が推奨される)を受けたとき、又はスクリーンの両端間に所定の差圧が検出されたときのいずれかに、水で洗い流すことができる。
【0047】
フィルタのスクリーンから洗い流された「濾過ケーキ」は、直接船外にポンプで排出することができる。
【0048】
電気制御パネルモジュール200のブロック図が図11に示される。電気制御パネルモジュール200装置は、プログラム可能な論理制御部(「PLC」)203と、制御開閉器204と、整流器205と、オゾン発生量及び温度を制御し維持する冷却装置を有する1対のオゾン発生器202とを備える。電気制御パネルモジュール200は、舶用認可取得済みの水密電気ボックス内に格納されている。電気制御パネルモジュール200への電力供給は、電気制御パネルモジュール200が連携して作動するバラスト水ポンプ103の制御開閉器を経由する経路によるべきである。この構成を採用することによって、バラスト水ポンプ103が始動すると直ぐにシステムが稼動することが保証される。PLC203は、作動サイクルを制御し、反応器1の全ての監視及び警告警報を管理する。PLC203の制御機能は、反応器1の全ての側面へのアクセスが可能である。PLCが発する出力によって、実時間運転状態及び個々の反応器要素の状態を局所PC206に接続することが可能になり、それによって、反応器1の完全な監視が可能になる。電極の状態、水温、反応器の作動状態、及びバラスト水の流量も又、PLC203を介して監視され、PC206に記録される。PLC203は、最大8つのアナログループ及び16個のディジタル入力を監視することができ、個々のユーザの要求に対処することができる。不具合が発生すると、PLC203が、遠隔監視装置201に表示され又はそこから発せられる視覚及び聴覚警告を開始する。これら遠隔監視装置は、例えば、反応器設置場所、バラスト制御室、及びブリッジに配置される。これらの警告メッセージに対処する処置、例えば反応器の緊急停止、バイパス等は、遠隔監視装置制御機能201を使用してバラスト制御室又はブリッジから直接行われる。要すれば、PLC203は、既存のバラスト水制御室回路に繋ぎ込み、又ブリッジにも直接接続することができ、それによって、当直員が、反応器及びバラスト水操作の制御を果たすことが可能になる。電気制御パネルモジュール200には、高負荷DC電気ケーブルを介して反応器1の電極に電力を供給する110Amp/48Vの整流器205が組み込まれる。整流器205の出力の極性は、PLC203の制御の下に自動的に切り替えられる。この極性の切替えによって、電極に堆積物が決して形成されないようにする。2つのオゾン発生器202が、電気制御パネルモジュール200内に搭載されている。各発生器202は、電子回路板、電源モジュール、高周波変圧器、電極、及びオゾン反応器(コロナ放電管)を備える。冷却装置が、周囲空気及びオゾン発生器の温度を維持するために設けられている。
【0049】
オゾンガスは、発生器202から反応器1へパイプで送られ、反応器を起動させると作動状態になるベンチュリシステムによってバラスト水に吹き込まれる。このシステムでは、オゾンガスが、バラスト水中に取り込まれ、数秒間のうちに海水に溶解する。ステンレス鋼導管に覆われたテフロンパイプが、オゾンを反応器に導くのに使用される。オゾンが確実に送出システムに押し戻されるように、逆支弁が組み込まれている。この構成は、オゾンガスが決して環境空気に解放されることのないようにし、それにより、船員へ危険を及ぼす可能性を取り除き、又は大幅に減少させる。
【0050】
オゾン発生器202用の冷媒は、冷却装置と熱交換装置とを組み込んだ閉回路システムによって供給される。直径10mmのパイプが、冷却システム配管用に使用され、一連の逆支弁が、冷却システムに関する安全を確保する。冷却システムは、反応器1が始動されると直ちにソレノイドによって起動される。冷却システムは、オゾン発生器の冷却を行い、又オゾンガスがそこから生成される周囲の空気を冷却するという2つの目的を果たすことに留意されたい。
【0051】
オゾンガス発生器202は、2つのタイプの冷却水用入口接手及びオゾン用出口接手を有する。即ち、1/4インチBSPTテーパ型又は1/4インチNPSテーパ型のいずれかである。
【0052】
遠隔監視装置201は、PLC203と協働してシステムを制御し監視する手段を提供するグラフィックスクリーンを有するインテリジェントグラフィック端末を備える。
【0053】
通常、反応器1及びフィルタ104は、対応するバラスト水ポンプ103が始動すると自動的に始動する。但し、保守整備中、又は船員が必要とするときに使用するために手動制御が用意されている。利用可能な制御は以下の通りである。即ち、
− 反応器始動/停止
− フィルタ始動/停止
− バイパス開/閉
である。
【0054】
以下の状況が、聴覚警告信号を伴う警告表示を行わせる。即ち、
− 反応器の異常作動
− 整流器の不具合
− 電極の不具合又は交換必要性
− 過熱
− オゾン発生器不具合(O発生器1及びO発生器2)
である。
【0055】
整流器の不具合又はオゾン発生器の不具合の警告は、システムの効力が失われることを示すので重要な警告である。
【0056】
好ましくは、反応器1は、船のバラストポンプ103の入口/吸込側で、海水箱101の後に列ねて組み込まれる。但し、反応器1は、要すればバラストポンプ103の後に据え付けてもよい。反応器1は、垂直配置又は水平配置のいずれに据え付けてもよい。反応器の出力能力を、特定の船に搭載されているバラストポンプの能力に適合した処理速度能力まで拡張するために、複数の反応器をマニホルド/ポッド中に据え付けることもできる。フィルタ104は、水平又は垂直のいずれに据え付けてもよい。
【0057】
図示の実施形態では、反応器及びフィルタの両方とも400V、60HzのAC電源を必要とする。図示のように、反応器及びフィルタの消費電力は、6インチシステムについて約7kWである。当然、必要電力は、船の構成、及び据え付けられたシステムの流量に従って変化する。しかしながら、6インチ反応器ユニット当たり7〜10kWの消費電力が見込まれる。
【0058】
個々のモジュールは、リフトを用いて、又は2人の据付技術者によって容易に持ち運べる。重昇降機具又は装置は必要としないが、据付けを容易にするために、500kgチェーンホイスト又は電動ホイストを使用してもよい。
【0059】
既存の船舶への据付けに関し、反応器1は、如何なる姿勢、即ち垂直、水平方向、又は船舶内の利用できる空間に応じた如何なる角度にでも搭載することができることに注目することが重要である。装置がパイプライン中に搭載され又は組み込まれる角度は、反応器の作動性能に影響しない。反応器はモジュール式であり、個々の部分に分けて供給し、定められた据付場所に取り込み、現場で組み立てることができ、即ち、船の構造を大きく変更する必要はない。船舶内で海水箱とバラストポンプとの間に利用できる十分な空間がない場合には、反応器はバラストポンプの後に据え付けることができる。或いは、好ましい場所まで導き、その後バラスト水ポンプに戻る追加の配管を用意することもできる。この態様が採用された場合、追加の配管、曲がり部などが、システムを通るバラスト水の流量に悪影響を決して与えぬように注意を払う必要があることに留意されたい。据付けが困難なとき、3つのチャンバを別々の部分に分けて配管中に据え付けることも可能である。このタイプの据付けでは、別々の部分への電気接続のような事項に配慮する必要がある。
【0060】
本出願人は様々な試験を行い、その結果が図11に表に纏められている。図11では、表示「チャンバ1」、「チャンバ2」、及び「チャンバ3」は、第1のモジュール300、第2のモジュール400、及び第4のモジュール600をそれぞれ指す。表示「チャンバ4」は、第3のモジュール500を指す。表記「O3」は、オゾンを導入した試験を示す。表記「VAT」は、電気分解を実施した試験を示す(頭字語VATは、試験で使用した可変アンペア数変圧器/整流器を意味する)。反応器の生産バージョンは、一定の最適な出力を電極に与える整流器と共に供給される。試験50bに関しては、反応器内の様々な部分の直径の構成が、キャビテーション板が無いにも拘らずキャビテーションが誘起されるようになっていることに留意するべきである。諸試験は、1時間当たり320mの反応器通過流量を生成する90kWのポンプが用いられた試験58bの場合を除いて、1時間当たり220mの反応器通過流量を生成する45kWのポンプを用いて、6インチ反応器を使用して行われた。
【0061】
これらの試験を実施することにより、本出願人は、キャビテーションに基づくシステムの効果は、次亜塩素酸ナトリウム及び他のガスを生成する電気分解プロセスを追加することによって増強されるとの結論を得た。海水で行われた試験では、本出願人が意図した投入量の更に追加のオゾンを水中に導入することによって、本明細書に記載されたキャビテーションと電気分解の組合せの効果が増すか否かに関しては結論が得られなかったが、本出願人は、電気分解が殺生物ガスを少ししか生成しない、又は全く生成しない淡水では、オゾンの導入によってこのシステムの効力が増強されると見ている。更に、キャビテーションプロセスと組み合わせて使用すると、周知の先行技術のシステムに用いられる投入量より遥かに少ない投入量の殺生物ガスしか必要とせずに、必要な殺滅率を達成できる。したがってその結果として、必要電力が下がり、有害な恐れのある化学物質の量が減少する。
【0062】
本明細書には、本発明の特定の実施形態が記載されているが、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更を加えることができることが、又、当業者には明らかであろう。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
大量の水の中に存在する汚染水棲生物を減少させる方法であって、
水棲生物によって汚染された開放水域から細長い導管システムを通して水をポンプで汲み上げるステップであり、前記水が、前記システム中の全ての箇所で同じ体積流量を有し、前記システムの如何なる箇所でも圧力ヘッド及び速度ヘッドを有するステップと、前記水をタンクに導き入れるステップとを含む方法において、
導管システムを備える反応器ユニットを通して前記水をポンプ給送するステップであり、前記導管システムが、前記水の圧力ヘッドを大気圧より低いレベルまで低下させ、もって、前記水の速度ヘッドを増加させることによって、該導管システムの第1の箇所にて気泡を発生させるように直径が変化している、ステップを特徴とする方法。
【請求項2】
前記水が、前記反応器ユニットを通って給送された後、船のバラストタンクに注入される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反応器の下流で前記導管システムに直列に配置されたポンプを用いて、前記水が、前記反応器を通して排出される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
水が、1秒当たり2〜3.5メートルの平均速度で前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
水が、1秒当たり約3メートルで前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
水が、1時間当たり160〜320mの体積流量で前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
水が、1時間当たり約280mの体積流量で前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
水が、1時間当たり450〜1000mの体積流量で前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
水が、1時間当たり約640mの体積流量で前記反応器を通ってポンプ給送される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記反応器を通過する水1リットル当たり0.4〜1.0ミリグラムの量で前記水に次亜塩素酸ナトリウムを導入するように、前記水が前記反応器内で電気分解される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
オゾンが、前記反応器を通過する前記水に導入される、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記オゾンが、1リットル当たり0.001〜0.1gの量で前記水に導入される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
オゾンが、1リットル当たり約0.01gの量で前記水に導入される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記オゾンが船内で生成される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記オゾンが、コロナ放電オゾン発生法によって生成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記水に気泡を発生させる前に、前記オゾンが前記水に導入される、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
キャビテーションと電気分解の組合せによって前記水に気泡を発生させることにより、IMOバラスト水条約2004の付属書「Regulations for the control and management of ships’Ballast Water and Sediments」の規定D−2に定められた基準に合致するように生存生物の濃度を減少させた後に前記処理済の水を前記船内のバラストタンクに注入するステップを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
水塊中の水棲生物を減少させる装置であって、上流端及び下流端を有し、前記水が一定の体積流量でその中を流れることができるように構成された細長い導管システムを有する反応器を備える装置において、
前記導管システムが、
ほぼ円錐台形を有し、第1の直径を有する第1の開口を画成する下流端、及び前記第1の直径より大きい第2の直径を有する第2の開口を画成する上流端を有する第1の先細部分と、
前記第1の直径より大きい第3の直径を有するほぼ円筒形の第1の反応器部分であって、前記導管システムの直径が前記先細部分の前記第1の開口の下流で突然直ちに増加するように、放射状になされた連結具によって前記第1の先細部分の前記下流端に連結された第1の反応器部分と
を備える部分を画成し、
前記第1の直径が、前記導管システムを通って下流へ流れる水にキャビテーションを起こさせる寸法になっていることを特徴とする装置。
【請求項19】
前記反応器ユニットの下流で前記導管システムに直列に配置されたポンプを備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記反応器が、前記反応器を通る水を電気分解するように構成された少なくとも1対の電極を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記反応器がオゾン吹込手段を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記オゾンが、コロナ放電によって生成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
作動中、前記導管システムを通る前記水の流路に沿う2〜3メートルの距離に亘って、連続的又は間歇的に、前記水に気泡を発生させるように寸法が決められ構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
作動中、1〜5秒の時間に亘って、連続的又は間歇的に、前記水に気泡を発生させるように寸法が決められ構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項25】
作動中、約5秒の時間に亘って、連続的又は間歇的に、前記水に気泡を発生させるように寸法が決められ構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項26】
前記反応器が複数のモジュールを備え、各モジュールが、前記反応器を通って流れる水を電気分解するように構成された少なくとも1対の電極、前記流れる水にキャビテーションを引き起こす手段、又はオゾン吹込手段のうちの1つを備える、請求項19に記載の装置。
【請求項27】
前記反応器が、互いに直列に連結された複数の前記モジュールを備える、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記反応器が、前記モジュールの1つを前記モジュールの別の1つに接続するパイプ部分によって直列に接続されている複数の前記モジュールを備える、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記反応器を通って流れる水を電気分解するように構成された少なくとも1対の電極、前記流れる水にキャビテーションを引き起こす手段、又はオゾン吹込手段のうちの1つを備えるモジュールであって、請求項26に記載の反応器ユニットに備え付けられるように構成されているモジュール。
【請求項30】
複数の請求項29に記載のモジュールを備え、請求項26に記載の装置に組み付けられるように構成された組立用品一式。
【請求項31】
マニホルドを介して並列に接続された複数の請求項18に記載の反応器を備える装置。


【図1】
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【図2−3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−524678(P2010−524678A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504959(P2010−504959)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051604
【国際公開番号】WO2008/132681
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508130018)リーソース バラスト テクノロジーズ (プロプライアタリー) リミテッド (2)
【Fターム(参考)】