説明

水処理方法および装置

【課題】 オゾン処理(または促進酸化処理)による水処理方法および装置において、従来より安価に、残留オゾン(または残留過酸化水素)、酸化処理副生成物等の有害物質を除去可能とする。
【解決手段】 被処理水に対して、オゾン接触槽2においてオゾンガスと接触・混合してオゾン処理を行った後、有害物質除去槽5において、オゾン処理後の処理水中に溶存する残留オゾンと、オゾン処理に伴って生成される酸化処理副生成物とからなる有害物質を除去する水処理方法において、前記有害物質除去槽5は、少なくとも、溶存オゾンを分解する機能を有する脱オゾン材充填層6と、酸化処理副生成物を分解する微生物を担持した生物担体層7とを備え、オゾン処理後の処理水を有害物質除去槽5に通流することにより、残留オゾンと酸化処理副生成物とを除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オゾン、あるいはオゾンおよび過酸化水素を併用して水中の難分解性物質の酸化分解を行うオゾン水処理方法あるいは促進酸化水処理(AOP)方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水道水がカビ臭いといった異臭味の問題が話題にされているが、従来の浄水処理ではこれに対応できず、また、水道原水中に含まれるフミン質は、塩素処理によって発ガン性物質であるトリハロメタンやその他の有機塩素化合物を生成するという問題がある。
【0003】
オゾンはフッ素に次いで強力な酸化力を持ち、ヨーロッパでは古くから浄水処理にオゾンが用いられてきた。この処理の一般的な方法は、オゾンガスを水中に散気することにより殺菌、脱色、脱臭、有機物もしくは無機物の酸化除去等を行う。特に、都市近郊の水道では、取水源に起因する異臭味の被害が広がっており、先に述べたオゾンの持つ強力な酸化力はこの異臭味除去に大きな効果を発揮することから、オゾン及び活性炭を用いた高度処理の導入が進められている。
【0004】
また、近年では、特に難分解性物質の分解を目的に、より酸化力を高めた促進酸化処理法が用いられている。促進酸化処理(AOP)法とは、オゾンと紫外線照射、過酸化水素添加などを組合せることで、オゾンの自己分解を促進し、その際に発生するヒドロキシラジカル(OHラジカル)の生成を促進することで、より酸化力を高め、オゾン単独では分解困難な物質の分解を効率的に行う手法である。
【0005】
ところで、オゾン処理法もしくは促進酸化処理(AOP)法で原水を処理した場合、トリハロメタン前駆物質やカビ臭原因物質等は分解できるが、酸化処理副生成物として発ガン性物質であるアルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類などといったノンハロゲン系消毒副生成物が生成する問題がある。この問題を解消するために、オゾン処理は生物活性炭処理装置と組み合わせて用いる場合が多い。(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1に開示された方法は、オゾン処理後もしくはAOP後に生物活性炭槽において、有害物質の除去処理を行う方法であるが、この場合、活性炭において、オゾン処理後もしくはAOP後の残留オゾンもしくは残留過酸化水素を酸素に分解して除去し、かつ活性炭に担持された微生物の生物処理作用により、オゾン処理、AOPで生成した酸化処理副生成物を除去する。
【特許文献1】特開2001−47090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に開示された生物活性炭槽を用いる方法および装置は、活性炭のイニシャルコストおよびランニングコストが高く、オゾン処理もしくはAOPを含む水処理装置全体のプロセスコスト(設備+ランニング)の7割以上を占めるので、全体として、コスト高となる問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、オゾン、あるいはオゾンおよび過酸化水素を併用した水処理方法および装置において、従来より安価に、残留オゾン、残留過酸化水素、酸化処理副生成物等の有害物質が除去可能な方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の課題を解決するため、この発明は、被処理水に対して、オゾン接触槽においてオゾンガスと接触・混合してオゾン処理を行った後、有害物質除去槽において、前記オゾン処理後の処理水中に溶存する残留オゾンと、オゾン処理に伴って生成される酸化処理副生成物とからなる有害物質を除去する水処理方法において、前記有害物質除去槽は、少なくとも、溶存オゾンを分解する機能を有する脱オゾン材充填層と、酸化処理副生成物を分解する微生物を担持した生物担体層とを備え、前記オゾン処理後の処理水を前記有害物質除去槽に通流することにより、残留オゾンと酸化処理副生成物とを除去することを特徴とする(請求項1)。
【0010】
上記発明によれば、有害物質除去槽における残留オゾンの除去と、酸化処理副生成物の除去とを分け、少なくとも、いずれか一方の除去層、即ち、脱オゾン材充填層と生物担体層の内のいずれか一方には、活性炭以外の後述する安価な材料が適用可能となるので、従来より、コストの低減が可能となる。
【0011】
また、促進酸化処理を用いる場合には、下記請求項2の発明によって前記課題は解決できる。即ち、前記請求項1に記載の水処理方法において、前記オゾン処理に代えて、オゾンガスおよび過酸化水素を混合・注入して処理を行う促進酸化処理とし、前記脱オゾン材充填層は、残留オゾンガスおよび/または残留過酸化水素を分解する機能を有するものとする(請求項2)。
【0012】
前記請求項1または2の実施態様としては下記請求項3ないし4の発明が好ましい。即ち、前記請求項1または2に記載の水処理方法において、前記オゾン処理または促進酸化処理後の処理水は、前記有害物質除去槽において、脱オゾン材充填層に通流した後、生物担体層に通流することとする(請求項3)。これにより、生物担体層の微生物をオゾンもしくは過酸化水素で殺菌しないようにすることができ、処理効率の向上が図れる。
【0013】
また、前記請求項1または2に記載の水処理方法において、前記脱オゾン材充填層および生物担体層は、目詰まりの所定レベルに応じて、前記有害物質除去槽の下部から上部に向けて逆洗水を通流して洗浄を行ない、その際、前記脱オゾン材充填層および生物担体層を構成する各材料は、逆洗水の通流に伴って有害物質除去槽内に浮上し、通流停止後に沈降するものとし、さらに前記各材料はその比重が異なるものとし、比重の大きい材料程下方に沈降させることにより、逆洗前の脱オゾン材充填層および生物担体層の各位置関係を維持するようにする(請求項4)。
【0014】
これにより、各層を前記有害物質除去槽内に固定化しなくともよく、構造がシンプルになり、逆洗を実施しても問題なく継続運転が可能となる。詳細は後述する。なお、逆洗と同時に、必要に応じて、さらに空気洗浄を行なうことができる。その後、空洗を止め、逆洗のみによって付着物を取り除く。この場合にも、前記各材料は空気流に伴って浮上し、通流停止後に、適正位置に沈降する。
【0015】
次に、水処理装置の発明としては、下記請求項5ないし9の発明が好ましい。即ち、前記請求項1または2に記載の水処理方法を実施するための装置であって、オゾン接触槽(または促進酸化処理槽)と有害物質除去槽とを備え、前記有害物質除去槽は、少なくとも、脱オゾン材充填層と生物担体層とを備えるものとする(請求項5)。
【0016】
また、前記請求項5に記載の水処理装置において、前記有害物質除去槽は、さらにアンモニア性窒素を分解する微生物を担持した生物担体層を備えるものとする(請求項6)。下水を含む河川水等においては、有害物質としてアンモニア性窒素を含むことがある。この場合には、前記有害物質除去槽において処理することが好ましい。
【0017】
さらに、前記請求項5に記載の水処理装置において、脱オゾン材充填層材料および生物担体層における担体材料の内、少なくとも一方の材料はアンスラサイトとし、残りの材料は活性炭とする(請求項7)。これによれば、有害物質除去槽において、一方の層、例えば脱オゾン材充填層材料には活性炭を用いるものの、他方の層、即ち酸化処理副生成物を分解する微生物を担持した生物担体層には、活性炭より安価なアンスラサイトを用いるので、従来よりプロセスコスト全体が安価となる。アンスラサイトとは、「石炭」と呼ばれるもののうちで、もっとも炭化度の進んだ無煙炭で、価格は約55円/Lであり、活性炭(約180円/L)の1/3以下である。さらに、アンスラサイトは活性炭より含水比重が大きいので、前記請求項4の方法が実施可能となる。
【0018】
なお、アンスラサイトと活性炭とを用いる層を前記とは逆にして、脱オゾン材充填層材料としてアンスラサイトを用い、生物担体層における担体材料として活性炭を用いるようにして、コスト低減を図ることもできる。
【0019】
また、前記請求項7に記載の水処理装置において、前記アンスラサイトに代えて、活性炭より比重が小さい多孔質の無機材料とする(請求項8)。これにより、価格は請求項7と同様に安価である上に、後述するように、活性炭適用層と無機材料適用層との上下の位置関係を変更することにより、前記請求項4の方法が実施可能となる。なお、多孔質の無機材料としては、例えば、多孔質のセラミックスが適用できる。
【0020】
さらにまた、前記請求項7に記載の水処理装置において、前記活性炭に代えてチタンまたは酸化チタンとし、チタンまたは酸化チタンをメッシュ状に構成して前記有害物質除去槽内に固定化し、逆洗水の通流に伴って有害物質除去槽内に浮上しない構成とする(請求項9)。請求項9の発明によれば、有害物質除去槽において活性炭を全く用いないので、より安価になるとともに、メッシュ状に構成することにより、脱オゾン材および/または脱過酸化水素材がシンプルな構造で固定できる。
【0021】
なお、脱オゾン材としては、チタンまたは酸化チタンのような遷移金属またはその酸化物や化合物が適用できる。また、脱オゾン材充填層6を構成する上記活性炭や前述の遷移金属またはその酸化物や化合物などは、残留オゾンと残留過酸化水素の双方を分解する機能を有する。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、オゾン、あるいはオゾンおよび過酸化水素を併用した水処理方法および装置において、従来より安価に、残留オゾン、残留過酸化水素、酸化処理副生成物等の有害物質が除去できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1ないし図8に基づき、本発明の実施の形態について以下に述べる。実施の形態としては、種々の変形例があるが、まず、図1により、基本的な実施形態について述べる。図1は、本発明の実施形態に係る水処理装置の模式的構成図である。
【0024】
図1において、1は被処理水の導入口、2はオゾン接触槽、3はオゾン発生装置、4はオゾンの散気装置、5は有害物質除去槽、6は脱オゾン材充填層、7は生物担体層、8は支持床、9は処理水流出口、10は逆洗水、11はトラフである。図1における水処理プロセスについて以下に述べる。
【0025】
被処理水は自然流下あるいはポンプ送水により、導入口1から少なくとも1つのオゾン接触槽2内に導入され、オゾン発生装置3において発生させたオゾンガスがオゾンの散気装置4を介してオゾン接触槽2内に導入される。オゾン接触槽2から流出した反応後のオゾン処理水は、有害物質除去槽5の上部へ送水される。上記オゾン接触槽2を経た処理水は、トリハロメタン前駆物質やカビ臭原因物質などは分解されているが、アセトアルデヒドなどの酸化処理副生成物が微量に含まれている。
【0026】
有害物質除去槽5に流入したオゾン処理水は、溶存オゾンを分解する活性炭などの脱オゾン材充填層6、アンスラサイトなどに生物を担持させた酸化処理副生成物を生物分解処理する生物担体層7、脱オゾン材充填層6および生物担体層7を有害物質除去槽5から流出させないようにするための支持床8を、順次、有害物質除去槽5の上部から下部に向かって通過し、処理水として処理水流出口9から流出する。なお、必要に応じて、前記有害物質除去槽5は、アンモニア性窒素を分解する微生物を担持した、図示しない生物担体層を、例えば、前記生物担体層7と支持床8との間に設けることができる。
【0027】
次に、脱オゾン材充填層6および生物担体層7の洗浄(逆洗)に関して述べる。有害物質除去槽5は、水中に含有する固形分等により目詰まりするが、例えば、損失水頭が所定値に上昇した場合には、図示しない逆洗装置から逆洗水10を有害物質除去槽5内に流入し、トラフ11から洗浄後の水を流出する。逆洗時に有害物質除去槽5内で舞い上がった脱オゾン材と生物担体は、前記請求項4に記載したように、逆洗後、各材料の比重の相違により支持床の上に生物担体層7、その上に脱オゾン材充填層6を再度形成するように沈降し、これにより通常の運転を継続することができる。
【0028】
次に、図2〜図8について述べる。図2〜図8は、いずれも、図1とは異なる本発明の実施形態に係る水処理装置の模式的構成図を示す。これらの基本的な水処理プロセスは、図1と共通する部分が多いので、以下の各図の説明においては、主に図1との相違点を述べる。
【0029】
まず、図2に示す実施形態の場合、オゾン接触槽2における流れは図1の場合と同様である。オゾン接触槽2から流出した反応後のオゾン処理水は、有害物質除去槽5の下部へ送水される。有害物質除去槽5に流入したオゾン処理水は、支持床8から溶存オゾンを分解する活性炭などの脱オゾン材充填層6、比重の小さい多孔質の無機材料、例えば、セラミックなどに生物を担持させた酸化処理副生成物を生物分解処理する生物担体層7を、順次、有害物質除去槽5の下部から上部に向かって通過し、処理水流出口9から流出する。
【0030】
次に、図3に示す実施形態について述べる。図3は、図1における脱オゾン材充填層6に代えて、脱オゾン材固定層12を用いた実施形態である。図3においては、有害物質除去槽5に流入したオゾン処理水は、溶存オゾンを分解する、例えばメッシュ状の酸化チタンなどの脱オゾン材固定層12、アンスラサイトなどに生物を担持させた酸化処理副生成物を生物分解処理する生物担体層7および支持床8を上部から下部に向かって通過し、処理水流出口9から流出する。
【0031】
次に、図4に示す実施形態について述べる。図4は、図2における脱オゾン材充填層6に代えて、脱オゾン材固定層12を用いた実施形態である。図4における脱オゾン材固定層12および生物担体層7の各材料は、図3の場合と同様である。
【0032】
次に、図5以降に示す実施形態について述べる。図5以降の場合は、オゾン処理に代えて、オゾンガスおよび過酸化水素を混合・注入して処理を行なう促進酸化処理の場合の実施形態を示す。まず、図5により基本的な処理プロセスについて述べる。
【0033】
図5の場合、被処理水は自然流下あるいはポンプ送水により、導入口1から少なくとも1つの促進酸化処理槽2a内に導入され、オゾン発生装置3において発生させたオゾンガスがオゾンの散気装置4を介して促進酸化処理槽2a内に導入される。また、過酸化水素も過酸化水素タンク13から促進酸化処理槽2a内に導入される。促進酸化処理槽2aから流出した反応後の促進酸化処理(AOP)水は、有害物質除去槽5上部へ送水される。促進酸化処理槽2aを経た処理水は、トリハロメタン前駆物質やカビ臭原因物質などは分解されているが、アセトアルデヒドなどの酸化処理副生成物が微量に含まれている。
【0034】
有害物質除去槽5に流入したAOP水は、残留オゾンや残留過酸化水素を分解する活性炭などの脱オゾン材充填層6、アンスラサイトなどに生物を担持させた酸化処理副生成物を生物分解処理する生物担体層7、支持床8を、有害物質除去槽の上部から下部に向かって通過し、処理水流出口9から流出する。なお、脱オゾン材充填層6および生物担体層7の洗浄(逆洗)に関しては、図1の場合と同様である。
【0035】
ところで、促進酸化処理の場合、過酸化水素の注入量は、通常、過酸化水素とオゾンとの比率を所定の比率となるように制御するが、比率によっては、残留オゾンや残留過酸化水素の量が異なる。前述のように、脱オゾン材充填層6に用いる材料は、残留過酸化水素をも除去できるので、脱オゾン材充填層6は、脱過酸化水素材充填層としての機能を兼ねる。脱オゾン材固定層12の場合も同様に、脱過酸化水素材固定層としての機能を兼ねる。
【0036】
次に、図6に示す実施形態について述べる。図6と図5との相違点は、図6の場合、促進酸化処理槽2aから流出した反応後の促進酸化処理水が、図2や図4と同様に有害物質除去槽5の下部へ送水される点であり、その他は、図5と同様である。
【0037】
次に、図7について述べる。図7は、図3におけるオゾン接触槽2に代えて、過酸化水素タンク13を備えた促進酸化処理槽2aとした点以外は、図3の場合と同様である。
【0038】
次に、図8について述べる。図8は、図4におけるオゾン接触槽2に代えて、過酸化水素タンク13を備えた促進酸化処理槽2aとした点以外は、図4の場合と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図2】本発明の異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図3】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図4】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図5】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図6】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図7】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【図8】本発明のさらに異なる実施形態に係る水処理装置の模式的構成図。
【符号の説明】
【0040】
1 導入口、2 オゾン接触槽、2a 促進酸化処理槽、3 オゾン発生装置、4 散気装置、5 有害物質除去槽、6 脱オゾン材充填層、7 生物担体層、8 支持床、9 処理水流出口、10 逆洗水、11 トラフ、12 脱オゾン材固定層、13 過酸化水素タンク。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水に対して、オゾン接触槽においてオゾンガスと接触・混合してオゾン処理を行った後、有害物質除去槽において、前記オゾン処理後の処理水中に溶存する残留オゾンと、オゾン処理に伴って生成される酸化処理副生成物とからなる有害物質を除去する水処理方法において、
前記有害物質除去槽は、少なくとも、溶存オゾンを分解する機能を有する脱オゾン材充填層と、酸化処理副生成物を分解する微生物を担持した生物担体層とを備え、前記オゾン処理後の処理水を前記有害物質除去槽に通流することにより、残留オゾンと酸化処理副生成物とを除去することを特徴とする水処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の水処理方法において、前記オゾン処理に代えて、オゾンガスおよび過酸化水素を混合・注入して処理を行う促進酸化処理とし、前記脱オゾン材充填層は、残留オゾンガスおよび/または残留過酸化水素を分解する機能を有するものとすることを特徴とする水処理方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の水処理方法において、前記オゾン処理または促進酸化処理後の処理水は、前記有害物質除去槽において、脱オゾン材充填層に通流した後、生物担体層に通流することを特徴とする水処理方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の水処理方法において、前記脱オゾン材充填層および生物担体層は、目詰まりの所定レベルに応じて、前記有害物質除去槽の下部から上部に向けて逆洗水を通流して洗浄を行ない、その際、前記脱オゾン材充填層および生物担体層を構成する各材料は、逆洗水の通流に伴って有害物質除去槽内に浮上し、通流停止後に沈降するものとし、さらに前記各材料はその比重が異なるものとし、比重の大きい材料程下方に沈降させることにより、逆洗前の脱オゾン材充填層および生物担体層の各位置関係を維持するようにすることを特徴とする水処理方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の水処理方法を実施するための装置であって、オゾン接触槽(または促進酸化処理槽)と有害物質除去槽とを備え、前記有害物質除去槽は、少なくとも、脱オゾン材充填層と生物担体層とを備えることを特徴とする水処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の水処理装置において、前記有害物質除去槽は、さらにアンモニア性窒素を分解する微生物を担持した生物担体層を備えることを特徴とする水処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載の水処理装置において、脱オゾン材充填層材料および生物担体層における担体材料の内、少なくとも一方の材料はアンスラサイトとし、残りの材料は活性炭とすることを特徴とする水処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の水処理装置において、前記アンスラサイトに代えて、活性炭より比重が小さい多孔質の無機材料とすることを特徴とする水処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の水処理装置において、前記活性炭に代えてチタンまたは酸化チタンとし、チタンまたは酸化チタンをメッシュ状に構成して前記有害物質除去槽内に固定化し、逆洗水の通流に伴って有害物質除去槽内に浮上しない構成とすることを特徴とする水処理装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−83171(P2007−83171A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−275648(P2005−275648)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(591083244)富士電機システムズ株式会社 (1,717)
【Fターム(参考)】