水洗式大便器
【課題】 本発明は、機能を持っていても表に出さない。トイレの主役として主張しすぎず、空間やインテリアに調和・同化するシンプルで普遍的な水洗式大便器を提供する。
【解決手段】 本発明では、使用者が排泄を行う便器本体と、前記便器本体に載置され使用者の局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状としたことを特徴とすることにより、便蓋とケーシングの後縁形状が相まって、使用者に対し優しさや柔らかさを印象づけることにより、水洗式大便器がトイレ空間で主張しすぎることがなく、空間や周囲のインテリアに調和させることができる。
【解決手段】 本発明では、使用者が排泄を行う便器本体と、前記便器本体に載置され使用者の局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状としたことを特徴とすることにより、便蓋とケーシングの後縁形状が相まって、使用者に対し優しさや柔らかさを印象づけることにより、水洗式大便器がトイレ空間で主張しすぎることがなく、空間や周囲のインテリアに調和させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「主張しすぎず、空間に調和すること」をコンセプトとし、これを実現するために、ノイズ(妨げ)となる線や凹凸、配管を極力排するとともに、省スペース性を追求した水洗式大便器である。
【背景技術】
【0002】
出願人は、1990年代に世界に先駆けて水道の圧力を利用して汚物を洗い流すトイレを発売。それまでの水洗式大便器に必須であった洗浄水を貯留するタンクが無くなったことから、市場では「タンクレストイレ」と呼ばれるようになった。
出願人はこのタンクレストイレという新たな市場を開拓し、常にこの市場をリードしてきた。
【0003】
その後、市場の拡大や後発メーカの参入を経て、最近のタンクレストイレは機能優先とハイテク感を演出するモノづくりが加速。本来「やすらぎ」や「くつろげる空間」といった要素が求められているトイレ空間において、既存のタンクレストイレは空間の調和を乱す存在となっていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−90164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行文献1の水洗式大便器では、求められる多くの機能が搭載され、ハイテク感を全面に打ち出した商品となっており、高感度なトイレ空間を求めるユーザーからは「トイレが主張しすぎて、邪魔をしている」といった声が聞かれるようになっていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、機能を持っていても表に出さない、トイレの主役として主張しすぎず、空間やインテリアに調和・同化するシンプルで普遍的な水洗式大便器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、使用者が排泄を行う便器本体と、前記便器本体に載置され使用者が着座した状態で局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状としたことを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明によれば、便蓋とケーシングの後縁形状が相まって、使用者に対し優しさや柔らかさを印象づけることにより、水洗式大便器がトイレ空間で主張しすぎることがなく、空間や周囲のインテリアに調和させることができる。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記ケーシングの背面を立位の使用者の視線から隠れるように傾斜させたことを特徴としている。
【0009】
このように構成された本発明によれば、使用者は水洗式大便器の奥行き寸法を、実際の奥行き寸法よりも短く感じることができ、トイレ空間の圧迫感が解消される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、主張しすぎず、空間やインテリアに調和・同化するシンプルで普遍的な水洗式大便器(タンクレストイレ)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図2】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図3】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図4】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図5】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図6】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図7】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図8】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図9】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である
【図10】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器のA−A断面図である。
【図11】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図12】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図13】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図14】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図15】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図16】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図17】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図18】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図19】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図20】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図21】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図22】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図23】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図24】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図25】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図26】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図27】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図28】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図29】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図30】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図31】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図32】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図33】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図34】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図35】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図36】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図37】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図38】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図39】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図40】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図41】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図42】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図43】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図44】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図45】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図46】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図47】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図48】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図49】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図50】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図51】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図52】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図53】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図54】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図55】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図56】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図57】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図58】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図59】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図60】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図61】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図62】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図63】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図64】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施した水洗式大便器の全体を示す斜視図である図1、図2および図9を使用して、本実施例における水洗式大便器の全体構成について以下に述べる。
【0013】
符号1は、本発明にかかる第一実施形態の水洗式大便器であり、トイレ空間の床面に取り付けられて利用するものである。
便器本体1の上面には使用者の局部を洗浄する温水洗浄機能を備えた便座5と、この便座5を覆い隠す便蓋3が取り付けられている。
便器本体1の後方には、温水洗浄機能の機能部を収容したケーシング4が備えられ、右側面部にはトイレ空間を暖めるための温風吹出口6が設けられている。
【0014】
汚物を洗い流すための洗浄水は、不図示の水道管から便器本体1に供給され、水道の水圧を利用して、便器のボウル部7に旋回流を発生するように放出される。この作業に続いて、便器本体の内部に設けられたトラップ流路8に向けて洗浄水を勢いよく供給することにより、トラップ流路内にサイホン現象を引き起こして汚物を排水配管へと誘導する。
【0015】
便器本体2は、不図示のフレキシブル配管を介して、床面から立ち上がって配置されている排水配管に水密に接続されるとともに、ボルトとナットによって床面に着脱自在に固定されている。
【0016】
続いて、図3から図8を用いて、本発明の構成について説明する。
【0017】
空間に調和するタンクレストイレを目指し、本発明においては、「無駄な線」「隙間」「凹凸」を極限まで減らして、「タンクレストイレだけが持つシンプルで流麗なフォルムを追及する」という新しいモノづくりの領域に挑戦した。
はじめに、使用者のもっとも目につきやすいトイレのトップビュー(平面視)の構造設計に着手した。タンクレストイレは、温水洗浄便座を備えることから、自ずとトップビューは前方に便座のカバー(便蓋)が、後方に温水洗浄便座の機能部が配置され、この間にカバーのヒンジと赤外センサーの黒窓や作動状況の表示部(LED)が横たわるといった構成となる。
【0018】
これらの基本構成を前提に、図4乃至図6に示すように、本発明においてはヒンジ構造を便蓋3で覆い隠すことによりその存在感を消し去るとともに、不図示のリモコンから発信される赤外光信号の受光部を使用者の目に触れにくいケーシング4の背面側4bに設けることで、トイレのトップビューからノイズとなる「無駄な線」「隙間」「凹凸」を減らしている。
【0019】
次に、図4から明らかなように、便蓋3の後縁形状3aとケーシング4の後縁形状4aの両形状を緩やかな曲線形状となるように構成している。最も好ましい態様としては、図11乃至図19に示す第二実施形態のように便蓋23の後縁形状23aとケーシング24の後縁形状24aの曲線形状を略同一の曲率で形成することが望ましい。また、図20乃至図28に示す第三実施形態のように便蓋33の後縁形状33aとケーシング34の後縁形状34aの両形状を緩やかな曲線形状にするとともに、頂部34cに形成された稜線も緩やかな曲線とすることも可能である。更に、図29乃至図37に示す第四実施形態のように便蓋43の後縁形状43aの曲率よりもケーシング44の後縁形状44aの曲率を大きく取ることもできる。このように形成することにより2つの曲線形状が響き合い、使用者にやわらかな印象を与えることができる。
【0020】
便蓋3の後方部分は、ケーシング4の前方部分に重なるように配置している。このような配置構造とすることで、従来のタンクレストイレにありがちな便蓋とケーシングとの境目に生じる大きな溝が生じることを防止することができる。
また、図5または図6に記載のとおり、便蓋3の側面形状のうち後方部分については、ケーシング4の側面形状に同調する形状を採用している。
【0021】
さらに、図2から分かるように、上述のように構成した便蓋3は奥行き寸法を小さくすることができるので、便蓋3を開けた状態でも垂直方向の空間を圧迫することがない。
【0022】
また、ケーシング4の背面部4bは前方側に傾斜させている。傾斜の角度を比較的立ち気味に設定することで、水洗式大便器1の前方に立った使用者からはケーシング4の背面部4bを見えなくすることができる。このように構成することにより、使用者からはケーシング4の頂部4c(最も高い位置にある稜線)が水洗式大便器の最も奥深い部分と錯覚を起こすことになる。その結果、使用者は本発明の水洗式大便器の奥行き寸法を実際の寸法よりも短く感じることになり、トイレ空間の圧迫感を解消できるのである。同様の効果は、図38乃至図46に示す第五実施形態のようにケーシング54の背面部54bを曲面で構成しつつ前方側に傾斜させる態様、図47乃至図55に示す第六実施形態のようにケーシング64の背面部64bを平面形状で構成しつつ前方側に傾斜させる態様、および図56乃至図64に示す第七実施形態のようにケーシング74の背面部74bの傾斜面を第一実施形体よりも広くしつつ前方側に傾斜させる態様でも奏することができる。
【符号の説明】
【0023】
1、21、31、41、51、61、71…水洗式大便器
2、22、32、42、52、62、72…便器本体
3、23、33、43、53、63、73…便蓋
3a、23a、33a、43a、53a、63a、73a…後縁形状
4、24、34、44、54、64、74…ケーシング
4a、24a、34a、44a、54a、64a、74a…後縁形状
4b、24b、34b、44b、54b、64b、74b…背面部
4c、24c、34c、44c、54c、64c、74c…頂部
5、25、35、45、55、65、75…便座
6、26、36、56、66、76…温風吹出口
7、27、37、47、57、67、77…ボウル部
8…トラップ流路
【技術分野】
【0001】
本発明は、「主張しすぎず、空間に調和すること」をコンセプトとし、これを実現するために、ノイズ(妨げ)となる線や凹凸、配管を極力排するとともに、省スペース性を追求した水洗式大便器である。
【背景技術】
【0002】
出願人は、1990年代に世界に先駆けて水道の圧力を利用して汚物を洗い流すトイレを発売。それまでの水洗式大便器に必須であった洗浄水を貯留するタンクが無くなったことから、市場では「タンクレストイレ」と呼ばれるようになった。
出願人はこのタンクレストイレという新たな市場を開拓し、常にこの市場をリードしてきた。
【0003】
その後、市場の拡大や後発メーカの参入を経て、最近のタンクレストイレは機能優先とハイテク感を演出するモノづくりが加速。本来「やすらぎ」や「くつろげる空間」といった要素が求められているトイレ空間において、既存のタンクレストイレは空間の調和を乱す存在となっていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−90164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行文献1の水洗式大便器では、求められる多くの機能が搭載され、ハイテク感を全面に打ち出した商品となっており、高感度なトイレ空間を求めるユーザーからは「トイレが主張しすぎて、邪魔をしている」といった声が聞かれるようになっていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、機能を持っていても表に出さない、トイレの主役として主張しすぎず、空間やインテリアに調和・同化するシンプルで普遍的な水洗式大便器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、使用者が排泄を行う便器本体と、前記便器本体に載置され使用者が着座した状態で局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状としたことを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明によれば、便蓋とケーシングの後縁形状が相まって、使用者に対し優しさや柔らかさを印象づけることにより、水洗式大便器がトイレ空間で主張しすぎることがなく、空間や周囲のインテリアに調和させることができる。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記ケーシングの背面を立位の使用者の視線から隠れるように傾斜させたことを特徴としている。
【0009】
このように構成された本発明によれば、使用者は水洗式大便器の奥行き寸法を、実際の奥行き寸法よりも短く感じることができ、トイレ空間の圧迫感が解消される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、主張しすぎず、空間やインテリアに調和・同化するシンプルで普遍的な水洗式大便器(タンクレストイレ)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図2】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図3】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図4】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図5】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図6】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図7】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図8】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図9】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である
【図10】本発明を実施した第一実施形態の水洗式大便器のA−A断面図である。
【図11】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図12】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図13】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図14】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図15】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図16】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図17】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図18】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図19】本発明を実施した第二実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図20】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図21】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図22】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図23】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図24】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図25】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図26】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図27】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図28】本発明を実施した第三実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図29】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図30】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図31】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図32】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図33】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図34】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図35】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図36】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図37】本発明を実施した第四実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図38】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図39】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図40】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図41】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図42】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図43】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図44】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図45】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図46】本発明を実施した第五実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図47】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図48】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図49】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図50】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図51】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図52】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図53】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図54】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図55】本発明を実施した第六実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【図56】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図57】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器全体を示す斜視図である。
【図58】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の正面図である。
【図59】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の平面図である。
【図60】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の右側面図である。
【図61】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の左側面図である。
【図62】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の背面図である。
【図63】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器の底面図である。
【図64】本発明を実施した第七実施形態の水洗式大便器から便座と便蓋を外した状態の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施した水洗式大便器の全体を示す斜視図である図1、図2および図9を使用して、本実施例における水洗式大便器の全体構成について以下に述べる。
【0013】
符号1は、本発明にかかる第一実施形態の水洗式大便器であり、トイレ空間の床面に取り付けられて利用するものである。
便器本体1の上面には使用者の局部を洗浄する温水洗浄機能を備えた便座5と、この便座5を覆い隠す便蓋3が取り付けられている。
便器本体1の後方には、温水洗浄機能の機能部を収容したケーシング4が備えられ、右側面部にはトイレ空間を暖めるための温風吹出口6が設けられている。
【0014】
汚物を洗い流すための洗浄水は、不図示の水道管から便器本体1に供給され、水道の水圧を利用して、便器のボウル部7に旋回流を発生するように放出される。この作業に続いて、便器本体の内部に設けられたトラップ流路8に向けて洗浄水を勢いよく供給することにより、トラップ流路内にサイホン現象を引き起こして汚物を排水配管へと誘導する。
【0015】
便器本体2は、不図示のフレキシブル配管を介して、床面から立ち上がって配置されている排水配管に水密に接続されるとともに、ボルトとナットによって床面に着脱自在に固定されている。
【0016】
続いて、図3から図8を用いて、本発明の構成について説明する。
【0017】
空間に調和するタンクレストイレを目指し、本発明においては、「無駄な線」「隙間」「凹凸」を極限まで減らして、「タンクレストイレだけが持つシンプルで流麗なフォルムを追及する」という新しいモノづくりの領域に挑戦した。
はじめに、使用者のもっとも目につきやすいトイレのトップビュー(平面視)の構造設計に着手した。タンクレストイレは、温水洗浄便座を備えることから、自ずとトップビューは前方に便座のカバー(便蓋)が、後方に温水洗浄便座の機能部が配置され、この間にカバーのヒンジと赤外センサーの黒窓や作動状況の表示部(LED)が横たわるといった構成となる。
【0018】
これらの基本構成を前提に、図4乃至図6に示すように、本発明においてはヒンジ構造を便蓋3で覆い隠すことによりその存在感を消し去るとともに、不図示のリモコンから発信される赤外光信号の受光部を使用者の目に触れにくいケーシング4の背面側4bに設けることで、トイレのトップビューからノイズとなる「無駄な線」「隙間」「凹凸」を減らしている。
【0019】
次に、図4から明らかなように、便蓋3の後縁形状3aとケーシング4の後縁形状4aの両形状を緩やかな曲線形状となるように構成している。最も好ましい態様としては、図11乃至図19に示す第二実施形態のように便蓋23の後縁形状23aとケーシング24の後縁形状24aの曲線形状を略同一の曲率で形成することが望ましい。また、図20乃至図28に示す第三実施形態のように便蓋33の後縁形状33aとケーシング34の後縁形状34aの両形状を緩やかな曲線形状にするとともに、頂部34cに形成された稜線も緩やかな曲線とすることも可能である。更に、図29乃至図37に示す第四実施形態のように便蓋43の後縁形状43aの曲率よりもケーシング44の後縁形状44aの曲率を大きく取ることもできる。このように形成することにより2つの曲線形状が響き合い、使用者にやわらかな印象を与えることができる。
【0020】
便蓋3の後方部分は、ケーシング4の前方部分に重なるように配置している。このような配置構造とすることで、従来のタンクレストイレにありがちな便蓋とケーシングとの境目に生じる大きな溝が生じることを防止することができる。
また、図5または図6に記載のとおり、便蓋3の側面形状のうち後方部分については、ケーシング4の側面形状に同調する形状を採用している。
【0021】
さらに、図2から分かるように、上述のように構成した便蓋3は奥行き寸法を小さくすることができるので、便蓋3を開けた状態でも垂直方向の空間を圧迫することがない。
【0022】
また、ケーシング4の背面部4bは前方側に傾斜させている。傾斜の角度を比較的立ち気味に設定することで、水洗式大便器1の前方に立った使用者からはケーシング4の背面部4bを見えなくすることができる。このように構成することにより、使用者からはケーシング4の頂部4c(最も高い位置にある稜線)が水洗式大便器の最も奥深い部分と錯覚を起こすことになる。その結果、使用者は本発明の水洗式大便器の奥行き寸法を実際の寸法よりも短く感じることになり、トイレ空間の圧迫感を解消できるのである。同様の効果は、図38乃至図46に示す第五実施形態のようにケーシング54の背面部54bを曲面で構成しつつ前方側に傾斜させる態様、図47乃至図55に示す第六実施形態のようにケーシング64の背面部64bを平面形状で構成しつつ前方側に傾斜させる態様、および図56乃至図64に示す第七実施形態のようにケーシング74の背面部74bの傾斜面を第一実施形体よりも広くしつつ前方側に傾斜させる態様でも奏することができる。
【符号の説明】
【0023】
1、21、31、41、51、61、71…水洗式大便器
2、22、32、42、52、62、72…便器本体
3、23、33、43、53、63、73…便蓋
3a、23a、33a、43a、53a、63a、73a…後縁形状
4、24、34、44、54、64、74…ケーシング
4a、24a、34a、44a、54a、64a、74a…後縁形状
4b、24b、34b、44b、54b、64b、74b…背面部
4c、24c、34c、44c、54c、64c、74c…頂部
5、25、35、45、55、65、75…便座
6、26、36、56、66、76…温風吹出口
7、27、37、47、57、67、77…ボウル部
8…トラップ流路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が排泄を行う便器本体と、
前記便器本体に載置され使用者が着座した状態で局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、
前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、
前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、
前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状とした
ことを特徴とする水洗式大便器。
【請求項2】
前記ケーシングの背面を立位の使用者の視線から隠れるように傾斜させたことを特徴とする請求項1記載の水洗式大便器。
【請求項1】
使用者が排泄を行う便器本体と、
前記便器本体に載置され使用者が着座した状態で局部を洗浄する温水洗浄機能付きの便座と、
前記温水洗浄機能の機能部を収容したケーシングと、
前記便座を覆い隠す便蓋とを備え、
前記ケーシングと前記便蓋の後縁形状を共に緩やかな曲線形状とした
ことを特徴とする水洗式大便器。
【請求項2】
前記ケーシングの背面を立位の使用者の視線から隠れるように傾斜させたことを特徴とする請求項1記載の水洗式大便器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図2】
【図3】
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【図5】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
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【図27】
【図28】
【図29】
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【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【公開番号】特開2011−216(P2011−216A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144094(P2009−144094)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
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