説明

水溶液中でのペルオキソ二硫酸塩の製造方法

硫酸及び/又は金属硫酸塩を含有している水溶液をダイヤモンドコーティングされた電極上で助触媒を添加せずに電解することによるペルオキソ二硫酸及びその塩を製造もしくは再生する方法が記載されており、その場合にダイヤモンドで片面でコーティングされており、かつコーティングされていないケイ素裏面がカソードに利用する双極ケイ素電極を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫酸及び/又は金属硫酸塩を含有している水溶液の電解によるペルオキソ二硫酸及びその塩を製造もしくは再生する方法に関する。本明細書に使用されるように、"金属硫酸塩"という概念は金属、例えば亜鉛、ニッケル又は鉄の硫酸塩に加えて、アルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩又は硫酸アンモニウムも含む。例えば、金属硫酸塩として、例えばアルカリ金属硫酸塩又はアルカリ土類金属硫酸塩が使用されることができ、好ましくはアルカリ金属硫酸塩又は硫酸アンモニウムが使用される。異なる金属硫酸塩、例えば硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛又はまた硫酸ニッケルもしくは硫酸鉄からなる混合物も、好ましくはエッチング溶液及び酸洗い溶液の再生の際に、使用されることができる。
【0002】
技術水準からは、アルカリ金属及びアンモニウムのペルオキソ二硫酸塩を製造するために、バルブ用金属、好ましくはニオブからなるか、又はセラミック材料、好ましくはケイ素からなる、ダイヤモンドコーティングされた電極が使用されることができることは公知である[独国特許出願公開(DE)第199 48 184.9号明細書、独国特許出願公開(DE)第100 19 683号明細書]。その場合にダイヤモンド層は三価又は五価の元素で、好ましくはホウ素でのドーピングにより伝導性にされる。ペルオキソ二硫酸塩製造の際にそれまで専ら使用されていた滑らかな白金からなるアノードと比較して、ダイヤモンド表面上で達成可能な高い電位のために、白金アノードの場合に放棄不可能であるような、十分に高い電流効率を達成するための電位を高める添加剤を電解質に添加することが不必要であることによって利点がもたらされる。しかし、分極剤としてのチオシアン酸塩の好ましい使用の場合に、費用のかかるガス浄化措置を必要にするシアン化物負荷されたアノードガスとなる。ダイヤモンドコーティングされたアノードの使用の場合に、それが放棄されることができる。
【0003】
ペルオキソ二硫酸塩製造の際のダイヤモンドコーティングされたアノードの別の利点は、白金アノードを使用する場合よりも、アノード液中のより低い硫酸塩含量でも明らかによりもっと高い電流効率が達成されることができることにある。
【0004】
特にダイヤモンドコーティングされたケイ素電極の良好な安定性にもかかわらず、しかしながらその使用の際に多数の欠点をまねく。例えば、適した電流供給の問題が存在していた。ケイ素母体の相対的に低い電気伝導率のために、電極裏面の全面に亘って接触が行われなければならなかったので、電流輸送は単に、接触された裏面から約1〜2mmのケイ素電極の少ない厚さを介してダイヤモンドコーティングへ流れさえすればよい。この問題は、ケイ素プレートのそのために好ましくは金属化された裏面を電気伝導する接着剤を用いて良伝導性の金属基体上に貼り付けることにより確かに原則的に解決されることができたが、しかしながら、その場合に操作されうる出費は相対的に大きい。
【0005】
技術水準のダイヤモンドコーティングされたケイ素電極のさらなる欠点は、目下のところ最大200×250mmのそれらの制限された寸法にある。それにもかかわらず工業用電解槽において使用するための大表面積のアノードを提供できるために、より多数のそのようなケイ素−ダイヤモンド−電極を、電気伝導する接着剤を用いて、例えばバルブ用金属からなる金属ベースプレート上に貼り付け、かつ角部を耐腐食性樹脂、例えばエポキシ樹脂によりシールすることが欧州特許(EP)第1 229 149号明細書において提案されていた。しかしながら、例えば銀粒子を有するエポキシ樹脂からなる、導電接着剤の準備のため、及び結合すべき面上への酸化物層の完全な除去のための操作されうる出費は極めて高い。そのうえ、そのような電極構成はペルオキソ二硫酸塩の製造のためには十分に耐腐食性ではないことが判明しているので、たいてい1年未満の少ない運転時間が達成されることができるに過ぎなかった。
【0006】
十分に大きな電流容量を有する電解槽を構成する技術水準の他の可能性は、双極のケイ素−ダイヤモンド電極のより多数の直列接続にある。仏国特許(FR-B1)第2790268号明細書には、双極電極がダイヤモンドフィルムで完全に覆われているセラミック基体からなるそのような双極電解槽が提案されている。しかしながら、この槽は、ペルオキソ二硫酸塩の製造用用に特別にではなくて、有害物質分解もしくは水消毒のための使用に提案されている。
【0007】
独国特許(DE)第200 05 681号明細書にも、両面でダイヤモンドコーティングされた双極電極の使用が記載されている。
【0008】
欧州特許(EP)第1 254 972号明細書には、単極又は双極で、分割されていない又は分割された槽として実施されることができ、多様な用途に適している電解槽構成が提案されている。双極の実施の場合に、同様に専ら両面でダイヤモンドコーティングされたケイ素ディスク電極が使用される。ペルオキソ二硫酸塩の製造のためには、両面でダイヤモンドコーティングされたケイ素電極及び相対的に費用のかかるセル構成を備えたこれらの槽は、小さな過硫酸塩−スループット性能用でのみ効果的に使用可能である。より多数の双極の個々のセルによりスループット性能を工業的に関連する範囲にまで高めたい場合には、この構成の場合に全電圧と共に激しく上昇する入口及び出口配線中の損失電流による収率減少となる。
【0009】
それゆえ、本発明の基礎となる課題は、ペルオキソ二硫酸及び/又はその塩を製造もしくは再生する方法を提供することであり、その場合にこれまでの方法及び電解槽の示されている欠点は少なくとも部分的に回避される。ペルオキソ二硫酸塩を有利には、分割されていない又は分割された電解槽中で単純な方法で、片面でドープされたダイヤモンドでコーティングされた双極のケイ素電極の使用下に製造されることができ、その場合にコーティングされていないケイ素裏面はカソードとして直接的に作用することが見出された。
【0010】
ケイ素電極のコーティングは本発明によれば約1〜約20μm、好ましくは約5μmの厚さを有する。
【0011】
さらにカソードとして機能するコーティングされていないケイ素裏面を用いて満足すべき結果を達成するために、双極電極のアノード側のコーティングのみを必要とすることは非常に意外であった。分割されていない双極槽の場合に、さらにまた意外なことに、本発明によるケイ素カソードを用いて、過硫酸塩製造の際に技術水準において通常使用される金属カソードと比較してカソード還元によるより少ない過硫酸塩損失が生じることが見出された。
【0012】
さらに、本発明による双極電極を用いて、高い過硫酸塩形成速度が達成されることができるだけでなく、できるだけ低い槽電圧、ひいては低い比電気エネルギー消費の場合でもこのことが行われることができることが見出された。このことは、一方では、ケイ素−カソード表面がカソードの負荷により当初に存在している伝導しにくい酸化物層が取り除かれ、かつ電解の過程でこれらはさらに完全に自由に保持されることができるという洞察に基づいている。例えば、耐久試験(例1参照)において、増大する運転時間と共に槽電圧がそれどころかさらに減少されるのに対して、金属基体に貼り付けられたダイヤモンドコーティングされた技術水準のケイ素電極の場合に、増大する腐食のために逆の傾向が観察されうることが証明されることができた。
【0013】
それゆえ、本発明による方法は有利には、カソードとして低伝導性のケイ素のみが使用されるにもかかわらず、高い電流効率及び低い電気エネルギー消費を有する典型的な双極電極上でのペルオキソ二硫酸及び/又はその塩の製造を可能にする。そのうえカソードコーティングのためのコストが生じない。
【0014】
本発明による片面でダイヤモンドコーティングされた双極のケイ素電極のさらなる利点は、例えば白金又は特殊鋼からなる、金属化された電極裏面と比較して、ケイ素裏面のより低い触媒活性にある。それにより、分割されていない電解槽中で電解される場合に、ペルオキソ二硫酸塩のより少ない還元損失がもたらされることが見出された。このことは、分割されていない槽の場合に、ペルオキソ二硫酸塩濃度の上昇が、電解期間と共にいくぶんより急激に経過し、かつ達成可能な最終濃度が、それ以外は同じ電解条件下での金属化されたカソードを使用する場合よりもより高くなることをもたらす。
【0015】
それゆえ、ドープされたダイヤモンドで両面でコーティングされた技術水準の双極電極に比較して、電極自体及びそれが設けられた電解槽についてのコスト節約並びに達成可能なより低い電気エネルギー消費によっても有利にはもたらされる。
【0016】
ペルオキソ二硫酸及び/又はその塩の本発明による製造方法は、分割されていない電解槽中で並びに、例えばイオン交換膜又は多孔質隔膜により分割されている電解槽中で実施されることができる。
【0017】
本発明による片面でダイヤモンドコーティングされた双極ケイ素電極は、相対的に単純に構成された分割されていない電解槽用に特に適しており、これは例えば独国実用新案(DE G)第200 05 681.6号明細書に水の消毒用に記載されている。その場合に、電流入力のためには、単極エッジアノードがダイヤモンドコーティングされたバルブ用金属からなる場合に有利である。"バルブ用金属"という概念は、アノード分極処理の際に高い電圧でも非伝導性になる酸化物層で覆われる金属を呼ぶ。アノードとして接続されると、金属を遮断する。カソードとして接続されると、酸化物層が溶解し、かつ電流はある程度妨げられずに流れる。バルブ用金属は、異なる分極処理の場合にそれゆえ整流器のように振る舞う。適しているバルブ用金属の例は、例えばタンタル、チタン、ニオブ及びジルコニウムである。本発明の範囲内で好ましくはニオブが使用される。
【0018】
単極エッジカソードは好ましくは、適している良伝導性の原料、例えば特殊鋼、ハステロイ、白金及び含浸グラファイトからなる。好ましくは、本発明の範囲内で高合金化された特殊鋼又はハステロイが使用される。また良伝導性の材料、例えば銅からなる電流供給プレートと接触された、金属化された裏面を有するケイ素−エッジカソードも、良好な耐久性のために分割されていない槽中で使用されることができる。特に、金属原料からなるエッジ電極の使用の場合に、電流入力は良伝導性のために単純な方法でかつより大きな電圧降下なしに、最適に実現可能である。
【0019】
電解槽中で、双極電極及び電流供給を備えたエッジ電極からなっている複数の電極スタックが電気的に並列に接続されることもできる。必要とあれば、双極電極の距離は、間隔保持具もしくはスペーサーにより調節もしくは固定されることができる。並列に接続されたそのような電極スタックにより、是認できない高い全電圧を必要とすることなく、より大きな電流容量を電解槽中に入れることが可能である。それゆえ、電圧は使用可能な整流器電圧に最適に適合されることもできる。そのうえ、それにより電解質溶液のための共通の入口及び出口配線中の短絡電流はさらに最小限にされることができ、このことは加えて公知方法でこれらの配線中での付加的な抵抗区間の配置により促進されることができる。
【0020】
本発明により構成された分割されていない双極槽は、ペルオキソ二硫酸塩濃度が、当該の使用の場合のため、例えばプロセス溶液及び廃水中の酸化的な有害物質分解のために、あまりにも高すぎてはいけない場合に、特に有利に使用可能である。例2からわかるように、本発明による双極電極を備えた分割されていない槽中でバッチ−運転において50〜100g/lの含量を有するペルオキソ二硫酸ナトリウム−反応溶液はなお75〜50%の電流効率及び1.3〜1.9kWh/kgの比電気エネルギー消費で極めて効果的に製造されることができる。
【0021】
より高いペルオキソ二硫酸塩最終濃度でよりもっと良好な電流効率もしくは同じ収率が、例3からわかるように、カソード表面への物質輸送を妨げる適している材料を用いてカソードのシールドによって達成されることができる。このために適している材料は例えばPVCガーゼである。それゆえ、分割されていない槽中で、より高い槽電圧を用いる場合にも、本発明による方法を用いてなお150〜200g/lのペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度が約50%の是認できる電流効率を有して製造されることができる。
【0022】
より高い最終濃度のペルオキソ二硫酸塩が、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム200〜400g/lの範囲内で、望ましい場合には、本発明による双極ケイ素電極を備えた分割された電解槽の使用が好ましい。例4からわかるように、それゆえ約75〜85%の電流効率が達成可能であるが、しかしながらより費用のかかる槽構成を用い、かつ約5.5〜6Vのより高い槽電圧の場合である。しかしながら、それゆえ依然として比較的すれば極めて好都合な2.0kWh/kg未満の比電気エネルギー消費が達成可能である。
【0023】
本発明による方法のさらなる意外な効果は、分割されていない電解槽中での酸性の過硫酸塩含有の電解質を用いる耐久試験において確認されたケイ素カソード上の極めて低い除去速度である。例えば、約7ヶ月間の耐久試験(例1参照)の場合に、約150g/lの固定したペルオキソ二硫酸ナトリウム含量を有する分割されていない槽中で意外にも2〜3μmに過ぎない低い除去速度が確認された。故にこのことは特に意外であった、それというのも、これらの極めて激しい腐食条件下で技術水準の白金カソード上でさえ10〜100倍の厚さの除去が観察され得たからである。グラファイト又は高合金化特殊鋼からなるカソードも、そのようなペルオキソ二硫酸塩を含有している硫酸性電解質溶液中で不適であることが判明している、それというのも十分に耐腐食性ではないからである。
【実施例】
【0024】
例1:
独国実用新案(DE G)第200 05 681.6号明細書に類似して構成された分割されていない双極電解槽は、約3μmのホウ素ドープされたダイヤモンドで片面でコーティングされた(平均して約3,000ppmホウ素)、9個の双極ケイ素電極を含有していた。エッジアノードとして、電流供給が設けられ、片面でダイヤモンドコーティングされたニオブ電極を利用した。電流供給を備えたエッジカソードはハステロイからなっていた。双極電極は100×33mm(33cm2)の寸法を有していた。約1mmの厚さの双極電極の平均距離を、間隔保持具により約2mmに調節した。電解電流を、0.5A/cm2のアノード及びカソードの電流密度に相応する16.5Aに一定に制御した。電解槽の全ての電流容量はこれから10×16.5=165Aとなった。電解質として、硫酸ナトリウム300g/l及び硫酸200g/lを含有している水溶液2lを利用した。これらは、循環容器から約600l/hの速度で循環させて熱交換体を介して及び槽を経てポンプ輸送した(バッチ−運転)。電解運転を5000hに亘って維持し、その際に蒸発もしくは分解した水のみを補充した。定常状態において、約35℃の固定温度でペルオキソ二硫酸ナトリウム170〜190g/lの濃度に調節した。運転開始時の全電圧は50Vであった。平均槽電圧は、継続運転の過程で次のように展開した:
【表1】

【0025】
運転5,000時間後に電極を取り外し、かつ質量損失を決定した。それから、平均して3μmのケイ素電極厚さの平均減少が計算された。ケイ素カソードの厚さはすなわち1年当たり約10μmだけ低下するに過ぎない。
【0026】
例2:
例1からの分割されていない電解槽を用いて、同じ電解条件(電流密度、温度、バッチ−運転、電解質組成)下で達成されるペルオキソ二硫酸ナトリウム(NaPS)最終濃度への電流効率の依存性を決定した。次の結果が得られた:
【表2】

【0027】
より長い運転時間後に生じる最も好都合な約4.2Vの槽電圧の場合に、50g/lの最終濃度については1.23kWh/kgの比電気エネルギー消費、NaPS 100g/lの最終濃度については50%に低下した電流効率にもかかわらず依然として1.89kWh/kgの比電気エネルギー消費となった。
【0028】
例3:
例1及び2と同じ分割されていない電解槽に、双極電極プレートのカソード上並びにエッジカソード上に載っており、プラスチックスペーサーを介して表面上に押し当てたPVCガーゼを取り付けた。例2と同じ電解条件下で再び電解した。達成されたNaPS最終濃度に対して次の電流効率が得られた。
【0029】
【表3】

【0030】
100〜200g/lの濃度範囲内ですら、カソード表面のシールドを有しないよりも平均して約20%高いなお相対的に有利な電流効率が達成された。しかしながら、槽電圧はガーゼシールドの付加的な抵抗により約0.8Vだけ高かった。それにもかかわらず、例えばNaPS最終濃度150g/lで依然として約1.85kWh/kgの極めて好都合な比電気エネルギー消費をもたらした。
【0031】
例4:
例1〜3において使用された分割されていない電解槽の9個の双極電極並びに2個の単極エッジ電極を、分割された双極セル中で使用した。アノード液及びカソード液の分離のために、プラスチックからなるアノードスペーサー及びカソードスペーサーにより両面で固定された、カチオン交換体膜を使用した。気密枠により区切られたアノード及びカソード室は各2〜3mmの厚さを有していた。アノード液及びカソード液を、別個の循環路中で熱交換体の中間接続下に循環させて搬送した。カソード液として硫酸500g/lを利用した。アノード液は同様に硫酸200g/l及び硫酸ナトリウム300g/lを含有している水溶液からなっていた。努力される高いNaPS最終濃度の場合にペルオキソ二硫酸塩形成のための消費により並びにカチオン交換体膜によるカソード液中へのNa+イオンの移送により硫酸ナトリウムの多すぎる貧弱化を回避するために、アノード液中に電解の間に硫酸ナトリウム100g/lを後溶解させた(全部ですなわち硫酸ナトリウム400g/l)。アノード及びカソードの電流密度をその都度0.5A/cm2に調節した。
【0032】
それ以外は比較可能な電解条件下で、多様なNaPS最終濃度についての次の電流効率が得られた:
NaPS最終濃度200g/lで86%の電流効率
NaPS最終濃度300g/lで82%の電流効率
NaPS最終濃度400g/lで74%の電流効率。
【0033】
平均槽電圧は5.5及び6Vの範囲内であった。400g/lの最終濃度のためには、それゆえ約1.8kWh/kgの依然として極めて低い比電気エネルギー消費が達成されることができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンドコーティングされた電極上で助触媒を添加せずに硫酸及び/又は金属硫酸塩の水溶液を電解することによりペルオキソ二硫酸及びその塩を製造する方法において、
ドープされたダイヤモンドで片面でコーティングされており、かつコーティングされていないケイ素裏面をカソードに利用する双極ケイ素電極を使用することを特徴とする、ペルオキソ二硫酸及びその塩の製造方法。
【請求項2】
電解を、分割されていない電解槽中で実施する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
電解を、イオン交換体膜又は多孔質隔膜により分割されている電解槽中で実施する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
電流供給が設けられており、バルブ用金属、例えばニオブからなるダイヤモンドコーティングされたアノードをエッジアノードとして使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
電流供給が設けられたエッジカソード用に特殊鋼、ハステロイ、白金、含浸グラファイト又は片面で金属化されたケイ素を使用する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
電解槽の内部に、双極電極及び電流供給を備えたエッジ電極が設けられた複数の電極スタックが電気的に並列に接続されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法において使用するための、片面でダイヤモンドコーティングされた双極電極が設けられている、分割されていない又は分割された双極電解槽。

【公表番号】特表2008−501856(P2008−501856A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513875(P2007−513875)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006008
【国際公開番号】WO2005/121408
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(505024176)デグサ イニシエータース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (2)
【氏名又は名称原語表記】Degussa Initiators GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Dr.−Gustav−Adolph−Strasse 3, D−82049 Pullach,Germany
【Fターム(参考)】