説明

水耕栽培苗床装置

【課題】抗菌性、防かび性を持ち、かつその効果が苗の成長が完了するまでの長期間に亘って持続する水耕栽培用の苗床装置を提供することを課題とする。
【解決手段】種子を蒔き付ける一定間隔の凹部を持つシードシートに抗菌性合金薄膜をコーティングし、養液面に対して最適な位置に調整できるように構成された水耕栽培苗床装置。そしてシードシートの表面又は裏面にコーティングされる抗菌性合金薄膜は、厚みが1〜100nmのチタン薄膜である下地層と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる、厚みが10〜1000nmである抗菌性金属の合金薄膜である中間層と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜の最上層からなる抗菌性合金薄膜を形成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栄養成分を含有する養液によって作物を栽培する水耕栽培において、栽培する種子やその作物を養液中に発生する病原菌の伝播から守り、かつ各種の雑菌の繁殖に起因するカビの発生を防止し、養液中での病原菌や雑菌の繁殖を防止する技術に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
水耕栽培は、作物の生育に必要な栄養成分を、土壌を使わずに栄養成分を含む水溶液(一般に養液といわれている)を用いて作物を栽培する方法であり、土壌栽培に比較して、作物のバラツキが少ない、生育が早い、収穫量が天候に左右されない等の利点が多く、近年広く普及している。
【0003】
また水耕栽培には、ロックウール等の固形培地を用い、栄養成分は養液により供給する固形培地耕といわれるタイプのものもあり、このような固形培地を使用しないタイプのものを狭義の水耕栽培とする場合もある。その場合では固形培地耕と狭義の水耕栽培を合わせて、養液栽培と呼ばれている.
【0004】
水耕栽培においては、養液により栄養成分を供給しているが、その養液中に病原菌等が侵入すると、養液を媒体として病原菌が伝播し、土壌栽培とは比べものにならない大きな被害が発生する。そのため養液中の病原菌等の殺菌方法が、従来よりいろいろと考案されている。又、近年環境保護の観点から、養液の系外への排出が厳しく規制されるようになってきており、系外に排出しない、系内での循環式クローズドなシステム構築が求められている。この系内での循環方式においては、養液中への病原菌の感染や侵入を防ぐと共に、作物への病原菌の伝播を防止することが非常に重要になっている。
【0005】
養液の殺菌を行うために、養液を循環するタイプにおいては、ろ過や加熱、紫外線やオゾンの照射、殺菌金属イオンである銀イオンや銅イオンを含むフィルターによる殺菌や除菌が提案され、一部には実施されている。特許文献1においては、光触媒機構を応用した銀や白金を含有する抗菌活性金属化合物からなる、殺菌部材を用いて培養液中の病原菌等を殺菌する装置が提案されている。
【0006】
また、養液中の病原菌が作物へ伝播することを防止するため、銀や銅の抗菌性をもつ金属イオンを水溶解性ガラス等に含有させて、養液栽培用の培土であるロックウールに担架させたもの(特許文献2)や、培土マットや給水底面マットとなる有機繊維表面に無電解めっき法や蒸着法により、銀コートを施し抗菌性を付与したもの(特許文献3)が提案されている。
【0007】
また、近年その進展が目覚しい真空薄膜形成法であるスパッタ法により、各種の不織布や樹脂成型品等に、従来提案されている銀や銅等の抗菌性金属をコーティングし、各種の生活雑貨品等に抗菌性を付与することが各種提案されている。(特許文献4、5)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−320282号公報
【特許文献2】特開2006−34132号公報
【特許文献3】特開2006−25719号公報
【特許文献4】特開平6−330285号公報
【特許文献5】特開2000−288109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、水耕栽培においては、高温多湿環境下で数ヶ月にもおよぶ長期間の栽培が通常であり、このような過酷な環境下で高い抗菌性を長期間持続させるためには基材との密着力をより強くする必要があり、また高い抗菌性や防かび性を長期間持続させるため最適な抗菌性金属イオンの選択が重要である。そして、このような環境で基材と高い密着性を持ち、かつ抗菌性や防かび性の長期間の持続という課題解決には単一の金属イオンでは不可能であり、補完しあう金属の合金化と共に、その成膜方法や積層化の組み合わせにおいて技術的解決が必要であった。
【0010】
また、水耕栽培用苗床として、種子を養液に発生する病原菌の感染から防止するため種子が養液に浸り過ぎずに栄養分の吸収は行えるように最適な位置関係を保ちながら設置する必要があり、水耕栽培苗床としてのシードシートの最適構成が必要である。このような条件を具備した、水耕栽培に最適な苗床を開発することは永年の課題であり、この要求を十分満足し実用に供されているものは、まだ開発されていないのが実情である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的を達成するため発明者らは、種子を蒔き付ける一定間隔の凹部を持つシードシートに抗菌性合金薄膜をコーティングし、養液面に対して最適な位置に調整できるように構成された水耕栽培苗床装置を考案した。
【0012】
本発明は、格子状のシートフレーム4を、水耕栽培用培養液3を溜める養液槽1の溶液面に被せられるように、溶液面と高さを調整できるシートフレーム支持台2上に備え、格子状のシートフレーム4の上にシートフレーム4と同一の格子ピッチで、水耕栽培する種子6を蒔き付けるための凹部9を形成した織布、不織布又はフィルムのシードシート5を設置したことを特徴とする水耕栽培苗床装置である。
【0013】
本発明は、前記シードシート5の表面、又は裏面に、厚みが1〜100nmのチタン薄膜である下地層(7−1)と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる、厚みが10〜1000nmである抗菌性金属の合金薄膜である中間層(7−2)と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜の最上層(7−3)とからなる抗菌性合金薄膜7を形成したことを特徴とする水耕栽培苗床装置である。
【0014】
本発明は、前記シートフレーム4が、厚みが1〜100nmのチタン薄膜による下地層(7−1)と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる厚みが10〜1000nmの抗菌性金属の合金薄膜である中間層(7−2)と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜である最上層(7−3)とを備える抗菌性合金薄膜7がコーティングされていることを特徴とする水耕栽培苗床装置である。
【0015】
本発明は、前記シードシート5が、土壌の中での経年変化により土壌と同化する天然繊維、合成繊維、和紙により作られていることを特徴とする。
【0016】
本発明の抗菌性合金薄膜7は、上記で例示した三層構造に限定されるものではなく、密着性を高める下地層、抗菌性を高める中間層、耐候性を高める最上層各々において、いろいろなタイプの積層化が試行でき、各種の多層構造が考えられる。
【0017】
また苗床用シードシート5は、種子6を一定間隔に蒔き付けるために、格子状シードフレーム4にならって凹部9を持っているが、その底部で養液3を種子6に供給し、また種子6から発芽した毛根が伸びるための貫通穴8を有しており、その形状は十字型の切欠き貫通穴8や複数の小径貫通穴8を配置したものである。そのことにより、種子6の蒔き付け部周辺のみが養液3に浸され、安定的な毛根の発芽が確保されると共に、発芽後の生育時にも十分な養液3の供給が可能となる。
【発明の効果】
【0018】
このように、水耕栽培苗床装置におけるシードシート5において、抗菌性を持つ銀、白金、パラジウム等の合金薄膜を、1〜100nmのチタン薄膜でサンドイッチした三層構造の抗菌性合金薄膜7とすることで、苗床用シードシート5の基材と抗菌性合金膜との高い密着力を実現し、かつ長期間に亘って強い抗菌性を維持することのできる理想的な水耕栽培苗床用シードシートが実現した。
【0019】
またこの苗床用不織布等のシードシート5は種子6を一定間隔に蒔き付けるため格子状の凹部9を持ち、同一ピッチの格子状シードフレーム4で支持されているが、このシードフレーム4においても、不織布等のシードシート5にコーティングしたものと同一の抗菌性合金薄膜7をコーティングすると、養液3の中の病原菌への抗菌性は更に向上する。
【0020】
また苗床用シードシート5においては、種子6を蒔き付ける側に抗菌性合金薄膜7をコーティングするタイプを標準としているが、その反対側の養液3への浸漬側にコーティングすると液中での病原菌等の繁殖を防止する効果が得られる。我々が採用している抗菌性合金薄膜7のコーティングにおいては、両面コートを実施しても、樹脂状の抗菌膜を塗布した時に散見されるシードシート5底部の貫通穴8を塞いでしまうような不具合は発生せず、貫通穴8の穴壁面にも抗菌性合金薄膜7はコーティングされる。
【0021】
本発明による水耕栽培苗床装置は、不織布等のシードシート5の基材にチタン薄膜(7−1)と抗菌性合金膜(7−2)を密着性に優れた特殊スパッタ法により積層膜として成膜することで、基材と抗菌性合金膜7との密着力を高め、かつ最上層(7−3)に酸化チタン薄膜を成膜することで、長期間に亘って強い抗菌性を維持する水耕栽培苗床用シードシート5を実現している。このように本発明は、最新の真空薄膜形成技術と、高度な水耕栽培ノウハウが組み合わされて、初めて実現したものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の水耕栽培苗床装置の構成図 (a)抗菌シードシート5を使用した水耕栽培苗床装置の構成図(断面図) (b)シートフレーム4の構成図(斜視図) (c)シードシート5の構成図(斜視図) (d)シードシート5の凹部9に設けられた貫通穴8の形状図
【図2】本発明の抗菌性合金薄膜7を設けたシードシート5の断面拡大図 (a)抗菌性合金薄膜7を表面に設けたシードシート5の構成(凹部断面拡大図) (b)抗菌性合金薄膜7を裏面に設けたシードシート5の構成(平坦部断面拡大図) (c)抗菌性合金薄膜7を両面に設けたシードシート5の構成(平坦部断面拡大図)
【発明を実施するための形態】
【0023】
我々の発明した抗菌性水耕栽培苗床装置の実施形態について説明する。
本発明の水耕栽培苗床装置の構成を図1に示している。
図1(a)は抗菌シードシート5を使用した水耕栽培苗床装置の構成図(断面図)であり、図1(b)はシートフレーム4の構成図(斜視図)、図1(c)はシードシート5の構成図(斜視図)、図1(d)はシードシート5の凹部9の底に設けられた貫通穴8の形状図である。
【0024】
本発明の水耕栽培苗床装置においては、図1(a)に示すように格子状のシートフレーム4が、水耕栽培用培養液3を溜める養液槽1の溶液面に被せられるように溶液面と高さを調整できるシートフレーム支持台2の上に設置されている。シートフレーム支持台2は、シートフレーム4の四隅に設けられ、4個はそれぞれ円筒状の二重構造をしており、4個は回転を伝える連結棒で連結されており、内側円筒にはラックが、固定側である外側円筒にはラチェット機構が設けられている。そして、4か所のいずれかに設けられているハンドルによりラチェットを回転させ、内側円筒のラックを介して内側円筒を上下にスライドし、シートフレーム4を水平に保ちながら液面に応じて高さを調整できるようになっている。そして、格子状のシートフレーム4の上にシートフレーム4と同一の格子ピッチで、水耕栽培する種子6を蒔き付けるための凹部9を形成した織布、不織布又はフィルム等のシードシート5を設置した構造となっている。
【0025】
上記のシートフレーム支持台2は記載しているラック・ラチェットタイプに限定されるものではなく、最近は、シリンダー機構を内臓する電動式やエア式の上下スライド機構の小型アクチュエーターといわれるのもが多数販売されており、それらを使用し四隅に設置して、液面センサーと連動させて高さ調整することが考えられる。
【0026】
そして、前記シードシート5の表面、又は裏面に、厚みが1〜100nmのチタン薄膜による下地層7−1と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる、厚みが10〜1000nmである抗菌性金属の合金薄膜による中間層7−2と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜の最上層7−3とからなる抗菌性合金薄膜7を形成している。
【0027】
図2は本発明の抗菌性合金薄膜7をシードシート5に形成した時の断面図である。
図2(a)は抗菌性合金薄膜7を、表面側に形成した時のシードシート5における凹部9の断面の拡大図であり、図2(b)は抗菌性合金薄膜7を裏面に形成した時のシードシート5の平坦部断面拡大図であり、図2(c)は抗菌性合金薄膜を両面に形成した時のシードシート5の平坦部断面拡大図である。これら抗菌性合金薄膜7はシードシート5の凹部9を成形した後に、スパッタ装置内に設置して、最初に下地層7−1となるチタン膜を成膜し、次のステージで中間層7−2となる抗菌性合金膜を、次に最初のステージに戻りチタンターゲット部で最上層7−3の酸化チタン膜を反応性スパッタ法で、それぞれ所定の膜厚になるまで成膜することにより作成される。そして、表面、裏面それぞれにターゲット側に成膜面を対向させて成膜するが、表裏両面成膜するときは 片面毎に成膜していくことになる。
【0028】
また本発明の水耕栽培苗床装置の抗菌シードシート5は、種子6を一定間隔に蒔き付けるため定間隔の凹部9を持っており、その底部に種子6の毛根が伸びた時に、毛根が養液に到達しやすいように、十字型切欠きや小孔の貫通穴8を設けており、養液3の最適な供給が可能な状態になるように設置され、高さ調整されるシートフレーム4の構造と組み合わされ、安定的な種子6の生育を確保している。
【0029】
また、抗菌シードシート5の基材として、種子6が苗に生育して植替えを行う際に、そのまま土壌中で同化する麻等の天然繊維やカーボン繊維を使用すると、苗の植替え時の作業効率が向上するとともに、植替え作業による苗の破損や生育不良等の発生もなく、収穫量の増大に大きく貢献する。
【0030】
以上説明したように、本発明の特徴である抗菌性合金薄膜7をコーティングした水耕栽培苗床装置用シードシート5は、基材と抗菌性合金薄膜7との十分な密着力を持っており、栽培途中の苗床の各種の取扱いにおいても、他の資材で散見される膜の剥離や基材からの影響による劣化等は発生していない。そして、最上層7−3に酸化チタン薄膜を成膜させることにより、中間層7−2の抗菌性合金薄膜7への保護機能と、酸化チタン薄膜の光触媒効果により、高い抗菌性や防かび性が植物の生育期間中劣化することなく保持し続けることを確認した。
【0031】
我々はこの水耕栽培苗床装置の抗菌性とその持続力を確認するため、格子状シートフレーム4と同一ピッチで凹部9を成形した苗床用シードシート5において、
1)抗菌性合金薄膜7をコーティングしていない無処理品
2)シードシート5に銀薄膜のみを300nmコーティングした単層品
3)下地層としてチタン薄膜を30nm成膜後,銀パラジウム合金薄膜を300nm ,更にその上に酸化チタン薄膜を30nm成膜した三層品
の3種類のシードシートを作成し、比較実験を試みた。3種類の水耕栽培苗床装置を同一の室内に設置し、カビの発生具合を観察した。
その結果
1)無処理品:2週間で薄いカビの発生がみられ、3週間で全面に拡大した。
2)単層品 :1ヵ月半(6週間ぐらい)から所々薄いカビが発生した。
3)三層品 :4ヵ月間で、カビの発生は認められなかった。
が確認され、三層品において、抗菌性が優れており、かつその劣化がないことが実証された。
【実施例1】
【0032】
次に、本発明の標準的な実施例を説明する。
本発明の抗菌性水耕栽培苗床装置においては図1(a)に示すように、養液3がタンプラー形状の樹脂製の養液槽1に貯えられており、高さ調整のできるスライド式のシートフレーム支持台2の上に種子6を蒔き付ける最適ピッチで格子状に成形されたシートフレーム4を設置している。そしてその上に種子6を蒔き付けるシードシート5が、シートフレーム4の格子ピッチと同一に凹部9を成型して、被せる様に設置されている。そして、このシードシート5の材質は土壌中への長期間の埋没により土壌と同化する天然繊維や和紙等があるが、実施例では環境にやさしい麻を不織布としたものであり、凹部9には種子6から発芽する毛根が下に伸びるための、十字型の切欠きの貫通穴8が設けられている。
【0033】
次に、シードシート5に抗菌性を付与するための抗菌性合金薄膜7において、特に積層膜として各種のタイプが考えられるが、製作の容易さから、下地層としてチタン薄膜、中間膜として抗菌性合金薄膜、最上層として酸化チタン薄膜を成膜する三層構造を示した。この三層の抗菌性合金薄膜7は、基材側下地層が30nmのチタン薄膜で、中間層が300nmの銀パラジウム合金薄膜、最上層が30nmの酸化チタン薄膜で構成している。
【符号の説明】
【0034】
1・・・培養液用養液槽
2・・・シートフレーム支持台
3・・・養液
4・・・シートフレーム
5・・・シードシート
6・・・種子
7・・・抗菌性合金薄膜
7−1・・・チタン薄膜による下地層
7−2・・・抗菌性金属の合金薄膜による中間層
7−3・・・チタン薄膜又は酸化チタン薄膜による最上層
8・・・貫通穴
9・・・凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
格子状のシートフレーム4を、水耕栽培用培養液3を溜める養液槽1の溶液面に被せられるように、溶液面と高さを調整できるシートフレーム支持台2上に備え、格子状のシートフレーム4の上にシートフレーム4と同一の格子ピッチで、水耕栽培する種子6を蒔き付けるための凹部9を形成した織布、不織布又はフィルムのシードシート5を設置したことを特徴とする水耕栽培苗床装置。
【請求項2】
前記シードシート5の表面、または裏面に、厚みが1〜100nmのチタン薄膜による下地層(7−1)と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる、厚みが10〜1000nmである抗菌性金属の合金薄膜による中間層(7−2)と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜による最上層(7−3)からなる抗菌性合金薄膜7を形成したことを特徴とする請求項1記載の水耕栽培苗床装置。
【請求項3】
前記シートフレーム4が、厚みが1〜100nmのチタン薄膜による下地層(7−1)と、銀、白金、パラジウム、カーボンからなる厚みが10〜1000nmの抗菌性金属の合金薄膜による中間層(7−2)と、厚みが1〜100nmのチタン薄膜又は酸化チタン薄膜による最上層(7−3)を備える抗菌性合金薄膜7がコーティングされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水耕栽培苗床装置。
【請求項4】
前記シードシート5が、土壌の中での経年変化により土壌と同化する天然繊維、合成繊維、和紙により作られていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の水耕栽培苗床装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−244804(P2011−244804A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136575(P2010−136575)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(502452369)
【出願人】(506293096)株式会社清水製作所 (4)
【Fターム(参考)】