水薬供給装置

【課題】 水薬の供給精度を安定させ得る水薬供給装置の提供。
【解決手段】 供給ポンプに支軸回りに回転して供給ポンプを駆動させるための被回転部を付設し、被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータを設け、被回転部が回転部に当接する被当接面および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成し、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜し、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜して被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成した水薬供給装置。
【解決手段】 供給ポンプに支軸回りに回転して供給ポンプを駆動させるための被回転部を付設し、被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータを設け、被回転部が回転部に当接する被当接面および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成し、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜し、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜して被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成した水薬供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水薬供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病院や薬局等の医療機関では、水薬供給ボトルに充填された水薬を、該水薬供給ボトルから患者に供する水薬ボトルに供給するようにした水薬供給装置が使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
この種の水薬供給装置は、上下軸線回りに回転自在で複数の水薬供給ボトルを載置する載置体と、水薬供給ボトルごとに設けた供給ポンプと、供給ポンプを駆動させるためのポンプ駆動部とを有する。
水薬供給ボトルには水薬供給管の一端部を挿入し、水薬供給管の途中部分を供給ポンプに取付けるようにして、使用する水薬供給ボトルに対応する供給ポンプを、ポンプ駆動部の駆動によって動作させることで、水薬を水薬ボトルに供給するようにしている。
【0004】
ポンプ駆動部は、駆動モータと、駆動モータを供給ポンプに向けて横方向に移動させる移動機構とを有し、駆動モータのモータ軸には、供給ポンプに付設された被係止回転爪に周方向で係止する係止回転爪が固定されている。
係止回転爪は周方向に所定間隔で配置されたキーであり、被係止回転爪はキーが軸方向から嵌合する溝であり、キーと溝とは軸方向に沿う面によって軸線周り(周方向)で係止する構成である。
【特許文献1】特開2003−325639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記水薬供給装置では、供給ポンプを駆動させる際にはモータを横方向へ移動させて、係止回転爪を使用しようとする供給ポンプの被係止回転爪に軸線回りに係止させるようにしているものであるが、モータを横方向へ移動させて係止回転爪を被係止回転爪に係止する場合に、キーと溝との周方向位置がずれていると、キーが溝に軸線方向で対向する位置まで回転しないと供給ポンプが駆動しないことになる。すなわち、キーが溝に嵌るまでキーを回転させる分だけがロスとなり、水薬の供給精度が不安定になってしまう。
【0006】
そこで本発明は、上記課題に鑑み、水薬の供給精度を安定させ得る水薬供給装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、水薬供給ボトル内に供給管を挿入し供給管の途中部分を供給ポンプに接続して、該供給ポンプの回転を駆動することで該水薬ボトル内の水薬を水薬ボトルに供給するよう構成された水薬供給装置であって、前記供給ポンプに支軸回りに回転して該供給ポンプを駆動させるための被回転部が付設され、該被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータが設けられ、被回転部が回転部に当接する被当接面、および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が、底角の何れもが直角でない二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部(頂角側)の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成されていることを特徴としている。
【0008】
上記構成において、回転部を被回転部に対して軸心方向から接近させて、被当接面に当接面を当接させるとき、被当接面および当接面は、周方向に連続する二等辺三角形状の歯溝で形成されているから、被当接面および当接面における歯溝が軸線回りの何れの位置にあったとしても被当接面と当接面とは三角形の斜面どうしで面接触することになり、したがって、駆動モータを駆動するとすぐに当接面の回転が被当接面に伝達されることになって、駆動モータの駆動がロスなく供給ポンプに伝えられて、供給管から水薬ボトルに供給される水薬の供給精度が安定する。
また、被当接面および当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに隙間なく噛合するようになり、駆動モータの回転トルクが被当接面にそのまま伝えられ易くなる。
【0009】
本発明の水薬供給装置では、回転部および被回転部は円板状に形成されており、被当接面および当接面の回転中心側に凹部が形成されていることを特徴としている。
【0010】
上記構成では、被当接面および当接面の回転中心側に凹部を形成することで、軸線歯溝の頂部が軸線位置で一致するように形成するという難しい加工を必要としなくなって、被当接面および当接面の加工が容易である。
【0011】
本発明の水薬供給装置では、供給ポンプは、駆動モータの正回転により水薬を水薬ボトルに供給するよう駆動し、駆動モータの逆回転により水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬が水薬ボトルに不要に滴下するのを防止するよう駆動する構成であることを特徴としている。
【0012】
上記構成の水薬供給装置では、水薬を水薬ボトルに供給する際には駆動モータを正回転させることで行い、水薬の供給が終了すると駆動モータを逆回転させ水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管内に空気を導入することで、供給管から水薬がこぼれ落ちることを抑えるものであり、被当接面と当接面の歯溝がその底角が直角でない断面二等辺三角形状に形成されているから、被当接面に対する当接面の当接力は、駆動モータの正回転および逆回転の何れの場合も同等の当接力で供給ポンプを駆動できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の水薬供給装置によれば、被当接面および当接面は、周方向に連続する二等辺三角形状の歯溝で形成されているから、回転部を被回転部に対して軸心方向から接近させて、被当接面に当接面を当接させるとき、被当接面および当接面における歯溝が軸線回りの何れの位置にあったとしても被当接面と当接面とは三角形の斜面どうしで面接触することになり、したがって、駆動モータを駆動するとすぐに当接面の回転が被当接面に伝達されるから、駆動モータの駆動がロスなく供給ポンプに伝えられて、供給管から水薬ボトルに供給される水薬の供給精度を安定させることができる。
【0014】
特に、水薬を水薬ボトルに供給する際には駆動モータを正回転させることで行い、水薬の供給が終了すると駆動モータを逆回転させ水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬ボトルに水薬がこぼれ落ちることを抑えるようにした水薬供給装置において、被当接面および当接面をその周方向断面を二等辺三角形状とすることにより、被当接面に対する当接面の当接力は、駆動モータの正回転および逆回転の何れの場合も同等の当接力で供給ポンプを駆動できるようになる。
【0015】
本発明の水薬供給装置によれば、被当接面および当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面と当接面とを軸線方向で当接させた際に、被当接面および当接面が互いに隙間なく噛合するようになり、駆動モータの回転トルクが損失なく被当接面にそのまま伝えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る水薬供給装置を、図面に基づいて説明する。図1ないし図7は、水薬供給装置の構成図である。これらの図に示すように、水薬供給装置1は、患者に対して処方される水薬2を、処方箋に応じるべく水薬供給ボトル(以下単に「供給ボトル」という)3から水薬供給管(以下単に「供給管」という)29によって導出して、水薬供給ノズル(以下単に「供給ノズル」という)22を介して水薬ボトル4に吐出するよう構成されている。
【0017】
水薬供給装置1は、外枠を構成する本体6を有し、本体6は、天板(天壁)7と底板8と左右の両側板11,11と背板12と前板13とを有する。底板8は本体6の上下方向途中に配置された平板状に形成されている。天板7は中心が円形に中抜きされた平板状に形成されている。
【0018】
水薬供給装置1は、本体6の天板7側に回転駆動部17を介して該本体6内に吊持されて供給ノズル22を取付けるノズル取付け板53、複数の供給ボトル3を載置する載置体5、および複数の供給ポンプ18を有する。供給ポンプ18は、載置体5に周方向に所定間隔置きに配置される供給ボトル3毎に設けられ、この種の水薬供給装置1に一般に用いられるポンプである。あるいは、水薬2の供給圧力を変更できるものであってもよい。
【0019】
ノズル取付け板53および載置体5は平面視して環状に形成されており、供給ポンプ18は、ノズル取付け板53の上方に設けられた複数の取付け枠体36にそれぞれ取付けられている。ノズル取付け板53、載置体5および取付け枠体36は、回転駆動部17の駆動により上下方向軸線16回りに間欠的に回転する構成となっている。
【0020】
水薬供給装着1は、ノズル取付け板53および載置体5を吊持する吊持手段15と、吊持手段15を含めてノズル取付け板53、載置体5、取付け枠体36および供給ポンプ18を上下方向軸線16回りに同心上で間欠的に回転駆動させるための前記回転駆動部17と、選択された供給ボトル3に対応する供給ポンプ18を駆動するためのポンプ駆動部20と、各供給ポンプ18に一端側が挿入され他端が供給ノズル22に接続される前記供給管29とを有する。なお、ノズル取付け板53は、供給ノズル22の姿勢を保持する保持部23を備えている。
【0021】
供給ノズル22はその水薬吐出口部26が下方を縮径した円錐台形状に形成されており、水薬吐出口部26はノズル取付け板53の後述の突出部55を上方から貫通して、ノズル取付け板53に着脱自在に設けられており、供給ノズル22は上下方向に貫通する水薬供給路(図示せず)が形成されている。
【0022】
前記回転駆動部17は天板7に設けられている。回転駆動部17は天板7の上面に載置された回転駆動モータ28と、天板7の下面に上下方向軸線16回りに回転自在に支持されて内周面の上下方向中心に水平に形成された環状の突条30を有する回転環体31と、回転環体31の下面に固着された環状薄板状の歯車板32と、前記回転駆動モータ28の駆動軸に取付けられて歯車板32の外周辺に形成された歯33に噛合する駆動歯車と、天板7の下面に上下方向軸線16回りにその場回転自在に取付けられて外周面に前記突条30に嵌合する凹条34を有する複数の支持ローラ35とを有する。各供給ポンプ18は、回転駆動部17(回転駆動モータ28)の間欠駆動に連動して供給ポンプ18毎に駆動するよう構成されている。
【0023】
歯車板32の下面に、供給ポンプ18を取付けるための前記取付け枠体36が歯車板32の周方向に隣接するように設けられている。各取付け枠体36は、径方向外周面に供給ポンプ18の本体部37が組付けられる矩形の平板部38と、この平板部38の各辺に径方向内方に向けて突出する矩形のフレーム部40とを有する。フレーム部40の上部は前記歯車板32の下面に、例えばネジ止めされることで固定されている。平板部38はまた、その下方寄りに供給ポンプ18を駆動させる従動歯車(被回転部に相当する)41を径方向内方に突出させるための挿通孔(図示せず)が形成されている。
供給ポンプ18の本体部37は、平板部38の径方向外側面にネジ止め等により固定されている。供給ポンプ18の従動歯車41は、挿通孔から平板部38の径方向内方に突出しておりその外周部は取付けプレート44によって、平板部38の径方向内方面からネジ止め等されている。この構成によって、各供給ポンプ18は、それぞれ取付け枠体36の内径側に確実に固定されるとともに、従動歯車41は、水平軸線45回りにそれぞれその場回転自在な構成となっている。
【0024】
ポンプ駆動部20は、取付け枠体36で囲まれる領域の径方向内方に配置されている。このポンプ駆動部20は、所定の保持部材に水平に保持されたサーボモータ(駆動モータ)46と、サーボモータ46の駆動軸の先端に設けられた駆動歯車(回転部に相当する)47と、サーボモータ46を保持部材に保持させつつ供給ポンプに向けて横方向に移動させる移動機構とを有している。
該移動機構は、サーボモータ46の側部に設けられてサーボモータ46を選択された供給ポンプ18の従動歯車41に向けて横方向(水平方向)に前進させるためのソレノイド48と、サーボモータ46を後退させる方向に付勢するバネ50と、サーボモータ46の位置を検出する位置検出センサ51と、サーボモータ46の変位位置を調整可能なストッパ52とを有する。
【0025】
図8および図9は供給ポンプ18の従動歯車41と駆動歯車47との噛合状態を示す斜視図である。図10ないし図13は駆動歯車47の構造を示す説明図である。従動歯車41および駆動歯車47はともに円板状に形成されて対向する側と反対側に突出する支軸62,63が形成されている。従動歯車41および駆動歯車47の対向面はそれぞれ被当接面64および当接面65とされている。また、従動歯車41、駆動歯車47における支軸62,63側の面41,47は、環状の平面に形成されている。
【0026】
被当接面64および当接面65の形状は、実質的に全く同一の形状に形成されているから、ここでは当接面65についてその形状を詳細に説明して、被当接面64の説明に代える。
当接面65は、支軸62の中心である軸線66を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面において、底角の何れもが直角でない二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝68,69から形成されている。各歯68の高さ、すなわち頂部70(被当接面64に対向する先端である頂角側の筋)の高さ位置は、溝69の頂部71を基準として同一に設定されている。しかも各歯68は、その頂部70の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝69はその頂部71の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜しており、両頂部70,71は駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さが一致するよう形成されている。具体的に、両頂部70,71の駆動歯車47の軸線66位置での高さは、径方向外端での歯溝68,69の高さの中間に位置するよう設定されているものである。しかしながら、両頂部70,71が駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さが一致するよう形成することは難しい加工であるから、当接面65の回転中心側に円柱状の凹部72を形成していることで容易な加工によって形成されるようになっている。
上記のように当接面65および被当接面64を形成することにより、従動歯車41および駆動歯車47の軸線66,67どうしを同一線上として両者の当接面65および被当接面64が対向するよう当接させると、両者の歯溝68,69、すなわち歯68,68の斜面である側面68a,68aどうしが周方向に、且つ軸線方向に隙間なく当接して噛合することになる。
【0027】
取付け枠体36のフレーム部40の下部に前記ノズル取付け板53がネジ止め等により固定されている。ノズル取付け板53の外周部には周方向に供給ポンプ18毎の間隔に応じた位置に前記突出部55が径方向外方に突出するよう形成されている。これら突出部55の板面にノズル挿通孔がそれぞれ形成されており、前記保持部23は、ノズル取付け板5上に上下方向の支軸16a回りに回動自在に取付けたフック部19aを有する保持具19によって、供給ノズル22のうちノズル取付け板53の上面に載置される胴部を保持する構成である。
【0028】
ノズル取付け板53の下面に、上下方向に実質的に同一高さを有する板状の仕切り体56が、供給ボトル3に応じた数だけネジ止め等により取付けられている。仕切り体56の下端部には、前記載置体5が仕切り体56にネジ止め等により固定されている。すなわち、載置体5を天板7に吊持する前記吊持手段15として、回転環体31、歯車板32、各取付け枠体36、ノズル取付け板53、および仕切り体56の連続構造を有している。
【0029】
供給ボトル3は合成樹脂から形成されており、胴体部分が円筒状に形成され、各供給ボトル3は保持容器60を介して載置体5に載置されるものである。保持容器60はそれぞれ上側開放の円筒状に形成されている。その円筒状の周壁61の高さは、供給ボトル3の胴体部分の高さに比べて低く設定されている。保持容器60の周壁61の内径は、供給ボトル3の外径に比べてわずかに大きく設定されている。保持容器60の底部には永久磁石が埋設されており、載置体5を磁性を有する材料から形成していることで、保持容器60は磁力によって載置体5に着脱自在に保持されている。
【0030】
載置体5の高さ位置と、本体6の前板13に切欠74が形成され、切欠74における下部の高さ位置との関係は、載置体5の高さ位置が切欠74における下部の高さ位置よりも高い位置にあることが好ましい。なお、切欠74の左右幅は可及的に広いことが好ましい。
【0031】
本体6の前板13の前面側に、水薬ボトル4を載置する載置台24と、この載置台24を昇降させるための昇降装置25と、供給ノズル22の水薬吐出口部26から吐出されている水薬2の有無を検出するための水薬センサ27とを備える。載置台24は前板13下部を上方から下方に向けて切欠いた正面視して矩形の前記切欠74(供給ボトル3を載置体5に対して着脱するための開口に相当する)に対する両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされている。薬供給装置1は、両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされた案内板部材77と、この案内板部材77の前面下部に前方に突出するよう固定された固定台78と、この固定台78の上面に水薬ボトル4を直接載置して、水薬ボトル4の底部が挿入される凹部を有する受け皿81とを一体、または別体に有する。
【0032】
昇降装置25は、昇降用モータ82と、本体6の前面下部に配置されて昇降用モータ82の駆動によって駆動するベルト機構とを有する。昇降用モータ82は本体6の前板13の裏面に、その駆動軸が前方に突出するよう取付けられ、駆動軸には、駆動プーリ85が本体6の前板13下部から水平方向前方に突出するように取付けられている。ベルト機構は、案内板部材77の側方部に固定されたベルト固定具86と、駆動プーリ85の斜め下方に配置されたテンションプーリ87と、上下方向に離間して配置された巻回プーリ90,91と、各プーリ85,87,90,91に巻回されるベルト92とを有する。昇降装置25の駆動については、不図示の駆動スイッチを操作することで行うよう構成している。
【0033】
上記構成において、処方箋に基づいて水薬2を水薬ボトル4に供給する際の、水薬供給動作を説明する。作業者が電源スイッチをオン操作すると、位置検出装置が、供給ボトル3が所定位置にある場合、すなわち、初めに使用しようとする供給ボトル3が載置台24に載置した水薬ボトル4に前後方向(載置体5の径方向)で対向し、その供給ボトル3に対応する供給ノズル22が水薬ボトル4の直上位置であることを検出している場合は、制御装置がポンプ駆動部20を駆動するよう制御する。
【0034】
ポンプ駆動部20の駆動とは、ソレノイド48が駆動してバネ50の弾性に抗してサーボモータ46がその供給ポンプ18の従動歯車41に向けて横方向(径方向)に前進し、駆動歯車47が従動歯車41に係合(噛合)した位置を位置検出センサ51が検出して、サーボモータ46が駆動して駆動歯車47とともに従動歯車41が回転することであり、駆動歯車47の回転により、供給ポンプ18が駆動することになる。そして、供給ポンプ18が駆動すると、供給ボトル3内の水薬2が吸い上げられ、水薬2が水薬供給管21内を通過して供給ノズル22の水薬吐出口部26から水薬2が吐出することになる。
但し、前記位置検出装置が、供給ボトル3が所定位置にないことを検出した場合、制御装置は正面に最も近い位置にある供給ボトル3を正面に対するべく回転駆動部17を駆動させることになる。
【0035】
上記のように、サーボモータ46のモータ軸には回転部として駆動歯車47が連結されており、供給ポンプ18には該供給ポンプ18を駆動させるための被回転部として従動歯車41が連結されており、供給ポンプ18を駆動させる際には、上記のようにサーボモータ46が横方向に前進することで、横方向(径方向)には不動である供給ポンプ18に対して、サーボモータ46が横方向に移動することになる。換言すれば、サーボモータ46が上下方向軸線16側から径方向外方へ向けて径方向で対向する供給ポンプ18に対して水平軸線45に沿うように移動することで、従動歯車41の被当接面64に対して駆動歯車47の当接面65が当接して、両者が噛合するようになり、サーボモータ46が駆動して、モータ軸が正回転することにより、従動歯車41が水平軸線45回りに回転し、供給ポンプ18が駆動して、水薬2が水薬ボトル4に供給される。
【0036】
ここで、仮に駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれした状態で噛合する場合を考える。当接面65および被当接面64は、軸線66,67を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面において、三角形状で且つ周方向に連続する歯溝68,69から形成されている。このため、仮に駆動歯車47と従動歯車41の歯溝68,69の歯68の側面68aどうしが周方向に隙間を有するように位置ずれして噛合した状態であっても、駆動歯車47が、位置ずれした分だけ回転すれば従動歯車41が直ちに正回転することになり、歯溝68,69の形状から、歯溝68,69どうしの三角形の斜辺どうしが周方向で当接するまでにほとんど時間を要しないことになる。このため、仮に駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれして噛合した状態であっても、従動歯車41の回転の反応性が向上することになるから、供給ポンプ18の駆動時のロスが極めて少なくなり、水薬ボトル4への水薬2の供給精度を向上させることができる。
【0037】
また、軸線66,67どうしが位置ずれした状態であっても、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69の側面68aどうしは周方向で傾斜面どうしが当接することになるから、駆動歯車47の回転は従動歯車41に伝達され、歯溝68,69どうしが噛合することで、軸線66,67どうしが位置ずれしていても、支軸62,63が撓む状態を回避することができるから、サーボモータ46の駆動に伴う異音の発生や振動を抑制することができる。
【0038】
さらに、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69において各歯68の頂部70の高さ位置を、溝69の頂部71を基準として同一に設定し、各歯68は、その頂部70の高さを軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝69の頂部71の高さを軸心へ向かって高くなるよう傾斜させており、両頂部70,71は駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さを一致するよう形成しているから、駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれない場合では、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69は、隙間無く合致することになる。このため、駆動歯車47の回転がダイレクトに従動歯車41に伝達されることになるから、駆動歯車47の駆動力の損失を最小限に抑えることができる。
【0039】
この実施形態の水薬供給装置1では、サーボモータ46の正回転(正駆動)によって供給ポンプ18が水薬2を水薬ボトル4に供給するようになり、ひとつの水薬供給ボトル3からの水薬2の供給が終了すると、水薬供給ノズル22から水薬2が滴下しないようにするために、サーボモータ46を逆回転(逆駆動)させ、供給管29内に空気を導入するようにしている。
【0040】
サーボモータ46を逆回転させるとは、モータ軸を逆回転させることであるが、歯溝68,69の周方向の断面形状は、上記したように二等辺三角形であるから、正回転と同じ回転トルクによって従動歯車41を逆回転させることができる。この場合、三角形の底角の何れかが直角であると、正回転、逆回転の回転トルクが同一であってとしても、従動歯車41の直角の底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角の底角側の歯68の面が周方向から当接する場合と、従動歯車41の直角でない底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角でない底角側の歯68の面が周方向から当接する場合とでは、従動歯車41の直角でない底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角でない底角側の歯68の面が周方向から当接する場合を、従動歯車41の直角の底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角の底角側の歯68の面が周方向から当接する場合に比べて、歯68の斜面どうしにその方向のベクトルが発生している分だけサーボモータ46を従動歯車41側に押圧する力(従動歯車41に駆動歯車47を軸方向で当接させる力)を大きくしなければならない。
【0041】
しかしながら、本発明の実施形態におおける歯溝68,69形状のように周方向断面を二等辺三角形に形成することにより、サーボモータ46の正回転および逆回転何れの場合も、歯68どうしの周方向の係止力は同じであるから、従動歯車41に駆動歯車47を押し付ける力としては、何れの方向へも同等の力で従動歯車41を回転させることができる。
【0042】
ひとつの供給ボトル3からの水薬2の供給が終わるか、その供給ボトル3内の水薬2を残した状態で別の供給ボトル3内の水薬2を使用する場合には、周方向で隣りにある供給ボトル3が水薬ボトル4の前後方向で対応し周方向の隣りにある供給ノズル22が水薬ボトル4の直上位置に至るまで、制御装置68は回転駆動部17に駆動信号を出力して、載置体5およびノズル取付け板53を上下方向軸線16回りに回動させて、これらを停止させる。続いて制御装置68は、サーボモータ46に駆動信号を出力し、これにより駆動歯車47および従動歯車41が回転し、供給ポンプ18が駆動して、供給ノズル22の水薬吐出部26から水薬ボトル4に水薬2が吐出される。上記のような動作を繰返して、順次載置台24に載置される水薬ボトル4に水薬2を供給するよう動作する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態を示す水薬供給装置の一部を示す上方からの斜視図
【図2】同じく吊持手段を中心に描いた破断斜視図
【図3】同じく水薬供給装置の一部を示す側面図
【図4】同じく水薬供給装置の一部を示す拡大正面図
【図5】同じく水薬供給装置の一部を示す上方からの拡大斜視図
【図6】同じく天板を取除いた状態での平面図
【図7】同じく天板を取除いた状態でのノズル取付け板およびポンプ駆動部を示す変図
【図8】同じく供給ポンプの従動歯車と駆動歯車との噛合状態を示す斜視図で噛合前の斜視図
【図9】同じく供給ポンプの従動歯車と駆動歯車との噛合状態を示す斜視図で噛合後の斜視図
【図10】同じく駆動歯車の構造を示す後方からの斜視図
【図11】同じく駆動歯車の構造を示す前方からの斜視図
【図12】同じく駆動歯車の構造を示す側面図
【図13】同じく駆動歯車の構造を示す正面図
【符号の説明】
【0044】
1…水薬供給装置、2…水薬、3…供給ボトル、4…水薬ボトル、16…上下方向軸線、17…回転駆動部、18…供給ポンプ、20…ポンプ駆動部、21…水薬供給管、22…供給ノズル、24…載置台、26…水薬吐出口部、41…従動歯車、45…水平軸線、46…サーボモータ、47…駆動歯車、48…ソレノイド、50…バネ、51…位置検出センサ、64…被当接面、65…当接面、66,67…軸線、68…歯、69…溝、70,71…頂部
【技術分野】
【0001】
本発明は、水薬供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病院や薬局等の医療機関では、水薬供給ボトルに充填された水薬を、該水薬供給ボトルから患者に供する水薬ボトルに供給するようにした水薬供給装置が使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
この種の水薬供給装置は、上下軸線回りに回転自在で複数の水薬供給ボトルを載置する載置体と、水薬供給ボトルごとに設けた供給ポンプと、供給ポンプを駆動させるためのポンプ駆動部とを有する。
水薬供給ボトルには水薬供給管の一端部を挿入し、水薬供給管の途中部分を供給ポンプに取付けるようにして、使用する水薬供給ボトルに対応する供給ポンプを、ポンプ駆動部の駆動によって動作させることで、水薬を水薬ボトルに供給するようにしている。
【0004】
ポンプ駆動部は、駆動モータと、駆動モータを供給ポンプに向けて横方向に移動させる移動機構とを有し、駆動モータのモータ軸には、供給ポンプに付設された被係止回転爪に周方向で係止する係止回転爪が固定されている。
係止回転爪は周方向に所定間隔で配置されたキーであり、被係止回転爪はキーが軸方向から嵌合する溝であり、キーと溝とは軸方向に沿う面によって軸線周り(周方向)で係止する構成である。
【特許文献1】特開2003−325639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記水薬供給装置では、供給ポンプを駆動させる際にはモータを横方向へ移動させて、係止回転爪を使用しようとする供給ポンプの被係止回転爪に軸線回りに係止させるようにしているものであるが、モータを横方向へ移動させて係止回転爪を被係止回転爪に係止する場合に、キーと溝との周方向位置がずれていると、キーが溝に軸線方向で対向する位置まで回転しないと供給ポンプが駆動しないことになる。すなわち、キーが溝に嵌るまでキーを回転させる分だけがロスとなり、水薬の供給精度が不安定になってしまう。
【0006】
そこで本発明は、上記課題に鑑み、水薬の供給精度を安定させ得る水薬供給装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、水薬供給ボトル内に供給管を挿入し供給管の途中部分を供給ポンプに接続して、該供給ポンプの回転を駆動することで該水薬ボトル内の水薬を水薬ボトルに供給するよう構成された水薬供給装置であって、前記供給ポンプに支軸回りに回転して該供給ポンプを駆動させるための被回転部が付設され、該被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータが設けられ、被回転部が回転部に当接する被当接面、および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が、底角の何れもが直角でない二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部(頂角側)の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成されていることを特徴としている。
【0008】
上記構成において、回転部を被回転部に対して軸心方向から接近させて、被当接面に当接面を当接させるとき、被当接面および当接面は、周方向に連続する二等辺三角形状の歯溝で形成されているから、被当接面および当接面における歯溝が軸線回りの何れの位置にあったとしても被当接面と当接面とは三角形の斜面どうしで面接触することになり、したがって、駆動モータを駆動するとすぐに当接面の回転が被当接面に伝達されることになって、駆動モータの駆動がロスなく供給ポンプに伝えられて、供給管から水薬ボトルに供給される水薬の供給精度が安定する。
また、被当接面および当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに隙間なく噛合するようになり、駆動モータの回転トルクが被当接面にそのまま伝えられ易くなる。
【0009】
本発明の水薬供給装置では、回転部および被回転部は円板状に形成されており、被当接面および当接面の回転中心側に凹部が形成されていることを特徴としている。
【0010】
上記構成では、被当接面および当接面の回転中心側に凹部を形成することで、軸線歯溝の頂部が軸線位置で一致するように形成するという難しい加工を必要としなくなって、被当接面および当接面の加工が容易である。
【0011】
本発明の水薬供給装置では、供給ポンプは、駆動モータの正回転により水薬を水薬ボトルに供給するよう駆動し、駆動モータの逆回転により水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬が水薬ボトルに不要に滴下するのを防止するよう駆動する構成であることを特徴としている。
【0012】
上記構成の水薬供給装置では、水薬を水薬ボトルに供給する際には駆動モータを正回転させることで行い、水薬の供給が終了すると駆動モータを逆回転させ水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管内に空気を導入することで、供給管から水薬がこぼれ落ちることを抑えるものであり、被当接面と当接面の歯溝がその底角が直角でない断面二等辺三角形状に形成されているから、被当接面に対する当接面の当接力は、駆動モータの正回転および逆回転の何れの場合も同等の当接力で供給ポンプを駆動できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の水薬供給装置によれば、被当接面および当接面は、周方向に連続する二等辺三角形状の歯溝で形成されているから、回転部を被回転部に対して軸心方向から接近させて、被当接面に当接面を当接させるとき、被当接面および当接面における歯溝が軸線回りの何れの位置にあったとしても被当接面と当接面とは三角形の斜面どうしで面接触することになり、したがって、駆動モータを駆動するとすぐに当接面の回転が被当接面に伝達されるから、駆動モータの駆動がロスなく供給ポンプに伝えられて、供給管から水薬ボトルに供給される水薬の供給精度を安定させることができる。
【0014】
特に、水薬を水薬ボトルに供給する際には駆動モータを正回転させることで行い、水薬の供給が終了すると駆動モータを逆回転させ水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬ボトルに水薬がこぼれ落ちることを抑えるようにした水薬供給装置において、被当接面および当接面をその周方向断面を二等辺三角形状とすることにより、被当接面に対する当接面の当接力は、駆動モータの正回転および逆回転の何れの場合も同等の当接力で供給ポンプを駆動できるようになる。
【0015】
本発明の水薬供給装置によれば、被当接面および当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面と当接面とを軸線方向で当接させた際に、被当接面および当接面が互いに隙間なく噛合するようになり、駆動モータの回転トルクが損失なく被当接面にそのまま伝えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る水薬供給装置を、図面に基づいて説明する。図1ないし図7は、水薬供給装置の構成図である。これらの図に示すように、水薬供給装置1は、患者に対して処方される水薬2を、処方箋に応じるべく水薬供給ボトル(以下単に「供給ボトル」という)3から水薬供給管(以下単に「供給管」という)29によって導出して、水薬供給ノズル(以下単に「供給ノズル」という)22を介して水薬ボトル4に吐出するよう構成されている。
【0017】
水薬供給装置1は、外枠を構成する本体6を有し、本体6は、天板(天壁)7と底板8と左右の両側板11,11と背板12と前板13とを有する。底板8は本体6の上下方向途中に配置された平板状に形成されている。天板7は中心が円形に中抜きされた平板状に形成されている。
【0018】
水薬供給装置1は、本体6の天板7側に回転駆動部17を介して該本体6内に吊持されて供給ノズル22を取付けるノズル取付け板53、複数の供給ボトル3を載置する載置体5、および複数の供給ポンプ18を有する。供給ポンプ18は、載置体5に周方向に所定間隔置きに配置される供給ボトル3毎に設けられ、この種の水薬供給装置1に一般に用いられるポンプである。あるいは、水薬2の供給圧力を変更できるものであってもよい。
【0019】
ノズル取付け板53および載置体5は平面視して環状に形成されており、供給ポンプ18は、ノズル取付け板53の上方に設けられた複数の取付け枠体36にそれぞれ取付けられている。ノズル取付け板53、載置体5および取付け枠体36は、回転駆動部17の駆動により上下方向軸線16回りに間欠的に回転する構成となっている。
【0020】
水薬供給装着1は、ノズル取付け板53および載置体5を吊持する吊持手段15と、吊持手段15を含めてノズル取付け板53、載置体5、取付け枠体36および供給ポンプ18を上下方向軸線16回りに同心上で間欠的に回転駆動させるための前記回転駆動部17と、選択された供給ボトル3に対応する供給ポンプ18を駆動するためのポンプ駆動部20と、各供給ポンプ18に一端側が挿入され他端が供給ノズル22に接続される前記供給管29とを有する。なお、ノズル取付け板53は、供給ノズル22の姿勢を保持する保持部23を備えている。
【0021】
供給ノズル22はその水薬吐出口部26が下方を縮径した円錐台形状に形成されており、水薬吐出口部26はノズル取付け板53の後述の突出部55を上方から貫通して、ノズル取付け板53に着脱自在に設けられており、供給ノズル22は上下方向に貫通する水薬供給路(図示せず)が形成されている。
【0022】
前記回転駆動部17は天板7に設けられている。回転駆動部17は天板7の上面に載置された回転駆動モータ28と、天板7の下面に上下方向軸線16回りに回転自在に支持されて内周面の上下方向中心に水平に形成された環状の突条30を有する回転環体31と、回転環体31の下面に固着された環状薄板状の歯車板32と、前記回転駆動モータ28の駆動軸に取付けられて歯車板32の外周辺に形成された歯33に噛合する駆動歯車と、天板7の下面に上下方向軸線16回りにその場回転自在に取付けられて外周面に前記突条30に嵌合する凹条34を有する複数の支持ローラ35とを有する。各供給ポンプ18は、回転駆動部17(回転駆動モータ28)の間欠駆動に連動して供給ポンプ18毎に駆動するよう構成されている。
【0023】
歯車板32の下面に、供給ポンプ18を取付けるための前記取付け枠体36が歯車板32の周方向に隣接するように設けられている。各取付け枠体36は、径方向外周面に供給ポンプ18の本体部37が組付けられる矩形の平板部38と、この平板部38の各辺に径方向内方に向けて突出する矩形のフレーム部40とを有する。フレーム部40の上部は前記歯車板32の下面に、例えばネジ止めされることで固定されている。平板部38はまた、その下方寄りに供給ポンプ18を駆動させる従動歯車(被回転部に相当する)41を径方向内方に突出させるための挿通孔(図示せず)が形成されている。
供給ポンプ18の本体部37は、平板部38の径方向外側面にネジ止め等により固定されている。供給ポンプ18の従動歯車41は、挿通孔から平板部38の径方向内方に突出しておりその外周部は取付けプレート44によって、平板部38の径方向内方面からネジ止め等されている。この構成によって、各供給ポンプ18は、それぞれ取付け枠体36の内径側に確実に固定されるとともに、従動歯車41は、水平軸線45回りにそれぞれその場回転自在な構成となっている。
【0024】
ポンプ駆動部20は、取付け枠体36で囲まれる領域の径方向内方に配置されている。このポンプ駆動部20は、所定の保持部材に水平に保持されたサーボモータ(駆動モータ)46と、サーボモータ46の駆動軸の先端に設けられた駆動歯車(回転部に相当する)47と、サーボモータ46を保持部材に保持させつつ供給ポンプに向けて横方向に移動させる移動機構とを有している。
該移動機構は、サーボモータ46の側部に設けられてサーボモータ46を選択された供給ポンプ18の従動歯車41に向けて横方向(水平方向)に前進させるためのソレノイド48と、サーボモータ46を後退させる方向に付勢するバネ50と、サーボモータ46の位置を検出する位置検出センサ51と、サーボモータ46の変位位置を調整可能なストッパ52とを有する。
【0025】
図8および図9は供給ポンプ18の従動歯車41と駆動歯車47との噛合状態を示す斜視図である。図10ないし図13は駆動歯車47の構造を示す説明図である。従動歯車41および駆動歯車47はともに円板状に形成されて対向する側と反対側に突出する支軸62,63が形成されている。従動歯車41および駆動歯車47の対向面はそれぞれ被当接面64および当接面65とされている。また、従動歯車41、駆動歯車47における支軸62,63側の面41,47は、環状の平面に形成されている。
【0026】
被当接面64および当接面65の形状は、実質的に全く同一の形状に形成されているから、ここでは当接面65についてその形状を詳細に説明して、被当接面64の説明に代える。
当接面65は、支軸62の中心である軸線66を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面において、底角の何れもが直角でない二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝68,69から形成されている。各歯68の高さ、すなわち頂部70(被当接面64に対向する先端である頂角側の筋)の高さ位置は、溝69の頂部71を基準として同一に設定されている。しかも各歯68は、その頂部70の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝69はその頂部71の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜しており、両頂部70,71は駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さが一致するよう形成されている。具体的に、両頂部70,71の駆動歯車47の軸線66位置での高さは、径方向外端での歯溝68,69の高さの中間に位置するよう設定されているものである。しかしながら、両頂部70,71が駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さが一致するよう形成することは難しい加工であるから、当接面65の回転中心側に円柱状の凹部72を形成していることで容易な加工によって形成されるようになっている。
上記のように当接面65および被当接面64を形成することにより、従動歯車41および駆動歯車47の軸線66,67どうしを同一線上として両者の当接面65および被当接面64が対向するよう当接させると、両者の歯溝68,69、すなわち歯68,68の斜面である側面68a,68aどうしが周方向に、且つ軸線方向に隙間なく当接して噛合することになる。
【0027】
取付け枠体36のフレーム部40の下部に前記ノズル取付け板53がネジ止め等により固定されている。ノズル取付け板53の外周部には周方向に供給ポンプ18毎の間隔に応じた位置に前記突出部55が径方向外方に突出するよう形成されている。これら突出部55の板面にノズル挿通孔がそれぞれ形成されており、前記保持部23は、ノズル取付け板5上に上下方向の支軸16a回りに回動自在に取付けたフック部19aを有する保持具19によって、供給ノズル22のうちノズル取付け板53の上面に載置される胴部を保持する構成である。
【0028】
ノズル取付け板53の下面に、上下方向に実質的に同一高さを有する板状の仕切り体56が、供給ボトル3に応じた数だけネジ止め等により取付けられている。仕切り体56の下端部には、前記載置体5が仕切り体56にネジ止め等により固定されている。すなわち、載置体5を天板7に吊持する前記吊持手段15として、回転環体31、歯車板32、各取付け枠体36、ノズル取付け板53、および仕切り体56の連続構造を有している。
【0029】
供給ボトル3は合成樹脂から形成されており、胴体部分が円筒状に形成され、各供給ボトル3は保持容器60を介して載置体5に載置されるものである。保持容器60はそれぞれ上側開放の円筒状に形成されている。その円筒状の周壁61の高さは、供給ボトル3の胴体部分の高さに比べて低く設定されている。保持容器60の周壁61の内径は、供給ボトル3の外径に比べてわずかに大きく設定されている。保持容器60の底部には永久磁石が埋設されており、載置体5を磁性を有する材料から形成していることで、保持容器60は磁力によって載置体5に着脱自在に保持されている。
【0030】
載置体5の高さ位置と、本体6の前板13に切欠74が形成され、切欠74における下部の高さ位置との関係は、載置体5の高さ位置が切欠74における下部の高さ位置よりも高い位置にあることが好ましい。なお、切欠74の左右幅は可及的に広いことが好ましい。
【0031】
本体6の前板13の前面側に、水薬ボトル4を載置する載置台24と、この載置台24を昇降させるための昇降装置25と、供給ノズル22の水薬吐出口部26から吐出されている水薬2の有無を検出するための水薬センサ27とを備える。載置台24は前板13下部を上方から下方に向けて切欠いた正面視して矩形の前記切欠74(供給ボトル3を載置体5に対して着脱するための開口に相当する)に対する両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされている。薬供給装置1は、両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされた案内板部材77と、この案内板部材77の前面下部に前方に突出するよう固定された固定台78と、この固定台78の上面に水薬ボトル4を直接載置して、水薬ボトル4の底部が挿入される凹部を有する受け皿81とを一体、または別体に有する。
【0032】
昇降装置25は、昇降用モータ82と、本体6の前面下部に配置されて昇降用モータ82の駆動によって駆動するベルト機構とを有する。昇降用モータ82は本体6の前板13の裏面に、その駆動軸が前方に突出するよう取付けられ、駆動軸には、駆動プーリ85が本体6の前板13下部から水平方向前方に突出するように取付けられている。ベルト機構は、案内板部材77の側方部に固定されたベルト固定具86と、駆動プーリ85の斜め下方に配置されたテンションプーリ87と、上下方向に離間して配置された巻回プーリ90,91と、各プーリ85,87,90,91に巻回されるベルト92とを有する。昇降装置25の駆動については、不図示の駆動スイッチを操作することで行うよう構成している。
【0033】
上記構成において、処方箋に基づいて水薬2を水薬ボトル4に供給する際の、水薬供給動作を説明する。作業者が電源スイッチをオン操作すると、位置検出装置が、供給ボトル3が所定位置にある場合、すなわち、初めに使用しようとする供給ボトル3が載置台24に載置した水薬ボトル4に前後方向(載置体5の径方向)で対向し、その供給ボトル3に対応する供給ノズル22が水薬ボトル4の直上位置であることを検出している場合は、制御装置がポンプ駆動部20を駆動するよう制御する。
【0034】
ポンプ駆動部20の駆動とは、ソレノイド48が駆動してバネ50の弾性に抗してサーボモータ46がその供給ポンプ18の従動歯車41に向けて横方向(径方向)に前進し、駆動歯車47が従動歯車41に係合(噛合)した位置を位置検出センサ51が検出して、サーボモータ46が駆動して駆動歯車47とともに従動歯車41が回転することであり、駆動歯車47の回転により、供給ポンプ18が駆動することになる。そして、供給ポンプ18が駆動すると、供給ボトル3内の水薬2が吸い上げられ、水薬2が水薬供給管21内を通過して供給ノズル22の水薬吐出口部26から水薬2が吐出することになる。
但し、前記位置検出装置が、供給ボトル3が所定位置にないことを検出した場合、制御装置は正面に最も近い位置にある供給ボトル3を正面に対するべく回転駆動部17を駆動させることになる。
【0035】
上記のように、サーボモータ46のモータ軸には回転部として駆動歯車47が連結されており、供給ポンプ18には該供給ポンプ18を駆動させるための被回転部として従動歯車41が連結されており、供給ポンプ18を駆動させる際には、上記のようにサーボモータ46が横方向に前進することで、横方向(径方向)には不動である供給ポンプ18に対して、サーボモータ46が横方向に移動することになる。換言すれば、サーボモータ46が上下方向軸線16側から径方向外方へ向けて径方向で対向する供給ポンプ18に対して水平軸線45に沿うように移動することで、従動歯車41の被当接面64に対して駆動歯車47の当接面65が当接して、両者が噛合するようになり、サーボモータ46が駆動して、モータ軸が正回転することにより、従動歯車41が水平軸線45回りに回転し、供給ポンプ18が駆動して、水薬2が水薬ボトル4に供給される。
【0036】
ここで、仮に駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれした状態で噛合する場合を考える。当接面65および被当接面64は、軸線66,67を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面において、三角形状で且つ周方向に連続する歯溝68,69から形成されている。このため、仮に駆動歯車47と従動歯車41の歯溝68,69の歯68の側面68aどうしが周方向に隙間を有するように位置ずれして噛合した状態であっても、駆動歯車47が、位置ずれした分だけ回転すれば従動歯車41が直ちに正回転することになり、歯溝68,69の形状から、歯溝68,69どうしの三角形の斜辺どうしが周方向で当接するまでにほとんど時間を要しないことになる。このため、仮に駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれして噛合した状態であっても、従動歯車41の回転の反応性が向上することになるから、供給ポンプ18の駆動時のロスが極めて少なくなり、水薬ボトル4への水薬2の供給精度を向上させることができる。
【0037】
また、軸線66,67どうしが位置ずれした状態であっても、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69の側面68aどうしは周方向で傾斜面どうしが当接することになるから、駆動歯車47の回転は従動歯車41に伝達され、歯溝68,69どうしが噛合することで、軸線66,67どうしが位置ずれしていても、支軸62,63が撓む状態を回避することができるから、サーボモータ46の駆動に伴う異音の発生や振動を抑制することができる。
【0038】
さらに、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69において各歯68の頂部70の高さ位置を、溝69の頂部71を基準として同一に設定し、各歯68は、その頂部70の高さを軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝69の頂部71の高さを軸心へ向かって高くなるよう傾斜させており、両頂部70,71は駆動歯車47の中心である軸線66においてその高さを一致するよう形成しているから、駆動歯車47の歯溝68,69と従動歯車41の歯溝68,69とが周方向に位置ずれない場合では、駆動歯車47および従動歯車41の歯溝68,69は、隙間無く合致することになる。このため、駆動歯車47の回転がダイレクトに従動歯車41に伝達されることになるから、駆動歯車47の駆動力の損失を最小限に抑えることができる。
【0039】
この実施形態の水薬供給装置1では、サーボモータ46の正回転(正駆動)によって供給ポンプ18が水薬2を水薬ボトル4に供給するようになり、ひとつの水薬供給ボトル3からの水薬2の供給が終了すると、水薬供給ノズル22から水薬2が滴下しないようにするために、サーボモータ46を逆回転(逆駆動)させ、供給管29内に空気を導入するようにしている。
【0040】
サーボモータ46を逆回転させるとは、モータ軸を逆回転させることであるが、歯溝68,69の周方向の断面形状は、上記したように二等辺三角形であるから、正回転と同じ回転トルクによって従動歯車41を逆回転させることができる。この場合、三角形の底角の何れかが直角であると、正回転、逆回転の回転トルクが同一であってとしても、従動歯車41の直角の底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角の底角側の歯68の面が周方向から当接する場合と、従動歯車41の直角でない底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角でない底角側の歯68の面が周方向から当接する場合とでは、従動歯車41の直角でない底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角でない底角側の歯68の面が周方向から当接する場合を、従動歯車41の直角の底角側の歯68の面に駆動歯車47の直角の底角側の歯68の面が周方向から当接する場合に比べて、歯68の斜面どうしにその方向のベクトルが発生している分だけサーボモータ46を従動歯車41側に押圧する力(従動歯車41に駆動歯車47を軸方向で当接させる力)を大きくしなければならない。
【0041】
しかしながら、本発明の実施形態におおける歯溝68,69形状のように周方向断面を二等辺三角形に形成することにより、サーボモータ46の正回転および逆回転何れの場合も、歯68どうしの周方向の係止力は同じであるから、従動歯車41に駆動歯車47を押し付ける力としては、何れの方向へも同等の力で従動歯車41を回転させることができる。
【0042】
ひとつの供給ボトル3からの水薬2の供給が終わるか、その供給ボトル3内の水薬2を残した状態で別の供給ボトル3内の水薬2を使用する場合には、周方向で隣りにある供給ボトル3が水薬ボトル4の前後方向で対応し周方向の隣りにある供給ノズル22が水薬ボトル4の直上位置に至るまで、制御装置68は回転駆動部17に駆動信号を出力して、載置体5およびノズル取付け板53を上下方向軸線16回りに回動させて、これらを停止させる。続いて制御装置68は、サーボモータ46に駆動信号を出力し、これにより駆動歯車47および従動歯車41が回転し、供給ポンプ18が駆動して、供給ノズル22の水薬吐出部26から水薬ボトル4に水薬2が吐出される。上記のような動作を繰返して、順次載置台24に載置される水薬ボトル4に水薬2を供給するよう動作する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態を示す水薬供給装置の一部を示す上方からの斜視図
【図2】同じく吊持手段を中心に描いた破断斜視図
【図3】同じく水薬供給装置の一部を示す側面図
【図4】同じく水薬供給装置の一部を示す拡大正面図
【図5】同じく水薬供給装置の一部を示す上方からの拡大斜視図
【図6】同じく天板を取除いた状態での平面図
【図7】同じく天板を取除いた状態でのノズル取付け板およびポンプ駆動部を示す変図
【図8】同じく供給ポンプの従動歯車と駆動歯車との噛合状態を示す斜視図で噛合前の斜視図
【図9】同じく供給ポンプの従動歯車と駆動歯車との噛合状態を示す斜視図で噛合後の斜視図
【図10】同じく駆動歯車の構造を示す後方からの斜視図
【図11】同じく駆動歯車の構造を示す前方からの斜視図
【図12】同じく駆動歯車の構造を示す側面図
【図13】同じく駆動歯車の構造を示す正面図
【符号の説明】
【0044】
1…水薬供給装置、2…水薬、3…供給ボトル、4…水薬ボトル、16…上下方向軸線、17…回転駆動部、18…供給ポンプ、20…ポンプ駆動部、21…水薬供給管、22…供給ノズル、24…載置台、26…水薬吐出口部、41…従動歯車、45…水平軸線、46…サーボモータ、47…駆動歯車、48…ソレノイド、50…バネ、51…位置検出センサ、64…被当接面、65…当接面、66,67…軸線、68…歯、69…溝、70,71…頂部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水薬供給ボトル内に供給管を挿入し供給管の途中部分を供給ポンプに接続して、該供給ポンプの回転を駆動することで該水薬ボトル内の水薬を水薬ボトルに供給するよう構成された水薬供給装置であって、
前記供給ポンプに支軸回りに回転して該供給ポンプを駆動させるための被回転部が付設され、該被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータが設けられ、
被回転部が回転部に当接する被当接面、および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、
各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成されていることを特徴とする水薬供給装置。
【請求項2】
回転部および被回転部は円板状に形成されており、被当接面および当接面の回転中心側に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の水薬供給装置。
【請求項3】
供給ポンプは、駆動モータの正回転により水薬を水薬ボトルに供給するよう駆動し、駆動モータの逆回転により水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬が水薬ボトルに不要に滴下するのを防止するよう駆動する構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水薬供給装置。
【請求項1】
水薬供給ボトル内に供給管を挿入し供給管の途中部分を供給ポンプに接続して、該供給ポンプの回転を駆動することで該水薬ボトル内の水薬を水薬ボトルに供給するよう構成された水薬供給装置であって、
前記供給ポンプに支軸回りに回転して該供給ポンプを駆動させるための被回転部が付設され、該被回転部に支軸の軸線方向から接近して当接することで被回転部に回転方向で係止する回転部を有する駆動モータが設けられ、
被回転部が回転部に当接する被当接面、および回転部が被回転部に当接する当接面は、軸線を中心として径方向外方へ向かうほど互いに周方向の離間距離が大きくなる放射状でしかも周方向断面が二等辺三角形状で、且つ周方向に連続する歯溝から形成されており、
各歯はその頂部の高さが軸心へ向かって低くなるよう傾斜しており、各溝はその頂部の高さが軸心へ向かって高くなるよう傾斜していることで、被当接面および当接面が互いに噛合する同一形状に形成されていることを特徴とする水薬供給装置。
【請求項2】
回転部および被回転部は円板状に形成されており、被当接面および当接面の回転中心側に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の水薬供給装置。
【請求項3】
供給ポンプは、駆動モータの正回転により水薬を水薬ボトルに供給するよう駆動し、駆動モータの逆回転により水薬を水薬ボトル側に戻すようにして供給管から水薬が水薬ボトルに不要に滴下するのを防止するよう駆動する構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水薬供給装置。
【図1】


【図2】


【図3】


【図4】


【図5】


【図6】


【図7】


【図8】


【図9】


【図10】


【図11】


【図12】


【図13】




【図2】


【図3】


【図4】


【図5】


【図6】


【図7】


【図8】


【図9】


【図10】


【図11】


【図12】


【図13】


【公開番号】特開2008−119024(P2008−119024A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302791(P2006−302791)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】
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