説明

永久磁石を使用した走行装置

【課題】デジタルカメラなどの映像記録手段を用いる新規な監視業務装置の提供。
【解決手段】映像記録手段1、前記映像記録手段に接続する固定手段2、及び映像記録手段に接続する固定手段を移動させる移動手段3から構成される監視装置であり、固定手段2は無端状輸送管に平行して隣接して設けられている移動管15内を移動し、磁石を内蔵する。無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体5により無端状輸送管内を移動すると共に、前記固定手段の磁石6の磁極と反対の磁極の磁石7が対峙して内蔵されている。無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、固定手段も移動管内を随伴移動し、映像記録手段により記録監視する監視装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設内に設置される確実、安全、安価、使い勝手のよい移動監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代社会を支える基盤技術として安全、保安又は管理の点から各種の監視システムが既に開発され、用いられている。
監視システムでは現在監視対象とされている施設が一体どのような状態にあるかということを情報として把握することが先ず重要であり、集められた情報を分析して異常の有無を判断して、その程度に応じて次の採るべき対策を講ずる全体システムが求められている。
前記全体システムを構成するサブシステムとして現在監視対象とされている施設が一体どのような状態にあるかということを情報に基づいて把握するための監視装置が先ず開発されている。
この監視システムでは、定点から観測結果に基づいて監視するシステムより、直接現場に出向いて得られる観測結果に基づいて監視するシステムの方がより効果的であるとされる。また、この監視するシステムにおいて、施設が一体どのような状態にあるかということを情報として把握することうえでは、人命や安全に係ることではその絶えず変化する状態を精度よく把握することが要求される一方、他方、変化の態様が緩やかで、急激に変化しない分野では、例えば、自然環境の変化や、地質、地形の変化などを求める分野では、確実、正確であり、費用がかからないことが要求される。これらのうち、どちらを選択するかによってシステムの内容は大きく変化する。
【0003】
前者を選択するとすれば、必要とする経費や資金はいくらかけてもかまわないということになる。後者を選択すれば経費や資金はむしろかけることないシステムを選ぶこととなる。従来、後者を選んでいると思われる発明において、必要以上に高価な資金を投入しているものが多く、これが現実に導入する際にネックとなっていると思われるものが少なくない。具体的には以下の例を挙げることができる。
【0004】
トンネル内の監視に、長さ方向に間隔をあけて多数の励磁コイルが配置されているガイドレールと、前記ガイドレールに車輪によって走行自在に懸吊された走行体とからなり、走行体に取り付けられた永久磁石と前記リニアコイルとの吸引と反発を進行方向に同期をとることによって走行体を走行させる磁石式同期型リニアモータを用いる走行体(特許文献1特開平5−322777号、特許2932833号)、磁石式同期型リニアモータ走行体5を走行させる移動監視装置であり、走行体本体に分離してケースに入れた監視カメラを設けた発明がある(特許文献2特開平9−118224号公報、特許3449072号)。これらのリニアモーターを用いる方式を採用すれば、施設費及びその運用費は高額となることを避けることができない。
高所作業等を行うためにロボットとして、磁石片を取り付けて構成した磁気クローラを用いた天井走行機構が開発されている(非特許文献3日本ロボット学会誌Vol.10,No.5,pp606〜608,1992参照)。また、天井部材と前記天井部材に沿って走行する走行リフターとからなる磁石式天井走行リフター装置(特許文献3特開平9−266932号公報、特許2869863)、ロボット本体と磁気吸着車輪との間にあっては、ある程度のサスペンション機能を発揮できるとともに、ロボットが天井走行をおこなう場合に車高の変化しにくいロボットを得る走行具(特許文献4特開平10−324105)、天井面や壁面よりなる走行面と本体との間に吸引力を作用させ、前記走行面に前記本体より突出させた車輪を接触させた状態で前記車輪に駆動力を付与することにより、前記走行面の任意の位置に移動するように構成された移動機構に、指向性を有する移動検出器(特許文献5特開2004−86745)など磁力を用いる走行装置も知られている。これらも簡便なものではなく、結局導入に際しては二の足を踏む結果となっているものと思われる。
【0005】
直線状の管内を撮像装置の移動による撮像装置の発明が提案されている(特許文献6特開2005−210682号公報)。撮像装置を直線状の管内に置いて、撮像装置を移動させることにより得られる情報は制限されるし、撮像装置及びシステムの確実、長期にわたる運行が保障されない結果となると思われる。また、パイプを利用する輸送システムそのものは、よく知られているところである(特許文献7特許2979273号、特開昭59−217525号)。
【0006】
監視業務を行う際に移動手段に磁力や磁石を積極的に取り入れてシステムとして構成することは、上記の通り知られている。
従来知られているシステムは大掛かりな複雑な機構を必要とし、利用者の立場に立つと確実、安全、安価、使い勝手のよいものとなっていない。実用的な点に立った技術開発が必要とされている。
【特許文献1】特開平5−322777号号公報、特許2932833号
【特許文献2】特開平9−118224号公報、特許3449072号
【特許文献3】特開平9−266932号公報、特許2869863号
【非特許文献3】日本ロボット学会誌Vol.10,No.5,pp606〜608,1992参照)
【特許文献4】特開平9−266932号公報、特許2869863
【特許文献5】特開平10−324105号公報
【特許文献6】特開2004−86745号公報
【特許文献7】特開2005−210682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、デジタルカメラなどの映像記録手段を用いる、確実、安全、安価、及び使い勝手のよい新規な監視業務装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明者らは、従来の技術開発についてその問題点を洗い出し、鋭意前記課題に積極的に取組んで、以下のことを検討し、前記課題を解決した。
(イ)映像記録手段であるカメラにより情報を分析して監視することが有効であるとした。状況を把握するために、いきなり火災を知らせる赤外線センサーなどのセンサーによる情報収集に頼るということは安価であるというものの、人がいることはわかるものの、人の動きなどを把握することはできず、得られる情報は特定のものに限定され、全体を総合的に把握すると言う点からは好ましくない。
(ロ)映像記録手段としてカメラなどを選択してある現状の状況を把握することが有効である。そのためには、カメラを安全に安価に輸送することが必要となる。安全に安価に輸送することから見ると、磁石式同期型リニアモータによる走行体などの利用は高価となり、無理である。
(ハ)安全に安価な手段でカメラを移動させる場合には、カメラ本体を直接移動させることはカメラに万が一のことが起こりえるから得策ではない。
(ニ)映像記録手段及び前記映像記録手段に映像記録手段の固定手段を設け、固定手段を移動することにより映像記録手段を動かすことができれば、最も有効である。固定手段を直接移動させるということになると、固定手段に走行手段を設置し、走行手段を適宜制御して移動させることとなる。技術的に不可能ではないが、確実、安全、安価、使い勝手のよいものとはならない。
(ホ)前記固定手段と同期して移動できる移動手段を設置し、移動手段を特定の手段によって移動させれば課題を解決できる。
(へ)以上の検討に基づいて、「移動に際しては、前記固定手段に設置されている磁石の磁極と反対の磁極が対峙して設置されている磁石」を移動手段に設置し、移動手段を特定の無端状の軌道に沿って移動させれば、それに随伴して固定手段及び固定手段に接続している映像記録手段も同時に移動させることができる。無端状軌道であるから、これを監視区域に設けておくことにより、監視区域を循環させて監視区域内の映像記録を得ることができる。
監視装置が的確に情報を把握することを最優先に考えれば、平面の情報を集めることが必要であることとなる。そうすると、単に直線状に往復するだけでは不十分であり、平面上に設置された無端状のラインにそって移動させることが有効となることが理解できる。
(ト)無端状軌道にそって移動させる場合に移動手段としては、レールなどの軌道上を走行させることが考えられるが、軌道は外気に触れた状態で使用されるうえに監視装置全体を移動させるとなるとメンテナンスが必要となる。
(チ)移動手段は監視区域内に設けられている無端状輸送管内を移動させると共に、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体により無端状輸送管内を移動するようにすれば、移動手段は監視区域内に設置された輸送管内を定常的に移動させることができる。無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体により無端状輸送管内を移動させることは、通常の流体輸送であるから設置及び運行制御は従来方法に比較して技術上に必要とすることがらも高度ではなく、安価に行うことができる。
(ヌ)以上の結果、前記固定手段は監視区域内に設けられている無端状輸送管に平行して隣接して設けられている移動管内を移動可能に配置されていると共に、磁石が内蔵されており、又前記移動手段は監視区域内に設けられている無端状輸送管内を移動できると共に、前記磁石と反対の磁極の磁石が対峙して内蔵されており、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体により無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、前記磁石及び前記磁石と反対の磁極の作用により固定手段も移動管内を随伴移動し、映像記録手段により監視区域内の映像を記録監視することが可能となる。
(ル)前記の装置において、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体により無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、前記磁石及び前記磁石と反対の磁極の作用により固定手段も移動管内を随伴移動する際に、移動手段の速度が急激に変化した場合には、移動手段の急激な変化に対応して、固定手段も移動管内を随伴移動することが困難となり、随伴移動できなくなる事態が生ずる。これは、前記磁石及び前記磁石と反対の磁極の作用により両者が磁力により結びついていた関係がずれてしまうことによるものである。
(ヲ)そこで、固定手段内に内蔵されている磁石と、移動手段内に内蔵されている前記磁石と反対の磁極のいずれか一方の磁極の両端に、磁極とは反対の磁極がさらに別に設置することにより、磁石が移動しようとしてずれそうな状態になると、一方の磁極の両端に、磁極とは反対の磁極の磁石がさらに別に設置されているので、磁石は反発して、外れることを防止するようにすることが有効と成る。
(ワ)前記固定手段の磁極と前記移動手段の磁極はいずれもヨーク内に収納されていることにより、磁力を集中させることができるので有効な手段となる。
(カ)移動手段は、板状体により両端が閉じられており、無端状輸送管と接する部分に車輪が配置されている箱状体として形成されており、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体が無端状輸送管内で気密の状態に維持されることにより前記板状体をおすことにより移動し、又前記固定手段も板状体により両端が閉じられおり、移動管と接する部分に車輪が配置されている箱状体として形成されており、無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、移動管内を移動することができるので、
移動手段及び固定手段の移動をスムースに行うことができる。
(ヨ)移動手段がホームポジションにいる場合(運行開始時)は、以下のようにする(図5)。
移動手段は、前回の使用時にホームポジションで停止させたことを確認し、始動操作にしたがって、駆動機構を始動させ、駆動流体供給弁IV0 19を開き、駆動流体供給弁IV1 13を開き、駆動流体供給弁IV2 14を閉じ、同時に移動手段の後方にあるシャター11を閉めて、前方にあるシャター12を開ける。その結果、駆動流体5は移動手段3を後押しすることとなる。
次に、移動手段3は前方にあるシャター12を通過し、そのシャター12の極めて近傍に設置したセンサー10により移動手段の通過を確認し、駆動流体供給弁14を開き、駆動流体供給弁13を閉じ、同時に移動手段の後方にあるシャター12を閉めて、前方にあるシャター11を開ける。その結果、駆動流体5は移動手段3を後押しすることとなる。
このようにして繰り返し行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、映像記録手段が映像記録手段の固定手段及び固定手段を移動させる移動手段から構成される監視装置であって、移動手段は固定手段に設置されている磁極と反対の磁極が対峙して設置されており、固定手段と協同して移動するものであり、移動手段は無端状輸送管内に供給される駆動流体により移動するものであり、移動手段の位置をセンサーにより検出し、その情報に基づいて無端状輸送管内に設けられている二つのシャッターの開閉及び供給される駆動流体の二つのバルブの開閉により駆動流体の供給を行う。
移動手段の移動に伴う移動手段の位置の特定、関与する駆動流体供給弁の特定及び関与する駆動流体シャッターの特定、並びにそれらの結果をシーケンサーに送り関与する駆動流体供給弁の開閉及び関与する駆動流体シャッターの開閉の制御を、CPUを用いて行う。
映像記録手段とCPUをLANで結び、CPUの指示により映像をCPUに送り映像モニターに表示する。
映像記録手段に対する指示をCPUに送る施設内に設置される確実、安全、安価、使い勝手のよい移動監視装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の監視装置は以下の通りである。
図1は、本発明の監視装置の全体図である。
映像記録手段1、前記映像記録手段1に接続する固定手段2、及び映像記録手段3に接続する固定手段3を移動させる移動手段から構成される監視装置である。
映像記録手段1と固定手段2は両者が離れないように固定されている。映像記録手段を箱状又は板状体に固定し、箱状又は板状を介して固定手段に接続固定すればよい。固定手段は離間しないようにすることが必要であり、螺子やビスなどのしっかりした固定手段により両者を接続しておくことが必要である。
前記固定手段2は監視区域内に設けられている無端状輸送管4に平行して隣接して設けられている移動管15内を移動可能に配置されていると共に、磁石6が内蔵されている。
前記移動手段3は監視区域内に設けられている無端状輸送管内4を移動できると共に、前記磁石6の磁極と反対の磁極の磁石7が対峙して内蔵されている。
無端状輸送管4内に圧入供給される駆動流体5により無端状輸送管4内を移動する移動手段3に対応して、前記磁石6及び前記磁石と反対の磁極の磁石7の作用により固定手段2も移動管15内を随伴移動する。
固定手段2が移動することに応じて映像記録手段1も移動し、監視区域内の映像を記録することにより、監視区域内の映像を記録する。
【0011】
移動手段3には、磁石7が設置されており、又固定手段7には磁石6
が設置されている。
これらの二つの磁石は互いに異なる磁極を相対して対峙している(S極とN極)。その結果、両者は引合うこととなり、この磁極が引合う力により、無端状輸送管4内を移動手段3が動く際に、固定手段2も併せて移動することとなる。
二つの磁石は強力な磁力で引き合う必要があり、固定手段は、映像記録手段をあわせて動かすことが必要であるから、この磁石はネオジウム・鉄・ボロンなどから構成されるネオジウム磁石などを用いることがひつようである。
実験では、長さ40mm、幅20mm、厚さ5mm程度のネオジウム磁石を対峙させて用いた。磁石間の距離は5mm程度離間させて配置することにより、映像記録手段を含めて5kg程度の重量の場合であっても十分に使用することができる確認している。
【0012】
図2(イ)、(ロ)は磁極を一方の磁極より多く配置する場合の状態を説明する図である。
前記磁極が設置されている映像記録手段の固定手段2及び前記固定手段に設置されている磁極と反対の磁極が対峙して設置されており、前記固定手段と協同して移動する移動手段3の内の一方の磁極のみに、対峙して設置されている磁極とは反対の磁極が別に設置されている(図2(イ)の固定手段2、図2(ロ)の移動手段3)。このように設置すると固定手段2と移動手段3で、各対峙して設置されている磁極は、ずれることはないので、安定して固定手段2は移動手段3と協同して移動する。
実験では長さ40mm、幅20mm、厚さ5mm程度のネオジウム磁石を対峙させて用いた。磁石間の距離は5mm程度離間させて配置しても十分に使用する場合に、磁石を反対の磁極の磁石を設置しない場合では、ずれる力は0.6(N)程度と計算され、両方に磁石を配置した場合には10.3(N)と計算できる。この結果ら分かるように反対の磁極の磁石を設置することによりずれにくくすることができることがわかる。厚さを10mmとし、タイの条件は前記と同じとすると、ずれる力は10.3(N)に増加でき、さらに両方に磁石を配置した場合には、21.0(N)に増加できる。この結果ら分かるように反対の磁極の磁石を設置することによりずれにくくすることができることがわかる。
【0013】
図3は、磁石がヨーク8内に収納されていることを示す図である。
前記磁極が設置されている映像記録手段の固定手段及び前記固定手段に設置されている磁極と反対の磁極が対峙して設置されている磁極はいずれもヨーク8内に収納されている。このようにすると、磁力によるトラブルが防止でき、磁力による方向が定まり、磁力は有効に作用する。
【0014】
図4は、移動手段及び固定手段が動きやすいように車輪を配置していることを示す図である。
移動手段3は、両端が無端状輸送管4内に圧入供給される駆動流体5により無端状輸送管内を移動することができ、無端状輸送管内を気密の状態に維持できる板状体16により両端が閉じられている箱状体23である。
移動手段3が、両端が無端状輸送管4内に圧入供給される駆動流体5により無端状輸送管内を移動することができるためには、移動手段3が無端状輸送管4内で駆動流体5の力を十分に受けて動きやすくすることが必要である。そのためには、無端状輸送管内を気密の状態に維持できる板状体16により両端が閉じられている箱状体とすることが必要となる。
気密の状態で押し出されると共に、押された状態で無端状輸送管内をすべるようにして移動することが必要である。そのためには、移動手段3が移動しやすくするために微細粉や油状の物質を塗布しておくことが有効である。
固定手段2も移動管15内を移動するときに移動しやすくするために同様に滑りやすくする処置を取ることが有効である
移動手段3が無端状輸送管4内をすべるように移動するためには車輪17を設けることが最も有効である。車輪は横揺れを防止する意味から立て向きと横向きに設置することが有効である。
同じく固定手段2も移動管15内を移動するために車輪17を設けることが有効である。
【0015】
図5は移動手段3が無端状輸送管内を運動するときの移動手段の位置の確認、駆動流体の供給弁の開閉及びシャッターの開閉を行い、
移動手段を運行することを示す図である。
移動に際しては、以下のように移動手段3は操作される。
(1)移動手段をホームポジションから出発させる。
操作開始を指示する。
コンプレサー18が稼動し、駆動流体が供給され、駆動流体供給弁(IV0)19が開く。
ホームポジションが出発することをセンサーS2及びセンサーS1により確認する(前回の停止位置である。センサーS2により通過を確認し、センサーS1により通過していないことで位置を確認してある。)。
駆動流体の供給弁IV2 14は閉じて、供給弁IV1 13は開き、駆動流体が無端状輸送管内に供給される。
シャター1 11を閉じて、シャター2 12を開く。
移動手段3は駆動流体5により押されて移動手段3は前進移動する。
【0016】
(2)移動手段3がシャッター2を通過しとき
シャター2の直後に設置されたセンサー10により、移動手段3がシャター2を通過したことを検知する。
駆動流体の供給弁IV2 14を開いて、駆動流体の供給弁IV1 13を閉じる。
シャッター2を閉じて、シャッター1を開く。
駆動流体は 閉じられた駆動流体シャッター2の直後に設けられた供給弁IV2 14を経て無端状輸送管内に供給され、移動手段3は駆動流体により押されて前進移動する。
【0017】
(3)移動手段がシャッター1を通過しとき
シャター1の直後に設置されたセンサー9によりの通過信号により、移動手段がシャター1を通過したことを検知する。
駆動流体の供給弁IV1 13を開いて、駆動流体の供給弁IV2 14を閉じる。
シャッター1 11を閉じて、シャッター2 12を開く。
閉じられた駆動流体シャッター1の前方より供給弁IV1 13を経て駆動流体が無端状輸送管4内に供給され、移動手段3は駆動流体により押されて移動手段は移動する。
【0018】
(4)以後前記(2)及び(3)の操作を繰り返して操作を継続する。
【0019】
(5)移動手段を停止させたいときは以下のように行う。
停止信号を送る。
移動手段3がシャター1の直後に設置されたセンサー1 9からの通過信号により、移動手段3がシャター1 9を通過したことを検知する。
駆動流体の供給弁IV1 13を開いて、供給弁IV2 14を閉じる。
シャッター1 11を閉じて、シャッター2 12を開く。
移動手段3は駆動流体の供給弁IV1より供給される駆動流体に押されて前進する。
ホームポジションの前に設置されているセンサー3により移動手段の通過を確認した段階で、駆動流体の供給弁IV1 13を調製して駆動流体の供給を弱め、移動手段3を減速させる。センサー2により移動手段3の通過を確認した段階で、駆動流体の供給弁IV1 13を閉じて、駆動流体の供給を停止し、シャッター1 11を開いて
シャッター2を閉じて、駆動流体の供給なくし、駆動流体の前進する力をなくし、駆動流体をセンサー2 21を通過し、センサー1 20を通過しない場所に停止させる(ホームポジション)。
コンプレサー18を停止させ、駆動流体が供給を終了させ、駆動流体供給弁(IV0)19を閉じる。
【0020】
図6は移動手段の(1)から(5)の工程をチャート図である。
【0021】
図7は二つの移動手段を移動させることができることを示す図である。
複数の移動手段を移動させるときには、離れた位置に移動手段を配置し、離れている移動手段に対して、コンプレサー18が稼動し、駆動流体が供給され、駆動流体供給弁(IV0)19が開き、同様に設置してある部分より、駆動流体の供給弁IV2 14は閉じて、供給弁IV1 13は開き、駆動流体が無端状輸送管内に供給される。
シャター1 11を閉じて、シャター2 12を開く。
移動手段3は駆動流体5により押されて移動手段は移動する。
同様に繰り返して運転すれば同様に複数の移動手段を移動させることができる。
【0022】
いずれにしても、前記の移動段手段の運動の制御に関しては、以下のように行われる。
(1)移動手段の位置をセンサーによって検出する。
(2)位置を検出し、その位置の前の位置の駆動流体供給弁を閉じて、その位置の駆動流体の供給弁を開く(関与する駆動流体供給弁の開閉)。
(3)同時に、駆動流体の位置の前の駆動流体シャッターを開いて、駆動流体の後の駆動流体シャターを閉じる(関与する駆動流体シャッターの開閉)。
【0023】
以上の操作を、CPUを介してシーケンサーにより供給弁の特定及びシャッターの開閉を行い移動手段の連続運転を行うことができる。
停止する場合は以下のように行う。
(1)移動手段が停止位置を通過した信号に基づいて、その位置の駆動流体の供給弁を閉じる(供給弁の閉鎖)
(2)駆動流体の位置の前のシャッターを開いて、駆動流体の後のシャターを閉じる(シャッターの開閉)。
【0024】
以上の操作を、CPUを介して移動手段の位置の特定を行い、関与する駆動流体供給弁の特定及び関与する駆動流体シャッターの特定、これらの結果をシーケンサーに送り、駆動流体供給弁の開閉及び駆動流体シャッターの開閉を行うことにより、移動手段の連続運転を行うことができる(図8)。
【0025】
具体的には以下のようにして行う。
(A)CPUに対して端末から作業開始の指示を送る。
(B)CPUに対して携帯電話から作業開始の指示を送る。
CPUからの作業開始の指示により以下の操作を開始する。
・ 移動手段の位置の検出を、設置されている無端状輸送管に配置されている移動手段検知センサーに行う。
・ 移動手段検知センサーの測定結果をCPUに送る。
・ 移動手段の位置の特定を行う。
(4)関与する駆動流体供給弁の特定を行う。
(5)関与する駆動流体シャッターの特定を行う。
(6)特定された駆動流体供給弁をシーケンサーに送る。
(7)特定された駆動流体シャッターをシーケンサーに送る。
(8)シーケンサーは特定された駆動流体供給弁の開閉を行う。
(9)シーケンサーは特定された駆動流体シャッターの開閉を行う。
以上の(1)から(9)の操作を繰り返し行う。
【0026】
同時に、CPUと映像記録手段をLANで結ぶ。
(10)移動手段が停止位置を通過した信号をCPUは映像記録手段に送り、映像記録手段の電力供給を指示し、映像を取り込む指示を出す。
(11)映像記録手段により取り込んだ映像をA/D変換し、画像メモリとしたものを、無線でCPUに送る。
(12)CPUは画像メモリとしたものを表示回路に送り、モニターにより受信した映像の画像表示を行う。
(13)画像記録手段に対する指示(左右、上下方向の向きの変更、ズーム処理)を画像表示に基づいて、CPUに送る。
画像記録手段に対する指示は端末による指示(C)又は携帯電話による指示(D)を行うことができる。
(14)CPUに送られた操作信号をシーケンサーのコントローラを経て、シリアス信号及びモデム信号に変換して無線で発信し、これを映像記録手段に取り付けた送受信機器のアンテナで受信し、増幅してモデム信号及びシリアル信号に戻し、内蔵のコントローラに入り、リレーやインプット/アウトプット(I/O)を経て内部機器の駆動を行い、目的とする映像を前記(11)の手順に従って、CPUに送る。その後(12)の手順にしたがって、映像を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の監視装置の全体図
【図2】図2は磁石を一方の磁石より多く配置する場合の状態を説明する図((イ)及び(ロ))
【図3】磁石がヨーク8内に収納されていることを示す図
【図4】移動手段及び固定手段が動きやすいように車輪を設けていることを示す図
【図5】移動手段が無端状輸送管内を運動するときの移動手段の位置の確認、駆動流体の供給弁の開閉及びシャッターの開閉を行い、移動手段を運行することを示す図
【図6】移動手段が無端状輸送管内を運動するときの移動手段の位置の確認、駆動流体供給弁の開閉及び駆動流体シャッターの開閉を行い、移動手段の運行状況を示すチャート図
【図7】二つの移動手段を運行させるときの状況を示す図
【図8】本発明をCPUを用いて行うことを示す図
【符号の説明】
【0028】
1:映像記録手段
2:映像記録手段の固定手段
3:移動手段
4:無端状輸送管
5:駆動流体
6:固定手段に設置されている磁極
7:移動手段に設置されている磁極(固定手段に設置されている磁極と反対の磁極)
8:ヨーク
9:センサー(S1)
10:センサー(S2)
11:シャッター(D1)
12:シャッター(D2)
13:駆動流体供給弁(IV1)
14:駆動流体供給弁(IV2)
15:移動管
16:板状体
17:車輪
18:駆動手段
19:駆動流体供給弁(IV0)
20:ホームポジションセンサー(HS1)
21:ホ−ムポジションセンサー(HS2)
22:ホームポジションセンサー(HS3)
23:箱状体
24:CPU
25:移動手段検知センサー
26:移動手段特定
27:供給弁の特定
28:シャッターの特定
29:シーケンサー
30:バルブの開閉
31:シャッターの開閉



【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像記録手段、前記映像記録手段に接続する固定手段、及び映像記録手段に接続する固定手段を移動させる移動手段から構成される監視装置であって、前記固定手段は監視区域内に設けられている無端状輸送管に平行して隣接して設けられている移動管内を移動可能に配置されていると共に、磁石が内蔵されており、又、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体により前記移動手段は監視区域内に設けられている無端状輸送管内を移動すると共に、前記固定手段の磁石の磁極と反対の磁極の磁石が対峙して内蔵されており、無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、前記固定手段の磁石の磁極及び前記移動手段の磁石の磁極が相反して対峙して設けられていることにより固定手段も移動管内を随伴移動し、映像記録手段により監視区域内の映像を記録監視することを特徴とする監視装置。
【請求項2】
固定手段内に内蔵されている磁石と移動手段内に内蔵されている前記磁石の磁極と反対の磁極の磁石のいずれか一方の磁石の両端に、磁石の磁極とは反対の磁極の磁石がさらに別に設置されていることを特徴とする請求項1記載の監視装置。
【請求項3】
前記固定手段の磁石と前記移動手段の磁石は、いずれもヨーク内に収納されていることを特徴とする請求項1又は2記載の監視装置。
【請求項4】
前記移動手段は、板状体により両端が閉じられており、無端状輸送管と接する部分に車輪が配置されている箱状体として形成されており、無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体が無端状輸送管内で気密の状態に維持されることにより前記板状体をおすことにより移動し、又前記固定手段も板状体により両端が閉じられおり、移動管と接する部分に車輪が配置されている箱状体として形成されており、無端状輸送管内を移動する移動手段に対応して、移動管内を移動することを特徴とする請求項1から3いずれか記載の監視装置。
【請求項5】
無端状輸送管内に圧入供給される駆動流体は、駆動機構を介して駆動流体供給弁を経て無端状輸送管内に圧入されることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の監視装置。
【請求項6】
移動手段がホームポジションいることが確認された信号に基づいて、
ホームポジションの前方にある駆動流体シャッターが開かれ、ホームポジションの後方にある駆動流体シャッターが閉じられ、請求項5記載の
駆動機構を介して駆動流体供給弁を経て、閉じられた駆動流体シャッターの直後に設けられた駆動流体供給弁を経て駆動流体が無端状輸送管内に供給され、駆動流体により移動手段が移動することを特徴とする監視装置
【請求項7】
前記請求項6の監視装置において、移動手段の前方にある駆動流体シャッターを移動手段が通過したことを駆動流体シャッターの直後に設置されたセンサーにより検知し、移動手段の後方にある駆動流体供給弁を開いて、それまで既に開いていた移動手段の後方にある駆動流体供給弁を閉じて、移動手段の後方にある駆動流体シャッターを閉じて、移動手段の前方にある駆動流体シャッターを開くことにより、移動手段を駆動流体により押し出して移動させることを特徴とする監視装置。
【請求項8】
前記請求項7の監視装置において、停止信号が出されたときに、移動手段の前方にある駆動流体シャッターを通過したことを駆動流体シャッターの直後に設置されたセンサーにより検知し、前記駆動流体シャッターの直後の駆動流体供給弁を開いて、それまで開いていた駆動流体の後方にある駆動流体供給弁を閉じ、同時に移動手段の後方の駆動流体シャッターを閉じて、移動手段を前進させ、ホームポジションの前に設置されているセンサーにより移動手段の通過を確認した段階で、前記駆動流体供給弁を調製して駆動流体の供給を弱め、移動手段の速度を減速させ、次のホームポジションの前に設置されているセンサーにより移動手段の通過を確認した段階で、前記駆動流体供給弁を閉じて、駆動流体の供給を停止し、移動手段の後方にある駆動流体シャッターを開いて、駆動流体の前方にある駆動流体シャッターを閉じて、駆動流体の供給を停止し、駆動流体の前進速度をなくして、ホームポジションの前方にあるセンサーを通過しない位置に停止させることを特徴とする監視装置。
【請求項9】
CPUに対して監視装置の作業開始を指示し、移動手段検知センサーから送られてくる結果より移動手段の位置を特定し、特定された位置の結果より開閉する駆動流体供給弁の開閉するシャッターの特定を行い、これらの結果をシーケンサーに送り駆動流体供給弁及びシャッターの開閉を行うことを特徴とする監視装置。
【請求項10】
CPUと映像記録手段を予めLANで結び、CPUに対して監視装置の作業開始を指示し、移動手段検知センサーから送られてくる結果より移動手段の位置を特定した信号をCPUから得て映像記録手段に送り、映像記録手段に電源を入れ、映像を取り込む指示を出し、その結果映像記録手段で取り込んだ映像をA/D変換し、画像メモリとしたものを、無線でCPUに送り、CPUは画像メモリとしたものを表示回路に送り、モニターにより受信した映像の画像表示を行うことを特徴とする監視装置。
【請求項11】
画像記録手段に対する指示を画像表示に基づいて、CPUに送り、CPUに送られた操作信号をシーケンサーのコントローラを経て、シリアス信号及びモデム信号に変換して無線で発信し、これを映像記録手段に取り付けた送受信機器のアンテナで受信し、増幅してモデム信号及びシリアル信号に戻し、内蔵のコントローラに入れ、リレーやインプット/アウトプット(I/O)を経て内部機器の駆動を行い、目的とする映像を前記請求項10記載の手順に従って、CPUに送り、映像を表示することを特徴とする監視装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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