説明

油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物

【課題】クリーミング性が良好で、且つ、焼成後経時的に発生するブルームや白色化を抑制し、また、油脂性素材の焼成加熱による固化現象を緩和することができる油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を提供すること。
【課題を解決するための手段】ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を、油相中に80〜100質量%含有することを特徴とする油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂性素材を配合した焼菓子生地の練り込み用油脂として使用することができる油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物、及び該油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を含有する油脂性素材配合焼菓子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クッキー、ビスケット等の焼菓子生地に、ナッツ類、あるいはチョコレート類を配合した後焼成した、油脂性素材配合焼菓子においては、流通過程や保存中に焼菓子の表面が白い粉をふき斑点状になる白色化現象がしばしば発生し、また、チョコレート類のブルーム現象を伴う場合がある。この様な現象は、そのメカニズムが未だ明確にはされていないが、油脂性素材配合焼菓子に用いられる各油脂製品間の、油分中の特定成分のマイグレーションとそれに伴う油脂結晶の成長によって引き起こされるものと推定されている。このような現象を生じると商品価値が著しく低下する。
【0003】
このため、今まではマイグレーションを抑制することによって、上記の白色化やブルームを解消する試みが多く行われてきた。例えば、ビスケット類の焼成後の冷却をより速やかに行うことによりマイグレーションを抑制するという方法は、従来から広く知られている。
【0004】
また、上記の方法以外にも、マイグレーションを抑制する試みは、特に焼菓子類に使用する油脂の側面から従来盛んに行われており、次の様な提案がなされている。
例えば、ビスケット中の油脂の構成脂肪酸中のトランス酸含量が30質量%以上で特定の固体脂含量を有し、且つ、該油脂の固体脂含量とチョコレート中の油脂の固体脂含量との差が20℃で35質量%以下である油脂(例えば特許文献1参照)、必須成分として魚硬化油を20質量%以上とSFI値が20℃で50%以上、30℃で30%以上である植物性油脂を20質量%以上含有した油脂組成物であって、該油脂組成物のSFI値が20℃で30〜55%、30℃で10〜30%、40℃で5%以下の油脂組成物(例えば特許文献2参照)、80℃で溶解した後、30℃に移して60分後のSFC値が30℃に移して24時間後のSFC値に対して70%以上であることを特徴とする油脂組成物(例えば特許文献3参照)、トリグリセリドを構成する3個の脂肪酸の残基のうち、少なくとも1個が炭素数20〜24の飽和脂肪酸から構成される残基である2飽和1不飽和型混酸基トリグリセリドを10質量%以上含有する油脂(例えば特許文献4参照)などの提案がなされてきた。
【0005】
しかしながら、上記のいずれの方法もマイグレーション防止効果は充分なものでなく、そして、マイグレーション耐性を上げるために油脂の高融点成分を焼菓子練り込み用油脂に使用すると、油脂をクリーミングする時に、事前に長時間の油脂調温時間が必要となったり、ダマが残ったりすることに加え、得られる焼菓子の口溶け等の食感が悪化する等の問題点がある。
【0006】
また、別の重要な側面として、油脂性素材を配合した焼菓子生地を焼成すると、焼成時に油脂性素材が焦げて食感がガリガリした硬い食感になり、かつ焦げ臭がするものになってしまうという問題が発生することについては、上記のいずれの方法でも解消されない。そのため、本発明者らは、上記の各種提案とは全く逆に、焼成後のマイグレーションを促進させることにより、上記目的を全て達成し得ることを既に知見し、油脂を30質量%以上含有し、該油脂のSFCが10℃で5〜35%、20℃で3〜20%で、40℃で0〜5%であることを特徴とする、油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物(例えば特許文献5参照)により、油脂性素材配合焼菓子に焼成後経時的に発生するブルームや白色化を抑制し、かつ、油脂性素材の焼成加熱による固化現象を緩和することができることを見出している。
【0007】
しかし、この油脂組成物は、常温で液状〜流動状の油脂が主成分であることから常温でのコンステンシーが十分でないためクリーミング性が悪く、得られる焼菓子はショートネスの乏しい、ガリガリした硬い食感となってしまう問題があった。
【0008】
【特許文献1】特公昭61−47491号公報
【特許文献2】特開昭64−60325号公報
【特許文献3】特開平4−66045号公報
【特許文献4】特開昭63−126457号公報
【特許文献5】特開2004−16096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、クリーミング性が良好で、且つ、焼成後経時的に発生するブルームや白色化を抑制し、また、油脂性素材の焼成加熱による固化現象を緩和することができる油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、パーム分別軟部油のエステル交換油脂は、クリーミング性を向上させることができることに加え、マイグレーション促進機能を保ちながら、油脂組成物に適度なコンシステンシーを付与することができることを知見した。
【0011】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を、油相中に80〜100質量%含有することを特徴とする油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物、並びに該油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を含有することを特徴とする油脂性素材配合焼菓子を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を使用した油脂性素材配合焼菓子は、焼成後経時的に発生するブルームや白色化が抑制され、且つ、油脂性素材の焼成加熱による固化現象が緩和されたものであり、且つ、サクサクした軽い食感を呈する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物(以下、単に、油脂組成物ともいう)の好ましい実施形態について詳述する。
【0014】
本発明の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物は、油脂性素材配合焼菓子を得るための、油脂性素材を配合した焼菓子生地に用いられる練り込み用油脂組成物であり、ここでいうところの、油脂性素材とは、油脂を多く含有する食品素材であり、代表例としてナッツ類、あるいはチョコレート類を挙げることができる。
上記ナッツ類(油脂性素材)としては、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ピーカンナッツ、オーナッツ、マカデミアナッツ、ブラジルナッツ、ココナッツ、松、けし、ひまわり等の種実や堅果、それらのホール品・割物品・スライス品、それらを用いたペースト・ピューレ等の加工品等が挙げられる。
また、上記チョコレート類(油脂性素材)としては、チョコレートクリーム、チョコチップ、チョコクランチ、チョコチャンク等が挙げられる。
なお、上記油脂性素材の形状は、焼菓子生地との複合方法によって異なるが、粒状、板状、球状、チャンク状、チップ状、ダイス状、ペースト状等の形状とすることができる。
【0015】
また、本発明でいうところの油脂組成物とは、マーガリン・ショートニング・ファットスプレッドをはじめとする油脂加工食品を意味し、該油脂組成物は水分を含まなくても含んでもよく、また、O/W、W/O、O/W/O等の乳化形態はいずれであってもよい。
【0016】
次に、本発明の油脂組成物に用いられる油脂配合物について述べる。
【0017】
本発明の油脂組成物に用いられる上記油脂配合物は、ヨウ素価が52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%含有する。該パーム分別軟部油の含有量が70質量%未満であると、得られる油脂組成物のクリーミング性が低下するため、得られる焼菓子のショートネス性が悪化し、ガリガリした硬い食感になってしまう点、また、ブルームや白色化の抑制効果が低下するという点で問題が生じる。
【0018】
上記パーム分別軟部油は、アセトン分別やヘキサン分別等の溶剤分別、ドライ分別等の無溶剤分別等の方法によって、パーム油を分別した際に得られる低融点部であり、通常、ヨウ素価52〜70のものである。本発明に用いられるパーム分別軟部油としては、ヨウ素価が52以上のパームオレインを使用することが優れたブルーム防止効果、白色化の防止効果、油脂性素材の焼成加熱による固化現象の緩和効果を得ることが可能な点で好ましく、ヨウ素価60以上のパームスーパーオレインを使用することがさらに好ましい。
【0019】
上記油脂配合物に必要に応じ配合する、上記パーム分別軟部油以外の油脂は、求める油脂組成物の硬さに応じ、適宜選択することができ、その代表例としては、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、オリーブ油、落花生油、米油、べに花油、ひまわり油等の常温で液体の油脂が挙げられるが、その他に、パーム油、パーム核油、ヤシ油、サル脂、マンゴ脂、乳脂、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の常温で固体の油脂も用いることができ、更に、これらの食用油脂に水素添加、分別、エステル交換等の物理的又は化学的処理の1種又は2種以上の処理を施した油脂を使用することもできる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0020】
本発明の油脂組成物においては、上記油脂配合物をエステル交換した油脂(エステル交換油脂)を用いる。このエステル交換の反応は、化学的触媒による方法でも、酵素による方法でもよく、また、ランダムエステル反応であっても、位置選択性のエステル交換反応であってもよいが、化学的触媒又は位置選択性のない酵素を用いた、ランダムエステル反応であることがより好ましい。
【0021】
上記化学的触媒としては、例えば、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属系触媒が挙げられ、また、上記位置選択性のない酵素としては、例えば、アルカリゲネス(Alcaligenes) 属、リゾープス(Rhizopus)属、アスペルギルス(Aspergillus) 属、ムコール(Mucor) 属、ペニシリウム(Penicillium) 属等に由来するリパーゼが挙げられる。なお、該リパーゼは、イオン交換樹脂あるいはケイ藻土及びセラミック等の担体に固定化して、固定化リパーゼとして用いることもできるし、粉末の形態で用いることもできる。
【0022】
本発明の油脂組成物は、上記エステル交換油脂を油相中に80〜100質量%、好ましくは90〜100質量%含有する。エステル交換油脂の含有量が80質量%未満であると得られる油脂組成物のクリーミング性が低下するため、得られる焼菓子のショートネス性が低下して硬くガリガリした硬い食感となってしまうという問題があること、更には、ブルームや白色化の抑制効果が低下するという問題が生じる。
【0023】
上記油相に必要に応じ配合する、上記エステル交換油脂以外の油脂としては、求める油脂組成物の硬さに応じ、適宜選択することができ、その代表例としては、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、オリーブ油、落花生油、米油、べに花油、ひまわり油等の常温で液体の油脂が挙げられるが、その他に、パーム油、パーム核油、ヤシ油、サル脂、マンゴ脂、乳脂、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の常温で固体の油脂も用いることができ、更に、これらの食用油脂に水素添加、分別、エステル交換等の物理的又は化学的処理の1種又は2種以上の処理を施した油脂を使用することもできる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0024】
本発明の油脂組成物は、より高いブルームや白色化の抑制効果を有する点で、上記油相中の構成脂肪酸組成において、炭素数20以上の飽和脂肪酸の占める割合(飽和脂肪酸含量)が1〜5質量%であることが好ましい。該飽和脂肪酸含量が1質量%未満であると油脂組成物のコンシステンシーが十分でないことからクリーミング性が低下するおそれもあり、また、5質量を超えると得られる焼菓子の口溶けが悪くなるおそれもある。
【0025】
なお、上記飽和脂肪酸は、上記油脂配合物中に配合してもよいし、また、上記エステル交換油脂以外の油脂として上記油相中に配合してもよいし、その両方に配合してもよいが、好ましくは上記油脂配合物中に配合する。
【0026】
また、上記飽和脂肪酸は、モノグリセリドやジグリセリドなどの部分グリセリドの形態で含むものであってもよいが、炭素数20以上の飽和脂肪酸を多く含有する油脂を配合するのが一般的であり、このような油脂としては、ハイエルシン菜種極度水素添加油脂、魚油の極度水素添加油脂などが挙げられるが、風味安定性の点でハイエルシン菜種極度水素添加油脂を使用することが好ましい。
【0027】
本発明の油脂組成物は、上記油相のSFC(固体脂含量)が10℃で15〜50%、20℃で10〜40%、40℃で0〜5%であることが好ましく、より好ましくは、10℃で25〜55%、20℃で10〜30%、40℃で0〜5%であり、さらに好ましくは、10℃で30〜45%、20℃で15〜30%、40℃で0〜3%である。SFCが10℃で15%未満、及び/又は20℃で10%未満であると、焼菓子練り込み用油脂組成物としての十分なコンステンシーが得られず、十分なクリーミング性が得られないおそれがある。さらに、得られる焼菓子生地も軟らかいため、低温でのリタード処理等を施さなければ成型操作ができない場合もある。またさらに、得られる焼菓子も、特に油脂性素材部分にベタつきが生じてしまう。一方、SFCが10℃で50%を超える、及び/又は20℃で40%を超えると、マイグレーションを促進させる作用が低下し、ブルームや白色化の抑制効果が得られにくい。また、SFCが40℃で5%を超えると、焼菓子の食感が悪化し、口溶けが悪くなる問題もある。
【0028】
また、本発明の油脂組成物は、トランス酸を実質的に含有しないことが好ましい。ここでいう「トランス酸を実質的に含有しない」とは、トランス酸含量が、本発明の油脂組成物に含まれている油脂の全構成脂肪酸中、好ましくは10質量%未満、さらに好ましくは5質量%未満、最も好ましくは2質量%未満であることを意味する。
【0029】
水素添加は油脂の融点を上昇させる典型的な方法であるが、これによって得られる水素添加油脂は、完全水素添加油脂を除いて、通常構成脂肪酸中にトランス酸が10〜50質量%程度含まれている。一方、天然油脂中にはトランス酸が殆ど存在せず、反芻動物由来の油脂に10質量%未満含まれているにすぎない。近年、化学的な処理、特に水素添加に付されていない油脂組成物、即ち実質的にトランス酸を含まない油脂組成物であって、適切なコンシステンシーを有するものが要求されている。
本発明に用いられる上記パーム分別軟部油(パーム軟質油)はトランス酸を実質的に含有しない油脂であるため、本発明では、上記油脂配合物に使用するその他の油脂(上記パーム分別軟部油以外の油脂)、及び上記油相に必要に応じ加えるその他の油脂(上記エステル交換油脂以外の油脂)として、それぞれ実施的にトランス酸を含有しない油脂を使用することで、水素添加油脂を使用せずとも良好なコンステンシーを有し、トランス酸を実質的に含有しない油脂組成物を簡単に得ることができる。
【0030】
なお、本発明の油脂組成物における上記油相の含有量は、好ましくは45〜100質量%、特に好ましくは75〜100質量%である。油相の含有量が45質量%未満であると、焼菓子中の油分が実質的に少なく、経時的にマイグレーションを起こすための絶対的油分が少なくなってしまい、改良効果が得られないおそれがある。
【0031】
本発明の油脂組成物には、水、乳化剤、増粘安定剤、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β―カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、着香料、乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、コーヒー等の食品素材や食品添加物を含有させることができる。
【0032】
上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
【0033】
なかでも本発明の油脂組成物は、上記油相中に、不飽和脂肪酸を主体とするグリセリン脂肪酸エステルを好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは1.5〜5質量%、及びレシチンを好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは1.5〜5質量%含有することが、優れたブルームや白色化の抑制効果、油脂性素材の焼成加熱による固化現象の緩和効果を得ることが可能な点で好ましい。ここでいう「不飽和脂肪酸を主体とするグリセリン脂肪酸エステル」とは、乳化剤の脂肪酸部分において不飽和脂肪酸の割合が好ましくは30質量%以上、より好ましくは60質量%以上であるグリセリン脂肪酸エステルを意味する。
【0034】
なお、上記グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンモノ脂肪酸エステルをはじめ、グリセリンジ脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含むものであるが、好ましくはグリセリンモノ脂肪酸エステルのみを使用する。また、上記レシチンは、リゾレシチンを含むものである。
【0035】
上記増粘安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記増粘安定剤の好ましい含有量は0〜5質量%、より好ましくは0〜2質量%である。
【0036】
次に、本発明の油脂組成物の好ましい製造方法について説明する。
【0037】
先ず、上記「ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂」(上記エステル交換油脂)を80〜100質量%含有する油相を溶解し、必要により水相を混合乳化する。そして、水相を混合したものについては、次に殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
【0038】
次に、上記油相を冷却し、結晶化させる。好ましくは冷却可塑化する。冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、さらに好ましくは−5℃/分以上とする。この際、徐冷却より、急速冷却の方が好ましい。冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンピネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組み合わせも挙げられる。
また、本発明の油脂組成物を製造する際のいずれかの工程で、窒素、空気等を含気させてもよい
【0039】
次に、上述した本発明の油脂組成物を含有することを特徴とする本発明の油脂性素材配合焼菓子について述べる。
【0040】
本発明の油脂性素材配合焼菓子は、本発明の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物、及び油脂性素材を使用して得られた焼菓子生地を焼成してなるものであって、上記油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物をクリーミングして比重を小さくする工程を経て得られたものであり、焼成後経時的に発生するブルームや白色化を抑制され、かつ、油脂性素材の焼成加熱による固化現象が緩和されたものであり、且つ、サクサクした軽い食感を呈するものである。
【0041】
なお、上記焼菓子としては、例えば、スナックカステラ、バターケーキ、サンドケーキ、ビスケット、クッキー、クラッカー、サブレ、マカロン等が挙げられる。なかでも、本発明の油脂組成物は、水分含量が低く保存期間も長い焼菓子において顕著な効果を示すことから、ビスケット、クッキー、サブレ、マカロン等の水分含量が10質量%以下の焼菓子であることが好ましい。
これらの上記焼菓子生地における油脂組成物の使用量は、十分な効果を得るためには、焼菓子生地中において好ましくは3〜50質量%、より好ましくは5〜35質量%である。
【0042】
なお、上記クリーミングして比重を小さくする操作としては、本発明の油脂組成物に糖類を加えてクリーミングし、ここに、卵類、乳等を配合して混合後、小麦粉を軽く混合して製造されるシュガーバッター法や、本発明の油脂組成物に小麦粉を加えてクリーミングし、ここに、糖類、卵類、乳等を配合、混合して製造されるフラワーバッター法、あるいは、オールインミックス法等が挙げられる。
得られた焼菓子は、表面がべたつくことがないため、通常通り、包装、流通することができる。
【実施例】
【0043】
次に、実施例、比較例等を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
【0044】
〔製造例1〕エステル交換油脂Aの製造
ヨウ素価55のパーム分別軟部油にナトリウムメチラートを触媒として非選択的エステル交換反応を行った後、脱色(白土3%、85℃、9.3×102Pa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、4.0×102Pa以下の減圧下)を行い、パーム分別軟部油のエステル交換油脂Aを得た。
【0045】
〔製造例2〕エステル交換油脂Bの製造
ヨウ素価65のパーム分別軟部油にナトリウムメチラートを触媒として、非選択的エステル交換反応を行った後、脱色(白土3%、85℃、9.3×102Pa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、4.0×102Pa以下の減圧下)を行い、パーム分別軟部油のエステル交換油脂Bを得た。
【0046】
〔製造例3〕エステル交換油脂Cの製造
ヨウ素価65のパーム分別軟部油10kgを原料油脂として、反応温度70℃にて、触媒としてリパーゼQLC(名糖産業(株)製)50gを用いて、15リットルの反応槽でエステル交換反応を行った。反応終了後(反応時間48hr)、脱色(白土3%、85℃、10mmHgの減圧下、30分間)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、4.0×102Pa以下の減圧下)を行い、パーム分別軟部油のエステル交換油脂Cを得た。
【0047】
〔製造例4〕エステル交換油脂Dの製造
ヨウ素価55のパーム分別軟部油85質量部と、ハイエルシンナタネ極度水素添加油脂15質量部を溶解、混合した油脂配合物(炭素数20以上の飽和脂肪酸の含有量=7%)10kgを、反応温度70℃にて、触媒としてリパーゼQLC(名糖産業(株)製)50gを用いて、15リットルの反応槽でエステル交換反応を行った。反応終了後(反応時間48hr)、脱色(白土3%、85℃、10mmHgの減圧下、30分間)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、4.0×102Pa以下の減圧下)を行い、パーム分別軟部油を85質量%含有し、且つ、構成脂肪酸として炭素数20以上の飽和脂肪酸を7質量%含有する油脂配合物を用いた、エステル交換油脂Dを得た。
【0048】
〔製造例5〕エステル交換油脂Eの製造
上記製造例1で得られたヨウ素価55のパーム分別軟部油50質量部と、ハイエルシンナタネ極度水素添加油脂5質量部、大豆油45質量部を溶解、混合した油脂配合物10kgを、反応温度70℃にて、触媒としてリパーゼQLC(名糖産業(株)製)50gを用いて、15リットルの反応槽でエステル交換反応を行った。反応終了後(反応時間48hr)、脱色(白土3%、85℃、10mmHgの減圧下、30分間)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、4.0×102Pa以下の減圧下)を行い、パーム分別軟部油を50%含有し、且つ、構成脂肪酸として炭素数20以上の飽和脂肪酸を2質量%含有する油脂配合物を用いた、エステル交換油脂Eを得た。
【0049】
〔実施例1〕
エステル交換油脂A90質量部、パーム油8質量部、レシチン1質量部、不飽和脂肪酸の割合が60質量%以上であるグリセリンモノ脂肪酸エステル1質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で44%、20℃で23%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0050】
〔実施例2〕
エステル交換油脂B90質量部、パーム油8質量部、レシチン1質量部、不飽和脂肪酸の割合が60質量%以上であるグリセリンモノ脂肪酸エステル1質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で40%、20℃で17%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0051】
〔実施例3〕
エステル交換油脂C90質量部、パーム油8質量部、レシチン1質量部、不飽和脂肪酸の割合が60質量%以上であるグリセリンモノ脂肪酸エステル1質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で40%、20℃で17%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0052】
〔実施例4〕
エステル交換油脂C90質量部、パーム油8質量部、レシチン2質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で40%、20℃で17%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0053】
〔実施例5〕
エステル交換油脂D90質量部、パーム油8質量部、レシチン1質量部、不飽和脂肪酸の割合が60質量%以上であるグリセリンモノ脂肪酸エステル1質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で52%、20℃で31%、40℃で3%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0054】
〔比較例1〕
エステル交換油脂E90質量部、パーム油8質量部、レシチン2質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で20%、20℃で9%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0055】
〔比較例2〕
大豆液状油95質量部、ハイエルシン菜種極度水素添加油脂3質量部、レシチン2質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で2%、20℃で1%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0056】
〔比較例3〕
大豆液状油55質量部及びパーム油43質量部、レシチン2質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で20%、20℃で8%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0057】
〔比較例4〕
エステル交換油脂A50質量部、パーム油48質量部、レシチン2質量部からなる油相を、70℃まで加温して完全に溶解し混合した後、−30℃/分の冷却速度で急冷可塑化し、ショートニングタイプの油脂組成物を作製した。得られた油脂組成物の油相のSFCは10℃で47%、20℃で22%、40℃で1%であり、トランス酸含量は2質量%未満であり、トランス酸を実質的に含有していなかった。
【0058】
上記実施例1〜5及び上記比較例1〜4で得られたショートニングタイプの油脂組成物について、クリーミング性を評価した。クリーミング性の評価として、卓上ミキサー(ケンウッドミキサー)にショートニングタイプの油脂組成物500gを入れてビーターを用いて高速で撹拌し、比重が0.4に達するまでに要した時間を下記表1に記載した。該時間が短いものほど、クリーミング性に優れるといえる。
【0059】
【表1】

【0060】
〔実施例6〜10及び比較例5〜8〕
上記実施例1〜5及び上記比較例1〜4で得られた油脂組成物を用い、下記の配合、製法で実施例6〜10及び比較例5〜8のチョコチップ配合ワイヤーカットビスケットをそれぞれ製造した。
【0061】
{配合}
薄力粉100質量部、砂糖40質量部、全卵15質量部、食塩1質量部、ベーキングパウダー1質量部、水10質量部、油脂組成物55質量部、チョコレートチップ(大東カカオ製)22質量部
【0062】
{製法}
卓上ミキサー(ケンウッドミキサー)に油脂組成物及び砂糖を投入、軽く混合した後、最高速で5分クリーミングした。次いで、あらかじめ全卵、水、食塩を混合した水相を少しずつ加えて攪拌・混合し、さらに薄力粉及びベーキングパウダーを加えた後、低速で1分混合した。最後にチョコレートチップを投入し、低速で30秒混合した。ここで得られたチョコチップ配合ワイヤーカットビスケット生地(ビスケット生地における油脂組成物の使用量は、22.5質量%)を、厚さ7ミリ、直径4センチの丸型にワイヤーカット成型した。成型したビスケット生地をオーブン(フジサワ社製)で180℃にて10分焼成後、25℃にて40分冷却し、チョコチップ配合ワイヤーカットビスケットを得た。
【0063】
〔20℃4週間保存テスト(白色化・ブルーム試験)〕
得られた実施例6〜10及び比較例5〜8のチョコチップ配合ワイヤーカットビスケットについて、20℃にて白色化・ブルーム試験を行った。白色化・ブルーム試験においては、製造直後(焼成時)及び4週間後(焼成後4週間後)に、ビスケット部分及びチョコチップ部分の油分とヨウ素価を測定し、あわせて、製造直後と4週間後のビスケット部分の食感・性状(白色化)、チョコチップ部分の食感・性状(ブルーム)を比較した。油分の分析結果を下記表2に、食感・性状の評価結果を下記表3に記載した。油分分析は、ビスケット部分とチョコチップ部分を分離後、各区分を油分水分計(CEM社製)により測定した。食感・性状(白色化、ブルーム)の評価は、下記評価基準に従った。
【0064】
(ビスケット部分の食感評価)
◎:さくさくした軽い食感である。
〇:さくさくした軽い食感であるが、やや口溶けが悪い
△:ガリガリした硬い食感である。
×:ガリガリした極めて重く、硬い食感である。
【0065】
(ビスケット部分の白色化評価)
◎:白色化なし
〇:表面にやや色ムラあり
△:若干白色化
×:白色化あり
【0066】
(チョコチップ部分の食感評価)
◎:ソフトな食感である。
〇:ややソフトな食感である。
△:やや硬い食感である。
×:ガリガリした硬い食感である。
××:べたつきの激しい食感である。
【0067】
(チョコチップ部分のブルーム評価)
◎:ブルームなし
〇:やや艶がない
△:若干ブルームあり
×:ブルームあり
【0068】
【表2】

【0069】


【表3】

【0070】
上記表1〜3からわかるように、「ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を、油相中に80〜100質量%含有する」、実施例1〜5の油脂組成物は、クリーミング性が良好であり、また該油脂組成物を用いた実施例6〜10のチョコチップビスケットは、経日的なビスケット部分からチョコチップ部分への油分移行量が多いため、20℃4週間保存テスト(白色化・ブルーム試験)によってもビスケット部分の白色化、チョコチップ部分のブルームの発生は認められず、食感も良好であり、また、チョコチップ部分のべたつきも認められなかった。
特に、油脂配合物にヨウ素価60以上のパーム分別軟部油を使用した、実施例2及び実施例3の油脂組成物(実施例7及び実施例8のチョコチップビスケット)は、特に優れたブルーム防止効果、白色化の防止効果、油脂性素材の焼成加熱による固化現象の緩和効果を示した。
なお、油相中に、レシチンを含有するものの、不飽和脂肪酸を主体とするグリセリン脂肪酸エステルを含有しない実施例4の油脂組成物(実施例9のチョコチップビスケット)に比べ、レシチン及び不飽和脂肪酸を主体とするグリセリン脂肪酸エステルを含む実施例3の油脂組成物(実施例8のチョコチップビスケット)は、ブルーム防止効果、白色化の防止効果がより優れていた。
【0071】
これらの実施例に対して、ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%未満しか含まない油脂配合物をエステル交換した油脂を使用した比較例1の油脂組成物は、クリーミング性が不良であり、得られた比較例5のチョコチップビスケットは、経日的なビスケット部分からチョコチップ部分への油分移行量がやや少ないものの、20℃4週間保存テストによってビスケット部分の白色化、チョコチップ部分のブルームとも認められなかったものの、食感は、ガリガリした硬いものであり不良であった。
また、ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を含有しない比較例2及び比較例3の油脂組成物は、クリーミング性が不良であり、また、得られた比較例6及び比較例7のチョコチップビスケットは、経日的なビスケット部分からチョコチップ部分への油分移行量は比較的多く、20℃4週間保存テストによってビスケット部分に白色化は生じなかったが、チョコチップ部分は若干ブルームが発生した。また、食感がガリガリして不良であった。特に、液状油を多く使用した比較例2の油脂組成物を使用した比較例6のチョコチップビスケットは、4週間後のチョコチップ部分のべとつきが極めて激しかった。
また、ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を70質量%未満しか含有しない比較例4の油脂組成物は、クリーミング性がやや不良であり、また、得られた比較例8のチョコチップビスケットは、経日的なビスケット部分からチョコチップ部分への油分移行量が少ないため、20℃4週間保存テストによってビスケット部分の白色化、チョコチップ部分のブルームが共に発生し、食感もやや不良であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨウ素価52〜70のパーム分別軟部油を70質量%以上含む油脂配合物をエステル交換した油脂を、油相中に80〜100質量%含有することを特徴とする油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。
【請求項2】
上記油相中の構成脂肪酸組成において、炭素数20以上の飽和脂肪酸の占める割合が1〜5質量%であることを特徴とする請求項1記載の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。
【請求項3】
上記油相のSFC(固体脂含量)が10℃で15〜50%、20℃で10〜40%、40℃で0〜5%であることを特徴とする請求項1又は2記載の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。
【請求項4】
トランス酸を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。
【請求項5】
上記油相中に、不飽和脂肪酸を主体とするグリセリン脂肪酸エステルを0.3〜5質量%及びレシチンを0.3〜5質量%含有することを特徴とする請求項1〜4記載の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の油脂性素材配合焼菓子練り込み用油脂組成物を含有することを特徴とする油脂性素材配合焼菓子


【公開番号】特開2007−143433(P2007−143433A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339600(P2005−339600)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】