説明

治療台用天板着脱システム及び治療台用天板の着脱方法

【課題】治療台の絶対位置決め精度を要することなく、搬送台車の検出範囲と天板着脱に必要な精度の双方を確保する。
【解決手段】実施形態の治療台用天板着脱システムは、患者を載せるための天板10と、天板10を載置可能な治療台20と、天板10を載置可能な搬送台車30と、治療台20と天板10との着脱を可能にする着脱機構部11,21と、搬送台車30の駐車範囲内全体を撮影する広範囲撮影用カメラ40と、着脱機構部11,21の双方を撮影する近接カメラ50と、を備えている。そして、カメラ40で得られた計測結果に基づき、カメラ5で着脱機構部11,21の双方が撮影可能となる位置まで治療台10を移動させ、カメラ50で得られた計測結果に基づき、治療台20を着脱機構21,21による着脱動作が開始可能になる位置まで移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、搬送台車と治療台との間で天板を着脱するための治療台用天板着脱システム及び治療台用天板の着脱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療等において患者位置決めを行う治療台システムとして、治療時に患者が乗る天板を治療台に対して着脱可能な構造としたものがある。このような治療台の運用においては、まず患者が乗った天板が搬送台車上に搭載されて治療室内へと搬送され、治療台がこれを受け取り治療姿勢へと位置決めを行う。また、治療終了後には、天板は同様に治療台から搬送台車へと受け渡される。
【0003】
上述のような治療台システムにおいて、治療台の先端に取り付けられた着脱機構で着脱を行う際には、天板及び着脱機構部の位置決めを行う必要がある。その際に必要となる三次元計測センサとしては、人間がいる空間で使用するため、レーザ等の能動的照射を必要としないカメラ画像による受動計測が使用される。このような着脱を目的とした位置決めに使用されるカメラ計測手法として、治療台等の装置手先にカメラを持たせて対象物との位置関係を計測する手法がある。
【0004】
治療の時間効率を上げるために、搬送台車の駐車可能範囲は広く確保して駐車に要する時間を削減したいという要求が生じる。しかし、治療台等の装置手先にカメラを持たせた場合、治療台先端のカメラが撮影できる範囲は先端位置近辺に限られているため、検出範囲が確保できないという課題があった。
【0005】
一方、部屋天井等の俯瞰位置にカメラを据付固定し、予め決められた座標系での位置を測定する手法もある。しかし、この手法では、カメラを部屋の天井等に取り付けることで広い画角を確保することが可能となるが、十分な精度での三次元計測が実施できないという問題があった。また、計測結果として算出されるのは、例えば部屋座標系などの予め規定された座標系基準での天板位置となるため、駐車範囲を広範囲とすると全ての動作域で治療台の絶対位置決め精度を保証する必要が生じるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−207524号公報
【特許文献2】特開2007−061979号公報
【特許文献3】特開2010−071743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明が解決しようとする課題は、治療台の絶対位置決め精度を要することなく、搬送台車の検出範囲と天板着脱に必要な精度の双方を確保することのできる治療台用天板着脱システム及び治療台用天板の着脱方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の治療台用天板着脱システムは、患者を載せるための天板と、治療室内に設置され、前記天板を載置可能な治療台と、前記天板を載置可能で移動可能に設けられた搬送台車と、前記治療台及び前記天板に設けられ、前記治療台と前記天板との着脱を可能にする着脱機構部と、前記搬送台車の駐車範囲内全体を撮影可能となるように設置された広範囲撮影用カメラと、前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方を撮影可能となるように設置された近接カメラと、を具備している。そして、前記広範囲撮影用カメラで得られた計測結果に基づき、前記近接カメラで前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方が撮影可能となる位置まで前記治療台を移動させ、前記近接カメラで得られた計測結果に基づき、前記治療台を前記着脱機構による着脱動作が開始可能になる位置まで移動させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、広範囲撮影用カメラを用いて搬送台車の位置を計測すると共に、近接カメラを用いて着脱機構の位置を計測することにより、治療台の絶対位置決め精度を要することなく、搬送台車の検出範囲と天板着脱に必要な精度の双方を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係わる治療台システムを示す概略構成図。
【図2】第1の実施形態に係わる試料台システムにおける搬送動作を説明するためのフローチャート。
【図3】第1の実施形態に係わる治療台システムにおける天板,治療台及び搬送台車の位置関係を示す上面図。
【図4】第2の実施形態に係わる治療台システムを示す要部構成図。
【図5】第3の実施形態に係わる治療台システムを示す要部構成図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態の治療台用天板着脱システムを、図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係わる治療台システムを示す概略構成図である。
【0013】
本実施形態の治療台システムは、治療の体勢を取った患者を載せるための天板10と、治療室内に設置されて天板10を載置可能な治療台20と、天板10を載置可能で移動可能に設けられた搬送台車30と、天板10と治療台20との位置関係を計測するための第1のカメラ(広範囲撮影用カメラ)40及び第2のカメラ(近接カメラ)50等で構成されている。
【0014】
天板10には治療台20に着脱するための着脱機構11が設けられ、治療台20には天板10を着脱するための着脱機構21が設けられている。治療台20は、図示しない駆動機構により着脱機構21を固定した部分を移動させることが可能となっており、更に天板10を取り付けた状態で天板10を所望の位置まで移動させることが可能となっている。
【0015】
搬送台車30は手動で移動可能となっており、天板10を載置した状態で、外部から治療室内に搬送され、治療台近傍の所定の駐車位置に配置されるようになっている。
【0016】
第1のカメラ40は、治療室の天井部に設けられ、天板10と治療台20との着脱動作における搬送台車駐車範囲全体を撮影可能となっている。第1のカメラ50は、搬送台車30に設けられ、着脱機構11,21を同時に撮影可能となっている。
【0017】
次に、このように構成された本実施形態において治療台20が天板10を把持する動作を、図2のフローチャート及び図3の位置関係図を参照して説明する。
【0018】
まず、図3(a)に示すように、天板10を載せた搬送台車30は治療室内の駐車範囲へと大まかに駐車される(図2のステップS1)。第1のカメラ40は搬送台車30の駐車範囲全体の撮影が可能となるよう設置されており、駐車位置へ搬送台車30が駐車されると、これを検知して天板10の位置を計測する(図2のステップS2)。この第1のカメラ40の設置位置に関しては、治療室内で動作する機器との干渉回避や患者への不安感を緩和するため、例えば天井に設けた開口部内等に設置することが望ましい。
【0019】
次いで、上記の計測結果に基づき、治療台20が天板10との把持動作を開始する直前の位置、即ち第2のカメラ50で着脱機構部11,21の双方が撮影可能となる位置へ移動するよう指令が送られる(図2のステップS3)。この際、治療台20と天板10及び搬送台車30が干渉しないよう、第1のカメラ40の計測誤差を加味した余裕のある位置を指定する。これにより、図3(b)に示すように、天板10の着脱機構11と治療台20の着脱機構21とが近接することになる。
【0020】
治療台20が天板10の把持動作を開始する直前まで移動されると(図2のステップS4)、第2のカメラ50は治療台20の着脱機構部21と、これと対となる天板10の着脱機構部11を同時に撮影することが可能となる。この状態で第2のカメラ50により取得した画像から、治療台側着脱機構21及び天板側着脱機構11の位置をそれぞれカメラ内部座標系で計測し、治療台側着脱機構21と天板側着脱機構11の相対位置を算出する(図2のステップS5)。ここで、第2のカメラ50は同一画像上に撮影された治療台側着脱機構21と天板側着脱機構11の相対位置を計測するため、カメラ自体の据付位置に関する高精度なキャリブレーションは必要ない。また、この際の画像計測処理の例としては、着脱機構部の形状的特長を用いたパターンマッチング等を利用することが考えられる。
【0021】
次いで、上記の相対位置から逆算して、把持動作が開始可能となるより正確な位置へと補正動作を行うよう治療台20へと指令が行われる(図2のステップS6)。これにより、図3(c)に示すように、天板10の着脱機構11と治療台20の着脱機構21とが正確に位置合わせされることになる。上記の補正動作により着脱動作が可能な位置関係となったことを確認後(図2のステップS7)、治療台20は天板10を把持する動作を実施する(図2のステップS8)。
【0022】
天板10が治療台20に把持されたら、図3(d)に示すように、搬送台車30を治療台20から離れるように移動させる。
【0023】
また、治療台20が天板10を搬送台車30上に開放する動作を行う際には、以下のような作用がなされる。まず、何も乗せていない搬送台車30は治療室内の駐車範囲へと大まかに駐車させる。第1のカメラ40はこれを検知して搬送台車30の位置を計測し、治療台20が天板10の開放動作を開始する直前の位置へと移動するよう指令が送られる。この際、治療台20及び天板10と搬送台車30が干渉しないよう、第1のカメラ40の計測誤差を加味した余裕のある位置を指定する。
【0024】
治療台20が天板10の開放動作を開始する直前まで移動した後、第2のカメラ50は治療台20及び天板10の着脱機構付近を撮影することが可能となる。第2のカメラ50により撮影した画像から、天板10が搬送台車30上に開放されても問題ない位置となるまで治療台20による補正動作を実施後、治療台20は天板10の開放動作を実施する。
【0025】
このように本実施形態によれば、第1のカメラ40により検出範囲を確保しつつ第2のカメラ50により微小な位置ずれを検出することで、検出範囲と着脱に必要な精度の双方を確保すると同時に、天板10と治療台20との相対位置を計測し補正動作を行うことで、治療台20の絶対位置決め精度が保証されない場合にも位置決めを行うことが可能となる。
【0026】
即ち、広範囲測定用カメラ(第1のカメラ)40の計測結果で搬送台車30の大まかな位置決めを行うことにより、近接カメラ(第2のカメラ)50の検出範囲を確保することができる。そして、近接カメラ50の計測結果で搬送台車30の厳密な位置決めを行うことにより、天板着脱に必要な位置精度を確保することができる。従って、治療台20の絶対位置決め精度を要することなく、搬送台車30の検出範囲と天板着脱に必要な精度の双方を確保することができる。さらに、広範囲測定用カメラ40を用いることにより、搬送台車30の駐車可能範囲は広く確保して駐車に要する時間を削減することにより、治療の時間効率を上げることもできる。
【0027】
また、近接カメラ50の据付位置に関する高精度キャリブレーション作業を省くことができるため、メンテナンス性を向上させることが可能となる。さらに、これらのカメラ40,50を用いることにより、天板10に横たわった患者の呼吸による胸部の上下運動が検出でき、放射線治療ビームを呼吸と同期させることにより呼吸同期治療が可能となる。
【0028】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係わる治療台システムを示す要部構成図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0029】
本実施形態が先に説明した第1の実施形態と異なる点は、第2のカメラ50を搬送台車30上ではなく、治療台20の先端付近に、治療台20の着脱機構部21と天板10の着脱機構部11を同時に撮影可能となるよう配置したことにある。
【0030】
このように構成された本実施形態においては、先の第1の実施形態と同様に、第1のカメラ40の計測結果に基づく治療台10の移動により、第2のカメラ50により着脱機構11,21の双方の相対位置を検出することができる。このとき、第2のカメラ50は治療台20上に設置されているため、治療台機内に通されたケーブル等の有線による給電・画像転送を行うことができる。
【0031】
従って本実施形態によれば、先の第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、搬送台車側には第2のカメラ50を使用するための給電及び画像伝送信号ケーブル、又は無線での信号伝送機器や給電用バッテリを無くし、移動性や稼動時間の向上をはかることが可能となる。
【0032】
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係わる治療台システムを示す要部構成図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0033】
本実施形態は、第2のカメラ50を搬送台車30上ではなく治療室の側面壁60に、治療台20の着脱機構部21と天板10の着脱機構部11を同時に撮影可能となるよう配置したものである。
【0034】
このように構成された本実施形態においても、先の第1の実施形態と同様に、第1のカメラ40の計測結果に基づく治療台10の移動により、第2のカメラ50により着脱機構11,21の双方の相対位置を検出することができる。このとき、第2のカメラ50は壁内部を通過させたケーブルから給電・画像転送を行うことができる。
【0035】
従って本実施形態によれば、第2のカメラ50に関する給電及び画像伝送ケーブル等を治療台20及び搬送台車30の双方で無くすことが可能となり、第2の実施形態の効果に加えて、治療台20側における機内配線やカメラ設置のための空間容積を削減することが可能となる。
【0036】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態を説明する。図は、前記図1を兼用する。
【0037】
本実施形態は、先の第1の実施形態の構成に加え、搬送台車30上の天板10を載せる接触面に力覚センサ32を設置したものである。
【0038】
このように構成された本実施形態において、治療台20が天板10の把持動作を実施しているとき、力覚センサ32の取得値がある閾値Aよりも小さくなった際に、治療台20が天板10をうまく把持できずに持ち上げていると判断し、停止する。また、治療台20が天板10の開放動作を実施しているとき、力覚センサ32の取得値がある閾値Bよりも大きくなった際に、治療台20と天板10が正常に開放されず天板10と搬送台車30の間に過大な力がかかっていると判断し、停止する。天板10の着脱動作は、先の第1の実施形態と同様である。
【0039】
従って本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、把持及び開放動作中に天板10上で患者が動くなどして着脱に失敗した場合においても異常を検知し、搬送台車30からの天板10の脱落などの事故を防止することができる。
【0040】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態を説明する。図は、前記図1を兼用する。
【0041】
本実施形態は、先の第1の実施形態の構成に加え、第1のカメラ40が設置された天井部に、カメラ光軸と同方向から天板を照らすように配置された赤外線照明42と、第1のカメラ40及び照明42と天板10上の患者の間に可視光カットフィルタ43を配置したものである。但し、照明42の波長域は赤外線に限定されるものではなく、第1のカメラ40で検知可能な不可視領域の光であればよい。
【0042】
このように構成された本実施形態において、第1のカメラ40は赤外線波長域の画像により計測を実施する一方、フィルタ43により可視光をカットすることで患者からは測定光を不可視とすることができる。また、治療室内における可視光波長域の照明条件に左右されずに天板10の画像を取得可能となる。
【0043】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、第1のカメラ40及び照明42を患者から不可視とし、なおかつ治療室内の照明を患者が希望する明るさとすることができるため、患者の不安感を和らげることが可能となる。
【0044】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態を説明する。図は、前記図1を兼用する。
【0045】
本実施形態は、先の第1の実施形態に加え、天板10及び搬送台車30上に再帰性反射素材による計測用のランドマーク12を設けたものである。なお、図では天板10上のみにランドマーク12を設けた例を示しているが、搬送台車30上のみにランドマーク12を設けるようにしても良い。
【0046】
このように構成された本実施形態においては、天板10及び搬送台車30は画像位置計測に計測基準として必要となる直線的なエッジ部を持たなくとも、第1のカメラ40は強い不可視反射光により高輝度でランドマーク12を撮影し計測を行うことが可能となる。
【0047】
従って本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、次のような効果も得られる。天板10の外装を曲面構成とすることで安全性を高めることが可能となる他、天板10の外装とランドマーク12の色調を合わせることで、画像処理には不利となる低コントラストのデザインを採用することで患者に安心感を与えることが可能となる。
【0048】
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。
【0049】
実施形態に用いた広範囲撮影用カメラや近接カメラは、2次元の画像信号を得るものであれば良く、CCDカメラやCMOSカメラ等を用いることができる。さらに、これらのカメラの設置位置は仕様に応じて適宜変更可能であり、広範囲撮影用カメラは搬送台車の駐車範囲内全体を撮影可能となるよう位置であれば良く、近接カメラは、治療台及び天板の着脱機構の双方を撮影可能となる位置であればよい。また、着脱機構の構成は何ら限定されるものではなく、天板と治療台との確実な着脱を可能にするものであれば良い。
【0050】
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
10…天板
11…天板着脱機構部
20…治療台
21…治療台着脱機構部
22…再帰性反射ランドマーク
30…搬送台車
32…力覚センサ
40…広範囲撮影用カメラ(第1のカメラ)
42…赤外線照明
43…可視光カットフィルタ
50…近接カメラ(第2のカメラ)
60…側面壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を載せるための天板と、
治療室内に設置され、前記天板を載置可能な治療台と、
前記天板を載置可能で移動可能に設けられた搬送台車と、
前記治療台及び前記天板に設けられ、前記治療台と前記天板との着脱を可能にする着脱機構部と、
前記搬送台車の駐車範囲内全体を撮影可能となるように設置された広範囲撮影用カメラと、
前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方を撮影可能となるように設置された近接カメラと、
前記広範囲撮影用カメラで得られた計測結果に基づき、前記近接カメラで前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方が撮影可能となる位置まで前記治療台を移動させる手段と、
前記近接カメラで得られた計測結果に基づき、前記治療台を前記着脱機構による着脱動作が開始可能になる位置まで移動させる手段と、
を具備したことを特徴とする治療台用天板着脱システム。
【請求項2】
前記近接カメラは、前記搬送台車に設置されていることを特徴とする請求項1記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項3】
前記近接カメラは、前記治療台に設置されていることを特徴とする請求項1記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項4】
前記近接カメラは、前記治療室の側面壁に設置されていることを特徴とする請求項1記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項5】
前記搬送台車の前記天板との接触面上に力覚センサを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項6】
前記広範囲撮影用カメラの撮影範囲に投光するよう設置された不可視光照明と、前記広範囲撮影用カメラ及び前記照明と前記撮影範囲とを遮るように設置された可視光カットフィルタと、を更に有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項7】
前記天板及び前記搬送台車の少なくとも一方に、再帰性反射素材による計測用ランドマークを有することを特徴とする請求項6記載の治療台用天板着脱システム。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかの治療台用天板着脱システムを用い、
前記天板を載置した前記搬送台車を前記治療室内の所定の駐車位置に駐車させるステップと、
前記駐車位置に駐車された前記搬送台車を前記広範囲撮影用カメラで撮影するステップと、
前記広範囲撮影用カメラで得られた計測結果に基づき、前記近接カメラで前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方が撮影可能となる位置まで前記治療台を移動させるステップと、
前記治療台及び前記天板の着脱機構部の双方を前記近接カメラで撮影するステップと、
前記近接カメラで得られた計測結果に基づき、前記治療台を前記着脱機構による着脱動作が開始可能になる位置まで移動させるステップと、
を含むことを特徴とする治療台用天板の着脱方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−42858(P2013−42858A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181603(P2011−181603)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】