説明

泡を送り出す装置

例えば、注射器のような、泡を供与する装置は、十分な品質の泡のみが供与されることを保証する手段を有する。使用するとき、注射器は、例えば、静脈瘤の治療に際し治療のため使用すべく泡を発生させる加圧キャニスタから充填することができる。キャニスタから供与された最初の量の泡は不十分な品質となる可能性があり、この場合、この泡は使用すべきではない。注射器は、例えば、この最初の量の泡が注射器プランジャ内に配置された廃物ポート又は内部廃物チャンバに導入されることを保証する手段を有する。この最初の不良な量の泡の後に供与された泡が治療を必要とする患者に直ちに投与可能な状態にて注射器の主外筒内に貯蔵される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、泡を発生する加圧キャニスタのような泡発生源から液体及び気体を微細なメッシュを通すことにより送り出す装置及びかかる装置を充填する方法に関する。本発明は、例えば、静脈瘤の治療のため、滅菌性の臨床用品質を有する治療泡のような精密な泡に特に適している。
【背景技術】
【0002】
国際公開明細書WO00/72821号には、静脈瘤を治療する泡を発生させる装置及び方法が記載されている。この特許出願明細書に記載された実施の形態の1つにおいて、組織硬化性因子(sclerosant)液体及び生理学的気体をキャニスタ内にて加圧し、且つ混合体をメッシュに通して解放することにより泡が発生され、このため硬化療法にて瘤状血管に注射するのに適した安定的な泡が形成される。泡発生キャニスタの出口に取り付けられた3方向弁を備える装置が記載されている。キャニスタにより発生された泡の最初の部分は、不良な品質となり勝ちであり、弁は、この泡を廃物として排出することが可能である。次に、弁を切り換えて、泡を治療に使用される注射器に供給することができる。国際公開明細書WO00/72821号の開示内容は、参考として引用し本明細書に含めてある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
国際公開明細書WO00/72821号に記載されたキャニスタ利用のシステムの更なる改良過程にて多数の技術的問題点が指摘されている。これらは、次のものを含む。
1.3方向弁が廃物位置から充填位置に切り換えられるとき、弁が双方の出口ポートに対して閉じられ、また、流れが完全に遮断される瞬間的な不作動時間がある。弁が充填位置に完全に設定され、流れが再開するとき、発泡は最初、不良な品質である。キャニスタはその泡の送り出しを効果的に再開する。
【0004】
2.泡を患者に投与する注射器のような送り出し装置において、通常、デッドスペースがある。注射器の場合、このデッドスペース内は、注射器のルアコネクタの穴内にある。泡が弁から注射器に向けられ、且つ注射器のプランジャを押し戻すと、プランジャに隣接して大きい気泡が形成される傾向となり、この大きい気泡は、泡内に含められその品質を損なう可能性がある。
【0005】
3.泡を検査し、いつ均一な良質な泡が発生されているかを判断し、正確な特性の泡が患者の静脈内に導入されているかどうかを確認し得ることが望ましい。国際公開明細書WO00/72821号に記載された装置において、泡は、キャニスタと弁のユニット(図10及び図11にて参照番号35)の間を連絡する透明な管内にて観察できる。これに伴う難点は、観察された泡が送り出される泡から多少、後方に位置することである。このため、管内にて十分な品質の泡が観察され、注射器には依然として不十分な品質の泡が送り出されることがあり得る。
【0006】
4.管38からの廃物泡は閉じ込められない。
5.管を充填するのに十分な量の泡は常に無駄になるから、キャニスタを弁に接続する相対的に長い管35を使用することは無駄である。
【0007】
6.システムは、常に良好な品質の泡にて満たされた注射器にするのに操作者の技術にかなり依存する。
これらの問題点は、国際公開明細書WO00/72821号に記載されたシステムに関して上記に説明したが、これらの問題点は、均一な所定の性質を有する均質な泡が必要とされる、各種型式の泡を発生させ、且つ供与するその他のシステムにも当て嵌まることである。この分野に関する国際公開明細書WO02/41872号の内容は、参考として引用し本明細書に含める。
【0008】
これらの問題点の一部又は全てに対する多数の解決策が案出されている。これらの幾つかは、当該出願人の名による同時出願の特許出願明細書に記載されている。これらの解決策は、主として、泡発生源を注射器に接続する供与装置の特徴に関するものであり、注射器は、泡が最終的に使用のため送り出される送り出し装置である。当該特許出願明細書には、注射器の設計変更を一層、基本とする多数の解決策が記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一の特徴によれば、泡を供与する注射器は、
(a)前端及び後端を有する注射器プランジャと、
(b)ノズル及びプランジャを受け入れる穴を有する注射器外筒と、を備え、
(c)プランジャは、後端における泡入口と、前端における泡出口とを有し、入口及び出口は互いに連絡しており、
(d)入口内への泡の流れを許容する1方向弁を備えている。
【0010】
好ましくは、プランジャの泡出口は注射器ノズルに隣接して配置されるものとする。プランジャ出口は、プランジャが完全に押した状態にあるとき注射器ノズルの穴内に伸びる、シール端部からの突出物に設けることができる。
【0011】
また、本発明の第一の特徴によれば、泡を供与する装置は、泡の発生源(例えば、泡を発生させ得るようにされた加圧キャニスタ)と、上述したような注射器とを備えている。好ましくは、泡の発生源は、プランジャの泡入口に対する相補的な形態をし、且つ泡入口に対するシールを形成し得るようにされた、出口を有するようにする。
【0012】
また、本発明の第一の特徴によれば、泡を供与する装置は、注射器のノズルへの相補的な形態のコネクタを有する入口を有する廃物泡の容器と共に、上述した注射器を備えている。廃物泡の容器は、可撓性の壁(例えば、フィルム又はフォイルバッグである)を有し、また、泡がその内部に供与される前、実質的に空の/空気のない状態であることが好ましい。容器が可撓性のバッグであるならば、バッグの壁は伸長不能であることが好ましい。廃物容器は、代替的に、剛性としてもよく、この場合、単純な穴とし又は代替的に、「疎水性通気孔」の形態を有する通気孔、すなわち気体が通るのを許容するが、液体が通るのは許容しない何らかの型式のフィルタを有する通気孔を設けることが望ましい。
【0013】
また、本発明の第一の特徴によれば、泡を供与する装置は、上述したように、泡の発生源と、注射器と、廃物容器とを備えている。注射器、泡発生源及び廃物容器は、別個の要素のキットとして提供し、又は、これらの要素の2つ又はより多くは容易に組み立てられた状態にて提供することができる。
【0014】
本発明の第一の特徴に従い泡を供与する方法及び上述した装置を使用する方法は、
(a)泡発生源をプランジャの泡入口に接続するステップと(泡発生源が既にそのように接続された状態で提供されない限り)、
(b)プランジャが完全に押されたとき、上記泡発生源から実質的に連続的な泡の流れを発生させ、且つ最初の量の泡がプランジャ入口からプランジャ泡出口を通って流れ、その後、注射器ノズルから出るのを許容するステップと、
(c)泡発生源からの流れを中断せずに、注射器ノズルを妨害し、且つプランジャを後退させ、泡が注射器外筒の充填を開始するようにするステップと、を備えている。
【0015】
該方法は、廃物容器を注射器に取り付け、又はこれと代替的に、上述したように廃物容器が装着された注射器を提供するステップを備えることが好ましい。この場合、廃物容器は、上記のステップ(b)にて上記最初の量の泡にて充填し又は実質的に充填することができ、また、そのように充填され又は実質的に充填されたとき、上記注射器ノズルを自動的に妨害するステップを提供することができる。
【0016】
上述した泡を供与する注射器は、プランジャにより画成された内部チャンバ内に廃物容器を更に備えることができ(又は、内部プランジャチャンバ又はその一部が廃物容器を構成するようにしてもよい)、容器は、プランジャの泡入口と連絡し、また、プランジャ出口と連絡した出口を有している。好ましくは、廃物容器の出口とプランジャの出口との間の連絡は、感圧弁を介して行われるものとする。廃物容器は、上述した選択可能な特徴を有することができる、すなわち、可撓性の壁又は剛性な壁を有することができ、また、剛性な壁は、疎水性通気孔又は小穴の何れかである通気孔を有することが望ましい。
【0017】
本発明は、上記の文節にて説明した特徴を有するかかる注射器の注射器プランジャをも包含する。
本発明は、組み立てた形態又はキット形態のいずれかにある泡の発生源と共に、かかる注射器も包含する。
【0018】
この注射器により、泡を供与する方法は、
(a)泡発生源をプランジャの泡入口に接続するステップと(泡発生源が既にそのように接続された状態にて提供されない限り)、
(b)上記泡発生源から実質的に連続的な泡の流れを発生させ、且つ最初の量の泡がプランジャの入口から廃物容器内に流れ、廃物容器を充填し又は実質的に充填するようにするステップと、
(c)泡がプランジャ入口からプランジャ出口まで、その後、使用のため注射器ノズルを通って流れるようにするステップと、を備えている。
【0019】
好ましくは、ステップ(c)は、感圧弁を開いて、これにより泡の流れが廃物容器の出口を通るのを許容すべく十分な背圧が廃物容器内に蓄積するようにするステップを含むものとする。
【0020】
本発明の第二の特徴によれば、泡を供与する注射器は、
(a)入口を有する内部廃物チャンバを備える注射器プランジャと、
(b)ノズル及びプランジャを受け入れる穴を有する注射器外筒とを備え、プランジャ入口は注射器ノズルと連絡している。
【0021】
好ましくは、内部廃物チャンバには通気孔が設けられ、その通気孔は、疎水性通気孔、又は泡がチャンバから逃げるのを実質的に阻止しつつ、空気が逃げるのを許容する穴か又はその他の何らかの手段の何れでも良い。チャンバは1つ又はより多くの可撓性の壁を有し、且つ泡にて充填する前にその最初の状態にて実質的に空の/空気のない状態にあるようにすることができる。後者の場合、可撓性のチャンバは、プランジャの剛性な壁により画成された空間内に閉じ込めることができ、この場合、チャンバに泡が充填されたとき、チャンバ壁と上記剛性なプランジャ壁との間の空気が逃げるのを許容し得るよう上記剛性な壁に通気孔を有することが好ましい。
【0022】
1つの代替的な装置において、廃物チャンバは、単にプランジャの面の後方に配置されたバッグを備えるが、プランジャの前面を貫通する入口を有し、これによりバッグが注射器の主要チャンバと連絡するようにする。バッグは伸長不能であることが好ましい。
【0023】
チャンバへの入口は、注射器がその完全に押された状態にあるとき、注射器ノズルに隣接することが好ましい。チャンバは、実質的に剛性な壁を有する実質的に円筒状であり、この場合、該チャンバは、プランジャが押されたとき、注射器ノズルに隣接して端部壁により画成することができ、この端部壁に上記入口が配置される。これと代替的に、チャンバは端部壁を備えなくてもよく、この場合、チャンバは注射器ノズル及び円筒状壁から遠方の後壁を備える。
【0024】
本発明の第二の特徴は、例えば、組み立てた形態又はキット形態の何れかにて、泡を発生させ得るようにされた、例えば加圧キャニスタのような泡発生源と共に、上述した注射器を包含する。
【0025】
第二の特徴に従い泡を供与する方法及び上述したように注射器を使用する方法は、
(a)上述した注射器を泡発生源と接続し、又はこれと代替的に、注射器ノズルと接続された出口を有する泡発生源を備える組立体を提供するステップと、
(b)泡発生源から注射器内に連続的な泡の流れを供与するステップと、を備え、
(c)これにより、泡の流れが最初に廃物チャンバに入り、泡が上記廃物チャンバを充填し又は実質的に充填し、
(d)その後、泡の流れは注射器プランジャを注射器外筒内にて押し戻し、且つ注射器への充填を開始する。
【0026】
本発明の第三の特徴によれば、泡を供与する注射器は、
(a)円筒状の側壁と、注射器ノズルが配置される前端壁とを有する注射器外筒と、
(b)注射器の円筒状側壁の内面に対して密封する端面を有する注射器プランジャと、を備え、
(c)外筒の側壁には、ノズルから遠方の位置にて出口が設けられる。
【0027】
好ましくは、注射器プランジャの端面又はその一部分は、注射器外筒の長手方向軸線に対し斜角度を形成するようにする。
廃物容器は、出口に装着し又は管を介して該出口に接続することができる。廃物容器は、実質的に剛性な壁を有し、又は1つ又はより多数の可撓性の壁を有することができる。疎水性通気孔又は通気孔穴を廃物容器の壁に設けることができる。
【0028】
第三の特徴は、上述した注射器と、上述した廃物容器と、泡発生源(例えば、泡を発生させるようにされた加圧キャニスタ)との2つ以上を備える組立体又はキットを包含する。
【0029】
本発明の第三の特徴は、上述した装置を使用する方法であって、
(a)上述した注射器を泡発生源と接続するステップ、又はこれと代替的に、注射器ノズルと接続された出口を有する泡発生源を備える組立体を提供し、注射器プランジャは注射器ノズル及び注射器出口が連絡するように押し戻されるようにするステップと、
(b)泡発生源から注射器内に連続的な泡の流れを供与するステップと、
(c)これにより、泡は注射器内に流れ、且つ該注射器を充填し又は実質的に充填し、泡の最初の部分は注射器出口から廃物に排出される。
【0030】
好ましくは、廃物容器は、注射器出口に装着され又は管によって該注射器出口に接続されるか、或いは容易に組み立てられた状態にてかかる装置が提供されるものとする。また、好ましくは、注射器は、気泡が廃物に出るのを助け得るよう垂直の向きに保持されるものとする。このことは、過度に多くの泡が無駄になる前に、大きい気泡が上昇し、且つ排出されるのを助けることになる。
【0031】
出口から出る泡が実質的に均一な許容可能な品質であると判断されたならば、泡発生器からの泡の流れを停止させ、プランジャを押して出口を注射器ノズルとの連絡状態から密封する。次に、廃物チャンバ及び泡発生源の接続を外し、泡で満たされた注射器は直ちに使用可能な状態となる。
【0032】
プランジャの端面が斜角度にて形成されるならば、このことは、泡発生源から出口までの泡の流れ中のデッドスポットを防止し、これにより過度に多くの良質な泡を無駄にすることなく不良な品質の泡全て又は実質的に全てが注射器から除去されることを保証するのを助けることになる。例えば、泡が硬いならば、又は注射器が垂直に保持され又は少なくともノズルがこの手順全体の間、ある角度にて下方を向いているならば、何らかの不良な品質の泡が注射器内に残るとき、その箇所はプランジャ面の付近となるであろう。プランジャの面を注射器外筒の端部壁に対して斜角度となるようにすることは、注射器から完全に泡が除去されず、外筒の端部壁とプランジャの斜面との間に形成された空間内に不良な泡が残ることを意味する。
【0033】
このように、作動順序は、次のようにすることができる。
1.不良な品質の全て又は実質的に全ての泡(泡発生源の開始段階からの泡又は注射器内又は注射器と泡発生源との間に介在させた任意のシステム内の空所に起因する泡)が出口から追い出される迄、プランジャが側部出口を経て引き戻された状態にて泡を注射器内に連続的に供与する。
2.注射器と泡の発生源との接続を断つ前に、泡の発生又は泡の注射器内への供与を停止する。
3.プランジャを側部出口を経て押す。
4.泡発生源の接続を断つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の更なる特徴及び詳細は、次の説明及び添付図面から明らかになるであろう。
最初に、図1を参照すると、瘤状静脈に注射するため、例えば、1%ポリドカノール(polidocanol)溶液のような組織硬化性因子(sclerosant)液体にて形成された臨床用品質の泡にて注射器を充填するシステムが示されている。図1に概略図的示したキャニスタ40は、図7の断面図により詳細に示されている。液中管44は、押されたときに、従来の要領にてキャニスタを開くよう機能する内部弁42と連絡している。キャニスタノズル41と通じるメッシュ要素43の積み重ね体が弁の頂部に取り付けられており、メッシュ積み重ね体の全体は、キャニスタノズル41を押して弁42を開くことができるよう、摺動可能に取り付けられている。
【0035】
キャニスタ40は、300kPa(3バール)の計器圧力にて二酸化炭素及び酸素から成る気体の混合体と共に、上述した組織硬化性因子液体を保持している。
注射器1は、従来のルアノズル11が配置された前端壁13と、円筒状側壁14と、後端の開口部15とを有する外筒10を備えている。指掛り部12が従来通り、後端に配置されている。従来通り、外筒の穴16を密封する密封形態物21をその前端に有するプランジャ20が外筒10の内部穴16内に受け入れられている。
【0036】
プランジャ20は、前端壁22と、円筒状壁23とを有するプラスチック成形物にて形成される。プランジャ成形物の後端は、壁を有しないが、その内部に弾性的なプラグ24が装着されている。従来設計の1方向弁26を有する入口25が弾性的なプラグ24内に配置されている。プランジャ20の端部壁22の入口25と出口28との間を連絡させる管27がプランジャ20内を伸びている。出口28は、プランジャが外筒10内に完全に受け入れられたとき、ルアノズル11の穴と整合するよう配置される。
【0037】
入口25は、泡を発生させる加圧キャニスタ40のノズル41に対するシールを形成する設計とされている。上述したように、泡は、キャニスタノズル41が押されたとき、供与され、これによりキャニスタ40内の内部弁42を開き、また、気体及び液体をメッシュ要素43の積み重ね体を通し、且つノズル41から泡として押し出す。
【0038】
注射器の前端には、廃物容器50が装着されている。廃物容器は、例えば、伸長不能なフィルム又はフォイルにて出来た可撓性バッグ51を備えている。容器50には、バッグ51の内部と連絡する剛性な管52が設けられており、バッグの壁は管52の回りにて密封されている。管52の外端は、雌型ルアコネクタ53として形成される。
【0039】
作動するとき、プランジャ20が図1に示すように完全に押された位置にある注射器は、キャニスタノズル41を相補的に形成されたプランジャ入口25内に挿入することにより、キャニスタに装着される。次に、廃物容器51をノズルの回りを密封し得るよう注射器ノズル11に装着する。
【0040】
次に、注射器の指掛り部12に力を加えることにより、注射器1をキャニスタ40に向けて押し、これによりキャニスタノズル41を内方に押し込み、キャニスタ弁を作動させ、且つキャニスタからの泡の流れを発生させる。泡は、キャニスタ40から管27を通り、弁26を経て入口25内に流れ、プランジャ出口28から出て、次に、注射器ノズル11から出て、廃物容器50に入る。
【0041】
キャニスタに向けて注射器に加わる圧力は維持されて、キャニスタ40からの流れが連続的であるようにする。この流れの最初の部分は、不均一で、且つ不良な品質の泡から成っている。この泡は、上述したように、プランジャ内の管27及びルアノズル11から、また、システム内の全てのデッドスペースからの空気と共に容器50内に供給される。この空気は、泡内に取り込まれ、そのとき、泡の品質は影響を受ける。これが生じるかどうかを問わず、空気は、注射器ノズル11から廃物容器50内に供与される。
【0042】
最初、実質的に空気のない状態にある廃物容器の可撓性の壁は、泡が入るとき、容器がそれ以上の泡を最早、保持することができなくなる迄、泡が膨張するのを許容する。泡がキャニスタ40から流れ続けると、背圧が蓄積し、この背圧は、早急にプランジャシール21と注射器外筒10の内面16の間の摩擦に打勝つのに十分となる。次に、プランジャ20は後退し、注射器外筒には、実質的に均質な良質の泡が充填される。
【0043】
注射器外筒10の壁は透明であり、このことは、ユーザが泡の品質を点検することを可能にする。ユーザは、均質度、気泡の大きさ、密度又は剛性を測定することができ、これらは全て、肉眼によりある程度、判別することができる。気泡が極小であるならば、泡は、滑らかな白い外観を呈する。廃物容器の容積は、注射器の容積の約10%であり、これは、廃物容器が満杯となる前に、システム内に取り込まれた全ての空気と共に不良な最初の量の泡の双方を容器内に供与することができることを保証するため決定されたものである。このため、注射器の中身の視覚的点検を省くことが可能ではあるが、支障が全く生じないことを保証するため、かかる視覚的点検を行うことが望ましい。
【0044】
十分な量の泡が注射器内に供与されたならば、キャニスタノズルに加わる圧力を解放し、これにより泡の流れを遮断する。次に、廃物容器50を除去し、泡にて充填された注射器は、直ちに使用可能となる。注射器1の使用は、泡を管に沿って下方に、人間の患者の静脈系内に挿入されたカニューレまで供与するステップを含む。泡を供与すべくプランジャ20が押されると、プランジャ入口25における1方向弁26は入口からの泡の逆流を防止することが理解されよう。
【0045】
このシステムの形態変更例は、廃物容器50の管52内に弁54を提供することである。充填過程の開始時、この弁54は開いている。泡が送り出されるとき、ユーザは、視覚的検査により、バッグ51が未だ満杯でない場合でさえ、注射器内の泡が許容可能な品質であると判断することができる。この場合、ユーザは、プランジャが後退し、且つ注射器を充填し始めるよう弁54を遮断することができる。
【0046】
別の実施の形態において、廃物容器50は、剛性な入れ物を備えることができ、この場合、泡が容器に入ったとき、排除された空気を排出するのを許容し得るよう通気孔が設けられよう。
【0047】
第二の実施の形態は、図2に示されている。第一の実施の形態の部品に相応する部品の参照番号は、101から開始する参照番号に相応する。第二の実施の形態において、廃物容器150は、プランジャ120内に組み込まれる。
【0048】
注射器外筒110及びその色々な部品は第一の実施の形態におけるものと同一である。プランジャ120は、該プランジャがその円筒状側壁に小さい通気孔130を有する点(この特徴の作用については以下に説明する)を除いて、その外側特徴に関して第一の実施の形態のものとほぼ同一である。1方向弁126が装着された入口125は、プランジャ壁122、123及びプラグ124により画成されたプランジャのキャビティ内に配置された廃物容器150と連絡する。図2に概略図的に示したキャニスタ140は、第一の実施の形態のものと同一であり、且つ図7に示したものと同一である。廃物容器150は、プランジャの長さを延長させる細長いバッグ151を備えている。入口125は、バッグ151の長さに沿って泡を導入し得るよう心合わせされており、このため、入口から最も離れた端部155からバッグに充填する。
【0049】
バッグ151の壁の破断シール156が入口125に隣接している。破断シール156は、同様にプランジャ内に配置された管127と通じ、また、該管127は、第一の実施の形態の出口28に類似した出口128と連通している。図2において、出口128は、注射器ノズル111の僅かに片側に示してある。これと代替的に、且つ好ましくは、ノズル111及び出口128は互いに整合するようにする。
【0050】
バッグ151の容積は、プランジャが完全に後退したとき、注射器外筒の容積の約5ないし10%である。使用するとき、第一の実施の形態と同様に、注射器は、入口125に装着されたキャニスタノズル141によりキャニスタに押し付けられる一方、プランジャ120は、図示するようにその完全に押し込んだ状態にある。次に、泡をキャニスタ140からノズル141を通してバッグ151内に供与する。キャニスタノズル141から発する泡のジェットがバッグ151の端部155まで下方に進み、バッグをこの端部から充填する。バッグにその最初の空気なしの状態から充填されると、該バッグは、プランジャ内に画成されたキャビティ内にてその回りの空気を押し出し、この空気はプランジャの側壁の通気孔130を通って解放される。1つの形態変更例において、管157は、ノズル141から伸びて、且つバッグ151の盲端部にて終わる。このことは、「不良な」泡が圧力遮断弁156の末端側に蓄積するのを許容し、このため、遮断弁156が遮断されたとき、良質な泡のみが管127を通って出口128まで流れる。
【0051】
バッグ151が泡にて満たされたならば、キャニスタから供与される泡の品質は均一に良好となる。バッグの容積は、バッグの入口端が良質な泡を保持するようなものである。入口125及びキャニスタノズル141内の全てのデッドスペースが良質な泡にて充填される。しかし、管127は、依然として空気を保持している。
【0052】
この時点にて、キャニスタにより泡を連続的に発生させることにより、バッグのシール156を破断させるのに十分な背圧が廃物バッグ151内に蓄積する。次に、シール156を破断させることにより形成された開口部を通して泡の流れを供給し、次に、管127内に入れる。バッグの入口端における泡を排除し、且つ管127内に進めることができるが、上述したように、この泡は良質である。
【0053】
管127内に進む泡は、空気を管から排除し、その後、出口128及び注射器ノズル111を通って出る。ユーザが注射器ノズル111から出る泡を認めるならば、ユーザは、注射器ノズルキャップ102をルアノズル111に取り付けて流れを妨害する。次に、プランジャは後退し、且つ注射器を充填する。
【0054】
第一の実施の形態の場合と同様、注射器が満杯になると、泡の発生を停止させ、キャニスタを除去する。泡を注射器から患者の体内に送り出す前に、ノズルキャップ102を除去する。第一の実施の形態の場合と同様に、泡をノズル111を通して送り出すためプランジャを押したとき、弁126が入口125から後方に泡が流れるのを防止する。
【0055】
ユーザは依然として少量の廃物泡を注射器のノズルから押し出す必要があり、また、この泡をその品質を保証すべく監視することが好ましいため、この第二の実施の形態は好ましい実施の形態ではない。しかし、廃物泡の大部分は閉じ込められ、また、バッグはプランジャ内に保持されるため、これらの配置は、第一の実施の形態の配置よりも清潔である。
【0056】
第三の実施の形態は図3に示されている。この場合にも、同様の部品は、第一及び第二の実施の形態の説明にて使用したものに相応し、200から開始する番号にて表示されている。キャニスタ240は、図7により詳細に示すように、第一及び第二の実施の形態のものと同一である。
【0057】
この実施の形態は、多くの点にて第二の実施の形態と同様であり、廃物容器は可撓性ではなく、剛性である。廃物容器250は、入口端部における平坦な円筒状部分257から離れて、図面に示すようにプランジャの長さの殆どに亙って伸びる環状の形状をしている。容器250は、プランジャの中央の剛性な管状部分227と共に、プランジャの端部壁及び側壁222、223及び栓224により画成されている。
【0058】
プランジャ220の前端壁222には、疎水性通気孔229が配置されている。これらの通気孔は、多孔質PTFEフィルムのような微細なメッシュ又は多孔質材料から成っている。それらの目的は、空気が通過するのは許容するが、液体(又は泡)が通過するのは許容しないようにすることである。
【0059】
容器250の内部を管状部分227の内部から密封する破断シール256がプランジャ220の入口端部の領域に配置されている。
使用するとき、第三の実施の形態は、第二の実施の形態と類似した要領にて作用する。プランジャをキャニスタに対して押し付け、キャニスタノズル241を押してキャニスタ弁を作動させることにより、キャニスタによって泡が発生される(図7参照)。泡は、キャニスタから入口225内に流れ、且つそれ自体の運動量により廃物容器250の前端まで運ばれ、空気は疎水性通気孔229から排除される。
【0060】
泡は、容器が満杯になる迄、容器内に蓄積する。容器の寸法は、入口225の領域内の泡が良好な品質のものであるようなものとされている。背圧が蓄積してシール256を破断させ、泡が中央管227を通って下方に進むのを許容する。
【0061】
第三の実施の形態の残りの作用は、第二の実施の形態について説明したものと全く同一である。この実施の形態は、第二の実施の形態に関して上述した理由と同様の理由にて好ましくはない。これらの問題点に加えて、第三の実施の形態において疎水性通気孔は泡にて閉塞して空気が廃物容器250から逃げるのを阻止することになろう。
【0062】
第四の実施の形態は図4に示されている。前の場合と同様、同様の部品を表示する参照番号は、301から開始する参照番号と相応する。この実施の形態において、上述した第一から第三の実施の形態と相違し、注射器には主注射器ノズル311を通して正面側から充填される。
【0063】
注射器301の外筒310は、それ以前の実施の形態のものと同一であり、且つ従来型式のものである。キャニスタ340は、図7に示すように、第一から第三の実施の形態のものと同一である。
【0064】
キャニスタノズル341と注射器のルアノズル311との間に密封接続部を形成するため、管状コネクタ345が提供される。コネクタの一端346は、キャニスタノズル341を受け入れ得るようにされる一方、その他端は、注射器のルアノズル311が嵌まるよう雌型ルアコネクタ347として形成される。
【0065】
プランジャ320には、手動操作を助けるため従来通り、後側フランジ331が形成される一方、プランジャの軸332には、同様に従来通り、十字形断面が形成される。プランジャ320の前端に廃物容器350が配置されている。容器350は、相対的に短い円筒状側壁323と、前端壁322と、後端壁333とにより画成される。入口開口334が前端壁322に設けられており、該入口開口は、プランジャ320がその完全に押された位置にあるとき、注射器ノズル311と整合する。容器350の後端壁333には、疎水性通気孔329が設けられる。容器の円筒状外面は、外筒310の内面316に対するシールを形成する。容器の前端面322は、その他の実施の形態にてプランジャの正面と等価的である。
【0066】
使用するとき、注射器ノズル311は、図4に示すようにコネクタ345によりキャニスタノズル341と接続される。注射器は、キャニスタ340に押し付けられて、これによりその他の実施の形態に関して上記に説明したように、キャニスタによって泡が発生されるようにする。泡は、注射器ノズル311内に流れ、次に、廃物容器350内に流れる。廃物容器内の空気は、疎水性通気孔329を通って排出される一方、泡は容器内に保持される。
【0067】
廃物容器の容積は、注射器の容積の約10%である。満杯となったならば、上述した実施の形態の場合のように当然に、泡が均一に許容可能な品質であることは確実である。この時点にて、キャニスタにより泡の発生が続けられると、注射器内に圧力が蓄積する。プランジャ320は押し戻され、注射器は充填される。廃物容器350内の泡の極く一部が入口開口334から注射器の主チャンバ内に漏れ出る可能性がある。しかし、容器350の入口に隣接する泡は良好な品質の泡であり、従って、この漏洩は極めて重大なことではない。
【0068】
注射器が満杯となったならば、泡の発生を停止させ、注射器を取り外し、注射器が直ちに使用可能であるようにすればよい。
次に、図5を参照すると、殆どの点にて第四の実施の形態と同様である第五の実施の形態が示されている。上述した場合と同様、同様の部品を表示する参照番号は、401から開始する参照番号に相応する。この実施の形態において、注射器プランジャ420のチャンバ458内に可撓性の廃物バッグ451が設けられる。
【0069】
外筒410、コネクタ445及びキャニスタ440は、上述した同様の実施の形態のものと同一である。プランジャ420は、プランジャ420の前端が廃物バッグ451を収容する点を除いて、第四の実施の形態のものと同一である。プランジャ420の前側は、第四の実施の形態と同様に、円筒状側壁423、前端壁422、後端壁433を有する短い中空の円筒体として形成される。この前端壁には、壁422、423、433により画成されたチャンバ458内に配置された廃物バッグ451と連絡する入口434が設けられる。廃物バッグ451は、実質的に折り畳んだ状態にあり、このため、該バッグは、極く僅かな空気を保持しているか或いは又は空気を全く保持しない。チャンバ458の後端壁433には通気孔429が設けられる。
【0070】
使用するとき、第五の実施の形態は、第四の実施の形態とほぼ同一の作用を果たす。キャニスタからの泡は、剛性な廃物容器に入らずに、可撓性の廃物バッグ451に入り、該可撓性の廃物バッグは、充填するとき、空気を通気孔429を通してチャンバ458から排出する。廃物バッグが満杯であるとき、注射器プランジャは押し戻され、注射器は、均一な良好な品質な泡にて充填される。第四の実施の形態の場合と同様に、注射器が満杯となったならば、キャニスタを遮断し、注射器を使用のため取り外すだけでよい。
【0071】
注射器のみ(その他の要素は図5におけるものと同一である)を示す図5aに第五の実施の形態の1つの形態変更例が図示されている。注射器は、従来の注射器外筒410を備えている。プランジャ480は、手で圧力を加えるのを助けるべく、後側フランジ481を有している。プランジャの軸は、4つの平行な軸部材482を備えている。部材の前端は、外筒の内面416に対し密封し得るようその周縁の回りに密封領域484を有する端部壁部材483を備えている。端部壁の中央には入口485があり、該入口はプランジャが完全に押されたとき、注射器のルアノズル411と整合する。
【0072】
プランジャ480の後面からはボス486が伸びており、該ボス486を貫通して入口485が伸びている。ボス486はフランジ487にて終わり、該フランジの回りに空気のない状態の廃物バッグ451が保持されている。
【0073】
この形態変更例の作用は、第五の実施の形態の作用と全く同一である。
第六の実施の形態が図6に示されている。図示したシステムは、第一から第五の実施の形態と同一設計である、図7に詳細に示したキャニスタを備えている。また、第四及び第五の実施の形態に関して上記に説明したコネクタと同一設計のコネクタ545も設けられている。
【0074】
上述した場合と同様、同様の部品を表示する参照番号は、501から開始する参照番号に相応する。
この実施の形態において、廃物泡を供与するため注射器の後方に向けて注射器外筒510の側壁514に追加的なルアノズル515が設けられている。その他の全ての点にて、注射器外筒510は、従来型式であり、且つその他の実施の形態と同一である。
【0075】
プランジャ520は、第四及び第五の実施の形態におけるように、従来型式の後側フランジ531と、十字形断面の軸532とを有している。プランジャの端部壁522は、従来通り、外筒510の内面516に対するシール521を形成するが、壁は、注射器501の長手方向軸線に対し斜角度にて傾斜している。
【0076】
使用するとき、注射器を上記に説明したようにキャニスタに押し付け、プランジャが完全に押した位置(図面に示した位置ではない)にある状態にて泡は注射器内に供与される。図面には示さないが、プランジャが完全に押されたとき、プランジャの面と注射器外筒の端部壁の内部との間に画成された空間が存在することが理解されよう。最初の不良な品質の泡はこの空間に入るが、空気が空間内に取り込まれるであろうから、該空間を充填しない。背圧が蓄積したならば、プランジャ520は後退し、注射器は泡にて充填される。
【0077】
プランジャが図6に示した位置に到達したとき、泡はその最初の状態にて実質的に空気のない状態にある廃物バッグ551内への低抵抗経路を有するため、プランジャは後方への動きを停止する。最初に注射器内に供与された不良な品質の泡は、最初に、プランジャの傾斜面の助けを受けて廃物バッグ内に進む。
【0078】
ある量の泡が廃物バッグ551内に供与された後、注射器は、均一な良質の泡のみが充填される。ユーザは、注射器外筒510の透明な壁を通して泡を観察することにより、この状態に到達したと判断することができる。これと代替的に又はこれに加えて、ユーザは、廃物バッグが満杯となり、その時点にて、背圧が蓄積する迄、待つこともでき、ユーザは、注射器プランジャが動き始めるとき、注射器プランジャにてこの背圧の蓄積を感知することができる。
【0079】
しかし、この状態であると判断されたならば、ユーザは、次にキャニスタを遮断し、注射器プランジャを第二のルア515を閉じるのに必要な数ミリだけ動かし、次に、キャニスタ及び廃物バッグを除去する。この場合、泡にて満杯の注射器は、直ちに使用可能である。
【0080】
この実施の形態の1つの形態変更例において、所定の容積を有する上述した廃物容器は廃止される。廃物泡が注射器外筒の側部にてノズルから出るという基本的な原理は、容器が取り付けられているかどうかを問わずに妥当する。このため、容器を廃止するか、又は充填する設計とされていない何らかのその他の形態の容器を提供し、また、十分な泡が無駄となったことを示す背圧を提供することが可能である。この形態変更例において、ユーザは、観察することにより、注射器外筒内の泡の全てが十分な品質であると判断するか又はこれと代替的に、所定の時間、廃物泡であると判断し、その場合、泡の発生を停止させ、且つ先に述べたように進行する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】注射器及びシステムの第一の実施の形態を示す概略断面図である。
【図2】注射器及びシステムの第二の実施の形態を示す概略断面図である。
【図3】注射器及びシステムの第三の実施の形態を示す概略断面図である。
【図4】注射器及びシステムの第四の実施の形態を示す概略断面図である。
【図5】注射器及びシステムの第五の実施の形態を示す概略断面図である。5aは、第五の実施の形態に対する形態変更例を示す概略断面図である。
【図6】注射器及びシステムの第六の実施の形態を示す概略断面図である。
【図7】第一ないし第六の実施の形態の一部を形成し、泡を発生する加圧キャニスタの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡を供与する注射器において、
(a)プランジャの前面の入口と連絡する廃物チャンバを有する注射器プランジャと、
(b)ノズルと、プランジャを受け入れる穴とを有する注射器外筒と、を備える泡を供与する注射器。
【請求項2】
請求項1に記載の注射器において、内部廃物チャンバには、チャンバの壁における疎水性通気孔又は穴の何れかを備える通気孔が設けられる注射器。
【請求項3】
請求項1又は2の何れかに記載の注射器において、チャンバは1つ又はより多数の可撓性の壁を有する注射器。
【請求項4】
請求項3に記載の注射器において、チャンバは実質的に空気のない状態である注射器。
【請求項5】
請求項3又は4の何れかに記載の注射器において、チャンバは、剛性な壁付きチャンバ内に又はプランジャの一部を備えるフレーム内に保持される注射器。
【請求項6】
請求項3ないし5の何れか1つの項に記載の注射器において、前記1つ又は複数の可撓性の壁は実質的に伸長不能である、注射器。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか1つの項に記載の注射器において、プランジャがその完全に押された状態にあるとき、チャンバへの入口は、注射器ノズルに隣接する注射器。
【請求項8】
請求項3ないし6の何れかに1つの項に記載の注射器において、可撓性のチャンバは、プランジャの剛性な壁により画成された空間内に保持され、チャンバが泡にて充填されるとき、チャンバの壁と前記剛性なプランジャの壁との間の空気が逃げるのを許容し得るよう、通気孔が前記剛性な壁に設けられる、注射器。
【請求項9】
泡にて満たされた注射器を提供するキットにおいて、泡の供給源と共に、請求項1ないし8の何れか1つの項に記載の注射器を備える、キット。
【請求項10】
請求項9に記載のキットにおいて、泡の供給源は、発泡すべき液体と、圧力下の気体とを保持する加圧キャニスタである、キット。
【請求項11】
請求項1ないし8の何れか1つの項に記載の注射器を使用して泡を供与する方法において、
(a)注射器を泡の発生源と接続するステップと、
(b)連続的な泡の流れを供給源から注射器内に供与するステップと、を備え、
(c)これにより、泡の流れは、最初に廃物チャンバに入り、泡が前記廃物チャンバを充填し又は実質的に充填し、
(d)泡の流れは、その後、注射器プランジャを注射器外筒内で押し戻し、且つ注射器の充填を開始する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5a】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−516822(P2007−516822A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542015(P2006−542015)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【国際出願番号】PCT/GB2004/005086
【国際公開番号】WO2005/053776
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(500431508)ビーティージー・インターナショナル・リミテッド (41)
【Fターム(参考)】