説明

波状の形成を周囲に有するマスク。

【課題】マスクの周囲に波状の形成を施すことで、顔面に対する隙間をなくし、顔面接点を多くする事でマスクのずれ、及び飛沫感染の防止と、使用感を改善する。
【解決手段】波状の形成を周囲に施したマスクで顔面の筋肉等が動くことによるマスク自体のずれ・顔面に対する圧迫痕・化粧落ちを防止し、顔面皮膚に密着する事による飛沫感染防止、眼鏡の曇り止め等を防止する波状の形成は、鼻部上方の中心部を起点に左右対称に形成し口筋部、おとがい部に至る形成を基本とする。鼻部上方中心より波長35mm波高10mm、波長25mm波高5mmの二回の波で耳掛け上部部分に到達する。また、頤中心より波長25mm波高5mm、波長15mm波高2mmの二回の波で耳掛け下部に到達する形成を基本とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクの周囲に波状の形成をなすことで、本来のマスクの機能・効果の向上に付与した波状の形成を周囲に有するマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマスクは、吸気時の埃等有害物質に対するフィルター機能と飛沫感染防止を目的としている。
【0003】
しかし、市場に出回っている多くのマスクは、顔面とマスクの接点に隙間が生じ吸気時のフィルター機能・飛沫防止に不十分な点が多く問題が残る。
【0004】
さらに、会話時顔面筋肉の動きによるマスクのずれ、呼吸による眼鏡の曇り防止対策として耳掛け部分の圧力を増すことに起因する顔面への負担により発生するマスクによる圧迫痕、化粧落ち等の欠点があった。
【0005】
マスクを装着した場合、顔面とマスク周囲に隙間が生じる。立体型や隙間部分に緩衝材を使用する事も考えられるが、会話等による顔面筋肉の動きに対応できない欠点がある。
【0006】
また現状のマスクの場合、顔面の皮膚に圧迫痕を生じさせることや化粧等の剥離も程度の差こそあれ使用時の弊害となりうる。
【0007】
さらに、マスクと皮膚の間に生じる隙間や、呼吸時の空気圧による飛沫を防止する機能が十分に期待しがたいなど問題が多い。
【0008】
また、これらの問題点を部分的に解決したものは、高価で市場性に欠ける欠点があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
株式会社ヨコタカタログ
アコデオンドア42ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような従来の欠点に鑑み、マスクの周囲に波状の形成を施すことで、顔面に対する隙間をなくし、顔面接点を多くする事でマスクのずれ、及び飛沫感染の防止と、使用感の改善に供すること、製作工程を簡素化し安価な製造を可能にした周囲が波状に形成されたマスクを提供する事を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる状況に鑑みて、本発明者らは、このような問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、マスク周囲に波長及び波高を考慮した波状の形成を施すことによって波状の形成がもたらす弾力性により、マスクと顔面の皮膚に生じる隙間をなくし、顔面の動きに対応させ得ることができ、しかも圧迫痕を残さず化粧等の剥離も抑え飛沫を防止し得ること、呼吸による眼鏡の曇防止作用を有することを見出し、さらに検討をかさねて本発明を完成したものである。
【0007】
即ち本発明は、マスク周囲に波長及び波高を考慮した波状の形成を施すことにより顔面皮膚との接着面を大きくする事で得られる顔面に対する密着性と波状の形成がもたらす弾力性、併せて耳掛け部分の波状の切り込みにより素材が本来有する伸縮性を向上させ、マスクのずれ、圧迫痕、化粧剥離、飛沫を防止する機能及び効果を付与した周囲が波状に形成されたマスクに関わる。
【0008】
波長及び波高は、鼻部上方のマスクとの接点を中心に左右対象となる形状が好ましく鼻部上方中心より波長35mm波高10mm、波長25mm波高5mmの二回の波で耳掛け上部部分に到達する。この状態が鼻部と眼窩下部に生じる隙間をなくす為に必要な形状の基本となる。また、本発明において使用されるマスクは、好ましくは、不織布などの現存するマスクの形態が加工のうえにおいて容易に成形しやすく使用に合わせた波状の加工が容易にできる。
【0009】
さらに、頤部にも頤中心部を起点とする左右対称の波状の形成を作る事で頤部を覆い上記のマスクのずれ、飛沫防止の効果を増大させるものである。この時の波形は、頤中心より波長25mm波高5mm、波長15mm波高2mmの二回の波で耳掛け下部に到達する形状を基本とする。この形状で頤部を覆う事で、上記の効果を高めるものである。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1の構成要件として、波状の形成を周囲に施したマスクは、凹凸の顔面皮膚に対してマスク周囲に波状の形成を施すことにより接着面を多くする事ができる。また、波状の形成がもたらす弾力性及び、耳掛け部分の波状の切り込みにより素材が本来有する伸縮性を向上させることで、マスクのずれ、圧迫痕、化粧剥離、飛沫を防止する機能及び効果を確実にできる。したがって、本来のマスクの効果をより確実なものにできる。
【0011】
(2)前記(1)とマスク本体より波長45mm波高10mm、波長40mm波高7mm、波長25mm波高5mm、の波を基本とする耳掛け部分の波状の切り込みにより素材が本来有する伸縮性を向上させることによって顔面筋肉の動きに対して、マスクのずれをなくす事ができる。
【0012】
(3)請求項2の顔面に即した効果については、(1)の波状の形成を鼻部上方中心より波長35mm波高10mm、波長25mm波高5mmの二回の波で耳掛け上部部分に到達する左右対称の形状を基本にすることで、鼻部と眼窩下部に生じる隙間をなくすことができる。
【0013】
(4)請求項3、圧迫感の緩和も前記(1)〜(3)によって実現できる。
【0014】
(5)請求項4も(1)〜(4)に記した効果による。
【0015】
(6)請求項5については、(1)〜(4)に記した効果を複合的に有する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態のマスク本体の展開図である。
【図2】本発明を実施するための基本となる耳掛け部の平面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明マスクの実施例1マスク本体の展開図である。鼻部上方中心より波長35mm波高10mm、波長25mm波高5mmの二回の波で耳掛け上部部分に到達する。また、頤中心より波長25mm波高5mm、波長15mm波高2mmの二回の波で耳掛け下部に到達する形成を基本とする。
【実施例2】
【0019】
図2は、本発明の実施例2マスク耳掛け部の平面図である。切り込み部分を波状にすることで、素材本来が有する伸縮性を高める作用をなす。波状の形成は、マスク本体より波長45mm波高10mm、波長40mm波高7mm、波長25mm波高5mm、の波を基本とする。
【産業上の利用の可能性】
【0020】
本発明は、波状の形成を有するマスクを製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0021】
9 波状の形成

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波状の形成を周囲に施したマスク。
【請求項2】
波状の形成は、波長の違うものを組み合わせることにより顔面の凹凸に即したマスク。
【請求項3】
耳掛け部分に波状の切れ込みを施すことで顔面に及ぼす圧迫感を緩和できるマスク。
【請求項4】
マスク下部を波状形成することで、顎部を覆うことができマスクのずれ、飛沫を防止するマスク。
【請求項5】
請求項1,2,3又は4に記載した波状の形成を持つマスク。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−194287(P2010−194287A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72744(P2009−72744)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(503170754)
【出願人】(509082396)
【出願人】(509082400)株式会社サクラス (1)
【出願人】(509082411)トップマン工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】