説明

波長多重システム、合波装置、及び波長設定方法

【課題】発光装置と合波装置との誤接続を一度に検出する。
【解決手段】合波装置20が、光の入力を受け付ける複数の入力ポート21と、入力ポート21に入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート21毎に定められた波長成分を合波し、波長多重信号として出力する波長選択合波器22と、入力ポート21毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポート21に入力されたそれぞれの光を合波し、確認信号として出力する減衰合波器24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力した光を合波して波長多重信号として出力する波長多重システム、合波装置、及び当該合波装置に入力する光の波長設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、合波器としてAWG(Arrayed Waveguide Grating:アレイ導波路回折格子)があまねく用いられている。AWGとは、多数の曲線チャネル導波路と入射側及び出射側に設けられたスラブ導波路からなる光デバイスである。AWGは波長依存性があるため、AWGを合波器として用いる場合、入力ポートに入力する光の波長が当該入力ポートに対応しない波長であった場合、その光はAWGで合波できない。つまり、AWGに入力する光の波長と入力ポートとが一対一に対応させる必要がある。一般的なAWGは、100〜1000の入力ポートを有するため、入力ポートと入力波長との組み合わせを誤る人的ミスが生じる可能性は高いという問題があった。
【0003】
特許文献1には、AWGにて合波された光信号の光強度を光強度検出器にて検知することで、AWGに入力する光の波長が正しいか否かを作業者に確認させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−154063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法を用いる場合、発光装置をAWG等の合波装置に接続する度に光強度検出器の出力を確認する必要があり、発光装置と合波装置との誤接続を一度に検出することができないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、複数の異なる波長の光を出力する発光装置と、前記発光装置が出力した光を合波して波長多重信号として出力する合波装置とを備える波長多重システムであって、前記合波装置は、光の入力を受け付ける複数の入力ポートと、前記入力ポートに入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート毎に定められた波長成分を合波し、波長多重信号として出力する波長選択合波器と前記入力ポート毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポートに入力されたそれぞれの光を合波し、確認信号として出力する減衰合波器とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、入力した光を合波して波長多重信号として出力する合波装置であって、光の入力を受け付ける複数の入力ポートと、前記入力ポートに入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート毎に定められた波長成分を合波し、波長多重信号として出力する波長選択合波器と前記入力ポート毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポートに入力されたそれぞれの光を合波し、確認信号として出力する減衰合波器とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記合波装置に入力する光の波長設定方法であって、前記減衰合波器が出力する確認信号の波長成分のうち前記合波装置の入力ポートに入力した光と同じ波長成分の光強度と、前記合波装置のある入力ポートに光を入力したときにおける、前記波長選択合波器で合波される波長と前記減衰合波器において光強度が減衰される減衰率との関係とに基づいて、前記出力部が出力する波長を変更するステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、減衰合波器が、入力ポート毎に異なる減衰率で光強度を減衰させてそれぞれの光を合波した確認信号を出力する。これにより、確認信号の各波長成分の光強度と、合波装置における波長と減衰率の関係とに基づいて、発光装置と合波装置との誤接続を一度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による波長多重システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】合波装置の具体的な構成例を示す図である。
【図3】波長多重システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】波長多重信号及び確認信号の波長と光強度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による波長多重システムの構成を示す概略ブロック図である。
波長多重システムは、発光装置10と合波装置20とを備える。
発光装置10は、複数の異なる波長の光を合波装置20に出力する。
合波装置20は、発光装置10が出力した複数の波長の光を合波して波長多重信号として出力する。
【0012】
合波装置20は、複数の入力ポート21−1〜21−N(以下、入力ポート21−1〜21−Nを総称する場合は入力ポート21と表記する)、波長選択合波器22、波長多重信号出力ポート23、減衰合波器24、確認信号出力ポート25を備える。
入力ポート21は、発光装置10に光ケーブルを介して接続され、発光装置10から光の入力を受け付ける。
波長選択合波器22は、入力ポート21に入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート21毎に定められた波長成分を合波した光信号を、波長多重信号として波長多重信号出力ポート23から出力する。本実施形態において波長選択合波器22は、識別子(符号の「−」に続く数字)が小さい入力ポート21ほど短い波長に対応しており、識別子が大きい入力ポート21ほど長い波長に対応している。つまり、入力ポート21−1が最も短い波長に対応し、入力ポート21−Nが最も長い波長に対応する。
【0013】
減衰合波器24は、入力ポート21毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポート21に入力されたそれぞれの光を合波した光信号を、確認信号として確認信号出力ポート25から出力する。本実施形態において減衰合波器24は、識別子が小さい入力ポート21ほど減衰率が高く、識別子が大きい入力ポート21ほど減衰率が低くなるように合波を行う。
【0014】
図2は、合波装置20の具体的な構成例を示す図である。
図2に示す合波装置20では、波長選択合波器22はAWGによって構成され、減衰合波器24は多段接続された複数の結合カプラ241−1〜241−Nによって構成される。また、入力ポート21から入力された光は、複数の分配カプラ201−1〜201−Nによって波長選択合波器22と減衰合波器24とに分配される。
本実施形態では、識別子が小さい入力ポート21から入力された光ほど多数の結合カプラ241−1〜241−Nを介して出力ポートに伝送される。結合カプラ241−1〜241−Nを介する数が多いほど多段接続による光強度の損失が大きくなるため、識別子が小さい入力ポート21から入力された光ほど減衰率が高くなる。
【0015】
他方、発光装置10は、入出力部11、記憶部12、制御部13(変更部)、複数の発光部14−1〜14−N(以下、発光部14−1〜14−Nを総称する場合は発光部14と表記する)、受光部15、光強度算出部16を備える。
入出力部11は、管理者から情報の入力を受け付け、当該情報を制御部13に出力する。また、入出力部11は、制御部13が生成した情報を出力装置(例えば、モニタやスピーカ)を介して出力する。
記憶部12は、合波装置20の入力ポート21に対応する波長を示す波長対応情報と、入力ポート21と減衰率との関係を示す減衰率対応情報とを記憶する。なお、波長対応情報と減衰率対応情報を記憶しているということは、ある入力ポート21に光を入力したときにおける、波長選択合波器22で合波される波長と減衰合波器24において光強度が減衰される減衰率との関係を記憶していることと等価である。なお、本実施形態において減衰率対応情報は、入力ポート21の識別子が小さいほど減衰率が大きいことを示す。
発光部14は、合波装置20の入力ポート21に光ケーブルを介して接続され、合波装置20に光を出力する。
制御部13は、記憶部12が記憶する情報及び光強度算出部16の算出結果に基づいて発光部14が出力する光の波長を変更する。
受光部15は、合波装置20の確認信号出力ポート25から出力された確認信号を受光する。
光強度算出部16は、受光部15が受光した確認信号の波長成分毎の光強度を算出する。
【0016】
次に、波長多重システムの動作について説明する。
図3は、波長多重システムの動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、発光装置10の発光部14−A〜14−Cを、合波装置20の入力ポート21−A〜21−Cに接続する場合について説明する(但し、A〜Cは、N以下の自然数である)。
まず、入出力部11は管理者から、新たに合波装置20に接続する発光部14の識別子と接続先の入力ポート21−A〜21−Cに対応する波長範囲の情報の入力を受け付ける(ステップS1)。次に、受光部15は、発光部14−A〜14−Cが光を出力しない状態において合波装置20の確認信号出力ポート25から出力される確認信号を受光する(ステップS2)。次に、光強度算出部16は、受光部15が受光した確認信号の波長成分毎の光強度を算出する(ステップS3)。
【0017】
次に、制御部13は、光強度算出部16の算出結果において、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度がすべて所定の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS4)。ここで、所定の閾値とは、光強度がゼロであるとみなすことができるか否かの閾値である。つまり、光強度が所定の閾値未満であるということは、いずれの入力ポート21にも当該波長の光が入力されていないということを示す。
【0018】
制御部13は、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度のうち所定の閾値以上のものがあると判定した場合(ステップS4:NO)、当該波長の光を出力することができないため、入出力部11を介して警告を出力し(ステップS5)、処理を終了する。
他方、制御部13は、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度がすべて所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS4:YES)、ステップS1で入出力部11が入力を受け付けた発光部14は、出力する光の波長が重複しないように、それぞれステップS1で入出力部11が入力を受け付けた波長の光を出力する(ステップS6)。このとき、発光部14−A〜14−Cは、それぞれ同じ出力パワーで入力ポート21−A〜21−Cに光を出力する。
【0019】
以下、発光部14−Aが入力ポート21−Bに対応する波長である波長Bを出力し、発光部14−Bが入力ポート21−Aに対応する波長である波長Aを出力し、発光部14−Cが入力ポート21−Cに対応する波長である波長Cを出力する場合を用いて説明する。
【0020】
図4は、波長多重信号及び確認信号の波長と光強度との関係を示す図である。
ステップS6で光の出力を開始すると、入力ポート21−A〜21−Cに入力された光は、分配カプラ201−A〜201−Cを介して波長選択合波器22に入力され、波長多重信号として波長多重信号出力ポート23から出力される。このとき、発光部14−Aが出力する波長Bの光は、入力ポート21−Aに対応した波長でないため、波長選択合波器22において合波されない。また、発光部14−Bが出力する波長Aの光も、入力ポート21−Bに対応した波長でないため、波長選択合波器22において合波されない。他方、発光部14−Cが出力する波長Cの光は、入力ポート21−Cに対応した波長であるため、波長選択合波器22において合波される。したがって、波長多重信号の波長と光強度の関係は、図4(A)のようになる。すなわち、波長多重信号の波長A、Bの光強度は、ゼロとなる。
【0021】
また、分配カプラ201−A〜201−Cに入力された光のうち減衰合波器24に分配される光は、多段接続された結合カプラ241を介してそれぞれ合波され、確認信号として確認信号出力ポート25から出力される。このとき確認信号出力ポート25から出力される確認信号の波長と光強度との関係は、図4(B)のようになる。すなわち、確認信号の光強度は、波長B、波長A、波長Cの順に弱い。これは、多段接続された結合カプラ241−A〜241−Cにて多段接続分の損失が生じるためである。
【0022】
ステップS6で発光装置10の発光部14が光を出力した後に、合波装置20から確認信号が出力されると、受光部15は、当該確認信号を受光する(ステップS7)。次に、光強度算出部16は、受光部15が受光した確認信号の波長成分毎の光強度を算出する(ステップS8)。次に、制御部13は、光強度算出部16の算出結果において、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度がすべて所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS9)。つまり、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光が全て確認信号に含まれているか否かを判定する。
【0023】
制御部13は、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度のうち所定の閾値未満のものがあると判定した場合(ステップS9:NO)、合波装置20が故障している可能性が高いため、入出力部11を介して警告を出力し(ステップS5)、処理を終了する。
他方、制御部13は、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光強度がすべて所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS9:YES)、入出力部11が入力を受け付けた波長範囲の光信号の光強度と記憶部12が記憶する入力ポート21と減衰率との関係を示す減衰率対応情報とに基づいて、現時点においてどの入力ポート21にどの波長の光が出力されているかを特定する(ステップS10)。本実施形態において減衰率対応情報は、入力ポート21の識別子が小さいほど減衰率が大きいことを示し、また図4(B)に示すように確認信号の光強度が波長B、波長A、波長Cの順に弱いため、制御部13は、入力ポート21−Aに波長Bが入力され、入力ポート21−Bに波長Aが入力され、入力ポート21−Cに波長Cが入力されていることを特定することができる。
【0024】
次に、制御部13は、ステップS10で特定した実際の入力ポート21と波長の関係と、記憶部12が記憶する入力ポート21に対応する波長を示す波長対応情報とに基づいて、波長を変更する発光部14と、変更後の波長を決定する(ステップS11)。これにより、制御部13は、波長Bの光を出力している発光部14−Aの出力波長を波長Aに変更し、波長Aの光を出力している発光部14−Bの出力波長を波長Bに変更することを決定する。次に、発光部14は、それぞれ制御部13が決定した波長の光を出力する(ステップS12)。
【0025】
次に、合波装置20の確認信号出力ポート25から出力された光を受光部15が受光し(ステップS13)、光強度算出部16が波長と光強度の関係を算出する(ステップS14)。そして、制御部13は、算出された波長と光強度の関係が記憶部12が記憶する減衰率対応情報と合致するか否かを判定する(ステップS15)。
制御部13は、波長と光強度の関係が減衰率対応情報と合致しないと判定した場合(ステップS15:NO)、合波装置20が故障している可能性が高いため、入出力部11を介して警告を出力し(ステップS5)、処理を終了する。
他方、制御部13は、波長と光強度の関係が減衰率対応情報と合致すると判定した場合(ステップS15:YES)、正しく設定が終了できているため、処理を終了する。
【0026】
このとき、波長多重信号の波長と光強度の関係は、図4(C)のようになる。すなわち、波長多重信号の波長A〜Cは、ともに所定の光強度で合波される。また、確認信号出力ポート25から出力される確認信号の波長と光強度との関係は、図4(D)のようになる。すなわち、確認信号の光強度は、波長A、波長B、波長Cの順に弱くなり、記憶部12が記憶する減衰率対応情報と合致する。
【0027】
このように、本実施形態によれば、減衰合波器24が入力ポート21毎に異なる減衰率で光強度を減衰させてそれぞれの光を合波した確認信号を出力する。これにより、確認信号の各波長成分の光強度と、合波装置20における波長と減衰率の関係とに基づいて、発光装置10と合波装置20との誤接続を一度に検出することができる。
また、本実施形態によれば、発光装置10が光強度算出部16を備えることで、確認信号の波長成分毎の光強度をデータ化することができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、制御部13が確認信号の波長成分のうち入力ポート21に入力した光と同じ波長成分の光強度と、ある入力ポート21に光を入力したときにおける、波長選択合波器22で合波される波長と減衰合波器24において光強度が減衰される減衰率との関係とに基づいて、発光部14と入力ポート21の接続関係を判別することができる。
また、本実施形態によれば、制御部13は、判別した接続関係に基づいて発光部14の設定波長を入力ポート21に対応した波長に再設定する。つまり、本実施形態による波長多重システムを用いることで、自動的に入力ポート21と波長の対応を補正することができる。
【0029】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、発光装置10において合波装置20に出力する光の波長の補正を行う場合を説明したが、これに限られない。例えば、光強度算出部16が算出した確認信号の波長成分毎の光強度をモニタなどに表示させ、当該表示に基づいて人手で接続関係の調節を行うようにしても良い。
【0030】
また、本実施形態では、減衰合波器24として多段接続した結合カプラ241を用いる場合を説明したが、これに限られず、入力ポート21毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポート21に入力されたそれぞれの光を合波するものであれば、他の構成であっても良い。
【0031】
また、本実施形態では、減衰合波器24が、識別子が小さい入力ポート21ほど減衰率が高く、識別子が大きい入力ポート21ほど減衰率が低くなるように合波を行うものである場合を例に説明したが、入力ポート21と減衰率との関係はこれに限られない。例えば、識別子が小さい入力ポート21ほど減衰率が低く、識別子が大きい入力ポート21ほど減衰率が高くなるように合波を行うものであっても良い。また、入力ポート21の識別子と減衰率との間に相関関係がなくても、記憶部12が、入力ポート21と減衰率との関係を示す減衰率対応情報とを記憶していれば、本実施形態と同様に、光の波長の補正を行うことができる。
【0032】
上述の発光装置10は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0033】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0034】
10…発光装置 11…入出力部 12…記憶部 13…制御部 14、14−1〜14−N…発光部 15…受光部 16…光強度算出部 20…合波装置 201−1〜201−N…分配カプラ 21、21−1〜21−N…入力ポート 22…波長選択合波器 23…波長多重信号出力ポート 24…減衰合波器 241−1〜241−N…結合カプラ 25…確認信号出力ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる波長の光を出力する発光装置と、前記発光装置が出力した光を合波して波長多重信号として出力する合波装置とを備える波長多重システムであって、
前記合波装置は、
光の入力を受け付ける複数の入力ポートと、
前記入力ポートに入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート毎に定められた波長成分を合波し、波長多重信号として出力する波長選択合波器と
前記入力ポート毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポートに入力されたそれぞれの光を合波し、確認信号として出力する減衰合波器と
を備えることを特徴とする波長多重システム。
【請求項2】
前記発光装置は、
前記減衰合波器が出力する確認信号を受光する受光部と、
前記受光部が受光した確認信号の波長成分毎の光強度を算出する光強度算出部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の波長多重システム。
【請求項3】
前記発光装置は、
前記合波装置のある入力ポートに光を入力したときにおける、前記波長選択合波器で合波される波長と前記減衰合波器において光強度が減衰される減衰率との関係を記憶する記憶部と、
前記記憶部が記憶する波長で前記合波装置の入力ポートに光を出力する発光部と、
前記光強度算出部が算出した光強度のうち前記出力部が出力した光と同じ波長成分の光強度と、前記記憶部が記憶する関係とに基づいて、前記出力部が出力する波長を変更する変更部と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の波長多重システム。
【請求項4】
入力した光を合波して波長多重信号として出力する合波装置であって、
光の入力を受け付ける複数の入力ポートと、
前記入力ポートに入力されたそれぞれの光のうち、入力ポート毎に定められた波長成分を合波し、波長多重信号として出力する波長選択合波器と
前記入力ポート毎に異なる減衰率で光強度を減衰させて当該入力ポートに入力されたそれぞれの光を合波し、確認信号として出力する減衰合波器と
を備えることを特徴とする合波装置。
【請求項5】
請求項4に記載の合波装置に入力する光の波長設定方法であって、
前記減衰合波器が出力する確認信号の波長成分のうち前記合波装置の入力ポートに入力した光と同じ波長成分の光強度と、前記合波装置のある入力ポートに光を入力したときにおける、前記波長選択合波器で合波される波長と前記減衰合波器において光強度が減衰される減衰率との関係とに基づいて、前記出力部が出力する波長を変更するステップを有する
ことを特徴とする波長設定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−21433(P2013−21433A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151633(P2011−151633)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】