注入ポンプおよびインサイチュの位置での注入管の直径の測定方法
注入ポンプ(50)はセンサー(18、19、24)およびコンピュータープログラムを用いて、ポンプの管充填セクションの管(16)を検知する。ポンプとコンピュータープログラムは管の外径、外周、内径、内周および管壁の厚さの一つ以上を測定もする。注入ポンプは超音波センサー、静電容量センサーまたはエア・インラインセンサーまでものような近接センサー(18、19)を使用して、ポンプの中で管を押し付ける表面のような二つの注入ポンプ表面間で、厚さを決定するために近接性を検知する。押し付け表面の少なくとも一つはセンサー(29)を備えており、表面との管の接触長さを示す。これらの測定を用いて、管壁の厚さと内径は決定され得る。実際の管の内径を知ることで、さらなる寸法測定の正確性が可能であり、現在の測定の3パーセントまたは4パーセントまでの改善が可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の発明の分野は注入ポンプであり、典型的には静脈経路を介して、患者にある量の薬用流体をポンプまたは注入するシステム、装置および方法に一般的には関連する。
【背景技術】
【0002】
注入ポンプは、典型的には静脈ラインを介して、薬と液体を患者へ注入するために用いられる。比較的多量を扱う注入ポンプがある一方で、ごく少量のコントロールされた量の液体のみを輸送する能力を備えたポンプにより関心があり得る。鎮痛薬、アヘン誘導体を含む麻酔薬、抗炎症薬、インスリン、鎮痙薬、抗生物質、化学療法薬、心血管薬などの使用される薬は非常に重要であり得る。患者が毎時0.1mlのような長期間にわたって安定した確実なストリームを有するよう、これらの薬の多くは連続的に非常に少量求められる。パルスが用いられた場合、投薬量比率は毎パルスまたは毎ボーラス当たりナノリットルまたはマイクロリットルに換算した測度であり得る。少量のポンプが用いられようと、より多量のポンプが用いられようと関係なく、ポンプの正確性は患者にとって成功の結果である。
【0003】
管の長さに沿ってポンプ室を有する注入ポンプもあり、そのポンプ室は入口弁と出口弁を有する。開いた入口弁を通してポンプ室の中で管の長さに注入流体が入れられる。次いで、管の入口で入口弁を閉じることで管を塞ぐことにより、注入流体は孤立する。次いで、出口弁が開かれ、ポンプ機構が当該の管の長さを圧縮または他の態様でマッサージし、流体をポンプ室から、および、患者に向けて、ポンプまたは排出する。入口弁は閉じられた弁によって遮断されているので、液体は弁が開かれている出口弁からしか流出し得ない。次いで、出口弁が閉じられ、入口弁とポンプ機構が開き、流体の源から追加の流体がポンプ室へ入ることを許容する。上記は一回のポンピングのサイクルまたはストロークとして参照されるものである。
【0004】
ポンプ機構は、固定ブロックまたはプラテンに対して管を圧縮する単一のポンプ部材を含み得る。この場合、ポンプ部材またはプラテンは入口弁と出口弁間の長さに実質的に類似した長さを有し得る。あるいは、ポンプ機構は、順に管を圧縮する複数のポンプフィンガーまたは部材を含み得る。この例において、少なくとも一つは管を常に圧縮しているような十分なポンプフィンガーがある場合は特に、入口弁および/または出口弁の必要性はなくともよい。
【0005】
全注入の正確性は各ポンピングのサイクルの正確性に依存する。換言すれば、各ポンピングのサイクルでポンプされる流体の量を正確に知ることと、全注入の量を時間にわたって知ることが重要である。各ポンピングのサイクルの量は管の内径に依存する。管ごとの内径の可変性に起因して問題が発生する。この可変性は他のものごとの中で、生産工程と許容誤差に起因する。特定の注入のために使用される、特定のIV管の内径を注入ポンプが決定または測定可能であれば有益である。この情報に基づいて、ポンプ機構の機能性(ポンプ機構の速度とストロークの長さ)を調整することができ、管内径の可変性に関わらず正確性を確保および維持できる。
【0006】
加えて、ポンプはこの情報を利用でき、管を過剰に圧縮すること(過剰なストレスにより管の寿命を縮める)を避け、そして不十分に圧縮する(不正確性と非効率性につながる)のを避ける。
【0007】
注入ポンプは正確に薬と他の液体を患者に注入するために用いられる。投与される量は、特定の液体を患者へ投与するために用いられる、特定の管の内部寸法を正確に知ることにより改善され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、インスリンまたはモルヒネのような薬の処方された量を患者へ輸送可能な注入ポンプを含む。患者にとって最良の可能な結果を確保するため適切な薬の処方された量をポンプは正確に輸送する。ポンプは管、特に管の接触長さと一緒に作動し、患者にとっての汚染菌に晒されるリスクを犯す空気に薬が触れないように、静脈(“IV”)容器のようなソースから接触長さを通して薬を移送する。管は典型的にはプラスチック材料をダイを通して押し出すことで作られる。内径または外径のような形成される管の寸法は3%または4%も変わり得る。使用の間、管の接触部の実際の寸法を決定することで、本ポンプはこの問題を克服する。
【0009】
注入ポンプは少なくとも一つのセンサーと一緒に作動し、このセンサーは接触部に管を保持する物理的な圧迫部間の距離を測定する。物理的な圧迫部は、管が圧縮および圧縮解除される間の固定面またはプラテンと、可動面またはプラテンを含み得る。特に、一つの方法と対応するシステムは、管を固定部に充填するステップ、固定部の対向面間で管を圧縮するステップ、圧縮している間に管の圧縮を示す信号を受け取るステップ、対向面のうち少なくとも一つに対する管の接触長さを示す信号を受け取るステップ、および管の直径と厚さを計算するステップを含む。
【0010】
もう一つの方法と対応するシステムは、管を固定部に充填するステップ、固定部の対向面間で管を圧縮するステップ、圧縮している間に対向面間の距離を示す信号を生成し受け取るステップ、対向面の少なくとも一つに対する管の接触長さを示す信号を生成し受け取るステップ、および管の内径と厚さを計算するステップを含む。
【0011】
上述した方法およびシステムは、特に注入ポンプによく適している。注入ポンプは管押し付けセクションを含んでいる。そのセクションは可動部と固定部と、可動部または固定部のどちらか一方上に搭載された、可動部と固定部間の距離を検知する第一センサーと、可動部と固定部の少なくとも一方との管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサーと、入口弁と、出口弁と、シャトル部を有する。そのシャトル部は、シャトル固定部とシャトル可動部との間の管の長さを圧搾するよう構成されており、シャトル可動部は、シャトル固定部に向かうように、およびシャトル固定部から離れるように移動して、注入ポンプを作動する、シャトル部である。
【0012】
あるいは、注入ポンプは、ハウジングと、可動部と固定部を有する管押し付けセクションであって、ハウジング上に搭載された管押し付けセクションと、可動部上または固定部上の一方に搭載された第一センサーであって、可動部と固定部間の距離を検知する第一センサーと、可動部と固定部の少なくとも一方との管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサーと、管を操作して正確に薬剤を輸送するための積極的排水ポンプとを含む。
【0013】
したがって、管ポンプを介してポンプされる薬用流体の体積を決定する際の、管生産バリエーションを補正するためのシステムと方法を提供することが、本開示の利点である。
【0014】
管ポンプを介してポンプされる薬用流体体積を決定する際の管充填バリエーションを補正するシステムと方法を提供することが、本開示のもう一つの利点である。追加の特徴と利点が本明細書に記載されている。追加の特徴と利点は以下の詳細な説明と図より明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は管測定システムと本開示の方法を有するシャトルタイプの注入ポンプの正面図である。
【図2】図2は本開示の管測定を実施するためにポンプコントローラーによって用いられるアルゴリズムを一般的な方法で示した図式のフローダイアグラムである。
【図3A】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図3B】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4A】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4B】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4C】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図5A】図5Aと図5Bは管圧縮を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図5B】図5Aと図5Bは管圧縮を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図6】図6は図5Aと図5Bの実施形態における使用のための平面センサーアレイを示した遠近図である。
【図7A】図7Aと図7Bは二つのプラテン間の距離を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図7B】図7Aと図7Bは二つのプラテン間の距離を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図8A】図8Aと図8Bは二つのプラテン間の距離と管の上部プラテンとの接触長さを測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図8B】図8Aと図8Bは二つのプラテン間の距離と管の上部プラテンとの接触長さを測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図9】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図10】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図11】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図12A】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12B】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12C】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12D】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図13】図13は本開示の管測定の装置と方法の代替的なカム駆動ポンプの実施形態を描写している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、図面、特に図1を参照すると、本開示のシャトルタイプの注入ポンプ50の実施形態が示されている。注入ポンプ50は管16と、入口弁52と、出口弁53と、上部の可動プラテン12および下部の固定プラテン14を有するシャトル部10とを含む。弁52、53およびシャトル部10は、それぞれ、リニアアクチュエータ54a〜54cによって作動される。ポンプコントローラー100は、管理処理装置や安全処理装置(示されていない)のような、注入ポンプ50とは別の処理装置と共に作動することができる。ポンプコントローラー100はポンプ50とそのリニアアクチュエータ54a〜54cをコントロールする。
【0017】
流体をポンプするために、アクチュエータ54aは入口弁52を開ける。アクチュエータ54bは出口弁53を閉め、アクチュエータ54cはプラテン12を引くことで、管16が開いて、液体薬を例えば重力によって受け取ることができる。次いで、アクチュエータ54aおよび54bは弁52および53の状態を、それぞれ、逆にし、アクチュエータ54cは、プラテン12をプラテン14の方へ押して、管51を圧縮して、プラテン12とプラテン14の間にある管51をちょうど満たす流体を排出する。
【0018】
詳細は下記で論じるように、センサー18、19(例えばセンサーのペア)が可動プラテン12と固定プラテン14に埋め込まれる。送信器18は可動プラテン12に取り付けられ得る。一方で受信器19は同様に固定プラテン14に取り付けられる。使用において、液体をポンプして患者へ注入するため、シャトル部の可動プラテン12が管51を閉めると、送信器18と受信器19はそれぞれ信号を送信および受信し、以下で述べられるようにペア間の距離を検出する。同時に、複数のセンサーから成るセンサーアレイ24はプラテン12および14と接している管セグメントの長さを以下で同様に述べるように検出する。このように、センサー18、19およびセンサーアレイ24は管の圧縮距離と接触長さを検出および測定し、それらはコントローラー100へ送られ、実際にポンプされる溶液の正確な量が計算される。この検知はポンプの各ストロークごとに繰り返され得る。次いで、ポンプコントローラー100は正確に決定された量を積分して、精度を確実にするため可動プラテン12の移動頻度および/または移動距離を調整する。
【0019】
ここで図2を参照すると、ハイレベルのフローチャートは、本明細書で述べられた多数の実施形態のために、コントローラー100によって実行されるアルゴリズムまたはプロセスフロー図の一つの実施形態を示している。プロセスの第一ステップ101は管を上記で述べたシャトル部10へ装填することである。一度装填されると、管はステップ102でセンサーを伴なった二つの対向する表面で圧縮される。このセンサーは表面間の距離を測定し、また管と少なくとも表面の一つとの接触長さを測定する。テストが行なわれている間に、コントローラー100はステップ103でセンサーを信号出力における変化について監視する。ステップ104で見られるように、信号においてほとんど変化がない場合は表面の動きが止められ得る。次いで、信号はステップ105で記録される。そしてステップ106で見られるように、コントローラー100は計算を実行し、管の接触長さ、管の厚さ、そして外径と内径を決定する。コントローラー100は次いで上記の実際の寸法を使って実際にポンプされた液体の量を計算し、そして将来のポンプを調整し(例えばストロークの頻度)、実際の全体の量を、ポンプされる流体の全体の目標量に等しくする。
【0020】
ここで図3Aと図3Bを参照すると、図1の注入ポンプ50のシャトル部10がより詳細に示されている。シャトル部10は下部プラテンの固定プラテン14と上部の可動プラテン12を含んでおり、これらは管16と一緒に作動する。下部プラテン14は示された実施形態においては上部の可動プラテン12と平行している。管16は典型的にはPVCであるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、他の医学的に許容可能なプラスチック、またはそれらの組み合わせであり得る。図3Aでは、圧縮に先立ち、管16は最初にシャトル部10に設置された際、管の厚さtと外側の半径R0を有する。
【0021】
図3Bに示されるように可動プラテン12が閉められると、管16は圧縮される。図3Aと図3Bの両方において、dは上部プラテン12と下部プラテン14の間の距離であり、rは連続的に変化する管の曲線の半径である。ここで、管がプラテンから離れる点は、管とプラテンの接線の接触距離を定める。管16の左側と右側の矢印によって示されるように、管の長さlは上部プラテン12と下部プラテン14との上記接触距離を定め、ここで長さlの端は接線の解放点を定める。
【0022】
ここで、図3Aと図3Bで示される方程式を説明する。管16の側面で連続的に変化する曲線は、下部プラテン14および上部プラテン12という互いに平行するプラテンと接触する管の接触長さから延びる。したがって、新たに形成される曲線は半径rの半円であり、半径rはプラテン間の距離dの半分に等しい。それぞれの新たに形成される半円の曲線の長さはπrに等しい。そして両半円または端の全部の長さは2πrである。図3Aに関連して示される方程式は次のことを意味している:管16の外側の曲線の全長さは圧縮の間、変化しない。管16が2πR0と等しい円の形のとき、外側の曲線の全長さはその円周に等しい。管が図1の右側の部分に示されるような位置まで圧縮されたとき、外側の曲線の全長さは二つの新たに形成された半円の長さに等しい、2πr(またはπd)+接触長さlの2倍である。管の実際の半径R0について解くとR0はd/2+1/πであることが分かる。図3Aにおいて、管16はプラテン12、14に対してちょうど正接である。この場合、二つのプラテンの間の距離dは管16のちょうど外径2R0である。そのため、接触長さはゼロであり、この長さを二倍した2lも同様にゼロである。したがって管の円周はπ×(測定された直径の距離d)で2πrに等しく、またはこの場合2πR0である。管の平面の範囲はπ×(内側の半径の二乗)である。体積は、管の長さまたは注入ポンプによって推進される液体の長さをかけることによって計算される。
【0023】
この方法によって管の直径を測定するために、理論上、管はどのような位置にでも圧縮され得る。図3Bの方程式のブロック2で示されるように、接触長さl1、l2は異なる距離d1、d2でとられる。接触長さl1、l2の差異は、圧縮のステップの間、プラテンの距離dの差異に比例する。これら対応する値を用いることで接触長さlにおける変化はプラテンの距離dにおける変化によって決定され得る。加えて、管の直径をこの方法で測定するとき、多くの異なる位置に管を圧縮することで複数のテストが実施され得る。次いで、全ての計算の平均を用いてより正確な値を得ることができる。
【0024】
図4A〜図4Cは可動ポンププラテン12が閉じられ、管16を下部の固定プラテン14へ締め付けるときの典型的な管16の圧縮された状況を描写している。プラテン12、14の間の距離dは、超音波センサー(センサーのペア18および19)によって測定される。本実施形態においては送信器18は最上層のプラテン12に配置され、受信器19は最下層のプラテン14に配置される。多くの注入ポンプは既に超音波センサーを含んでおり、そのセンサーはエア・インラインセンサーとして用いられる。このセンサーは、多くの場合先在するセンサーであるが、注入ポンプ50のセンサー18、19のため用いられ得る(図1)。他の実施形態は静電容量センサー、リニア可変差動変圧器(“LVDT“)のようなリニア変換器または他の距離測定センサーを使い得る。上部プラテン12を下げると、図4Bで見られるように管16は距離dまで平坦にされる。
【0025】
可動プラテン12が図4Cで示されるように完全に下げられると、管16は圧縮し、プラテン12、14が管16自体のみによって隔てられ、距離dが管壁の厚さtの二倍となる。コントローラー100は距離dがもはや変化していないことを確かめ、管16が図4Cに見られるように完全に圧縮されたと決定するため、センサー18、19を使い得る。完全な圧縮以前でさえも、プラテン12とプラテン14が、管自体の厚さによってのみ隔たられ、間に空気または液体がなくぴったり互いに接近するにつれて、距離dは非常にゆっくり変化しているということを距離センサー18、19は示す。図1とともに述べたように、アクチュエータ54cは上部プラテン12に力を及ぼし、固定プラテン14に対してプラテンを閉じる。力覚センサーも追加でまたは代わりに提供され得る。力覚センサーは力の増加を探し、図4Cの完全な圧縮を信号で送る。アクチュエータ54cの電力または電流の引き出しも追加でまたは代わりに監視され得て、電流の引き出しの増加を探し、そのことは完全な圧縮を示す。
【0026】
図5Aと図5Bに示されるように、進行した距離または管圧縮の量を決定するためのさらに別の方法がまだある。上記のように、シャトル部10は可動上部部つまりプラテン12、最下層プラテン14と管16を含む。しかし、ここで、プラテン12はエンコーダ22を有するモーター20(例えばリニア)によって推進される。モーターはリードスクリュー、ボールスクリュー、ねじジャッキなどを含み得て、回転運動を並進運動に変換し、プラテン12を管16に対して動かす。モーター20とエンコーダ22は上記で示されるようにコントローラー100に接続されている。これによって、位置情報が提供され、それはコントローラー100が利用可能であり、また同様に比率情報へ変換できる。コントローラー100はモーター20をコントロールし、エンコーダ22からモーター20の位置の軸に関するデータを記録し、その位置または位置の変化をプラテン12の並進位置の変化の正確な計算に変換する。既知の位置から始まり、プラテン12の進行と位置はいつでも、エンコーダからの情報を使い、管16の圧縮間の非常に多くの別個の時間セグメントに渡る距離dの記録を辿ることで決定され得る。
【0027】
図5A、図5Bと図6はセンサーアレイ24を示している。センサーアレイ24は距離lだけ隔たれた少なくとも二つのセンサー26を含んでいる。図6に示されるように、少なくとも二つのセンサー26の各々の一つまたはそれよりも多くの列または行がある。各列または行は距離lだけ隔てられており、距離lは同じでも異なっていてもよい。多くの用途に対して、二つのセンサー26の一つの行で十分足り得る。二つのセンサー26はセンサー26間の管16の存在を検知する。管16がもはやセンサー26に接触していないとき、センサー26は管の存在を示さない。管がプラテン12と14と接線の接触点しか有しないときこの状況は起こり得る。プラテン間の距離dが2tのとき、管の端がセンサーとちょうど接触する長さに、センサー26間の距離lはセットされ得る。既知の内径、外径と壁の厚さを有する所与の管の構成に対して、既知の量の管圧縮が存在し、管の長さが長さlになり、そして管の厚さが約2tのとき、プラテン12、14は距離dだけ隔てられる。距離lをセットするため、プラテンが距離dだけ隔てられており、プラテンと接触している管16が厚さ2tを有するとき、測定が行われ、較正データ点が用いられて、プラテンとセンサーと接触している管の長さlが測定され得る。
【0028】
アレイ24のセンサー26は管が、シャトル部10のプラテン12および14に押しつけるとき、管の存在を検知することが可能である。例えば、小さなコンパクト圧力センサー、静電容量センサーまたは誘導センサーが使用され得る。センサー26は上記で示された管16の平坦にされた部分の存在を検知する。センサー26は、管が接線的にのみプラテンと接しているとき、管16の存在を検知しなくなる。例えば、圧力センサー26は、管16がセンサーと接触すると圧力の急速な昇りまたは上昇を示す。圧力が取り除かれると、圧力の下降とその圧力信号はちょうど同じくらい急速である。静電容量センサー26は同様に作動する。管が静電容量センサー、例えば既知の距離lだけ離間した二つの静電容量センサー26に接近すると、静電容量センサーは管材料、特に濡れた材料の急速な検知を伴なう。
【0029】
上記で描写されたセンサーアレイ24に加えて、接触長さと管圧縮を検知するために用いられ得る他のアプローチがある。図7Aと図7Bは固定プラテン14、可動プラテン12、そして注入ポンプ16の長さをまた有するシャトル部10を描写している。示された実施形態では静電容量センサー30は最上層または可動プラテン12の上に搭載され、ターゲット32は下部の固定プラテン14の上に搭載される。最上層プラテン12が管16を圧搾する位置へ下げられるとき、静電容量センサー30は最下層プラテン14上のターゲット32を検知する。センサー30を用いたポンプ50(図1)の較正は静電容量センサーを用いた正確な検知を可能とする。この構成において、他の近接センサー、例えば誘導センサーや超音波センサーが用いられ得ることが認められる。このような近接センサーは小さく、注入ポンプ50(図1)の操作に関し邪魔にならない。ターゲット32も同じく邪魔にならない。例えば、ターゲット32は、プラテン14か、注入ポンプ50の本体の、可動プラテン12の近くに位置する他の部分か、の内部に成形された単なる小さなビーズまたは四角い金属であり得る。
【0030】
接触長さと距離を決定するための他の装置と方法が図8Aと図8Bに描写されている。ここでもまた、シャトル部10は最上層プラテン12と最下層プラテン14を含んでおり、それらは丸いプラスチックの管16を受け取る。最上層プラテン12には二種類のセンサーである近接センサー34と二つのマイクロスイッチ36が備え付けられている。最下層プラテン14には近接センサー34のための係合する感知物体38が備え付けられている。例えば近接センサー34が静電容量センサーである場合、感知物体38は静電容量センサーによって検知されるのに適したターゲット、例えば薄い金属の板または伝導領域である。最下層プラテン14が金属である場合、誘導センサーまたは静電容量センサーはプラテン14自体を別個のターゲットなしに感知することができる。
【0031】
最上層プラテン12も二つのマイクロスイッチ36を含んでいる。このマイクロスイッチは管16の接触部が最上層プラテン12の底面に近付く(管閉塞)、または離れる(管開放)につれてトリガーされる小さなリミットスイッチである。そのため、マイクロスイッチ36は、センサーアレイの距離lとして作用するマイクロスイッチ間の距離により、上記で述べたセンサーアレイ24と同様に作動する。さらに、それに代わり、時にリニア電圧変位変圧器と呼ばれるリニア可変差動変圧器(“LVDT”)がプラテン12とプラテン14の間の距離dを決定するのに用いられ得る。
【0032】
上記の図との関連で描写されたさまざまなセンサーのサンプル示度は図9〜図11を参照して述べられる。図9において、近接センサーが用いられ、可動プラテン12の固定プラテン14に対する接近を探知する。接近は線形ではなくあり得、幾分非線形な信号が示される。しかし、二つのプラテンが非常に近いとき、信号はほとんど変化しない傾向がある。つまり距離は距離24まで非線形に変化し、2tと架空ゼロ距離の間で一定を維持する。コントローラー100はそれゆえ変化またはゼロへ向かうデルタdを探し、管16が完全に圧縮されたことを決定するよう構成され得る。そのため、一つの実施形態において、近接センサー信号強度がある一定量またはパーセンテージ内まで一定のとき、2t距離が推測される。このパターンは例えば静電容量センサー、誘導センサー、超音波センサーにあてはまる。
【0033】
図10において圧力センサー示度が開示される。この実施形態において、圧力センサーは、例えばセンサーアレイ24の一部として、ゼロの値を示し、示されるように接触点d=2r(図3B)で非常に低い値まで上昇する。プラテン12が閉じ続けるとき、2t距離(管は平坦に圧縮されている)に到達するときに、非常に急激な圧力の上昇が発生するまで、管はd=2rからd=2tまで圧縮されながら圧力は上昇する。
【0034】
図11はマイクロスイッチに対する示度を描写しており、マイクロスイッチは管が接点を圧縮するとき、必要に応じてオンまたはオフに切り替わる。示された例においては、スイッチは通常オンである。そしてプラテン12が閉じるにつれ、スイッチをオフにする接触点(d=2r)に到達するまで、一定の信号によりスイッチはオンを維持する。次いで、d=2rとd=2tの間、そして2tの点を過ぎてさえも、プラテン12が開いてマイクロスイッチがリセットされるまでスイッチはオフを維持する。
【0035】
本開示はシャトル部10の中心に、管16が真っ直ぐ置かれていない状況もカバーする。例えば、図12Aは、管16が距離Δd左にずれた上部プラテン12と下部プラテン14を描写している。センサー26aおよび26b(例えば圧力センサー)はこのずれに気付く。図12Bは、距離lだけ隔てられた二つのスイッチ26aとスイッチ26bのアレイ24が別々の時間に圧力をピックアップすることを示している。この例において、管16は左へずれており、そして第一センサーである左側の圧力センサー26aが右側のセンサー26bによって検知された圧力とは異なる時間、異なる距離で最初に圧力を検知する。図12Cでは、図8Aと図8Bのように、二つのピンタイプのマイクロスイッチが用いられた場合、右側のスイッチ36が入る前に管によって左側のスイッチ36が入れられる。この場合、実際の管接触長さはl+Δlと等しくなる。ここで、lは二つのセンサー(図12A)の間の距離である。そしてΔlは、図12Dで示されるように、左側の第一センサーが圧力を検知した時間と右側の第二センサーが圧力を検知した時間との間の時間差によって生じる余分の接触長さである。プラテンと接触している管の余分の長さがΔlである。プラテン距離の差異Δdは、第一圧力センサーと第二圧力センサーが圧力の急な昇りを検知してからの時間における差異によって測定され得る。次いで、図12Dに示されるように、ΔlはΔdを用いて計算される。管接触の全長さl+Δlとプラテン間の距離を用いて管の直径は計算され得る。もちろん、ずれによって生じる時間の遅れがある場合、距離変化Δdは接触長さの変化Δlに反比例する。
【0036】
ここで図13を参照すると、本開示の管直径検知が、リニア蠕動ポンプ60を用いた代替操作で示されている。注入ポンプ60はモーター61と、駆動軸62と、管65に対してポンプのロッド64を押し付ける複数のカムプレート63とを含む。アクチュエータ64は、固定部66に対し押し付けて、連続してロッドからロッドへ注入液を圧搾する。注入ポンプ60は追加のカムプレート67も含む。この実施形態のポンプコントローラー100はモーター61をコントロールし、カムプレート67を分離し、近接センサー69から信号を受け取る。注入ポンプのコントローラーの命令の下、カムプレート67は近接センサー69を含む。カムプレートが前方へ押し進められるとき、近接センサー69は固定部68のターゲット70を感知する。固定部68は固定部66の一部であり得るか、または、別個であり得る。固定部68は、固定部68に対する管65の接触長さを感知するため、長さセンサー71を含む。マイクロプロセッサーコントローラー100はセンサー69、71から信号を受け取り、モーター61と、カムプレート67と、注入ポンプの他の部分とをコントロールする。
【0037】
マイクロコントローラー100は、コンピューターで読み出し可能な媒体上に、以上で述べた式を格納するために、そしてこれも以上で述べたように管の接触長さと直径を計算するために、コンピュータープログラムのためのメモリまたはメモリへのアクセスも有する。これらの示度と計算から、コントローラー100は患者へ輸送された薬剤または注入液の体積を計算する。
【0038】
本明細書で記載された現在好ましい実施形態に対するさまざまな変化や改変は、当業者にとっては明白であるということは理解されるべきである。本願の主題の趣旨や範囲から離れることなしに、またその意図された利点を減少させることなしに、そのような変化や改変はなされ得る。それゆえに、そのような変化や改変は添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
(項目1) 管(16)を測定する方法であって、
管(16)を固定部(10)に充填することと、
該管(16)を該固定部(10)の対向面(12、14)間で圧縮することと、
圧縮している間に該管(16)の圧縮を示す信号を受け取ることと、
該対向面(12、14)のうち少なくとも一つに対する該管(16)の接触長さを示す信号を受け取ることと、
該管(16)の内径および厚さを計算することと
を含む、方法。
(項目2) 項目1の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号、または、前記接触長さを示す信号を監視することをさらに含む、方法。
(項目3) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、前記固定部(10)の前記対向面(12、14)間の距離を示す信号である、方法。
(項目4) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、LVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
(項目5) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記接触長さを示す信号がセンサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、前記静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
(項目6) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記対向面(12、14)が注入ポンプ(50)の一部である、方法。
(項目7) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の直径を、該管(16)の二つの半円および、該管(16)と前記対向面(12、14)との接触長さを使用して、計算する、方法。
(項目8) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号を生成することおよび受け取ることと、該管の前記接触長さを示す信号を生成することおよび受け取ることと、を含む、方法。
(項目9) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の内径を計算することを含む、方法。
(項目10) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記計算された内径を用いて液体注入液の体積を計算することをさらに含む、方法。
(項目11)前述の項目のいずれか1項目に記載の方法を採用する注入ポンプ(50)であって、該注入ポンプ(50)は、
入口弁(52)と、
出口弁(53)と、
シャトル固定部(14)とシャトル可動部(12)とを含むシャトル(10)であって、該シャトルは、該シャトル固定部(14)と該シャトル可動部(12)との間の管(16)の長さを圧搾するよう構成されており、該シャトル可動部(12)は、該シャトル固定部(14)に向かうように、および該シャトル固定部(14)から離れるように移動して、該注入ポンプ(50)を作動する、シャトル(10)と、
該可動部(12)と該固定部(14)の一方に搭載された第一センサーであって、該可動部(12)と該固定部(14)間の距離を検知する第一センサーと、
該可動部(12)と該固定部(14)の少なくとも一方との該管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(24)と
を含む、注入ポンプ(50)。
(項目12) 項目11に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第一センサーがLVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
(項目13)項目11と12のいずれかの1項目に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第二センサーが、センサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
(項目14)項目11〜13のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(50)であって、前記可動部(12)および固定部(14)の他方の上に搭載されたターゲット(32)をさらに含む、注入ポンプ(50)。
(項目15)項目1〜10のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)は、
管(65)を操作して、薬剤を正確に輸送する積極的排水ポンプと、
該積極的排水ポンプの可動部(67)上または固定部(68)上の一方に搭載された第一センサー(69)であって、該可動部(67)と該固定部(68)間の距離を検知する第一センサー(69)と、
該可動部(67)と該固定部(68)の少なくとも一方との該管(65)の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(71)と
を含む、注入ポンプ(60)。
(項目16) 項目15に記載の注入ポンプ(60)であって、前記積極的排水ポンプがシャトルポンプまたは蠕動ポンプである、注入ポンプ(60)。
(項目17) 項目15と16のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記第一センサー(69)がエア・インラインセンサーまたは近接センサーである、注入ポンプ(60)。
(項目18) 項目15〜17のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記少なくとも一つの第二センサー(71)が、二つ離間したセンサー(26)またはマイクロスイッチ(36)を含む、注入ポンプ(60)。
(項目19) 項目15〜18のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記管の長さおよび直径を計算するためコンピューターで読み出し可能なディスク上のコンピュータープログラムをさらに含む、注入ポンプ(60)。
(項目20) 項目15および項目17〜19のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)がリニア蠕動ポンプであり、前記可動部(67)が複数のカムプレートの一つである、注入ポンプ(60)。
【技術分野】
【0001】
本開示の発明の分野は注入ポンプであり、典型的には静脈経路を介して、患者にある量の薬用流体をポンプまたは注入するシステム、装置および方法に一般的には関連する。
【背景技術】
【0002】
注入ポンプは、典型的には静脈ラインを介して、薬と液体を患者へ注入するために用いられる。比較的多量を扱う注入ポンプがある一方で、ごく少量のコントロールされた量の液体のみを輸送する能力を備えたポンプにより関心があり得る。鎮痛薬、アヘン誘導体を含む麻酔薬、抗炎症薬、インスリン、鎮痙薬、抗生物質、化学療法薬、心血管薬などの使用される薬は非常に重要であり得る。患者が毎時0.1mlのような長期間にわたって安定した確実なストリームを有するよう、これらの薬の多くは連続的に非常に少量求められる。パルスが用いられた場合、投薬量比率は毎パルスまたは毎ボーラス当たりナノリットルまたはマイクロリットルに換算した測度であり得る。少量のポンプが用いられようと、より多量のポンプが用いられようと関係なく、ポンプの正確性は患者にとって成功の結果である。
【0003】
管の長さに沿ってポンプ室を有する注入ポンプもあり、そのポンプ室は入口弁と出口弁を有する。開いた入口弁を通してポンプ室の中で管の長さに注入流体が入れられる。次いで、管の入口で入口弁を閉じることで管を塞ぐことにより、注入流体は孤立する。次いで、出口弁が開かれ、ポンプ機構が当該の管の長さを圧縮または他の態様でマッサージし、流体をポンプ室から、および、患者に向けて、ポンプまたは排出する。入口弁は閉じられた弁によって遮断されているので、液体は弁が開かれている出口弁からしか流出し得ない。次いで、出口弁が閉じられ、入口弁とポンプ機構が開き、流体の源から追加の流体がポンプ室へ入ることを許容する。上記は一回のポンピングのサイクルまたはストロークとして参照されるものである。
【0004】
ポンプ機構は、固定ブロックまたはプラテンに対して管を圧縮する単一のポンプ部材を含み得る。この場合、ポンプ部材またはプラテンは入口弁と出口弁間の長さに実質的に類似した長さを有し得る。あるいは、ポンプ機構は、順に管を圧縮する複数のポンプフィンガーまたは部材を含み得る。この例において、少なくとも一つは管を常に圧縮しているような十分なポンプフィンガーがある場合は特に、入口弁および/または出口弁の必要性はなくともよい。
【0005】
全注入の正確性は各ポンピングのサイクルの正確性に依存する。換言すれば、各ポンピングのサイクルでポンプされる流体の量を正確に知ることと、全注入の量を時間にわたって知ることが重要である。各ポンピングのサイクルの量は管の内径に依存する。管ごとの内径の可変性に起因して問題が発生する。この可変性は他のものごとの中で、生産工程と許容誤差に起因する。特定の注入のために使用される、特定のIV管の内径を注入ポンプが決定または測定可能であれば有益である。この情報に基づいて、ポンプ機構の機能性(ポンプ機構の速度とストロークの長さ)を調整することができ、管内径の可変性に関わらず正確性を確保および維持できる。
【0006】
加えて、ポンプはこの情報を利用でき、管を過剰に圧縮すること(過剰なストレスにより管の寿命を縮める)を避け、そして不十分に圧縮する(不正確性と非効率性につながる)のを避ける。
【0007】
注入ポンプは正確に薬と他の液体を患者に注入するために用いられる。投与される量は、特定の液体を患者へ投与するために用いられる、特定の管の内部寸法を正確に知ることにより改善され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、インスリンまたはモルヒネのような薬の処方された量を患者へ輸送可能な注入ポンプを含む。患者にとって最良の可能な結果を確保するため適切な薬の処方された量をポンプは正確に輸送する。ポンプは管、特に管の接触長さと一緒に作動し、患者にとっての汚染菌に晒されるリスクを犯す空気に薬が触れないように、静脈(“IV”)容器のようなソースから接触長さを通して薬を移送する。管は典型的にはプラスチック材料をダイを通して押し出すことで作られる。内径または外径のような形成される管の寸法は3%または4%も変わり得る。使用の間、管の接触部の実際の寸法を決定することで、本ポンプはこの問題を克服する。
【0009】
注入ポンプは少なくとも一つのセンサーと一緒に作動し、このセンサーは接触部に管を保持する物理的な圧迫部間の距離を測定する。物理的な圧迫部は、管が圧縮および圧縮解除される間の固定面またはプラテンと、可動面またはプラテンを含み得る。特に、一つの方法と対応するシステムは、管を固定部に充填するステップ、固定部の対向面間で管を圧縮するステップ、圧縮している間に管の圧縮を示す信号を受け取るステップ、対向面のうち少なくとも一つに対する管の接触長さを示す信号を受け取るステップ、および管の直径と厚さを計算するステップを含む。
【0010】
もう一つの方法と対応するシステムは、管を固定部に充填するステップ、固定部の対向面間で管を圧縮するステップ、圧縮している間に対向面間の距離を示す信号を生成し受け取るステップ、対向面の少なくとも一つに対する管の接触長さを示す信号を生成し受け取るステップ、および管の内径と厚さを計算するステップを含む。
【0011】
上述した方法およびシステムは、特に注入ポンプによく適している。注入ポンプは管押し付けセクションを含んでいる。そのセクションは可動部と固定部と、可動部または固定部のどちらか一方上に搭載された、可動部と固定部間の距離を検知する第一センサーと、可動部と固定部の少なくとも一方との管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサーと、入口弁と、出口弁と、シャトル部を有する。そのシャトル部は、シャトル固定部とシャトル可動部との間の管の長さを圧搾するよう構成されており、シャトル可動部は、シャトル固定部に向かうように、およびシャトル固定部から離れるように移動して、注入ポンプを作動する、シャトル部である。
【0012】
あるいは、注入ポンプは、ハウジングと、可動部と固定部を有する管押し付けセクションであって、ハウジング上に搭載された管押し付けセクションと、可動部上または固定部上の一方に搭載された第一センサーであって、可動部と固定部間の距離を検知する第一センサーと、可動部と固定部の少なくとも一方との管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサーと、管を操作して正確に薬剤を輸送するための積極的排水ポンプとを含む。
【0013】
したがって、管ポンプを介してポンプされる薬用流体の体積を決定する際の、管生産バリエーションを補正するためのシステムと方法を提供することが、本開示の利点である。
【0014】
管ポンプを介してポンプされる薬用流体体積を決定する際の管充填バリエーションを補正するシステムと方法を提供することが、本開示のもう一つの利点である。追加の特徴と利点が本明細書に記載されている。追加の特徴と利点は以下の詳細な説明と図より明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は管測定システムと本開示の方法を有するシャトルタイプの注入ポンプの正面図である。
【図2】図2は本開示の管測定を実施するためにポンプコントローラーによって用いられるアルゴリズムを一般的な方法で示した図式のフローダイアグラムである。
【図3A】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図3B】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4A】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4B】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図4C】図3A、図3Bと図4A〜図4Cは図1のシャトルタイプポンプ注入ポンプの接触部の断面正面図であり、装置内の管の圧縮を描写している。
【図5A】図5Aと図5Bは管圧縮を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図5B】図5Aと図5Bは管圧縮を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図6】図6は図5Aと図5Bの実施形態における使用のための平面センサーアレイを示した遠近図である。
【図7A】図7Aと図7Bは二つのプラテン間の距離を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図7B】図7Aと図7Bは二つのプラテン間の距離を測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図8A】図8Aと図8Bは二つのプラテン間の距離と管の上部プラテンとの接触長さを測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図8B】図8Aと図8Bは二つのプラテン間の距離と管の上部プラテンとの接触長さを測定するための装置と方法の一つの実施形態を描写した断面正面図である。
【図9】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図10】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図11】図9〜図11は上記の装置と方法で取られるセンサー示度を描写した図式である。
【図12A】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12B】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12C】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図12D】図12A〜図12Dは管のずれを補正するための一つのシステムと方法を描写したさまざまな図である。
【図13】図13は本開示の管測定の装置と方法の代替的なカム駆動ポンプの実施形態を描写している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、図面、特に図1を参照すると、本開示のシャトルタイプの注入ポンプ50の実施形態が示されている。注入ポンプ50は管16と、入口弁52と、出口弁53と、上部の可動プラテン12および下部の固定プラテン14を有するシャトル部10とを含む。弁52、53およびシャトル部10は、それぞれ、リニアアクチュエータ54a〜54cによって作動される。ポンプコントローラー100は、管理処理装置や安全処理装置(示されていない)のような、注入ポンプ50とは別の処理装置と共に作動することができる。ポンプコントローラー100はポンプ50とそのリニアアクチュエータ54a〜54cをコントロールする。
【0017】
流体をポンプするために、アクチュエータ54aは入口弁52を開ける。アクチュエータ54bは出口弁53を閉め、アクチュエータ54cはプラテン12を引くことで、管16が開いて、液体薬を例えば重力によって受け取ることができる。次いで、アクチュエータ54aおよび54bは弁52および53の状態を、それぞれ、逆にし、アクチュエータ54cは、プラテン12をプラテン14の方へ押して、管51を圧縮して、プラテン12とプラテン14の間にある管51をちょうど満たす流体を排出する。
【0018】
詳細は下記で論じるように、センサー18、19(例えばセンサーのペア)が可動プラテン12と固定プラテン14に埋め込まれる。送信器18は可動プラテン12に取り付けられ得る。一方で受信器19は同様に固定プラテン14に取り付けられる。使用において、液体をポンプして患者へ注入するため、シャトル部の可動プラテン12が管51を閉めると、送信器18と受信器19はそれぞれ信号を送信および受信し、以下で述べられるようにペア間の距離を検出する。同時に、複数のセンサーから成るセンサーアレイ24はプラテン12および14と接している管セグメントの長さを以下で同様に述べるように検出する。このように、センサー18、19およびセンサーアレイ24は管の圧縮距離と接触長さを検出および測定し、それらはコントローラー100へ送られ、実際にポンプされる溶液の正確な量が計算される。この検知はポンプの各ストロークごとに繰り返され得る。次いで、ポンプコントローラー100は正確に決定された量を積分して、精度を確実にするため可動プラテン12の移動頻度および/または移動距離を調整する。
【0019】
ここで図2を参照すると、ハイレベルのフローチャートは、本明細書で述べられた多数の実施形態のために、コントローラー100によって実行されるアルゴリズムまたはプロセスフロー図の一つの実施形態を示している。プロセスの第一ステップ101は管を上記で述べたシャトル部10へ装填することである。一度装填されると、管はステップ102でセンサーを伴なった二つの対向する表面で圧縮される。このセンサーは表面間の距離を測定し、また管と少なくとも表面の一つとの接触長さを測定する。テストが行なわれている間に、コントローラー100はステップ103でセンサーを信号出力における変化について監視する。ステップ104で見られるように、信号においてほとんど変化がない場合は表面の動きが止められ得る。次いで、信号はステップ105で記録される。そしてステップ106で見られるように、コントローラー100は計算を実行し、管の接触長さ、管の厚さ、そして外径と内径を決定する。コントローラー100は次いで上記の実際の寸法を使って実際にポンプされた液体の量を計算し、そして将来のポンプを調整し(例えばストロークの頻度)、実際の全体の量を、ポンプされる流体の全体の目標量に等しくする。
【0020】
ここで図3Aと図3Bを参照すると、図1の注入ポンプ50のシャトル部10がより詳細に示されている。シャトル部10は下部プラテンの固定プラテン14と上部の可動プラテン12を含んでおり、これらは管16と一緒に作動する。下部プラテン14は示された実施形態においては上部の可動プラテン12と平行している。管16は典型的にはPVCであるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、他の医学的に許容可能なプラスチック、またはそれらの組み合わせであり得る。図3Aでは、圧縮に先立ち、管16は最初にシャトル部10に設置された際、管の厚さtと外側の半径R0を有する。
【0021】
図3Bに示されるように可動プラテン12が閉められると、管16は圧縮される。図3Aと図3Bの両方において、dは上部プラテン12と下部プラテン14の間の距離であり、rは連続的に変化する管の曲線の半径である。ここで、管がプラテンから離れる点は、管とプラテンの接線の接触距離を定める。管16の左側と右側の矢印によって示されるように、管の長さlは上部プラテン12と下部プラテン14との上記接触距離を定め、ここで長さlの端は接線の解放点を定める。
【0022】
ここで、図3Aと図3Bで示される方程式を説明する。管16の側面で連続的に変化する曲線は、下部プラテン14および上部プラテン12という互いに平行するプラテンと接触する管の接触長さから延びる。したがって、新たに形成される曲線は半径rの半円であり、半径rはプラテン間の距離dの半分に等しい。それぞれの新たに形成される半円の曲線の長さはπrに等しい。そして両半円または端の全部の長さは2πrである。図3Aに関連して示される方程式は次のことを意味している:管16の外側の曲線の全長さは圧縮の間、変化しない。管16が2πR0と等しい円の形のとき、外側の曲線の全長さはその円周に等しい。管が図1の右側の部分に示されるような位置まで圧縮されたとき、外側の曲線の全長さは二つの新たに形成された半円の長さに等しい、2πr(またはπd)+接触長さlの2倍である。管の実際の半径R0について解くとR0はd/2+1/πであることが分かる。図3Aにおいて、管16はプラテン12、14に対してちょうど正接である。この場合、二つのプラテンの間の距離dは管16のちょうど外径2R0である。そのため、接触長さはゼロであり、この長さを二倍した2lも同様にゼロである。したがって管の円周はπ×(測定された直径の距離d)で2πrに等しく、またはこの場合2πR0である。管の平面の範囲はπ×(内側の半径の二乗)である。体積は、管の長さまたは注入ポンプによって推進される液体の長さをかけることによって計算される。
【0023】
この方法によって管の直径を測定するために、理論上、管はどのような位置にでも圧縮され得る。図3Bの方程式のブロック2で示されるように、接触長さl1、l2は異なる距離d1、d2でとられる。接触長さl1、l2の差異は、圧縮のステップの間、プラテンの距離dの差異に比例する。これら対応する値を用いることで接触長さlにおける変化はプラテンの距離dにおける変化によって決定され得る。加えて、管の直径をこの方法で測定するとき、多くの異なる位置に管を圧縮することで複数のテストが実施され得る。次いで、全ての計算の平均を用いてより正確な値を得ることができる。
【0024】
図4A〜図4Cは可動ポンププラテン12が閉じられ、管16を下部の固定プラテン14へ締め付けるときの典型的な管16の圧縮された状況を描写している。プラテン12、14の間の距離dは、超音波センサー(センサーのペア18および19)によって測定される。本実施形態においては送信器18は最上層のプラテン12に配置され、受信器19は最下層のプラテン14に配置される。多くの注入ポンプは既に超音波センサーを含んでおり、そのセンサーはエア・インラインセンサーとして用いられる。このセンサーは、多くの場合先在するセンサーであるが、注入ポンプ50のセンサー18、19のため用いられ得る(図1)。他の実施形態は静電容量センサー、リニア可変差動変圧器(“LVDT“)のようなリニア変換器または他の距離測定センサーを使い得る。上部プラテン12を下げると、図4Bで見られるように管16は距離dまで平坦にされる。
【0025】
可動プラテン12が図4Cで示されるように完全に下げられると、管16は圧縮し、プラテン12、14が管16自体のみによって隔てられ、距離dが管壁の厚さtの二倍となる。コントローラー100は距離dがもはや変化していないことを確かめ、管16が図4Cに見られるように完全に圧縮されたと決定するため、センサー18、19を使い得る。完全な圧縮以前でさえも、プラテン12とプラテン14が、管自体の厚さによってのみ隔たられ、間に空気または液体がなくぴったり互いに接近するにつれて、距離dは非常にゆっくり変化しているということを距離センサー18、19は示す。図1とともに述べたように、アクチュエータ54cは上部プラテン12に力を及ぼし、固定プラテン14に対してプラテンを閉じる。力覚センサーも追加でまたは代わりに提供され得る。力覚センサーは力の増加を探し、図4Cの完全な圧縮を信号で送る。アクチュエータ54cの電力または電流の引き出しも追加でまたは代わりに監視され得て、電流の引き出しの増加を探し、そのことは完全な圧縮を示す。
【0026】
図5Aと図5Bに示されるように、進行した距離または管圧縮の量を決定するためのさらに別の方法がまだある。上記のように、シャトル部10は可動上部部つまりプラテン12、最下層プラテン14と管16を含む。しかし、ここで、プラテン12はエンコーダ22を有するモーター20(例えばリニア)によって推進される。モーターはリードスクリュー、ボールスクリュー、ねじジャッキなどを含み得て、回転運動を並進運動に変換し、プラテン12を管16に対して動かす。モーター20とエンコーダ22は上記で示されるようにコントローラー100に接続されている。これによって、位置情報が提供され、それはコントローラー100が利用可能であり、また同様に比率情報へ変換できる。コントローラー100はモーター20をコントロールし、エンコーダ22からモーター20の位置の軸に関するデータを記録し、その位置または位置の変化をプラテン12の並進位置の変化の正確な計算に変換する。既知の位置から始まり、プラテン12の進行と位置はいつでも、エンコーダからの情報を使い、管16の圧縮間の非常に多くの別個の時間セグメントに渡る距離dの記録を辿ることで決定され得る。
【0027】
図5A、図5Bと図6はセンサーアレイ24を示している。センサーアレイ24は距離lだけ隔たれた少なくとも二つのセンサー26を含んでいる。図6に示されるように、少なくとも二つのセンサー26の各々の一つまたはそれよりも多くの列または行がある。各列または行は距離lだけ隔てられており、距離lは同じでも異なっていてもよい。多くの用途に対して、二つのセンサー26の一つの行で十分足り得る。二つのセンサー26はセンサー26間の管16の存在を検知する。管16がもはやセンサー26に接触していないとき、センサー26は管の存在を示さない。管がプラテン12と14と接線の接触点しか有しないときこの状況は起こり得る。プラテン間の距離dが2tのとき、管の端がセンサーとちょうど接触する長さに、センサー26間の距離lはセットされ得る。既知の内径、外径と壁の厚さを有する所与の管の構成に対して、既知の量の管圧縮が存在し、管の長さが長さlになり、そして管の厚さが約2tのとき、プラテン12、14は距離dだけ隔てられる。距離lをセットするため、プラテンが距離dだけ隔てられており、プラテンと接触している管16が厚さ2tを有するとき、測定が行われ、較正データ点が用いられて、プラテンとセンサーと接触している管の長さlが測定され得る。
【0028】
アレイ24のセンサー26は管が、シャトル部10のプラテン12および14に押しつけるとき、管の存在を検知することが可能である。例えば、小さなコンパクト圧力センサー、静電容量センサーまたは誘導センサーが使用され得る。センサー26は上記で示された管16の平坦にされた部分の存在を検知する。センサー26は、管が接線的にのみプラテンと接しているとき、管16の存在を検知しなくなる。例えば、圧力センサー26は、管16がセンサーと接触すると圧力の急速な昇りまたは上昇を示す。圧力が取り除かれると、圧力の下降とその圧力信号はちょうど同じくらい急速である。静電容量センサー26は同様に作動する。管が静電容量センサー、例えば既知の距離lだけ離間した二つの静電容量センサー26に接近すると、静電容量センサーは管材料、特に濡れた材料の急速な検知を伴なう。
【0029】
上記で描写されたセンサーアレイ24に加えて、接触長さと管圧縮を検知するために用いられ得る他のアプローチがある。図7Aと図7Bは固定プラテン14、可動プラテン12、そして注入ポンプ16の長さをまた有するシャトル部10を描写している。示された実施形態では静電容量センサー30は最上層または可動プラテン12の上に搭載され、ターゲット32は下部の固定プラテン14の上に搭載される。最上層プラテン12が管16を圧搾する位置へ下げられるとき、静電容量センサー30は最下層プラテン14上のターゲット32を検知する。センサー30を用いたポンプ50(図1)の較正は静電容量センサーを用いた正確な検知を可能とする。この構成において、他の近接センサー、例えば誘導センサーや超音波センサーが用いられ得ることが認められる。このような近接センサーは小さく、注入ポンプ50(図1)の操作に関し邪魔にならない。ターゲット32も同じく邪魔にならない。例えば、ターゲット32は、プラテン14か、注入ポンプ50の本体の、可動プラテン12の近くに位置する他の部分か、の内部に成形された単なる小さなビーズまたは四角い金属であり得る。
【0030】
接触長さと距離を決定するための他の装置と方法が図8Aと図8Bに描写されている。ここでもまた、シャトル部10は最上層プラテン12と最下層プラテン14を含んでおり、それらは丸いプラスチックの管16を受け取る。最上層プラテン12には二種類のセンサーである近接センサー34と二つのマイクロスイッチ36が備え付けられている。最下層プラテン14には近接センサー34のための係合する感知物体38が備え付けられている。例えば近接センサー34が静電容量センサーである場合、感知物体38は静電容量センサーによって検知されるのに適したターゲット、例えば薄い金属の板または伝導領域である。最下層プラテン14が金属である場合、誘導センサーまたは静電容量センサーはプラテン14自体を別個のターゲットなしに感知することができる。
【0031】
最上層プラテン12も二つのマイクロスイッチ36を含んでいる。このマイクロスイッチは管16の接触部が最上層プラテン12の底面に近付く(管閉塞)、または離れる(管開放)につれてトリガーされる小さなリミットスイッチである。そのため、マイクロスイッチ36は、センサーアレイの距離lとして作用するマイクロスイッチ間の距離により、上記で述べたセンサーアレイ24と同様に作動する。さらに、それに代わり、時にリニア電圧変位変圧器と呼ばれるリニア可変差動変圧器(“LVDT”)がプラテン12とプラテン14の間の距離dを決定するのに用いられ得る。
【0032】
上記の図との関連で描写されたさまざまなセンサーのサンプル示度は図9〜図11を参照して述べられる。図9において、近接センサーが用いられ、可動プラテン12の固定プラテン14に対する接近を探知する。接近は線形ではなくあり得、幾分非線形な信号が示される。しかし、二つのプラテンが非常に近いとき、信号はほとんど変化しない傾向がある。つまり距離は距離24まで非線形に変化し、2tと架空ゼロ距離の間で一定を維持する。コントローラー100はそれゆえ変化またはゼロへ向かうデルタdを探し、管16が完全に圧縮されたことを決定するよう構成され得る。そのため、一つの実施形態において、近接センサー信号強度がある一定量またはパーセンテージ内まで一定のとき、2t距離が推測される。このパターンは例えば静電容量センサー、誘導センサー、超音波センサーにあてはまる。
【0033】
図10において圧力センサー示度が開示される。この実施形態において、圧力センサーは、例えばセンサーアレイ24の一部として、ゼロの値を示し、示されるように接触点d=2r(図3B)で非常に低い値まで上昇する。プラテン12が閉じ続けるとき、2t距離(管は平坦に圧縮されている)に到達するときに、非常に急激な圧力の上昇が発生するまで、管はd=2rからd=2tまで圧縮されながら圧力は上昇する。
【0034】
図11はマイクロスイッチに対する示度を描写しており、マイクロスイッチは管が接点を圧縮するとき、必要に応じてオンまたはオフに切り替わる。示された例においては、スイッチは通常オンである。そしてプラテン12が閉じるにつれ、スイッチをオフにする接触点(d=2r)に到達するまで、一定の信号によりスイッチはオンを維持する。次いで、d=2rとd=2tの間、そして2tの点を過ぎてさえも、プラテン12が開いてマイクロスイッチがリセットされるまでスイッチはオフを維持する。
【0035】
本開示はシャトル部10の中心に、管16が真っ直ぐ置かれていない状況もカバーする。例えば、図12Aは、管16が距離Δd左にずれた上部プラテン12と下部プラテン14を描写している。センサー26aおよび26b(例えば圧力センサー)はこのずれに気付く。図12Bは、距離lだけ隔てられた二つのスイッチ26aとスイッチ26bのアレイ24が別々の時間に圧力をピックアップすることを示している。この例において、管16は左へずれており、そして第一センサーである左側の圧力センサー26aが右側のセンサー26bによって検知された圧力とは異なる時間、異なる距離で最初に圧力を検知する。図12Cでは、図8Aと図8Bのように、二つのピンタイプのマイクロスイッチが用いられた場合、右側のスイッチ36が入る前に管によって左側のスイッチ36が入れられる。この場合、実際の管接触長さはl+Δlと等しくなる。ここで、lは二つのセンサー(図12A)の間の距離である。そしてΔlは、図12Dで示されるように、左側の第一センサーが圧力を検知した時間と右側の第二センサーが圧力を検知した時間との間の時間差によって生じる余分の接触長さである。プラテンと接触している管の余分の長さがΔlである。プラテン距離の差異Δdは、第一圧力センサーと第二圧力センサーが圧力の急な昇りを検知してからの時間における差異によって測定され得る。次いで、図12Dに示されるように、ΔlはΔdを用いて計算される。管接触の全長さl+Δlとプラテン間の距離を用いて管の直径は計算され得る。もちろん、ずれによって生じる時間の遅れがある場合、距離変化Δdは接触長さの変化Δlに反比例する。
【0036】
ここで図13を参照すると、本開示の管直径検知が、リニア蠕動ポンプ60を用いた代替操作で示されている。注入ポンプ60はモーター61と、駆動軸62と、管65に対してポンプのロッド64を押し付ける複数のカムプレート63とを含む。アクチュエータ64は、固定部66に対し押し付けて、連続してロッドからロッドへ注入液を圧搾する。注入ポンプ60は追加のカムプレート67も含む。この実施形態のポンプコントローラー100はモーター61をコントロールし、カムプレート67を分離し、近接センサー69から信号を受け取る。注入ポンプのコントローラーの命令の下、カムプレート67は近接センサー69を含む。カムプレートが前方へ押し進められるとき、近接センサー69は固定部68のターゲット70を感知する。固定部68は固定部66の一部であり得るか、または、別個であり得る。固定部68は、固定部68に対する管65の接触長さを感知するため、長さセンサー71を含む。マイクロプロセッサーコントローラー100はセンサー69、71から信号を受け取り、モーター61と、カムプレート67と、注入ポンプの他の部分とをコントロールする。
【0037】
マイクロコントローラー100は、コンピューターで読み出し可能な媒体上に、以上で述べた式を格納するために、そしてこれも以上で述べたように管の接触長さと直径を計算するために、コンピュータープログラムのためのメモリまたはメモリへのアクセスも有する。これらの示度と計算から、コントローラー100は患者へ輸送された薬剤または注入液の体積を計算する。
【0038】
本明細書で記載された現在好ましい実施形態に対するさまざまな変化や改変は、当業者にとっては明白であるということは理解されるべきである。本願の主題の趣旨や範囲から離れることなしに、またその意図された利点を減少させることなしに、そのような変化や改変はなされ得る。それゆえに、そのような変化や改変は添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
(項目1) 管(16)を測定する方法であって、
管(16)を固定部(10)に充填することと、
該管(16)を該固定部(10)の対向面(12、14)間で圧縮することと、
圧縮している間に該管(16)の圧縮を示す信号を受け取ることと、
該対向面(12、14)のうち少なくとも一つに対する該管(16)の接触長さを示す信号を受け取ることと、
該管(16)の内径および厚さを計算することと
を含む、方法。
(項目2) 項目1の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号、または、前記接触長さを示す信号を監視することをさらに含む、方法。
(項目3) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、前記固定部(10)の前記対向面(12、14)間の距離を示す信号である、方法。
(項目4) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、LVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
(項目5) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記接触長さを示す信号がセンサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、前記静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
(項目6) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記対向面(12、14)が注入ポンプ(50)の一部である、方法。
(項目7) 前述の項目のいずれか1項目の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の直径を、該管(16)の二つの半円および、該管(16)と前記対向面(12、14)との接触長さを使用して、計算する、方法。
(項目8) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号を生成することおよび受け取ることと、該管の前記接触長さを示す信号を生成することおよび受け取ることと、を含む、方法。
(項目9) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の内径を計算することを含む、方法。
(項目10) 前述の項目のいずれか1項目に記載の方法であって、前記計算された内径を用いて液体注入液の体積を計算することをさらに含む、方法。
(項目11)前述の項目のいずれか1項目に記載の方法を採用する注入ポンプ(50)であって、該注入ポンプ(50)は、
入口弁(52)と、
出口弁(53)と、
シャトル固定部(14)とシャトル可動部(12)とを含むシャトル(10)であって、該シャトルは、該シャトル固定部(14)と該シャトル可動部(12)との間の管(16)の長さを圧搾するよう構成されており、該シャトル可動部(12)は、該シャトル固定部(14)に向かうように、および該シャトル固定部(14)から離れるように移動して、該注入ポンプ(50)を作動する、シャトル(10)と、
該可動部(12)と該固定部(14)の一方に搭載された第一センサーであって、該可動部(12)と該固定部(14)間の距離を検知する第一センサーと、
該可動部(12)と該固定部(14)の少なくとも一方との該管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(24)と
を含む、注入ポンプ(50)。
(項目12) 項目11に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第一センサーがLVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
(項目13)項目11と12のいずれかの1項目に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第二センサーが、センサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
(項目14)項目11〜13のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(50)であって、前記可動部(12)および固定部(14)の他方の上に搭載されたターゲット(32)をさらに含む、注入ポンプ(50)。
(項目15)項目1〜10のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)は、
管(65)を操作して、薬剤を正確に輸送する積極的排水ポンプと、
該積極的排水ポンプの可動部(67)上または固定部(68)上の一方に搭載された第一センサー(69)であって、該可動部(67)と該固定部(68)間の距離を検知する第一センサー(69)と、
該可動部(67)と該固定部(68)の少なくとも一方との該管(65)の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(71)と
を含む、注入ポンプ(60)。
(項目16) 項目15に記載の注入ポンプ(60)であって、前記積極的排水ポンプがシャトルポンプまたは蠕動ポンプである、注入ポンプ(60)。
(項目17) 項目15と16のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記第一センサー(69)がエア・インラインセンサーまたは近接センサーである、注入ポンプ(60)。
(項目18) 項目15〜17のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記少なくとも一つの第二センサー(71)が、二つ離間したセンサー(26)またはマイクロスイッチ(36)を含む、注入ポンプ(60)。
(項目19) 項目15〜18のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、前記管の長さおよび直径を計算するためコンピューターで読み出し可能なディスク上のコンピュータープログラムをさらに含む、注入ポンプ(60)。
(項目20) 項目15および項目17〜19のいずれか1項目に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)がリニア蠕動ポンプであり、前記可動部(67)が複数のカムプレートの一つである、注入ポンプ(60)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管(16)を測定する方法であって、
管(16)を固定部(10)に充填することと、
該管(16)を該固定部(10)に対向面(12、14)間で圧縮することと、
圧縮している間に該管(16)の圧縮を示す信号を受け取ることであって、該管(16)の圧縮を示す信号は、該固定部(10)の該対向面(12、14)間の距離を示す、ことと、
該対向面(12、14)のうち少なくとも一つに対する該管(16)の接触長さを示す信号を受け取ることと、
該管(16)の内径および厚さを計算することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号、または、前記接触長さを示す信号を監視することをさらに含む、方法。
【請求項3】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記対向面(12、14)が固定面および可動面を含み、前記管(16)の圧縮を示す信号が該対向面(12、14)の該固定面上または該可動面上のどちらかに配置されたセンサーから受け取られる、方法。
【請求項4】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、LVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
【請求項5】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記接触長さを示す信号がセンサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、前記静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
【請求項6】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記対向面(12、14)が注入ポンプ(50)の一部である、方法。
【請求項7】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の直径を、該管(16)の二つの半円および、該管(16)と前記対向面(12、14)との接触長さを使用して、計算する、方法。
【請求項8】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号を生成することおよび受け取ることと、該管の前記接触長さを示す信号を生成することおよび受け取ることと、を含む、方法。
【請求項9】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の内径を計算することを含む、方法。
【請求項10】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記計算された内径を用いて液体注入液の体積を計算することをさらに含む、方法。
【請求項11】
注入ポンプ(50)であって、該注入ポンプ(50)は、
入口弁(52)と、
出口弁(53)と、
シャトル固定部(14)とシャトル可動部(12)とを含むシャトル(10)であって、該シャトルは、該シャトル固定部(14)と該シャトル可動部(12)との間の管(16)の長さを圧搾するよう構成されており、該シャトル可動部(12)は、該シャトル固定部(14)に向かうように、および該シャトル固定部(14)から離れるように移動して、該注入ポンプ(50)を作動する、シャトル(10)と、
該可動部(12)と該固定部(14)の一方に搭載された第一センサーであって、該可動部(12)と該固定部(14)間の距離を検知する第一センサーと、
該可動部(12)と該固定部(14)の少なくとも一方との該管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(24)と、
該管(16)の内径および厚さを計算するように適合されたコントローラー(100)と
を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項12】
請求項11に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第一センサーがLVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項13】
請求項11と12のいずれかの1項に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第二センサーが、センサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1項に記載の注入ポンプ(50)であって、前記可動部(12)および固定部(14)の他方の上に搭載されたターゲット(32)をさらに含む、注入ポンプ(50)。
【請求項15】
注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)は、
管(65)を操作して、薬剤を正確に輸送する積極的排水ポンプと、
該積極的排水ポンプの可動部(67)上または固定部(68)上の一方に搭載された第一センサー(69)であって、該可動部(67)と該固定部(68)間の距離を検知する第一センサー(69)と、
該可動部(67)と該固定部(68)の少なくとも一方との該管(65)の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(71)と、
少なくとも該管の該可動部(67)と該固定部(68)間の距離に基づいて該管(65)の内径と厚さを計算するように適合されたコントローラー(100)と
を含む、注入ポンプ(60)。
【請求項16】
請求項15に記載の注入ポンプ(60)であって、前記積極的排水ポンプがシャトルポンプまたは蠕動ポンプである、注入ポンプ(60)。
【請求項17】
請求項15と16のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記第一センサー(69)がエア・インラインセンサーまたは近接センサーである、注入ポンプ(60)。
【請求項18】
請求項15〜17のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記少なくとも一つの第二センサー(71)が、二つ離間したセンサー(26)またはマイクロスイッチ(36)を含む、注入ポンプ(60)。
【請求項19】
請求項15〜18のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記コントローラー(100)が、前記管の長さ、厚さおよび内径を計算するためのコンピューターで読み出し可能なディスク上のコンピュータープログラムを実行する、注入ポンプ(60)。
【請求項20】
請求項15および請求項17〜19のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)がリニア蠕動ポンプであり、前記可動部(67)が複数のカムプレートの一つである、注入ポンプ(60)。
【請求項1】
管(16)を測定する方法であって、
管(16)を固定部(10)に充填することと、
該管(16)を該固定部(10)に対向面(12、14)間で圧縮することと、
圧縮している間に該管(16)の圧縮を示す信号を受け取ることであって、該管(16)の圧縮を示す信号は、該固定部(10)の該対向面(12、14)間の距離を示す、ことと、
該対向面(12、14)のうち少なくとも一つに対する該管(16)の接触長さを示す信号を受け取ることと、
該管(16)の内径および厚さを計算することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号、または、前記接触長さを示す信号を監視することをさらに含む、方法。
【請求項3】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記対向面(12、14)が固定面および可動面を含み、前記管(16)の圧縮を示す信号が該対向面(12、14)の該固定面上または該可動面上のどちらかに配置されたセンサーから受け取られる、方法。
【請求項4】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号が、LVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
【請求項5】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記接触長さを示す信号がセンサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、前記静電容量センサー(30)によって生成される、方法。
【請求項6】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記対向面(12、14)が注入ポンプ(50)の一部である、方法。
【請求項7】
前述の請求項のいずれか1項の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の直径を、該管(16)の二つの半円および、該管(16)と前記対向面(12、14)との接触長さを使用して、計算する、方法。
【請求項8】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記管(16)の圧縮を示す信号を生成することおよび受け取ることと、該管の前記接触長さを示す信号を生成することおよび受け取ることと、を含む、方法。
【請求項9】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記計算するステップが前記管(16)の内径を計算することを含む、方法。
【請求項10】
前述の請求項のいずれか1項に記載の方法であって、前記計算された内径を用いて液体注入液の体積を計算することをさらに含む、方法。
【請求項11】
注入ポンプ(50)であって、該注入ポンプ(50)は、
入口弁(52)と、
出口弁(53)と、
シャトル固定部(14)とシャトル可動部(12)とを含むシャトル(10)であって、該シャトルは、該シャトル固定部(14)と該シャトル可動部(12)との間の管(16)の長さを圧搾するよう構成されており、該シャトル可動部(12)は、該シャトル固定部(14)に向かうように、および該シャトル固定部(14)から離れるように移動して、該注入ポンプ(50)を作動する、シャトル(10)と、
該可動部(12)と該固定部(14)の一方に搭載された第一センサーであって、該可動部(12)と該固定部(14)間の距離を検知する第一センサーと、
該可動部(12)と該固定部(14)の少なくとも一方との該管の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(24)と、
該管(16)の内径および厚さを計算するように適合されたコントローラー(100)と
を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項12】
請求項11に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第一センサーがLVDT、超音波センサー(18、19)、エア・インラインセンサー、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項13】
請求項11と12のいずれかの1項に記載の注入ポンプ(50)であって、前記第二センサーが、センサー(26)、圧力センサー(26a、26b)、センサーアレイ(24)、スイッチアレイ(36)、または、静電容量センサー(30)を含む、注入ポンプ(50)。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1項に記載の注入ポンプ(50)であって、前記可動部(12)および固定部(14)の他方の上に搭載されたターゲット(32)をさらに含む、注入ポンプ(50)。
【請求項15】
注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)は、
管(65)を操作して、薬剤を正確に輸送する積極的排水ポンプと、
該積極的排水ポンプの可動部(67)上または固定部(68)上の一方に搭載された第一センサー(69)であって、該可動部(67)と該固定部(68)間の距離を検知する第一センサー(69)と、
該可動部(67)と該固定部(68)の少なくとも一方との該管(65)の接触長さを検知する少なくとも一つの第二センサー(71)と、
少なくとも該管の該可動部(67)と該固定部(68)間の距離に基づいて該管(65)の内径と厚さを計算するように適合されたコントローラー(100)と
を含む、注入ポンプ(60)。
【請求項16】
請求項15に記載の注入ポンプ(60)であって、前記積極的排水ポンプがシャトルポンプまたは蠕動ポンプである、注入ポンプ(60)。
【請求項17】
請求項15と16のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記第一センサー(69)がエア・インラインセンサーまたは近接センサーである、注入ポンプ(60)。
【請求項18】
請求項15〜17のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記少なくとも一つの第二センサー(71)が、二つ離間したセンサー(26)またはマイクロスイッチ(36)を含む、注入ポンプ(60)。
【請求項19】
請求項15〜18のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、前記コントローラー(100)が、前記管の長さ、厚さおよび内径を計算するためのコンピューターで読み出し可能なディスク上のコンピュータープログラムを実行する、注入ポンプ(60)。
【請求項20】
請求項15および請求項17〜19のいずれか1項に記載の注入ポンプ(60)であって、該注入ポンプ(60)がリニア蠕動ポンプであり、前記可動部(67)が複数のカムプレートの一つである、注入ポンプ(60)。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13】
【公表番号】特表2012−506730(P2012−506730A)
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533255(P2011−533255)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/061169
【国際公開番号】WO2010/048088
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/061169
【国際公開番号】WO2010/048088
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】
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