説明

洗剤組成物

【課題】優れた洗浄力と、希釈時の良好な安定性とを有しており、しかも、環境負荷や人体に及ぼす影響が小さい洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン系化合物とを含む濃縮タイプの洗浄剤組成物において、前記アニオン界面活性剤として、例えば、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩を配合することにより、少なくとも、炭素数14〜22の脂肪酸の塩からなる第1の脂肪酸塩を含有し、任意に、炭素数6〜13の脂肪酸の塩からなる第2の脂肪酸塩を含有する組成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗剤組成物に関し、詳しくは、濃縮タイプの洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食器、調理用器具、野菜、果物、台所用品などの洗浄に用いられる洗剤組成物として、使用時に水に希釈する濃縮タイプの洗剤組成物が知られている。このような濃縮タイプの洗剤組成物として、特許文献1には、脂肪酸アルカノールアミドを含む水溶性界面活性剤を60重量%以上含有し、かつ水分が15重量%未満である濃縮洗剤組成物が記載されている。
【特許文献1】特開平7−310099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の濃縮洗剤組成物は、水で希釈したときの安定性が低く、白濁する。このため、水で希釈された特許文献1に記載の濃縮洗剤組成物は、例えば、スプレー剤として使用する場合にノズルの目詰りが生じやすいという不具合がある。
【0004】
さらに、特許文献1に具体的に記載されている濃縮洗剤組成物では、脂肪酸アルカノールアミド以外の水溶性界面活性剤として、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩−トリエタノールアミン(LAS−TEA)、アルキル硫酸エステル(AS)−トリエタノールアミンなどのアニオン界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグルコシドなどのノニオン界面活性剤が用いられているが、これらは生分解性が低く、環境に対する負荷が大きいものであるか、または、手荒れの原因になりやすいなど、人体に対する影響が懸念されるものである。
【0005】
そこで、本発明の目的は、優れた洗浄力と、希釈時の良好な安定性とを有しており、しかも、環境負荷や人体に及ぼす影響が小さい洗浄剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明の洗剤組成物は、アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン系化合物とを含み、前記アニオン界面活性剤は、炭素数14〜22の脂肪酸の塩からなる第1の脂肪酸塩を含んでいることを特徴としている。
【0007】
前記洗剤組成物は、優れた洗浄力を有しており、さらに、水で希釈したときに、安定して均一な分散状態を示す。また、前記洗剤組成物は、主たる成分が、アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン化合物であることから、環境に対する負荷や、人体に及ぼす影響を小さくすることができる。
【0008】
前記洗剤組成物において、前記アニオン界面活性剤は、さらに、炭素数6〜13の脂肪酸の塩からなる第2の脂肪酸塩を含んでいることが好適である。
【0009】
前記洗剤組成物において、前記アニオン界面活性剤は、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩であることが好適である。
【0010】
前記洗剤組成物のアニオン界面活性剤がヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩である場合において、前記アニオン界面活性剤は、さらに、合成の脂肪酸由来の前記第1の脂肪酸塩を含有していることが好適である。
【0011】
前記洗剤組成物において、前記アニオン界面活性剤は、不飽和脂肪酸塩を含有していることが好適である。
【0012】
前記洗剤組成物は、さらに、アルカリ剤を含んでいることが好適である。
【0013】
前記洗剤組成物は、前記アニオン界面活性剤の含有割合が、前記洗剤組成物全体の25重量%以上であることが好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄力に優れ、水希釈時の安定性が良好で、環境および人体に及ぼす影響が極めて少ない。このため、本発明の洗浄剤組成物は、水希釈用の洗剤組成物として好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の洗剤組成物は、アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン系化合物とを含んでいる。
【0016】
アニオン界面活性剤は、前記洗剤組成物の必須の配合成分であって、少なくとも、炭素数14〜22の脂肪酸の塩からなる第1の脂肪酸塩を含んでいる。
【0017】
第1の脂肪酸塩を形成する炭素数14〜22の脂肪酸としては、例えば、ミリスチン酸(テトラデカン酸、14:0)、ペンタデカン酸(15:0)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸、16:0)、ヘプタデカン酸(17:0)、ステアリン酸(オクタデカン酸、18:0)、ノナデカン酸(19:0)、アラキジン酸(イコサン酸、20:0)、ベヘン酸(ドコサン酸、22:0)などの、炭素数14〜22の飽和脂肪酸と、例えば、パルミトイル酸(ヘキサデセン酸、16:1)、オレイン酸(オクタデセン酸、18:1)、リノール酸(オクタデカジエン酸、18:2)、リノレン酸(オクタデカトリエン酸、18:3)、アラキドン酸(イコサテトラエン酸、20:4)、リシノレン酸(18:1)などの、炭素数14〜22の不飽和脂肪酸と、が挙げられる。なお、上記脂肪酸の名称に付した「14:0」、「16:1」などの表示は、脂肪酸の炭素数と、二重結合の数とを示している。
【0018】
炭素数14〜22の脂肪酸は、上記例示のなかでも、好ましくは、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、ベヘン酸(22:0)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、リシノレン酸(18:1)が挙げられ、さらに好ましくは、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、ベヘン酸(22:0)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)が挙げられる。
【0019】
第1の脂肪酸塩を形成する金属イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオンが挙げられ、第1の脂肪酸塩の水溶性の観点より、好ましくは、カリウムイオンが挙げられる。
【0020】
アニオン界面活性剤は、さらに、炭素数6〜13の脂肪酸の塩からなる第2の脂肪酸塩を含んでいてもよい。
【0021】
第2の脂肪酸塩を形成する炭素数6〜13の脂肪酸としては、例えば、カプロン酸(ヘキサン酸、6:0)、ヘプタン酸(7:0)、カプリル酸(オクタン酸、8:0)、ノナン酸(9:0)、カプリン酸(デカン酸、10:0)、ウンデカン酸(11:0)、ラウリン酸(ドデカン酸、12:0)、トリデカン酸(13:0)などが挙げられる。なかでも、好ましくは、カプリル酸(8:0)、カプリン酸(10:0)、ラウリン酸(ドデカン酸、12:0)が挙げられる。
【0022】
第2の脂肪酸塩を形成する金属イオンは、第1の脂肪酸塩を形成する金属イオンと同様であり、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオンが挙げられる。また、第2の脂肪酸塩の水溶性の観点より、好ましくは、カリウムイオンが挙げられる。
【0023】
アニオン界面活性剤は、例えば、ヤシ油脂肪酸に由来する脂肪酸塩として供給される。ヤシ油脂肪酸は、一般に、カプリル酸(8:0)、カプリン酸(10:0)、ラウリン酸(12:0)、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、オレイン酸(18:1)、およびリノール酸(18:2)の混合物であることから、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩は、第1の脂肪酸塩と、第2の脂肪酸塩との両方を含んでいる。それゆえ、アニオン界面活性剤としてヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩を用いることにより、第1の脂肪酸塩と、第2の脂肪酸塩との両方を供給することができ、優れた洗浄力と、希釈時の良好な安定性とを有し、かつ、環境負荷や人体に及ぼす影響が小さい洗浄剤組成物を提供することができる。
【0024】
なお、ヤシ油脂肪酸は、ヤシ科ココヤシ属(Cocos nucifera Linne(Palmae)など)の植物の種子から、公知の搾取方法および精製方法によって得られる。例えば、日本薬局方に収載の精製ヤシ油は、粉砕したコプラを蒸煮して圧搾し、浮遊物を除去後、精製することにより得られる(第14改正 日本薬局方解説書D−1160〜1161参照)。
【0025】
アニオン界面活性剤における第1の脂肪酸塩と、第2の脂肪酸塩との含有割合は、特に限定されないが、好ましくは、重量比で、20:80〜100:0であり、さらに好ましくは、40:60〜60:40である。第1の脂肪酸塩の含有割合が上記範囲を下回ると、前記洗剤組成物の希釈時における安定性が低下するおそれがある。
【0026】
アニオン界面活性剤がヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩として供給される場合には、前記洗剤組成物に対し、さらに、合成の脂肪酸由来の第1の脂肪酸塩(炭素数14〜22の脂肪酸の塩)を配合することが好ましい。
【0027】
ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩は、前述のとおり、第1の脂肪酸塩と第2の脂肪酸塩との両方を含んでいるが、一般に、第1の脂肪酸塩と第2の脂肪酸塩との含有割合は、30:70〜40:60程度であって、第1の脂肪酸塩の含有割合が第2の脂肪酸塩の含有割合よりも低い。一方、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩とともに、合成の脂肪酸由来の第1の脂肪酸塩を含有させることにより、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合を大きくすることができる。また、これにより、洗剤組成物の洗浄力と、希釈時の安定性とが、より一層良好なものとなる。
【0028】
合成の脂肪酸由来の第1の脂肪酸塩における脂肪酸としては、前述の炭素数14〜22の脂肪酸と同じものが挙げられ、好ましくは、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、ベヘン酸(22:0)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)が挙げられる。また、合成の脂肪酸由来の第1の脂肪酸塩を形成する金属イオンとしては、第1の脂肪酸塩を形成する金属イオンと同じものが挙げられ、水溶性の観点より、好ましくは、カリウムイオンが挙げられる。
【0029】
前記洗剤組成物は、前記第1の脂肪酸塩を含有していることから、洗剤組成物の洗浄力や、洗剤組成物を水で希釈したときの安定性を良好なものとすることができる。また、さらに、前記第2の脂肪酸塩を含有しているときは、洗剤組成物の洗浄力や、洗剤組成物を水で希釈したときの安定性を、より一層良好なものとすることができる。
【0030】
また、前記アニオン界面活性剤は、不飽和脂肪酸塩を含んでいることが好ましい。不飽和脂肪酸塩の含有割合は、特に限定されないが、アニオン界面活性剤の総量に対する重量割合で、好ましくは、3重量%以上、さらに好ましくは、5〜15重量%である。アニオン界面活性剤として不飽和脂肪酸塩を含有することで、前記洗剤組成物の水による希釈時において、白濁の発生を抑制できる。
【0031】
不飽和脂肪酸塩を形成する不飽和脂肪酸としては、例えば、パルミトイル酸(16:1)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、アラキドン酸(20:4)、リシノレン酸(18:1)などが挙げられる。なかでも、好ましくは、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)が挙げられる。
【0032】
なお、前述のヤシ油脂肪酸は、不飽和脂肪酸として、オレイン酸(18:1)、およびリノール酸(18:2)を含有しており、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩に占める不飽和脂肪酸塩の割合は、一般に、3〜10重量%程度である。それゆえ、アニオン界面活性剤として、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩を用いることにより、洗剤組成物の洗浄力や、洗剤組成物を水で希釈したときの安定性を良好なものとしつつ、水による希釈時の白濁を抑制することができる。
【0033】
また、前記洗剤組成物は、アニオン界面活性剤として、前述の脂肪酸塩以外のアニオン界面活性剤を含有していてもよい。このようなアニオン界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩(α−SF)、アルキル硫酸エステル塩(AS)、アルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)、(モノ)アルキルリン酸エステル塩(MAP)、α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルカンスルホン酸塩(SAS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩などが挙げられる。
【0034】
アルコールは、前記洗剤組成物の必須の配合成分である。アルコールの具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどの、炭素数1〜4のアルコールが挙げられ、好ましくは、エタノールが挙げられる。
【0035】
前記洗剤組成物は、このような炭素数1〜4のアルコールを含有することで、洗剤組成物を水で希釈したときの安定性を良好なものとすることができる。
【0036】
また、上記洗剤組成物の溶媒には、上記アルコールとともに、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール系溶媒、例えば、グリセリン、などの各種の水溶性溶媒を用いてもよい。
【0037】
テルペン系化合物は、前記洗剤組成物の必須の配合成分である。テルペン系化合物の具体例としては、例えば、テルペン炭化水素、テルペンアルコール、テルペンアルデヒド、テルペンケトンなどが挙げられる。
【0038】
テルペン炭化水素としては、例えば、ミルセン、オシメン、リモネン(さらに具体的には、例えば、D−リモネン、L−リモネン、DL−リモネンなど)、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、シルベストレン、サビネン、カレン、ピネン、カンフェン、トリシクレン、フェンチェンなどのモノテルペン系炭化水素、例えば、ビサボレン、ジンギベレン、クルクメン、カジネン、セスキベニヘン、サンタレン、カリオフィレン、セドレン、ロンギホレンなどのセスキテルペン系炭化水素、例えば、カンホレン、ポドカルプレン、ミレン、フィロクラデン、トタレンなどのジテルペン系炭化水素などが挙げられる。
【0039】
テルペンアルコールとしては、例えば、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、カルベオール、ツイルアルコール、ピノカンフェオール、フェンチルアルコール、ボルネオールなどのモノテルペン系アルコール、例えば、ファルネソール、ネロリドール、カジノール、オイデスモール、グアヨール、パチュリアルコール、カロトール、ランセオール、セドロール、ケッソグリコールなどのセスキテルペン系アルコール、例えば、フィトール、スクラレオール、マノール、ヒノキオール、フェルギノール、トタロールなどのジテルペン系アルコールなどが挙げられる。
【0040】
テルペンアルデヒドとしては、例えば、シトロネラール、シトラール、シクロシトラール、サフラナール、フェランドラール、ペリルアルデヒドなどのモノテルペン系アルデヒドなどが挙げられる。
【0041】
テルペンケトンとしては、例えば、ダゲトン、ヨノン、イロン、メントン、カルボメントン、カルボタナセトン、ピペリテノン、ツヨン、カロン、ショウノウなどのモノテルペン系ケトン、例えば、シペロン、エレモフィロン、ゼルンボンなどのセスキテルペン系ケト、例えば、スギオール、ケトマノイルオキシドなどのジテルペン系ケトンなどが挙げられる。
【0042】
また、テルペン系化合物としては、上記以外にも、シネオール、ピノール、アスカリドールなどのモノテルペン系オキシドなどの含酸素系テルペン、例えば、シトロネル酸、ヒノキ酸、サンタル酸、ピマル酸、ネオアビエチン酸、レボピマル酸、イソ−d−ピマル酸、アガテンジカルボン酸、ルベニン酸などのカルボン酸系テルペンなどが挙げられる。
【0043】
これらテルペン系化合物は、例えば、植物からの抽出物であって、より具体的には、例えば、オレンジ油、ミカン油、レモン油、ハッカ(薄荷)油、橙花油、ライム油などの柑橘類の油(精油)、例えば、ユーカリの精油、ヒノキの精油、ヒバの精油、松精油(テルペン油)などの天然物中に存在する形態であってもよい。
【0044】
これらテルペン系化合物は、単独で、または2種以上を混合して、用いられる。
【0045】
また、これらテルペン系化合物としては、好ましくは、テルペン炭化水素が挙げられ、さらに好ましくは、モノテルペン系炭化水素が挙げられ、とりわけ好ましくは、リモネン(例えば、D−リモネン、L−リモネン、DL−リモネンなど)が挙げられる。
【0046】
アルカリ剤は、前記洗剤組成物の任意の配合成分であって、ビルダー(助剤)として配合される。アルカリ剤の具体例としては、例えば、炭酸アルカリ金属塩、ケイ酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ金属塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。また、これらアルカリ金属塩を形成するアルカリ金属としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。アルカリ剤は、これらアルカリ金属塩を単独で、または2種以上を混合して用いられる。なかでも好ましくは、炭酸アルカリ金属塩が挙げられ、さらに好ましくは、炭酸カリウムが挙げられる。
【0047】
前記洗剤組成物は、このようなアルカリ剤を含有することにより、洗剤組成物の洗浄力をより一層優れたものとすることができる。
【0048】
さらに、前記洗剤組成物には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、金属イオン封鎖能を有する無機または有機ビルダー、酸化防止剤、増粘剤、蛍光剤、漂白剤、酵素、香料、着色料などを添加してもよい。
【0049】
前記洗剤組成物において、アニオン界面活性剤の含有割合は、特に限定されないが、例えば、洗剤組成物の供給時(希釈前)における洗剤組成物の総量に対し、好ましくは、25重量%以上であり、さらに好ましくは、35重量%以上である。すなわち、前記洗剤組成物は、いわゆる濃縮タイプの洗剤組成物として供給される。
【0050】
アルコールの含有割合は、特に限定されないが、例えば、アニオン界面活性剤100重量部に対し、好ましくは、20〜80重量部であり、さらに好ましくは、30〜60重量部である。また、アルコールの含有割合は、前記洗剤組成物を濃縮タイプの洗剤組成物として供給する場合において、洗剤組成物の総量に対し、好ましくは、5〜50重量%であり、さらに好ましくは、10〜25重量%である。
【0051】
テルペン系化合物の含有割合は、特に限定されないが、例えば、アニオン界面活性剤100重量部に対し、好ましくは、5〜40重量部であり、さらに好ましくは、10〜20重量部である。また、テルペン系化合物の含有割合は、前記洗剤組成物を濃縮タイプの洗剤組成物として供給する場合において、洗剤組成物の総量に対し、好ましくは、1〜20重量%であり、さらに好ましくは、2〜10重量%である。
【0052】
アルカリ剤の含有割合は、特に限定されないが、例えば、アニオン界面活性剤100重量部に対し、好ましくは、20重量部以下であり、さらに好ましくは、5〜10重量部である。また、テルペン系化合物の含有割合は、前記洗剤組成物を濃縮タイプの洗剤組成物として供給する場合において、洗剤組成物の総量に対し、好ましくは、20重量%以下であり、さらに好ましくは、2〜10重量%である。
【0053】
前記洗剤組成物は、アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン系化合物とを、適宜の割合で配合し、必要に応じて、アルカリ剤などを適宜の割合で配合し、さらに、残余として水を配合した上で、公知の方法により混合して、溶解または分散することにより、調製される。
【0054】
前記洗剤組成物は、例えば、食器、調理用器具、野菜、果物、台所用品などの洗浄に用いることができる。
【0055】
前記洗剤組成物の剤型は、特に限定されないが、例えば、希釈して使用するための濃縮洗剤組成物として供給することができる。
【0056】
また、前記洗剤組成物は、水で希釈後、例えば、トリガースプレー(ハンドスプレー)などに充填し、スプレー剤として使用することができる。前記洗剤組成物は、水で希釈した状態での安定性に優れることから、トリガースプレーなどの噴射口における目詰まりが抑制される。
【0057】
前記洗剤組成物の使用量は、使用状況、用途などに応じて適宜設定されるが、例えば、食器、調理用器具、台所用品などの洗浄の用途には、水で2〜10倍に希釈して使用すればよく、例えば、野菜、果物などの洗浄の用途には、水で4〜20倍に希釈して使用すればよい。
【実施例】
【0058】
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明の洗剤組成物を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。
【0059】
下記の実施例および比較例において、ヤシ油脂肪酸塩には、日本油脂(株)製のヤシ油脂肪酸カリウム塩、商品名「ノンサール(登録商標)LK−5」と、日本油脂(株)製のヤシ油脂肪酸ナトリウム塩、商品名「ノンサール(登録商標)LN−1」と、を使用した。これらヤシ油脂肪酸塩の組成については、その総量に対し、第1の脂肪酸塩を約40重量%、第2の脂肪酸塩を約60重量%の割合で、それぞれ含有していると仮定した。また、その総量に対し、不飽和脂肪酸塩を約6重量%の割合で含有していると仮定した。
【0060】
合成の脂肪酸塩には、ミリスチン酸カリウム(14:0、日本油脂(株)製の商品名「ノンサール(登録商標)MK−1」)と、パルミチン酸カリウム(16:0、日本油脂(株)製の商品名「ノンサール(登録商標)PK−1」)と、ステアリン酸カリウム(18:0、日本油脂(株)製の商品名「ノンサール(登録商標)SK−1」)と、ベヘン酸カリウム(22:0、日本油脂(株)製のベヘニン酸(ベヘン酸)、商品名「NAA(登録商標)222S」を水酸化カリウムで中和したもの。)と、を使用した。
【0061】
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)には、ライオン(株)製の商品名「ライポン(登録商標)PS−860」を使用した。
【0062】
LAS−トリエタノールアミンには、ライオン(株)製の商品名「ライポン(登録商標)LT−270」を使用し、ラウリル硫酸トリエタノールアミンには、ライオン(株)製の商品名「サンノール(登録商標)LM−1140T」を使用し、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドには、川研ファインケミカル(株)製の商品名「アミゾール(登録商標)FDE」を使用し、ポリオキシエチレン(E0:9)ラウリルエーテルには、青木油脂工業(株)製の商品名「ブラウノン(登録商標)EL−1509P」を使用した。
【0063】
また、テルペン系化合物には、天然オレンジ抽出油(日本フレーバー工業(株)製の商品名「オレンジオイル8811」)を使用した。この天然オレンジ抽出油は、D−リモネン、シトラール、(+)−リナロールなどのテルペン成分を含有しており、全テルペン成分(有効成分)の含有割合は、90重量%であった。
【0064】
実施例1
ヤシ油脂肪酸カリウム塩30重量部と、ステアリン酸カリウム(18:0)6重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.0重量%であった。
【0065】
実施例2〜4
ステアリン酸カリウム6重量部に代えて、ベヘン酸カリウム(22:0)6重量部(実施例2)、パルミチン酸カリウム(16:0)6重量部(実施例3)、またはミリスチン酸カリウム(14:0)6重量部(実施例4)を配合したこと以外は、実施例1と同様にして、濃縮洗剤組成物を得た。これら洗剤組成物は、いずれも、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.0重量%であった。
【0066】
実施例5
ステアリン酸カリウム(18:0)16重量部と、オレイン酸カリウム(18:1)2重量部と、カプリル酸カリウム(8:0)18重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.6重量%であった。
【0067】
実施例6
ステアリン酸カリウム(18:0)18重量部と、カプリル酸カリウム(8:0)18重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、0重量%であった。
【0068】
実施例7
ステアリン酸カリウム(18:0)の配合量を6重量部とし、オレイン酸カリウム(18:1)の配合量を2重量部とし、カプリル酸カリウム(8:0)の配合量を28重量部としたこと以外は、実施例5と同様にして、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、22重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、78重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.6重量%であった。
【0069】
実施例8
ステアリン酸カリウム(18:0)34重量部と、オレイン酸カリウム(18:1)2重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、100重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、0重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.6重量%であった。
【0070】
実施例9
ヤシ油脂肪酸カリウム塩30重量部と、ヤシ油脂肪酸ナトリウム塩6重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、40重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、60重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、6.0重量%であった。
【0071】
実施例10
ヤシ油脂肪酸カリウム塩20重量部と、ステアリン酸カリウム(18:0)6重量部と、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)5重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水47重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、54重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、46重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、4.6重量%であった。
【0072】
実施例11
ヤシ油脂肪酸カリウム塩30重量部と、ステアリン酸カリウム(18:0)6重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、水44重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.0重量%であった。
【0073】
比較例1
ヤシ油脂肪酸カリウム塩30重量部と、ステアリン酸カリウム(18:0)6重量部と、エタノール15重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水47重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.0重量%であった。
【0074】
比較例2
ヤシ油脂肪酸カリウム塩30重量部と、ステアリン酸カリウム(18:0)6重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水57重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、50重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、5.0重量%であった。
【0075】
比較例3
カプリン酸カリウム(8:0)36重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合が、0重量%であり、第2の脂肪酸塩の含有割合が、100重量%であった。また、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合が、0重量%であった。
【0076】
比較例4
LAS−トリエタノールアミン12重量部と、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド8重量部と、ポリオキシエチレン(E0:9)ラウリルエーテル16重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩、第2の脂肪酸塩、および不飽和脂肪酸塩の含有割合が、いずれも0重量%であった。
【0077】
比較例5
ラウリル硫酸トリエタノールアミン12重量部と、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド8重量部と、ポリオキシエチレン(E0:9)ラウリルエーテル16重量部と、エタノール15重量部と、天然オレンジ抽出油5重量部と、炭酸カリウム2重量部と、水42重量部とを配合し、攪拌、混合して、濃縮(無希釈)洗剤組成物を得た。この洗剤組成物は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩、第2の脂肪酸塩、および不飽和脂肪酸塩の含有割合が、いずれも0重量%であった。
【0078】
実施例1〜11および比較例1〜5で得られた洗剤組成物の組成を、表1に示す。
【0079】
【表1】

*1:「ヤシ油脂肪酸塩」の欄に、カッコを付して記載した「第1の脂肪酸塩」欄、「第2の脂肪酸塩」欄、および「不飽和脂肪酸塩」欄の含有量は、いずれも、実際に配合されたヤシ油脂肪酸塩において含まれている量(理論値)を示している。
【0080】
*2:「第1の脂肪酸塩の割合」は、アニオン界面活性剤の総量に対する第1の脂肪酸塩の含有割合(重量%)を示している。
【0081】
*3:「不飽和脂肪酸塩の割合」は、アニオン界面活性剤の総量に対する不飽和脂肪酸塩の含有割合(重量%)を示している。
【0082】
*4:実施例9における「ヤシ油脂肪酸」欄は、ヤシ油脂肪酸カリウム塩と、ヤシ油脂肪酸ナトリウム塩との含有量の合計を示している。
【0083】
*5:実施例10における「他の界面活性剤」欄は、アニオン界面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)の含有量を示している。
【0084】
*6:比較例4における「他の界面活性剤」欄は、アニオン界面活性剤であるLAS−トリエタノールアミンと、ノニオン界面活性剤であるヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドと、ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン(E0:9)ラウリルエーテルとを、3:2:4の重量割合で混合した混合物の含有量を示している。
【0085】
*7:比較例5における「他の界面活性剤」欄は、アニオン界面活性剤であるラウリル硫酸トリエタノールアミンと、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレン(E0:9)ラウリルエーテルとを、3:2:4の重量割合で混合した混合物の含有量を示している。
【0086】
物性評価
実施例1〜11および比較例1〜5の洗剤組成物について、それぞれ、原液(無希釈)、4倍希釈液、および8倍希釈液の3種の試験液を作製した。希釈には、蒸留水を使用した。
【0087】
(1) 洗浄性の評価
ガラス板(縦100mm、横100mm、厚さ5mm)の一方側表面に、牛脂0.1gを均一に塗布し、室温で1時間放置して、テストピースとした。このテストピースを、各実施例および比較例の3種の試験液(液温40℃)に、それぞれ5分間浸漬後、テストピースを40℃の流水で洗浄した。洗浄後、テストピースの表面を目視で観察し、下記の基準で、洗浄性を評価した。
◎:牛脂の付着の痕跡を全く観察できなかった。
○:牛脂の付着(残存)面積は、浸漬前の面積に対し、20%未満であった。
△:牛脂の付着(残存)面積は、浸漬前の面積に対し、20%以上50%未満であった。
×:牛脂の付着(残存)面積は、浸漬前の面積に対し、50%以上であった。
【0088】
(2) 安定性の評価
各実施例および比較例の3種の試験液を、それぞれ室温20℃、湿度65%RHの雰囲気下で、30日間放置した。その後、試験液の状態を目視で観察し、下記の基準で、安定性を評価した。
◎:試験液の濁りが全く観察されなかった。
○:試験液の濁りが観察されたが、その程度が極めてわずかであった。(試験液の放置の前後において、波長480nmでの光透過率の減少率が、20%未満であった。)
△:試験液の濁りが観察されたが、実用上支障のない程度であった。(試験液の放置の前後において、波長480nmでの光透過率の減少率が、20%以上40%未満であった。)
×:試験液の濁りが顕著であった。(試験液の放置の前後において、波長480nmでの光透過率の減少率が、40%以上であった。)
以上の評価結果を、表2に示す。
【0089】
【表2】

本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アニオン界面活性剤と、アルコールと、テルペン系化合物とを含み、
前記アニオン界面活性剤は、炭素数14〜22の脂肪酸の塩からなる第1の脂肪酸塩を含んでいることを特徴とする、洗剤組成物。
【請求項2】
前記アニオン界面活性剤が、さらに、炭素数6〜13の脂肪酸の塩からなる第2の脂肪酸塩を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記アニオン界面活性剤が、ヤシ油脂肪酸由来の脂肪酸塩であることを特徴とする、請求項1または2に記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記アニオン界面活性剤が、さらに、合成の脂肪酸由来の前記第1の脂肪酸塩を含有していることを特徴とする、請求項3に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記アニオン界面活性剤が、不飽和脂肪酸塩を含有していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の洗剤組成物。
【請求項6】
さらに、アルカリ剤を含んでいることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記アニオン界面活性剤の含有割合が、前記洗剤組成物全体の25重量%以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の洗剤組成物。

【公開番号】特開2009−62421(P2009−62421A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229370(P2007−229370)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(593156887)木村石鹸工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】